商標拒絶査定不服審判
2019-016833
イイブックジャパン、イイブック、ブック
- 審判番号
- 2019-016833
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2018-014027
- 請求日
- 2019年12月12日
- 審決日
- 2020年11月17日
- 公報発行日
- 2021年01月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社イーブックイニシアティブジャパン
- 【請求人代理人】金原 正道
- 審判長/審判官
- 審判長 齋藤 貴博
- 審判官 小俣 克巳
- 審判官 渡邉 あおい
- 分類
- T18 .26 -WY (W091635414245) / T18 .13 -WY (W091635414245) / T18 .272-WY (W091635414245)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第11号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2018-14027拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第9類,第16類,第35類,第41類,第42類及び第45類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成30年2月5日に登録出願されたものである。
その後,指定商品及び指定役務については,当審における令和元年12月12日受付の手続補正書により,第9類,第16類,第35類,第41類,第42類及び第45類に属する別掲2のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
2 原査定における拒絶の理由の要旨
原査定は,以下の(1)ないし(3)の理由により,本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は,「ebook」の文字をやや大きく上段に,「Japan」の文字をやや小さく下段に横書きしてなるところ,その構成中の「ebook」の文字は,近年「電子書籍」を意味する語として知られており,「Japan」の文字は「英語で,日本を呼ぶ称。」を意味する語であることからすると,本願商標をその指定商品及び指定役務中,第9類「電子出版物」及び第41類「電子出版物の提供」に使用しても,これに接する取引者・需要者は,「日本で制作された電子出版物」及び「日本で制作された電子出版物の提供」であることを認識するにすぎないことから,本願商標は,単に商品の品質及び役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)本願商標は,「ebook」の文字をやや大きく上段に,「Japan」の文字をやや小さく下段に横書きしてなるところ,その構成中の「ebook」の文字は,近年「電子書籍」を意味する語として知られており,「Japan」の文字は「英語で,日本を呼ぶ称。」を意味する語であることからすると,これを本願指定商品及び指定役務中,第16類「雑誌,書籍,印刷物」,第35類「書籍及び雑誌の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第41類「図書及び記録の供覧,図書の貸与」に使用するときは,あたかもその商品及び役務が「日本で制作された電子書籍に関する商品」及び「日本で制作された電子書籍に関する役務」であるかのように,商品の品質及び役務の質の誤認を生ずるおそれがある。したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当する。
(3)本願商標は,登録第2616249号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって,その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本願の指定商品及び指定役務は,上記1のとおり補正された結果,引用商標の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められるものである。
その結果,本願の指定商品は,引用商標の指定商品と類似しない商品になったと認められるものである。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は,別掲1のとおり,丸みを帯びたサンセリフの書体をもって表した「ebook」の文字(「e」及び「k」の文字はレタリングしてなる)及び「Japan」の文字(「J」の文字は「apan」の文字と上端がそろうようレタリングしてなる)を上下2段に書してなるところ,その構成は,上段と下段とで文字の大きさが異なるものの,両文字部分はさほど間隔を設けずに配置されており,かつ,上段と下段の構成文字は,いずれも,丸みを帯びたサンセリフの統一的な態様で表されていることから,本願商標は,全体として,まとまりのよい一体のものとして把握し得るものである。
そして,「e」の文字と「book」の文字とをハイフンを介して表した「e-book」の文字又は「e」の文字と大文字からなる「BOOK」の文字とを組み合わせた「eBOOK」の文字が「電子書籍」の意味を有する語として辞書に載録されており,「Japan」の文字が「日本」の意味を有する語であるとしても,上記のとおりの態様で表された「ebook」及び「Japan」の両文字を上下二段にまとまりよく配してなる本願商標は,本願の指定商品及び指定役務との関係において,特定の意味合いを表示したものとして直ちに理解されるものとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品及び指定役務を扱う業界において,本願商標が,商品の品質又は役務の質等を表示するものとして,取引上,普通に採択,使用されているという実情も見いだすことができず,さらに,本願の指定商品及び指定役務の取引者,需要者が当該文字を商品の品質又は役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,これに接する需要者,取引者をして,その構成全体をもって,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるものとみるのが相当である。
してみれば,本願商標をその指定商品及び指定役務について使用しても,商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,商品の品質又は役務の質の誤認を生じるおそれがあるものということもできない。
したがって,本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではないから,これを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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