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特許拒絶査定不服審判

2017-004643

遊技機

審判番号
2017-004643
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-225118外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2017年04月04日
審決日
2017年11月07日
公報発行日
2018年02月23日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013-225118号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成27年 5月 7日出願公開、特開2015- 84895号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は,平成25年10月30日に出願したものであって,平成28年5月11日付けで拒絶理由が通知され,これに対し同年7月11日に意見書及び手続補正書が提出され,同年12月22日付けで拒絶査定がなされ(発送日:平成29年1月10日),これに対して平成29年4月4日に拒絶査定不服審判の請求がなされ,その審判請求と同時に手続補正がなされ,同年5月8日に前置報告がなされ,これに対して同年6月14日に上申書が提出されたものである。 第2 平成29年4月4日付けの手続補正についての補正の却下の決定 [補正の却下の決定の結論] 平成29年4月4日付けの手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 本件補正の概要 本件補正は特許請求の範囲の請求項1に対する補正を含むものであり,平成28年7月11日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ,以下のとおりである(下線部は本件補正の補正箇所を示す。)。 (補正前:平成28年7月11日付けの手続補正) 「【請求項1】 所定の遊技が可能な遊技機であって, 遊技に関連する演出音を出力可能な演出音出力部と, 遊技者の動作を検出可能な検出部と, 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,該遊技機が設置されている遊技店側が設定可能な第1設定手段と, 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,前記検出部での検出により遊技者側が設定可能な第2設定手段と, 前記第2設定手段により設定される音量を前記検出部での検出がなされたことに基づいて段階的に変更可能な音量変更手段と, 前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力するための処理を実行する確認音出力手段と, 前記第2設定手段にて設定される音量を認識可能に表示する表示手段と, を備え, 前記第2設定手段は,所定範囲内で前記音量の設定が可能であり, 前記確認音出力手段は, 前記第2設定手段により設定される音量が所定範囲の上限にある場合において,当該音量を前記所定範囲の上限外へ変更するように前記検出部での検出がなされたときには確認音を出力するための処理を実行せず, 前記表示手段は,前記第1設定手段により新たに音量が設定された場合には,当該新たに設定された音量にもとづき,前記第2設定手段にて設定される音量表示を行う ことを特徴とする遊技機。」 (補正後:本件補正である平成29年4月4日付け手続補正) 「【請求項1】 所定の遊技が可能な遊技機であって, 遊技に関連する演出音を出力可能な演出音出力部と, 遊技者の動作を検出可能な検出部と, 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,該遊技機が設置されている遊技店側が設定可能な第1設定手段と, 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,前記検出部での検出により遊技者側が設定可能な第2設定手段と, 前記第2設定手段により設定される音量を前記検出部での検出がなされたことに基づいて段階的に変更可能な音量変更手段と, 前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力するための処理を実行する確認音出力手段と, 前記第2設定手段にて設定される音量を認識可能に表示する表示手段と, を備え, 前記第2設定手段は,所定範囲内で前記音量の設定が可能であり, 前記確認音出力手段は, 一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力し, 前記第2設定手段により設定される音量が所定範囲の上限にある場合において,当該音量を前記所定範囲の上限外へ変更するように前記検出部での検出がなされたときには前記所定範囲の上限の音量に対応した確認音を出力するための処理を実行し, 前記表示手段は,前記第1設定手段により新たに音量が設定された場合には,当該新たに設定された音量にもとづき,前記第2設定手段にて設定される音量表示を行う ことを特徴とする遊技機。」 2 補正の適否 (1)補正事項 本件補正は,補正前の請求項1について,以下に挙げる補正事項を含むものである。 ア 補正前の請求項1に記載された発明特定事項である「確認音出力手段」に関して,「一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力し,」との記載を追加する補正。 (2)補正の目的等についての検討 補正事項アは,「確認音出力手段」について「一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力」することと限定する補正であり,また,補正後の請求項1に記載された発明は,補正前の請求項1に記載された発明と,産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので,特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして,本件補正は,本願の願書に最初に添付した特許請求の範囲,明細書及び図面(以下,「当初明細書等」という。)の段落【0257】の記載に基づくものであるから,新規事項を追加するものではない。 3 独立特許要件 そこで,本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か,すなわち,特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか否か,について以下に検討する。 (1)本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明 本件補正後の請求項1に記載された事項により特定される発明(以下,「本願補正発明」という。)は,上記「1 本件補正の概要」に本件補正後の請求項1として記載した以下のとおりのものである(A~Iは,本願補正発明を分説するために当審で付した。)。 