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特許拒絶査定不服審判

2016-012458

遊技機

審判番号
2016-012458
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-063202外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年08月18日
審決日
2017年03月27日
公報発行日
2017年07月28日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .575-Z (A63F) / P18 .121-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第3項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014- 63202号「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成26年10月16日出願公開、特開2014-195676号〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成24年5月28日に出願した特願2012-120934号の一部を平成26年3月26日に新たに出願したものであって、平成27年4月2日付けで拒絶理由通知がなされ、同年5月29日付けで意見書及び手続補正書が提出され、同年10月28日付けで拒絶理由通知がなされ、同年12月22日付けで意見書及び手続補正書が提出され、平成28年5月13日付けで平成27年12月22日付け手続補正が却下されるとともに拒絶査定がなされ、これに対し平成28年8月18日付けで拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされたものである。 第2 平成28年8月18日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成28年8月18日付けの手続補正を却下する。 [理由] 1 補正の概要 平成28年8月18日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)は、特許請求の範囲の請求項1の記載の補正を含む補正であり、特許請求の範囲の請求項1は、 補正前(平成27年5月29日付け手続補正)の 「【請求項1】 遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置と、 始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、 前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段と、 前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段と、 遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な特定領域と、 前記特定領域に進入した遊技球を検出する特定領域検出手段と、 前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段と、 前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手段と、 前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後に、前記特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段と、 前記乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段と、 前記特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知する演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行うことを特徴とする遊技機。」 から、 「【請求項1】 A 遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置と、 B 始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、 C 前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段と、 D 前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段と、 E 遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な第1特定領域と第2特定領域と、 F 前記第1特定領域に進入した遊技球を検出する第1特定領域検出手段と、前記第2特定領域に進入した遊技球を検出する第2特定領域検出手段と、 G 前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段と、 H 前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手段と、 I 前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後に、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段と、 J 前記乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段と、 