特許拒絶査定不服審判
2018-004841
情報処理システム
- 審判番号
- 2018-004841
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-250416外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2018年04月09日
- 審決日
- 2018年12月10日
- 公報発行日
- 2019年03月29日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-Z (G06F) / P18 .575-Z (G06F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013-250416「情報処理システム」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 6月11日出願公開、特開2015-108890〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年12月3日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
平成29年 7月25日付け:拒絶理由通知書
平成29年 9月29日 :意見書、手続補正書の提出
平成29年12月28日付け:拒絶査定(原査定)
平成30年 4月 9日 :審判請求書、手続補正書の提出
平成30年 6月 1日 :上申書の提出
第2 平成30年4月9日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成30年4月9日にされた手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正について(補正の内容)
(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載
本件補正により、特許請求の範囲の請求項1の記載は、次のとおり補正された(下線部は、補正箇所である。)。
「 表示装置と携帯端末装置とを備える情報処理システムであって、
前記表示装置は、
前記表示装置が実行する予め定める複数の処理を監視する監視部と、
前記予め定める複数の処理に含まれる処理であって、画像データに基づく画像を表示する処理を実行する表示部と、
ユーザから2次元コード画像を表示させるための指示を受け付ける指示受付部と、
前記監視部によって監視される、前記予め定める複数の処理がそれぞれ実行される都度、前記処理の内容を示す処理内容情報と前記処理が実行された時刻を示す時刻情報とを関連付けて記憶する処理内容情報記憶部と、
前記指示受付部において受け付けられた前記指示に基づいて、前記処理内容情報記憶部に記憶された、前記時刻情報を含む処理内容情報を2次元コードに変換し、変換された2次元コードの画像データを生成する2次元コード画像データ生成部と、
前記2次元コード画像データ生成部によって生成された2次元コードの画像データを、前記指示に基づく表示モードで前記表示部に出力して、2次元コード画像を表示する処理を、前記表示部に実行させる2次元コード画像データ出力部と、を含み、
前記携帯端末装置は、
前記表示部に前記指示に基づき表示された2次元コード画像を撮像し、撮像された画像に対応した2次元コードの画像データを取得する撮像部と、
前記撮像部によって取得された2次元コードの画像データを記憶する2次元コード画像データ記憶部と、を含むことを特徴とする情報処理システム。」
(2)本件補正前の特許請求の範囲
本件補正前の、平成29年9月29日の手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1の記載は次のとおりである。
「表示装置と携帯端末装置とを備える情報処理システムであって、
前記表示装置は、
前記表示装置が実行する予め定める複数の処理を監視する監視部と、
前記予め定める複数の処理に含まれる処理であって、画像データに基づく画像を表示する処理を実行する表示部と、
ユーザから2次元コードの変換に関する指示を受け付ける指示受付部と、
前記監視部によって監視される、前記予め定める複数の処理がそれぞれ実行される都度、実行された処理の内容を示す処理内容情報を記憶する処理内容情報記憶部と、
前記指示受付部において受け付けられた前記変換に関する指示に基づいて、前記処理内容情報記憶部に記憶された処理内容情報を2次元コードに変換し、変換された2次元コードの画像データを生成する2次元コード画像データ生成部と、
前記2次元コード画像データ生成部によって生成された2次元コードの画像データを前記表示部に出力して、該2次元コードの画像データに基づく画像を表示する処理を、前記表示部に実行させる2次元コード画像データ出力部と、を含み、
前記携帯端末装置は、
前記表示部に表示された2次元コードの画像データに基づく画像を撮像し、撮像された画像に対応した2次元コードの画像データを取得する撮像部と、
前記撮像部によって取得された2次元コードの画像データを記憶する2次元コード画像データ記憶部と、を含むことを特徴とする情報処理システム。」