「A 所定の遊技が可能な遊技機であって, B 遊技に関連する演出音を出力可能な演出音出力部と, C 遊技者の動作を検出可能な検出部と, D 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,該遊技機が設置されている遊技店側が設定可能な第1設定手段と, E-1 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,前記検出部での検出により遊技者側が設定可能な第2設定手段と, F 前記第2設定手段により設定される音量を前記検出部での検出がなされたことに基づいて段階的に変更可能な音量変更手段と, G-1 前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力するための処理を実行する確認音出力手段と, H-1 前記第2設定手段にて設定される音量を認識可能に表示する表示手段と, を備え, E-2 前記第2設定手段は,所定範囲内で前記音量の設定が可能であり, G-2 前記確認音出力手段は, 一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力し, G-3 前記第2設定手段により設定される音量が所定範囲の上限にある場合において,当該音量を前記所定範囲の上限外へ変更するように前記検出部での検出がなされたときには前記所定範囲の上限の音量に対応した確認音を出力するための処理を実行し, H-2 前記表示手段は,前記第1設定手段により新たに音量が設定された場合には,当該新たに設定された音量にもとづき,前記第2設定手段にて設定される音量表示を行う ことを特徴とする I 遊技機。」 (2)刊行物に記載された事項 原査定の平成28年5月11日付け拒絶理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物である特開2007-89649号公報(以下,「刊行物1」という。)には,図面とともに次の事項が記載されている(下線は当審で付した。)。 (ア)「【0094】 サブ制御装置262は,主制御装置261からのコマンドに基づいて装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ610等の鳴動制御及び演出用ランプ611の点灯(点滅)制御,並びに,主制御装置261からのコマンドに基づいて表示制御装置45へのコマンドを編集して表示制御装置45に送信する機能を果たすものである。サブ制御装置262のMPU550には,そのMPU550により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM551と,ワークメモリ等として使用されるRAM552とを備えている。MPU550には,アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン553を介して入出力ポート554が接続されている。入出力ポート554には,スピーカ,ランプ,装飾図柄表示装置42における変動表示中において所定の表示演出を実行させるための演出用ボタン79,音量調節を行うための音量入力装置620の音量調節ボタン81(図1参照),及び主制御装置261がそれぞれ接続されている。演出変更入力装置612の演出用ボタン79(図1参照)としては,例えば所定のキャラクタが順次出現する態様によって大当たり状態の可能性が大きいことを予告するステップアップ予告等の表示演出用ボタン等が挙げられる。演出用ボタン79が押されると,所定の演出実行のための演出指定コマンドが生成されて,装飾図柄表示装置42に送信されようになっている。なお,音量入力装置620の音量調節ボタン81の操作によって行われる音量調節は,本発明の特徴部分であるために,別途に詳細に後述する。」 (イ)「【0195】 (音響に関連する主たる構成) ここで,本発明のパチンコ機の主たる特徴部分の構成について,図28を参照して説明する。図28は,本形態に係るパチンコ機10の音響に関連する部分を機能的な観点から表したブロック図である。図28に示されたように,本形態のパチンコ機10は,遊技盤30(図3及び図4参照)と,発射装置38と,音響制御手段700と,発射制御手段710と,音声制御手段720と,音量系統情報保持手段701と,音量情報保持手段702と,設定音量情報保持手段703と,音量制御手段730と,音響装置610と,音量入力装置620と,候補音量情報保持手段704と,設定音量制御手段740と,標準音量情報保持手段705と,待機時間保持手段706と,音量リセット手段750とを備える。パチンコ機10において,遊技者による音量入力装置620の操作に応じて設定音量制御手段740が特定の音量系統(遊技者可変の各音量系統)に対応する音量を調節すること,標準音量情報保持手段704及び音量リセット手段が設けられており,それらによって特定の音量系統に対応する音量が音量入力装置620の操作に因らずに自動的に所定の音量にリセットされることが本質的な特徴である。なお,本形態においては,パチンコ機10は音量告知手段760を更に備えており,また,パチンコ機10の遊技盤30は装飾図柄表示装置42(図3参照)を有している。」 (ウ)「【0209】 音量制御手段730は,音響制御手段700で生成された音響制御コマンド(音響制御情報)に基づいて,音量系統情報及び設定音量情報群を参照して音量指示情報を生成し,生成された音量指示情報を含む音量信号を音響装置610に出力する。 【0210】 本形態では,音量制御手段730は,サブ制御装置における音量系統決定部731,音量決定部732及び音量信号生成部733で構成されている。音量系統決定部731は,音量系統情報を参照して,音響制御手段からの音響制御コマンドの種類に応じて,その音響制御コマンドが属する音量系統を決定する。なお,本形態では,音響制御コマンドの種類は,コマンド識別子の種類を意味し,音量系統決定部731における音量系統の決定においては,音響制御コマンドのうちコマンド識別子の情報のみを用いている。この場合,音量制御コマンドの全体の情報を用いる場合よりも音量系統テーブルのデータ量を減少させることができ,また,音量系統の種類を決定する処理を高速化できる。音量決定部732は,設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する。また,音量信号生成部733は,音量決定部732で決定された設定音量情報を含む音量信号(音量指示情報)を生成して出力する。なお,音量信号は,音量指示情報として,複数種類の音量系統のうち音響制御情報の種類に応じた1種類の音量系統に対応する設定音量値(音量設定情報)を含んでいる。」 (エ)「【0212】 音量入力装置620は,サブ制御装置261に接続され,遊技者によって操作される。音量入力装置620では,遊技者可変の設定音量情報を変更するための入力を行が行われる。本形態では,音量入力装置620は,パチンコ機10の表面側に露出した十文字形状の音量調節ボタン81(図4参照)と,スイッチ回路(図示せず)とを備えており,音量調節ボタン81の上端部,下端部,左端部又は右端部の押下によって4つの異なる入力が行える多点選択接触式のスイッチである。 【0213】 入力情報検知手段621は,音量入力装置620の操作に応じた入力情報を検知する。具体的には,本形態では,十文字形状の音量入力ボタン81の上端部,下端部,左端部及び右端部のいずれの部位が押下されたか検知して,それぞれ,上押下情報,下押下情報,左押下情報及び右押下情報を生成する。 【0214】 候補音量情報保持手段704は,選択音量系統群に対応する候補音量情報を保持する。