K 前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知するラウンド数報知演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 L 前記ラウンド回数決定手段は、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定し、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定し、 M 前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行い、 N 前記演出実行手段は、前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示されてから前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまでは、前記第1特定領域を遊技球が進入したときと前記第2特定領域を遊技球が進入したときとの遊技の内容を説明する遊技説明演出を実行し、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド数報知演出を実行することを特徴とする遊技機。」 へ補正された(下線部は補正箇所を示す。ただし、記号A~Nは分説するため当審にて付した。)。 2 補正の適否 (1)補正の目的 本件補正により、補正前の「遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な特定領域と」が、「遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な第1特定領域と第2特定領域と」に、補正前の「前記特定領域に進入した遊技球を検出する特定領域検出手段と」が、「前記第1特定領域に進入した遊技球を検出する第1特定領域検出手段と、前記第2特定領域に進入した遊技球を検出する第2特定領域検出手段と、」に、補正前の「前記特定領域検出手段によって遊技球が検出され」が、「前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出され」にそれぞれ補正されたが、これらは、請求項に記載した発明を特定するために必要な事項である「特定領域」が設けられているものを、「第1特定領域」及び「第2特定領域」が設けられているものに限定することを目的とするものである。 次に、本件補正により、補正前の「ラウンド回数を報知する演出」が、「ラウンド回数を報知するラウンド数報知演出」に補正されたが、これは、請求項に記載した発明を特定するために必要な事項である「演出」を、「ラウンド数報知演出」に限定することを目的とするものである。 また、本件補正により、「前記ラウンド回数決定手段は、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定し、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定」することが追加されたが、これは、請求項に記載した発明を特定するために必要な事項である「ラウンド回数決定手段」が、「前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定し、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定」するものであることに限定することを目的とするものである。 さらに、本件補正により、「前記演出実行手段は、前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示されてから前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまでは、前記第1特定領域を遊技球が進入したときと前記第2特定領域を遊技球が進入したときとの遊技の内容を説明する遊技説明演出を実行し、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド数報知演出を実行する」ことが追加されたが、これは、請求項に記載した発明を特定するために必要な事項である「演出実行手段」が、「前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示されてから前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまでは、前記第1特定領域を遊技球が進入したときと前記第2特定領域を遊技球が進入したときとの遊技の内容を説明する遊技説明演出を実行し、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド数報知演出を実行する」ものであることに限定することを目的とするものである。 そして、本件補正前の特許請求の範囲の請求項1に係る発明と補正後の特許請求の範囲の請求項1に係る発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題は同一である。 したがって、本件補正は、特許法第17条の2第5項第2号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 (2)新規事項 本件補正は、願書に最初に添付した明細書の【0024】、【0025】、【0113】、【0292】、【0300】、【0336】又は図面の図3、図5、図9、図25に記載した事項との関係において、新たな技術的事項を導入するものではないから、願書に最初に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、特許法第17条の2第3項の規定に適合する。 