2 補正の適否
本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された発明を特定するために必要な事項である「2次元コードの変換に関する指示」、「処理内容情報記憶部」が行う処理の内容、「処理内容情報」、「2次元コード画像データ出力部」が行う処理の内容、「2次元コードの画像データに基づく画像」について、上記のとおり限定を付加するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下、「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下に検討する。
(1)本件補正発明
本件補正発明は、上記1(1)に記載したとおりのものである。
(2)引用文献の記載事項
ア 引用文献1
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2009-49948号公報(平成21年3月5日出願公開。以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに、次の記載がある(当審注:下線は、当審で付した。)。
「【0005】(中略)
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,内部状態情報を汎用性の高いインターフェースによって簡易かつ正確に外部装置へ伝送する機能や,外部装置へ伝送した内部状態情報を汎用性の高いインターフェースによって簡易に入力し,その入力情報に応じた処理を実行する機能,さらには,既に表示中の画面を極力遮ることなく操作方法の説明情報を提供できる機能を備えたAV機器を提供することにある。」
「【0012】まず,図1に示すブロック図を参照しつつ,本発明の実施形態に係るAV機器の一例であるテレビジョン受像機Xの構成について説明する。
テレビジョン受像機Xは,入力された放送信号やAV信号に基づいて映像表示部16(表示手段の一例)に映像信号(画像信号と同義)を出力して映像(画像)を表示させる機能を備えるとともに,入力された放送信号やAV信号に基づく録画機能及びその録画機能により得られた録画データ(コンテンツ)の再生機能を備えるAV機器の一例である。
図1に示すように,テレビジョン受像機Xは,ディジタルチューナ1,復調回路2,デマルチプレクサ3,映像デーコーダ回路4,映像入力選択回路5,映像処理回路6,外部入力部7,制御回路8,リモコン受光部9a及びIrSimple受光部9b,リモコン15,映像表示部16,録画・再生回路17,ハードディスクドライブ18,DVDドライブ19,音声デコーダ回路10,音声入力選択回路11,音声処理回路12,アンプ13,及びスピーカ14等を具備している。」
「【0015】前記音声入力選択回路11は,前記制御回路8からの制御指令に従って,前記ディジタルチューナ1により選局されたチャンネルの音声信号(前記音声デコーダ回路10を通じて入力される音声信号)と,前記外部入力部7を通じて入力される音声信号と,録画・再生回路17から入力される音声信号(再生信号)のいずれかを選択して前記音声処理回路12へ伝送する回路である。
前記音声処理回路12は,前記制御回路8からの指示に従って,前記音声入力選択回路11により選択された音声信号に対して各種信号処理を行うものである。例えば,前記スピーカ14の特性に合わせたイコライズ処理や,サラウンド処理等を行う。前記アンプ13は,前記音声処理回路12による処理後の音声信号を,前記制御回路8からの指示に従って増幅或いは減衰させる処理を行い,前記スピーカ14に出力するものである。
また,前記映像表示部16は,映像処理回路6から出力される映像信号に基づく映像を表示するものである。」
「【0017】前記制御回路8は,演算手段であるMPU8a,そのMPU8aによって実行される制御プログラムが予め格納される記憶手段であるROM8b(EPROM),前記MPU8aが実行する処理において読み書き(参照又は書き込み)される各種データを記憶する不揮発メモリ8c等を備え,当該テレビジョン受像機X全体を制御するものである。前記不揮発メモリ8cは,例えばフラッシュメモリ等である。
また,制御回路8は,リモコン15に対する操作に応じて,音声及び映像の出力処理の内容を定めるパラメータ情報を設定して不揮発メモリ8cに記憶させるパラメータ設定処理や,放送番組の録画予約の情報を設定してハードディスクドライブ18のディスクに記憶させる録画予約情報設定処理を実行する。前記パラメータ情報には,例えば音声の周波数帯域ごとのゲイン増減に関するイコライズ情報等の音質に関するパラメータ情報や,映像の輝度やコントラスト,色相等の画質に関するパラメータ情報等が含まれる。また,前記録画予約の情報には,録画対象とする番組の放送チャンネル,録画開始時刻,録画終了時刻等の情報が含まれる。