本形態では,遊技者可変の音量系統群(第1の音量系統~第4の音量系統)の各々に対応する候補音量値(候補音量情報)を保持している。 【0215】 設定音量制御手段740は,音量入力装置620の操作に応じて,音量情報群と共に設定音量情報群及び候補音量情報群を参照して設定音量情報群を更新する。なお,「音量入力装置620の操作に応じて設定音量情報群を更新する」とは,音量入力装置620の一回の操作によって,設定音量情報群を更新する場合や,音量入力装置620の複数回の操作によって,最終的に設定音量情報群を更新する場合であってもよいことを意味する。また,「設定音量情報群を更新する」とは,設定音量情報群のうちの少なくとも1つの設定音量情報を更新することを意味する。本形態では,設定音量制御手段740は,候補音量決定部741,候補音量変更部722及び設定音量変更部743とで構成されている。 【0216】 本形態では,設定音量制御手段740は,候補音量決定部741,候補音量変更部742及び設定音量変更部743とで構成されている。候補音量決定部741は,変更対象である音量系統(選択音量系統)を決定したり,音量情報群と共に選択音量系統の候補音量情報を参照して,選択音量系統に対応する新たな候補音量情報を決定したりする。また,候補音量変更部742は,候補音量情報保持手段704の候補音量情報を,候補音量決定部742で決定された新たな候補音量情報に変更する。設定音量変更部743は,遊技者可変の各音量系統の設定音量情報をそれらの候補音量情報に変更する。 【0217】 音量告知手段760は,少なくとも選択音量系統群を含む所定の音量系統群に対応する候補音量情報を告知する。本形態では,音量告知手段760は,サブ制御装置262における音量表示信号情報部761と,表示制御装置45における音量表示画像制御部690とで構成される。音量表示情報生成部761では,遊技者可変の音量系統群の全てに対応する候補音量情報と共に標準音量情報を参照して,音量表示情報を生成する。生成された音量表示情報を電気信号化した音量表示信号が音量表示画像制御部690に送信される。音量表示画像制御部690では,音量表示信号から音量表示情報を抽出して,音量表示情報に応じた音量表示画像を形成するための画像信号を生成して,装飾図柄表示装置(画像表示装置)42に送信する。」 (オ)「【0219】 音量表示画像651には,選択可能な項目として,「ノーマルリーチ音量」(第1の音量系統に対応),「スーパーリーチ音量」(第2の音量系統に対応),「プレミアムリーチ音量」(第3の音量系統に対応),「その他の音量」(第4の音量系統に対応)及び「完了」が示されている。また,「ノーマルリーチ音量」という項目名の右側には,第4の音量系統に対する音量値の選択範囲(設定音量情報として選択できる音量情報の範囲)が四角形(黒塗りの四角形及び白抜きの四角形)で表される。第1の音量系統は8段階の音量調節が可能なために8つの四角形が示されている。黒塗りの四角形の個数が現在の候補音量値(現在の設定音量値と同じ)を表している。また,音量表示画像中の三角形が標準音量値を表している。同様に,「スーパーリーチ音量」,「プレミアムリーチ音量」及び「その他の音量」という各項目名の右側には,それぞれ,第2の音量系統~第4の音量系統に対する音量値の選択範囲及び現在の候補音量値が示されている。音量表示画像651において,「ノーマルリーチ音量」という項目名が太字表示されている。これは,「ノーマルリーチ音量」の項目が選択されていること(選択音量系統が第4の音量系統であること)を表している。つまり,音量調節ボタン81の左端部又は右端部の押下によって,第1の音量系統の候補音量値を更新できることを表している。なお,音量表示画像651においては,第1の音量系統~第4の音量系統の各音量値が「7」(標準音量値)である場合が示されている。 ・・・ 【0224】 次に,音量調節ボタン81の左端部又は右端部の押下によって,選択音量系統の候補音量値の選択を行う。選択音量系統が第1の音量系統である場合について説明する。音量表示画像651が表示されている状態において,音量調節ボタン81の左端部が押下されると,装飾図柄表示装置42に音量表示画像652が表示される。なお,音量表示画像652は,黒塗りの四角形の個数が1つ減少し,白抜きの四角形の個数が1つ増加すること以外は,音量表示画像651と同一である。なお,音量表示画像651が表示されている状態において,音量調節ボタン81の右端部が押下された場合には,音量表示画像651と同一の音量表示画像が再描画される。 【0225】 詳細には,以下の処理を経て,音量表示画像652が表示される。入力情報検知手段621において,音量調節ボタン81の左端部の押下が検出され,左端部の押下を表す左押下情報(変更入力情報の一種)がRAM552に保存される。候補音量決定部741は,RAM552に保存された左押下情報を確認した(図20のS1701参照)後に,第1の音量系統の候補音量値よりも1だけ小さい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内であれば,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新する(図20のS1709参照)。なお,新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を超える場合には,候補音量値を現在の候補音量値にする。これは,実質的には,候補音量値の更新が行われないことを意味する。候補音量値の更新後に,音量表示情報生成部761は,第1の音量系統の候補音量値が1だけ減少したことを表す音量表示更新情報(音量表示情報の一種)を生成し,音量表示更新情報を含む音量表示更新信号を表示制御装置45の音量表示画像制御部690に送信する(図20のS1710参照)。この音量表示情報には,第1の音量系統を指定する情報(選択音量系統の情報)と,第1の音量系統の候補音量情報又は更新前後における候補音量値の差分値とが含まれている。音量表示画像制御部690は,音量表示更新信号の受信を確認した後に,音量表示更新情報に応じた音量表示画像653を装飾図柄表示装置42に表示させるための画像信号を生成する。装飾図柄表示装置42は,画像信号に応じて音量表示画像653を形成する。 【0226】 音量調節ボタン81の左端部又は右端部の押下は,第1の音量系統の候補音量値が所望の値になるまで繰り返し行われる。音量調節ボタン81の左端部が押下された場合は,上記の同一の過程を経て,音量表示画像の更新が行われる。一方,音量調節ボタン81の右端部が押下された場合には,新たな候補音量値が現在の候補音量値よりも1だけ大きいこと以外は,左端部が押下された場合と同一の過程を経て,音量表示画像の更新が行われる。 ・・・ 【0229】 最後に,音量表示画像654が表示された状態(「完了」が選択された状態)において音量調節ボタン81の左端部又は右端部を押下することによって,音量設定情報を更新して音量調節を完了する。第1の音量情報~第4の音量系統の各々に対応する設定音量値は,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択されたそれらの各々に対応する候補音量値に変更される。」 (カ)「【0244】 上記においては,候補音量情報の告知を画像表示装置における画像表示で行ったが,音響装置によって特定の音声を候補音量情報に対応する音量で出力することによって候補音量情報を告知してもよい。