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特許拒絶査定不服審判

2018-005982

遊技機

審判番号
2018-005982
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-247757外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2018年05月01日
審決日
2019年07月16日
公報発行日
2019年10月25日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-247757号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成29年3月16日出願公開、特開2017-51798号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯の概要 本願は、平成25年10月17日に出願した特願2013-216654号の一部を平成28年12月21日に新たな特許出願(特願2016-247757号)としたものであって、平成29年8月24日付けで拒絶の理由が通知され、同年10月31日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成30年3月16日付け(送達日:同年3月27日)で拒絶査定がなされ、これに対して、同年5月1日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされ、これに対して、当審において、平成31年1月9日付けで拒絶の理由を通知したところ、同年3月7日に意見書及び手続補正書が提出され、さらに、当審において、同年4月4日付けで最後の拒絶の理由を通知したところ、令和1年5月24日に意見書及び手続補正書が提出されたものである。 第2 令和1年5月24日にされた手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 令和1年5月24日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲の補正を含んでおり、本件補正により、平成31年3月7日に提出された手続補正書における特許請求の範囲の請求項1の 「遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、 前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、 複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、 遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、 前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段と、 前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、 遊技者にとって有益な図柄の組合せを前記複数の表示列に跨る判定ライン上に表示するための表示補助情報を報知する報知手段と、 特定の条件を満たすと、少なくとも所定の期間が経過するまで前記報知手段により前記表示補助情報を報知するアシスト状態を開始するアシスト状態開始手段と、 所定の条件を満たすと、前記アシスト状態中に当該アシスト状態が行われる期間の計数を中断して少なくとも特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する特別セット遊技開始手段と、 前記特別セット遊技を次セットへ継続するか否かを決定する特別セット遊技継続決定手段と、 前記特別セット遊技継続決定手段により前記特別セット遊技を継続することが決定した場合に、前記アシスト状態が行われる期間に加算される延長期間を決定する延長期間決定手段と、 前記特別セット遊技継続決定手段により、前記特別セット遊技を次セットへ継続することが規定数以上連続して決定されると、遊技者にとって有利な恩典を付与する恩典付与手段と、を備え、 前記恩典は、前記特別セット遊技開始手段による前記特別セット遊技の開始が決定されることである ことを特徴とする遊技機。」は、 令和1年5月24日に提出された手続補正書における特許請求の範囲の請求項1の 「遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段と、 前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、 前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、 複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、 遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、 前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段と、 前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、 遊技者にとって有益な図柄の組合せを前記複数の表示列に跨る判定ライン上に表示するための表示補助情報を報知する報知手段と、 特定の条件を満たすと、少なくとも所定の期間が経過するまで前記報知手段により前記表示補助情報を報知するアシスト状態を開始するアシスト状態開始手段と、 所定の条件を満たすと、前記アシスト状態中に当該アシスト状態が行われる期間の計数を中断して少なくとも特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する特別セット遊技開始手段と、 前記特別セット遊技を次セットへ継続するか否かを決定する特別セット遊技継続決定手段と、 前記特別セット遊技継続決定手段により前記特別セット遊技を継続することが決定した場合に、前記アシスト状態が行われる期間に加算される延長期間を決定する延長期間決定手段と、 前記特別セット遊技継続決定手段により、前記特別セット遊技を次セットへ継続することが規定数以上連続して決定されると、遊技者にとって有利な恩典を付与する恩典付与手段と、を備え、 前記恩典は、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、前記特別セット遊技開始手段による新しい特別セット遊技を開始することが決定されることである ことを特徴とする遊技機。」に補正された(下線は、補正箇所を明示するために審決にて付した。)。 2 補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「恩典」に関して、 「前記恩典は、前記特別セット遊技開始手段による前記特別セット遊技の開始が決定されることである」とあったものを「前記恩典は、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、前記特別セット遊技開始手段による新しい特別セット遊技を開始することが決定されることである」と限定することを含むものである。 そして、補正後の請求項1に係る発明は、補正前の請求項1に係る発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、本件補正に係る特許請求の範囲の請求項1についてする補正は、特許法第17条の2第5項第2号に規定する「特許請求の範囲の減縮」を目的とする補正に該当する。 また、本件補正は、願書に最初に添付した明細書の【0295】等の記載からみて、新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。 3 独立特許要件 そこで、本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本件補正発明」という。)が特許出願の際に独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否かについて、以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、次のとおりのものであると認める(記号A~Oは、分説するため審決にて付した。)