2019-012110
遊技用装置
- 審判番号
- 2019-012110
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2017-160103外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2019年09月12日
- 審決日
- 2020年10月13日
- 公報発行日
- 2021年02月26日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社ユニバーサルエンターテインメント
- 【請求人代理人】鹿股 俊雄
- 分類
- P18 .121-WZ (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 15項目
第1 手続の経緯
折りたたみ中(クリックで表示)
本願は、平成27年6月19日に出願した特願2015-123964号の一部を平成29年8月23日に新たな特許出願(特願2017-160103号)としたものであって、平成30年5月10日付けで拒絶の理由が通知され、同年7月6日に意見書が提出され、同年11月21日付けで拒絶の理由が通知され、平成31年1月15日に意見書が提出されるとともに手続補正がなされたところ、同年6月11日付け(送達日:同年同月18日)で拒絶査定がなされ、それに対して、同年9月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、これに対し、当審において、令和2年2月28日付けで拒絶の理由が通知され、同年4月30日に意見書が提出されるとともに手続補正がなされたものである。
第2 本願請求項1に係る発明
令和2年4月30日付け手続補正は、特許請求の範囲を補正する内容を含んでおり、当該補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明は次のとおりのものである(以下「本願発明」という。A~Dは分説のため当審にて付与した。)。
(本願発明)
「【請求項1】A フレームと、B 前記フレームの所定位置に着脱可能に取り付けられ、B1 前記フレームの開口部を介して他の装置と電気的な接続を可能とする接続部と、B2 背面側で上方に突出し前面側を向く第1コネクタが設けられた突設部と、を備えるB 第1ユニットと、C 前記第1ユニット上面に着脱可能に取り付けられ、背面側を向き前記第1コネクタと接続される第2コネクタが設けられた第2ユニットと、を備え、B21 前記突設部上面は、前記第1ユニットにおいて最も上方に位置するように構成され、B22 前記突設部の背面側には、前記第1ユニットを前記フレームに固着するための固着部が設けられるD ことを特徴とする遊技用装置。」
第3 拒絶の理由
令和2年2月28日付けの当審における拒絶の理由の概要は、以下のとおりのものである。
1.(進歩性)本件出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内または外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記
●理由1(進歩性)について
・請求項 1
・引用文献等 1-3
<引用文献等一覧>
1.特開2007-313210号公報
2.特開昭60-257088号公報
3.特開平11-24787号公報
第4 引用文献に記載された事項
当審における拒絶の理由に引用文献1として引用され本願の出願前に頒布された特開2007-313210号公報(以下同じく、「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した)。
1 記載事項
折りたたみ中(クリックで表示)
(1) 「【0022】 これらの図を参照して説明すると、台間機6は、台間機ホルダ10と台間機本体20から構成されており、台間機ホルダ10は遊技島取付枠3に固定されている。台間機本体20は、下側の第1ユニット30と上側の第2ユニット50を備えており、上側の第2ユニット50は台間機ホルダ10に対して前方から水平に差し込み可能であり、ロック機構70によって台間機ホルダ10から引き抜き不可の状態に保持されている。これに対して、下側の第1ユニット30は上側の第2ユニット50が引き抜かれた状態においてのみ、台間機ホルダ10から取り外し可能な状態で、台間機ホルダ10に固定されている。・・・【0024】 台間機本体20の下側の第1ユニット30は、上下に細長い偏平な直方体形状をしたユニットケース31を備え、この内部には、下側には台間機電源ユニット32が配置され、上側には台間機制御器33が配置されている。台間機電源ユニット32には電源ケーブル34を介して外部から電力が供給される。また、ユニットケース31の内部において台間機電源ユニット32と台間機制御器33の間に配置した電源ケーブル35を介して台間機制御器33の側に駆動電力が供給されるようになっている。