この場合,図38に示されたように,音量告知制御手段760は,更に,候補音量情報に対応する音量を決定し,候補音量信号を生成する音量決定部762と,特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定し,候補音声信号を生成する音声決定部763とを備える。音響装置610では,候補音声信号に応じた音声を候補音量信号に応じた音量で出力する。更に,図示しないが,音量決定部及び音声決定部において,設定音量情報及び/又は標準音量情報を参照して,設定音量情報を含む設定音量信号及び/又は標準音量情報を含む標準音量信号が生成されてもよい。この場合,候補音量信号と設定音量信号及び/又は標準音量信号とは対を成して音響装置610に送信することが好ましい。」 (キ)「【符合の説明】 【0251】 ・・・ 610:音響装置(スピーカ) ・・・」 上記記載事項(ア)~(キ)より,以下の事項が導かれる。 なお,(a)~(i)は本願補正発明の構成A~Iに対応した事項を示している。 (a)上記段落【0195】には「パチンコ機10」が記載されており,刊行物1には, パチンコ機10が記載されているといえる。 (b)上記段落【0094】には「装飾図柄の変動表示に応じた演出用スピーカ610等の鳴動制御」と記載され,上記段落【0251】には,「610:音響装置(スピーカ)」と記載されているから,刊行物1には, 装飾図柄の変動表示に応じて鳴動制御される,音響装置である演出用スピーカ610が記載されているといえる。 (c)上記段落【0212】には「音量入力装置620は・・・遊技者によって操作される。」及び「音量入力装置620は,・・・十文字形状の音量調節ボタン81・・・を備え・・・」と記載され,上記段落【0213】には「入力情報検知手段621は,音量入力装置620の操作に応じた入力情報を検知する。」と記載されているから,刊行物1には, 十文字形状の音量調節ボタン81を備え,遊技者によって操作される音量入力装置620と,当該音量入力装置620の操作に応じた入力情報を検知する入力情報検知手段621が記載されているといえる。 (e)上記段落【0219】には「ノーマルリーチ音量」(第1の音量系統に対応)」と記載され,上記段落【0225】には「入力情報検知手段621において,音量調節ボタン81の左端部の押下が検出され・・・た・・・後に,第1の音量系統の候補音量値よりも1だけ小さい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内であれば,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新する」,「新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を超える場合には,候補音量値を現在の候補音量値にする。」と記載され,上記段落【0226】には「音量調節ボタン81の右端部が押下された場合には,新たな候補音量値が現在の候補音量値よりも1だけ大きいこと以外は,左端部が押下された場合と同一の過程を経」ることが記載されているから,刊行物1には, 第1の音量系統であるノーマルリーチ音量について,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に, 候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内の場合には,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新し,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を越える場合には,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理(以下,「処理1」という。)を行うことが記載されているといえる。 また,上記段落【0229】には「第1の・・・音量系統・・・に対応する設定音量値は,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された・・・候補音量値に変更される。」と記載されているので,刊行物1には, 第1の音量系統に対応する設定音量値を,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された候補音量値に変更する処理(以下,「処理2」という。)を行うことが記載されているといえる。 そして,上記段落【0215】には「設定音量制御手段740は,音量入力装置620の操作に応じて,・・・設定音量情報群を更新する。」と記載されているから,上記処理1及び処理2は,設定音量制御手段740により行われていることは明らかである。 以上検討したことをまとめると,刊行物1には, ・第1の音量系統であるノーマルリーチ音量について,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に, 候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内の場合には,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新し,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を越える場合には,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理(処理1)と, ・第1の音量系統に対応する設定音量値を,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された候補音量値に変更する処理(処理2)と を行う設定音量制御手段740が記載されているといえる。 (f)上記段落【0210】には「音量制御手段730は,・・・音量系統決定部731,音量決定部732及び音量信号生成部733で構成されている。」,「音量決定部732は,設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する。」,「音量信号生成部733は,音量決定部732で決定された設定音量情報を含む音量信号(音量指示情報)を生成して出力する。」と記載されているから,刊行物1には, 設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する音量決定部732と, 音量決定部732で決定された,設定音量情報を含む音量信号を生成して出力する音量信号生成部733を有する音量制御手段730が記載されているといえる。 (g)上記段落【0244】には「候補音量情報に対応する音量を決定し,候補音量信号を生成する音量決定部762」,「特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定し,候補音声信号を生成する音声決定部763」,「音響装置610では,候補音声信号に応じた音声を候補音量信号に応じた音量で出力する。」と記載されているから,刊行物1には, 音響装置610に,候補音声信号に応じた音声を候補音量情報に応じた音量で出力させるために, 候補音量情報に対応する音量を決定する音量決定部762と, 特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定し,候補音声信号を生成する音声決定部763とを有することが記載されているといえる。 (h)上記段落【0217】には「音量表示情報生成部761では,遊技者可変の音量系統群の全てに対応する候補音量情報・・・を参照して,音量表示情報を生成する。」,「音量表示画像制御部690では,・・・音量表示情報に応じた音量表示画像を形成するための画像信号を生成して,装飾図柄表示装置(画像表示装置)42に送信する。」と記載されているから,刊行物1には, 遊技者可変の音量系統群の全てに対応する候補音量情報を参照して,音量表示情報を生成する音量表示情報生成部761と, 音量表示情報に応じた音量表示画像を形成するための画像信号を生成して,装飾図柄表示装置(画像表示装置)42に送信する音量表示画像制御部690と, 音量表示画像を表示する装飾図柄表示装置(画像表示装置)42が記載されているといえる。 (i)上記(a)のとおり,刊行物1には, パチンコ機10が記載されているといえる。 上記記載事項(ア)~(キ)及び上記の認定事項(a)~(i)から,刊行物1には,次の発明(以下,「引用発明1」という。)が記載されていると認められる。 「a パチンコ機10であって, b 装飾図柄の変動表示に応じて鳴動制御される,音響装置である演出用スピーカ610と, c 十文字形状の音量調節ボタン81を備え,遊技者によって操作される音量入力装置620と,当該音量入力装置620の操作に応じた入力情報を検知する入力情報検知手段621と, e・第1の音量系統であるノーマルリーチ音量について,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に, 候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内の場合には,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新し,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を越える場合には,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理(処理1)と, ・第1の音量系統に対応する設定音量値を,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された候補音量値に変更する処理(処理2)と を行う設定音量制御手段740と, f 設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する音量決定部732と, 音量決定部732で決定された設定音量情報を含む音量信号を生成して出力する音量信号生成部733を有する音量制御手段730を有し, g 音響装置610に,候補音声信号に応じた音声を候補音量情報に応じた音量で出力させるために, 候補音量情報に対応する音量を決定する音量決定部762と, 特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定し,候補音声信号を生成する音声決定部763とを有するとともに, h 遊技者可変の音量系統群の全てに対応する候補音量情報を参照して,音量表示情報を生成する音量表示情報生成部761と, 音量表示情報に応じた音量表示画像を形成するための画像信号を生成して,装飾図柄表示装置(画像表示装置)42に送信する音量表示画像制御部690と, 音量表示画像を表示する装飾図柄表示装置(画像表示装置)42を有する i パチンコ機10。」 (3)対比 (a)引用発明1の「パチンコ機10」は,パチンコという遊技が可能な遊技機であることが明らかである。したがって,引用発明1の「パチンコ機10」は, 本願補正発明の「所定の遊技が可能な遊技機」に相当する。 (b)引用発明1の「装飾図柄の変動表示に応じて鳴動制御される」ことは,本願補正発明の「遊技に関連する演出音を出力」していることに相当する。 したがって,引用発明1の「装飾図柄の変動表示に応じて鳴動制御される,音響装置である演出用スピーカ610」は, 本願補正発明の「遊技に関連する演出音を出力可能な演出音出力部」の機能を有するといえる。 (c)引用発明1の「音量入力装置620」は遊技者によって操作されるものであるので,引用発明1の「当該音量入力装置620の操作に応じた入力情報を検知する」ことは,本願補正発明における「遊技者の動作を検出」していることに相当する。 してみると,引用発明1の「十文字形状の音量調節ボタン81を備え,遊技者によって操作される音量入力装置620と,当該音量入力装置620の操作に応じた入力情報を検知する入力情報検知手段621」は, 本願補正発明の「遊技者の動作を検出可能な検出部」の機能を有するといえる。 (e)引用発明1の「第1の音量系統であるノーマルリーチ音量」について,ノーマルリーチ音は演出音であることは,当業者にとって明らかである。また,引用発明1の「第1の音量系統の音量値の選択範囲」は,本願補正発明の「所定範囲」に相当する。 してみると,引用発明1の 「・第1の音量系統であるノーマルリーチ音量について,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に, 候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内の場合には,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新し,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を越える場合には,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理(処理1)と, ・第1の音量系統に対応する設定音量値を,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された候補音量値に変更する処理(処理2)と を行う設定音量制御手段740」は, 本願補正発明の「前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,前記検出部での検出により遊技者側が設定可能な第2設定手段」であって,「所定範囲内で前記音量の設定が可能であ」る第2設定手段の機能を有するといえる。 (f)引用発明1においては,「設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する音量決定部732と,音量決定部732で決定された設定音量情報を含む音量信号(音量指示情報)を生成して出力する音量信号生成部733を有する音量制御手段730」を備えている。 ここで,上記設定音量情報群に含まれる設定音量値については,上記「(2)(e)」に示したように, ・第1の音量系統であるノーマルリーチ音量について,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に, 候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内の場合には,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新し,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を越える場合には,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理(処理1)と, ・第1の音量系統に対応する設定音量値を,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された候補音量値に変更する処理(処理2)と を行う設定音量制御手段740における処理2によって,変更されるものである。 