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特許拒絶査定不服審判

2017-015245

遊技機

審判番号
2017-015245
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2016-142567外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年10月12日
審決日
2018年07月30日
公報発行日
2018年11月30日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .575-Z (A63F) / P18 .121-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2016-142567「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年10月13日出願公開、特開2016-179372〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成26年11月27日に出願した特願2014-240593号の一部を平成28年7月20日に新たな特許出願(特願2016-142567号)としたものであって、平成29年6月26日付けで拒絶の理由が通知され、平成29年8月7日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成29年9月13日付け(発送日:平成29年9月19日)で拒絶査定がなされ、それに対して、平成29年10月12日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。 第2 平成29年10月12日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成29年10月12日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の概要 本件補正は特許請求の範囲の請求項1に対する補正を含むものであり、平成29年8月7日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ、以下のとおりである(下線部は本件補正の補正箇所を示す。)。 (補正前:平成29年8月7日付けの手続補正) 「【請求項1】 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段と、遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段と、を備えた遊技機において、 前記従制御手段は、 表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段と、 遊技の進行過程で有効期間を発生させる有効期間発生手段と、 演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段と、を備え、 前記表示制御手段は、所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新するよう構成され、 前記演出実行手段は、 前記有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる第1演出実行手段と、 前記主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる第2演出実行手段と、を備え、 前記第1演出実行手段は、 前記有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該有効期間の終了に基づいて前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を開始し、所定のフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を終了することを特徴とする遊技機。」 (補正後:本件補正である平成29年10月12日付け手続補正) 「【請求項1】 遊技の進行を制御する主制御手段と、前記主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段と、遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段と、を備えた遊技機において、 前記従制御手段は、 表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段と、 遊技の進行過程で所定の有効期間を発生させる有効期間発生手段と、 演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段と、を備え、 前記表示制御手段は、所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新するよう構成され、 前記演出実行手段は、 前記所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる第1演出実行手段と、 前記主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる第2演出実行手段と、を備え、 前記第1演出実行手段は、 前記所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該所定の有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を開始し、所定のフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を終了することを特徴とする遊技機。」 2 補正の適否 本件補正は、補正前の請求項1に記載した発明を特定するために必要な事項である「有効期間」について、「所定の有効期間」と限定するとともに、「前記第1演出実行手段」について、「前記有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該有効期間の終了に基づいて前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を開始」するものから、「前記所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該所定の有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を開始」するものへと限定するものである。 そして、補正後の請求項1に記載された発明は、補正前の請求項1に記載された発明と、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 また、本件補正は、本願の願書に最初に添付した特許請求の範囲、明細書及び図面(以下、「当初明細書等」という。)の段落【0540】~【0546】、【0730】~【0746】、【図42】~【図43】、【図64】等の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。 3 独立特許要件 そこで、本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か、について以下に検討する。 (1)本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明 本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明(以下、「本願補正発明」という。)は、上記「1 本件補正の概要」に本件補正後の請求項1として記載した以下のとおりのものである(A~Hは、本願補正発明を分説するために当審で付した。)。 「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、 B 前記主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段と、 C 遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段と、を備えた D 遊技機において、 E 前記従制御手段は、 E1 表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段と、 E2 遊技の進行過程で所定の有効期間を発生させる有効期間発生手段と、 E3 演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段と、を備え、 F 前記表示制御手段は、所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新するよう構成され、 G 前記演出実行手段は、 G1 前記所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる第1演出実行手段と、 G2 前記主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる第2演出実行手段と、を備え、 H 前記第1演出実行手段は、前記所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該所定の有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を開始し、所定のフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を終了することを特徴とする遊技機。」 (2)引用文献1に記載された事項 原査定の平成29年6月26日付け拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された引用文献である特開2013-90804号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。 (ア)「【0031】 表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。」 (イ)「【0075】 遊技機1は遊技制御装置500を備え、遊技制御装置500は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)511を有するCPU部510と、入力ポートを有する入力部520と、出力ポートやドライバなどを有する出力部530、CPU部510と入力部520と出力部530との間を接続するデータバス540などからなる。」 (ウ)「【0112】 演出制御装置550は、遊技用マイコン511と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)551と、該主制御用マイコン551の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)554と、該映像制御用マイコン554からのコマンドやデータに従って盤表示装置(表示装置)48への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)558と、各種のメロディや効果音などをスピーカー30(30a、30b)から再生させるため音の出力を制御する音源LSI560を備えている。 ・・・ 【0114】 主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500の遊技用マイコン511からシリアル通信によって送信された制御コマンド(演出制御指令)を、シリアル受信回路565を介して受信する。そして、受信した制御コマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン554へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行したりする。」 ・・・ 【0121】 また、演出制御装置550には、遊技制御装置500から送信されてくるコマンドを受信するシリアル受信回路565を備える。シリアル受信回路565は、遊技制御装置500からシリアル通信された制御コマンドを受信し、主制御用マイコン(1stCPU)551に通知する。 ・・・ 【0123】 さらに、演出制御装置550には、遊技機1の前面に設けられた演出ボタン31に内蔵されているスイッチ31aや盤演出装置10f内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチ31bのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)551へ検出信号を入力するスイッチ入力回路570、前面枠3に設けられた上スピーカー30aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路562a、前面枠3に設けられた下スピーカー30bを駆動するアンプ回路562bが設けられている。」 (エ)「【0201】 〔演出制御装置の各CPUによる処理〕 図20は、本発明の第1の実施の形態の演出制御装置550に備えられた CPUによる処理である。各CPUは、所定のタイミング(画像割込)で同期しながら処理を実行している。 【0202】 まず、遊技制御装置500から送信されたコマンドに応じて演出制御を統括して行う主制御用マイコン(1stCPU)による処理ついて説明する。主制御用マイコン(1stCPU)551は、電源が投入されると、初期化処理を実行する(S30)。この初期化処理にて、図12に示す受信制御レジスタ642のビット0~5の割込要求設定に「00h」の値を設定する。この値を設定することにより、シリアル受信回路565(図10)に対して割込要求を発生させない設定が完了し、通信割込信号発生回路646(図10)から主制御用マイコン(1stCPU)551へ割込信号が出力されなくなる。そして、タイマ割込及び画像割込を許可する(S31)。 【0203】 その後、主制御用マイコン(1stCPU)551は、画像割込が発生するまで待機する(S32)。画像割込は、画像処理を行うVDP558がVSYNC(映像用の同期信号)を出力することによって発生する。画像割込が発生すると(S32の結果が「Y」)、主制御用マイコン(1stCPU)551は、制御コマンド(演出制御指令)の取り込みを行うとともに演出ボタン31の操作などを検出し、映像制御用マイコン(2ndCPU)554に画像表示コマンドを出力する入出力処理が実行される(S33)。 ・・・ 【0211】 VDP558は、画像割込を発生させる時期となった場合には(S51の結果が「Y」)、主制御用マイコン(1stCPU)551及び映像制御用マイコン(2ndCPU)554に対して画像割込を発生させる(S52)。そして、映像制御用マイコン(2ndCPU)554から送信されたVDP制御コマンドが入力される入出力処理が実行される(S53)。このとき、表示装置48に画像データを出力する。 【0212】 最後に、VDP558は、映像制御用マイコン(2ndCPU)554から送信されたVDP制御コマンドに基づいて、表示装置48に表示される画像データを生成する画像データ生成処理を実行する(S54)。その後、次の画像割込の発生時期まで待機する。」 (オ)「【0219】 続いて、ゲーム処理において実行されるゲーム初期化処理(図21のS65)について説明する。図22は、本発明の第1の実施の形態のゲーム初期化処理の手順を示すフローチャートである。ゲーム初期化処理は、受信したコマンドに基づく処理を開始する。 【0220】 主制御用マイコン(1stCPU)551は、まず、受信したコマンド(演出制御指令)を解析する(S70)。そして、コマンドの解析結果に基づいて、コマンドの種類に応じた処理を実行する(S71)。 ・・・ 【0227】 一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、変動停止コマンドを受信した場合には、変動停止処理を実行する(S81)。また、大当り関連のコマンドを受信した場合には、大当り関連処理を実行する(S82)。さらに、始動入賞口に遊技球が入賞して保留数が増加、又は、変動表示ゲームが開始された保留数が減少した場合に送信される保留数コマンドを受信した場合には、保留数を更新する保留更新処理を実行する(S83)。また、エラーコマンドを受信した場合には、エラー関連処理を実行する(S84)。 ・・・ 【0238】 主制御用マイコン(1stCPU)551は、ボタン操作タイミングとなっている場合には(S108の結果が「Y」)、ボタン操作があるか否かを判定する(S109)。ボタン操作があった場合には(S109の結果が「Y」)、操作内容に応じた処理を実行するボタン操作対応処理を実行する(S110)。 【0239】 一方、主制御用マイコン(1stCPU)551は、ボタン操作がなかった場合には(S109の結果が「N」)、カウントダウンのタイミングになったか否かを判定する(S111)。カウントダウンのタイミングになった場合には(S111の結果が「Y」)、カウントダウンの効果音に関する演出登録情報を設定する(S112)。カウントダウンのタイミングになっていない場合には(S111の結果が「N」)、本処理を終了する。」 (カ)「【0259】 VDP558は、映像制御用マイコン(2ndCPU)554から出力されたVDP制御コマンドを受信すると(731のCOM)、受信したVDP制御コマンドに基づいて画像データを生成し(732の演算)、次の画像割込タイミングで画像表示装置(LCD)48に生成された画像データを出力する(733のLCD)。このとき、主制御用マイコン(1stCPU)551からは、音源LSI560に、当該画像データに対応する効果音の出力を指示する連動演出コマンドが出力される(714のSND)。」 (キ)「【0266】 なお、この(D)のリーチ状態のとき(或いは、リーチ状態に変化する直前の通常変動状態のとき)には、予告表示がなされる場合がある。これは、図16にて前述した「予告変動A」又は「予告変動B」となる変動が実行された場合であり、具体的には、(I)のように識別図柄の前面に「CHANCE」の文字が表示されることで、予告表示がなされる。 【0267】 このとき、「CHANCE」の表示が出現するタイミングに合わせて、スピーカ30a、30bからは効果音が出力される。この場合、「予告変動A」となる変動の場合には「CHANCE」の表示が出現すると同時に効果音が出力されるのに対して、「予告変動B」となる変動の場合には「CHANCE」の表示が出現する以前に、効果音が出力される。即ち、「予告変動A」では違和感の少ない演出が実行されるが、「予告変動B」では表示タイミングと効果音出力タイミングとをずらすことで遊技者に違和感を抱かせる。このように制御することによって、「予告変動B」の期待度が高いことを報知する。 