・・・続きを表示(全16行)【0026】 台間機制御器33の背面には、通信ポート40、41、外部通信用のコネクタ42などが配置されており、これらの各部は、台間機ホルダ10の縦枠11の背板部分11aに形成されている開口部11bから背面側に露出している。これらの通信ポート40、41、コネクタ42には外部から引き込まれた通信用のケーブル(図示せず)が接続される。【0027】 また、第1ユニット30内の台間機制御器33からは通信用および給電用のケーブル45が引き出されている。このケーブル45は、ユニットケース31の上端面の後ろ側の縁から上方に引き出されている。台間機ホルダ10における第1ユニット30の真上の部位には、ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46が前向き姿勢で取り付けられている。【0028】 ここで、ユニットケース31の背面における上下の端部には、その一方の側縁から背面側に向けてフック43、44が突出している。台間機ホルダ10の縦枠11の背板部分11aには、これらのフック43、44を通すことのできる長さのスリット11c、11dが形成されている。第1ユニット30は、一対のフック43、44をスリット11c、11dに通した後に下方に落とすことにより、その下面が台間機ホルダ10の下側水平ガイド枠13に乗る。この状態では、フック43、44がスリット11c、11dの下側縁部分に当り、第1ユニット30を台間機ホルダ10から外すことができない。【0029】 次に、上側の第2ユニット50も、上下に細長い偏平なユニットケース51を備えている。本例では、この内部に、上側から紙幣処理機52およびICコイン(コイン状IC記憶媒体)処理機53が配置されている。下側のICコイン処理機53の制御基板54からは、通信用および給電用のケーブル55が引き出されている。また、制御基板54と上側の紙幣処理機52の制御基板56の間も通信用および給電用のケーブル57によって接続されている。【0030】 ここで、ユニットケース51の背面側の下端部は前方に窪んでおり、この部分には、後向きの姿勢でユニット側コネクタ58が取り付けられている。このユニット側コネクタ58にケーブル55が接続されている。・・・【0032】 第2ユニット50は、台間機ホルダ10の上側水平ガイド枠12と、下側に装着されている第1ユニット30の上端面に取り付けた水平ガイド枠47の間に、前方から差し込み可能であり、これらに案内されて、その背面が台間機ホルダ10の縦枠11の背板部分11aに当る位置まで押し込むことが可能となっている。【0033】 台間機ホルダ10の側には、ホルダ側コネクタ46が前向き姿勢で取り付けられている。第2ユニット50の背面に取り付けた後向きのユニット側コネクタ58は、第2ユニット50を台間機ホルダ10に押し込むと、ホルダ側コネクタ46に差し込まれる位置に配置されている。これらのコネクタ46、58によって、第2ユニット50を差し込むと、コネクタ46にコネクタ58が差し込まれて接続状態になり、第2ユニット50を引き抜くと、コネクタ58がコネクタ46から引き抜かれるプラグイン方式のコネクタ接続機構が構成されている。・・・【0036】 このように構成した遊技台用台間機6では、その台間機本体20が上下に分割され、上側の第2ユニット50はケーブル74を引くという簡単な操作によって、台間機ホルダ10から前方に引き抜くことが可能であり、着脱可能な状態で台間機ホルダ10に取り付けられている。これに対して、下側の第1ユニット30を台間機ホルダ10から外すためには、まず、上側の第2ユニット50を引き抜き、次に、隣接配置されている遊技台の扉を開けて、当該第1ユニット30の背面側に手を回して、電源ケーブル34、通信用のケーブルなどを外し、しかる後に、当該第1ユニット30を持ち上げて上下のフック43、44を台間機ホルダ10の側から外す必要がある。したがって、実質的に台間機ホルダ10に固定されている。・・・【0038】 また、固定されている下側の第1ユニット30には台間機電源ユニット32および台間機制御器33が搭載されている。固定されている台間機制御器33の背面から直接に外部通信用のケーブルを引き出して外部機器に接続でき、台間機ホルダ10に通信用の中継器を配置する必要がない。また、台間機制御器33と上側の着脱式の第2ユニット50との間の通信用および給電用のケーブル45、55の接続機構は、ホルダ側コネクタ46とユニット側コネクタ58からなる小型で単純な構造のもので済む。したがって、従来のように台間機ホルダに通信用の大きな中継器を配置してある場合に比べて、台間機6の小型化、低コスト化に有利である。」
(2) 図2には、
が図示されている。
2 認定事項
上記1 アの【0026】、【0027】の記載、及び上記1 イに示した図2を参照すると、ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46が、台間機ホルダ10に前向き姿勢で取り付けられている第1ユニット30の真上の部位