また,制御回路8は,予め定められた異常検出アルゴリズムに従って当該テレビジョン受像機Xの異常状態を検出し,異常状態を検出した場合に,その異常状態の情報を不揮発メモリ8cに記憶させる異常検出処理を実行する。さらに,制御回路8cは,異常状態に至るプロセスの解明に役立てるため,MPU8aが実行した処理の実行履歴情報及び操作部(リモコン15又は携帯端末20)を通じた操作履歴情報を不揮発メモリ8cに記録し,それら履歴情報を最新の予め定められた個数(処理のステップ数又は操作入力の数)だけ不揮発メモリ8cに保存させる履歴記録処理を実行する。
さらに,制御回路8は,前記IrSimple受光部9bを通じて受信したデータを前記不揮発メモリ8cに記憶させるとともに,その受信データの内容に対応した処理を実行する。」
「【0019】 ところで,不揮発メモリ8cに記憶される前記パラメータ情報(音声及び映像の出力処理の内容を定めるパラメータの設定情報),コンテンツの再生処理のレジューム情報,異常状態の情報,処理の実行履歴の情報及び操作履歴の情報や,ハードディスクドライブ18のディスクに記憶される録画予約の設定情報は,テレビジョン受像機X内部の状態を表す情報である。以下,これらの情報を総称して内部状態情報という。なお,前記パラメータ情報は,音声関係のパラメータの設定情報のみ,或いは映像関係のパラメータの設定情報のみである場合も考えられる。
制御回路8は,MPU8aが所定のプログラムを実行することにより,リモコン15に対する所定の操作に応じて,前記内部状態情報を含む情報を表すQRコード(QRコードを表す画像データ)を生成する処理を実行する(QRコード生成手段の一例)。その場合,制御回路8は,生成したQRコードを映像処理回路6に引き渡し,映像処理回路6が,そのQRコードを含む画像の画像信号を生成して映像表示部16に出力する(前記QRコード画像信号出力手段の一例)。
ここに示したQRコードの表示に関する一連の処理のことを,以下,QRコード出力処理という。」
「【0021】制御回路8は,QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコン15に対する選択操作(例えば,番号キーの押下操作)を検知し,その選択操作に応じて,前記内部状態情報の中から出力対象とする情報を選択する(S3)。
さらに,制御回路8は,リモコン15に対する選択操作に応じて選択した内部状態情報を含む情報を表すQRコードを生成する(S4,前記QRコード生成手段の一例)。
このステップS4において,制御回路8は,ステップS3で選択された情報(前記内部状態情報)の種類に応じて以下のようにQRコードを生成する。
即ち,選択された内部状態情報が前記異常状態の情報,処理の実行履歴の情報及び操作履歴の情報である場合,制御回路8は,それらの情報(内部状態情報)と,その情報の送信先を表す宛先情報と,当該テレビジョン受像機Xの識別情報(型式情報や製造番号等)と,その時点の日時情報とを含む情報を表すQRコードを生成する。なお,前記宛先情報は,予め不揮発メモリ8c又はROM8bに記憶された当該テレビジョン受像機Xのユーザサポートセンターを宛先(通信アクセス先)とする電子メールアドレスやURL等である。
一方,選択された内部状態情報がその他の情報(前記パラメータ情報(音声及び映像の出力処理の内容を定めるパラメータの設定情報),録画予約の情報又はコンテンツ再生処理のレジューム情報)である場合,制御回路8は,それらの情報(内部状態情報)とその時点の日時情報とを含む情報を表すQRコードを生成する。」
「【0022】 続いて制御回路8は,ステップS4で生成したQRコードを映像処理回路6に引き渡し,それに応じて映像処理回路6は,そのQRコード含む画像の画像信号(映像信号)を生成して映像表示部16に出力する(S5,前記QRコード画像信号出力手段の一例)。
図5は,ステップS5の処理によって映像表示部16にQRコードの表示画面v2が表示されている例を表す。図5に示す例は,複数(3つ)のQRコードが表示された例であるが,ステップS4及びS4の処理によって生成及び表示されるQRコードの数は,ステップS3で選択された内部状態情報の情報量に応じて1つである場合も複数である場合もある。
このQRコードの表示画面v2におけるQRコードは,カメラ付き携帯電話機等の携帯端末20により,カメラによる撮影及び撮影画像データの記憶と,その撮影画像データに基づくQRコードのデコードと,そのデコード情報の表示(携帯端末20が備える表示部への表示)及びメモリへの記録とが行われる。携帯端末20のメモリに記録(記憶)されたQRコードのデコード情報は,後にテレビジョン受像機Xに送信され,テレビジョン受像機Xは,そのデコード情報をIrSimple受光部9bを通じて受信するとともに,そのデコード情報に対応する処理(以下,QRコードデコード情報対応処理という)を実行する。その詳細については後述する。
その後,制御回路8は,リモコン15に対してQRコードの表示画面v2の表示状態を解除する操作(例えば,リモコン15に設けられたQRコードキー(専用キー)の押下操作)がなされたか否かを随時チェックする(S6)。
