特許拒絶査定不服審判
2017-013671
遊技機
- 審判番号
- 2017-013671
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2013-051802外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年09月13日
- 審決日
- 2018年07月30日
- 公報発行日
- 2018年11月30日
- 結論
- 請求不成立
- 分類
- P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法29条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第17条の2第6項、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第5項第2号
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2013-51802号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成26年 9月25日出願公開、特開2014-176489号〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、平成25年3月14日の出願であって、平成28年2月8日付けで拒絶の理由が通知され、同年4月18日に意見書及び手続補正書が提出され、同年9月20日付けで最後の拒絶の理由が通知され、同年12月16日に意見書及び手続補正書が提出されたところ、平成29年5月24日付けで、平成28年12月16日にされた手続補正が却下されるとともに拒絶査定(以下「原査定」という。)がなされ、それに対して、平成29年9月13日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に手続補正がなされたものである。
第2 平成29年9月13日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
平成29年9月13日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。
[理由]
1 本件補正の概要
本件補正は特許請求の範囲の請求項1の記載を含む補正であり、平成28年4月18日にされた手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ、以下のとおりである(下線部は補正箇所を示す。)。
(補正前:平成28年4月18日付けの手続補正)
「【請求項1】
開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機において、
特定条件が成立すると、遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御する前に、第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、
前記第2状態中に前記特定条件が成立すると、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与されることを特徴とする遊技機。」
(補正後:本件補正)
「【請求項1】
開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機において、
特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であって、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、
前記第1状態に制御することが決定されている場合、前記第2状態の後に所定状態に制御され、当該所定状態の後に前記第1状態に制御されるようになっており、
前記所定状態は、前記第1状態に制御されることを遊技者が認識可能な状態であって、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御されたとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されていないとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があり、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御された場合、前記第2状態に制御されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されない場合、前記第2状態に制御されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御されることを特徴とする遊技機。」
2 補正の適否
(1)補正事項
本件補正は、補正前の請求項1について、以下に挙げる補正事項を含むものである。
ア 補正前の請求項1に記載された
「特定条件が成立すると、遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御する前に、第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、」という記載を、
「特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であって、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、」という記載にする補正。
イ 上記補正事項アの「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、」という記載の後に、
「前記第1状態に制御することが決定されている場合、前記第2状態の後に所定状態に制御され、当該所定状態の後に前記第1状態に制御されるようになっており、
前記所定状態は、前記第1状態に制御されることを遊技者が認識可能な状態であって、」という記載を追加する補正。
ウ 補正前の請求項1に記載された
「前記第2状態中に前記特定条件が成立すると、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与される」という記載を、
「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御されたとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、」という記載にする補正。
エ 上記補正事項ウの「前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、」という記載の後に
「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されていないとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があり、」という記載を追加する補正。
オ 上記補正事項エの「当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があり、」という記載の後に
「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、」という記載を追加する補正。
カ 上記補正事項オの「前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、」という記載の後に
「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御された場合、前記第2状態に制御されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されない場合、前記第2状態に制御されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、
前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御される」という記載を追加する補正。
(2)補正の目的についての検討
ア 補正事項アは、「特定条件が成立すると、遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御する前に、第2状態に制御可能な」という記載を、「特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であって、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な」という記載にすることにより、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能」であることを限定する補正である。
イ 補正事項イは、状態制御手段が制御可能な状態に関して、「前記第1状態に制御することが決定されている場合、前記第2状態の後に所定状態に制御され、当該所定状態の後に前記第1状態に制御されるようになっており、前記所定状態は、前記第1状態に制御されることを遊技者が認識可能な状態であ」ることを限定する補正である。
ウ 補正事項ウ及びオは、「前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」る「第2状態」が、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御されたとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合」(補正事項ウ)と、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合」(補正事項オ)であることを限定する補正である。
エ 補正事項エ及びカは、状態制御手段が制御可能な状態に関して、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されていないとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があり」(補正事項エ)、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御された場合、前記第2状態に制御されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されない場合、前記第2状態に制御されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御される」(補正事項カ)ことを限定する補正である。
(3)新規事項についての検討
ア 補正事項アについて検討する。
補正事項アは、【0099】、【0108】、【0115】~【0116】、【0136】~【0137】、【0150】、【0108】、【0099】、【0108】、図6の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。
イ 補正事項イについて検討する。
補正事項イは、【0114】~【0115】、【0133】、図6の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。
ウ 補正事項ウについて検討する。
補正事項ウは、【0162】、図6の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。
エ 補正事項エについて検討する。
補正事項エは、【0108】、【0121】、図6の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。
オ 補正事項オについて検討する。
補正事項オは、【0108】、【0121】、【0124】、【0154】、【0162】、図6の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。
カ 補正事項カについて検討する。
補正事項カは、【0099】、【0115】、【0124】~【0125】、図6の記載に基づくものであるから、新規事項を追加するものではない。
(4)以上のとおり、本件補正後の請求項1に係る補正事項アないしカの補正は、新規事項を追加するものではないから、特許法第17条の2第3項に規定する要件を満たす。また、本件補正後の請求項1に係る補正事項アないしカの補正は、本件補正前の請求項1に係る発明を特定するために必要な事項を限定するものであって、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が補正の前後において同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
3 独立特許要件
そこで、本件補正後の請求項1に記載された発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か、すなわち、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か、について以下に検討する。
(1)本件補正後の請求項1に係る発明
補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、上記「1 本件補正の概要」に本件補正後の請求項1として記載したとおりのものである(A~Kは、本願補正発明を分説するために当審で付与した。)。
「【請求項1】
A 開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機において、
B 特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であって、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、
C 前記第1状態に制御することが決定されている場合、前記第2状態の後に所定状態に制御され、当該所定状態の後に前記第1状態に制御されるようになっており、
D 前記所定状態は、前記第1状態に制御されることを遊技者が認識可能な状態であって、
E 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御されたとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、
F 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されていないとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があり、
G 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、
H 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御された場合、前記第2状態に制御されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、
I 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されない場合、前記第2状態に制御されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され、
J 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御されることを特徴とする
K 遊技機。」
(2)引用例に記載された事項
(2-1)引用例1
平成29年5月24日付けの補正の却下の決定において引用文献1として引用された本願の出願前に頒布された「『パチスロ蒼天の拳』,パチスロ必勝ガイドMAX2010年6月号,株式会社白夜書房,2010年6月1日発行,第4~29頁」(以下、「引用例1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同じ。)。
(ア)「パチスロ蒼天の拳」(第4頁右下)
(イ)第4頁右のパチスロ機
第4頁右のパチスロ機の左下には「蒼天の拳」と記載されており、上記(ア)の記載を参酌すると、第4頁右のパチスロ機は、「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機であるといえる。
このこと、及びスロットマシンの技術分野の技術常識を考慮すると、第4頁右のパチスロ機には、複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機が示されているといえる。
(ウ)「ART初当りは小役がメイン
通常時の小役からART当選するのがメインルート
通常時 通常時は小役を引けば引くほどART当選に期待できる!・・・
↓
前兆 ARTに当選したら最大32Gの前兆を経てARTに突入する!!