そして,刊行物1に接した当業者にとって,引用発明1においてノーマルリーチ音などの演出音の音量は,上記音量信号(音量指示情報)に基づいて制御されていることは明らかである。 つまり,引用発明1においては,設定音量制御手段740における処理2により変更された設定音量値に基づいて,音量制御手段730において音量信号(音量指示情報)を生成することにより,演出音の音量を変更しているということができる。 したがって,引用発明1における「設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する音量決定部732と,音量決定部732で決定された設定音量情報を含む音量信号(音量指示情報)を生成して出力する音量信号生成部733を有する音量制御手段730」は,本願補正発明の「前記第2設定手段により設定される音量を」「変更可能な音量変更手段」の機能を有するといえる。 さらに,引用発明1の上記設定音量制御手段740の処理1においては,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に,候補音量値を1だけ大きいものに変更する処理を行うときには,候補音量値も設定音量値も段階的に(1だけ)変更されているということができる。 してみると,引用発明1の上記音量制御手段730は,そのように段階的に変更される設定音量値に基づいて音量信号(音量指示情報)を生成するのであるから,その音量信号(音量指示情報)も段階的に変更可能であることは明らかである。 よって,引用発明1における「設定音量情報群を参照して,音量系統決定部731で決定された音量系統に対応する設定音量情報を決定する音量決定部732と,音量決定部732で決定された設定音量情報を含む音量信号(音量指示情報)を生成して出力する音量信号生成部733を有する音量制御手段730」は, 本願補正発明の「前記第2設定手段により設定される音量を前記検出部での検出がなされたことに基づいて段階的に変更可能な音量変更手段」の機能を有するといえる。 (g)本願補正発明の構成G-1~G-3と,引用発明1との対比 ア 本願補正発明の構成G-1と引用発明1の構成gとの対比 本願補正発明の構成G-1と,引用発明1の構成gとを対比する。 引用発明1の構成gにおける「候補音量情報」は,少なくとも引用発明1の構成eにおける「第1の音量系統の候補音量値」を含むことは,明らかである。 そして,引用発明1の「第1の音量系統の候補音量値」については,上記「(2)(e)」に示したように,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に,設定音量制御手段740(本願補正発明の「第2設定手段」)により更新されるものである。 してみると,引用発明1の構成gにおける「候補音量情報」は,本願補正発明の「前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量」に相当するといえる。 また,引用発明1の構成gにおいては「特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定」することにより生成した候補音声信号に応じた音声を,音響装置610により出力するための処理が行われている。 してみると,引用発明1の「音響装置610に,候補音声信号に応じた音声を候補音量情報に応じた音量で出力させる」ことは,本願補正発明の「該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力する」ことに相当するといえる。 したがって,引用発明1の構成gである「音響装置610に,候補音声信号に応じた音声を候補音量情報に応じた音量で出力させるため」の構成である「候補音量情報に対応する音量を決定する音量決定部762」及び「特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定し,候補音声信号を生成する音声決定部763」は, 本願補正発明の「前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力するための処理を実行する確認音出力手段」の機能を有するといえる。 イ 本願補正発明の構成G-2と,引用発明1の構成gとの対比 本願補正発明の構成G-2と,引用発明1の構成gとを対比するに,本願補正発明は「前記確認音出力手段は,一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力」するが,引用発明1はそのような構成を有するか不明である。 ウ 本願補正発明のG-3と,引用発明の構成gとの対比 本願補正発明の構成G-3と,引用発明1の構成gとを対比する。この対比にあたり,引用発明1において「設定音量制御手段740」により設定される音量が「第1の音量系統の音量値の選択範囲」の上限である場合(すなわち,第2設定手段により設定される音量が,所定範囲の上限にある場合)に,引用発明1の音量決定部762と音声決定部763ではどのような処理が行われるのかについてみてみる。 上記「(2)(e)」に示したように,引用発明1は, ・第1の音量系統であるノーマルリーチ音量について,入力情報検知手段621において音量調節ボタン81の右端部の押下が検出された後に, 候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲内の場合には,第1の音量系統の候補音量値を新たな候補音量値に更新し,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値が第1の音量系統の音量値の選択範囲を越える場合には,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理(処理1)と, ・第1の音量系統に対応する設定音量値を,上記の音量調節ボタン81の操作によって選択された候補音量値に変更する処理(処理2)と を行う設定音量制御手段740を備えている。 したがって,引用発明1において, ・第1の音量系統の現在の候補音量値が,第1の音量系統の音量値の選択範囲の上限となっている場合であって, ・更に音量調節ボタン81の右端部の押下が検出されたとき には,上記処理1において,候補音量値よりも1だけ大きい新たな候補音量値は,第1の音量系統の音量値の選択範囲を超えることとなり,第1の音量系統の候補音量値を現在の候補音量値とする処理が行われることとなる。 そして,このとき引用発明1の音量決定部762と音声決定部763では,現在の候補音量値である「第1の音量系統の音量値の選択範囲」の上限に対応した候補音量値に対応する音量の音声を,音響装置610から出力するための処理が行われることになることは,当業者にとって明らかである。 してみると,引用発明1の音量決定部762と音声決定部763は,本願補正発明の「前記第2設定手段により設定される音量が所定範囲の上限にある場合において,当該音量を前記所定範囲の上限外へ変更するように前記検出部での検出がなされたときには前記所定範囲の上限の音量に対応した確認音を出力するための処理を実行」する確認音出力手段の機能を有するといえる。 