。 「A 遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段と、 B 前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、 C 前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、 D 複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、 E 遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、 F 前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段と、 G 前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、 H 遊技者にとって有益な図柄の組合せを前記複数の表示列に跨る判定ライン上に表示するための表示補助情報を報知する報知手段と、 I 特定の条件を満たすと、少なくとも所定の期間が経過するまで前記報知手段により前記表示補助情報を報知するアシスト状態を開始するアシスト状態開始手段と、 J 所定の条件を満たすと、前記アシスト状態中に当該アシスト状態が行われる期間の計数を中断して少なくとも特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する特別セット遊技開始手段と、 K 前記特別セット遊技を次セットへ継続するか否かを決定する特別セット遊技継続決定手段と、 L 前記特別セット遊技継続決定手段により前記特別セット遊技を継続することが決定した場合に、前記アシスト状態が行われる期間に加算される延長期間を決定する延長期間決定手段と、 M 前記特別セット遊技継続決定手段により、前記特別セット遊技を次セットへ継続することが規定数以上連続して決定されると、遊技者にとって有利な恩典を付与する恩典付与手段と、を備え、 N 前記恩典は、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、前記特別セット遊技開始手段による新しい特別セット遊技を開始することが決定されることである O ことを特徴とする遊技機。」 (2)引用文献に記載された発明 当審による平成31年4月4日付け拒絶理由において引用された、本願の出願前に日本国内において頒布された引用文献1である特開2012-183299号公報には、図面とともに次の事項が記載されていると認められる(下線は当審で付した。以下同じ。)。 ア 記載事項 (ア)「【技術分野】 【0001】 本発明は、複数種類の図柄を変動表示する複数のリールを備え、リール停止時に表示された図柄の組合せにより入賞の有無が決定される遊技を行うスロットマシンに関する。 ・・・ 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 しかしながら、従来のスロットマシンにおける高期待演出期間は、アシスト演出の実行可能回数を増やすことができるか否か及び高期待演出期間を継続させることができるか否かが、高期待演出期間中の遊技毎に決められるようになっているため、以下のような問題がある。すなわち、例えば、高期待演出期間に移行した最初の遊技における上乗せ抽選において当選しないこともあり、そのような場合には高期待演出期間が1回の遊技のみで終了することとなるため、遊技者が高期待演出期間中の遊技や演出を十分に楽しむことができなくなり、高期待演出期間中の遊技や演出の興趣を損なう虞があった。 【0009】 本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、高期待演出期間中の遊技や演出の興趣を向上させることが可能なスロットマシンを提供することを目的とする。」 (イ)「【0014】 なお、上記「特定役の成否をアシストする」とは、特定役が決定された場合に、その特定役が成立すること(特定役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されること)をアシストする場合と、特定役が成立しないこと(特定役の対応図柄が有効ラインから外れた位置に停止表示されること)をアシストする場合とを含む意味である。 ・・・ 【0034】 各リール3a,3b,3cが表示する図柄は、図3に示すように配列されている。すなわち、「ベル」、「リプレイ」、「スイカ」、「赤チェリー」、「青チェリー」、「黒チェリー」、「バー」、「菊」、「赤セブン」、「青セブン」の10種類の図柄が所定数ずつ計21個、各リール3a,3b,3cにそれぞれ表示されている。なお、図3中における左リール、中リール及び右リールとは、リール3a,リール3b及びリール3cをそれぞれ表している。 ・・・ 【0037】 ここで、有効とされた入賞ライン29a,29b,29c,29d,29e上に停止表示された図柄の組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる役の態様)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。 【0038】 <制御基板と各機器との接続> スロットマシン1では、遊技に関する主たる制御が図2に示す主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御及びバックランプ38a,38b,38c等のランプによる照明制御等は、副制御基板70上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、両制御基板60,70間の情報伝達は、主制御基板60から副制御基板70への一方向のみ行うことが可能となっている。 【0039】 主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶したROM62と、一時記憶領域であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技に関する主たる制御が行われるようになっている。 ・・・ 【0041】 ここで、モータ駆動回路36は、各リール3a,3b,3cを回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、リール位置検出回路37は、各リール3a,3b,3cに設置されたセンサ(図示せず)からの検出信号に基づき、各リール3a,3b,3cの回転位置を検出する回路である。また、ホッパー駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払い出しを行わせる回路であり、払出完了信号回路53は、ホッパー50から所定数の遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出完了信号を送信する回路である。また、リセットスイッチ81は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチであり、設定用鍵型スイッチ82は、役の発生確率等を例えば6段階で設定するためのスイッチである。 【0042】 また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているか、またはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28、1-BETスイッチ22、MAX-BETスイッチ23、貯留メダル精算スイッチ24及びリジェクトスイッチ27からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。」 (ウ)「【0046】 <機能ブロックの説明> 図4に示すように、本実施形態に係るスロットマシン1は、機能的な観点から説明すれば主に、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cの回転開始及び回転停止に関する遊技者からのリール操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作やストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)を受け付ける操作手段95と、各リール3a,3b,3cを用いた遊技に関する制御を行う主制御手段100と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段110とを備えてなる。 