は、第1ユニット30の背面側に位置していることが認定できる。
3 上記1の記載事項及び上記2の認定事項を総合すると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる(なお、( )内は引用文献1の対応箇所を示している。)。
(引用発明)
「台間機ホルダ10と台間機本体20から構成されており、台間機本体20は、下側の第1ユニット30と上側の第2ユニット50を備えた台間機6であって(【0022】)、第1ユニット30は、台間機ホルダ10に固定され、上側には台間機制御器33が配置され、台間機制御器33の背面には、通信ポート40、41、外部通信用のコネクタ42が配置されており、これらの各部は、台間機ホルダ10に形成されている開口部11bから背面側に露出し、これらの通信ポート40、41、コネクタ42には外部から引き込まれた通信用のケーブルが接続され、外部機器に接続でき、台間機制御器33からは通信用および給電用のケーブル45が引き出され、第1ユニット30の背面側の真上の部位において台間機ホルダ10に前向き姿勢で取り付けられたケーブル接続用のホルダ側コネクタ46に、通信用および給電用のケーブル45が接続され(【0022】、【0024】、【0026】、【0027】、【0038】、図4)、第2ユニット50は、台間機ホルダ10の上側水平ガイド枠12と、下側に装着されている第1ユニット30の上端面に取り付けた水平ガイド枠47の間に、前方から差し込み可能であり、着脱可能な状態で台間機ホルダ10に取り付けられており、第2ユニット50は、ユニットケース51を備え、この内部の制御基板54からは、通信用および給電用のケーブル55が引き出され、ユニットケース51の背面側の下端部は前方に窪んでおり、この部分には、後向きの姿勢でユニット側コネクタ58が取り付けられ、このユニット側コネクタ58にケーブル55が接続され(【0029】、【0030】、【0032】、【0036】、【0038】)、ホルダ側コネクタ46とユニット側コネクタ58によってプラグイン方式のコネクタ接続機構が構成され(【0033】)、第1ユニット30内のユニットケース31の背面における上下の端部には、その一方の側縁から背面側に向けてフック43、44が突出し、第1ユニット30は、一対のフック43、44を、台間機ホルダ10の縦枠11の背板部分11aに形成されたスリット11c、11dに通した後に下方に落とすことによりフック43、44がスリット11c、11dの下側縁部分に当り(【0027】、【0028】)、第1ユニット30を台間機ホルダ10から外すために、第1ユニット30を持ち上げて上下のフック43、44を台間機ホルダ10の側から外す必要があるため、第1ユニット30は実質的に台間機ホルダ10に固定されている(【0036】)、台間機6。(【0022】)」
第5 対比
本願発明と引用発明とを対比する(対比にあたっては、本願発明の構成A~Dに対し(a)~(d)の見出しを付して行った。)。
(a) 引用発明の「台間機ホルダ10」は本願発明の構成Aの「フレーム」に相当するから、引用発明は、本願発明の構成Aを含む。
(b) 引用発明の「第1ユニット30」は、「台間機ホルダ10」に「固定され」、「第1ユニット30を持ち上げて上下のフック43、44を台間機ホルダ10の側から外す」ことによって、「台間機ホルダ10から外す」ことができるのであるから、台間機ホルダ10に着脱可能に取り付けられているので、引用発明の「第1ユニット30」は本願発明の構成Bの「第1ユニット」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Bを含む。
(b1) 引用発明の「第1ユニット30」及び「台間機ホルダ10に形成されている開口部11b」は、本願発明の構成Bの「第1ユニット」及び「フレームの開口部」に相当し、引用発明の「通信ポート40、41、外部通信用のコネクタ42」は、「外部から引き込まれた通信用のケーブルが接続され、外部機器に接続でき」るから、本願発明の構成B1の「他の装置と電気的な接続を可能とする接続部」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成B1を含む。
(b2) 引用発明の「ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46」は「第1ユニット30」の「背面側」であって、「第1ユニット30」の「真上の部位」において、「台間機ホルダ10」に前向き姿勢で取り付けられているので、本願発明の構成B2の「第1コネクタ」と、「前面側を向」いて備えられている点において共通する。