そして,制御回路8は,QRコードの表示画面v2の表示状態を解除する操作がなされたことを検知すると,映像処理回路6を制御することにより,映像表示部16の表示状態を元の表示状態(ステップS2の処理が開始される前の表示状態)に戻した上で(S7),前述したステップS1へ処理を戻す。制御回路8は,以上に示したステップS1~S7の処理を繰り返す。」
「【図1】
」
「【図4】
」
「【図5】
」
(イ)上記記載から、引用文献1には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。
a 引用文献1に記載された技術は、機器の内部状態情報を汎用性の高いインターフェースによって簡易に外部装置へ転送する技術に関するものである(【0005】)。
b テレビジョン受像器は、MPU及び不揮発メモリを含む制御回路、映像処理回路、及び映像表示部を有するものである(【0012】、【0017】、図1)。
c MPUは、ROMに予め格納された制御プログラムを実行するものである。また、制御回路は、異常状態に至るプロセスの解明に役立てるため,MPUが実行した処理の実行履歴情報及び操作部(リモコン15又は携帯端末20)を通じた操作履歴情報を不揮発メモリに記録するものであり、さらに、当該テレビジョン受像機X全体を制御するものである(【0017】)。
d 映像表示部は、映像処理回路から出力される映像信号に基づく映像を表示する処理を行うものである(【0015】)。
e 不揮発メモリには、前記cのとおり、異常状態に至るプロセスの解明に役立てるため、処理の実行履歴の情報等の内部状態情報が記憶されている(【0019】、図1)。
f 制御回路は、QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコンに対する選択操作を検知するものである(【0021】、図4)。
g 制御回路は、前記検知された選択操作に応じて,不揮発メモリに記憶された前記内部状態情報の中から出力対象とする情報を選択し、選択した内部状態情報を含む情報を表すQRコードを生成するものである(【0021】)。
h 映像処理回路は、前記生成されたQRコードを含む画像の画像信号(映像信号)を生成するものである(【0022】)。
i 映像処理回路は、生成された前記画像信号(映像信号)を映像表示部に出力するものであり(【0022】)、その処理によって、映像表示部には、表示画面v2にQRコードを含む画像が表示される(【0022】、図5)。そして、当該表示画面v2にQRコードを含む画像が表示される表示態様は、図4の記載から把握される通常表示の表示態様と異なるものであることは、明らかである(図4-5)。
j カメラ付き携帯電話機等の携帯端末は、テレビジョン受像機の映像表示部の表示画面v2におけるQRコードを含む画像を撮影するカメラを有するものであり、また、撮影画像データを記憶するものである(【0022】)。
よって、QRコードを含む画像を表示するテレビジョン受像機と、当該QRコードを含む画像を撮影するカメラ付き携帯電話機等の携帯端末は、QRコードを処理するシステムを構成しているといえる(【0012】、【0019】、【0022】、図1)。
(ウ)上記(ア)、(イ)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「テレビジョン受像器と携帯端末とで構成されるシステムであって、
前記テレビジョン受像器は、
MPUはROMに予め格納された制御プログラムを実行するものであり、当該MPUが実行した処理の実行履歴情報を含む内部状態情報を記憶する処理を行い、前記テレビジョン受像機X全体を制御する制御回路と、
映像信号に基づく映像を表示する処理を行う映像表示部と、
QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコンに対する選択操作を検知する制御回路と、
異常状態に至るプロセスの解明に役立てるため、MPUが実行した処理に応じて、その処理の前記実行履歴情報を含む内部状態情報を記憶する不揮発メモリと、
前記検知された前記選択操作に応じて選択した、前記不揮発メモリに記憶された内部状態情報を含む情報を表すQRコードを生成する制御回路と、
前記生成されたQRコードを含む画像の画像信号(映像信号)を生成し、前記生成されたQRコードを含む画像の画像信号(映像信号)を、映像表示部に出力し、当該処理によって、通常表示の表示態様とは異なる態様で、表示画面v2により前記QRコードを含む画像が前記映像表示部に表示されることになる、映像処理回路と、を含み、
前記携帯端末は、
前記表示画面v2におけるQRコードを含む画像を撮影するカメラ、を有し、
前記カメラによって撮影された撮影画像データを記憶する、ものであるシステム。」
イ 引用文献2
(ア)原査定の拒絶の理由で引用された本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献である、特開2009-188842号公報(平成21年8月20日出願公開。以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに、次の記載がある。
