特許拒絶査定不服審判
2017-005623
複数のセンサに係わる処理
- 審判番号
- 2017-005623
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2015-143280外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2017年04月19日
- 審決日
- 2018年03月01日
- 公報発行日
- 2018年04月27日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】クゥアルコム・インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】蔵田 昌俊
- 【請求人代理人】福原 淑弘
- 【請求人代理人】井関 守三
- 【請求人代理人】岡田 貴志
- 分類
- P18 .121-WY (H04M)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
特願2015-143280「複数のセンサに係わる処理」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 1月 7日出願公開、特開2016- 1886、請求項の数(25)〕について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
【理 由】
第1 手続の経緯
本願は、2011年12月9日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2010年12月10日 米国)を国際出願日とする出願である特願2013-543396号の一部を、平成27年7月17日に新たな特許出願としたものであって、平成28年8月16日付けで拒絶理由が通知され、同年11月21日付けで手続補正がされ、同年12月13日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、平成29年4月19日に拒絶査定不服審判の請求がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(平成28年12月13日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-11、13、14に係る発明は、以下の引用文献1-4に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明できたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2009-061929号公報
2.特開2005-64562号公報
3.特開2006-203953号公報
4.特開平11-83529号公報
第3 本願発明
本願請求項1-25に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明25」という。)は、平成28年11月21日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-25に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1、15は以下のとおりの発明であると認める。
「【請求項1】
活動モードで作動すると第一の電力消費水準を示す第一のセンサと、ここで前記第一のセンサが休眠モードをさらに有しており、
前記第一の電力消費水準よりも低い第二の電力消費水準を示す第二のセンサと、ここで前記第二のセンサは前記第一のセンサの前記活動モードでの作動に応じて停止され、
前記活動モードから前記休眠モードに前記第一のセンサを移行させるかどうかを決定するように構成された回路と、ここで前記第一のセンサはビデオカメラの一部であり、前記第二のセンサは反響定位装置の一部であり、前記反響定位装置は超音波信号を生成し、前記反響定位装置は前記超音波信号の戻りを検出し、前記回路は前記第一のセンサの前記活動モードから前記休眠モードへの移行に基づいて前記第二のセンサを起動させるようにさらに構成される、
を備える装置。」、
「【請求項15】
装置の第一のセンサの非検出に応じて、前記第一のセンサを活動モードから休眠モードに移行させることと、
前記装置の第二のセンサを前記第一のセンサの前記活動モードから前記休眠モードへの移行の検出により、休眠状態から、作動させることと
を備え、ここにおいて前記第一のセンサは前記活動モードで作動しているときに第一の電力消費水準を示し、前記第二のセンサは前記第一の電力消費水準よりも低い第二の電力消費水準を示し、前記第一のセンサは前記装置の動きを検出し、前記第二のセンサは前記装置の動きを検出し、前記第一のセンサは前記第二のセンサよりも高い前記装置の動きの分析検出を提供する方法。」
なお、本願発明2-14、16-25の概要は以下のとおりである。
本願発明2-14は、本願発明1を減縮した発明である。
本願発明16-19は、本願発明15を減縮した発明である。
本願発明20は、本願発明15に対応する装置の発明であり、本願発明15とカテゴリ表現が異なる発明である。
本願発明21-23は、本願発明20を減縮した発明である。
本願発明24は、本願発明15に対応するコンピュータ可読記録媒体の発明であり、本願発明15とカテゴリ表現が異なる発明である。
本願発明25は、本願発明24を減縮した発明である。
第4 引用文献、引用発明等
1.引用発明、引用文献1について)
原査定の拒絶の理由に引用された特開2009-061929号公報(以下、「引用文献1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。
