商標取消審判
2016-300788
キッズライフ、キッズライフクラブ
- 審判番号
- 2016-300788
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願平4-291134
- 登録番号
- 商標登録第3178379号(T3178379)
- 請求日
- 2016年11月09日
- 審決日
- 2017年12月14日
- 公報発行日
- 2018年03月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】松下 弘美
- 【被請求人】株式会社 キャリアリンク
- 審判長/審判官
- 審判長 井出 英一郎
- 審判官 中束 としえ
- 審判官 真鍋 恵美
- 分類
- T131 .1 -Y (042)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第2条第3項第8号、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(SGML)
事件の表示
上記当事者間の登録第3178379号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
【結 論】
本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。
理由
【理 由】
第1 本件商標
本件登録第3178379号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示したとおりの構成からなり、平成4年9月30日に登録出願、第42類「保育所・企業内保育所・臨時保育施設における乳幼児の保育」を指定役務として、同8年7月31日に特例商標として設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、平成28年11月21日である。
第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項により、本件商標についての登録を取消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求理由
本件商標は、その指定役務、第42類「保育所・企業内保育所・臨時保育施設における乳幼児の保育」について、継続して3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁書等に対する弁駁
請求人は、被請求人の答弁及び回答に対して何ら弁駁していない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、答弁書及び回答書において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証及び添付書類1ないし3を提出した(審決注:添付書類1ないし添付書類3については、乙第7号証ないし乙第9号証として扱う。)
1 答弁の理由
2か所の事業所との業務契約において、本件商標に係る役務である、第42類「保育所・企業内保育所・臨時保育施設における乳幼児の保育」について、15年以上事業継続の実績を有するため、取消審判の請求は成り立たない。
2 回答書(平成29年7月26日付け)
乙第5号証のカタログは、印刷原稿(乙8)を提出する。カタログ制作の印刷は、内製で都度印刷処理をしているため発注書、納品書及び請求書は存在しない。
また、乙第5号証のカタログについて、被請求人が、大阪府医師会から委託受けて、当該業務を行った事実を証明する証拠として、「本件に関する事業概要説明書」(乙7)、「カタログ原稿」(乙8)及び「2016年度4月から2017年2月までの請求書写し」(乙9)を提出する。
第4 当審の判断
1 被請求人の提出した証拠について
(1)乙第5号証は、「平成28年度大阪府医師会 産業医基礎研修会(後記研修)/臨時 託児ルームを設置」の表題のリーフレットであるところ、その1葉目には「平成28年度、大阪府医師会産業医基礎研修会(後記研修)にご参加の方で託児をご希望の方は下記までお電話にてご予約ください。・・・託児のご予約締め切り 11/18(金)」の記載、及び「日時/平成28年12月4日(日)9:30~16:15」、「対象/0歳(6ヶ月児)~就学前までのお子様」、「定員/5名」及び「大阪府医師会館/大阪市天王寺区上本町2-1-22・・・研修会は2階ホール/託児室は4階41会議室となります。」の記載がある。
また、2葉目には、「お問い合わせ・ご予約の変更やキャンセルなどの連絡先」として、「キッズライフクラブ(株式会社キャリアリンク内)担当:梅村」の記載及び住所、電話番号等の記載があり、1葉目及び2葉目の下部には、別掲2の商標(以下「使用商標」という。)が表示されている。
(2)乙第6号証は、2013年度ないし2016年度の「医師会等出張託児実績」であるところ、それぞれの年度には、「日にち」、「予約数」及び「ご利用人数」の項目があり、2016年度の「12月4日」には、「予約数」及び「ご利用人数」欄に「2人」の記載がある。
(3)乙第9号証は、「大阪府医師会」、「日本病理学会 近畿支部」及び「大阪小児科学会」を宛先とする被請求人が作成した、2016年4月16日から2017年2月12日の期間の「御請求書」の写しである。
そして、2016年12月4日付けの請求書は、「大阪府医師会」を宛先とするものであり、「件名」には「一時保育に関する件」の記載があり、また、「項目」欄には「1.一時預かり保育関連費」の記載があり、その内訳として「主任保育スタッフ人件費」、「保育スタッフ人件費」等の「単価」、「数量」及び「金額」が記載され、さらに、「備品レンタル料」及び「保険料」には、それぞれ「数量」欄に「2名」の記載がある。
2 判断
(1)使用商標について
リーフレット(乙5)表示された、家をモチーフとしたと思しき図型内の8つに区切られた枠内に「KIDS’」及び「LIFE」の文字を2段に表し、その下部に「キッズ・ライフ クラブ」の文字を配した構成からなる使用商標は、本件商標と同一といえるものである。
(2)使用者について
使用商標が表示されたリーフレット(乙5)には、予約等の連絡先として被請求人の名称及び住所等が記載されていることから、当該リーフレットは被請求人が作成したということができるものであり、使用商標の使用者は、被請求人と認められる。
(3)使用役務について
リーフレット(乙5)には、「臨時 託児ルームを設置」の表示があるところ、「託児」とは、「乳幼児をあずかり、保護者が安心して業務につけるようにすると共に、幼児の保育にあたる社会的施設。→保育所(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)」の意味を有する語である。
そして、リーフレットに記載の対象者は、「0歳(6ヶ月児)~就学前までの子ども」であること、及び、乙9号証の「御請求書」が「一時預かり保育」に関するものであることからすれば、被請求人は、平成28年12月4日に「臨時保育施設における乳幼児の保育」の役務を提供したものと推認できるものである。
(4)使用時期について
被請求人は、上記(3)のとおり、平成28年12月4日に「臨時保育施設のおける乳幼児の保育」の役務を提供したものと推認できること、及び、リーフレット(乙5)には、「託児のご予約締め切り 11/18(金)」の記載があることからすれば、当該リーフレットは、上記締め切りの前に頒布されたものと推認することができるものであり、これは要証期間内である。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば、被請求人(商標権者)は、要証期間内に、その指定役務の範ちゅうに含まれる「臨時保育施設における乳幼児の保育」の提供を内容とするリーフレット(乙5)に、本件商標と同一と認められる商標を付して頒布したものと推認ができる。
そして、上記使用行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品若しくは役務に関する広告に標章を付して頒布する行為」に該当するものと認められる。
3 まとめ
以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、本件審判の請求に係る指定役務の範ちゅうに含まれる「臨時保育施設における乳幼児の保育」について、本件商標と同一といえる商標の使用をしたことを証明したといえるものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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