「【0036】さらに複合機10は、ファクシミリやインターネットファクシミリによるファクシミリ通信を行ったときの通信履歴情報をファクシミリ通信毎に記憶して通信履歴を管理する機能、ファクシミリ通信に関するログ情報を各通信履歴情報に関連付けて保存し管理する機能、ファクシミリ通信の通信履歴を報告するための通信管理レポート(通信ジャーナル)を印刷出力する機能、通信管理レポートの編集・作成においては通信履歴情報とその通信履歴情報に関連付けられたログ情報をコード変換して生成したコード情報(二次元コード)とを対比可能に編集・作成する機能を備えている。」
「【0054】各レコード欄52には、ファクシミリ通信のレコードが通信履歴の古い順に上から下へ1つずつ記載される。1つのレコード欄52の番号欄部53、相手先欄部54、開始時刻欄部55、時間欄部56、枚数欄部57、結果欄部58には、ファクシミリ通信の1つ分のレコードにおける上記の各項目が記載される。また備考欄部59には、そのレコード欄52に記載される1つ分のレコード(1通信分の通信履歴情報)に対応するログ情報をコード化した二次元コード60(60A~60E)が記載される。」
「【0064】図5は、複合機10が行うプロトコルログ記録処理(図3のステップS102)の詳細を示している。プロトコルログ記録処理では、CPU11はFAX通信(送信/受信)が開始されたか否かを監視する(ステップS121~ステップS121;Nのループ)。FAX通信が開始されると(ステップS121;Y)、CPU11はプロトコルログの記録を開始する(ステップS122)。記録するプロトコルログの詳細は、たとえば、相手機とやりとりしたFAX制御信号名および信号内容、送受区分、時刻などである。」
「【図2】
」
(イ)上記記載から、引用文献2には、次の技術的事項が記載されているものと認められる。
a 複合機は、ファクシミリ通信に関するログ情報を、各通信履歴情報に関連付けて保存し管理するものである(【0036】)。
b ファクシミリ通信に関するログ情報には、通信を行った時刻情報が含まれている(【0054】、【0064】、図2)。
(ウ)上記(ア)、(イ)から、引用文献2には、次の技術事項が記載されていると認められる。
「複合機において、ログ情報としてのファクシミリ通信を行った時刻情報と、当該ファクシミリ通信の通信履歴情報とを関連付けて記録すること。」
ウ 周知技術
上記イ(ウ)での認定事項から、「情報処理機器において、記録するログ情報として、当該機器で行われた処理の時刻情報と、当該処理の履歴情報とを関連付けて記録する」手法は、本願の出願前において当該技術分野における周知技術であったといえる。
(3)引用発明との対比
ア 本件補正発明と引用発明とを対比する。
(ア)引用発明は、機器の内部状態情報を簡易に外部装置へ転送する技術に関するものであり、また、具体的手法として当該内部状態情報を2次元コードであるQRコードに変換して表示することを行うものであり、本件補正発明と、技術分野及び機能が共通する。
(イ)引用発明の「テレビジョン受像器」は、内部状態情報を2次元コードであるQRコードに変換して表示することから、本件補正発明の「表示装置」に対応する。
(ウ)引用発明の「制御回路」は、MPUが実行した処理の実行履歴情報を含む内部状態情報を記憶する処理を行うものであるが、当該記憶する処理を行うために、MPUが実行する処理を監視していることは明らかである。
また、当該MPUが実行した処理は、MPUがROMに予め格納された制御プログラムを実行するものであることから、「予め定める」ものということができ、さらに、そのような制御プログラムは、テレビジョン受像器の各種制御を行うために複数格納されるのが通常であるから、「複数の」処理がMPUに実行されていると解するのが自然である。
そして、当該MPUはテレビジョン受像器が有するものであるから、MPUが実行する前記処理は、前記テレビジョン受像器が実行するものであるといえる。
してみれば、引用発明の「制御回路」と本件補正発明の「監視部」とは、「前記表示装置が実行する予め定める複数の処理を監視する監視部」である点において、一致するといえる。
(エ)引用発明の「映像信号」、「映像」は、それぞれ本件補正発明の「画像データ」、「画像」に相当する。
よって、引用発明の「映像表示部」と本件補正発明の「表示部」とは、後記する点で相違するものの、「画像データに基づく画像を表示する処理を実行する表示部」である点において、一致する。
(オ)引用発明の「不揮発メモリ」は、MPUが実行した処理の実行履歴情報を含む内部状態情報が記憶されるものであるが、前記(ウ)で検討したとおり、当該MPUが実行した処理は、「監視部(制御回路)によって監視される」ものであり、また、「予め定める」「複数の」処理である。
また、前記内部状態情報を不揮発メモリに記憶する目的が、異常状態に至るプロセスの解明に役立てるためであることに鑑みれば、当該内部状態情報の記憶は、当該処理がそれぞれ実行される都度行われていると解するのが自然である。
してみれば、引用発明の「不揮発メモリ」と本件補正発明の「処理内容情報記憶部」とは、後記する点で相違するものの、前記監視部によって監視される「前記予め定める複数の処理がそれぞれ実行される都度、前記処理の内容を示す処理内容情報を記憶する処理内容情報記憶部」である点において、一致する。