3 独立特許要件 本件補正後の請求項1に係る発明(以下、「本件補正発明」という。)が特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否か(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (1)本件補正発明 本件補正発明は、上記1に記載したとおりのものである。 (2)刊行物 (2-1)刊行物1 本願の遡及日前に頒布された刊行物である特開2004-8454号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審にて付した。以下、同じ。)。 ア 「【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、パチンコ遊技機に関する。 ・・・ 【0006】 上記本発明のパチンコ遊技機は、大当たり条件が成立したのち、大入賞口が継続的もしくは断続的に開閉するので、そこに玉を次々と入賞させることで多くの賞球が得られるというものである。ここで、プレーヤーの得ることができる出玉数が、大入賞口の開閉回数や開放時間、すなわち大入賞口への玉の入賞個数によって左右されることは自明である。一般に、大入賞口というのは、玉が所定数入るか、所定時間が経過した場合に閉じるようになっている。たとえば、セブン機や権利物といった機種のパチンコ機を例にすると、玉が所定個数(たとえば9個とか10個)入賞したら大入賞口は一旦閉じ、再び開放するようになっている。大入賞口が開放して閉じるまでの1期間を一般には、「ラウンド」と呼んでいる。1回の大当たりでのラウンド数が多ければ多いほど出玉は多くなる。従来のパチンコ遊技機では、このような大入賞口の開放ルールは固定的に定められるのが普通であり、プレーヤー自身が選べる要素は全くなかった。これに対し、本発明では、大当たりとなった場合にどのようなルールに沿って大入賞口が開放動作を行うか、プレーヤー自身が選べるようにしたのである。 ・・・ 【0008】 結局、堅実なプレイを楽しみたいならば、先に第一入賞口に玉が入るように操作を行い、より変化に富んだプレイを楽しみたいなら、先に第二入賞口に玉が入るように操作を行えばよいことになる。このように本発明のパチンコ遊技機は、プレーヤーのする判断に応じて大入賞口の開放ルールが変化し、ひいては出玉数が大きく変化するように構成されているので、遊技性が画一的になってしまうことが防止される。」 イ 「【0009】 【発明の実施の形態】 以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。 図1(a)は、本発明のパチンコ遊技機1の正面模式図である。図1(b)は、パチンコ遊技機1の持つ可変入賞口8,9の変化形態(変位形態)を説明する模式図である。図1(a)に示すように、本発明のパチンコ遊技機1は、台枠に取り付けられた正面ガラス扉5と、台枠の内側に配置されてガラス扉5によって覆われる遊技盤3を有する。遊技盤3は、円状の遊技領域を形成している。遊技盤3の下方には、玉供給皿6が設けられている。玉供給皿6に準備された玉(遊技球)は、ハンドル7を含んで構成される玉発射機構によって遊技盤3に向けて発射される。発射された玉は、レール4を通じて遊技盤3に達し、遊技盤3の面上を重力により落下する。遊技盤3には、その中央付近に液晶表示部11が配置されている。液晶のかわりに、有機あるいは無機発光素子を用いた表示装置を採用してもよい。液晶表示部11の下方には、スタートチャッカー17(始動口)が配置されている。スタートチャッカー17に玉が入ると、そのスタートチャッカー17に付設されたセンサ(検知スイッチ)により入賞が検知される。スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知されると、液晶表示部11において図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止される。スタートチャッカー17の下方には、遊技盤3の上方から落下してくる遊技球を回収するためのアウト口15が設けられている。なお、遊技盤3には玉の自由落下を阻害する釘が多数配置されている(一部のみ図示する)。 【0010】 遊技盤3には、液晶表示部11を間に挟むようにして1対の電動チューリップ8,9が配置されている。図1(b)に示すように、電動チューリップ8,9は、玉が入賞可能な開放状態と、入賞不可能もしくは開放状態よりも入賞が困難である閉鎖状態とを呈する可変入賞口として構成されている。このような可変入賞口は、ソレノイドやモータなどのアクチュエータよって開閉される。閉鎖状態のときは、玉が入らないようにするのが普通であるが、入る可能性を残すようにすることもできる。そのことは、遊技盤3に配される釘を調整することにより実現される。また、スタートチャッカー17の下方には、当該パチンコ遊技機1が大当たりしたときに開放するアタッカー16(大入賞口)が設けられている。このアタッカー16も、アクチュエータにより開閉される可変入賞口であるが、大当たり時以外は閉じており、玉が入賞できないようになっている。」 ウ 「【0014】 主制御基板200には、左右の電動チューリップ8,9に各々付設された左右の可変入賞口スイッチ31,32、アタッカー16に付設された大入賞口スイッチ33およびスタートチャッカー17に付設された始動口スイッチ34が接続されている。各入賞口に玉が入賞すると、これらの検知スイッチ31~34より入賞検知信号がスイッチ回路101を経由して主制御回路100、ひいてはCPU50に入力される。入賞検知信号が入力されたCPU50は、プレーヤーに所定量の賞球を払い出すために、賞球制御基板108に賞球制御信号を出力する。