(1)「【0012】
請求項2の発明は、さらに、上記超音波センサを常に動作させ続け、超音波センサが侵入を検知した後、上記第2のセンサを作動させることを特徴とする。これにより、超音波センサのほうがカメラもしくは電波センサに比べて消費電流が小さいため、バッテリー上がりを防ぐことができる。
【0013】(省略)
【0014】(省略)
【0015】
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1は、本実施形態の盗難発生警報装置の構成図である。本実施形態では第1のセンサとして超音波センサを、第2のセンサとしてカメラを用いる。
超音波センサは超音波の発信機及び受信機からなり、発信機からの送信波と受信機で受け取る反射波のドップラー効果による周波数のずれを検出して、車両内の物体の移動を検知するものである。カメラセンサは後述の画像処理装置により処理されたある時間毎の画像データを比較することで車両内の物体の移動を検知するものである。上記装置は、これら超音波センサ及びカメラの侵入検知信号を受けて警報装置を作動させるとともに、各センサの作動の制御を行う制御装置を備える。
【0016】(省略)
【0017】
次に、上記装置の機能について説明する。
図3は、上記装置の超音波センサ、カメラによるそれぞれの検知信号と、警報を出力する侵入検知信号との関係を示す概念図である。各領域A~Dは、ある同時刻の超音波センサとカメラの検知データの性質を示している。例えば時刻t1の検知データが、超音波センサは侵入検知、カメラは侵入非検知であったとする。この場合、t1のデータは領域Bに属することになる。また、時刻t2の検知データが、超音波センサもカメラも侵入非検知であったとすればt2のデータは領域Dに属することになる。
【0018】
上記装置では、超音波センサとカメラの2つのセンサが共に検知したケースを示す共通領域Aにおいて、その時刻における検知信号を侵入検知信号とみなして警報を出力する。逆に言えば、各センサの検知信号の内、共通領域Aを除いたB及びCの領域に属する検知信号は各センサの誤検知信号とみなすのである。すなわち、B領域の検知データは超音波センサの誤検知信号であり、C領域の検知データはカメラの誤検知信号とみなす。これにより、それぞれのセンサによる誤検知信号を大幅にカットすることができる。
【0019】
本実施形態では、上記共通領域Aを決定するための具体的な方法として、図4のフロー図に示すように、超音波センサを常時稼動状態としておき、超音波センサで検知した場合にカメラを稼動状態とし、カメラでも検知した場合に初めて侵入検知信号とする。
【0020】
これは消費電流の小さい超音波センサを常時稼動させ、消費電流の大きいカメラの方は超音波センサの検知信号を待って稼動させることで稼働時間を大幅に減少させ、装置全体としての消費電流を抑えるための対策であり、この方式によればバッテリーあがりを防止することができる。ただし、各センサを共に常時稼動させる、あるいは、実用上差し支えない範囲で各センサをある時間間隔で稼動させる等の、上記以外の方法で上記共通領域Aを決定して警報を出力しても勿論差し支えない。
【0021】
次に、上記装置の侵入検知手順について詳しく説明する。
図4のフローチャートに侵入検知の概略手順を示す。まず、ユーザの車両ロックにより警戒状態となり、検知がスタートする。この状態では、上記のように超音波センサのみが常時稼動しており、カメラは非稼動状態である。
【0022】
上記状態で超音波センサにより物体の移動があるかを常時確認し、超音波センサの検知信号が出力されたとき、すなわち少なくとも物体が移動した可能性があると検知された場合、初めてカメラを動作させ、当該物体の移動が侵入か否かを判断する。
【0023】
カメラによる侵入検知は、ある時間間隔でカメラ撮影により取り込んだ画像データ同士を比較して画像の変化を確認することにより行う。その結果、画像に変化がある場合、すなわち車内の物体の移動が確認された場合は侵入があったと判断する。
【0024】
上記装置の場合、図4に示すように超音波センサとカメラとで検知する時間に差をつけているが、超音波センサで侵入検知すると、その信号を受けて直ちにカメラによる検知をスタートさせるため、この際の2つのセンサによる検知信号はほぼ同時刻におけるものすることができる。
【0025】
したがって、本検知手順は図3で説明した領域でいえば、超音波センサで侵入検知としたこの時刻の検知信号が、領域Aに属するものであるのか、領域Bに属するものであるのかをカメラにより判断する、というロジックとなる。すなわち、カメラでも侵入検知とされれば領域Aに属するため、侵入検知と判断して警報出力し、カメラでは侵入非検知とされれば領域Bに属するため、侵入非検知と判断して警報出力を行わない。
後者の場合は、振動などにより超音波センサが誤検知したものと判断し、超音波センサによる警戒状態を継続する。この警戒状態はユーザの車両アンロックにて解除される。
【0026】(省略)
【0027】
以上説明したように、上記構成によれば、簡易な方法で振動その他による超音波センサの誤検知及びこれによる警報を防止することができる。
また、上記構成によれば、超音波センサを常に動作させ続け、超音波センサが侵入を検知した後、カメラを作動させることで消費電流を節約し、バッテリー上がりを防ぐことができ、長時間の連続使用を可能とする。」(3~5頁)
ア.摘記事項(1)の【0020】の「消費電流の小さい超音波センサを常時稼動させ、消費電流の大きいカメラの方は超音波センサの検知信号を待って稼動させることで稼働時間を大幅に減少させ、装置全体としての消費電流を抑える」の記載より、「稼働状態とすると消費電流の大きいカメラと、ここで前記カメラが非稼働状態をさらに有しており、」といえ、さらに、摘記事項(1)の【0012】の「超音波センサのほうがカメラもしくは電波センサに比べて消費電流が小さい」の記載より、「前記カメラの消費電流よりも消費電流の小さい超音波センサ」といえる。