エ 本願補正発明の構成G-1~G-3と,引用発明1との対比のまとめ 以上をまとめると,引用発明1における「音響装置610に,候補音声信号に応じた音声を候補音量情報に応じた音量で音声を出力させるために, 候補音量情報に対応する音量を決定する音量決定部762と, 特定の音声パターン(単なるビープ音)を決定し,候補音声信号を生成する音声決定部763とを有する」ことについては, 本願補正発明と「前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力するための処理を実行する確認音出力手段」を有し, 「前記確認音出力手段」は, 「前記第2設定手段により設定される音量が所定範囲の上限にある場合において,当該音量を前記所定範囲の上限外へ変更するように前記検出部での検出がなされたときには前記所定範囲の上限の音量に対応した確認音を出力するための処理を実行」する点で共通するといえる。 (h)引用発明1の構成hにおける「音量表示画像を表示する装飾図柄表示装置(画像表示装置)42」は,遊技者可変の音量系統群の全てに対応する候補音量情報を参照して生成された音量表示情報に応じて,「音量表示画像制御部690」により生成された音量表示画像を表示するものである。 そして,上記候補音量情報は,上記(e)に示した設定音量制御手段740により更新される第1の音量系統の候補音量値を含むものである。 したがって,引用発明1の「音量表示画像を表示する装飾図柄表示装置(画像表示装置)42」は, 本願補正発明の「第2設定手段にて設定される音量を認識可能に表示する表示手段」の機能を有するといえる。 (i)引用発明1の「パチンコ機10」は, 本願補正発明の「遊技機」に相当する。 上記(a)~(i)から,本願補正発明と引用発明とは, [一致点] A 所定の遊技が可能な遊技機であって, B 遊技に関連する演出音を出力可能な演出音出力部と, C 遊技者の動作を検出可能な検出部と, E-1 前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,前記検出部での検出により遊技者側が設定可能な第2設定手段と, F 前記第2設定手段により設定される音量を前記検出部での検出がなされたことに基づいて段階的に変更可能な音量変更手段と, G-1 前記検出部での検出がなされたときに,該検出後に前記第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を前記演出音出力部から出力するための処理を実行する確認音出力手段と, H-1 前記第2設定手段にて設定される音量を認識可能に表示する表示手段と, を備え, E-2 前記第2設定手段は,所定範囲内で前記音量の設定が可能であり, G-3 前記確認音出力手段は,前記第2設定手段により設定される音量が所定範囲の上限にある場合において,当該音量を前記所定範囲の上限外へ変更するように前記検出部での検出がなされたときには前記所定範囲の上限の音量に対応した確認音を出力するための処理を実行する I 遊技機。」 である点で一致し,以下の点で相違する。 [相違点1](構成D) 本願補正発明では「前記演出音出力部から出力される演出音の音量を,該遊技機が設置されている遊技店側が設定可能な第1設定手段」を有するのに対し, 引用発明1ではそのような構成であるか不明である点。 [相違点2](構成G-2) 第2設定手段により設定される音量に対応する確認音を出力する確認音出力手段に関し,本願補正発明では「一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力」しているのに対し, 引用発明1ではそのような構成であるか不明である点。 [相違点3](構成H-2) 第2設定手段にて設定される音量を認識可能に表示する表示手段に関し,本願補正発明では「前記第1設定手段により新たに音量が設定された場合には,当該新たに設定された音量にもとづき,前記第2設定手段にて設定される音量表示を行う」のに対して, 引用発明1では,設定音量制御手段740(第2設定手段)により設定される音量を表示しているものの,この音量表示と遊技店側による音量設定との関係が不明である点。 (4)判断 ア 相違点1,3について 相違点1,3については,ともに遊技店側の音量設定に関するものであって,相違点2とは直接関連しないものである。したがって,以下では相違点1,3についてまとめて検討する。 本願出願時の遊技機の技術分野において,遊技店側で新たに音量を設定すると,その新たに設定された音量に基づいて,遊技者側にて音量設定のための表示を行わせるという技術事項は周知(以下,この技術事項を「周知技術1」という。)である。 この周知技術1は,例えば, 特開2011-200511号公報(特に,段落【0112】に「設定回転子83aは,スピーカ27L,27R,27a,27bから出力される音の音量範囲と初期音量を,遊技場の関係者(係員)が設定する部分であり,・・・遊技者が変更可能な音量の下限音量(下段の回転ボリューム;外周突起部の色が白),初期(デフォルト)音量(中段の回転ボリューム;外周突起部の色が黒),遊技者が変更可能な音量の上限音量(上段の回転ボリューム;外周突起部の色が赤)をそれぞれ,個別に設定できるとともに,・・・」と記載され,段落【0406】には「一方,・・・音量範囲設定部83の設定回転子83aにて設定されている上限音量と下限音量,並びにRAM85の所定領域に格納されている現在において設定されているスピーカ音量(これらスピーカ音量が格納されていないときには,音量範囲設定部83の設定回転子83aにて設定されている初期音量)を特定し,該特定した上限音量と下限音量と,設定されているスピーカ音量とが表示された図13(b)に示すスピーカ音量設定画面を変動表示装置9に表示する制御を行い・・・」と記載されている。(下線は当審にて付した。))や, 特開2005-288020号公報(特に,段落【0053】には「初期音量は、・・・ホール用音量調整スイッチ・・・によって、遊技店が設定できる。」と記載され,段落【0058】には「・・・操作ボタン75からの操作信号が入力されると・・・図柄制御基板40に指示して図柄表示装置15に音量表示を行わせ・・・」,「図柄表示装置15においては、図7に例示するような音量インジケータ41による音量表示が行われる。」と記載され,段落【0073】には「一旦デモ表示になってから操作ボタン75を押すと、そのときに表示される音量インジケータ41は初期音量を示す・・・」と記載されている。(下線は当審にて付した。)) に記載されている。 ここで,引用発明1と上記周知技術1とは,ともに遊技機の技術分野に属し,遊技者側による音量調整を可能とする点で共通の構成を有している。 してみると,引用発明1における遊技者側による音量調整について,遊技店側で新たに音量を設定すると,その新たに設定された音量に基づいて,遊技者側にて音量設定のための表示を行わせるという周知技術1を適用して,上記相違点1,3に係る本願補正発明の構成とすることは,当業者が容易になし得ることである。 イ 相違点2について 相違点2について検討する。 本願出願時の電子機器の音量調整の技術分野において,音量調整の操作を行うと確認音を出力するとともに,この確認音の出力中に再度音量調整の操作を行うと現在出力中の確認音を中断することにより終了させて,新たな確認音を出力するという技術事項は,周知技術(以下,この技術事項を「周知技術2」という。)