賞球制御信号が入力された賞球制御基板108は、所定数の賞球が払い出されるように賞球モータ46を作動させる。一方、スタートチャッカー17に付設された始動口スイッチ34から出力された入賞検知信号が、主制御基板200のCPU50に入力されると、その信号入力タイミングに応じて、CPU50は、大当たりを発生させるかどうか抽選を行う。該抽選とともに、表示部11に表示させる図柄が決定され、その決定に基づく表示制御信号が、表示制御基板105に入力される。表示制御基板105は、入力された表示制御信号に応じて、表示部11に図柄、背景等を表示させる。音声出力やランプの点滅についても概ね同様であり、各制御基板は、主制御基板200から送られてくる制御信号に基づく制御を実行する。また、主制御基板200は、右可変入賞口ソレノイド37、左可変入賞口ソレノイド38、大入賞口ソレノイド39を個別に制御して、図1(a)に示した各可変入賞口、具体的には左電動チューリップ8、右電動チューリップ9およびアタッカー16の開閉動作を実現する。以上のような制御を行うための制御プログラム、抽選プログラムは、ROM52に格納されているものである。 【0015】 スタートチャッカー17に玉が入賞すると、大当たりの当否抽選が実行されることを述べた。パチンコ遊技機1の内部抽選、つまり遊技制御装置300にて実行される抽選処理で大当たりに当選すると、たとえば液晶表示部11に同図柄が揃い(大当たり条件成立)、大当たりが開始される。大当たり状態になると、大入賞口が断続的もしくは継続的に開放するので、そこに玉を入賞させることにより大量の出玉が得られる。このようなパチンコ遊技機は、きわめて良く知られている。」 エ 「【0017】 図3は、大当たり条件の成立後から、アタッカー16が開放するまでの液晶表示部11の表示例を示す図である。(a)は、大当たり条件の成立時、(b)は、左右の電動チューリップ8,9の開放時、(c)は、左右の電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞することによる最大継続ラウンド数の決定時である。本実施形態において、大当たり条件成立とは、液晶表示部11に3つの同図柄が揃って表示されることとしている。しかし、前述したように、大当たりが発生するかどうかの抽選は、スタートチャッカー17から入賞検知信号がCPU50に入力されたら直ちに行われる。したがって、その抽選で大当たりに当選し、大当たりフラグがRAM51の所定エリアにてONされることを、大当たり条件成立とみることもできし、大当たりに当選した旨の判断がなされた場合、その判断自体を大当たり条件成立と捉えることもできる。 【0018】 図3(a)に示すように、たとえば液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示される。符号11aが示す表示は、保留ランプである。図3(a)の表示処理が行われたのち、たとえば数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放される。開放した電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入ると、両方の電動チューリップ8,9が直ちに閉じるようにソレノイドが制御される。左の電動チューリップ8に入ると最大継続ラウンド数が必ず「10ラウンド」の大当たりが開始される。右の電動チューリップ9に入った場合は、右電動チューリップ9に玉が入賞したタイミングに基づいて、遊技制御装置300にて行われる抽選により最大継続ラウンド数が決定される。つまり、右電動チューリップ9を狙う場合には、入賞のタイミングを測りながら玉を発射することが極めて重要となるので、プレイへの参加性が高まる。」 オ 「【0020】 右電動チューリップ9に玉が入賞した場合の抽選によってどのような最大継続ラウンド数が選択されるかは、液晶表示部11の表示内容と関連付けられている。具体的には、図3(b)に示すように、「20or3」という表示がなされている時に、玉が右電動チューリップ9に入賞した場合、遊技制御装置300において、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理が実行されるようにプログラムされている。このように、遊技制御装置300は、右電動チューリップ9に玉が入賞したときの液晶表示部11の表示内容に応じて、アタッカー16の最大開閉回数を抽選決定する(抽選を行うのはCPU50である:開閉回数抽選手段)。つまり、ラウンド数「20or3」にチャレンジしたいときは、その表示がなされている時期を見計らって、右電動チューリップ9に玉が入賞するように、発射タイミングを調整するとよい。ここに新たにタイミングよく玉を発射するという、プレーヤーの意思による操作が必要となり、結果として遊技(プレイ)への参加性が高まる。 【0021】 また、本実施形態においては、複数通り(3通り)の2者択一抽選がプログラムされており、そのうちのいずれが実行されるかが、右電動チューリップ9に玉が入賞したタイミングによって決まる。どのような択一プログラムが選択される時期であるか、ということは液晶表示部11に表示される。具体的に、液晶表示部11の表示内容は、所定時間(たとえば3秒)ごとに変化するようになっている。図3(b)の例でいうと、現在は「20or3」が最も大面積を占めるように表示されているが、所定時間が経過すると、次は「50or1」、「30or2」といった具合に、表示内容が順次切り換わるようになっている。つまり、図3(b)の表示がなされている時期に、右電動チューリップ9に玉が入賞すると、「20or3」の2者択一抽選が行われることとなる。要するに、ラウンド数を何回にするかを決めるための抽選は、玉が右電動チューリップ9に玉が入賞した時に、液晶表示部11に提示されている択一パターン(本実施形態では強調提示されている択一パターン)に沿って実行されるのである。