イ.摘記事項(1)の【0015】の「上記装置は、・・(中略)・・各センサの作動の制御を行う制御装置を備える。」の記載と、図4のフローチャートよりで「カメラ」が「検知せず」となった場合、「カメラ」が「稼働状態」から「非稼働状態」に「移行」することは明らかであるので、「前記稼働状態から前記非稼働状態に前記カメラを移行させるかどうかを決定するように構成された制御装置と」といえる。
ウ.摘記事項(1)の【0015】の「超音波センサは超音波の発信機及び受信機からなり、発信機からの送信波と受信機で受け取る反射波のドップラー効果による周波数のずれを検出して、車両内の物体の移動を検知するものである。」の記載より、「前記超音波センサは、超音波信号を生成し、前記超音波センサは、前記超音波信号の戻りを検出し、」といえる。
したがって、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認める。
(引用発明)
「稼働状態とすると消費電流の大きいカメラと、ここで前記カメラが非稼働状態をさらに有しており、
前記カメラの消費電流よりも消費電流の小さい超音波センサと、ここで前記超音波センサを常時稼働状態とし、
前記稼働状態から前記非稼働状態に前記カメラを移行させるかどうかを決定するように構成された制御装置と、
前記超音波センサは、超音波信号を生成し、前記超音波センサは、前記超音波信号の戻りを検出し、
を備える装置。」
2.周知技術
(2)引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された特開2005-64562号公報(以下、「引用文献2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0022】・・・(略)・・・センサチップ110は、・・・(略)・・・電力不要のときに電源を切断し、消費電力を抑制する制御を行う電源制御回路1708から構成される。・・・(略)・・・」(6頁)
(2)引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された特開2006-203953号公報(以下、「引用文献3」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0053】
ステップS11において、電源制御部123は、ユーザ判断信号(ステップS8の処理により取得したユーザ判断信号)に基づいて、センサ101の電源をオンまたはオフするように制御する。具体的には、センサ101a乃至センサ101nのうち、特徴量抽出部102およびイベント判定部103で必要のないセンサの電源はオフするように制御する。これにより無駄なバッテリを消費するのを防ぐことができる。」(9頁)
したがって、引用文献2、3より、「センサの稼働の必要性に応じてセンサの電源の制御を行うこと。」は周知技術(以下、「周知技術」という。)と認める。
3.技術事項、引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用された特開平11-83529号公報(以下、「引用文献4」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0012】・・・(中略)・・・まずGPS受信機12を動作させて現在位置を測位し、測定データレジスタ11aに記憶する。そして、バッテリの消耗を最小限にするため、測位完了と同時にGPS受信機12の電源をオフする。こののち、加速度センサ13およびジャイロ14で携帯者の移動量を検出して、移動距離積算レジスタ11bに積算してゆく。そして、この移動量が一定距離以上になったとき、再度GPS受信機12の電源をオンしてGPS測位を行い、測定データレジスタ11aの内容を更新する。」(2頁右欄~3頁左欄)
「【0019】・・・(中略)・・・加速度センサ13の検出値を読み取り(s32)、この値を時間積分して速度を算出する(s33)。そしてジャイロ14の検出値を読み取り(s34)、この検出値を時間積分して進行方向を算出する(s35)。上記動作で算出された速度データおよび移動方向データに基づいて移動ベクトルを割り出し、この移動ベクトルで測定データレジスタ11aの内容を補正する(s36)。・・・(中略)・・・
【0020】・・・(中略)・・・携帯者の移動によって生じる誤差を低減することができるため、再度GPS測位を実行するまでの移動距離を延ばすことができ、よりバッテリを長持ちさせることができる。」(4頁)
したがって、引用文献4には、以下の技術事項が記載されていると認める。
「GPS受信機を動作させて現在位置を測位し、測位完了と同時にGPS受信機の電源をオフし、加速度センサおよびジャイロで移動量を検出して積算し一定距離以上になったとき、再度GPS受信機の電源をオンしてGPS測位を行い更新すること。」(以下、「技術事項」という。)
第5 対比・判断
1.本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比する。
ア.引用発明の「稼働状態」、「非稼働状態」、「消費電流の大きい」は、それぞれ、本願発明1の「活動モード」、「休眠モード」、「第一の電力消費水準」に相当する。
イ.引用発明の「前記カメラの消費電流よりも消費電流の小さい」は、本願発明1の「前記第一の電力消費水準よりも低い第二の電力消費水準」に相当する。
ウ.引用発明の「制御装置」は、本願発明1の「回路」に相当する。
