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特許拒絶査定不服審判

2017-010216

複合構造体を形成するための方法

審判番号
2017-010216
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-535970外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年07月07日
審決日
2019年05月09日
公報発行日
2019年11月29日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (B31B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-535970「複合構造体を形成するための方法」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 4月18日国際公開、WO2013/056205、平成26年10月27日国内公表、特表2014-528374〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1.手続の経緯 この出願(以下、「本願」という。)は、平成24年10月15日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2012年10月12日 米国(US)、2011年10月14日 米国(US))を国際出願日とする出願であって、平成29年3月1日付けで拒絶査定がなされ、これに対し、平成29年7月7日に拒絶査定不服審判の請求がなされると同時に特許請求の範囲の手続補正がなされたものである。 その後、当審において平成30年8月2日付けで拒絶理由を通知したところ、平成31年2月7日に意見書及び手続補正書が提出され、特許請求の範囲の手続補正がなされたものである。 第2.本願発明 本願の請求項1~11に係る発明(以下、「本願発明1~11」という。)は、平成31年2月7日に提出された手続補正書で補正された特許請求の範囲の請求項1~11に記載された事項により特定されるものであるところ、本願発明1は次のとおりのものである。 《本願発明1》 複合構造体を形成する方法であって、: ダイ開口部に隣接して複合シートを配置し、その複合シートは、第一のシート面と第二のシート面を持ち、それらの間が複合シートのシート厚を定義し、そして、複合シートは、繊維層、酸素バリア層及びシーラント層から構成し、; 第一の成型面と第二の成型面との間で複合シートの一部を拘束して、その第一の成型面は第二の成型面から加工間げきを離されており、そして、加工間げきはシート厚と本質的に同じか、それ以上であって、; 複合シートを第三の成型面に沿ってダイ開口部を通すことにより複合シートから複合底を形成し、 複合体の底端部に複合底を挿入し、前記複合底が前記複合体の下端に対して凹むように押入れられ、 前記複合体の底端部をシール部材と接触させ、 前記シール部材は、約120℃から約280℃の温度に加熱され、前記複合底を前記複合体にシールして、前記複合底と前記複合体との間に気密シールを形成し、 前記シーラント層を加熱しながら、前記複合底と前記複合体の前記底端部とを圧縮し、 前記複合底と前記複合体の前記底端部は約1MPaから約22MPaで圧縮され、 前記複合体は繊維層、酸素バリア層、およびシーラント層を含み、 前記複合底と複合体との間の漏れ率が約300μm未満の孔径に相当する、 ことを含む複合構造体の形成方法。 第3.平成30年8月2日付け当審拒絶理由通知の概要 理由.本願の下記の請求項に係る発明は、その出願前日本国内又は外国において頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 記   (引用例については引用例一覧参照) 1.本願発明1について 本願発明1は、引用例1に記載された引用発明、引用例2~4にも例示される公知ないし周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 2.本願発明2~5及び9~11について 本願発明2~5及び10~11に係る発明特定事項は、いずれも設計的な事項または引用例1~4の何れかに記載された事項にすぎない。 3.本願発明6~8について 引用発明に引用例2~4にも例示される前記公知ないし周知技術を採用する際に、引用例5に記載されたことを考慮し、本願発明6~8の構成とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 引 用 例 一 覧 1:特開2002-337255号公報 2:特開昭59-199435号公報 3:特許第4619652号公報 4:特開2002-172717号公報 5:特開2004-154959号公報 第4.引用例の記載事項 1.引用例1の記載事項 当審の拒絶の理由に引用した特開2002-337255号公報(引用例1)には、「蓋材成形装置」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。 (1)「[特許請求の範囲] [請求項1] シート材料から、所定の形状の平坦部と上記平坦部の周辺から上記平坦部の表面に対し交差する所定の方向に向かい折り曲げられた周辺折り曲げ部とを備えており筒状の容器本体の端部開口に挿入されて上記平坦部で上記端部開口を閉塞するとともに上記周辺折り曲げ部で上記端部開口の内周面に支持される蓋材を成形するための装置であって:上記蓋材の上記平坦部の上記所定の形状に対応した所定の形状の内周面を有する開口が形成され上記シート材料が載置される材料載置表面を有していて、上記開口の入口縁が面取りされている雌金型と;上記雌金型の上記材料載置表面の上記開口の入口縁よりも大きな縁を有した開口が形成されていて、上記開口を上記雌金型の上記材料載置表面の上記開口の入口縁に対応させた状態で上記雌金型の上記材料載置表面上に載置された上記シート材料を上記材料載置表面上に押圧するシート材料押えと;そして、 上記蓋材の上記平坦部の上記所定の形状に対応した所定の形状の外周面と、上記雌金型の上記材料載置表面に載置され上記シート材料押えにより上記材料載置表面上に押圧されている上記シート材料に接触する接触表面と、を有していて、上記外周面と上記接触表面との境界縁が面取りされており、上記接触表面を上記シート材料に接触させた状態で上記シート材料を上記雌金型の上記材料載置表面の上記開口中に上記入口縁を介して押し込み、上記外周面における少なくとも段付部位が上記蓋材の上記周辺折り曲げ部の折り曲げ長さよりも短い距離だけ上記接触表面から離れた位置からさらに上記接触表面に対し遠ざかるにつれて上記接触表面に沿った内方に傾斜されている雄金型と;を備えており、上記雌金型の上記材料載置表面上に載置された上記シート材料が上記雄金型により上記雌金型の上記材料載置表面の上記開口中に押し込まれる間には、上記シート材料において上記雄金型により上記雌金型の上記材料載置表面の上記開口中に押し込まれる部分と上記雌金型の上記材料載置表面上に上記シート材料押えにより押圧されている部分との間に引張り力が生じる、ことを特徴とする蓋材成形装置」 (2)「[発明の詳細な説明] [0001] [発明の属する技術分野]この発明は、シート材料から、所定の形状の平坦部と上記平坦部の周辺から上記平坦部の表面に対し交差する所定の方向に向かい折り曲げられた周辺折り曲げ部とを備えており筒状の容器本体の端部開口に挿入されて上記平坦部で上記端部開口を閉塞するとともに上記周辺折り曲げ部で上記端部開口の内周面に支持される蓋材を成形するための蓋材成形装置に関係している。」 (3)「[0009]このように構成されたことを特徴としているこの発明に従った蓋材成形装置によれば、雌金型の材料載置表面上にシート材料が載置されると、シート材料押えが雌金型の材料載置表面の開口の入口縁よりも大きな縁を有した開口を雌金型の材料載置表面の開口の入口縁に対応させた状態で雌金型の材料載置表面上に載置されたシート材料を材料載置表面上に押圧する。 [0010]次に、蓋材の平坦部の所定の形状に対応した所定の形状の外周面と、雌金型の材料載置表面に載置されシート材料押えにより材料載置表面上に押圧されているシート材料に接触する接触表面と、を有していて、外周面と接触表面との境界縁が面取りされている雄金型が、接触表面を上記シート材料に接触させた状態でシート材料を雌金型の材料載置表面の開口中に入口縁を介して押し込む。 [0011]これにより、シート材料において雄金型の接触表面に接触した部分が上記所定の形状を有した平坦部となり、シート材料において雄金型の接触表面からはみ出した部分が雌金型の材料載置表面の開口の入口縁、即ち上記平坦部の周辺、において雌金型の上記開口中に引き込まれ上記開口の内周面に沿い上記平坦部の周辺から上記平坦部の表面に対し交差する所定の方向に向かい、即ち上記開口の入口縁に向かい、折り曲げられた周辺折り曲げ部となる。」 (4)「[0019]さらに、上記シート材料は、紙を基礎としてシート状に成形された材料であることが出来る。 [0020]また、上記シート材料は、積層構造であることが出来る。」 (5)「[0024] [発明の実施の形態]先ず最初は、添付の図面中の図1の(A)乃至(C)を参照しながら、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置によりシート材料から成形された蓋材10及びこの蓋材10が筒状の容器12の端部開口12aに適用されて端部開口12aを閉塞した状態を説明する。 [0025]なおここで:図1の(A)及び(B)は、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置によりシート材料から成形された蓋材10の平面図及び側面図であり;さらに、図1の(C)は、蓋材10が筒状の容器本体12の端部開口12aに適用されて端部開口12aを閉塞した状態を示す部分縦断面図である。 [0026]蓋材10は、後述するこの発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置によりシート材料から成形されており、図1の(A)及び(B)中に示されている如く、所定の形状の平坦部10aと、平坦部10aの周辺から平坦部10aの表面に対し交差する所定の方向に向かい折り曲げられた周辺折り曲げ部10bと、を備えている。 [0027]シート材料は、紙を基礎にしてシート状に成形されている材料であって、積層構造であることが出来る。積層構造の場合、例えば紙の基材上にプラスチック製の防水層及び/又は金属薄膜製の気密層を備えることが出来る。 [0028]蓋材10は、図1の(C)中に示されている如く、上記蓋材成形装置とは別の図示されていない成形装置により筒状に成形されている容器本体12の端部開口12aに挿入される。蓋材10の平坦部10aの所定の形状及び寸法は、容器本体12の端部開口12aの輪郭、即ち横断面形状、の所定の形状及び寸法に略一致されている。その為、容器本体12の端部開口12aに挿入された蓋材10の平坦部10aは端部開口12aを閉塞し、周辺折り曲げ部10bで端部開口12aの内周面に支持される。この後、蓋材10の周辺折り曲げ部10bは、公知の固定手段により端部開口12aの内周面に固定される。」 (6)「[0033]次には、添付の図面中の図2乃至図4を参照しながら、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置、及びこの蓋材成形装置によりシート材料から図1の(A)及び(B)中に示されている如き平坦部10aと周辺折り曲げ部10bとを備えた蓋材10を成形する工程を説明する。 [0034]先ずは、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置の構成部材である雌金型14及びこれと供に使用されるシート材料押え16の構成を図2の(A)及び(B)を参照しながら詳細に説明するが:図2の(A)は、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置の構成部材である雌金型14及びシート材料押え16の概略的な平面図であり;そして、図2の(B)は、図2の(A)の雌金型14及びシート材料押え16のB-B線に沿った概略的な縦断面である。 [0035]雌金型14は、蓋材10の為の図示されていないシート材料が載置される平坦な材料載置表面14aを有していて、材料載置表面14aには蓋材10の平坦部10aの所定の形状に対応した所定の形状の内周面14bを有する開口14cが形成されている。詳細には、内周面14bの所定の形状と寸法は、図1の(A)及び(B)中の蓋材10の平坦部10aにおいて周辺折り曲げ部10bが折り曲げられていない側の表面(即ち、内側表面)の所定の形状と寸法に略一致されている。雌金型14の材料載置表面14aの開口14cの入口縁14dは面取りされている。・・・ [0036]雌金型14は、固定螺子挿入孔14e中に挿入された図示しない固定螺子により、この実施の形態の蓋材成形装置が設置される図示しない作業場の図示しない所定の位置に固定される。 [0037]シート材料押え16には雌金型14の材料載置表面14aの開口14cの入口縁14dよりも大きな縁16aを有した開口が形成されている。シート材料押え16は、図2の(B)中に示されている如く雌金型14の材料載置表面14aから離間した所定の開放位置と、雌金型14の材料載置表面14a上に図1の(A)及び(B)中の蓋材10の為の図示されていないシート材料が載置された後に自身の上記開口を雌金型14の材料載置表面14aの開口14cの入口縁14dに対応させた状態で雌金型14の材料載置表面14a上に載置された上記シート材料に押し当てられ上記シート材料を材料載置表面14a上に押圧する所定の押圧位置と、の間で移動可能である。 [0038]次には、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置の構成部材の別の1つであり雌金型14やシート材料押え16と組み合わされて使用される雄金型18の構成を図3の(A)乃至(D)を参照しながら詳細に説明するが:図3の(A)は、この発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置の構成部材の別の1つである雄金型18の概略的な平面図であり;図3の(B)は、図3の(A)の雄金型18の概略的な側面図であり;図3の(C)は、図3の(A)の雄金型18において参照符合Cにより指摘されている2点鎖線で囲まれた部分の概略的な拡大平面図であり;そして図3の(D)は、図3の(C)に拡大して示されている部分を矢印Dの方向から見た概略的な拡大側面図である。 [0039]雄金型18は、蓋材10の平坦部10aの上記所定の形状に対応した所定の形状の外周面18aと、図2中の雌金型14の材料載置表面14aに載置されシート材料押え16により材料載置表面14a上に押圧されている図示されていない上記シート材料に接触する接触表面18bと、を有している。詳細には、外周面18aの上記所定の形状と寸法は、図1の(A)及び(B)中に蓋材10の平坦部10aにおいて周辺折り曲げ部10bが折り曲げられている側の表面(即ち、外側表面)の所定の形状と寸法に略一致されている。」 (7)「[0045]本願の発明の一実施の形態に従った蓋材成形装置により図1の(A)及び(B)中に示されている蓋材10へと成形されるシート材料の素材20が、上記蓋材成形装置における成形工程とは独立して準備されている。素材20は、材料載置表面14aの開口14cの上記所定の形状に対応した所定の形状(即ち、この実施の形態では、四隅が丸められた四角形状)を有しており、開口14cの上記所定の形状の寸法はもとよりシート材料押え16の開口の縁16aの上記所定の形状の寸法よりも大きな寸法に設定されている。 [0046]上記蓋材成形装置において雄金型18が、前述した如く上記図示されていない作業場における上記図示されていない所定の位置に固定されている雌金型14の材料載置表面14aの開口14cから離間されているとともに、シート材料押え16が、雌金型14の材料載置表面14a上から離間されている間に、素材20は、材料載置表面14a上に載置される。 [0047]この時、素材20は、材料載置表面14aの開口14cに対し、開口14cの上記所定の形状に対応させて(即ち、この実施の形態では、開口14cの上記所定の形状の段付部位である四隅に素材20の上記所定の形状の段付部位である四隅を対応させて)同心的に配置される。 [0048]次に、雌金型14の材料載置表面14a上に上述した如く載置されたシート材料の素材20を、図4の(A)中に示されている如く、シート材料押え16により押圧する。この時、シート材料押え16は、材料載置表面14aの開口14cに対し、開口14cの上記所定の形状に対応させて(即ち、この実施の形態では、開口14cの上記所定の形状の段付部位である四隅にシート材料押え16の開口の縁16aの上記所定の形状の段付部位である四隅を対応させて)同心的に配置される。 [0049]この状態が、図4の(A)中に示されている。 [0050]図4の(A)中には、雄金型18を、図4の(A)中に示されている離間位置と前述した如く雌金型14の材料載置表面14aの開口14c中に所定の深さまで挿入した挿入位置との間で往復移動させる公知の図示しない往復移動装置の往復移動部材の端部が参照符合22により指摘されている。 [0051]次に雄金型18が、上記図示しない往復移動装置により、シート材料押え16の開口を介して雌金型14の材料載置表面14a上のシート材料20に接触表面18bを接触させて押圧する。この時、雄金型18は、材料載置表面14aの開口14cに対し、開口14cの上記所定の形状に対応させて(即ち、この実施の形態では、開口14cの上記所定の形状の段付部位である四隅に雄金型18の接触表面18bの上記所定の形状の段付部位である四隅を対応させて)同心的に配置される。 [0052]上記図示しない往復移動装置により雄金型18がさらに押圧されると、雄金型18は、シート材料20に接触表面18bを接触させた状態でシート材料20を材料載置表面14aの開口14c中に入口縁14dを介して押し込む。 [0053]これにより、シート材料の素材20において雄金型18の接触表面18aに接触した部分が蓋材10の上記所定の形状を有した平坦部10aとなり、シート材料の素材20において雄金型18の接触表面18aからはみ出した部分が雌金型14の材料載置表面14aの開口14cの入口縁14d、即ち平坦部10aの周辺、において雌金型14の開口14c中に引き込まれ開口14cの内周面14bと開口14c中の雄金型18の外周面18aとに挟持された状態で開口14cの内周面14bに沿い平坦部10aの周辺から平坦部10aの表面に対し交差する所定の方向に向かい、即ち開口14cの入口縁14dに向かい、折り曲げられた周辺折り曲げ部10bとなる。」 (8)「[図1] 」 (9)「[図2] 」 (10)「[図4] 」 (11)図4の(A)より、「シート材料押え16」の一方の面が「素材20」に接触していることが見てとれる。 (12)図1より、蓋材10の平坦部10aが、容器本体12の端部開口12aの端面よりも奥側に位置することが見てとれる。 2.引用例2の記載事項 当審の拒絶の理由に引用した特開昭59-199435号公報(引用例2)には、「ヒートシール容器及びその製造方法」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。 (1)1頁右下欄13行~2頁左上欄1行 「従来、紙基質及び金属箔を備え且つ内外両面にヒートシール性樹脂層を備えた積層体は、保存性に優れた紙容器の素材として広く使用されている。この積層体を密封容器にするには、積層シートの端縁同志を重ね合せてヒートシールし、継目を形成させることにより筒状乃至はテーパー状の容器本体とし、この容器本体の少なくとも一方の開口端縁において蓋体をヒートシールにより密着させる。」 (2)2頁右下欄15行~3頁右上欄6行 「・・・この容器本体は全体として5で示す金属箔積層体から成っており、詳細には、この積層体5は金属箔6と紙基質7とをヒートシール性樹脂層8で貼り合せ、このものの内面及び外面に、ヒートシール性樹脂内面材9及びヒートシール性樹脂外面材10を積層した構造となっている。 ・・・ヒートシールによる密封部の断面を拡大して示す第4図において、容器本体の開口端部18のヒートシール性樹脂内面材9と蓋体周縁部17のヒートシール性樹脂内面材14とが重なり合うように、蓋体2を容器本体1に嵌合させ、両内面材9、14を融着一体化させてヒートシールによる密封を行う。」 (3)5頁左上欄5行~同頁右上欄9行 「本発明のヒートシール容器は、以下に示す工程により便利に製造される。以下、第8図および第9図を参照しながら本発明を説明する。先ず・・・容器本体1に蓋体2を容器本体の開口端部18の内面材と蓋体周縁部17とが係合するように被蓋させる。この係合部の蓋体側に、前記リテーナ21で保持されたリング状の耐熱性ゴムパッド23を当てがい、係合部の容器の開口端部18の外側にバックアップ・パッド24で保持された高周波誘導加熱コイル(本明細書においては加熱コイルと略称する)25を配置する。・・・ 高周波誘導加熱コイル25に通電し、容器開口端部内面材及び蓋体内面材を加熱溶融させる。この状態でエキスパンダー26を下降させ、テーパー状先端27を耐熱性ゴムパッド23の内周面と係合させる。エキスパンダー26の下降挿入により、パッド23は径方向に膨脹し、この結果として蓋体周縁部には径方向外向きの圧力が印加される。」 (4)8頁左上欄7行~同頁右下欄7行 「3.洩れ検査 前述したようにして製造された容器について、以下に述べられるような洩れ検査がなされた。・・・ヒートシールが完全であると思われる容器について、次に述べるa加圧法、bバイオテスト法による検査を行った。 a. 加圧法 容器形状の観察法による検査をパスした容器について加圧法により洩れ検査が行われた。 ・・・101はオレンジジュースが充填された容器であり、その充填後にヒートシールされた蓋ではない方の蓋102の中央部にOリング112を備えたパイプ状の針をOリングが蓋に圧接するように貫通し、パイプより0.7kg/cm2の圧力を1.5分間加え、容器のシール部より内容物が洩れ出るかどうかをチェックした。・・・ b. バイオ・テスト法 容器形状の観察法による検査をパスした容器についてバイオ・テスト法による洩れ検査が行われた。 容器の内部に30%の過酸化水素水を噴霧し容器の内部を滅菌し、滅菌した肉汁ペプトンを充填し、無菌室内で過酸化水素水で滅菌した蓋を容器の開口端部にヒートシールした。その容器をEnterobacter Aerogenes菌の106~107個/ml懸濁液中に浸した後、その容器をチャンバー内に入れ、チャンバー内を30秒間ずつ常圧と0.7kg/cm2の加圧とを15回繰返し、その後、容器を水洗し、37℃の温度で1週間放置し、菌の容器内への侵入による容器の膨脹を調べた。・・・」 (5)「第4図 」 (6)「第8図 」 3.引用例3の記載事項 当審の拒絶の理由に引用した特許第4619652号公報(引用例3)には、「密閉容器及びその製造方法」に関して、図面とともに以下の事項が記載されている。 (1)「[請求項1] 外部コーティング(12)、少なくとも1層の本体(1)の外部厚紙層(11)、該本体(1)の厚紙層の内側を覆う本体(1)の酸素バリア層(10)、及び本体(1)の熱可塑性材料の内部ヒートシール可能コーティング(9)を含む複合材料製の管形の本体(1)と、 クロージャー(2)の酸素バリア層及びクロージャー(2)の熱可塑性のヒートシール可能材料の内部コーティングを含むシールされる切り取り膜の形態のクロージャー(2)と、 外部ワニス層、少なくとも1層の深絞り底部(3)の厚紙層、該深絞り底部(3)の厚紙層の内側を覆う、深絞り底部(3)の酸素バリア層、及び深絞り底部(3)のヒートシール可能な熱可塑性材料の内部コーティングを含む複合材料製の深絞り底部(deep-drawn bottom)(3)とを含んでおり、 周縁部を有する該底部が本体(1)の端面を覆って上向き及び外向きに引き延ばされ、前記本体(1)の内側及び外側にヒートシールされる、湿度の影響を受け易い固形食品を包装するための密閉容器であって、 前記底部(3)の複合材料が、外側から内側に向かって、 脱塩水及びn-プロピルアルコールを含む水性媒質中に分散されたスチレン化アクリル樹脂を含む組成物を含む、ASTM規格D1894-00に準じてインストロン装置によって測定される時に、0.10~0.45の摩擦係数を与える耐熱性外部ワニス層(4)と、 少なくとも1層の底部(3)の厚紙層(5)と、 底部(3)の酸素バリア層(6)と、 該底部(3)の厚紙層(5)及び該底部(3)の酸素バリア層(6)の間のバリア層のための不正使用防止補強支持体層(7)と、 底部(3)の熱可塑性材料の内部ヒートシール可能コーティング(8)とを含む積層体構造を有し、 前記底部(3)のバリア層(6)がアルミ箔、又は支持体層(7)上のアルミメッキコーティングから選択される材料を含む ことを特徴とする密閉容器。」 (2)「[請求項4] 該外部ワニス層(4)が、温度120℃~280℃、好ましくは170℃~260℃、ヒートシールツールの圧力1~22MPaにおいて、1.0~4.0秒、好ましくは1.6~3.0秒の滞留時間を含むヒートシール条件下で、変色及び転位に対する耐性があることを特徴とする請求項2に記載の密閉容器。」 (3)「[技術分野] [0001] 本発明は、食品及び非食物製品のための改良型ハイバリア包装に関し、より詳細には、湿度及び酸素の影響を受け易い固形食品を包装するための密閉容器に関し、該容器は、多種多様な大気条件を維持することができ、環境的な点及び全体的な製造コストの点で利益を提供するものであり、本発明はその製造方法に関する。 [背景技術] [0002] より具体的には、本発明は、例えばポテトチップス、加工ポテトスナック、ナッツなどといった、クリスプ食品(硬いが砕け易くカリッとした食品)のような、湿度及び酸素の影響を受け易い固形食品を包装するための改良型密閉容器に関し、この容器は、外部コーティング、少なくとも1層の外部厚紙層、該厚紙層の内側を覆う酸素バリア層、及び熱可塑性材料の内部ヒートシール可能コーティングを含む複合材料製の管形の本体と、酸素バリア層及び熱可塑性のヒートシール可能材料の内部コーティングを含むシールされる切り取り膜の形態のクロージャーと、外部ワニス層、少なくとも1層の厚紙層、該厚紙層の内側を覆う酸素バリア層、ヒートシール可能な熱可塑性材料の内部コーティングを含む複合材料製の深絞り底部(deep-drawn bottom)とを含んでおり、周縁部を有する該底部が本体の端面を覆って上向き及び外向きに引き延ばされ、前記本体の内側及び外側にヒートシールされる。 この種の密閉容器は、既知である。」 (4)「[0023] したがって、本発明の内容は、外部コーティング(12)、少なくとも1層の外部厚紙層(11)、該厚紙層の内側を覆う酸素バリア層(10)、及び熱可塑性材料の内部ヒートシール可能コーティング(9)を含む複合材料製の管形の本体(1)と、酸素バリア層及び熱可塑性のヒートシール可能材料の内部コーティングを含むシールされる切り取り膜の形態のクロージャー(2)と、外部ワニス層、少なくとも1層の厚紙層、該厚紙層の内側を覆う酸素バリア層、及びヒートシール可能な熱可塑性材料の内部コーティングを含む複合材料製の深絞り底部(deep-drawn bottom)(3)とを含んでおり、周縁部を有する該底部が本体(1)の端面を覆って上向き及び外向きに引き延ばされ、前記本体(1)の内側及び外側にヒートシールされる、湿度の影響を受け易い固形食品を包装するための密閉容器であって・・・」 (5)「[0028] ・・・前記ヒートシール条件は、温度120℃~280℃、好ましくは170℃~260℃、及びヒートシールツールの圧力1~22MPaにおいて、1.0~4.0秒、好ましくは1.6~3.0秒の滞留時間を含む。」 (6)「[0040] 本発明の方法によって調製される容器の密閉したクロージャー又は密閉性は、23℃、相対湿度50%、及び前記容器の外側と内側との間の絶対的な圧力差がない周囲条件の空気中で、1日当り容器表面1cm2当り0.0002mlO2未満の全容器の平均酸素透過速度がに相当する容器内部のO2濃度を維持することを特性として定義される。」 (7)「[0041] ・・・ ワニス層(4)が適用されるヒートシール条件は、温度120℃~280℃、好ましくは170℃~260℃、及びヒートシールツールの圧力1~22MPaにおいて、1.0~4.0秒、好ましくは1.6~3.0秒の滞留時間を含むヒートシール条件下で、変色、すなわち褐変、及び転位、すなわち使用されるヒートシールツールの表面への固着及び組み立て(assembling)に対する耐性がある。」 (8)「[図1] 」 (9)「[図2] 」 (10)「[図3] 」 第5.引用発明 上記第4.の1.(1)~(12)に示した記載事項を整理すると、引用例1には、以下の引用発明が記載されている。 《引用発明》 雌金型14の開口14cに対して、当該開口14cの所定の形状に対応させ、同心的に、シート材料の素材20を配置し、そして、前記素材20は、紙の基材上にプラスチック製の防水層及び金属薄膜製の気密層を備え、 シート材料押え16の一方の面を、雌金型14の材料載置表面14a上の前記素材20に接触させ押圧し、 前記素材20を、雌金型14の内周面14cに沿って前記開口14cを通すことにより前記素材20から蓋材10を形成し、 筒状の容器本体12の端部開口12aに前記蓋材10の平坦部10aが端部開口12aの端面よりも奥側に位置するように挿入し、 当該蓋材10の周辺折り曲げ部10bは、公知の固定手段により端部開口12aの内周面に固定する、 ことを含む蓋材10と容器本体12からなるものの形成方法。 第6.対比 引用発明と本願発明1とを対比すると、引用発明の「雌金型14の開口14c」、「シート材料の素材20」、「シート材料押え16の一方の面」、「雌金型14の材料載置表面14a」、「雌金型14の内周面14c」、「蓋材10」、「筒状の容器本体12」、「蓋材10と容器本体12からなるもの」は、各々、本願発明1の「ダイ開口部」、「複合シート」、「第一の成型面」、「第二の成型面」、「第三の成型面」、「複合底」、「複合体」、「複合構造体」に相当する。 