ただし、「20or3」を狙ったのに「30or2」の時に入ってしまった、ということもあり得る。この場合は、プレーヤーの意思に反するが、逆にいえば、意外性のある遊技を楽しむことができるといえる。」 カ 「【0023】 次に、電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞したら、液晶表示部11においては、図3(b)の表示が中止されて図3(c)に示すような表示に切り換わる。すなわち、プレーヤーが獲得した最大継続ラウンド数が表示される。その後、アタッカー16が開閉される周知の大当たり処理が開始される。」 キ 「【0025】 次に図4は、遊技制御装置300にて実行される遊技処理の流れを示している。S1~S4の各処理は、以下に示す各図において、その詳細が明らかにされる。ただし、S1,S2およびS4の各処理は、周知の処理であるので簡単な説明とする。まず、図5に示すのは、スタート入賞処理(S1)の詳細を説明するフローである。前述したように、スタートチャッカー17に玉が入賞すると、入賞検知信号が主制御回路100のCPU50に入力され、スタート入賞ありと判断される(S11)。CPU50は、その入賞検知信号が入力されたのち、大当たりを発生させるかどうか抽選を行う(S12)。次に、液晶表示部11に表示させる図柄を決定し、図柄情報がRAM51に記憶される(S13)。そして、RAM51内に設定される保留カウンタのインクリメント、および液晶表示部11にかかる保留数表示の更新処理が実行される(S14,S15)。」 ク 「【0027】 次に、図7に示すのは、前述したように左右の電動チューリップ8,9を開放して、どちらに先に玉が入賞するかに応じてアタッカー16の最大継続ラウンド数を設定する処理であり、図柄が大当たり態様で停止したあとに開始される処理である。まず、S301において、大当たりフラグがONされているかどうか判断される。YESの場合にのみ、以降の処理が実行される。S302において、図3(b)に示すように、プレーヤーの選択できるラウンド数が液晶表示部11にスクロール表示される。続くステップS303において、左右の電動チューリップ8,9(可変入賞口)が開放される。開放した左右の電動チューリップ8,9のうち、先に右電動チューリップ9に入賞したか、左電動チューリップ8に入賞したかにより、以降に実行される処理が異なる。すなわち、S305において先に左電動チューリップ8に入賞である旨の判断がなされた場合、RAM51におけるラウンドカウンタが「10」にセットされる。 【0028】 他方、S304において、先に右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、S306にてラウンド数抽選処理が行われる。すなわち、右電動チューリップ9に玉が入ったことにより、入賞検知信号がCPU50に入力される。そして、そのときの液晶表示部11の表示(表示内容)に応じたラウンド数抽選処理が行われる。本実施形態によれば、「20or3」、「30or2」、「50or1」の3通りの抽選パターンに応じた3通りの抽選プログラムが用意されているので、その3通りの抽選プログラムのうち1つが選択されて実行されることになる。ラウンド数抽選は、公知の乱数抽選にて行われるようにするとよい。その抽選において、ラウンド数の多いほう、すなわち「20ラウンド」または「30ラウンド」または「50ラウンド」に当選したかどうか判断される(S307)。該判断においてYESの場合には、S308に進み、RAM51内の所定記憶領域を占めるラウンドカウンタに、当たりラウンド数(20ラウンド、30ラウンド、50ラウンド)がセットされる。NOの場合には、S310に進み、ラウンドカウンタにハズレラウンド数(3ラウンド、2ラウンド、1ラウンド)がセットされる。ラウンドカウンタにラウンド数がセットされたのち、CPU50より表示制御基板105に制御信号が伝送され、液晶表示部11が図3(c)に例示したようなラウンド数表示画面に切り換えられる。 【0029】 次に、図8に示すのは、大当たり処理(S4)の詳細を説明するフローである。まず、S41において、前述したラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断される。大当たりが発生し、左右いずれかの電動チューリップ8,9に玉が入賞し、かつアタッカー16が1度も開放していない場合は、ラウンドカウンタは必ず1以上なので、YESに進む。続くステップS42において、アタッカー16が20秒間(所定時間)または玉が10個(所定個数)入賞するまで開放される。アタッカー16が閉じたら、ラウンドカウンタが「1」デクリメントされる(S43)。そして、ラウンドカウンタ=0であるかどうか判断される(S44)。YESの場合には、大当たりフラグがOFFされて(S45)、液晶表示部11に大当たり終了メッセージが表示され(S46)、大当たり終了となる。NOの場合には、ラウンドカウンタが読み込まれるS41までリターンする。」 ケ 上記イの【0009】の「スタートチャッカー17に玉が入ると、そのスタートチャッカー17に付設されたセンサ(検知スイッチ)により入賞が検知される」との記載、上記ウの【0014】の「スタートチャッカー17に付設された始動口スイッチ34から出力された入賞検知信号が、主制御基板200のCPU50に入力されると、その信号入力タイミングに応じて、CPU50は、大当たりを発生させるかどうか抽選を行う」との記載、上記ウの【0015】の「大当たり状態になると、大入賞口が断続的もしくは継続的に開放するので、そこに玉を入賞させることにより大量の出玉が得られる」との記載、及び、上記イの【0010】の「アタッカー16(大入賞口)」との記載より、刊行物1には、「スタートチャッカー17に玉が入ると、始動口スイッチ34から出力された入賞検知信号が入力され、その信号入力タイミングに応じて、アタッカー16が断続的もしくは継続的に開放する大当たりを発生させるかどうか抽選を行うCPU50」が記載されていると認められる。 