(カ)引用発明において、制御回路が検知する「QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコンに対する選択操作」は、当該リモコンを選択操作するユーザによって行われることは、明らかである。
また、引用発明の「QRコードを含む画像」は、本件補正発明の「2次元コード画像」に相当するものであり、さらに、引用発明においては、当該選択操作に応じてQRコードを含む画像が映像表示部に表示されることになるから、引用発明の当該「QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコンに対する選択操作」は、本件補正発明の「2次元コード画像を表示させるための指示」に相当する。
してみれば、引用発明の「制御回路」と本件補正発明の「指示受付部」とは、「ユーザから2次元コード画像を表示させるための指示を受け付ける指示受付部」である点において、一致する。
(キ)また、引用発明の「制御回路」は、前記「選択操作」が検知されると、当該選択操作に応じて選択された不揮発メモリに記憶された内部状態情報を含む情報を表すQRコードを生成するから、引用発明の「制御回路」と本件補正発明の「2次元コード画像データ生成部」とは、後記する点で相違するものの、「前記指示受付部において受け付けられた前記指示に基づいて、前記処理内容情報記憶部に記憶された、前記処理内容情報を2次元コードに変換」する点において一致する。
さらに、引用発明の「映像処理回路」は、前記生成されたQRコードを含む画像の画像信号(映像信号)を生成するから、引用発明の「映像処理回路」と本件補正発明の「2次元コード画像データ生成部」とは、「変換された2次元コードの画像データを生成する2次元コード画像データ生成部」である点において、一致する。
(ク)引用発明は、「映像処理回路」が前記生成されたQRコードを含む画像の画像信号(映像信号)を映像表示部に出力すると、当該出力処理によって、表示画面v2により前記QRコードを含む画像が前記映像表示部に表示されることになるものである。
そして、当該表示画面v2によるQRコードを含む画像の表示の態様は、通常表示が行われる表示態様とは異なるものであり、また、当該表示は前記「QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコンに対する選択操作」に基づいてなされるものであるから、「前記指示に基づく表示モード」であるといえる。
よって、引用発明の「映像処理回路」と本件補正発明の「2次元コード画像データ出力部」とは、「前記2次元コード画像データ生成部によって生成された2次元コードの画像データを、前記指示に基づく表示モードで前記表示部に出力して、2次元コード画像を表示する処理を、前記表示部に実行させる2次元コード画像データ出力部」である点において、一致する。
(ケ)引用発明の「携帯端末」における「カメラ」は、前記表示画面v2におけるQRコードを含む画像を撮影するものであるが、当該QRコードを含む画像は、前記「QRコード出力選択メニュー画面v1を表示中のリモコンに対する選択操作」に応じて表示されたものである。また、前記撮影画像データには、撮影された画像に含まれるQRコードが当然に含まれているから、「撮像された画像に対応した2次元コードの画像データ」が取得されることになることは、明らかである。
よって、引用発明の「カメラ」は、本件補正発明の「撮像部」に相当する。
(コ)また、引用発明の「携帯端末」は、「カメラ」によって撮影された撮影画像データを記憶するものであるから、当該撮影画像データを記憶するための記憶部を当然に有していると解するのが自然である。そして、当該「記憶部」が、本件補正発明の「2次元コード画像データ記憶部」に相当する。
(サ)前記(ケ)及び(コ)から、引用発明の「携帯端末」は、本件補正発明の「携帯端末装置」に相当するといえる。
また、引用発明の「システム」は、テレビジョン受像器、携帯端末で構成されるものである点において、本件補正発明の「情報処理システム」に対応する。
イ 以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。
【一致点】
「表示装置と携帯端末装置とを備える情報処理システムであって、
前記表示装置は、
前記表示装置が実行する予め定める複数の処理を監視する監視部と、
画像データに基づく画像を表示する処理を実行する表示部と、
ユーザから2次元コード画像を表示させるための指示を受け付ける指示受付部と、
前記監視部によって監視される、前記予め定める複数の処理がそれぞれ実行される都度、前記処理の内容を示す処理内容情報を記憶する処理内容情報記憶部と、
前記指示受付部において受け付けられた前記指示に基づいて、前記処理内容情報記憶部に記憶された、前記処理内容情報を2次元コードに変換し、変換された2次元コードの画像データを生成する2次元コード画像データ生成部と、
前記2次元コード画像データ生成部によって生成された2次元コードの画像データを、前記指示に基づく表示モードで前記表示部に出力して、2次元コード画像を表示する処理を、前記表示部に実行させる2次元コード画像データ出力部と、を含み、