である。 この周知技術2は,例えば, 特開2002-218351号公報(段落【0040】に「先ず,全音声発音時間がLで,現在の音量設定値が“0”である場合,時刻t1でリモコンの設定キーを1回押して音量設定値を“1”にすると,音声メモリ1に記憶されている所定の音声データが音量設定値“1”に対応する音量の確認音W1で発音される。確認音W1が発音開始された後,ユーザが音量の大きさを判定し,全発音時間Lが経過する前の時刻t2で更に設定キーを1回押して音量設定値を“2”に変更すると,その時点で発音中の確認音W1が中断され,新たに音量設定値“2”に対応する音量の確認音W2が発音開始される。」と記載されている。(下線は当審にて付した。)や, 特開2007-267955号公報(段落【0053】には「報知手段31は報知切り換え手段33による切り換えに従い,切り換えられた音量を音声報知手段31aにより音声で報知できる。」と記載され,段落【0057】には「また、音量の切り換えに伴なう音や音声による報知は、切り換えられた音量にて行うようにしている。」と記載され,段落【0054】には「この場合,音声報知手段31aによる切り換えられた音量の音声報知中に,別の音量に切り換えられたとき,制御手段34はその時点の音量の音声報知を中断し,切り換えられた別の音量につき音声報知手段31aにより音声報知するようにする。」と記載され,段落【0055】には「図4に例示するように、音声報知手段31aの先の切り換え操作により音量を例えば「大」に切り換えられたことにつき報知1を行なっている途中、つまり切り換えを有効とする待ち時間tが経過しないデータD1やデータD2での報知途中で、次の切り換え操作で別の音量例えば「中」に切り換えられたとき、制御手段34がその時点の音量の報知1を中断し、切り換えられた別の音量「中」についての音声での報知2を行い、」と記載されている。(下線は当審にて付した。)) にも記載されているように,対象とする機器の分野を問わず周知である。 そして,引用発明1と周知技術2とは,ともに利用者による音量調節ができる電子機器であるという点で関連する技術分野に属するといえ,更に音量調節の状態について,利用者に音声で報知するという点において共通の作用,機能を有しているといえる。 したがって,引用発明1において,設定される音量に対応する確認音について,確認音の出力中に再度音量調整の操作を行うと現在出力中の確認音を中断することにより終了させて新たな確認音を出力するという周知技術2を適用して,相違点2に係る本願補正発明の構成とすることは,当業者にとって容易である。 そして,本願補正発明の効果について検討してみても,刊行物1,周知技術1,周知技術2から当業者が予想する範囲のものであり,格別なものとは認められない。 (5)請求人の主張について 請求人は,平成29年6月14日付けの上申書において「補正後の請求項1に係る発明は,「一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力」するものでありますので,そもそも音の重複を生じることはありません。仮に,一の確認音の出力が終了したときと新たな確認音の出力が開始されたときとの間隔がとても短く,音が連続して聴こえるように遊技者が感じたとしても,遊技者は最後部(新たな確認音における最後の部分)を把握することで現在の音量を認識できます。なお,補正後の請求項1に係る発明では,表示手段が設定される音量を認識可能に表示します。つまり,遊技者は,音量を聴覚及び視覚の両方で適切に認識できます。 従いまして,補正後の請求項1に係る発明が「遊技者が短期間に連続して操作を行ったときに,確認音が連続して出力されてしまい,遊技者が確認音の認識に誤認を生じるおそれがなく,現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすいという有用な作用」を有することは明らかです。」と主張している。 この主張について検討する。上記のとおり引用発明1と周知技術2から導かれる発明における確認音(調整音)は,確認音の出力中に再度音量調整の操作を行うと現在出力中の確認音を中断することにより終了させて,新たな確認音を出力するものであるので,確認音の重複が生じないものであって,上記主張における「遊技者が短期間に連続して操作を行ったときに,確認音が連続して出力されてしまい,遊技者が確認音の認識に誤認を生じるおそれがなく,現在設定された音量がいずれの音量であるかを把握しやすいという有用な作用」を有することも明らかである。 よって,上記主張における,本願補正発明の上記「有用な作用」は,引用発明1及び周知技術2から予測しうるものといえるので,請求人の主張は採用できない。 (6)まとめ したがって,本願補正発明は,引用発明1,周知技術1及び周知技術2に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるので,特許法第29条第2項の規定に基づいて特許出願の際独立して特許を受けることができない。 よって,本件補正は,特許法第17条の2第6項にて準用する同法第126条第7項の規定に違反するので,同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明 本件補正は,上記のとおり却下されることとなったので,本願の請求項1に係る発明は,平成28年7月11日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ,その請求項1に係る発明(以下,「本願発明」という。)は,上記「第2[理由]1」に本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 1 刊行物1 原査定の平成28年5月11日付け拒絶理由に引用された本願出願前に頒布された刊行物1の記載事項及び引用発明1の認定については,上記「第2[理由]3(2)」に記載したとおりである。 2 対比・判断 本願発明は,上記「第2[理由]1」で検討した本願補正発明から, ア 「確認音出力手段」について「一の確認音の出力が終了してから新たな確認音を出力」する構成を省いたものである。 このような本願発明は,上記本願補正発明から,上記「第2[理由]3(3)」で示した本願補正発明と引用発明1の相違点である[相違点2]に関する構成を省いたものといえる。したがって,本願発明と,引用発明1とは上記[相違点1]及び[相違点3]で相違する。 しかしながら,上記「第2[理由]3(4)」に示したとおり,引用発明1に上記周知技術1を適用して,相違点1,3に係る本願発明の構成とすることは,当業者にとって容易になし得ることである。 よって,本願発明は,引用発明1,周知技術1に基づいて,当業者が容易に発明をすることのできたものである。 3 むすび 以上の通り,本願発明は,特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって,その余の請求項について検討するまでもなく,本願は拒絶すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。

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2017-004643

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