特許訂正審判
2017-390064
受信装置および受信方法
- 審判番号
- 2017-390064
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2014-238643
- 登録番号
- 特許第5947866号(P5947866)
- 請求日
- 2017年07月06日
- 審決日
- 2017年08月15日
- 公報発行日
- 2017年11月24日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】日立マクセル 株式会社
- 【請求人代理人】青稜特許業務法人
- 審判長/審判官
- 審判長 清水 正一
- 審判官 冨田 高史
- 審判官 渡辺 努
- 分類
- P141 .853-Y (H04N)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第6項、特許法第126条第5項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特許第5947866号に関する訂正審判事件について,次のとおり審決する。
結論
【結 論】
特許第5947866号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本件特許第5947866号の請求項1及び2に係る特許についての出願である特願2014-238643号は,平成22年5月28日の出願である特願2010-122211号の一部を平成26年11月26日に新たな出願としたものであって,平成28年6月10日に特許権の設定登録がされた。
その後,平成29年7月6日に本件審判が請求されたものである。
第2 請求の趣旨
本件審判請求の趣旨は,特許第5947866号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり訂正することを認める,との審決を求めるものである。
第3 訂正事項
1.訂正事項1
特許請求の範囲の請求項1に,
「前記受信部で受信したデジタル信号のイベント情報テーブルの番組情報の出力」
と記載されているのを,
「前記受信部で受信したデジタル信号のイベント情報テーブルの番組情報に基づくメッセージの表示の出力」
に訂正する(下線は,訂正箇所である。以下同様。)。
2.訂正事項2
特許請求の範囲の請求項1に,
「前記現在放送されている番組の次に放送される番組が3D映像を含むことを示す表示を出力するように制御する第1の制御状態と」
と記載されているのを,
「前記現在放送されている番組の次に放送される番組が3D映像を含むことを示すメッセージの表示を出力するように制御する第1の制御状態と」
に訂正する。
3.訂正事項3
特許請求の範囲の請求項2に,
「前記受信ステップで受信したデジタル信号のイベント情報テーブルの番組情報または前記受信ステップで受信したデジタル信号の前記MPEGトランスポートストリームに含まれる2D番組の映像または3D番組の映像を出力する」
と記載されているのを,
「前記受信ステップで受信したデジタル信号のイベント情報テーブルの番組情報に基づくメッセージの表示を出力する,または前記受信ステップで受信したデジタル信号の前記MPEGトランスポートストリームに含まれる2D番組の映像または3D番組の映像を出力する」
に訂正する。
4.訂正事項4
特許請求の範囲の請求項2に,
「前記現在放送されている番組の次に放送される番組が3D映像を含むことを示す表示を出力するように,制御する第1の出力状態」
と記載されているのを,
「前記現在放送されている番組の次に放送される番組が3D映像を含むことを示すメッセージの表示を出力するように,制御する第1の出力状態」
に訂正する。
第4 当審の判断
1.請求項1に係る訂正事項
(1)訂正の目的
訂正前の請求項1では,出力部は「番組情報」の出力が可能と記載する一方,出力部を制御する制御部は第1の制御状態において「番組が3D映像を含むことを示す表示」を出力するように制御すると記載しているため,出力部の出力と制御部の第1の制御状態における出力とが整合しておらず,訂正前の請求項1に係る発明は,明確でなかった。
訂正事項1及び訂正事項2は,出力部の出力と制御部の第1の制御状態における出力とを整合させるために,明細書及び図面に記載された「メッセージ」という語句を用いて,出力部の出力を「番組情報に基づくメッセージの表示」と訂正(訂正事項1)するとともに,制御部の第1の制御状態における出力を「番組が3D映像を含むことを示すメッセージの表示」と訂正(訂正事項2)するものであり,当該訂正により出力部の出力と制御部の第1の制御状態における出力とが整合したため,訂正後の請求項1に係る発明は明確になり,訂正後の請求項1の記載が明瞭になった。
したがって,訂正事項1及び訂正事項2は,特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項1及び訂正事項2は,請求項1において出力部の出力と制御部の第1の制御状態における出力との記載を整合させる訂正であり,発明のカテゴリーや発明の対象,目的を変更するものではないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当せず,特許法第126条第6項に適合するものである。
(3)願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項1の「番組情報に基づくメッセージの表示」及び訂正事項2の「番組が3D映像を含むことを示すメッセージの表示」は,明細書の段落【0253】の「・・・システム制御部51は番組情報解析部54から次の番組の番組情報を取得し(S101),前記3D番組の判定方法により,次番組が3D番組か否かを判定する。」,段落【0255】の「・・・ユーザーに対して,3D番組がもうすぐ始まる旨のメッセージを表示する(S104)。」,並びに,段落【0256】~段落【0260】及び図28~図30に示されるユーザーに対して表示されるメッセージ702,802,902の記載に基づくものである。
したがって,訂正事項1及び訂正事項2は,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項に適合するものである。
2.請求項2に係る訂正事項
(1)訂正の目的
訂正前の請求項2では,出力ステップにおいて「番組情報」を出力すると記載する一方,当該出力ステップの第1の出力状態において「番組が3D映像を含むことを示す表示」を出力すると記載しているため,出力ステップの出力と当該出力ステップの第1の出力状態における出力とが整合しておらず,訂正前の請求項2に係る発明は,明確でなかった。
訂正事項3及び訂正事項4は,出力ステップの出力と当該出力ステップの第1の出力状態における出力とを整合させるために,明細書及び図面に記載された「メッセージ」という語句を用いて,出力ステップの出力を「番組情報に基づくメッセージの表示」と訂正(訂正事項3)するとともに,当該出力ステップの第1の出力状態における出力を「番組が3D映像を含むことを示すメッセージの表示」と訂正(訂正事項4)するものであり,当該訂正により出力ステップの出力と当該出力ステップの第1の出力状態における出力とが整合したため,訂正後の請求項2に係る発明は明確になり,訂正後の請求項2の記載が明瞭になった。
したがって,訂正事項3及び訂正事項4は,特許法第126条第1項ただし書第3号に規定する明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更する訂正ではないこと
訂正事項3及び訂正事項4は,請求項2において出力ステップの出力と当該出力ステップの第1の出力状態における出力との記載を整合させる訂正であり,発明のカテゴリーや発明の対象,目的を変更するものではないから,実質上特許請求の範囲を拡張し,又は変更するものには該当せず,特許法第126条第6項に適合するものである。
(3)願書に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であること
訂正事項3の「番組情報に基づくメッセージの表示」及び訂正事項4の「番組が3D映像を含むことを示すメッセージの表示」は,明細書の段落【0253】の「・・・システム制御部51は番組情報解析部54から次の番組の番組情報を取得し(S101),前記3D番組の判定方法により,次番組が3D番組か否かを判定する。」,段落【0255】の「・・・ユーザーに対して,3D番組がもうすぐ始まる旨のメッセージを表示する(S104)。」,並びに,段落【0256】~段落【0260】及び図28~図30に示されるユーザーに対して表示されるメッセージ702,802,902の記載に基づくものである。
したがって,訂正事項3及び訂正事項4は,願書に最初に添付した明細書,特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり,特許法第126条第5項に適合するものである。
第5 むすび
以上のとおり,本件審判請求に係る訂正事項1~4は,特許法第126条第1項ただし書第3号にあげる事項を目的とし,かつ,同条第5項及び第6項の規定に適合する。
よって,結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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