また、引用発明の「シート材料の素材20」は、一方のシート面と他方のシート面を持ち、それらの間がシート厚を定義していることは明らかである。 また、引用発明では「シート材料押え16の一方の面を、雌金型14の材料載置表面14a上の前記素材20に接触させ」た直後の状態では、前記「シート材料押え16の一方の面」が「雌金型14の材料載置表面14a」から「シート材料の素材20」の厚さと同程度の距離で離された状態となることも明らかである。 さらに、本願明細書の段落[0133]の「複合底40の下面44から測定されたプラテン部46が、複合体10の下縁部22から離間されるように、複合底40は複合体10の内部に凹んでいても良い。」との記載及び段落[0294]の「一例では、複合底40は、複合底40のプラテン部46が複合体の下端22に対して凹むように、複合体内に押入されても良い。」との記載を踏まえると、本願発明1における「前記複合底が前記複合体の下端に対して凹む」は、複合底のプラテン部を、複合体の下端22よりも奥側に位置させることを意味するものといえるから、引用発明の「筒状の容器本体12の端部開口12aに前記蓋材10の平坦部10aが端部開口12aの端面よりも奥側に位置するように挿入し」は、本願発明1の前記「複合体の底端部に複合底を挿入し、前記複合底が前記複合体の下端に対して凹むように押入れられ」に相当する。 そして、引用発明1の「当該蓋材10の周辺折り曲げ部10bは、公知の固定手段により端部開口12aの内周面に固定する」と本願発明1の「前記複合体の底端部をシール部材と接触させ、前記シール部材は、約120℃から約280℃の温度に加熱され、前記複合底を前記複合体にシールして、前記複合底と前記複合体との間に気密シールを形成し、前記シーラント層を加熱しながら、前記複合底と前記複合体の前記底端部とを圧縮し、前記複合底と前記複合体の前記底端部は約1MPaから約22MPaで圧縮され、前記複合体は繊維層、酸素バリア層、およびシーラント層を含み、前記複合底と複合体との間の漏れ率が約300μm未満の孔径に相当する」とは「複合底を前記複合体に固定する」という限りにおいて一致する。 してみれば、両者の一致点および相違点は以下のとおりである。 《一致点》 複合構造体を形成する方法であって、: ダイ開口部に隣接して複合シートを配置し、その複合シートは、第一のシート面と第二のシート面を持ち、それらの間が複合シートのシート厚を定義し、; 第一の成型面と第二の成型面との間で複合シートの一部を拘束して、その第一の成型面は第二の成型面から加工間げきを離されており、そして、加工間げきはシート厚と本質的に同じか、それ以上であって、; 複合シートを第三の成型面に沿ってダイ開口部を通すことにより複合シートから複合底を形成し、 複合体の底端部に複合底を挿入し、前記複合底が前記複合体の下端に対して凹むように押入れられ、 前記複合底を前記複合体に固定する、 ことを含む複合構造体の形成方法。 《相違点》 本願発明1では、複合シートが、「繊維層、酸素バリア層及びシーラント層から構成し」たものであり、また、複合底を複合体に固定することが、「前記複合体の底端部をシール部材と接触させ、前記シール部材は、約120℃から約280℃の温度に加熱され、前記複合底を前記複合体にシールして、前記複合底と前記複合体との間に気密シールを形成し、前記シーラント層を加熱しながら、前記複合底と前記複合体の前記底端部とを圧縮し、前記複合底と前記複合体の前記底端部は約1MPaから約22MPaで圧縮され、前記複合体は繊維層、酸素バリア層、およびシーラント層を含み、前記複合底と複合体との間の漏れ率が約300μm未満の孔径に相当する」ものであるのに対し、引用発明では、複合シート(シート材料の素材20)が、「紙の基材上にプラスチック製の防水層及び金属薄膜製の気密層を備え」たものであり、複合底(蓋材10)を複合体(筒状の容器本体12)に固定することが、「当該蓋材10の周辺折り曲げ部10bは、公知の固定手段により端部開口12aの内周面に固定する」ものである点。 第7.判断 筒状の容器本体と、当該容器本体の端部に挿入される蓋材の双方について、紙等の繊維層、金属箔等の酸素バリア層及びシーラント層からなるシート材を用い、前記蓋材が挿入された前記容器本体の端部を加熱されたシール部材に接触させ、前記蓋材を前記容器本体の端部にヒートシールにて固定することは、例えば、上記第4.の2.(1)~(3)、(5)及び(6)に示した引用例2の記載事項、上記第4.の3.(1)~(10)に示した引用例3の記載事項からも明らかなように、本願の優先日前に公知ないしは周知の技術であり、また、ヒートシールにて固定する際に、ヒートシール温度を120℃~280℃とし、ヒートシール圧力を1~22MPa程度とすることも、例えば、上記第4.の3.(2)、(5)及び(7)に示した引用例3の記載事項から明らかなように、本願の優先日前に公知ないしは周知の技術であり、これらの採否は当業者が適宜決定し得たことであるから、引用発明の「当該蓋材10の周辺折り曲げ部10bは、公知の固定手段により端部開口12aの内周面に固定する」際に、「公知の固定手段」として、引用例2及び3にも例示される前記公知ないし周知技術を採用することは、当業者が容易になし得たことである。 