前兆中であってもART抽選契機役が成立するとARTのストック抽
選を行う・・・
↓
ART 死合の刻
天授の儀
ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする!!」(第6頁上段囲み内)
(エ)「通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立すると、モード&チャンス役に応じてARTが抽選される。ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経てこれに突入。」(第6頁上段囲み内の下方)
(オ)「ART突入までの流れ
ART当選から突入までの流れは以下の通り
通常時 ART抽選契機役を引いてARTに当選
↓
前兆 様々な演出でART当選を告知(前兆ゲーム数は最大32G)
↓
準備状態 前兆ゲームを消化すると「死合の刻準備中」に突入・・・
その後 ベル チェリー ベルが揃うとART40ゲームがスタ
ートする
・・・
↓
ART ・・・
ART中はリプレイ確率アップ&ベルの押し順ナビによりコインが
増える!!」(第8頁右欄囲み内)
(カ)「通常ゲーム中にARTに当選した場合は最大32Gの前兆を経てこれに突入(ビッグ当選時orビッグ中にARTに当選した場合はビッグ終了後直ちにこれに突入)するわけだが、厳密に言うと、最初に突入するのはARTの「準備」段階。準備中に「ベリリ」リプレイが入賞するとリプレイ確率がアップ→「ベチェベ」リプレイが入賞すると次ゲームからARTに突入と、このような流れになっているのだ。」(第8頁左下欄)
上記(ア)~(カ)より、以下の事項が導かれる。
なお、(a)~(c)、(e、g、h)、(k)は、本願補正発明の構成A~C、E、G、H、Kに対応した事項を示している。
(a)上記(イ)には第4頁右上のパチスロ機として「複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機」が記載されているから、引用例1には、複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機が記載されているといえる。
(b)上記(エ)には「通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立すると・・・ARTが抽選され・・・ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経てこれに突入」と記載され、上記(オ)には「ART中はリプレイ確率アップ&ベルの押し順ナビによりコインが増える」と記載されているから、引用例1には、通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経て、リプレイ確率がアップしベルの押し順ナビによりコインが増えるARTに突入することが記載されているといえる。
(c)上記(カ)には「通常ゲーム中にARTに当選した場合は最大32Gの前兆を経てこれに突入・・・するわけだが、厳密に言うと、最初に突入するのはARTの「準備」段階」と記載され、上記(オ)には「通常時 ART抽選契機役を引いてARTに当選 → 前兆 様々な演出でART当選を告知(前兆ゲーム数は最大32G) → 準備状態 前兆ゲームを消化すると「死合の刻準備中」に突入 その後 ベル チェリー ベルが揃うとART40ゲームがスタートする → ART」と記載されているから、引用例1には、通常ゲーム中にARTに当選した場合は、最大32Gの前兆を経て、準備状態である「死合の刻準備中」に突入し、その後「ベル チェリー ベル」が揃うとARTがスタートすることが記載されているといえる。
(e、g、h)上記(エ)には「通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立すると・・・ARTが抽選され・・・ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経てこれに突入」と記載され、上記(ウ)には「前兆 ・・・前兆中であってもART抽選契機役が成立するとARTのストック抽選を行う → ART 死合の刻 ・・・ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする」と記載されているから、引用例1には、通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆になり、前兆中にART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンすることが記載されているといえる。
(k)上記(a)において既に検討したように、引用例1には、「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機が記載されているといえる。
上記(ア)~(カ)、及び上記(a)~(c)、(e、g、h)、(k)の認定事項を総合すれば、引用例1には以下の発明(以下、「引用発明1」という。)が記載されていると認められる(a~c、e、g、h、kは発明の構成を分説するため当審で付与した。)。
「a 複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機において、
b 通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経て、リプレイ確率がアップしベルの押し順ナビによりコインが増えるARTに突入し、
c 通常ゲーム中にARTに当選した場合は、最大32Gの前兆を経て、準備状態である「死合の刻準備中」に突入し、その後「ベル チェリー ベル」が揃うとARTがスタートし、
e、g、h 通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆になり、前兆中にART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする、
k 「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機。」
(2-2)引用例2
平成29年5月24日付けの補正の却下の決定において引用文献2として引用された本願の出願前に頒布された「『パチスロ蒼天の拳』,パチスロ必勝ガイド 攻略年鑑2011,株式会社白夜書房,2011年2月1日発行,第34~45頁」(以下、「引用例2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(ア)「パチスロ蒼天の拳」(第34頁上)
(イ)第34頁右上のパチスロ機
第34頁右上のパチスロ機の左下には「蒼天の拳」と記載されていると共に、第34頁右上のパチスロ機は、上記(2-2)(イ)の引用例1の第4頁右のパチスロ機と同じパチスロ機が映っている。
このこと、及び上記(ア)の記載を参酌すると、第34頁右上のパチスロ機は、上記(2-2)引用例1に記載されているパチスロ機と同じ「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機であるといえる。
(ウ)「本機は、「死合の刻」「天授の儀」と銘打たれた2種類のART機能が出玉増加の主軸を担う。」(第34頁右下)
(エ)「ART中の内部モードは通常と高確の2種類で、その振り分けはART開始時(厳密にはART準備状態に入る際)に行われる。」(第39頁左上囲み内下方)
(オ)「死合準備中の上乗せ抽選
死合準備中もART上乗せの大チャンスART中のプチフリーズなしの値で上垂せ抽選を行っている
ART中の通常・高確モードは死合準備突入時に抽選されているので死合準備状態中もそのモードは反映される
・・・
画面に「死合準備中」と表示されている状態でも、上乗せ抽選は行われている。」(第42頁右下囲み内)
上記(ア)~(オ)を総合すれば、引用例2には以下の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。
「ART準備状態である死合の刻準備中の画面に「死合準備中」と表示されている、引用例1に記載されているパチスロ機と同じ「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機。」
(2-3)引用例3
本願の出願前に頒布された特開2012-232032号公報(以下、引用文献3)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(ア)「【0119】
[ゲーム処理]
次に、スロットマシン1におけるゲーム処理の流れについて説明する。以下のゲーム処理は、メイン制御基板300にて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。なお、以下の処理は、特に説明がない限り、メインCPU301が実行するものである。図8は、スロットマシン1における基本的な1ゲームの処理手順を示している。
・・・
【0122】
(ステップS3)
ステップS3において、メインCPU301は、上記ステップS2において操作待ちの状態となったスタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理を実行する。この内部抽選処理とは、次のステップS4において回転を開始する全てのリール111,112,113が停止状態(遊技者の停止操作により停止状態となること、または所定時間経過後に自動的にリールの停止制御を行い停止状態となること)となる前の段階において、いずれかの当選役を当該ゲームの抽選結果とするかを決定するために実行されるものである。すなわち、この抽選の抽選結果がいずれかの当選役に該当する場合に限り、該当する当選役が許容されるのである。
なお、メインCPU301の実行する内部抽選処理が、本発明の内部抽選手段に該当する。
【0123】
(ステップS4)
次にステップS4において、メインCPU301は、上記ステップS3の内部抽選処理の終了に伴い全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理を実行する。このリール回転処理においては、全てのリール111,112,113の回転が開始された時点で左リールストップスイッチ11、中リールストップスイッチ12、右リールストップスイッチ13の押下操作を有効とし、各リールストップスイッチ11,12,13が有効になったことを知らせる操作有効ランプ(図示しない)を点灯させるとともに、次回のリール回転処理が実行されるまでのタイマカウントを開始する。なお、操作有効ランプは各リールストップスイッチ11,12,13にそれぞれ内蔵されるランプである。また、全てのリール111,112,113が回転を開始した後、所定の回転速度に達したことを条件に、リールストップスイッチ11,12,13の押下操作を有効とするものとしてもよい。」
(イ)「【0205】
したがって、このようなリール停止制御によれば、リールの停止操作が受け付けられた時点で、表示窓21内に当該ゲームにて許容された当選役に対応する当選役図柄がなかったとしても、当該当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、その当該当選役図柄を表示窓21内にまで移動させたうえで停止させることが可能となる。また、この引き込み制御を行うことにより、遊技者が当該当選役図柄の目押しを行ったタイミングが多少早かったとしても、引き込み可能範囲内に当該当選役図柄があれば、その当該当選役図柄を表示窓21内に引き込んで停止させることが可能となる。これにより、取りこぼしが生じることを極力抑えることができる。既に説明したとおり、取りこぼしとは、当該当選役図柄を揃えることができずに当該当選役に対応する遊技特典を獲得できずにその遊技特典が消滅してしまうことをいう。」