【0268】 したがって、本発明の第1の実施の形態によれば、「予告変動A」では予告表示のタイミングと効果音の出力タイミングとを合わせることによって、違和感のない報知を行うことが可能となる。一方、「予告変動B」のように、違和感を意図的に発生させることによって、遊技の興趣を高めることができる。 【0269】 なお、予告演出が実行される場合には、(J)に示すように、遊技者に演出ボタン31の操作を促す報知を行っても良い。この場合の演出ボタン31の操作は、報知メッセージが出現した時点から、所定時間(例えば、5秒間)に限り操作が可能となる。このとき、(J)に示すように報知メッセージ内の残り時間の秒数が変化し、さらに、秒数の表示が変化するタイミングで効果音が出力される。 【0270】 そして、この演出ボタン31の操作可能時間において、演出ボタン31が操作されると、(K)に示すように、演出ボタンが操作されたことを報知するメッセージが流れる画面に切り替わる。 【0271】 なお、演出ボタン31を操作しない状態で、演出ボタン31の操作可能時間が終了すると、(F)に示すリーチ状態の識別図柄が再表示され、変動表示が継続される。 ・・・ 【0275】 また「出力N」は、表示装置48の表示を、リーチ状態(図28の(F))の表示とするためのVDP制御コマンドである。また、「出力PS」は、表示装置48の表示を、演出ボタン31の操作がされたことを示す画像(図28の(K))の表示とするためのVDP制御コマンドである。 ・・・ 【0285】 図に戻り、ボタン操作可能期間が終了すると、主制御用マイコン(1stCPU)551から音源LSI56に「終了音」の連動演出コマンドが出力され、カウントダウンの終了音が出力される。このタイミングでは、VDP558から表示装置48に「表示N」の画像データが出力されることで、表示装置48に表示されていた「残り時間1秒」のカウントダウン表示のメッセージが消え、図28の(F)に示すリーチ状態の画面に戻って変動表示ゲームが継続される。 ・・・ 【0290】 主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出ボタン31の操作を検出すると、ボタン操作対応処理(図23のS110)を実行する。ボタン操作対応処理では、主制御用マイコン(1stCPU)551から映像制御用マイコン(2ndCPU)554に演出ボタン31の操作指令に対応する画像表示コマンド(PS指令)が出力される。映像制御用マイコン(2ndCPU)554は、「PS指令」の画像表示コマンドを受信すると、表示装置48で対応する演出表示を行うために、VDP558にVDP制御コマンド(出力PS)を送信する。VDP558は、VDP制御コマンド(出力PS)を受信すると、LCD(表示装置)48に「表示PS」の画像データを出力する。そして、表示装置48に対応する演出が表示されるとともに、同じタイミングで、演出ボタン31を操作したことによる演出の効果音(PS音)が出力される。」 (ク)【図20】~【図22】には、 主制御用マイコン(1stCPU)551が実行するゲーム処理(S34)の一部のゲーム初期化処理(S65)の一部の処理として、大当たり関連処理(S82)を実行することが図示されている。 (ケ)【図20】、【図21】、【図23】には、主制御用マイコン(1stCPU)551が実行するゲーム処理(S34)の一部のゲーム継続処理(S66)の一部の処理として、演出ボタン31の操作可能タイミングかを判定する(S108)ことが図示されている。 (コ)【0201】、【0211】~【0212】、【0280】、【0285】、【0290】の記載を参酌すると、【図29】には、タイミングチャートにおいてボタン操作可能タイミングとして所定のボタン操作可能期間が図示されており、さらに、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了すると、VDP558は、ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミングで生成した「表示N」の画像データを、ボタン操作可能期間が終了した画像割込タイミングで表示し、主制御用マイコン(1stCPU)551は前記「表示N」の画像データが表示される画像割込タイミングで終了音を出力し、当該終了音の出力をその次の画像割込タイミングで終了させることも図示されている。 (サ)【0201】、【0211】~【0212】の記載を参酌すると、【図29】、【図30(b)】には、VDP558は所定の画像割込タイミング毎に画像データを生成し、次の画像割込タイミングで出力することが図示されている。 上記記載事項(ア)~(サ)より、以下の事項が導かれる。 なお、(a)~(h)は本願補正発明の構成A~Hに対応した事項を示している。 (a)段落【0075】には「遊技制御装置500は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であ」ることが記載されているから、引用文献1には、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)である遊技制御装置500が記載されているといえる。 (b)段落【0112】には「演出制御装置550は、・・・主制御用マイコン(1stCPU)551・・・を備えている。」と記載され、段落【0202】には「遊技制御装置500から送信されたコマンドに応じて演出制御を統括して行う主制御用マイコン(1stCPU)」と記載されているから、引用文献1には、遊技制御装置500から送信されたコマンドに応じて演出制御を統括して行う主制御用マイコン(1stCPU)を備えた演出制御装置550が記載されているといえる。 (c)段落【0123】には「演出制御装置550には・・・演出ボタン31に内蔵されているスイッチ31a・・・のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)551へ検出信号を入力するスイッチ入力回路570・・・が設けられている」と記載され、段落【0203】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、・・・演出ボタン31の操作などを検出し」と記載されているから、引用文献1には、演出ボタン31の操作を検出して主制御用マイコン(1stCPU)551へ検出信号を入力するスイッチ入力回路570が記載されているといえる。 (d)段落【0075】には「遊技機1は遊技制御装置500を備え」と記載され、段落【0121】には「演出制御装置550には、遊技制御装置500から送信されてくるコマンドを受信するシリアル受信回路565を備える」と記載され、段落【0123】には「演出制御装置550には、遊技機1の前面に設けられた演出ボタン31に内蔵されているスイッチ31a・・・が設けられている」と記載されているから、引用文献1には、遊技制御装置500、演出制御装置550、スイッチ入力回路570を備えた遊技機1が記載されているといえる。 (e、e1)段落【0112】には「演出制御装置550は、・・・主制御用マイコン(1stCPU)551と・・・盤表示装置(表示装置)48への映像表示のための画像処理を行う・・・VDP(・・・)558・・・を備えている」と記載されているから、引用文献1には、演出制御装置550は、主制御用マイコン(1stCPU)551と、表示装置48への映像表示のための画像処理を行うVDP558を備えることが記載されているといえる。 (e2)段落【0238】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、ボタン操作タイミングとなっている場合には・・・ボタン操作があるか否かを判定する。・・・ボタン操作があった場合には・・・操作内容に応じた処理を実行するボタン操作対応処理を実行する」と記載され、段落【0269】には「予告演出が実行される場合には、・・・演出ボタン31の操作は、報知メッセージが出現した時点から、所定時間(例えば、5秒間)に限り操作が可能となる。」と記載され、【図20】、【図21】、【図23】には、主制御用マイコン(1stCPU)551が、演出ボタン31の操作可能タイミングかを判定する(S108)ことが図示され、【図29】には、タイミングチャートにおいてボタン操作可能タイミングとして所定のボタン操作可能期間が図示されているから、引用文献1には、主制御用マイコン(1stCPU)551は、予告演出が実行される場合に、演出ボタン31の操作が可能となる所定のボタン操作可能期間に限り操作を可能とすることが記載されているといえる。 (e3)段落【0114】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500・・・から・・・送信された制御コマンド(演出制御指令)を・・・受信する。そして、受信した制御コマンドを解析し、演出内容を決定して・・・出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示・・・などの処理を実行・・・する。」と記載され、段落【0220】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は・・・受信したコマンド(演出制御指令)・・・の解析結果に基づいて、コマンドの種類に応じた処理を実行する」と記載され、段落【0266】には「リーチ状態のとき・・・には、予告表示がなされる」と記載され、段落【0267】には「「予告変動A」となる変動の場合には・・・効果音が出力される」と記載され、段落【0268】には「「予告変動A」では予告表示のタイミングと効果音の出力タイミングとを合わせる」と記載され、段落【0269】には「予告演出が実行される場合には・・・演出ボタン31の操作は、報知メッセージが出現した時点から、所定時間(例えば、5秒間)に限り操作が可能となる。」