【0047】 上記主制御手段100は、役決定手段101、リール制御手段104、遊技状態制御手段105、及び情報送信手段106を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。 【0048】 上記役決定手段101は、スタートレバー25が傾動操作され、その信号が入力された際に、予め設定された役の中から当選役の抽選を行うように構成されている。なお、役抽選は、図2に示す乱数発生器66及びサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われるが、乱数抽選の詳細については説明を省略する。 【0049】 上記リール制御手段104は、スタートレバー25が傾動操作され、その信号が入力された際に、各リール3a,3b,3cを回転開始させるとともに、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各リール3a,3b,3cを順次回転停止させるように構成されている。なお、各リール3a,3b,3cの回転停止制御は、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リール3a,3b,3cが最大で4図柄移動する範囲内で行われる。すなわち、役決定手段101による役抽選の結果、所定の役が当選している場合には、その当選役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されるように、逆に、何ら役が当選していない場合には、設定されたいずれの役の対応図柄も有効ライン上に停止表示されないよう停止制御がなされるようになっている。例えば、図3に示すように「ベル」の図柄は、各リール3a,3b,3cにおいて、5図柄以内毎に配置されているので、「ベル・ベル・ベル」の図柄は、ストップスイッチ26a,26b,26cの操作タイミングに関わらず、必ず、有効ライン上に停止表示させることが可能となっている。 【0050】 上記遊技状態制御手段105は、後述する条件A~Eのいずれかを満足することを契機として、再遊技(リプレイ)の当選確率が異なる、後述する非RT遊技状態,RT1遊技状態,RT2遊技状態,RT3遊技状態,BB遊技状態の5つの遊技状態の間で遊技状態を移行させるように構成されている。 ・・・ 【0052】 一方、上記副制御手段110は、アシスト演出手段111、アシスト制御手段112、高期待演出実行手段113、高期待演出期間設定手段114、終了選択手段115、及び情報受信手段116を備えている。なお、副制御手段110における上述の各手段は、図2に示す副制御基板70上に配されたサブCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。 【0053】 上記アシスト演出手段111は、後述するRT2遊技状態中の期間において、役決定手段101による役抽選により特定役(後述の押し順選択小役)が当選した場合に、遊技者によるストップスイッチ26a,26b,26cの操作順(押し順)を報知するアシスト演出(後述の押し順ナビ演出)を行うように構成されている。 【0054】 上記アシスト制御手段112は、RT2遊技状態中の期間において、アシスト演出手段111による押し順ナビ演出の終了条件が満足された場合に、アシスト演出手段111による押し順ナビ演出を終了させるように構成されている。また、後述する上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技により所定の演出継続条件が満足された場合(後述する味方メーターが満タン状態となった場合)には、後述の上乗せ抽選の結果に基づいて、押し順ナビ演出の終了条件を変更するように構成されている。 【0055】 上記高期待演出期間設定手段114は、RT2遊技状態中の期間において、役決定手段101による役抽選により所定の役(本実施形態では、後述する小役2としているが、他の役としてもよい)が当選したことを契機として、後述する上乗せチャンスゾーンを設定するか否かを決める抽選を行い、抽選結果が「上乗せチャンスゾーンを設定する」となった場合に、上乗せチャンスゾーンを設定するように構成されており、上記高期待演出実行手段113は、設定された上乗せチャンスゾーンの期間内において後述する上乗せチャンス演出を実行するように構成されている。 【0056】 また、高期待演出期間設定手段114は、上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技により所定の演出継続条件が満足された場合(後述する味方メーターが満タン状態となった場合)には、上乗せチャンスゾーンを継続して再設定するとともに、押し順ナビ演出の実行可能回数の上乗せ回数を決定する上乗せ抽選を行うように構成されている。」 (エ)「【0060】 <遊技状態の移行> 遊技状態制御手段105は、図5に示すように、非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態及びBB遊技状態の計5個の遊技状態(図5では「遊技状態」を省略)の間で遊技状態を移行させるように構成されている。 【0061】 非RT遊技状態は、スロットマシン1の初期状態において設定される通常の遊技状態であり、後述する再遊技役の当選確率が基準値(例えば、1/7)に設定されている。RT2遊技状態は、非RT遊技状態中において、条件Aが満足されたことを契機として、非RT遊技状態から移行される遊技状態であり、後述する再遊技役の当選確率が非RT遊技状態中よりも高い値(例えば、1/1.5)に設定されている。また、このRT2遊技状態中の期間内のみ、アシスト演出手段111による押し順ナビ演出を実行することが許容されている。ここで、条件Aとは、各リール3a,3b,3cの停止表示図柄の有効ライン上での組合せが、例えば、「ベル・赤チェリー・リプレイ」、「ベル・菊・リプレイ」または「ベル・バー・リプレイ」である場合とされる。なお、これら3通りの図柄の組合せは、いずれも、後述するSB役のいわゆる「こぼし目」で表示される図柄の組合せとなっている。すなわち、SB役が当選している場合において、ストップスイッチ26a,26b,26cの操作タイミングに応じ、SB役の対応図柄を引き込むことが可能な場合は対応図柄「青セブン・青チェリー・赤チェリー」を有効ライン上に停止表示させ、引き込めない場合は、「ベル・赤チェリー・リプレイ」、「ベル・菊・リプレイ」または「ベル・バー・リプレイ」の図柄の組合せを有効ライン上に停止表示させるようになっている。」 (オ)「【0076】 <上乗せチャンスゾーンの設定> 先に述べたように本実施形態では、RT2遊技状態中において小役2が当選したことを契機として、上記高期待演出期間設定手段114により上乗せチャンスゾーンを設定するか否かを決める抽選(以下「上乗せチャンスゾーン設定抽選」と称する)が行われる。この上乗せチャンスゾーン設定抽選の当選確率は、例えば図11に示すように設定される。図11に示す例では、「上乗せチャンスゾーンを設定する」という確率を6/7、「上乗せチャンスゾーンを設定しない」という確率を1/7として、上乗せチャンスゾーンが設定される確率をかなり高めに設定しているが、当選確率を他の値に設定することも可能である。なお、上乗せチャンスゾーンが設定されてもRT2遊技状態中であることは変わらないので、上乗せチャンスゾーン中の遊技において押し順選択小役が当選した場合には、通常通り押し順ナビ演出が行われる。ただし、上乗せチャンスゾーン中では、遊技が行われても押し順ナビ演出の実行可能回数(アシスト可能回数)は減少させないように構成されている。 【0077】 <上乗せ抽選> また、本実施形態では、上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技の結果、後述する味方メーターが満タン状態となった場合には、上記高期待演出期間設定手段114により上乗せチャンスゾーンが継続して再設定されるとともに、押し順ナビ演出の実行可能回数の上乗せ回数を決定する上乗せ抽選が行われるように構成されている。