(ウ)「【0243】
スロットマシン1では、所定の条件が成立したときに、所定期間だけ、ベル1~ベル5の押し順についての報知が行われる当選役報知ゲーム(いわゆるアシストタイムのこと、以下「ATゲーム」という)が行われる。ATゲームでは、ベル1~ベル5について、押し順の報知が行われる。この押し順の報知は通常ゲームでは行われないものとしているため、ATゲームでは、通常ゲームに比べてベルに当選したときに獲得できるメダルの枚数が倍になる。したがって、ATゲームでは、通常ゲームに比べて、遊技者にとって有利であると共に、じわじわとメダルを増やしながら、あるいはメダルをあまり減らさずに遊技を進めることが可能である。
・・・
【0245】
(ステップS1000)
まず、ステップS1000において、サブCPU412は、受信したコマンドが、始動コマンドであるか否かを判定する。受信したコマンドが、始動コマンドではないと判定した場合には、ステップS1700に処理を移し、受信したコマンドが、始動コマンドであると判定された場合には、次のステップS1100に処理を移す。
【0246】
(ステップS1100)
ステップS1100において、サブCPU412は、ATゲーム中フラグがON(=1)されているか否かを判定する。このATゲーム中フラグは、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられたATゲーム中フラグ記憶領域にてON/OFFされるものである。このとき、ATゲーム中フラグがONであると判定された場合には、ステップS1500に処理を移し、ATゲーム中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1200に処理を移す。
【0247】
(ステップS1200)
ステップS1200において、サブCPU412は、前兆中フラグがON(=1)されているか否かを判定する。この前兆中フラグは、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆中フラグ記憶領域にてON/OFFされるものである。このとき、前兆中フラグがONであると判定された場合には、ステップS1400に処理を移し、前兆中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1300に処理を移す。
【0248】
(ステップS1300)
ステップS1300において、サブCPU412は、前兆判定処理を実行する。詳細は図17にて後述する。
【0249】
(ステップS1400)
ステップS1400において、サブCPU412は、ATゲーム開始処理を実行する。詳細は図20にて後述する。
・・・
【0256】
(ステップS1301)
ステップS1301において、サブCPU412は、当該当選役が特定小役であるか否かを判定する。この当該当選役とは、当該ゲームにおいて当選した当選役のことをいう。スロットマシン1において、この特定小役はチェリー及びスイカとしている。すなわち、本ステップS1301では、当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであるか否かが判定される。このとき、当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれにも該当しないと判定された場合には、ステップS1330に処理を移し、当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定された場合には、次のステップS1302に処理を移す。
【0257】
(ステップS1302)
ステップS1302において、サブCPU412は、AT抽選を実行する。このAT抽選は、ATゲームを開始させるか否かを決定する抽選であり、
[ チェリー当選時・・・1/10 ]
[ スイカ当選時・・・・1/20 ]
というように当選確率が設定されている。このことから、チェリーまたはスイカが当該当選役となったときにAT抽選において当選となる確率は、
[ チェリー・・・・・・1/487.6 ](チェリーに当選、かつ、AT抽選に当選)
[ スイカ・・・・・・・1/655.4 ](スイカに当選、かつ、AT抽選に当選)
となる。
【0258】
(ステップS1303)
ステップS1303において、サブCPU412は、上記ステップS1302のAT抽選において当選となったか否かを判定する。このとき、AT抽選に当選しなかった場合には、ステップS1330に処理を移し、AT抽選に当選した場合には、ステップS1310に処理を移す。
【0259】
(ステップS1310)
ステップS1310において、サブCPU412は、前兆期間決定処理を実行する。詳細は図18にて後述する。
【0260】
(ステップS1320)
ステップS1320において、サブCPU412は、前兆開始フラグをON(=1)にする。この前兆開始フラグは、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆開始フラグ記憶領域にてON/OFFされるものである。
【0261】
(ステップS1321)
ステップS1321において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にする。なお、ガセ前兆期間についての詳細は後述(図19参照)するが、ガセ前兆期間ではないときは本ステップS1321の処理は行われずに当該前兆判定処理が終了となる。
【0262】
(ステップS1330)
ステップS1330において、サブCPU412は、ガセ前兆期間決定処理を実行する。詳細は図19にて後述する。
【0263】
前兆期間は、最大継続ゲーム数が「32回」である前兆ゲームと、前兆ゲームに先んじて行われる最大継続ゲーム数が「6回」である準備ゲームとから構成されている。また、前兆ゲーム、準備ゲームはそれぞれ少なくとも「1回」は必ず行うものとなっている、すなわち、前兆期間の最小継続ゲーム数は「2回」、最大継続ゲーム数は「38回」ということになる。」
(エ)「【0271】
(ステップS1312)
ステップS1312において、サブCPU412は、準備ゲーム用シナリオ決定テーブル(図24(a1))から、上記ステップS1311において取得した乱数値(準備ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、準備ゲーム用シナリオとして決定する。これにより、準備ゲームのゲーム数(N)が決定する。
・・・
【0273】
(ステップS1314)
ステップS1314において、サブCPU412は、上記ステップS1313において取得した乱数値(前兆ゲーム用乱数値)に該当するシナリオデータを選択し、前兆ゲーム用シナリオとして決定する。これにより、前兆ゲームのゲーム数(M)が決定する。
【0274】
(ステップS1315)
ステップS1315において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)を「N+M」としてセットする。具体的には、サブCPU412は、サブRAM415の所定の記憶領域内に設けられた前兆残り回数(Z)記憶領域に、「N+M」により算出される数値を前兆残り回数(Z)として記憶する。
・・・
【0276】
次に、上記ステップS1330において実行されるガセ前兆期間決定処理について、図19を用いて説明する。ガセ前兆期間は、図24(a)で説明した準備ゲームが少なくとも1ゲーム以上は行われ、さらに前兆ゲームが行われうるものとなっている。すなわち、ガセ前兆期間は、最小継続ゲーム数は「1回」で、最大継続ゲーム数は「38回」となる。
・・・
【0278】
(ステップS1332)
ステップS1332において、サブCPU412は、ガセ前兆演出を実行するか否かの抽選(ガセ前兆演出実行抽選)を行う。この抽選において当選となる確率は、1/100に設定されている。
【0279】
(ステップS1333)
ステップS1333において、サブCPU412は、上記ステップS1332の結果、ガセ前兆演出を実行すると判定されたか否か、すなわち、ガセ前兆演出実行抽選に当選したか否かを判定する。このとき、ガセ前兆演出実行抽選に当選しなかった(非当選だった)場合には、当該ガセ前兆期間決定処理を終了し、ガセ前兆演出実行抽選に当選した場合には、次のステップS1334に処理を移す。
・・・
【0286】
(ステップS1340)
ステップS1340において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)として、「N+M」により算出される数値をセットする。なお、ガセ前兆期間決定処理では、「M=0」となる場合がある。」
(オ)「【0290】
次に、図20を用いて、ATゲーム開始処理について説明する。このATゲーム開始処理は、前兆期間を経たのちに実行される。
【0291】
(ステップS1401)
ステップS1401において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)が「0」であるか否かを判定する。このとき、「Z≠0」である、すなわち前兆残り回数(Z)が「0」ではないと判定された場合には、ステップS1405に処理を移し、「Z=0」である、すなわち前兆残り回数(Z)が「0」であると判定された場合には、次のステップS1402に処理を移す。
【0292】
(ステップS1402)
ステップS1402において、サブCPU412は、ATゲーム残り回数(A)をセットする。このときセットされる回数は設定値に関わらず「50回」に固定されている。具体的には、サブCPU412は、サブRAM415内に設けられたATゲーム残り回数(A)記憶領域に「50」を記憶する。したがって、本ステップS1402では、ATゲーム残り回数(A)として「50」がセットされる。なお、「50回のATゲーム」を1セットのATゲームという。」
(カ)「【0309】
次に、図23を用いて、演出モード移行処理について説明する。スロットマシン1では、通常モード、前兆モード、ATモードの3種類の演出モード間を移行する。
【0310】
(ステップS1801)
ステップS1801において、サブCPU412は、前兆開始フラグがONされているか否かを判定する。このとき、前兆開始フラグがONされていないと判定された場合には、ステップS1805に処理を移し、前兆開始フラグがONされていると判定された場合には、次のステップS1802に処理を移す。
・・・
【0312】
(ステップS1803)
ステップS1803において、サブCPU412は、前兆中フラグをON(=1)にする。この前兆中フラグもサブRAM415内に設けられた前兆中フラグ記憶領域においてON/OFFされる。
【0313】
(ステップS1804)
ステップS1804において、サブCPU412は、前兆開始フラグをOFFにして、当該演出モード移行処理を終了する。」
(キ)図16
図17
図18
図19
図20
図23
