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商標異議申立

2017-900010

オナカカイチョーセンゲン、ハラカイチョーセンゲン

審判番号
2017-900010
法域
商標
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
商願2016-047807
登録番号
商標登録第5888719号(T5888719)
請求日
2017年01月12日
審決日
2017年05月18日
公報発行日
2017年07月28日
結論
維持
当事者
  • 【権利者】株式会社愛しとーと
  • 【異議申立人】小針 正次
審判長/審判官
  • 審判長 半田 正人
  • 審判官 田中 敬規
  • 審判官 松浦 裕紀子
分類
T1652.261-Y (W030532) / T1652.262-Y (W030532) / T1652.263-Y (W030532)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号商標法43条の3第4項
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

登録第5888719号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。

結論

【結 論】 登録第5888719号商標の商標登録を維持する。

理由

【理 由】 1 本件商標 本件登録第5888719号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成28年4月27日に登録出願、第3類「化粧品」、第5類「薬剤,サプリメント」、第29類「食用ゼリー・ジャム・コンポート,野菜を原材料とする食用ゼリー,果実を原材料とする食用ゼリー,豆乳を原材料とする食用ゼリー,乳製品を原材料とする食用ゼリー,乳製品」、第30類「茶,コーヒー,ココア,菓子及びパン,アイスクリームのもと」及び第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,飲料用青汁,飲料用青汁のもと」を指定商品として、同年10月14日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第5564603号商標(以下「引用商標1」という。)は「快調宣言」の文字を標準文字で表してなり、平成24年10月31日に登録出願、第5類「サプリメント,植物・植物エキス又は植物発酵エキスを主原料とするサプリメント,動物エキスを主原料とするサプリメント,青汁を主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・クリーム状・タブレット状・カプセル状・カプレット状・ソフトカプセル状・錠剤状・棒状・板状・ブロック状・丸薬状・固形状・ゲル状・ゼリー状・グミ状・ウエハース状・ビスケット状・飴状・チュアブル状・シロップ状・スティック状の加工食品,植物・植物エキス又は植物発酵エキスを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・クリーム状・タブレット状・カプセル状・カプレット状・ソフトカプセル状・錠剤状・棒状・板状・ブロック状・丸薬状・固形状・ゲル状・ゼリー状・グミ状・ウエハース状・ビスケット状・飴状・チュアブル状・シロップ状・スティック状の加工食品,動物エキスを主原料とする粉末状・粒状・顆粒状・液状・ペースト状・クリーム状・タブレット状・カプセル状・カプレット状・ソフトカプセル状・錠剤状・棒状・板状・ブロック状・丸薬状・固形状・ゲル状・ゼリー状・グミ状・ウエハース状・ビスケット状・飴状・チュアブル状・シロップ状・スティック状の加工食品,栄養補助食品,栄養補給剤,栄養補強剤,栄養補給用ドリンク剤,ビタミン剤,アミノ酸剤,滋養強壮変質剤,カルシウム剤,食品強化剤,医療用食品添加剤,食餌療法用の食品調製剤,医療用栄養添加剤,薬剤(農薬に当たるものを除く。),医薬用化学剤,化学的製剤,動物用薬剤,食餌療法用飲料,食事療法用食品,乳児用飲料,乳児用食品,乳児用粉乳,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」及び第32類「飲料用青汁,飲料用青汁のもと,清涼飲料,清涼飲料のもと,ビール風味の清涼飲料,果実飲料,果実飲料のもと,飲料用野菜ジュース,飲料用野菜ジュースのもと,コーヒーシロップ,トマトジュース,シャーベット水,シロップ,ビール,ビール風味の麦芽発泡酒,ビール製造用ホップエキス,麦芽汁,ビール製造用麦芽汁,乳清飲料,乳清飲料のもと,アルコール分を含まない飲料,飲料製造用調整品」を指定商品として、同25年3月8日に設定登録されたものである。 (2)登録第5331116号商標(以下「引用商標2」という。)は、「快調宣言」の文字を横書きしてなり、平成21年12月2日に登録出願、第3類「家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同22年6月18日に設定登録されたものである。 以下、上記引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という場合がある。