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商標拒絶査定不服審判

2017-010534

キラリ

審判番号
2017-010534
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2016-000720
請求日
2017年07月14日
審決日
2017年12月18日
公報発行日
2018年04月27日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】ぺんてる株式会社
  • 【請求人代理人】長谷川 芳樹
  • 【請求人代理人】黒川 朋也
  • 【請求人代理人】工藤 莞司
  • 【請求人代理人】浜田 廣士
審判長/審判官
  • 審判長 早川 文宏
  • 審判官 田村 正明
  • 審判官 阿曾 裕樹
分類
T18 .261-Z (W16) / T18 .262-Z (W16) / T18 .263-Z (W16)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法4条1項11号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第4条第1項第11号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

商願2016-720拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は,成り立たない。

理由

【理 由】 1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年1月5日に登録出願されたものである。 その後,原審における平成28年7月19日受付の手続補正書により,その指定商品は,第16類「文房具類」と補正された。 2 引用商標 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5830415号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成27年7月6日登録出願,第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤,文房具類,テープ状転写シール用貼付具(文房具)」を指定商品として,平成28年2月26日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は,別掲1のとおり,周辺部が一部かすれた黄土色の大小2つの円を,一部が重なるように左右に配してなる図形内に,毛筆の崩し字風の書体で「きらり」の平仮名を黒色で大きく横書きしてなるものである。 本願商標の構成中「きらり」の平仮名部分は,図形内に,大きく,目立つ書体で,極めて読み取りやすく表されていることから,独立して見る者の注意を引くように構成されている。そして,「きらり」の平仮名部分は「瞬間的に光るさま。」(「広辞苑 第6版」岩波書店発行)の意味を有する一方で,図形部分は,特定の称呼及び観念を生じるような図形やモチーフを描いてなるとは直ちに理解できないから,その平仮名部分と図形部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえない。 そうすると,本願商標の「きらり」の平仮名部分は,構成上独立して見る者の注意を引き,その図形部分とは不可分的に結合しているものではないから,これを要部として他人の商標との類否を判断することが許されるというべきであり,当該平仮名部分に相応して「キラリ」の称呼及び「瞬間的に光るさま。」の観念が生じる。 (2)引用商標について 引用商標は,別掲2のとおり,「きらり」の平仮名を太字で大きく横書きし,上下左右に4つの角を有する星型図形を,当該平仮名の左側に大小2つ,右側に1つ配してなるものである。 引用商標の構成中「きらり」の平仮名部分は,その中央部に,大きく,目立つ書体で,極めて読み取りやすく表されていることから,独立して見る者の注意を強く引くように構成されている。そして,「きらり」の平仮名部分は,「瞬間的に光るさま。」(前掲書参照)の意味を有する一方で,引用商標の星型図形部分は,星又は何かが光る様子を表してなるものと理解できるため,平仮名部分との観念上のつながりはあるものの,上記のとおり,構成上は平仮名部分に強く注意を引きつけられるものであり,その構成上の対比もあって,星型図形部分は,当該平仮名部分を更に目立たせるために装飾的に配置されているとの印象を与えるから,当該図形部分から,自他商品の出所識別標識としての称呼,観念は生じないというべきである。 そうすると,引用商標の「きらり」の平仮名部分は,構成上独立して見る者の注意を強く引くから,これを要部として他人の商標との類否を判断することが許されるというべきであり,当該平仮名部分に相応して「キラリ」の称呼及び「瞬間的に光るさま。」の観念が生じる。 (3)本願商標と引用商標の比較 本願商標と引用商標の類否を検討すると,それぞれの要部である「きらり」の平仮名部分の比較においては,「キラリ」の称呼及び「瞬間的に光るさま。」