前記携帯端末装置は、
前記表示部に前記指示に基づき表示された2次元コード画像を撮像し、撮像された画像に対応した2次元コードの画像データを取得する撮像部と、
前記撮像部によって取得された2次元コードの画像データを記憶する2次元コード画像データ記憶部と、を含むことを特徴とする情報処理システム。」
【相違点1】
本件補正発明の「表示部」により実行される「画像データに基づく画像を表示する処理」は、「前記予め定める複数の処理に含まれる処理」であるのに対し、引用発明の「映像表示部」が行う「映像信号に基づく映像を表示する処理」は、そのように特定されていない点。
【相違点2】
本件補正発明は、「処理内容情報記憶部」において「前記処理の内容を示す処理内容情報」に関連付けて「前記処理が実行された時刻を示す時刻情報」が記憶され、「2次元コード画像データ生成部」が当該「時刻情報」を含む「処理内容情報」を2次元コードに変換するものであるのに対し、引用発明には、当該構成が特定されていない点。
(4)判断
以下、上記相違点について検討する。
ア 相違点1について
引用発明の「制御回路」は、前記(3)ア(ウ)で指摘したとおり、「前記表示装置が実行する予め定める複数の処理を監視する」ものであるといえ、当該監視される予め定める複数の処理として、MPUが実行した処理の実行履歴情報を含む内部状態情報を不揮発メモリに記憶するものである。この点に関し、引用発明の「映像表示部」が行う映像信号に基づく映像を表示する処理について、同様に制御回路によって監視される予め定める複数の処理の一つであるといった特定はなされていないが、前述のようにMPUが実行する処理を予め定める複数の処理として監視する目的は、異常状態に至るプロセスの解明に役立てるために当該処理の実行履歴情報を含む内部状態情報を記録することであると解される。
そして、引用発明において、映像表示部が行う表示する処理についても異常状態が起こり得ることや、如何なる処理について実行履歴情報を含む内部状態情報を記録するかは発明の実施に際し適宜選択決定し得る設計的事項であること、さらに、制御回路はテレビジョン受像機X全体を制御するものであることを勘案すれば、映像表示部が行う映像信号に基づく映像を表示する処理も、「予め定める複数の処理」の一つとして制御回路により監視し、その実行履歴情報を含む内部状態情報を不揮発メモリに記憶するように構成することは、当業者であれば容易になし得たものである。
イ 相違点2について
前記(2)ウで認定したとおり、情報処理機器において、記録するログ情報として、当該機器で行われた処理の時刻情報と当該処理の履歴情報とを関連付けて記録する手法は、本願の出願前において当該技術分野における周知技術であった。そして、引用発明における処理の実行履歴情報を含む内部状態情報は、異常状態に至るプロセスの解明に役立てるために記録するものであると解される。
そうすると、当該解明のために、処理が行われた時刻に関する情報は重要な手がかりとなるものであることに鑑みれば、情報処理機器である引用発明のテレビジョン受像器において上記周知技術を採用することにより、処理が実行された時刻情報と当該処理の実行履歴情報を含む内部状態情報とを関連付けて不揮発メモリに記憶するように構成し、不揮発メモリに記憶された内部状態情報を含む情報を表すQRコードを生成する際に、当該内部状態情報と関連付けて記憶された前記時刻情報も含んだ情報を表すQRコードを生成するように構成することは、当業者であれば容易になし得るものである。
ウ そして、これらの相違点を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果は、引用発明及び引用文献2に記載された周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。
エ したがって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。
(5)上申書における請求人の主張について
ア 本件請求人は、平成30年6月1日付けで提出された上申書において、本件補正発明の進歩性に関し、以下のとおり主張している(当審注:下線は当審で付した。)。
(ア)「 (3) 審査官殿は、同報告書において、「引用文献1(特に、[0020]-[0022],図2等参照)」の記載に基づき、引用文献1には、「2次元コード画像を表示させるための指示を受け付けることに対応」する記載と、「指示に沿ったモードで表示することに対応」する記載があると、認定されている。しかしながら、このことは次の理由から、誤りである。
すなわち、審査官殿がご指摘の引用文献1の段落[0020]-[0022]には、
「まず,制御回路8は,リモコン15に対して所定のQRコード出力指示操作がなされたか否かを随時チェックする(S1)。」
「映像表示部16にQRコード出力選択メニュー画面v1を表示させる(S2)。」
「選択操作に応じて,前記内部状態情報の中から出力対象とする情報を選択する(S3)。」