(c) 引用発明の「第2ユニット50」は、「台間機ホルダ10の上側水平ガイド枠12と、下側に装着されている第1ユニット30の上端面に取り付けた水平ガイド枠47の間に、差し込み可能であり、着脱可能な状態で台間機ホルダ10に取り付けられて」いる、すなわち、「第2ユニット50」は「第1ユニット30」の上端面に着脱可能に取り付けられているから、引用発明の「第2ユニット50」は、本願発明の構成Cの「第2ユニット」に相当する。
また、引用発明の「第2ユニット50」が備える「ユニットケース51」の「背面側の下端部」の「前方」への「窪み」に取り付けた「ユニット側コネクタ58」は、「後向きの姿勢」であり、「ホルダ側コネクタ46とユニット側コネクタ58によってプラグイン方式のコネクタ接続機構が構成」されているのであるから、引用発明の「ユニット側コネクタ58」は、本願発明の構成Cの「第2コネクタ」に相当する。
したがって、引用発明は、本願発明の構成Cを含む。
(b22) 引用発明の「一対のフック43、44」は、「第1ユニット30」の「背面」にあり、「スリット11c、11dに通した後に下方に落とすことによりフック43、44がスリット11c、11dの下側縁部分に当り」、これによって「第1ユニット30は実質的に台間機ホルダ10に固定され」るものである。
よって、引用発明の「一対のフック43、44」は、本願発明の構成B22の「固着部」と、「第1ユニットの背面側には、前記第1ユニットを前記フレームに固着するための固着部が設けらている」点で共通する。
(d) 引用発明の「台間機6」は本願発明の構成Dの「遊技用装置」に相当するから、引用発明は、本願発明の構成Dを含む。
上記(a)~(d)の検討により、本願発明と引用発明とは、
[一致点]
「A フレームと、B 前記フレームの所定位置に着脱可能に取り付けられ、B1 前記フレームの開口部を介して他の装置と電気的な接続を可能とする接続部と、を備えるB 第1ユニットと、B2’前面側を向く第1コネクタと、C 前記第1ユニット上面に着脱可能に取り付けられ、背面側を向き前記第1コネクタと接続される第2コネクタが設けられた第2ユニットと、を備え、B22’第1ユニットの背面側には、前記第1ユニットを前記フレームに固着するための固着部が設けられるD 遊技用装置。」
である点で一致し、次の点で相違する。
[相違点](構成B2、B21、B22)
本願発明では、「第1ユニット」は、「背面側で上方に突出」する「突設部」「を備え」(構成B2)、「前記突設部上面は、前記第1ユニットにおいて最も上方に位置するように構成され」(構成B21)、「突設部」に「前面側を向く第1コネクタが設けられ」(構成B2)、「突設部の背面側には、前記第1ユニットを前記フレームに固着するための固着部が設けられ」る(構成B22)のに対し、引用発明の第1ユニット30(第1ユニット)には、突設部が無く、「ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46」が突設部ではなく、「台間機ホルダ10」に設けられ、「一対のフック43、44」が突設部の背面ではなく、「第1ユニット30内の、ユニットケース31の背面における上下の端部」に設けられた点。
第6 当審における判断
1 相違点について
本願出願前において、「上下方向に着脱可能に取り付けられる2つのユニットを電気的に接続するにあたり、下方のユニットの背面側で上方に突出し、その上面は該下方のユニットにおいて最も上方に位置し、前面側を向くコネクタが設けられた突出部を設け、このコネクタに上方のユニットのコネクタを直接接続するように構成すること」は、周知の技術である。(例えば、当審における拒絶の理由に引用文献2として引用され、本願の出願前に頒布された文献である特開昭60-257088号公報の第1頁右下欄第2-7行、第1、2図に記載された、本体1の背面側で上方に突出し前面側を向くコネクター3が設けられた突出部を設け、このコネクター3にポータブルデッキ2のコネクター4を結合する点、当審における拒絶の理由に引用文献3として引用され、本願の出願前に頒布された文献である特開平11-24787号公報の段落【0014】、図1に記載された、ドッキングステーション1の背面側で上方に突出し前面側を向くコネクタ35が配置された突出部34を設け、このコネクタ35にコンピュータ700のコネクタ36を電気的に接続する点、を参照のこと。)
そして、引用発明における、「ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46」には、「第1ユニット30」内の「台間機制御器33から」「引き出」した「通信用および給電用のケーブル45」が接続されており、「第2ユニット50」が備える「ユニットケース51」の「内部の制御基板54」から「引き出」された、「通信用および給電用のケーブル55」には、「ユニット側コネクタ58」が接続されており、「ホルダ側コネクタ46とユニット側コネクタ58によってプラグイン方式のコネクタ接続機構が構成」されるのであるから、引用発明における「ホルダ側コネクタ46」と「ユニット側コネクタ58」は、「第1ユニット30」と「第2ユニット50」を電気的に接続するものである。