(ク)図16~18、23については、上記【0245】の「ステップS1000において、サブCPU412は・・・受信したコマンドが、始動コマンドであると判定された場合には、次のステップS1100に処理を移す」との記載、上記【0246】の「ステップS1100において、サブCPU412は・・・ATゲーム中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1200に処理を移す」との記載、上記【0247】の「ステップS1200において、サブCPU412は・・・前兆中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1300に処理を移す」との記載、上記【0248】の「ステップS1300において、サブCPU412は、前兆判定処理を実行する」との記載、上記【0256】の「ステップS1301では、・・・当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定された場合には、次のステップS1302に処理を移す」との記載、上記【0258】の「ステップS1303において、サブCPU412は、上記ステップS1302のAT抽選において当選となったか否かを判定する・・・AT抽選に当選した場合には、ステップS1310に処理を移す」との記載、上記【0257】の「AT抽選は、ATゲームを開始させるか否かを決定する抽選」との記載、上記【0243】の「ATゲーム・・・遊技者にとって有利である」との記載、上記【0259】の「ステップS1310において、サブCPU412は、前兆期間決定処理を実行する」と記載され、上記【0274】には「ステップS1315において、サブCPU412は、前兆残り回数(Z)を「N+M」としてセットする」との記載、上記【0263】の「前兆期間の・・・最大継続ゲーム数は「38回」ということになる」との記載、上記【0260】の「ステップS1320において、サブCPU412は、前兆開始フラグをON(=1)にする」との記載、上記【0261】の「ステップS1321において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にする」との記載、上記【0310】の「ステップS1801において、サブCPU412は・・・前兆開始フラグがONされていると判定された場合には、次のステップS1802に処理を移す」との記載、上記【0312】の「ステップS1803において、サブCPU412は、前兆中フラグをON(=1)にする」との記載、上記【0313】の「ステップS1804において、サブCPU412は、前兆開始フラグをOFFにし」との記載を参照すると、受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にするCPU412が図示されているといえる。
(ケ)図16、20については、上記【0245】の「ステップS1000において、サブCPU412は・・・受信したコマンドが、始動コマンドであると判定された場合には、次のステップS1100に処理を移す」との記載、上記【0246】の「ステップS1100において、サブCPU412は・・・ATゲーム中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1200に処理を移す」との記載、上記【0247】の「ステップS1200において、サブCPU412は・・・前兆中フラグがONであると判定された場合には、ステップS1400に処理を移し」との記載、上記【0249】の「ステップS1400において、サブCPU412は、ATゲーム開始処理を実行する」との記載、上記【0291】の「ステップS1401において、サブCPU412は・・・前兆残り回数(Z)が「0」であると判定された場合には、次のステップS1402に処理を移す」との記載、上記【0292】の「ステップS1402において、サブCPU412は・・・ATゲーム残り回数(A)として「50」がセットされる」との記載を参照すると、受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグがONでなく、前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセットするCPU412が図示されているといえる。
(コ)図16~17、19については、上記【0245】の「ステップS1000において、サブCPU412は・・・受信したコマンドが、始動コマンドであると判定された場合には、次のステップS1100に処理を移す」との記載、上記【0246】の「ステップS1100において、サブCPU412は・・・ATゲーム中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1200に処理を移す」との記載、上記【0247】の「ステップS1200において、サブCPU412は・・・前兆中フラグがONではないと判定された場合には、ステップS1300に処理を移す」との記載、上記【0248】の「ステップS1300において、サブCPU412は、前兆判定処理を実行する」との記載、上記【0256】の「ステップS1301では、・・・当該当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定された場合には、次のステップS1302に処理を移す」との記載、上記【0258】の「ステップS1303において、サブCPU412は、上記ステップS1302のAT抽選において当選となったか否かを判定する・・・AT抽選に当選しなかった場合には、ステップS1330に処理を移し」との記載、上記【0262】の「ステップS1330において、サブCPU412は、ガセ前兆期間決定処理を実行する」との記載、上記【0278】の「ステップS1332において、サブCPU412は、ガセ前兆演出を実行するか否かの抽選(ガセ前兆演出実行抽選)を行う」との記載、上記【0279】の「サブCPU412は、上記ステップS1332の結果、・・・ガセ前兆演出実行抽選に当選した場合には、次のステップS1334に処理を移す」との記載、上記【0286】の「ステップS1340において、サブCPU412は、ガセ前兆残り回数(G)として、「N+M」により算出される数値をセットする」との記載、上記【0276】の「ガセ前兆期間は・・・最大継続ゲーム数は「38回」となる」との記載を参照すると、受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にするCPU412が図示されているといえる。
上記記載事項(ア)~(カ)、上記(キ)の図、及び上記図示内容(ク)~(コ)より、以下の事項が導かれる。
なお、(a)、(b、f、g、i、j)、(k)は、本願補正発明の構成A~B、F~G、I~Kに対応した事項を示している。
(a)上記【0122】には「メインCPU301は・・・スタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理を実行する」と記載され、上記【0123】には「メインCPU301は・・・内部抽選処理の終了に伴い全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理を実行する・・・全てのリール111,112,113の回転が開始され」と記載され、上記【0205】には「リール停止制御・・・リールの停止操作が受け付けられた時点で・・・当選役に対応する当選役図柄・・・が引き込み可能な範囲内にあれば・・・当該当選役図柄を・・・停止させる」と記載され、上記【0119】には「スロットマシン1」と記載されているから、引用例3には、スタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理と、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理とを実行するメインCPU301を備え、スタートスイッチ10の操作により全てのリール111,112,113の回転が開始され、リールの停止操作が受け付けられた時点で当選役に対応する当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、当該当選役図柄を停止させるリール停止制御をするスロットマシン1が記載されているといえる。
(b、f、g、i、j)上記(ク)には、図16~18、23の図示内容として、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にするCPU412」が記載され、上記(ケ)には、図16~17、19~20の図示内容として、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグがONでなく、前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセットするCPU412」が記載され、上記(コ)には、図16~17、19の図示内容として、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にするCPU412」が記載されているから、引用例3には、受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にし、受信したコマンドが始動コマンドであり、前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセットし、受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にするCPU412を備えることが記載されているといえる。
(k)上記【0119】には「スロットマシン1」と記載されているから、引用例3には、スロットマシン1が記載されている。
上記(ア)~(カ)の記載事項及び上記(a)、(b、f、g、i、j)、(k)の認定事項を総合すれば、引用例3には以下の発明(以下、「引用発明3」という。)が記載されていると認められる(a3、b3、f3、g3、i3、j3、k3は発明の構成を分説するため当審で付与した。)。
「a3 スタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理と、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理とを実行するメインCPU301を備え、スタートスイッチ10の操作により全てのリール111,112,113の回転が開始され、リールの停止操作が受け付けられた時点で当選役に対応する当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、当該当選役図柄を停止させるリール停止制御をするスロットマシン1において、
b3、f3、g3、i3、j3 受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にし、
受信したコマンドが始動コマンドであり、前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセットし、
受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にするCPU412を備えた
k3 スロットマシン1。」
(3)対比
本願補正発明と引用発明1とを対比する。
(a)引用発明1の「複数種類の図柄が配された3つのリール」及び「「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機」は、それぞれ、本願補正発明の「図柄表示手段」及び「遊技機」に相当する。