この上乗せ抽選の当選確率は、例えば図12に示すように設定される。図12に示す例では、押し順ナビ演出の実行可能回数を、5回分上乗せすることを示す「+5G」、10回分上乗せすることを示す「+10G」、20回分上乗せすることを示す「+20G」の各当選確率が、それぞれ、1/2、1/3、及び1/6に設定されているが、上乗せ回数やその当選確率は、種々に設定することが可能である。 ・・・ 【0079】 <上乗せチャンス演出> また、前述したように本実施形態では、高期待演出期間設定手段114により上乗せチャンスゾーンが設定された場合に、上記高期待演出実行手段113により上乗せチャンス演出が実行されるように構成されている。 【0080】 上乗せチャンス演出の一例として本実施形態では、図14に示すような上乗せチャンスゾーン突入演出、図15に示すような味方キャラクタ優勢演出、図16に示すような敵キャラクタ優勢演出、図17に示すような味方キャラクタ勝利演出、図18に示すような敵キャラクタ勝利演出、図19に示すような再バトル突入演出、図20に示すような味方キャラクタ復活演出、及び図21に示すような引き分け演出が、上乗せチャンスゾーン中の各遊技の結果に応じて実行される。」 (カ)「【0090】 以下、本実施形態における主要な制御処理について、主に図22~図27を参照しながら説明する。以下では、まず、図22~図24を用いて、非RT状態から他の遊技状態に移行するまでの、主制御手段100により行われる基本的な制御処理を説明し、次に、図25を用いて、RT2遊技状態に移行している期間における主制御手段100により行われる制御処理について説明する。また、最後に、図26及び図27を用いて、副制御手段110により行われるサブ制御処理について説明する。なお、主制御手段100による制御処理中、遊技に関する各種情報(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことの情報、役抽選結果及び当選役の成立の有無の情報、遊技状態が移行された情報等)が適宜なタイミングで副制御手段110に送信されるが、そのタイミング等については主要なもの以外は説明を省略する。 【0091】 <基本制御処理> まず、電源投入後に初期化し(ステップS1)、遊技状態を非RT状態に設定する(ステップS2)。次に、MAX-BETされたか否かの判定を行い(ステップS3)、MAX-BETされた場合には、スタートレバー25が操作されたか否かを判定し(ステップS4)、スタートレバー25が操作された場合には、役決定処理を行う(ステップS5)。この役決定処理では、図23に示すように、役抽選を行い(ステップS51)、その抽選の結果、当選した役の当選フラグをオンにする(ステップS52)とともに、その当選フラグの情報を副制御手段(サブ)へ送信する(ステップS53)。」 (キ)「【0114】 <態様の変更> 上述の実施形態においては、図8に示すように、RT2遊技状態において設定される再遊技役は、その対応図柄が「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の再遊技役のみである。したがって、図27に示すステップV138において全リールが回転停止した際に有効ライン上に停止表示される図柄の組合せが「リプレイ・リプレイ・リプレイ」であり、かつステップV138において敵メーターが加算されることは、ステップV123において再遊技役の当選フラグがONであることが確認された時点で確定している。 ・・・ 【0130】 また、上述の上乗せチャンスゾーンにおける仕様をART(押し順ナビ演出の実行が許容されるRT遊技状態中の期間)に適用することも可能である。例えば、「1セット40ゲーム」というように、1セット分のARTの期間長(1セット分のART中において実施可能な遊技の回数)が予め決められているARTを設定し、このART中において上述の上乗せチャンス演出と同様の、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する演出(以下「バトル演出」と称する)を実行して、味方キャラクタが勝利した場合(味方キャラクタ用のメーターが満タン状態になった場合)には、次セットのARTを設定するように構成することが考えられる。 【0131】 このようなARTを設定する場合、有限のRT遊技状態(上述のRT3遊技状態のように、当該RT遊技状態中に規定回数の遊技が実施されると他の遊技状態に移行されるように構成されたRT遊技状態)において設定する場合と、無限のRT遊技状態(上述のRT2遊技状態のように、遊技状態の移行契機とされる所定の条件(RT2遊技状態の場合は上述の条件Bまたは条件D)が満足されない限り、実施された遊技回数に関わらず、そのRT遊技状態が継続されるように構成されたRT遊技状態)において設定する場合とが考えられる。以下、それぞれの場合について、具体的な態様の一例を述べる。 ・・・ 【0134】 (B)無限のRT遊技状態においてARTを設定する場合。上述の(A)の場合と同様に、非RT遊技状態(他の遊技状態としてもよい)において所定の役抽選結果や役成立結果が得られたことを契機として、押し順ナビ演出の実行を許可するように構成する。また、非RT遊技状態中において上述の条件Fが満足されたことを契機として、非RT遊技状態から無限のRT遊技状態(以下「RT6遊技状態」と称する)に移行されるように構成する。そして、押し順ナビ演出の実行が許可された状況下で非RT遊技状態から移行されたRT6遊技状態の期間のうち、最初の規定回数(例えば、40回)分の遊技が行われる期間を最初の1セット分のARTの期間として設定し、このARTの期間において上述のバトル演出を実行するように構成する。また、非RT遊技状態からRT6遊技状態に移行された後、所定の条件(以下「条件G」と称する)が満足されたことを契機として、RT6遊技状態から非RT遊技状態(他の遊技状態としてもよい)に移行されるように構成する。条件Gとしては、押し順ナビ演出を実行することにより当該条件Gが満足されないように導くことが可能な条件を充てることができる。例えば、上述の押し順対応型の役がRT6遊技状態において抽選されるように設定し、このような押し順対応型の役が当選した際に、不正解押し順に対応した図柄組合せが停止表示されることを上記条件Gとして設定することができる。 【0135】 この場合、RT6遊技状態に移行された後、最初の規定回数分の遊技が実施された時点で、最初の1セット分のARTを終了させるように設定する。ただし、最初のART中に実行されるバトル演出において味方キャラクタが勝利していた場合には、次セットのARTを設定することを決定し(設定の有無や設定するARTのセット数を抽選により決定するようにしてもよい)、これにより、ARTが複数セット継続して設定され得るように構成する。一方、1セットのART中に実行されるバトル演出において敵キャラクタが勝利していた場合には、次セットのARTを設定しないようにしてARTが継続しないように構成する。また、敵キャラクタが勝利していた場合には、押し順ナビ演出を実行しないように設定し、これにより上記条件Gが満足されてRT6遊技状態から非RT遊技状態に移行されるよう導くように構成してもよい。 ・・・ 【0138】 また、複数種類の敵キャラクタを設定するようにしてもよい。例えば、バトル演出において味方キャラクタが勝利することは難しいが、勝利した場合には、複数セットのARTが継続設定されることが確定するなど、遊技者にとって大きな特典が得られるような強い敵キャラクタや、味方キャラクタが勝利することは容易だが、勝利した場合でも、遊技者にとって大きな特典は得られないような弱い敵キャラクタを設定することができる。複数種類の敵キャラクタを設定した場合の敵キャラクタの選択は、ARTが設定される毎に抽選で決めるようにすることができるが、ARTが継続して設定される場合には、継続される回数が増えるほど、特定種類の敵キャラクタ(例えば、上述の強い敵キャラクタ)が選択される確率が高くなるように設定してもよい。なお、態様の変更例として説明した上述の各事項は、先に説明した実施形態に対しても適宜適用することが可能である。」 