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特許訂正審判

2018-390156

体外受精採卵チャンバ

審判番号
2018-390156
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2016-516245外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年10月05日
審決日
2018年11月20日
公報発行日
2019年02月22日
結論
訂正認容
審判長/審判官
分類
P141 .852-Y (A61D) / P141 .854-Y (A61D) / P141 .855-Y (A61D) / P141 .856-Y (A61D)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条3項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特許第6389514号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 特許第6389514号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔4-16〕について訂正することを認める。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本件訂正審判の請求に係る特許第6389514号(以下、「本件特許」という。)は、2014年5月30日(パリ条約による優先権主張 外国庁受理 2013年5月31日 英国(GB))を国際出願日とする出願(特願2016-516245号)であって、その請求項1ないし16に係る発明について、平成30年8月24日に特許権の設定登録がなされ、同年10月5日に本件訂正審判の請求がなされたものである。 第2 請求の趣旨及び訂正事項 1 請求の趣旨 本件訂正審判の趣旨は、「特許第6389514号の明細書、特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正明細書、特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項4~16について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。 2 訂正事項 本件訂正審判の請求に係る訂正(以下、「本件訂正」という。)の内容は、以下の訂正事項1~2のとおりである(下線は、審判請求人が訂正箇所を示したものである。)。 (1)訂正事項1 特許請求の範囲の請求項4に「20~100μm2、40~80μm2、40~60μm2、またはこれより小さい孔径」と記載されているのを、「20~100μm、40~80μm、40~60μm、またはこれより小さい孔径」に訂正する(請求項4の記載を引用する請求項5~16も同様に訂正する)。 (2)訂正事項2 明細書の段落[0032]に「フィルタは、20~100μm2、好ましくは40~80μm2の孔径であり、血球は通すが卵母細胞は通さない。好ましい実施形態において、フィルタは40~60μm2またはこの範囲より小さい孔径である。」と記載されているのを、「フィルタは、20~100μm、好ましくは40~80μmの孔径であり、血球は通すが卵母細胞は通さない。好ましい実施形態において、フィルタは、40~60μmまたはこの範囲より小さい孔径である。」に訂正する。 第3 当審の判断 1 一群の請求項について 本件訂正前の請求項4~16について、請求項5~16は、請求項4を引用しているから、本件訂正は、一群の請求項に対して請求されたものであり、特許法第126条第3項の規定に適合する。 2 訂正要件の検討 (1) 訂正の目的 ア 訂正事項1 訂正前の請求項4には「前記フィルタは、血球は通過できるが卵母細胞は通過できない」と記載されており、本件特許明細書の【0118】には「血球は8~10ミクロンである」とあり、1ミクロンとは1マイクロメートル(μm)を意味することから、訂正前の請求項4記載のフィルタは、8~10μmの血球は通過できるが卵母細胞は通過できないフィルタが前提である、といえる。 ところで、訂正前の請求項4の「前記フィルタは、血球は通過できるが卵母細胞は通過できないよう、20~100μm2、40~80μm2、40~60μm2、またはこれより小さい孔径を有する」という記載が正しいと仮定し、フィルタの孔の形状が円であるとして、その円の面積をS、フィルタの孔径をDとして、Dの値を算出(面積S=半径D/2 × 半径D/2 × 円周率3.14の関係式から、Dを小数第2位を四捨五入。)すると、 S=20~100μm2の場合: 5.0μm < D < 11.3μm S=40~80μm2の場合 : 7.1μm < D < 10.1μm S=40~60μm2の場合 : 7.1μm < D <  8.7μm となり、いずれの場合においても、フィルタの孔径Dは、8~10μmの血球が通過できない範囲を含むこととなり、前記前提と合致していない。 また、本件特許明細書の【0118】には「フィルタの孔径は、血液および他の細片は通過するが卵子は通過しないように選択される。一実施形態では、フィルタは60~64ミクロンの孔径である。血球は8~10ミクロンであるため、フィルタは、10ミクロンより大きくてもよいが、卵子を保持するのに十分小さい。例えば、胚採取装置に使用されるものよりも低い孔径が好ましい。」と記載され、【0144】には「卵と血球とは、バッフルの上を通過し、フィルタに向かって落下する。卵子や卵より小さくなるように10~100μm、好ましくは20~60μmのフィルタ4の孔径が選択されているため、卵は第1チャンバ5内に保持され、一方、卵胞液、血球、および他のより小さい細片はフィルタ4を通過して第2チャンバ6に入り、最終的に出口ポート9から廃棄物リザーバに引き出される。この孔径によって、主に重力で分離が可能になり、フィルタを通して最小限の吸引圧しか必要としない。その結果、卵は、清浄な液体環境で第1チャンバ5内に保持される。血塊の形成を防ぐために、このようにして卵胞液中に存在する血液から卵を分離することが重要である。」と記載されており、血球は通過できるが卵子は通過できないようにするためのフィルタの孔径について、専ら「μm」を用いて記載されている。 以上を総合すると、訂正前の請求項4に記載された「20~100μm2、40~80μm2、40~60μm2、またはこれより小さい孔径」は、「20~100μm、40~80μm、40~60μm、またはこれより小さい孔径」の誤記であると認められる。 よって、訂正事項1は、これらの誤記を訂正するものであるから、係る本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものに該当する。 イ 訂正事項2 前記アで検討したのと同様の理由により、本件特許明細書の【0032】に記載された「フィルタは、20~100μm2、好ましくは40~80μm2の孔径であり、血球は通すが卵母細胞は通さない。好ましい実施形態において、フィルタは40~60μm2またはこの範囲より小さい孔径である。」は、「フィルタは、20~100μm、好ましくは40~80μmの孔径であり、血球は通すが卵母細胞は通さない。好ましい実施形態において、フィルタは、40~60μmまたはこの範囲より小さい孔径である。」との誤記であると認められる。 よって、訂正事項2は、これらの誤記を訂正するものであるから、係る本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる誤記の訂正を目的とするものに該当する。 (2) 新規事項 訂正事項1~2は、上記(1)のとおり、誤記の訂正を目的とし、本件特許の出願当初の明細書、特許請求の範囲及び図面のすべての記載を総合することにより導かれる技術的事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3) 特許請求の範囲の拡張、変更 訂正事項1~2は、上記(1)のとおり、誤記の訂正を目的とし、実質上特許請求の範囲を拡張又は変更するものでないことは明らかであるから、特許法第126条第6項の規定に適合する。 (4) 独立特許要件 訂正後の請求項4~16に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるか検討するに、訂正後の請求項4~16に係る発明が特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由は発見しない。 したがって、訂正事項1~2は、特許法第126条第7項の規定に適合する。 第4 むすび 以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求は、特許法第126条第3項の規定に適合するものである。そして、訂正事項1~2は、特許法第126条第1項ただし書第2号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第第5項~第7項の規定に適合するものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-390156

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