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、その指定商品中、第3類「全指定商品」、第5類「薬剤(農薬に当たるものを除く。),サプリメント」及び第32類「全指定商品」(以下、これらをまとめて「本件申立てに係る商品」という。)について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は,取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。 (1)「快調宣言」の語について 本件商標は、丸みを帯びた太文字で「お腹快調宣言」の文字を横書きしてなるのに対し、引用商標1は、標準文字で「快調宣言」の文字を表してなり、引用商標2は、明朝体で「快調宣言」の文字を横書きしてなるものである。 本件商標と引用商標とは、「快調宣言」の文字を共通にするものであるところ、該文字のうち、「快調」の文字は、「物事の具合がよく、気持のよいこと。思うように事が進行すること。好調。」を意味する語であり、また、「宣言」の文字は、「ひろくのべ言うこと。個人や団体・国家などが自己の主張や考えを外部に表明すること。また、その文章。」を意味する語である(甲4、甲5)。 そうすると、「宣言」の語が「主張や考え」を外部に表明することである一方、「快調」の語は「物事の具合」であって、「主張や考え」ではないことから、「快調」と「宣言」とを組み合わせた「快調宣言」の語は、通常の日本語にはない一種独特の造語として、取引者、需要者に認識されるものといえる。「快調宣言」の語が造語であることは、それが広辞苑(甲4)に掲載されていないことから知られ、また、インターネット検索サイト(甲6、甲7)を用いて「快調宣言」を検索しても、それが一般的な語として使用されている例は発見されない。 したがって、「快調宣言」の語は、「快調」と「宣言」との組合せが特徴的であって、独特の言い回しを用いた創造性の高い造語であるため、該語の自他商品識別力は、極めて高いものといえる。 (2)本件商標について ア 本件商標は、「快調宣言」の語の冒頭に、更に「お腹」の文字を追加した構成からなるところ、その全体から生じる「オナカカイチョウセンゲン」の称呼は、11音と冗長であり、しかも、「オナカ」の語尾の「カ」と「カイチョウセンゲン」の語頭の「カ」とが同じ音の連続であることから、本件商標を発音するときは、それぞれを明確にするために、「オナカ」の後に自然と一拍おいて発音され、「オナカ」と「カイチョウセンゲン」とに区切って称呼されるものといえる。 イ 本件申立てに係る商品を取り扱う業界では、お腹用の化粧品、薬剤、サプリメント、飲料といった商品が一般的に広く販売されているため、本件商標に接する取引者、需要者は、本件商標の構成中の「お腹」の文字部分について、商品の用途や品質等を示すものと認識するにとどまるといえるから、該文字部分は、強い識別力を発揮しないものといえる。 他方、本件商標の構成中の「快調宣言」の語が、創造性の高い造語であって、高い自他商品識別機能を発揮することは、上述のとおりである。 そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「お腹」の文字部分について、「快調宣言」といった商品の中での「お腹用」のもの、あるいは、用途でなくとも、指定商品との関係において、密接に関連する付加的な表示と理解するにすぎず、該文字部分を重視して取引することはないといえる。 ウ 上記ア及びイによれば、本件商標は、その称呼全体の音数の冗長さや構成音の性質、本件商標を構成する語の自他商品識別力の強弱を総合的に考慮すると、「カイチョウセンゲン」の称呼を生じるといえる。 (3)本件商標と引用商標との対比 ア 称呼 本件商標から生じる「カイチョウセンゲン」の称呼と引用商標から生じる「カイチョウセンゲン」の称呼とは、同一である。 イ 観念 本件商標は、その構成中、「お腹」の文字部分から「お腹用のもの」との観念が生じる可能性はあるものの、「快調宣言」の文字部分からは格別の観念が生じないため、その構成全体としては、何ら観念を生じることはない。 他方、引用商標は、何ら観念を生じさせない造語である。 したがって、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じることはないため、観念において相違はなく、全体として類似するものといえる。 ウ 外観 本件商標と引用商標とは、いずれもありふれた文字又は標準文字で横書きした構成からなるにすぎず、外観において、特段強い印象を与えるものではない。むしろ、本件商標を構成する6文字のうち、大半を占める4文字が引用商標と共通するのであるから、本件商標と引用商標とは、外観において類似するものといえる。 エ 小括 上記アないしウを踏まえ、商標の有する外観、称呼及び観念の各要素を全体的に考察した場合、本件商標と引用商標とは、互いに類似するといえる。 また、本件申立てに係る商品は、引用商標の指定商品と抵触している。 なお、本件商標と引用商標とが類似するとの上記申立人の主張は、過去の裁判例や審決例にも踏襲されるものである(甲8ないし甲11)。 (4)本件商標の現実の取引における使用態様 申立人が調査したところによれば、本件商標権者は、「おなかの調子を整えたい方へ」として、「おなか快調宣言」の下、難消化性デキストリン(水溶性食物繊維)が配合されたスティックゼリーを販売しているところ、その販売において使用されている「おなか快調宣言」の商標は、本件商標そのものではないが、掲載されている組箱、個包装のパッケージや広告において、「おなか」の文字と「快調宣言」の文字とが青色と緑色で色分けして記載されたり、その色分けされた「おなか」の文字と「快調宣言」の文字とが二段に表されたり、一連に書されたものであっても、「快調宣言」の文字に比して「おなか」の文字が小さく書されたりしている(甲12)。 そして、上記商品パッケージや広告の記載は、需要者に向けて最も訴求力の高い態様で打ち出されるものであることからすれば、「おなか」の文字は商品の用途等として、「快調宣言」の文字は自他商品の識別力を強く発揮する部分として需要者に把握、認識されるといった取引の実情を考慮して、本件商標権者が、「おなか」の文字と「快調宣言」の文字とを分け、「快調宣言」の文字が目立つように使用していることは明らかである。 そうすると、「おなか」の文字よりも「快調宣言」の文字が、取引上、重視されることは明らかであるから、本件商標についても、「お腹」の文字部分が商品の用途や品質等を理解させ、「快調宣言」の文字部分が最も強く識別力を発揮する部分となり、取引の場において、引用商標と混同を生じさせる蓋然性が極めて高いといえる。 したがって、本件商標の要部は、「快調宣言」の文字部分であり、本件商標は、商標全体としても引用商標と類似する。 (5)むすび 以上によれば、本件商標と引用商標とは、類似の商標であり、本件申立てに係る商品は、引用商標の指定商品と抵触する。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、その登録は、本件申立てに係る商品について、取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本件商標 本件商標は、別掲に示すとおり、やや丸みを帯びた太字により「お腹快調宣言」と横書きしてなるところ、その構成各文字は、同じ大きさ及び書体をもって、等間隔に表されており、外観上、まとまりの良い一体的なものとして看取されるものであり、また、その構成全体から生じる「オナカカイチョウセンゲン」の称呼も、やや冗長であるものの、一連に称呼し得るものといえる。 また、本件商標は、その文字構成によれば、「お腹」、「快調」及び「宣言」の3語を一連に結合してなるものと容易に理解されるものであり、その構成全体から「お腹の具合が良いことを表明する」ほどの意味合いを認識させるものである。 そうすると、本件商標に接する者は、その構成全体が一体不可分のものとして把握するとみるのが相当である。 してみれば、本件商標は、「オナカカイチョウセンゲン」の称呼のみを生じ、「お腹の具合が良いことを表明する」といった観念を生じるものである。 イ 引用商標 引用商標1は、前記2(1)のとおり、「快調宣言」の文字を標準文字で表してなるものであり、また、引用商標2は、前記2(2)のとおり、「快調宣言」の文字を横書きしてなるものである。 そうすると、引用商標1及び引用商標2は、いずれも「快調」及び「宣言」の各語を一連に結合してなるものと容易に理解されるものであり、その構成全体から「カイチョウセンゲン」の称呼を生じ、「具合が良いことを表明する」ほどの意味合いを認識させるものである。 したがって、引用商標は、「カイチョウセンゲン」の称呼を生じ、「具合が良いことを表明する」といった観念を生じるものである。 ウ 本件商標と引用商標との類否 本件商標は、一連の「お腹快調宣言」の文字からなるのに対し、引用商標は、一連の「快調宣言」の文字からなるものであるから、両商標は、「お腹」の文字の有無という差異により、外観上、明確に区別し得るものである。 また、本件商標から生じる「オナカカイチョウセンゲン」の称呼と引用商標から生じる「カイチョウセンゲン」の称呼とは、「オナカ」の音の有無により、称呼上、明瞭に聴別し得るものである。 さらに、本件商標は、「お腹の具合が良いことを表明する」といった観念を生じるのに対し、引用商標は、「具合が良いことを表明する」といった観念を生じることから、両商標は、観念上、互いに紛れるおそれはない。 してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであり、ほかに本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の事情も見いだし得ないことから、これらを総合勘案すれば、両商標は、非類似の商標というべきである。 なお、申立人は、本件商標の構成中の「快調宣言」の文字部分が要部たるとする自己の主張について、過去の裁判例や審決例を挙げ、また、本件商標権者による現実の取引における使用例などを挙げているが、申立人が挙示する例に係る商標は、いずれも本件商標と構成を異にするものであるから、そのような事例があることをもって、本件商標についての判断が左右されることはない。 エ 小括 上記アないしウによれば、本件商標は、引用商標と非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、本件申立てに係る商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。

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2017-900010

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