と記載され、段落【0290】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出ボタン31の操作を検出すると・・・演出ボタン31を操作したことによる演出の効果音(PS音)が出力される。」と記載され、段落【0227】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、・・・大当り関連のコマンドを受信した場合には、大当り関連処理を実行する」と記載されているから、引用文献1には、主制御用マイコン(1stCPU)551は、予告変動Aの予告演出における演出の効果音出力、大当り表示の演出内容を決定して、出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示などの処理を実行することが記載されているといえる。 (f)段落【0201】には「演出制御装置550に備えられた各CPU・・・は、所定のタイミング(画像割込)で同期しながら処理を実行している。」と記載され、段落【0203】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、画像割込が発生するまで待機する・・・画像割込は、画像処理を行うVDP558がVSYNC(映像用の同期信号)を出力することによって発生する。」と記載され、段落【0211】には「VDP558は、画像割込を発生させる時期となった場合には・・・送信されたVDP制御コマンドが入力される入出力処理が実行される・・・。このとき、表示装置48に画像データを出力する。」と記載され、段落【0212】には「VDP558は、・・・VDP制御コマンドに基づいて、表示装置48に表示される画像データを生成する画像データ生成処理を実行する・・・。その後、次の画像割込の発生時期まで待機する。」と記載され、段落【0259】には「VDP558は、・・・VDP制御コマンドを受信すると・・・受信したVDP制御コマンドに基づいて画像データを生成し・・・次の画像割込タイミングで画像表示装置(LCD)48に生成された画像データを出力する」ことが記載され、【図29】、【図30(b)】には、VDP558は所定の画像割込タイミング毎に画像データを生成し、次の画像割込タイミングで出力することが図示されているから、引用文献1には、VDP558は、所定の画像割込タイミング毎に画像データを生成し、次の画像割込タイミングで表示装置48に生成された画像データを出力することが記載されているといえる。 (g、g1)段落【0112】には「演出制御装置550は、・・・音源LSI560を備えている。」と記載され、段落【0268】には「「予告変動A」では予告表示のタイミングと効果音の出力タイミングとを合わせる」と記載され、段落【0269】には「予告演出が実行される場合には・・・演出ボタン31の操作は、報知メッセージが出現した時点から、所定時間(例えば、5秒間)に限り操作が可能となる。」と記載され、段落【0270】には「演出ボタン31の操作可能時間において、演出ボタン31が操作されると、(K)に示すように、演出ボタンが操作されたことを報知するメッセージが流れる画面に切り替わる。」と記載され、段落【0290】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、演出ボタン31の操作を検出すると・・・演出の効果音(PS音)が出力される。」と記載されているから、引用文献1には、主制御用マイコン(1stCPU)551は、予告変動Aの予告演出における演出ボタン31の操作可能期間において、演出ボタン31の操作を検出すると、音源LSI560に演出の効果音を出力させることが記載されているといえる。 (g2)段落【0031】には「表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には・・・遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示・・・等)が表示される。」と記載され、段落【0114】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500・・・から・・・送信された制御コマンド(演出制御指令)を・・・受信する。そして、受信した制御コマンドを解析し、演出内容を決定して・・・出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示・・・などの処理を実行・・・する。」と記載され、段落【0220】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は・・・受信したコマンド(演出制御指令)・・・の解析結果に基づいて、コマンドの種類に応じた処理を実行する」と記載され、段落【0227】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、・・・大当り関連のコマンドを受信した場合には、大当り関連処理を実行する(S82)」と記載され、【図20】~【図22】には、主制御用マイコン(1stCPU)551が実行するゲーム処理(S34)の一部のゲーム初期化処理(S65)の一部の大当たり関連処理(S82)を実行することが記載されているから、引用文献1には、主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500から送信された制御コマンドを解析し、大当り表示の演出内容を決定して、出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示などの処理を実行することが記載されているといえる。 (h)段落【0239】には「主制御用マイコン(1stCPU)551は、ボタン操作がなかった場合には(S109の結果が「N」)、カウントダウンのタイミングになったか否かを判定する(S111)・・・カウントダウンのタイミングになっていない場合には・・・本処理を終了する」と記載され、段落【0268】には「「予告変動A」では予告表示のタイミングと効果音の出力タイミングとを合わせる」と記載され、段落【0269】には「予告演出が実行される場合には・・・演出ボタン31の操作は、報知メッセージが出現した時点から、所定時間(例えば、5秒間)に限り操作が可能となる。」と記載され、段落【0271】には「演出ボタン31を操作しない状態で、演出ボタン31の操作可能時間が終了すると、(F)に示すリーチ状態の識別図柄が再表示され、変動表示が継続される。」と記載され、段落【0275】には「「出力N」は、表示装置48の表示を、リーチ状態・・・の表示とするためのVDP制御コマンドである」と記載され、段落【0285】には「ボタン操作可能期間が終了すると、主制御用マイコン(1stCPU)551から音源LSI56に「終了音」の連動演出コマンドが出力され、カウントダウンの終了音が出力される。このタイミングでは、VDP558から表示装置48に「表示N」の画像データが出力されることで・・・図28の(F)に示すリーチ状態の画面に戻って変動表示ゲームが継続される。」と記載され、【図29】には、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了すると、VDP558は、ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミングで生成した「表示N」の画像データを、ボタン操作可能期間が終了した画像割込タイミングで表示し、主制御用マイコン(1stCPU)551は前記「表示N」の画像データが表示される画像割込タイミングで終了音を出力し、当該終了音の出力をその次の画像割込タイミングで終了させることが図示されているから、引用文献1には、予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了すると、VDP558は、ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミングで生成したリーチ状態の画像データを、ボタン操作可能期間終了の画像割込タイミングで表示し、主制御用マイコン(1stCPU)551は当該画像データが表示される画像割込タイミングで終了音を出力し、当該終了音の出力をその次の画像割込タイミングで終了させることが記載されている。 