商標拒絶査定不服審判
2022-013795
ネパールタイガー、タイガー
- 審判番号
- 2022-013795
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-102626
- 請求日
- 2022年09月02日
- 審決日
- 2024年09月03日
- 公報発行日
- 2024年10月25日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】田村 優幸
- 【請求人代理人】西村 知浩
- 審判長/審判官
- 審判長 鈴木 雅也
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 馬場 秀敏
- 分類
- T18 .13 -WY (W27) / T18 .272-WY (W27)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号商標法4条1項16号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-102626拒絶査定不服審判事件についてした令和5年8月18日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消しの判決(令和5年(行ケ)第10115号、令和6年4月11日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「Nepal Tiger」の文字を標準文字で表してなり、第27類「じゅうたん,敷物,マット,ラグ,ヨガ用マット,織物製壁紙,壁掛け(織物製のものを除く。)」を指定商品として、令和3年8月18日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年2月17日付けで拒絶理由が通知され、同年3月29日付けで意見書が提出されたが、同年6月1日付けで拒絶査定され、これに対し、同年9月2日付けで拒絶査定不服審判が請求されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、要旨、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
本願商標は、「ネパール(王国)」を意味する「Nepal」と「トラ」を意味する「Tiger」を結合した「Nepal Tiger」の文字を標準文字で表してなるから、構成全体として「ネパールに生息するトラ」ほどの意味合いを認識させるものである。
また、本願の指定商品との関係でみると、ネパール製のトラ柄のものやネパール製のチベット絨毯が販売されている実情があることから、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、当該商品が「ネパール製のトラ柄」であるという商品の品質を表示したものと認識するにすぎない。
したがって、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、当該商標に接する需要者は、その商品が、「ネパールに生息するトラの柄のもの」又は「ネパール製のトラ柄」であること、すなわち、単に商品の品質を表示したものと理解するにすぎず、また、「ネパールに生息するトラの柄の商品」又は「ネパール製のトラ柄の商品」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるため、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について
(1)本願商標の構成について
本願商標は、「Nepal Tiger」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は「Nepal」の文字及び「Tiger」の文字を組み合わせたものであって、「Nepal」は国家(ネパール)を示す語であり、「Tiger」は「トラ」を意味する語である(「ベーシックジーニアス英和辞典 第2版」株式会社大修館書店、「大辞泉 第二版」株式会社小学館)。
(2)本願の指定商品に関する取引の実情
職権による調査によれば、新聞記事、書籍及びウェブサイトのいずれにも、「Nepal Tiger」又は「ネパールタイガー」との文字が一体として用いられたものがあるとは認められず、「Nepal Tiger」の文字が、一体として「ネパールで生産された、トラの図柄を描いた、あるいはトラの形状を模した、じゅうたん、ラグ」を意味するものとして、じゅうたんの取引者等によって使用されている取引の実情が存在するとは認められない。
また、その他の本願の指定商品に関連して「Nepal Tiger」の文字が一体として用いられる取引の実情が存在するとも認められない。
(3)判断
ア 本願商標は、「Nepal」の語及び「Tiger」の語を組み合わせたものであるといえるとしても、当該構成文字が一体のものとして辞書等に採録されているとは認められず、トラに関する亜種の名称や通称名等として、「Nepal Tiger」、「ネパールタイガー」又は「ネパールトラ」と呼ばれるものがあるとも認められない。
そうすると、本願商標は、通常は組み合わされることのない「Nepal」の語と「Tiger」の語とが組み合わされ、まとまりよく一体的に表されたものであるといえることからすれば、これらの文字が一体として組み合わされた一種の造語とみるのが相当である。
イ 本願商標の指定商品は、上記第1のとおりであり、この指定商品の内容からすれば、本願商標の取引者はじゅうたん類の製造業者及び販売業者であり、需要者は一般の消費者であると認められる。
そして、本願商標を構成する「Nepal Tiger」の文字は、上記(2)のとおり、これが本願の指定商品に関連して用いられる取引の実情があるとは認められず、かつ、上記アのとおり、一体として組み合わされた一種の造語であるとみるのが相当であるから、本願商標の取引者及び需要者は、「Nepal Tiger」の文字について、指定商品に係る商品の産地、販売地又は品質を表示したものであると直ちに認識するものではないというべきである。
そうすると、本願商標の取引者、需要者は、「Nepal Tiger」の文字について「ネパールで生産又は販売される、トラの図柄を描いた、又はトラ形状を模したじゅうたん」、「ネパールで生産又は販売される、トラの図柄を描いた、又はトラの形状を模した敷物」又は「ネパールで生産又は販売される、トラの図柄を描いた、又はトラの形状を模したラグ」を表示するものであると必ずしも認識するものではないから、本願商標は、その指定商品に使用された場合に、本願商標の取引者、需要者によって、商品の産地、販売地又は品質を表示したものと一般に認識されるものであるとは認められない。
ウ したがって、本願商標は、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものとはいえず、指定商品の産地、販売地又は品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないから、商標法第3条第1項第3号に該当するとは認められない。
また、上述のとおり、本願商標は、特定の商品の産地、販売地又は品質を表示するものであるとはいえないから、本願商標がその指定商品のうち「ネパールで生産又は販売される、トラの図柄を描いた又はトラ形状を模したじゅうたん」、「ネパールで生産又は販売される、トラの図柄を描いた又はトラの形状を模した敷物」又は「ネパールで生産又は販売される、トラの図柄を描いた又はトラの形状を模したラグ」以外の指定商品に対して使用された場合であっても、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標とはいえず、商標法第4条第1項第16号に該当するものとも認められない。
2 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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