このことから、引用発明1の「複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機」は、本願補正発明の「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」と、「図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」である点で共通しているといえる。
(b)引用発明1の「押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立」、「リプレイ確率がアップしベルの押し順ナビによりコインが増えるART」及び「前兆」は、それぞれ、本願補正発明の「特定条件が成立」、「遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態」及び「第2状態」に相当する。
しかしながら、引用発明1は、ARTに当選すると(第1状態に制御することが決定された場合)、前兆(第2状態)になるものであるから、本願補正発明のような「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な」ものではない。
これらのことから、「通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経て、リプレイ確率がアップしベルの押し順ナビによりコインが増えるARTに突入」する引用発明1は、本願補正発明の「特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であって、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な状態制御手段」と、「特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能」「な状態制御手段」に相当する機能を有する点で共通しているといえる。
(c)引用発明1の「ARTに当選した場合」及び「準備状態である「死合の刻準備中」」は、それぞれ、本願補正発明の「第1状態に制御することが決定されている場合」及び「所定状態」に相当する。
これらのことから、引用発明1の「通常ゲーム中にARTに当選した場合は、最大32Gの前兆を経て、準備状態である「死合の刻準備中」に突入し、その後「ベル チェリー ベル」が揃うとARTがスタート」することは、本願補正発明の「前記第1状態に制御することが決定されている場合、前記第2状態の後に所定状態に制御され、当該所定状態の後に前記第1状態に制御されるようになって」いることに相当する。
(e)引用発明1は「前兆中にART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする」ものであるから、前兆(第2状態)中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立(特定条件が成立)し、ARTのストック抽選で当選(第1状態に対して特典が付与)すると、ARTである死合の刻(第1状態)では、ARTのストック抽選で当選したARTストック(特典)が付与され、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンすることになるといえる。
このことから、引用発明1の「前兆中にART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする」ことは、本願補正発明の「当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」ることに相当する。
これらのことから、引用発明1の「通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆になり、前兆中にART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする」ことは、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御されたとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」ることに相当する。
(g)引用発明1の「前兆中にART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする」ことは、上記(e)でも検討したように、本願補正発明の「当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」ることに相当する。
しかしながら、引用発明1の「前兆」(第2状態)は、本願補正発明のような「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき」の「前兆」(第2状態)ではない。
これらのことから、引用発明1の「前兆中にART抽選契機役が成立するとARTのストック抽選を行い、ARTである死合の刻では、ARTストックが尽きるまでARTが連チャンする」ことは、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」ることと、「第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」る点で共通している。
(h)「通常ゲーム中に押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTが抽選され、ARTに当選すると、最大32Gの前兆をする」引用発明1は、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御された場合、前記第2状態に制御されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され」ることに相当する機能を有している。
(k)引用発明1の「「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機」は、本願補正発明の「遊技機」に相当する。
上記(a)~(k)から、本願補正発明と引用発明1とは、
[一致点]
「A’図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機において、
B’特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、
C 前記第1状態に制御することが決定されている場合、前記第2状態の後に所定状態に制御され、当該所定状態の後に前記第1状態に制御されるようになっており、
E 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御されたとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、
G’第2状態において前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され、
H 前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定された場合に前記第2状態に制御された場合、前記第2状態に制御されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御される
K 遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点1](特定事項A)
「図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」に関して、
本願補正発明は、「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される」のに対して、
引用発明1は、そのような特定事項を有するのか不明である点。
[相違点2](特定事項B)
「特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能」「な状態制御手段」に関して、
本願補正発明は、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能」であるのに対して、
引用発明1は、そのような特定事項を有しない点。
[相違点3](特定事項D)
本願補正発明は「前記所定状態は、前記第1状態に制御されることを遊技者が認識可能な状態であ」るのに対して、
引用発明1は、そのような特定事項を有しない点。
[相違点4](特定事項F)
本願補正発明は「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されていないとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があ」るのに対して、
引用発明1は、そのような特定事項を有しない点。
[相違点5](特定事項G)
「前記特定条件が成立した場合、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与され」る「第2状態」に関して、
本願補正発明は「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき」の「第2状態」であるのに対して、
引用発明1の前兆(第2状態)は、そのような経緯の前兆(第2状態)でない点。
[相違点6](特定事項I、J)
本願補正発明は「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されない場合、前記第2状態に制御されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され」、「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御される」のに対して、
本願補正発明は、そのような特定事項を有しない点。
(4)判断
ア 相違点1について
上記(2)(2-3)で検討したように、引用発明3には、「スタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理と、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理とを実行するメインCPU301を備え、スタートスイッチ10の操作により全てのリール111,112,113の回転が開始され、リールの停止操作が受け付けられた時点で当選役に対応する当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、当該当選役図柄を停止させるリール停止制御をするスロットマシン1」(a3)が記載されている。
また、引用発明3の「スタートスイッチ10の操作」、「ゲーム」、「リール111,112,113」、「いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理とを実行するメインCPU301」、「当選役」、「リールの停止操作」、「スロットマシン1」は、それぞれ、本願補正発明の「開始操作」、「遊技」、「図柄表示手段」、「役抽選を行う役抽選手段」、「役抽選の抽選結果」、「停止操作」、「遊技機」に相当する。
