特許訂正審判
2019-390094
表示装置および電子機器
- 審判番号
- 2019-390094
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2017-137694外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年08月09日
- 審決日
- 2019年11月05日
- 公報発行日
- 2020年01月31日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】株式会社 JOLED
- 【請求人代理人】特許業務法人つばさ国際特許事務所
- 分類
- P141 .853-Y (G09F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6387555号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6387555号の明細書及び特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正明細書及び訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項13、17について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
特許第6387555号に係る出願は、平成25年6月5日に出願した特願2013-119220号の一部を平成29年7月14日に特願2017-137694号として新たに特許出願したものであって、平成30年8月24日に特許権の設定の登録がなされ、令和元年8月9日に本件訂正審判の請求がなされたものである。
第2 請求の趣旨と訂正の内容
本件訂正審判の請求の趣旨は、特許第6387555号の明細書、特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正明細書、訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項13、17について訂正することを認める、との審決を求めるものであり、その訂正の内容は、次のとおりである。
1 訂正事項1
特許第6387555号の特許請求の範囲の請求項13に「前記表示モード制御層により形成される画像と、前記表示画像とは互いに独立している」と記載されているのを、「前記表示モード制御層により形成される画像と、前記表示層により形成される表示画像とは互いに独立している」に訂正する。
2 訂正事項2
特許第6387555号の特許請求の範囲の請求項17に「前記表示モード制御層により形成される画像と、前記表示画像とは互いに独立している」と記載されているのを、「前記表示モード制御層により形成される画像と、前記表示層により形成される表示画像とは互いに独立している」に訂正する。
3 訂正事項3
特許第6387555号の明細書の段落【0007】に「本技術の第2の表示装置は、対向配置された一対の第1基板および第2基板と、第1基板および第2基板の間に設けられた表示層と、表示層および第2基板との間に配設された表示モード制御層とを備え、表示モード制御層は、同一基板上に形成される第1電極および第2電極を有し、第1電極および第2電極のうちの一方または両方が、1または複数の画素に対応する領域に開口を有し、かつ、表示面側から入射する光の反射率調整機能を有し、表示モード制御層により形成される画像と、表示画像とは互いに独立しているものである。」と記載されているのを、「本技術の第2の表示装置は、対向配置された一対の第1基板および第2基板と、第1基板および第2基板の間に設けられた表示層と、表示層および第2基板との間に配設された表示モード制御層とを備え、表示モード制御層は、同一基板上に形成される第1電極および第2電極を有し、第1電極および第2電極のうちの一方または両方が、1または複数の画素に対応する領域に開口を有し、かつ、表示面側から入射する光の反射率調整機能を有し、表示モード制御層により形成される画像と、表示層により形成される表示画像とは互いに独立しているものである。」に訂正する。
第3 当審の判断
1 訂正事項1
(1)訂正の目的
訂正前の請求項13には「前記表示画像」と記載されているが、該記載以前に「表示画像」は記載されていないため、「前記表示画像」は不明りょうな記載であった。これに対して、訂正後の請求項13において「前記表示層により形成される表示画像」とすることにより、訂正前の請求項13の「前記表示画像」という不明りょうな記載を是正している。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の有無
願書に添付した明細書における発明の詳細な説明には、下記の事項が記載されている。(下線は当審による。)
「【0014】
本実施の形態では、発光素子20R,20G,20Bが設けられた表示層20を封止する駆動基板10および対向基板40の、対向基板40と表示層20との間に表示モード切替層30が設けられている。この表示モード切替層30は、例えば、鏡表示および黒表示の切り替え機能を有するものであり、各画素2(2R,2G,2B)にそれぞれ対応する位置に開口Pを有する。即ち、表示モード切替層30は、図2に示したように各画素2の間、具体的には隔壁22に略対向する位置に各画素2をそれぞれ囲むように格子状に配設され、この格子部分が鏡状態または黒状態(ブラックマトリックス状態)に変化する。」
「【0049】
これに対して本実施の形態では、表示層20と対向基板40との間に、EC素子30Aによって構成されると共に、発光素子20R,20G,20B上に開口Pを有する表示モード切替層30が設けられている。・・・このとき、発光素子20R,20G,20Bが駆動して表示面に画像を表示している場合には、EC層32は一般的な表示装置に設けられているBMとして機能するため、映り込みのない画像表示(ディスプレイモード)が可能となる。」
「【0050】
表1は、表示モード切替層30および発光素子20R,20G,20Bをそれぞれオン状態およびオフ状態とした際の表示装置1Aの表示モードをまとめたものである。本実施の形態の表示装置1Aは、鏡として機能するミラーモード、一般的な表示装置として機能するディスプレイモードおよびミラーモードとディスプレイモードとを組み合わせた、即ち鏡像と表示画像とを重ねて使用することができる3つのモードを使い分けることが可能となる。このような表示モードの切り替えは、例えばリモートコントローラ等からの入力信号をトリガとしてソフト的に自動で行うことができる。」
上記事項より、願書に添付した明細書における発明の詳細な説明には、表示層20に設けられた発光素子20R,20G,20Bが駆動して表示面に画像を表示して画像表示(ディスプレイモード)を可能とするという事項(【0014】、【0049】)、及び、表示装置として機能するディスプレイモードでは表示画像を使用するという事項(【0050】)が記載されていると認められるから、願書に添付した明細書における発明の詳細な説明には、表示層20により表示画像が形成されることが記載されているといえる。
そうすると、訂正事項1は、本件特許明細書等のすべてを総合することにより導かれる技術的事項との関係において新たな技術的事項を導入するものではない。
したがって、訂正事項1は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものである。
また、訂正事項1は、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。
よって、訂正事項1は、特許法第126条第5項及び第6項の規定を満たすものである。
2 訂正事項2
訂正事項2の訂正内容は、訂正事項1と同様の内容であるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、同条第5項及び第6項の規定を満たすものである。
3 訂正事項3
訂正事項3は、訂正事項1、2に係る訂正に伴って、特許請求の範囲の記載と発明の詳細な説明との整合を図るためのものであるから、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものであり、また、同条第5項及び第6項の規定を満たすものである。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び第6項の規定を満たすものである。
よって、結論のとおり審決する。
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