イ 認定事項 (ア)引用文献1には、【0130】に「・・・ART(押し順ナビ演出の実行が許容されるRT遊技状態中の期間)・・・1セット分のART中・・・において上述の上乗せチャンス演出と同様の、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決する・・・「バトル演出」・・・を実行し・・・次セットのARTを設定する・・・」との記載があり、【0138】に「・・・バトル演出において・・・勝利した場合には、複数セットのARTが継続設定されることが確定するなど、遊技者にとって大きな特典が得られるような強い敵キャラクタ・・・を設定することができる。・・・ARTが継続して設定される場合には、継続される回数が増えるほど・・・強い敵キャラクタ)が選択される確率が高くなるように設定してもよい。」との記載があることから、引用文献1には、次の技術事項が記載されているものと認められる。 「ART(押し順ナビ演出の実行が許容されるRT遊技状態中の期間)に移行された後、1セット分のART中において上乗せチャンス演出と同様の、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決するバトル演出を実行し、次セットのARTが継続して設定される場合には、継続される回数が増えるほど、バトル演出において、強い敵キャラクタが選択される確率が高くなるように設定し、強い敵キャラクタに勝利した場合には、複数セットのARTが継続設定されることが確定するなど、遊技者にとって大きな特典が得られる」 (イ)上記(ア)の認定事項に関連して、引用文献1には、【0061】に「このRT2遊技状態中の期間内のみ、アシスト演出手段111による押し順ナビ演出を実行することが許容されている。・・・」との記載があり、【0131】に「無限のRT遊技状態(上述のRT2遊技状態のように・・・構成されたRT遊技状態)」との記載があり、【0134】に「・・・非RT遊技状態から無限のRT遊技状態(以下「RT6遊技状態」と称する)に移行されるように構成する。・・・」との記載があることから、【0134】の「無限のRT遊技状態においてARTを設定する場合」における「無限のRT遊技状態」は、「押し順ナビ演出の実行が許容されるRT2遊技状態」を含むものであり、ここでは、この「押し順ナビ演出の実行が許容されるRT2遊技状態」を含む「無限のRT遊技状態」を「RT6遊技状態」と称しているものである。 そして、引用文献1には、【0135】に「・・・RT6遊技状態に移行された後・・・1セットのART中に実行されるバトル演出において敵キャラクタが勝利していた場合には、次セットのARTを設定しないようにしてARTが継続しないように構成する。また、敵キャラクタが勝利していた場合には、押し順ナビ演出を実行しないように設定し、これにより上記条件Gが満足されてRT6遊技状態から非RT遊技状態に移行されるよう導くように構成してもよい。」との記載があることから、引用文献1における1セット分のART中に実行されるバトル演出において、敵キャラクタが勝利していた場合に「ARTを設定しない」ことは、1セット分のARTが終了したら、次セットのARTが設定されず、実行中のバトル演出の終了後、次セットのARTが実行されないことを意味するものである。 そうすると、【0135】の「RT6遊技状態に移行された後、最初の規定回数分の遊技が実施された時点で、最初の1セット分のARTを終了させるように設定する。ただし、最初のART中に実行されるバトル演出において味方キャラクタが勝利していた場合には、次セットのARTを設定することを決定し(設定の有無や設定するARTのセット数を抽選により決定するようにしてもよい)、これにより、ARTが複数セット継続して設定され得るように構成する。」との記載は、規定回数分の遊技が実施された時点で、バトル演出を伴う、1セット分(規定回数)のARTを終了させ、その後、次セットのARTの実行を開始することを決定することを意味するものである。 したがって、引用文献1に記載された「次セットのARTを設定すること」は、バトル演出を伴う、1セット分(規定回数)のARTの終了後に、次セットのARTの実行を開始することを決定することである。 ゆえに、引用文献1には、次の技術事項が記載されているものと認められる。 「ART(押し順ナビ演出の実行が許容されるRT2遊技状態)に移行された後、バトル演出を伴う、1セット分(規定回数)のARTの終了後に、次セットのARTの実行を開始することを決定する。」 ウ 引用発明 上記アの記載事項(ア)~(キ)、及び、上記イの認定事項(ア)~(イ)、及び、図面の図示内容を総合勘案すると、引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認められる(a~oは、本件補正発明のA~Oに対応させて付与した。)。 「遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61が配設されている主制御基板60、遊技に関する制御を行う主制御手段100、及び、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段110を備えたスロットマシン1(【0038】、【0039】、【0046】)において、 a 上記メインCPU61には、 投入メダルセンサ28、1-BETスイッチ22、MAX-BETスイッチ23からの各信号、 b  MAX-BETされた場合にスタートレバー25からの信号が、それぞれ、入力され(【0042】、【0091】)、 c 上記主制御手段100は、 スタートレバー25が傾動操作され、その信号が入力された際に、予め設定された役の中から当選役の抽選を行う役決定手段101と、 d  スタートレバー25が傾動操作され、その信号が入力された際に、図柄が配列されている、各リール3a,3b,3cを回転開始させるリール制御手段104(【0034】、【0047】~【0049】)とを有し、 e ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作を受け付ける操作手段95を備え、 f 上記リール制御手段104は、役決定手段101による役抽選の結果に基づいて、ストップスイッチ26a、26b、26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各リール3a,3b,3cを順次回転停止させるリール制御を行い(【0049】)、 g 有効とされた入賞ライン29a,29b,29c,29d,29e上に停止表示された図柄の組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる役の態様)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルをホッパー50を駆動して遊技メダルの払い出しを行わせるホッパー駆動回路52(【0037】、【0041】)を備え、 h 上記副制御手段110は、役決定手段101による役抽選により特定役(押し順選択小役)が当選した場合に、遊技者によるストップスイッチ26a,26b,26cの操作順(押し順)を報知するアシスト演出(押し順ナビ演出)を行い、特定役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されることをアシストするアシスト演出手段111(【0014】、【0052】~【0053】)を有し、 i 上記主制御手段100は、非RT遊技状態中において、条件Aが満足されたことを契機として、その遊技状態中の期間内のみ、アシスト演出手段111による押し順ナビ演出を実行することを許容する、RT2遊技状態に遊技状態を移行させる遊技状態制御手段105(【0047】、【0050】、【0060】~【0061】)を有し、 j 上記副制御手段110は、RT2遊技状態中の期間において、役決定手段101による役抽選により所定の役が当選したことを契機として、上乗せチャンスゾーンを設定するか否かを決める抽選を行い、抽選結果が「上乗せチャンスゾーンを設定する」となった場合に、上乗せチャンスゾーンを設定する高期待演出期間設定手段114と、設定された上乗せチャンスゾーンの期間内において上乗せチャンス演出を実行する高期待演出実行手段113とを有し、高期待演出期間設定手段114により上乗せチャンスゾーンが設定された場合に、高期待演出実行手段113により、所定期間の上乗せチャンス演出を実行し、上乗せチャンスゾーン中は、遊技が行われても押し順ナビ演出の実行可能回数(アシスト可能回数)は減少させず(【0052】~【0053】、【0055】、【0076】、【0079】)、 