そして、引用発明3は「リールの停止操作が受け付けられた時点で当選役に対応する当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、当該当選役図柄を停止させるリール停止制御をする」ものであり、「リールの停止操作が受け付けられた時点」(停止操作)及び「当選役」(役抽選の抽選結果)に基づき、リール111,112,113(図柄表示手段)に当選役図柄(表示結果)が導出されるといえるから、引用発明3の「リールの停止操作が受け付けられた時点で当選役に対応する当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、当該当選役図柄を停止させるリール停止制御をする」ことは、本願補正発明の「前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される」ことに相当する。
これらのことから、引用発明3の「スタートスイッチ10の操作によりゲームをスタートさせるとともに、全てのリール111,112,113の回転を開始させるリール回転処理と、いずれかの当選役を内部抽選の結果とするか否かを決定するための内部抽選処理とを実行するメインCPU301を備え、スタートスイッチ10の操作により全てのリール111,112,113の回転が開始され、リールの停止操作が受け付けられた時点で当選役に対応する当選役図柄が引き込み可能な範囲内にあれば、当該当選役図柄を停止させるリール停止制御をするスロットマシン1」(a3)は、本願補正発明の「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」(特定事項A)に相当するといえる。
「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」(特定事項A)は、引用発明3,引用例4(特開2012-55503号公報。【0240】には、複数のリールの回転開始を指示するスタートスイッチ(例えば、スタートレバー135)と、前記スタートスイッチの操作に基づいて、予め定められた複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定する抽選手段(例えば、主制御部300、入賞役内部抽選処理)と、前記抽選手段の抽選結果及び前記ストップスイッチの停止操作に基づいて、前記リールの回転の停止に関する停止制御を行う停止制御手段(例えば、主制御部300、リール停止制御処理)とを備え、前記停止制御手段による停止制御により、表示窓(例えば、図柄表示窓113)上の予め定められた有効ライン(例えば、入賞ラインL1~L4)上に図柄組合せを停止表示させる遊技台(例えば、スロットマシン100など)が記載されている。)、引用例5(特開2010-125058号公報。【0007】には、前記回転リール(40)の回転駆動を開始させるためのスタートスイッチ(30)と、前記スタートスイッチ(30)の操作時に前記図柄(61)の組み合わせにより構成される役を抽選により決定するための当選抽選手段(110)と、前記ストップスイッチ(50)の操作信号に基づいて、前記各回転リール(40)の停止の停止制御を行うとともに、前記当選抽選手段(110)の抽選の結果に対応した停止制御を前記回転リール(40)に対して行うための遊技制御手段(27)とを備え、所定図柄(61)が所定の入賞有効ライン上に停止するようにするスロットマシン(10)が記載されている。)にも記載されているように、スロットマシンの技術分野における技術常識(以下、単に「技術常識」という。)である。
引用発明1の「複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される」「パチスロ機」において、上記技術常識を適用して、上記相違点1に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
イ 相違点2について
上記(2)(2-3)で検討したように、引用発明3には、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にし、」「受信したコマンドが始動コマンドであり、前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセットし、」「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にするCPU412」(b3、f3、g3、i3、j3)が記載されている。
また、引用発明3の「当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定」、「遊技者にとって有利であるATゲーム」、「ATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合」、「AT抽選に当選しなかった場合」及び「CPU412」は、それぞれ、本願補正発明の「特定条件が成立」、「遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態」、「第1状態に制御することが決定された場合」、「第1状態に制御することが決定されなかった場合」及び「状態制御手段」に相当する。
そして、引用発明3の「前兆期間」及び「ガセ前兆期間」は、本願補正発明の「第2状態」に相当する。
さらに、引用発明3は「AT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり」、「前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセット」するから、「第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であ」るといえる。
加えて、引用発明3は「AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にする」から、「前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能」であるといえる。
これらのことから、引用発明3の「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にし、」「受信したコマンドが始動コマンドであり、前兆中フラグがONであると、ATゲーム開始処理を実行し、前兆残り回数(Z)が「0」になると、ATゲーム残り回数(A)として「50」をセットし、」「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にするCPU412」(b3、f3、g3、i3、j3)は、本願補正発明の「特定条件が成立したことを契機に遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御することが決定された場合に前記第1状態に制御するよりも前に第2状態に制御可能であって、前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても第2状態に制御可能な状態制御手段」(特定事項B)に相当するといえる。
引用発明1と引用発明3は共に、前兆を経て遊技者にとって有利な状態になるパチスロ機に関する発明であり、技術分野が共通している。
引用発明1の「ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経て、リプレイ確率がアップしベルの押し順ナビによりコインが増えるARTに突入」するパチスロ機に、引用発明3を適用して、ARTに当選しなくても(第1状態に制御することが決定されなかった場合であっても)ガセ前兆になるようにして(第2状態に制御可能)、上記相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
ウ 相違点3について
上記(2)(2-2)で検討したように、引用発明2には、「準備状態である死合の刻準備中の画面に「死合準備中」と表示されている、引用例1に記載されているパチスロ機と同じ「パチスロ蒼天の拳」というパチスロ機」が記載されている。
引用発明1と引用発明3は共に、準備状態を有する「パチスロ蒼天の拳」という同じパチスロ機に関する発明であり、技術分野が共通している。
引用発明1の「準備状態である「死合の刻準備中」」において、引用発明2に基づいて、「準備状態である死合の刻準備中の画面に「死合準備中」と表示され」るようにして、上記相違点3に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
エ 相違点4及び5について
相違点4及び5は、関連するので、まとめて検討する。
上記(2)(2-3)で検討したように、引用発明3には、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」し、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」に」すること(b3、f3、g3、i3、j3)が記載されている。
また、上記記載から、引用発明3の「ガセ前兆期間」では、前兆中フラグはONではないから、前兆判定処理において、AT抽選を行うといえる。
そして、引用発明3の「当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」したとき、及び「ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」にし」たときは、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたとき」、及び「当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき」に相当する。
これらのことから、引用発明3の「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」し、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間になり、前兆中フラグをON(=1)にし、ガセ前兆残り回数(G)を「0」に」すること(b3、f3、g3、i3、j3)は、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されていないとき、当該第2状態において前記特定条件が成立した場合に前記第1状態に制御することが決定される場合があ」ること(相違点4の特定事項F)、及び「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御されたときであって、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定されているとき」(相違点5の特定事項G)に相当する。
引用発明1と引用発明3は共に、前兆を経て遊技者にとって有利な状態になるパチスロ機に関する発明であり、技術分野が共通している。
