商標拒絶査定不服審判
2019-010773
タイガーラック、タイガー
- 審判番号
- 2019-010773
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2018-041177
- 請求日
- 2019年08月14日
- 審決日
- 2020年07月01日
- 公報発行日
- 2020年10月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】タイガーラック株式会社
- 【請求人代理人】奥 佳晃
- 審判長/審判官
- 審判長 中束 としえ
- 審判官 山田 啓之
- 審判官 庄司 美和
- 分類
- T18 .261-Z (W20) / T18 .262-Z (W20) / T18 .263-Z (W20)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
商願2018-41177拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
1 本願商標
本願商標は、「タイガーラック」の文字を標準文字で表してなり、第20類「金属製棚並びにその部品及び附属品,棚並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成30年4月2日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、登録第2705700号商標、登録第4118901号商標、登録第4160466号商標、登録第4265879号商標、登録第4289713号商標及び登録第4528856号商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
そして、登録第4265879号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成8年12月25日に登録出願、「家具」を含む第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月23日に設定登録され、現在も有効に存続するものである。
3 当審の判断
(1)本願商標
ア 本願商標は、「タイガーラック」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「タイガー」の文字は、「虎」の意味を有する平易な英単語の読みを表したもの(広辞苑第7版)として広く親しまれた語であり、また、「ラック」の文字は、別掲2のとおり、「棚」の意味を有する英単語「rack」の読みを表したものとして広く親しまれた語であり、本願商標の指定商品との関係を踏まえれば、看者をして「棚」を容易に認識させるものであるというのが相当である。
イ 本願商標の指定商品を取り扱う業界においては、原審で示した別掲3(1)ないし(3)のウェブサイトによれば、「ラック」の文字は、「棚」を意味する語として広く使用されているものであり、このことは、別掲3(4)ないし(7)のウェブサイトからも裏付けられるものである。
ウ そうすると、本願商標は、一般に親しまれた成語である「タイガー」及び「ラック」の文字を結合してなるものと容易に認識、理解されるものである。
そして、本願商標の構成中、「ラック」の文字は、本願商標の指定商品そのものを意味するものと捉えられ、商品の出所識別標識としての称呼及び観念が生じない。
その結果として、本願商標の構成中、「タイガー」の文字は、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めることができるから、この部分を抽出して引用商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
エ したがって、本願商標は、その構成全体から生じる「タイガーラック」の称呼に加え、「タイガー」の文字に相応して、「タイガー」の称呼及び「虎」の観念を生じる。
(2)引用商標
引用商標は、別掲1のとおり、「TIGER」の欧文字をややデザイン化して表してなるものであるが、容易に当該欧文字を表したものと看取される態様であるところ、その構成文字に相応して、「タイガー」の称呼及び「虎」の観念を生じる。
(3)本願商標と引用商標との類否
ア 本願商標の要部である「タイガー」の文字と引用商標の「TIGER」の文字とを対比する。
外観については、両者は、その構成文字の文字種及び書体を異にし、差異を有するものであるが、称呼及び観念については、両者は「タイガー」の称呼を同一にし、「虎」の観念も同一にするものである。
そして、商標の使用においては、同一の称呼及び観念を生ずる範囲で片仮名とローマ字を相互に変更して表示すること並びに商標を構成する文字をデザイン化して表示することが一般的に行われている取引の実情があることに鑑みれば、両者における文字種及び書体の相違が、看者に対し、出所識別標識としての外観上の顕著な差異として強い印象を与えるとはいえない。
以上のとおり、本願商標の要部と引用商標とは、称呼及び観念を同一にするものであって、外観における差異についても、出所識別標識としての顕著な差異として強い印象を与えるとはいえないことから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に勘案すれば、本願商標と引用商標とは互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
イ 本願商標の指定商品は第20類「金属製棚並びにその部品及び附属品,棚並びにその部品及び附属品」であるところ、別掲2のとおり、「棚」とは「物をのせたり掛けたり立てたりするための台や棚」を意味するものであり、引用商標の指定商品中、第20類「家具」に含まれる商品であるといえるから、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
ウ 以上によれば、本願商標は、引用商標と類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品である。
(4)小括
以上より、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(5)請求人の主張について
ア 請求人は、本願商標の構成中、「ラック」の文字部分は、英単語「rack」を意味する語であるか、英単語「luck」を意味する語であるかを直ちに特定することはできないから、当該文字部分は、商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解できるものとはいい難いものであり、そうすると、本願商標の構成中の「タイガー」の文字部分のみが独立して認識されるとみるよりは、むしろ「タイガーラック」の構成文字全体をもって特定の意味を有しない一体不可分の一種の造語と認識されるものであるから、本願商標からはその構成に相応して「タイガーラック」の称呼のみが生じる旨主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)のとおり、一般に親しまれた成語である「タイガー」及び「ラック」の文字からなるものと容易に認識、理解されるものであるところ、たとえ「ラック」の文字が英単語「rack」及び「luck」の読みを表すものであるとしても、本願商標の構成中、「ラック」の文字は、その指定商品との関係においては、「棚」を認識させるものであり、商品の出所識別標識としての称呼及び観念が生じないから、本願商標の構成中、「タイガー」の文字は、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めることができ、そうすると、本願商標は、「タイガー」の文字に相応して、「タイガー」の称呼を生じ、「虎」の観念を生じるというべきである。
イ 請求人は、「ラック」又は「Rack」の文字を右側に配した「○○ラック(Rack)」の構成の商標が登録されている例を挙げて、本願商標は引用商標と非類似の商標である旨主張する。
しかしながら、請求人の主張する該登録例は、その構成中、「ラック」の文字部分以外については、本願商標のそれとは別異のものであって、事案を異にするというべきものであるばかりでなく、商標の類否の判断は、登録出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別具体的に判断されるものであるところ、本願商標と引用商標とは、上記(3)のとおり、類似の商標であるから、該登録例が存することをもって、それらが上記判断を左右するものではない。
ウ したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(6)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。なお、原査定においては、本願の拒絶の理由として上記引用商標以外の商標も引用しているが、本願商標は、他の商標との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2019-010773