上記記載事項(ア)~(サ)及び上記の認定事項(a)~(h)から、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 「a 遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)である遊技制御装置500と、 b 遊技制御装置500から送信されたコマンドに応じて演出制御を統括して行う主制御用マイコン(1stCPU)を備えた演出制御装置550と、 c 演出ボタン31の操作を検出して主制御用マイコン(1stCPU)551へ検出信号を入力するスイッチ入力回路570と、を備えた d 遊技機1であって、 e、e1 演出制御装置550は、主制御用マイコン(1stCPU)551と、表示装置48への映像表示のための画像処理を行うVDP558を備え、 e2 主制御用マイコン(1stCPU)551は、予告演出が実行される場合に、演出ボタン31の操作が可能となる所定のボタン操作可能期間に限り操作を可能とし、 e3 主制御用マイコン(1stCPU)551は、予告変動Aの予告演出における演出の効果音出力、大当り表示の演出内容を決定して、出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示などの処理を実行し、 f VDP558は、所定の画像割込タイミング毎に画像データを生成し、次の画像割込タイミングで表示装置48に生成された画像データを出力し、 g、g1 主制御用マイコン(1stCPU)551は、予告変動Aの予告演出における演出ボタン31の操作可能期間において、演出ボタン31の操作を検出すると、音源LSI560に演出の効果音を出力させ、 g2 主制御用マイコン(1stCPU)551は、遊技制御装置500から送信された制御コマンドを解析し、大当り表示の演出内容を決定して、出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示などの処理を実行し、 h 予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了すると、VDP558は、ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミングで生成したリーチ状態の画像データを、ボタン操作可能期間終了の画像割込タイミングで表示し、主制御用マイコン(1stCPU)551は当該画像データが表示される画像割込タイミングで終了音を出力し、当該終了音の出力をその次の画像割込タイミングで終了させる、遊技機1。」 (3)引用文献2に記載された事項 本願の出願前に頒布された引用文献である特開2014-188278号公報(以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。 (ア)「【0051】 次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。 ・・・ 【0080】 また、この実施の形態では、スーパーリーチのリーチ演出の実行中に、リーチ演出あるいは「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像や音声出力、若しくはその両方が行われるなどのように、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となることなどを、遊技者に示唆するリーチ中予告演出が実行される。なお、リーチ中予告演出の実行態様は複数あってもよい。また、この実施の形態では、リーチ中予告演出とは別に、スーパーリーチのリーチ演出の実行中に(特殊スーパーリーチの場合も含む)、遊技者にプッシュボタン31Bの操作(ボタン操作)を促すため、プッシュボタン31Bの画像を画像表示装置5に表示するボタン表示が行われる。そして、遊技者によるボタン操作が行われずに所定時間経過した後、または遊技者によるボタン操作が行われたことにより、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像や音声出力、若しくはその両方が行われるなどのように、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性やリーチ演出の種類が切り替わることなどを、遊技者に示唆する表示が行われる。なお、リーチ演出の種類が切り替わる際に行われる表示を切替示唆表示といい、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる可能性を示唆する場合に行われる表示を示唆表示という。また、所定の種類のリーチ演出中に切替示唆表示を行い、他の種類のリーチ演出に切り替える演出を切替演出といい、リーチ演出中に示唆表示を行う演出を示唆演出という。この実施の形態における切替示唆表示および示唆表示は(すなわち、切替演出における切替表示と示唆演出における示唆表示は)、リーチ演出が開始されてから同じ期間経過後(例えば10秒)、すなわち、それぞれ同じタイミングで行われる。なお、示唆表示および切替表示のタイミングは、同タイミングで実行されれば、リーチ演出が開始され、所定のメッセージが表示されてから所定期間経過後のタイミングであってもよく、また、スーパーリーチのリーチ演出の終了から所定期間前のタイミングであってもよい。」 (イ)「【0252】 ステップS555の処理を実行した後、または、ステップS554にてリーチ中予告演出実行期間でないと判定した場合(ステップS554;No)、遊技者による有効なボタン操作が行われたか否かを判定する(ステップS556)。ボタン操作が行われたか否かは、例えば、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサにより判定すればよい。なお、この実施の形態では、ボタン操作の受付を可能とするボタン有効期間内に、プッシュセンサが操作を検知したことにより、有効なボタン操作が行われたことを判定する。有効期間であるか否かは、例えば、有効期間中であることを示す有効フラグを、ボタン表示が行われるタイミングでオンに設定するなどして判定すればよく、ボタン表示が終了した後の所定時間経過後に当該有効フラグをオフにすればよい。ボタン表示は、ステップS530の処理にて設定されたタイマで示される時間が経過することによって行われればよい。この実施形態では、これに合わせて有効フラグも設定され、上述したように、ボタン表示の0.2秒後に有効フラグがオフに設定されればよい。なお、ステップS556の処理では、まず有効期間であるか否かを判定する処理も含まれている。そして、有効期間でない場合は、後述するステップS557の処理に移行すればよい。 【0253】 ステップS556にて有効なボタン操作でないと判定した場合(ステップS556;No)、有効期間が終了したか否かを、有効フラグを確認することにより(有効フラグがオフ状態であるかを確認することにより)判定する(ステップS557)。なお、ステップS557の処理では、例えば、ステップS556の処理にて有効期間でないと判定された場合に、当該リーチ演出中に一旦有効フラグがオンになった後有効フラグがオフになったのか(すなわち有効期間が終了したのか)、あるいは、当該リーチ演出中に未だ有効フラグがオンになっていないため(すなわち有効期間となっていないため)有効フラグがオフであるのか、を判定する処理を含まれている。すなわち、ステップS557の処理では、有効フラグがオフであっても、当該リーチ演出中に未だ有効期間となっていないため有効フラグがオフである場合には、有効期間が終了していないと判定する(ステップS557;No)。この場合、一旦有効フラグがオンになったことを示す情報をRAM122に記憶しておけばよい。なお、当該リーチ演出中に2回の有効期間が存在する場合には、それぞれの有効期間において有効フラグがオンなったことを示す情報をRAM122に記憶しておけばよい。また、有効なボタン操作が行われず有効期間が終了した場合、後述するように、切替示唆表示または示唆表示が行われるが、このことを示す情報も、RAM122に記憶しておき、当該有効期間に対応する切替示唆表示または示唆表示が行われたか否かもステップS557にて判定すればよい。すなわち、有効期間が終了したと判定した場合、さらに、当該有効期間における切替示唆表示または示唆表示が行われたか否かを判定し、いずれかの表示が行われた場合には、有効期間が終了していないと判定する(ステップS557;No)。以上を換言すると、ステップS557の処理では、有効期間終了直後(一旦有効期間が終了し、対応する切替示唆表示および示唆表示のいずれも行われていない状態)であるか否かを判定する。そして、有効期間終了直後であると判定した場合は、ボタン表示が行われた後所定時間経過したと判定すればよい。 【0254】 ステップS556にて有効期間中に有効なボタン操作が行われたと判定した場合(ステップS556;Yes)、または、有効期間終了直後であると判定した場合は(ステップS557;Yes)、特殊スーパーリーチのリーチ演出であるか否かを判定する(ステップS558)。特殊スーパーリーチであるか否かについては、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを参照するなどして判定すればよい。ステップS558にて特殊スーパーリーチのリーチ演出であると判定した場合(ステップS558;Yes)、例えば、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、図25(a)や図25(b)や図27(b)や図28(e)に示す切替示唆表示を行う(ステップS559)。一方、ステップS558にて特殊スーパーリーチのリーチ演出でないと判定した場合(ステップS558;No)、例えば、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて、図24(d)や図24(e)や図27(c)や図28(d)に示すような示唆表示を行う(ステップS560)。なお、図24(d)および図24(e)に示す例では、態様AおよびBの示唆表示を示しているが、図27(c)や図28(d)に示す例では、態様AおよびB以外の態様の示唆表示が行われる例(リーチ演出、すなわち、変動パターンに応じた態様の示唆表示が行われる例)を示している。」 (ウ)【0252】~【0254】の記載を参酌すると、【図22】からは、有効期間中に有効なボタン操作が行われた(S556がYes)後と、有効期間終了(S557がYes)が判定された後とで、共通の示唆表示動作制御(S560)が実行され、当該示唆表示動作制御において、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて示唆表示を行うことを読み取ることができる。 そうすると、上記記載事項(ア)~(ウ)から、引用文献2には、次の発明(以下、「引用文献2記載の事項」という。)が記載されていると認められる。 「リーチ演出の実行中に、所定の演出画像や音声出力により飾り図柄の可変表示結果が大当りとなることを示唆する示唆演出を実行するパチンコ遊技機1において、リーチ演出の実行中の有効期間中に有効なボタン操作が行われた後と、有効なボタン操作が行われず有効期間が終了したと判定した後とで、共通の示唆表示動作制御が実行され、当該示唆表示動作制御において、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて示唆表示を行う、パチンコ遊技機1。」 (4)対比 本願補正発明と引用発明1とを対比する(下記(a)~(h)は、引用発明1の構成a~hに対応している。) (a)引用発明1の「遊技制御装置500」は、遊技を統括的に制御しているから、本願補正発明の「遊技の進行を制御する主制御手段」に相当する。 (b)引用発明1の「演出制御装置550」は、遊技制御装置500から送信されたコマンドに応じて演出制御を統括して行っているから、本願補正発明の「主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段」に相当する。 (c)引用発明1の「演出ボタン31の操作」は、本願補正発明の「遊技者からの所定の入力」に相当する。 そして、引用発明1の「スイッチ入力回路570」は、演出ボタン31の操作を検出する回路であるから、本願補正発明の「遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段」に相当する。 (d)引用発明1の「遊技機1」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。 (e1)引用発明1の「表示装置48」、「表示装置48への映像表示のための画像処理を行うVDP558」は、それぞれ、本願補正発明の「表示手段」、「表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段」に相当する。 (e2)引用発明1の「所定のボタン操作可能期間」は、本願補正発明の「所定の有効期間」に相当する。 また、引用発明1の「主制御用マイコン(1stCPU)551」は、予告演出が実行される場合に、演出ボタン31の操作が可能となる所定のボタン操作可能期間に限り操作を可能とするから、当該ボタン操作可能期間を発生する機能を有していることは自明であり、よって、本願補正発明の「遊技の進行過程で所定の有効期間を発生させる」「有効期間発生手段」に相当する。 (e3)引用発明1の「予告変動Aの予告演出における演出の効果音出力」及び「大当り表示」は、いずれも、遊技機の遊技状態を報知する演出であることは自明であるから、本願補正発明の「報知演出」に相当する。 そうすると、引用発明1の「主制御用マイコン(1stCPU)551」は、演出の効果音出力及び大当り表示の演出内容を決定して、出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示などの処理を実行しているから、本願補正発明の「演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段」に相当する。 (e、e1~e3)引用発明1の「演出制御装置550」は、上記(e1)~(e3)で述べた、「VDP558」と「主制御用マイコン(1stCPU)551」とを備えているから、本願補正発明の「従制御手段」に相当する。 (f)引用発明1の「画像割込タイミング」は、本願補正発明の「所定のフレーム更新タイミング」に相当する。 そうすると、引用発明1の「VDP558」が「所定の画像割込タイミング毎に画像データを生成し、次の画像割込タイミングで表示装置48に生成された画像データを出力」することは、本願補正発明の「表示制御手段」が「所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新する」ことに相当する。 (g1)引用発明1の「予告変動Aの予告演出における演出ボタン31の操作可能期間において、演出ボタン31の操作を検出する」ことは、本願補正発明の「所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出」されることに相当する。 また、上記(e3)と同様に、引用発明1の「予告変動Aの予告演出における演出の効果音出力」は、本願補正発明の「第1報知演出」に相当する。 そうすると、引用発明1の「予告変動Aの予告演出における演出ボタン31の操作可能期間において演出ボタン31の操作の検出されると、音源LSI560に演出の効果音を出力」させる「主制御用マイコン(1stCPU)551」は、本願補正発明の「所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる」「第1演出実行手段」に相当する。 (g2)上記(e3)と同様に、引用発明1の「大当り表示」は、本願補正発明の「第2報知演出」に相当する。 そうすると、引用発明1の「遊技制御装置500から送信された制御コマンドを解析し、大当り表示の報知演出の演出内容を決定して、出力映像の内容を指示したり、音源LSI560への再生音の指示などの処理を実行」する「主制御用マイコン(1stCPU)551」は、本願補正発明の「主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる」「第2演出実行手段」に相当する。 (g、g1~g2)引用発明1の「主制御用マイコン(1stCPU)551」は、上記(g1)~(g2)で述べたとおり、本願補正発明の「第1演出実行手段」「第2演出実行手段」に相当する機能を有しているから、本願補正発明の「演出実行手段」に相当する。 (h’)引用発明1の「予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了する」ことは、本願補正発明の「所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない」ことに相当する。 また、引用発明1の「VDP558」が「生成した」「リーチ状態の画像データ」が「表示される画像割込タイミング」で、「主制御用マイコン(1stCPU)551」が「終了音を出力」することは、本願補正発明の「表示制御手段が生成する」「特定演出画像」が「前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミング」で、「第1演出実行手段」が「演出を開始」することに相当し、また、「主制御用マイコン(1stCPU)551」が「終了音の出力」を「その次の画像割込タイミングで終了させる」ことは、本願補正発明の「第1演出実行手段」が「所定のフレーム更新タイミング」で「前記演出を終了する」ことに相当する。 そうすると、引用発明1は、予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了する(本願補正発明の「所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない」に相当)場合に、VDP558が生成したリーチ状態の画像データ(本願補正発明の「表示制御手段が生成する特定演出画像」に相当)が表示される画像割込タイミング(本願補正発明の「前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミング」に相当)で、主制御用マイコン(1stCPU)551が終了音を出力(本願補正発明の「第1演出実行手段が演出を開始」することに相当)し、その次の画像割込タイミングで終了させる(本願補正発明の「所定のフレーム更新タイミングで前記演出を終了する」に相当)点で、本願補正発明と共通する。 上記(a)~(h’)から、本願補正発明と引用発明1とは、 [一致点] 「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、 B 前記主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段と、 C 遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段と、を備えた D 遊技機において、 E 前記従制御手段は、 E1 表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段と、 E2 遊技の進行過程で所定の有効期間を発生させる有効期間発生手段と、 E3 演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段と、を備え、 F 前記表示制御手段は、所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新するよう構成され、 G 前記演出実行手段は、 G1 前記所定の有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる第1演出実行手段と、 G2 前記主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる第2演出実行手段と、を備え、 H’ 所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで演出を開始し、所定のフレーム更新タイミングで前記演出を終了する遊技機。」 