そうすると、引用発明と上記周知の技術とは、上下方向に着脱可能に取り付けられる2つのユニットを電気的に接続するという課題を備える点で共通するものである。
また、引用発明における「ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46」の位置は、「第1ユニット30」の「背面側」であって、「第1ユニット30」の「真上の部位」であって、「第2ユニット50」が備える「ユニットケース51」の「背面側の下端部」の「前方」への「窪み」に取り付けた「ユニット側コネクタ58」と接続できる位置であり、これは、上記周知技術でいう突設部にあたる場所なのであるから、引用発明に対し、上記周知技術を適用することは、当業者であれば容易に想到し得ることである。
そして、引用発明における「一対のフック43、44」は、「第1ユニット30内のユニットケース31の背面における上下の端部」に設けるのであるから、「第1ユニット30」の「背面側」において、突出部を設けるのであれば、その突出部が第1ユニット30の背面における上側の端部となるため、「一対のフック43、44」のうち、上端側のフック43を、突出部の背面側に設けることは、当業者であれば適宜なし得ることである。
してみれば、引用発明における「第1ユニット30」と「ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46」に対し、上記周知技術を適用して、その上面が、前記第1ユニットにおいて最も上方に位置する突出部を設け、ケーブル接続用のホルダ側コネクタ46を突出部に備え、上端側のフック43を突出部の背面側に設け、もって上記相違点に係る本願発明の発明特定事項を得ることは、当業者であれば容易に想到し得ることである。
2 請求人の主張について
請求人は、令和2年4月30日付け意見書において、「(1)本願請求項1の発明では、上記補正により、第1ユニットは、フレームに対して着脱可能に取り付けられるものであって、突設部の背面側に設けられた固着部によってフレームに固着されることをさらに特定いたしました。
(2)これにより、本願請求項1の発明は、第1ユニットの突設部において、第1コネクタを前面側に設けることで、メンテナンス性や取り付けの容易性を高めることができるのみならず、その背面側においてフレームと固着させることで、第1ユニットをより強固にフレームに固定することができるという格別の効果を奏するものとなっております。
(3)これに対し、引用文献1に記載された発明では、審判長殿も認定されたように、そもそも第1ユニットの突設部に相当する構成はなく、したがって突設部の背面側を観念し得ないものとなっております。
(4)また、引用文献2に記載された発明では、本体1の背面側で上方に突出し前面側を向くコネクター3が設けられた突出部を設け、このコネクター3にポータブルデッキ2のコネクター4を結合する点について記載はあるものの(引用文献2の第1頁右下欄第2~第7行、第1図及び第2図等参照)、該突出部の背面側の構成については何らの開示や示唆はないものとなっております。
(5)また、引用文献3に記載された発明では、ドッキングステーション1の背面側で上方に突出し前面側を向くコネクタ35が配置された突出部34を設け、このコネクタ35にコンピュータ700のコネクタ36を電気的に接続する点について記載はあるものの(引用文献3の段落[0013]及び図1等参照)、該突出部34の背面側の構成については何らの開示や示唆はないものとなっております。
(6)してみれば、仮に引用文献1乃至3に記載された発明を組み合わせたとしても、本願請求項1の発明の構成が導かれることはなく、また、本願請求項1の発明が奏する作用効果もこれらからは到底予測し得ないものとなったと思料いたします。」と主張する。
しかし、当審における拒絶の理由において、引用文献2及び引用文献3は、周知技術を示す文献として挙げたものであるから、請求人が上記のように、引用文献2に記載された発明、引用文献3に記載された発明を認定し、引用文献1乃至3に記載された発明を組み合わせても、本願発明は導かれないとする主張は、拒絶の理由に対する反論となっていないから、採用できない。
3 小括
上記「1 相違点について」において検討したとおりであるので、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づき当業者が容易に想到し得たものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許を受けることができないものである。
第7 むすび
以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項について判断するまでもなく、本願は、拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
2019-012110