特許訂正審判
2018-390035
吸収性物品及びその製造方法
- 審判番号
- 2018-390035
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2015-504984外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年02月22日
- 審決日
- 2018年06月05日
- 公報発行日
- 2018年08月31日
- 結論
- 訂正認容
- 分類
- P141 .853-Y (A61F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第6258294号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第6258294号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-17〕について訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第6258294号(以下「本件特許」という。)は、平成25年4月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2012年4月13日 欧州特許庁)を国際出願日とする出願であって、平成29年12月15日に特許権の設定の登録がなされ、平成30年2月22日に本件訂正審判の請求がなされた。
第2 審判請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は、本件特許の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める、との審決を求めるものである。
第3 訂正の内容
本件特許の訂正の内容は、次のとおりである。
訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に
「該不織繊維質多層支持体(23)が、約40~約60mmの長さに切断されており」とあるのを、
「該不織繊維質多層支持体(23)の繊維が、約40~約60mmの長さに切断されており」に訂正する(下線部は訂正箇所を示す。)。
(請求項1を直接または間接的に引用する請求項2~17についても同様に訂正する。)
第4 当審の判断
訂正事項1について、訂正の可否を検討する。
1 訂正の目的について
訂正前の請求項1の「該不織繊維質多層支持体(23)が、約40~約60mmの長さに切断されており」という記載について、「長さ」とは「該不織繊維質多層支持体(23)」のどの部分の長さをいうのかが不明瞭である。すなわち、「該不織繊維質多層支持体(23)」は、当該請求項1の記載からして、「吸収性物品」の一部を構成し、「頂部層、無孔質中間層、及び底部層」を備えたものであって、常識的にみて、一定程度の縦及び横の長さを有するものとはいえるが、「該不織繊維質多層支持体(23)」自体の形状、構造については何ら特定されていない。そうすると、当該請求項1の記載の「約40~約60mmの長さ」が、「該不織繊維質多層支持体(23)」の形状、構造のいかなる部分の長さを特定した記載であるかは明らかでなく、不明瞭であった。
そして、訂正事項1は、訂正前の「約40~約60mmの長さ」が、「該不織繊維質多層支持体(23)」自体の形状、構造に対するものではなく、「該不織繊維質多層支持体(23)」を構成する「繊維」についてのものであることを明らかにするものであるから、訂正事項1は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものに該当する。
したがって、訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書き第3号に掲げる事項を目的とするものである。
2 訂正が本件特許明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「本件特許明細書」という。)に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて
本件特許明細書の発明の詳細な説明の【0061】には、「不織支持体(23)を製造するのに好適な市販の繊維の例としては、Acryl Amicor 3.0n;A
sota L10D;Eastlon SN-3450CMP1 4.0dn、Fibervisions ES-C Cure 2.2dt;Fibervisions ES-DELTA REPEAT II 5.7dt 40mm;Grisuten 22 3.3dt 60mm;Huvis LMF U16 6dn 51mm;Huvis LMF V16 4dn 51mm;Huvis OEPO1 N215 2.0dn;Ingeo PLA SLN2660E2 6.0dn;Invista 295 6.0dn;Meraklon PPブレンド PH/HW 4.4dt;PES Greenfiber 6.7dt;Tesil 84M 6.7dt;Trevira 200 6.0dt;Viscocel 3.3 dt 40mm;Wellman H1295 7dt;Wellman T0745 17dt 60mm;Wellman H7112 12dt;Wellman H8015 7dt 60mmがある。」と記載があり、「不織支持体(23)」に用いられる繊維の長さが、「40mm」、「51mm」、「60mm」であることが記載されている。そして、これらの長さの繊維を用いることができるのであれば、その間の長さのものも使用できるであろうことは当業者にとって明らかである。
したがって、訂正事項1は、本件特許明細書に記載した事項、もしくは、記載した事項から自明の事項であり、新たな技術的事項を導入するものではないから、本件特許明細書に記載した事項の範囲内においてするものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。
3 訂正が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて
訂正事項1は、構成要件の削除、請求項の追加、実施例の追加ではなく、また、カテゴリーや対象、目的を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものには該当せず、特許法第126条第6項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおりであるから、本件訂正審判の請求に係る訂正事項1は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第5項及び同第6項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2018-390035