の観念を共通にし,外観も書体は異なるものの「きらり」のつづりを表してなる点で共通にするため,外観上も近似した印象を与える。 そうすると,本願商標は,引用商標とは,上記の外観,称呼及び観念の共通性を総合して全体的に考察すれば,同一又は類似の商品に使用された場合には,商品の出所につき誤認混同を生じるおそれがあり,相互に類似する商標であるというべきである。 (4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の比較 本願商標の指定商品「文房具類」は,引用商品の指定商品中「文房具類,テープ状転写シール用貼付具(文房具)」とは,同一又は類似する商品と認められる。 (5)請求人の主張について 請求人は,審判請求書において資料1から資料17(枝番あり。以下「甲第1号証から甲第17号証」と読み替える。)を提示し,本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない旨を主張するが,以下のとおり,その主張は採用できない。 ア 請求人は,「きらり」の語は文房具との関係では,「光沢がある様」又は「センスが有る様」を表現するものとして用いられており,さほど識別力が強いとはいえないこと(甲14~17),文房具業界においては商品の選択に当たり,使用される商標の構成中に文字部分が含まれる場合であっても,当該文字部分のみをもって個々の商品を識別する取引の実情が存在しないこと,本願商標の図形部分は文房具の取引業界において頻繁に使用されている事実もないことから,本願商標の類否判断においては,文字部分を分離観察するのではなく,図形部分を含めて全体観察をすべき旨を主張する。 しかし,請求人が「きらり」の文字部分の識別性を否定するために提示する証拠は,「キラリ付せん」(甲16の1),「キラリと光る付せん」(甲16の2),「キラリ輝く」(甲16の3),「きらり プチデコラッシュ」(甲16の4),「キラリと光る付せん」(甲16の9)などのように,「きらり」(キラリ)の語が他の語の修飾語として用いられているもの又は他の語と結合してなるものであり,「きらり」の平仮名が単独で,本願商標の指定商品「文房具類」の品質等を表示するものとして取引上使用されていることを示すには足りず,なにより本願商標のように「きらり」の平仮名部分が顕著に示され,図形部分とは不可分的に結合していないような構成態様において,当該平仮名部分が商品の出所識別標識としての称呼及び観念を生じない十分な理由を見いだせない。 また,請求人は,文房具業界において商標の文字部分の分離観察をするような取引の実情がない旨を主張するが,提出された証拠からは,請求人主張のような取引の実情をうかがい知ることはできず,例えば請求人の使用に係る商品が「ぺんてる『携帯筆ペン きらり』」(甲11の3)のように,「きらり」の平仮名を商品名に含めて雑誌で紹介されている事例もあることを踏まえても,その主張を採用することは到底できない。 イ 請求人は,引用商標は,「きらり」の文字と星型図形をバランスよく配置した構成よりなり,光沢のあるキラキラと輝いている状態を表現する擬態語である文字部分は,キラキラと輝いている様子を表している星型図形とは,外観上一体的に認識されるもので,「きらり」の文字部分が単独で認識されることはない旨を主張する。 しかし,上記(2)のとおり,引用商標は,その構成上,平仮名部分が一見して看者に強い印象を与えるもので,星型図形部分も装飾的に配置されているとの印象を与えるにすぎないことを踏まえると,その構成中「きらり」の平仮名部分を要部として商標の類否を判断することが許されるというべきである。 ウ 請求人は,文房具の流通は,直接手にとって機能,デザイン等を比較して購入される傾向が強く,小売店舗において展示販売されるもので,商標の外観を確認し得る状態で販売されることが通常であり,商標の外観が果たす役割が大きい旨を主張する(甲3~13)。 しかし,上記(3)のとおり,本願商標と引用商標は,その要部である文字部分の外観においてもつづりを共通にするため,外観上近似した印象を与えるから,その他の称呼及び観念の共通性を総合的に考察しても,両商標は類似するものというべきで,請求人の主張は上記判断を左右するものではない。 なお,請求人は上記主張及び証拠を,本願商標及び引用商標の要部観察を否定する根拠とするような言及もするが,商品の流通にあたり商標の外観の果たす役割の大きさと,要部観察の可否は,それぞれ直接的な相関関係にはなく,請求人もその関係性を論理的かつ具体的に示していない。 (6)まとめ 以上のとおり,本件商標は,引用商標と類似する商標であって,同一又は類似の商品について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。 よって,結論のとおり審決する。

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2017-010534

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