引用発明1に引用発明3を適用して上記相違点4に係る発明とすることは当業者が容易になし得たことであり、引用発明1の「ART抽選契機役である押し順ベル以外の小役(チャンス役)が成立するとARTのストック抽選を行」う(当選すると、第1状態に対して特典が付与)「前兆中」(第2状態)に、引用発明3を適用して、引用発明1の「前兆中」(第2状態)の経緯を、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され(特定条件が成立)、AT抽選に当選しなかった場合(第1状態に制御することが決定されなかった場合)に、ガセ前兆演出実行抽選に当選して、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間(第2状態)にし、前兆中フラグがONでない(ガセ前兆期間である第2状態)ときに、AT抽選に当選した場合(第1状態に制御することが決定された場合)には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間(第2状態)になったものとして、上記相違点5に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
オ 相違点6について
上記(2)(2-3)で検討したように、引用発明3には、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」し、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間に」すること(b3、f3、g3、i3、j3)が記載されている。
また、引用発明3の「当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」することは、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され」ることに相当する。
そして、引用発明3では、ガセ前兆期間(第2状態)にAT抽選に当選しなければ(第1状態に制御することが決定されなければ)、始動コマンドを受信する毎に、前兆判定処理を繰り返し実行することになるから、ガセ前兆期間(第2状態)に制御されてから、最大継続ゲーム数(上限)が「38回」(前兆期間と同じ所定回数)となるガセ前兆期間(第2状態)に制御されるといえる。
これらのことから、引用発明3の「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間にな」ること(b3、f3、g3、i3、j3)は、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態においても前記第1状態に制御することが決定されない場合、前記第2状態に制御されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御され」ること(特定事項I)に相当する。
また、引用発明3の「最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」し、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間に」することは、ガゼ前兆中にAT抽選に当選して前兆期間になった場合、ガゼ前兆中でない時にAT抽選に当選して前兆期間になった場合と同じ上限回数である、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間にすることであるから、本願補正発明の「当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御されること」に相当する。
これらのことから、引用発明3の「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、AT抽選に当選しなかった場合に、ガセ前兆演出実行抽選に当選すると、最大継続ゲーム数が「38回」となるガセ前兆期間に」し、「受信したコマンドが始動コマンドであり、ATゲーム中フラグ及び前兆中フラグがONでないと、前兆判定処理を実行し、当選役がチェリーまたはスイカのいずれかであると判定され、遊技者にとって有利であるATゲームを開始させるか否かを決定するAT抽選に当選した場合には、最大継続ゲーム数が「38回」となる前兆期間に」すること(b3、f3、g3、i3、j3)は、本願補正発明の「前記特定条件が成立したことを契機に前記第1状態に制御することが決定されなかった場合に前記第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに前記第1状態に制御することが決定された場合、前記第1状態に制御することが決定されてから前記所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御されること」(特定事項J)に相当する。
引用発明1と引用発明3は共に、前兆を経て遊技者にとって有利な状態になるパチスロ機に関する発明であり、技術分野が共通している。
引用発明1の「ARTに当選すると、最大32Gの前兆を経て、リプレイ確率がアップしベルの押し順ナビによりコインが増えるARTに突入」するパチスロ機に、引用発明3を適用して、ガセ前兆になったとき、及びガセ前兆中から前兆になったときの最大継続数を、ガセ前兆中でないときから前兆になったときと同じ最大継続ゲーム数になるようにして、上記相違点6に係る本願補正発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
そして、本願補正発明の作用効果も、引用発明1~3、及び技術常識から当業者が予測できる範囲のものである。
よって、本願補正発明は、引用発明1~3、及び技術常識に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。
(5)請求人の主張について
請求人は審判請求書の3.(4)において、
「また、平成29年5月24日付けの補正の却下の決定において引用文献1として引用されている文献A(「パチスロ蒼天の拳」,パチスロ必勝ガイドMAX2010年6月号,株式会社白夜書房,2010年6月1日,P.4-29)、及び、同補正の却下の決定において引用文献2として引用されている文献B(「パチスロ蒼天の拳」,パチスロ必勝ガイド攻略年鑑2011,株式会社白夜書房,2011年2月1日,P.34-45)には、第2状態に相当するとされる「前兆中」の後に、所定状態に相当するとされている「死合の刻準備中」に制御され、その後、第1状態に相当するとされている「死合の刻」に制御されることが記載されている。そして、文献Aには、「前兆中」において所定の条件が満たされると、「死合の刻」のストック抽選が行われることが記載されている。しかし、文献A及び文献Bの何れにおいても、本願発明1のような「特定条件が成立したことを契機に第1状態に制御することが決定されなかった場合に第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに第1状態に制御することが決定された場合、第1状態に制御することが決定されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御される」ことについては、何ら開示及び示唆されていない。」と主張している。
しかしながら、上記(4)の「オ 相違点6について」において既に検討したように、引用例3に記載された発明である引用発明3には「特定条件が成立したことを契機に第1状態に制御することが決定されなかった場合に第2状態に制御され、当該第2状態に制御されているときに第1状態に制御することが決定された場合、第1状態に制御することが決定されてから所定回数の遊技が実行されるまでを上限として第2状態に制御される」こと(特定事項J)が記載されており、引用発明3を引用発明1に適用して本願補正発明とすることは、当業者が容易になし得たことであるから、請求人の主張を採用することはできない。
(6)まとめ
したがって、本願補正発明は、特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。
よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正(平成29年9月13日にされた手続補正)は上記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、平成28年4月18日にされた手続補正書により補正された、上記第2[理由]1で前述した特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである(A、B2、E2、Kは、本願発明を分説するために当審で付与した。)。
「【請求項1】
A 開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機において、
B2 特定条件が成立すると、遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御する前に、第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、
E2 前記第2状態中に前記特定条件が成立すると、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与されることを特徴とする
K 遊技機。」
2 原査定の拒絶の理由の概要
(進歩性)この出願の本件補正前の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献1:「パチスロEVANGELION」,パチスロ必勝ガイドMAX2013年3月号,株式会社ガイドワークス,2013年3月1日,P6-15
3 引用例に記載された事項
(1)引用例6
平成28年4月18日にされた拒絶の理由の通知において引用文献1として引用された本願の出願前に頒布された「『パチスロEVANGELION』,パチスロ必勝ガイドMAX2013年3月号,株式会社ガイドワークス,2013年3月1日,P6-15」(以下「引用例6」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。
(ア)第7頁右のパチスロ機
第7頁右のパチスロ機の下の部分に「パチスロ「EVANGELION」」と記載されているから、第7頁右のパチスロ機は、「EVANGELION」というパチスロ機であるといえる。
当該事項、及びスロットマシンの技術分野の技術常識を考慮すると、第7頁右のパチスロ機の正面図には、複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「EVANGELION」というパチスロ機が図示されているといえる。
(イ)「両ボーナスは健在なものの出玉獲得のメインエンジンをARTに移行し、ゲーム進行を司るキー役も従来のスイカやチェリーから林檎へと変更。」(第7頁右欄)
(ウ)「前頁で述べたように本機のキー役は林檎であり、通常ゲーム中は林檎が入賞する度にART抽選を行う。
ここでARTに当選すると、まずは準備状態を経由してEVA RUSH:Ver.1.0に突入。基本継続ゲーム数は30G十αで、消化中に林檎が揃えば必ず上乗せが発生する(林檎ナビが発生することもあり)。獲得したゲーム数は液晶画面上の予備電源にチャージされ、内部電源がなくなると予備電源が切り替わる…を繰り返しつつゲームが進行。
」(第8頁上欄)
(エ)「ART機能・EVA RUSHの流れ
ART当選から突入までの流れ
・・・
ART告知後は準備状態へ(この間も上乗せあり)
・・・
↓
EVA RUSH:Ver.1.0
基本となるART」(第8頁中段)
(オ)「ゲーム数&セット数上乗せ
・・・
ART当選→準備中へ
+5G ナビ林檎
・・・
ART準備中の上乗せは内部電源に加算される!