k 上記高期待演出期間設定手段114は、 上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技の結果、味方メーターが満タン状態となった場合には、上乗せチャンスゾーンを継続して再設定すると共に、 l  押し順ナビ演出の実行可能回数の上乗せ回数を決定する上乗せ抽選を行い(【0077】)、 m ART(押し順ナビ演出の実行が許容されるRT遊技状態中の期間)に移行された後、1セット分のART中において上乗せチャンス演出と同様の、味方キャラクタと敵キャラクタとが対決するバトル演出を実行し、次セットのARTが継続して設定される場合には、継続される回数が増えるほど、バトル演出において、強い敵キャラクタが選択される確率が高くなるように設定し、強い敵キャラクタに勝利した場合には、複数セットのARTが継続設定されることが確定するなど、遊技者にとって大きな特典が得られ(認定事項(ア))、 n ART(押し順ナビ演出の実行が許容されるRT2遊技状態)に移行された後、バトル演出を伴う、1セット分(規定回数)のARTの終了後に、次セットのARTの実行を開始する(認定事項(イ)) o スロットマシン1(【0001】)。」 (3)対比 本件補正発明と引用発明とを、分説に従い対比する。 (a)引用発明の「投入メダルセンサ28、1-BETスイッチ22、MAX-BETスイッチ23からの各信号」が「入力され」ることは、本件補正発明の「遊技媒体の投入操作を検出する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成aの「投入メダルセンサ28、1-BETスイッチ22、MAX-BETスイッチ23からの各信号」が「入力され」る「メインCPU61」は、本件補正発明における構成Aの「遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段」としての機能を有する。 (b)引用発明の「MAX-BETされた場合にスタートレバー25からの信号」が「入力され」ることは、本件補正発明の「遊技媒体の投入操作を検出する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成bの「MAX-BETされた場合にスタートレバー25からの信号」が「入力され」る「メインCPU61」は、本件補正発明における構成Bの「投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段」としての機能を有する。 (c)引用発明の「スタートレバー25が傾動操作され、その信号が入力された際」は、本件補正発明の「開始操作検出手段による開始操作の検出に基づ」くことに相当する。 そして、引用発明の「予め設定された役の中から当選役の抽選を行う」ことは、本件補正発明の「予め定められた確率で内部当籤役を決定する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成cの「役決定手段101」は、本件補正発明における構成Cの「内部当籤役決定手段」に相当する。 (d)引用発明の「図柄が配列されている、各リール3a,3b,3cを回転開始させる」ことは、本件補正発明における「複数の表示列によって構成され」、「遊技に必要な図柄を変動表示する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成dの「リール制御手段104」は、本件補正発明における構成Dの「変動表示手段」に相当する。 (e)引用発明の「ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作を受け付ける」ことは、本件補正発明の「遊技者による停止操作の検出を行う」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成eの「操作手段95」は、本件補正発明における構成Eの「停止操作検出手段」に相当する。 (f)引用発明の「役決定手段101による役抽選の結果」、「ストップスイッチ26a、26b、26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された」こと、「対応する各リール3a,3b,3cを順次回転停止させるリール制御を行」うことは、それぞれ、本件補正発明における「内部当籤役決定手段の決定結果」、「停止操作検出手段による停止操作の検出」がなされること、「図柄の変動表示を停止させる」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成fの「リール制御手段104」は、本件補正発明における構成Fの「停止制御手段」にも相当する。 (g)引用発明の「有効とされた入賞ライン29a,29b,29c,29d,29e上に停止表示された図柄の組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる役の態様)となっている場合」は、本件補正発明の「複数の表示列における変動表示の停止により、複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づ」くことに相当する。 そして、引用発明の「各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルをホッパー50を駆動して遊技メダルの払い出しを行わせる」ことは、本件補正発明の「遊技媒体を付与する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成gの「ホッパー駆動回路52」は、本件補正発明における構成Gの「遊技媒体付与手段」に相当する。 (h)引用発明の「役決定手段101による役抽選により特定役(押し順選択小役)が当選した場合」の「遊技者によるストップスイッチ26a,26b,26cの操作順(押し順)」は、遊技者にとって、「特定役の対応図柄が有効ライン上に停止表示」させ、特定役に応じたメダルを獲得するための有益な情報であるから、本件補正発明の「遊技者にとって有益な図柄の組合せを複数の表示列に跨る判定ライン上に表示するための表示補助情報」に相当する。 そして、引用発明の「報知するアシスト演出(押し順ナビ演出)を行う」ことは、本件補正発明の「報知する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成hの「アシスト演出手段111」は、本件補正発明における構成Hの「報知手段」に相当する。 (i)引用発明の「非RT遊技状態中において、条件Aが満足されたことを契機と」することは、本件補正発明の「特定の条件を満たす」ことに相当する。 そして、引用発明の「その遊技状態中の期間内のみ」は、本件補正発明の「少なくとも所定の期間が経過するまで」に相当する。 また、引用発明の「アシスト演出手段111による押し順ナビ演出を実行することを許容する、RT2遊技状態に遊技状態を移行させる」ことは、本件補正発明の「報知手段により表示補助情報を報知するアシスト状態を開始す」ることに相当する。 したがって、引用発明における構成iの「遊技状態制御手段105」は、本件補正発明における構成Iの「アシスト状態開始手段」に相当する。 (j)引用発明の「RT2遊技状態中の期間において、役決定手段101による役抽選により所定の役が当選したことを契機と」することは、本件補正発明の「所定の条件を満たす」ことに相当する。 そして、引用発明の「上乗せチャンスゾーン中は、遊技が行われても押し順ナビ演出の実行可能回数(アシスト可能回数)は減少させ」ないことは、本件補正発明の「アシスト状態中に当該アシスト状態が行われる期間の計数を中断」することに相当する。 また、引用発明における「設定された上乗せチャンスゾーンの期間内において」「実行」される「上乗せチャンス演出」は、構成kによると、「上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技」の実行に伴って実行される演出である。そうすると、引用発明における「上乗せチャンス演出」を伴う、「上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技」は、本件補正発明における「特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技」に相当する。