エ.本願発明1の「ビデオカメラ」、「反響定位装置」と、引用発明の「カメラ」、「超音波センサ」とは、「カメラ手段」、「反響定位手段」である点で共通する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「活動モードで作動すると第一の電力消費水準を示す第一のセンサと、ここで前記第一のセンサが休眠モードをさらに有しており、
前記第一の電力消費水準よりも低い第二の電力消費水準を示す第二のセンサと、
前記活動モードから前記休眠モードに前記第一のセンサを移行させるかどうかを決定するように構成された制御手段と、
ここで前記第一のセンサはカメラ手段の一部であり、前記第二のセンサは反響定位手段の一部であり、前記反響定位手段は、超音波信号を生成し、前記反響定位手段は、前記超音波信号の戻りを検出し、
を備える装置。」
(相違点)
(相違点1)一致点の「第二のセンサ」が、本願発明1では「ここで前記第二のセンサは前記第一のセンサの前記活動モードでの作動に応じて停止され」(A)さらに、「前記回路は前記第一のセンサの前記活動モードから前記休眠モードへの移行に基づいて前記第二のセンサを起動させる」(B)のに対して、引用発明では「常時稼働状態」である点。
(相違点2)一致点の「カメラ手段」について、本願発明1では「ビデオカメラ」であるのに対して、引用発明では「カメラ」である点。
(相違点3)一致点の「反響定位手段」が、本願発明1では「反響定位装置」であるのに対して、引用発明では「超音波センサ」である点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑み(相違点1)について検討する。
引用発明における「超音波センサ」と「カメラ」の動作について、引用文献1の摘記事項(2)の「図3は、上記装置の超音波センサ、カメラによるそれぞれの検知信号と、警報を出力する侵入検知信号との関係を示す概念図である。各領域A~Dは、ある同時刻の超音波センサとカメラの検知データの性質を示している。」(【0017】)と、「超音波センサとカメラの2つのセンサが共に検知したケースを示す共通領域Aにおいて、その時刻における検知信号を侵入検知信号とみなして警報を出力する。」(【0018】)と、「上記共通領域Aを決定するための具体的な方法として、図4のフロー図に示すように、超音波センサを常時稼動状態としておき、超音波センサで検知した場合にカメラを稼動状態とし、カメラでも検知した場合に初めて侵入検知信号とする。」(【0019】)との記載より、「ある時刻」における「共通領域A」において「侵入検知信号」とみなして「警報」を出力するために、同時刻の「超音波センサ」と「カメラ」によるそれぞれの検知信号を、「同時に」認識する必要があると認められ、「超音波センサ」と「カメラ」の「それぞれ」の「検知信号」を「同時に」認識するためには、「カメラ」を「稼働状態」とする間に「超音波センサ」を「非稼働状態」とすることはできない。
また、図4のフロー図より、「超音波センサ」、「カメラ」の順で検知すると解しても、引用発明の「超音波センサ」は、「前記カメラの消費電流よりも消費電流が小さ」く、かつ、「同時刻」の検知データであることから、「カメラ」で侵入検知に要する時間は短時間であると解され、さらに、「カメラ」で侵入検知せずの場合「超音波センサ」で検知を続ける必要があることから、「カメラ」を稼働状態にした場合に、「超音波センサ」を非稼働状態とすることについては、動機付けが見当たらないのみならず、阻害要因がある。
なお、引用文献1には、「実用上差し支えない範囲で各センサをある時間間隔で稼動させる」(【0020】)と記載されているところから、「超音波センサ」を「常時稼働」に代えて、「ある時間間隔」で稼働させることは容易であるとしても、上記記載した理由により「カメラ」を稼働状態とした場合に「超音波センサ」を非稼働状態とすることは、当業者が容易に想到し得たものではない。
したがって、引用発明に周知技術、技術事項を適用することはできない。
よって、本願発明1は、引用発明、周知技術、及び技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。
2.本願発明2-14について
本願発明2-14は、本願発明1を減縮した発明であって、本願発明1の(相違点1)と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明、周知技術、及び技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。
3.本願発明15-25について
本願発明15は、本願発明1と引用発明の(相違点1)のうち上記(B)「前記回路は前記第一のセンサの前記活動モードから前記休眠モードへの移行に基づいて前記第二のセンサを起動させる」という発明特定事項を含む。
上記「1.本願発明1について」の項中の「(2)相違点についての判断
」で検討したとおり、「カメラ」を「稼働状態」とする間に「超音波センサ」を「非稼働状態」とすることはできない。「カメラ」を「稼働状態」とする間に「超音波センサ」を「非稼働状態」とすることがなければ、「カメラ(前記第一のセンサ)の前記活動モードから前記休眠モードへの移行に基づいて超音波センサ(前記第二のセンサ)を起動させる」構成とはなり得ず、従って、本願発明15に記載された上記(B)に相当する構成は、当業者であっても、引用発明、周知技術、及び技術事項に基づいて当業者が容易に発明することができたものとはいえない。
第6 むすび
以上のとおり、本願発明1-25は、引用発明、周知技術、及び技術事項に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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