初期ゲーム数は30GだがART準備中は比較的長いので上乗せも頻繁に発生する!
ART中の上乗せは予備電源に加算される!
林擒が揃えば上乗せ確定なので50G程度の上乗せは日常茶飯事!
内部電源がなくなると予備電源が内部電源に切り替わる
内部電源が0になると
予備電源にストック
されたゲーム数が
内部電源に補充される
全てが0になるまでARTが継続する!」(第9頁右下囲み内)
上記記載事項(ア)~(カ)より、以下の事項が導かれる。
なお 、(a)、(b2)、(e2)、(k)は、本願発明の構成A、B2、E2、Kに対応した事項を示している。
(a)上記(ア)には第7頁右のパチスロ機の内容として「複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「EVANGELION」というパチスロ機」が記載されているから、引用例6には、複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「EVANGELION」というパチスロ機が記載されている。
(b2)上記(ウ)には「通常ゲーム中は林檎が入賞する度にART抽選を行う。ここでARTに当選すると、まずは準備状態を経由してEVA RUSH:Ver.1・0に突入」と記載され、上記(エ)には「EVA RUSH:Ver.1.0 基本となるART」と記載され、上記(ウ)には「出玉獲得のメインエンジンをARTに移行し」と記載されているから、引用例6には、通常ゲーム中は林檎が入賞する度にART抽選を行い、ARTに当選すると、準備状態を経由して、出玉獲得のメインエンジンであり、かつ基本となるARTである「EVA RUSH:Ver.1.0」に突入することが記載されているといえる。
(e2)上記(オ)には「ART告知後は準備状態へ(この間も上乗せあり)」と記載され、上記(エ)には「林檎が揃えば必ず上乗せが発生する(林檎ナビが発生することもあり)」と記載され、上記(オ)「ゲーム数&セット数上乗せ ・・・ ART当選→準備中へ +5G ナビ林檎 ART準備中の上乗せは内部電源に加算される! ・・・ 内部電源が0になると 予備電源にストック されたゲーム数が 内部電源に補充される 全てが0になるまでARTが継続する」と記載されているから、引用例6には、準備状態中に林檎が揃えば、ゲーム数又はセット数の上乗せが発生し、0になるまでARTが継続することが記載されているといえる。
(k)上記(a)において既に検討したように、引用例6には、「EVANGELION」というパチスロ機が記載されているといえる。
上記(ア)~(カ)の記載事項及び上記(a)、(b2)、(e2)、(k)の認定事項を総合すれば、引用例6には以下の発明(以下、「引用発明6」という。)が記載されていると認められる(a6、b6、e6、k6は発明の構成を分説するため当審で付与した。)。
「a6 複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「EVANGELION」というパチスロ機において、
b6 通常ゲーム中は林檎が入賞する度にART抽選を行い、ARTに当選すると、準備状態を経由して、出玉獲得のメインエンジンであり、かつ基本となるARTである「EVA RUSH:Ver.1.0」に突入し、
e6 準備状態中に林檎が揃えば、ゲーム数又はセット数の上乗せが発生し、ARTが0になるまで継続する
k6 「EVANGELION」というパチスロ機。」
(2)対比
本願発明と引用発明6とを対比する。
(a)引用発明6の「複数種類の図柄が配された3つのリール」及び「「EVANGELION」というパチスロ機」は、それぞれ、本願発明の「図柄表示手段」及び「遊技機」に相当する。
このことから、引用発明6の「複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される「EVANGELION」というパチスロ機」は、本願発明の「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」と、「図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」である点で共通しているといえる。
(b2)引用発明6の「林檎が入賞」及び「準備状態」は、それぞれ、本願発明の「特定条件が成立」及び「第2状態」に相当する。
また、引用発明6の「出玉獲得のメインエンジンであり、かつ基本となるARTである「EVA RUSH:Ver.1.0」」は、出玉が獲得できる遊技者に有利な状態で遊技ができる状態であるといえるから、本願発明の「遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態」に相当する。
これらのことから、「通常ゲーム中は林檎が入賞する度にART抽選を行い、ARTに当選すると、準備状態を経由して、出玉獲得のメインエンジンであり、かつ基本となるARTである「EVA RUSH:Ver.1.0」に突入」する引用発明6は、本願発明の「特定条件が成立すると、遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御する前に、第2状態に制御可能な状態制御手段」に相当する機能を有しているといえる。
(e2)引用発明6は「準備状態中に林檎が揃えば、ゲーム数又はセット数の上乗せが発生し、ARTが0になるまで継続する」するものであるから、準備状態(第2状態)中に林檎が揃うこと(特定条件が成立)により、ART中にできるARTゲームのゲーム数又はセット数を上乗せし(第1状態に対して特典が付与)、ARTにおいてART中にできるARTゲームのゲーム数が0になるまでARTゲームが継続するといえる。
このことから、引用発明6の「準備状態中に林檎が揃えば、ゲーム数又はセット数の上乗せが発生し、ARTが0になるまで継続する」することは、本願発明の「前記第2状態中に前記特定条件が成立すると、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与される」ことに相当する。
(k)引用発明6の「「EVANGELION」というパチスロ機」は、本願発明の「遊技機」に相当する。
上記(a)、(b2)、(e2)、(k)から、本願発明と引用発明6とは、
[一致点]
「A’ 開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機において、
B2 特定条件が成立すると、遊技者に有利な状態での遊技となる第1状態に制御する前に、第2状態に制御可能な状態制御手段を備え、
E2 前記第2状態中に前記特定条件が成立すると、前記第2状態の終了後の前記第1状態に対して特典が付与されることを特徴とする
K 遊技機。」
である点で一致し、以下の点で相違する。
[相違点](特定事項A)
「図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」に関して、
本願発明は、「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される」のに対して、
引用発明6は、そのような特定事項を有するのか不明である点。
(4)判断
相違点について
「開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う遊技が図柄表示手段で開始され、前記開始操作に基づいて役抽選を行う役抽選手段を備え、遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、前記役抽選の抽選結果及び停止操作に基づき前記図柄表示手段に表示結果が導出される遊技機」(特定事項A)は、上記第2 3(4)「ア 相違点1について」において既に検討したように、スロットマシンの技術分野における技術常識である。
引用発明6の「複数種類の図柄が配された3つのリールに、表示結果が導出される」「パチスロ機」において、上記技術常識を適用して、上記相違点に係る本願発明の構成とすることは、当業者が容易になし得たことである。
そして、本願発明の作用効果も、引用発明6及び技術常識から当業者が予測できる範囲のものである。
4 むすび
以上のとおり、本願発明は、当業者が引用例6に記載された発明及び技術常識に基づいて容易に発明することができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。
したがって、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2017-013671