である点で一致し、次の点(構成H)で相違する。 [相違点1] 本願補正発明においては、「所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合」においても、「第1報知演出」を実行(つまり、開始及び終了)するが、引用発明1においては、「予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了する」場合には、終了音の出力(つまり、演出ボタン31の操作を検出された場合の効果音出力とは異なる音演出)を実行(開始及び終了)する点。 [相違点2] 本願補正発明では、特定演出画像を「所定の有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミング」で生成するが、引用発明1では、リーチ状態の画像データを「ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミング」で生成する点。 (5)判断 ア 相違点1について 引用文献2記載の事項においては、「音声出力により飾り図柄の可変表示結果が大当りとなることを示唆する示唆演出」(本願補正発明の「第1報知演出」に相当)を、リーチ演出の実行中の有効期間中に有効なボタン操作が行われた場合のみならず、有効なボタン操作が行われず有効期間が終了した場合においても実行している。したがって、引用文献2記載の事項は、本願補正発明の「『所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合』においても『第1報知演出』を実行(つまり、開始及び終了)すること」に相当する機能を有している。 そして、引用発明1と引用文献2記載の事項とは、いずれも、操作ボタンを有する遊技機という共通の技術分野に属し、かつ、遊技者が遊技中に操作ボタンを操作することにより演出内容を制御可能とするという共通の機能を有するものである。 そうすると、引用発明1において、引用文献2記載の事項を適用し、予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了した場合においても、演出ボタン31の操作可能期間において演出ボタン31の操作の検出された場合と同じ音演出(つまり、演出ボタン31の操作を検出された場合の効果音出力)を実行するようにすることは当業者が容易になし得ることである。 イ 相違点2について 上記「ア 相違点1について」で述べた点に加え、引用文献2記載の事項においては、リーチ演出の実行中の有効期間中に有効なボタン操作が行われた後と、有効なボタン操作が行われず有効期間が終了したと判定した後とで、共通の示唆表示動作制御が実行され、当該示唆表示動作制御において、演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどに基づいて示唆表示を行うのであり、かつ、引用文献2記載の事項において、ボタン操作が行われたことを判定した場合も、ボタン操作が行われずに有効期間が終了したと判定した場合も、共通して各判定の後で演出制御パターンから読み出した演出制御実行データなどから示唆表示を行う以上、示唆表示の画像データは、前記各判定を実行した後に生成されることは明らかであるから、引用発明1において、引用文献2記載の事項を適用した際に、「ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミング」ではなく、ボタン操作可能期間が終了したと判定した直後である「所定の有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミング」でリーチ状態の画像データを生成するようにすることも当業者が容易になし得ることである。 (6)請求人の主張について 請求人は、審判請求書において、以下の点を主張している(下線は当審で付した。)。 「(4)本願発明と引用文献との対比 (相違点) 本願発明では、所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該所定の有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミングで表 示制御手段が生成する特定演出画像が表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで第1報知演出を開始するのに対し、引用文献1~3では、そのようになっていない点で相違します。 本願発明では、上記相違点を備えたことで、有効期間のギリギリまで遊技者からの入力を受け付けることができ、遊技者からの入力を最大限に反映して第1報知演出を開始することが可能となります。 また、有効期間が終了してから第1報知演出が開始されるまでのタイムラグがほとんどないことで、第1報知演出が開始されるタイミングに対して遊技者が違和感を覚えにくくなり、第1報知演出の演出効果が低下することを抑制することが可能となります。 ここで、引用文献1~3を参照すると、第1報知演出(効果音の出力、占い画像P3の表示、先読み予告演出)を実行することが開示されている点で共通しています。 また、引用文献2及び3には、有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合であっても第1報知演出(占い画像P3の表示、先読み予告演出)を実行することが開示されている点で共通しています。 そのため、引用文献1~3には、本願発明の構成要件の一部がそれぞれ開示されているものと認められます。 しかしながら、引用文献2では、有効期間が終了したことで実行されるのは、横行体2510の視認不能領域A2への移動であって、横行体2510の移動が終了すると占い画像P3の表示(第1報知演出)が実行されるようになっています。 また、引用文献3では、有効期間が終了したことで実行されるのは、飾り図柄の導出表示であって、その後に飾り図柄表示待ち時間が経過すると先読み予告演出(第1報知演出)が実行されるようになっています。 つまり、引用文献2及び3は、有効期間が終了してから第1報知演出(横行体2510の移動、飾り図柄の導出表示)が開始されるまでにかなりのタイムラグができてしまう点で共通しています。 そのため、引用文献2及び3には、有効期間中に所定の入力がなかった場合において、第1報知演出が開始されるタイミングに対して遊技者が違和感を覚えにくくするという着想がないと考えられます。 これに対し、本願発明では、有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミングで表示制御手段が生成する特定演出画像が表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで第1報知演出を開始するようになっています。 つまり、有効期間が終了した後の2回目のフレーム更新タイミングで第1報知演出が開始されるようになっているため、第1報知演出が開始されるタイミングに対して遊技者が違和感を覚えにくくすることが可能となり、引用文献2及び3に内在する課題を解決していることになります。 ここで、拒絶査定通知を参照すると、・・・相違点1に係る請求項1に係る発明の構成は、引用文献1~3に開示された発明から当業者が容易に想到しうるものである。 このご指摘に鑑みて、本願発明では、上述しましたように「有効期間が終了したその次のフレーム更新タイミングで前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報 知演出を開始し」と補正しました。 この補正によって、「有効期間が終了してから第1報知演出が開始されるまでのタイムラグがほとんどない」発明であることが明確になり、前回及び今回の意見書で述べた「第1報知演出が開始されるタイミングに対して遊技者が違和感を覚えにくくすることが可能となる」という作用効果の主張が正当なものになったと考えられます。」(第4頁第25行~第7頁第2行)。 しかしながら、当該主張に係る相違点については、既に、上記「第2[理由]3(5)」において検討したとおりであり、引用発明1に引用文献2記載の事項を適用し、予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了した場合に、ボタン操作可能期間が終了を判定を実行したその次の画像割込タイミングにおいて、リーチ状態の画像データを生成し、当該画像データを表示するタイミングで、ボタン操作可能期間中に演出ボタン31の操作を検出された場合と同じ音演出(効果音を出力)を実行するようにすることは当業者が容易になし得ることであり、また、本願補正発明が奏する効果も当業者が予想し得る程度のものであって、格別のものではない。 よって、請求人の主張は、採用できない。 (7)小括 したがって、本願補正発明は、引用発明1及び引用文献2記載の事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 (8)まとめ よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項にて準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 1 本願発明 本件補正は、上記のとおり却下されることとなったので、本願の請求項1に係る発明は、平成29年8月7日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、上記「第2[理由]1」に本件補正前の請求項1として記載した、次のとおりのものである(A~H’’は、本願発明を分説するために当審で付した。)