したがって、引用発明の「高期待演出期間設定手段114により上乗せチャンスゾーンが設定された場合に、高期待演出実行手段113により、所定期間の上乗せチャンス演出を実行」することは、本件補正発明の「少なくとも特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する」ことに相当する。 したがって、引用発明における構成jの「RT2遊技状態中の期間において、役決定手段101による役抽選により所定の役が当選したことを契機として、上乗せチャンスゾーンを設定するか否かを決める抽選を行い、抽選結果が「上乗せチャンスゾーンを設定する」となった場合に、上乗せチャンスゾーンを設定する高期待演出期間設定手段114と、設定された上乗せチャンスゾーンの期間内において上乗せチャンス演出を実行する高期待演出実行手段113とを有し、高期待演出期間設定手段114により上乗せチャンスゾーンが設定された場合に、高期待演出実行手段113により、所定期間の上乗せチャンス演出を実行し、上乗せチャンスゾーン中は、遊技が行われても押し順ナビ演出の実行可能回数(アシスト可能回数)は減少させ」ない「副制御手段110」は、本件補正発明における構成Jの「所定の条件を満たすと、前記アシスト状態中に当該アシスト状態が行われる期間の計数を中断して少なくとも特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する特別セット遊技開始手段」に相当する。 (k)引用発明の「上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技の結果、味方メーターが満タン状態となった場合には、上乗せチャンスゾーンを継続して再設定する」ことは、別の見方をすれば、「味方メーターが満タン状態」とならなかった場合には、「上乗せチャンスゾーンを継続して再設定」しないことであるから、本件補正発明の「特別セット遊技を次セットへ継続するか否かを決定する」ことに基づくものである。 したがって、引用発明における構成kの「高期待演出期間設定手段114」は、本件補正発明における構成Kの「特別セット遊技継続決定手段」に相当する。 (l)上記(k)より、引用発明の「上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技の結果、味方メーターが満タン状態となった場合には、上乗せチャンスゾーンを継続して再設定する」ことは、本件補正発明の「特別セット遊技を次セットへ継続するか否かを決定する」ことに基づくものである。 そして、引用発明における「押し順ナビ演出の実行可能回数の上乗せ回数を決定する」ことは、本件補正発明における「アシスト状態が行われる期間に加算される延長期間を決定する」ことに相当する。 したがって、引用発明における「上乗せチャンスゾーンにおいて行われた複数の遊技の結果、味方メーターが満タン状態となった場合には、上乗せチャンスゾーンを継続して再設定すると共に」(構成k)、「押し順ナビ演出の実行可能回数の上乗せ回数を決定する上乗せ抽選を行」うこと(構成l)は、本件補正発明における構成Lの「特別セット遊技継続決定手段により特別セット遊技を継続することが決定した場合に、アシスト状態が行われる期間に加算される延長期間を決定する」ことに相当する。 (m)引用発明における構成mの「バトル演出」は、構成jの上乗せチャンス演出と同様の演出である。 そして、引用発明の「1セット分のART中において」「バトル演出を実行」することと、本件補正発明の「特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する」こととは、上記(j)より、「特定期間の遊技を1セットとするセット遊技を開始する」ことで共通する。 また、引用発明における「次セットのARTが継続して設定される場合」と、本件補正発明における「特別セット遊技を次セットへ継続することが規定数以上連続して決定される」こととは、「セット遊技を次セットへ継続することが」「連続して決定される」ことで共通する。 さらに、引用発明における「複数セットのARTが継続設定されることが確定するなど、遊技者にとって」「得られ」る「大きな特典」は、本件補正発明における「遊技者にとって有利な恩典」に相当する。 したがって、引用発明における構成mと、本件補正発明における構成Mの「特別セット遊技を次セットへ継続することが規定数以上連続して決定されると、遊技者にとって有利な恩典を付与する恩典付与手段」を備えることとは、「特別セット遊技を次セットへ継続することが」「連続して決定されると、遊技者にとって有利な恩典を付与する恩典付与手段」を備えることで共通する。 (n)引用発明における構成nの「バトル演出を伴う、1セット分(規定回数)のARTの終了後に、次セットのARTの実行を開始することを決定する」と、本件補正発明における構成Nの「恩典は、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、前記特別セット遊技開始手段による新しい特別セット遊技を開始することが決定されること」とは、「恩典は、現在行っているセット遊技が終了した後に、新しいセット遊技を開始することが決定されること」で共通する。 上記(a)~(n)によれば、本件補正発明と引用発明とは、 「A 遊技媒体の投入操作を検出する投入操作検出手段と、 B 前記投入操作検出手段による投入操作の検出に基づいて遊技者による開始操作を検出する開始操作検出手段と、 C 前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて予め定められた確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、 D 複数の表示列によって構成され、前記開始操作検出手段による開始操作の検出に基づいて、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段と、 E 遊技者による停止操作の検出を行う停止操作検出手段と、 F 前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて、前記図柄の変動表示を停止させる停止制御手段と、 G 前記複数の表示列における前記変動表示の停止により、前記複数の表示列に亘って延びる入賞判定ラインに沿って表示された図柄組合せに基づいて遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と、 H 遊技者にとって有益な図柄の組合せを前記複数の表示列に跨る判定ライン上に表示するための表示補助情報を報知する報知手段と、 I 特定の条件を満たすと、少なくとも所定の期間が経過するまで前記報知手段により前記表示補助情報を報知するアシスト状態を開始するアシスト状態開始手段と、 J 所定の条件を満たすと、前記アシスト状態中に当該アシスト状態が行われる期間の計数を中断して少なくとも特定期間の遊技を1セットとする特別セット遊技を開始する特別セット遊技開始手段と、 K 前記特別セット遊技を次セットへ継続するか否かを決定する特別セット遊技継続決定手段と、 L 前記特別セット遊技継続決定手段により前記特別セット遊技を継続することが決定した場合に、前記アシスト状態が行われる期間に加算される延長期間を決定する延長期間決定手段と、 M’セット遊技を次セットへ継続することが連続して決定されると、遊技者にとって有利な恩典を付与する恩典付与手段と、を備え、 N’前記恩典は、現在行っているセット遊技が終了した後に、セット遊技開始手段による新しいセット遊技を開始することが決定されることである O 遊技機。」の点で一致し、構成M~Nに関し、次の点で相違する。 [相違点1](構成M) セット遊技に関する遊技者にとって有利な恩典を付与する条件が、本件補正発明は、セット遊技が「特別セット遊技」であり、「特別セット遊技継続決定手段により、特別セット遊技を次セットへ継続することが規定数以上連続して決定される」ことであるのに対して、引用発明は、セット遊技が、「バトル演出を実行」する「1セット分(規定回数)のART」であり、セット遊技の「継続される回数が増えるほど」である点。 [相違点2](構成N) 現在行っているセット遊技が終了した後に、セット遊技開始手段による新しいセット遊技を開始することが決定されることである、という恩典が、 本件補正発明は、セット遊技が「特別セット遊技」であるのに対して、引用発明は、「バトル演出を実行」する「1セット分(規定回数)のART」である点。 (4)判断 上記相違点について検討する。 ア 相違点1(構成M)について 引用発明の「バトル演出を実行」する「1セット分(規定回数)のART」に関して、引用文献1の【0138】に、「態様の変更例として説明した上述の各事項は、先に説明した実施形態に対しても適宜適用することが可能である。」と記載されている。 そして、引用発明における構成j~lも、構成m~nもARTに関する技術事項を特定するものであって、関連する技術である。 したがって、引用発明における構成mの「バトル演出」に係る構成を、「バトル演出」と同様の演出であって、上記「先に説明した実施形態」に該当する引用発明の構成jの「上乗せチャンスゾーンの期間内において」実行される「上乗せチャンス演出」に係る構成に適用して、「味方メーターが満タン状態となった場合に」「継続して再設定」される「上乗せチャンスゾーン」(構成k)を、「上乗せチャンス演出」を行う1セット分(規定回数)の遊技の終了後に、新たに開始される「特別セット遊技」とすることは、当業者が容易になし得たものである。 そして、その際に、引用発明において、「バトル演出」を伴う「1セット分のART」が「継続される回数が増えるほど」、「複数セットのARTが継続設定されることが確定する」なる恩典を付与することに代えて、恩典を付与する条件を、バトル演出を伴う1セット分のARTの継続回数が所定数以上連続することとすることは、当業者が適宜なし得たものである。 イ 相違点2(構成N)について 上記(1)において検討したと同様に、引用発明における構成mの「バトル演出」に係る構成を、引用発明の構成jの「上乗せチャンス演出」に係る構成に適用して、「味方メーターが満タン状態となった場合に」「継続して再設定」される「上乗せチャンスゾーン」(構成k)を、「上乗せチャンス演出」を行う1セット分(規定回数)の遊技の終了後に、新たに開始される「特別セット遊技」とすることは、当業者が容易になし得たものである。 (5)請求人の主張について 令和1年5月24日付け意見書において、請求人は次の主張をする。 「引用文献1には、本件補正発明が備える「前記恩典は、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、前記特別セット遊技開始手段による新しい特別セット遊技を開始することが決定されることである」という構成は記載されておらず、また、かかる構成を示唆するような記載もありません。 この構成の有無は、次のような意義を有しています。本件補正発明では、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、新しい特別セット遊技が開始されます。これにより、特別セット遊技の継続抽籤の結果に、アシスト状態の期間延長(上乗せゲーム数の付与)以外の期待感を含ませることができ、遊技の興趣を向上させることができます。また、新しい特別セット遊技が開始されることにより、恩恵付与手段による恩恵(特別セット遊技開始手段による特別セット遊技の開始)の付与を得るチャンスを再度獲得することになるため、恩恵そのものが再度恩恵を得るチャンスになります。これにより、恩恵を繰り返し得ることを目標として遊技を行うことができ、特別セット遊技における興趣を向上させることができます。」((2)本件補正発明と引用文献1に記載の発明との対比 (b)) そこで、請求人の上記主張について検討する。 引用発明は、引用文献1の【0009】に記載された「高期待演出期間中の遊技や演出の興趣を向上させることが可能なスロットマシンを提供する」という課題を解決するものである。 そして、上記(1)~(4)において検討したように、引用発明の構成m~nにおける「1セット分のART中において」「実行」される「バトル演出」に係る構成を、「上乗せチャンスゾーンの期間内において」実行される「上乗せチャンス演出」に係る構成に適用して、「味方メーターが満タン状態となった場合に」「継続して再設定」される「上乗せチャンスゾーン」(構成k)を、1セット分(規定回数)の遊技の終了後に、開始されるものとすることは、当業者が適宜なし得たものである。 したがって、引用発明の構成m~nにおける「1セット分のART中において」「実行」される「バトル演出」に係る構成を、「上乗せチャンスゾーンの期間内において」実行される「上乗せチャンス演出」に係る構成に適用したものが、上乗せチャンスゾーンを継続して再設定する際に、上乗せ抽選が行われるという恩恵に加え、新たな上乗せチャンスゾーンが再度設定されるという恩恵を得るチャンスになることから、上記請求人が主張する本件補正発明が奏する、遊技の興趣を向上させるという効果と同様の効果を奏するものであるといえる。 したがって、請求人の上記主張を採用することはできない。 4 まとめ 上記1~3より、本件補正発明は、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができないものであるから、本件補正は、同法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項に規定する要件を満たさないものであり、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、前記第2のとおり却下されることとなったので、平成31年3月7日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記第2の「1 補正の内容」に示した、平成31年3月7日付け手続補正書の特許請求の範囲の請求項1に記載のとおりのものであると認める。 2 拒絶の理由の概要 当審による平成31年4月4日付け拒絶理由は、概略、次のとおりのものである。 (1)(進歩性) 本件出願の平成31年3月7日付け手続補正で補正された請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内に頒布された下記の引用文献1に記載された発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記 引用文献1:特開2012-183299号公報 3 引用文献に記載された事項 当審による平成31年4月4日付け拒絶の理由に引用された引用文献1(前記第2の「3(2)」における「引用文献1」に対応する。)の記載事項及び引用発明の認定については、前記「第2 3(2)引用文献に記載された発明」に記載したとおりである。 4 対比・判断 本願発明1は、前記第2の「3 独立特許要件」で検討した本件補正発明の「恩典」に関して、構成Nについて「前記恩典は、現在行っている特別セット遊技が終了した後に、前記特別セット遊技開始手段による新しい特別セット遊技を開始することが決定されることである」とあったものを「前記恩典は、前記特別セット遊技開始手段による前記特別セット遊技の開始が決定されることである」と、その限定事項を省くものである。 そうすると、本願発明と引用発明とは、本件補正発明と同様に、前記[相違点1](構成M)で相違し、構成Nに関して、次の点([相違点2’])で相違し、その余の点において一致する。 [相違点2’](構成N) セット遊技開始手段によるセット遊技の開始が決定されることである、という恩典が、 本願発明は、セット遊技が「特別セット遊技」であるのに対して、引用発明は、「バトル演出を実行」する「1セット分(規定回数)のART」である点。 そして、前記相違点1~2’については、前記第2の「3(4)判断 ア~イ」において検討したと同様に、引用発明に基づいて当業者が容易になし得たものである。 したがって、本願発明は、当審による拒絶理由で引用した引用文献1に記載された引用発明に基づいて当業者が容易に発明できたものである。 5 むすび 上記1~4より、本願発明は、特許法第29条第2項の規定に基づいて特許を受けることができないものである。 したがって、本願は拒絶すべきである。 よって、結論のとおり審決する。

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2018-005982

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