とのステップが記載されているが、これらは「出力の指示」であって、本願発明の「表示方法の指示」に対応するものではない。」
(イ)「このように、本願発明の情報システムは、表示装置における異常動作の原因の特定やメンテナンス等に必要なデータを、ユーザの指示(表示方法指示)に沿った、解析し易くかつ見易い複数の表示方法(表示形式または表示パターンともいう)で表示するように構成されている。」
(ウ)「したがって、前述の前置報告書における、審査官殿の「引用文献1には、本願発明の『2次元コード画像を表示させるための指示を受け付けることに対応』する記載、および、『指示に沿ったモードで表示することに対応』する記載がある」とするご指摘は誤りであり、引用文献1には、「2次元コードの表示方法の選択」については、記載も示唆もないと思料する。」
イ 前記ア(ア)-(ウ)の請求人の主張について、特に下線を付した点に着目して検討するに、本件補正発明における「2次元コードの表示」に関する構成としては、補正後の請求項1には、「2次元コード画像を表示させるための指示」、「前記指示に基づいて、前記処理内容情報記憶部に記憶された、前記時刻情報を含む処理内容情報を2次元コードに変換し、変換された2次元コードの画像データを生成する」こと、「前記2次元コード画像データ生成部によって生成された2次元コードの画像データを、前記指示に基づく表示モードで前記表示部に出力」すること、及び「前記表示部に前記指示に基づき表示された2次元コード画像」が記載されているものの、「表示方法」を指示または選択することや、「複数の表示方法」が存在することについては、何ら記載がない。してみれば、請求人の上記主張は、いずれも特許請求の範囲の記載に基づかないものであるといわざるを得ないから、いずれも採用することができない。
ウ なお、上記ア(ア)-(ウ)の請求人の主張における「表示方法の指示または選択」に関し付言すれば、同様の構成としての「設定または選択された表示方法に従って履歴情報を表示する」手法は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった文献である、特開2005-228097号公報(平成17年8月25日出願公開。【0019】、【0024】-【0025】、図7-8を参照。)、特開2010-201931号公報(平成22年9月16日出願公開。【0072】-【0074】、【0133】-【0137】、図5、11を参照。)、及び特開2003-131764号公報(平成15年5月9日出願公開。【0045】-【0048】、図3)のそれぞれに記載されているように、本願の出願前において当該技術分野における周知技術であったといえる。
3 本件補正についてのむすび
よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
平成30年4月9日にされた手続補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項に係る発明は、平成29年9月29日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし7に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2[理由]1(2)に記載のとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由は、この出願の請求項1ないし7に係る発明は、本願の出願前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献1に記載された発明及び引用文献2ないし5に記載された技術事項及び周知技術に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
引用文献1:特開2009-49948号公報
引用文献2:特開2009-188842号公報
引用文献3:特開2012-203522号公報
引用文献4:特開2012-113365号公報
引用文献5:特開2009-205417号公報
3 引用文献
原査定の拒絶の理由で引用された引用文献1並びに2及びその記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「2次元コードの変換に関する指示」、「処理内容情報記憶部」が行う処理の内容、「処理内容情報」、「2次元コード画像データ出力部」が行う処理の内容、「2次元コードの画像データに基づく画像」に係る限定事項を削除したものであり、その結果、本件補正発明と引用発明の前記相違点2に係る限定事項も削除したものとなっている。
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明及び引用文献2に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであり、また、本願発明と引用発明の相違点は、本件補正発明と引用発明の前記相違点1のみとなるから、本願発明も、引用発明に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2018-004841