そして、引用発明の形成方法により形成された容器は、蓋材20が金属薄膜製の気密層を備えていることから、容器内に収容されるものを水分や酸素から遮断するために、形成された容器に密封性を持たせようとしていることが明らかである。 また、上記引用例2及び3にも例示されるような周知の蓋材と容器本体からなるものにおいて、その用途を考慮し所定の指標により評価して密封性を担保することは、技術常識である。実際、引用例2(上記第4.の2.(3))には、容器内に0.7kg/cm2の圧力をかける漏れ検査が行われることが記載され、引用例3(上記第4.の3.(6))には、1日当り容器表面1cm2当り0.0002mlO2未満の全容器の平均酸素透過速度に相当する容器内部のO2濃度を維持することが記載されている。 これらのことを踏まえると、引用発明に引用例2及び3にも例示される前記公知ないし周知技術を採用する際に、蓋材と容器本体との間の漏れ率について、本願優先日時点で公知の指標で規定することは、当業者が容易に想到し得たことである。 ここで、本願発明1の発明特定事項「前記複合底と複合体との間の漏れ率が約300μm未満の孔径に相当する」について、本願明細書には 「[0139] 気密シール60は、ASTM試験法F2338に記載されているように、真空減衰法により測定すると、約300μm未満、約75μm未満、約25μm未満、約15μm未満、の孔径からの漏れ率に相当する。 [0140] 真空減衰法は、漏れを抑制する物質で複合容器100の非シール部を被覆することで、直接に、気密シール60の孔の等価孔径を決定するために利用されても良い。 [0141] 真空減衰法は、複数の測定値から気密シール60の等価孔径を導出するために利用することができる。 [0142] 真空減衰法はまた、複合容器100の漏れを測定することによって気密シール60の等価孔径の上限を決定するために利用することができる、つまり、気密シール60の等価孔径が、気密シール60を含む複合容器100の等価孔径に等しいか、それより小さくなると仮定することができる。」 と記載されているが、「漏れ率が約300μm未満の孔径に相当」との評価値のものが、上記引用例2及び3に示すような他の指標による評価値のものと比べて、それから得られるシール性において、顕著な差異があるものとは記載されていないし、漏れ率を孔径相当の値とは異なる公知の指標で規定した場合に比して、当業者が予測しがたい作用効果が奏されていると認めるに足る根拠がないから、上記発明特定事項は、本願優先日時点で広く用いられていた公知の漏れ率の指標を選択し、それによる評価値を示したに過ぎないというべきである。 したがって、本願発明1は、引用発明、引用例2及び3にも例示される公知ないし周知技術に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 なお、請求人は、平成31年2月7日付け意見書において、以下を主張している。 引用例2は、ヒートシールを開示するものの、記載されている圧力は実施例の5kg/cm2のみであり、本願発明の圧力は、引用例2の圧力の2倍以上となることから、より高い気密シールを提供することができ、さらに、引用例2では、蓋体の端部が容器本体の開口端部を覆うように封をしており、複合底が複合体の下端に対して凹むように押入れられている本願発明とは相違し、引用例1及び2の記載の発明から、当業者が本願発明に容易に想到し得るものではない旨。 引用例3の密閉容器は、「周縁部を有する該底部が本体(1)の端面を覆って上向き及び外向きに引き延ばされ、前記本体(1)の内側及び外側にヒートシールされる」構造を有するものであり、この構造は、本願発明の複合底が複合体の下端に対して凹むように押入れられている構造とは相違し、引用例1及び3の記載の発明から、当業者が本願発明に容易に想到し得るものではない旨。 しかしながら、第4.の2.(1)~(6)に示した引用例2の記載事項、上記第4.の3.(1)~(10)に示した引用例3の記載事項からみて、上記の「筒状の容器本体と、当該容器本体の端部に挿入される蓋材の双方について、紙等の繊維層、金属箔等の酸素バリア層及びシーラント層からなるシート材を用い、前記蓋材が挿入された前記容器本体の端部を加熱されたシール部材に接触させ、前記蓋材を前記容器本体の端部にヒートシールにて固定すること」は、本願の優先日前に公知ないしは周知の技術であったと認定することができるものであって、そのような周知の技術を、引用発明の方法に採用することは、当業者にとって容易に想到できるものであり、請求人の上記主張は当を得たものではない。 第8.むすび 以上のとおり、本願発明1は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないから、本願発明2~11について検討するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2017-010216

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