。 「【請求項1】 A 遊技の進行を制御する主制御手段と、 B 前記主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段と、 C 遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段と、を備えた D 遊技機において、 E 前記従制御手段は、 E1 表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段と、 E2’遊技の進行過程で有効期間を発生させる有効期間発生手段と、 E3 演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段と、を備え、 F 前記表示制御手段は、所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新するよう構成され、 G 前記演出実行手段は、 G1’前記有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる第1演出実行手段と、 G2 前記主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる第2演出実行手段と、を備え、 H’’前記第1演出実行手段は、前記有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該有効期間の終了に基づいて前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を開始し、所定のフレーム更新タイミングで前記第1報知演出を終了することを特徴とする遊技機。」 2 引用文献1に記載された事項 原査定の平成29年6月26日付け拒絶理由に引用された本願出願前に頒布された引用文献1の記載事項及び引用発明1の認定については、上記「第2[理由]3(2)」に記載したとおりである。 3 対比 本願発明と引用発明1とを対比する(対比にあたっては、本願発明のA~H’’と、引用発明1のa~hについて、それぞれ、(a)~(h’’)の見出しを付している。)。 (1)(a)~(e1)、(e3)、(g)、(g2)について 前記「第2[理由]3(4)」において検討した(a)~(e1)、(e3)~(g)、(g2)と同様に、引用発明1の構成a~e1、e3、g、g2は、それぞれ、本願発明のA~E1、E3、G、G2に相当する。 (2)(e2’)(g1’)について 本願発明は、本願補正発明の「有効期間」を「所定の有効期間」とする限定を省いたものであり、本願発明の「有効期間」は本願補正発明の「所定の有効期間」と実質的な差異はないから、前記「第2[理由]3(4)」において検討した(e2)(g1)と同様に、引用発明1の構成e2、g1は、それぞれ、本願発明のE2’、G1’に相当する。 (3)(h’’)について 引用発明1の「予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了する」場合は、本願発明の「所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合」に相当する。 また、引用発明1の「ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミング」で「VDP558」が「生成した」「リーチ状態の画像データ」が「表示される画像割込タイミング」で、「主制御用マイコン(1stCPU)551」が「終了音を出力」することは、本願発明の「当該有効期間の終了に基づいて前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミング」で「演出を開始」することに相当し、また、「主制御用マイコン(1stCPU)551」が「終了音の出力」を「その次の画像割込タイミングで終了させる」ことは、本願補正発明の「第1演出実行手段」が「所定のフレーム更新タイミング」で「前記演出を終了する」ことに相当する。 そうすると、引用発明1は、予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了する(本願発明の「所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない」に相当)場合に、ボタン操作可能期間終了の前の画像割込タイミングで、VDP558が生成したリーチ状態の画像データ(本願発明の「有効期間の終了に基づいて前記表示制御手段が生成する特定演出画像」に相当)が表示される画像割込タイミング(本願発明の「前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミング」に相当)で、主制御用マイコン(1stCPU)551が終了音を出力(本願発明の「第1演出実行手段が演出を開始」することに相当)し、その次の画像割込タイミングで終了させる(本願発明の「所定のフレーム更新タイミングで前記演出を終了する」に相当)点で、本願発明と共通する。 上記(a)~(h’’)から、本願発明と引用発明1とは、 [一致点] 「A 遊技の進行を制御する主制御手段と、 B 前記主制御手段からのコマンドに基づき遊技の演出を制御する従制御手段と、 C 遊技者からの所定の入力を検出する入力検出手段と、を備えた D 遊技機において、 E 前記従制御手段は、 E1 表示手段に遊技に関する演出画像を表示させる表示制御手段と、 E2’遊技の進行過程で有効期間を発生させる有効期間発生手段と、 E3 演出手段に報知演出を実行させる演出実行手段と、を備え、 F 前記表示制御手段は、所定のフレーム更新タイミングで生成した演出画像の描画データをその後のフレーム更新タイミングで前記表示手段に表示することで、所定のフレーム更新タイミングとなる毎に前記表示手段に表示させる演出画像を更新するよう構成され、 G 前記演出実行手段は、 G1’前記有効期間の発生中に前記所定の入力が検出されたことに基づいて、第1報知演出を実行させる第1演出実行手段と、 G2 前記主制御手段から送信された所定のコマンドを受信したことに基づいて、第2報知演出を実行させる第2演出実行手段と、を備え、 H’’’前記第1演出実行手段は、所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合には、当該有効期間の終了に基づいて前記表示制御手段が生成する特定演出画像が前記表示手段に表示されるフレーム更新タイミングで演出を開始し、所定のフレーム更新タイミングで前記演出を終了する、遊技機。」 である点で一致し、次の点で相違する。 [相違点](構成H’’) 本願発明においては、「所定の有効期間の発生中に所定の入力が検出されない場合」に実行(つまり、開始及び終了)する演出が、「第1報知演出」、すなわち、所定の入力が検知された場合と同じ演出であるのに対し、引用発明1においては、終了音の出力(つまり、演出ボタン31の操作を検出された場合の効果音出力とは異なる音演出)を実行(開始及び終了)する点。 4 判断 上記相違点について検討する。 演出ボタンの操作に基づいて画像や音声等の演出を行う遊技機において、演出ボタン操作を検出しない場合においても、所定の有効期間の終了に基づいて、演出ボタンの操作を検出した場合と同じ報知演出をすることは本願出願時において周知である(例えば、原査定の平成29年6月26日付け拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された引用文献である、特開2010-131218号公報の【0493】、【0551】、【0610】、【0611】、【0617】、【0618】等や、特開2011-4816号公報の【0178】~【0181】、【0341】~【0345】、【図41】等には、遊技者のボタン操作が行われた後、もしくは、ボタン操作が行われず所定の有効時間が経過した後に、画像や音声等の報知演出を継続して実行する遊技機において、ボタン操作しない状態で有効期間が終了した場合においても、有効期間中にボタン操作が行われた場合と同じ報知演出を実行することが記載されている。以下、「周知の技術事項」という。)から、引用発明1において、当該周知の技術事項を適用し、予告変動Aの予告演出において、演出ボタン31を操作しない状態で、ボタン操作可能期間が終了した場合においても、演出ボタン31の操作可能期間において演出ボタン31の操作の検出された場合と同じ音演出(つまり、演出ボタン31の操作を検出された場合の効果音出力)を実行(開始及び終了)するようにすることは当業者が容易になし得ることである。 5 小括 したがって、本願発明は、引用発明1及び上記周知の技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものである。 6 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定に基づいて特許を受けることができないものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-015245

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