コ 上記イの【0009】の「スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知されると、液晶表示部11において図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止される」との記載、及び、上記ウの【0015】の「抽選処理で大当たりに当選すると、たとえば液晶表示部11に同図柄が揃い」との記載より、刊行物1には、「図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止され、抽選処理で大当たりに当選すると同図柄が揃う液晶表示部11」が記載されていると認められる。 サ 上記イの【0009】の「スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知されると、液晶表示部11において図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止される」との記載、及び、上記ウの【0014】の「表示制御基板105は、入力された表示制御信号に応じて、表示部11に図柄、背景等を表示させる」との記載より、刊行物1には、「スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知されると、液晶表示部11において図柄の変動を開始し、所定時間経過後に変動を停止する表示制御基板105」が記載されていると認められる。 シ 上記エの【0018】には、「液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示される・・・数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放される」と記載されている。 また、上記クの【0027】の「先に左電動チューリップ8に入賞である旨の判断がなされた場合、RAM51におけるラウンドカウンタが「10」にセットされる」との記載され、及び、上記クの【0028】の「先に右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、S306にてラウンド数抽選処理が行われる・・・RAM51内の所定記憶領域を占めるラウンドカウンタに、当たりラウンド数(20ラウンド、30ラウンド、50ラウンド)がセットされる・・・ラウンドカウンタにハズレラウンド数(3ラウンド、2ラウンド、1ラウンド)がセットされる」との記載より、「先に左電動チューリップ8に入賞である旨の判断がなされた場合、及び、先に右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、ラウンドカウンタに、所定のラウンド数がセットされる」といえる。 また、上記キの【0025】の「図4は、遊技制御装置300にて実行される遊技処理の流れを示している」との記載、及び、図4における「S3 ラウンド数決定処理」との図示より、ラウンド数を決定する処理を行うのは、「遊技制御装置300」であるといえる。 以上より、刊行物1には、「液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示され、数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放され、先に左電動チューリップ8に入賞である旨の判断がなされた場合、及び、先に右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、ラウンドカウンタに、所定のラウンド数をセットする遊技制御装置300」が記載されていると認められる。 ス 上記クの【0029】には、「大当たり処理(S4)の詳細を説明するフローである・・・ラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断され・・・ラウンドカウンタは必ず1以上なので、YESに進む。続くステップS42において、アタッカー16が20秒間(所定時間)または玉が10個(所定個数)入賞するまで開放される」と記載されている。 また、上記キの【0025】の「図4は、遊技制御装置300にて実行される遊技処理の流れを示している」との記載、及び、図4における「S4 大当たり処理」との図示より、「大当たり処理」を実行するのは「遊技制御装置300」であるといえる。 以上より、刊行物1には、「ラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断し、ラウンドカウンタが1以上だと、アタッカー16が開放される大当たり処理を実行する遊技制御装置300」が記載されていると認められる。 セ 上記エの【0018】の「液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示される・・・数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放される」及び「右の電動チューリップ9に入った場合は、右電動チューリップ9に玉が入賞したタイミングに基づいて、遊技制御装置300にて行われる抽選により最大継続ラウンド数が決定される」との記載、及び、上記クの【0028】の「右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、S306にてラウンド数抽選処理が行われる・・・ラウンド数抽選は、公知の乱数抽選にて行われるようにするとよい」との記載より、刊行物1には、「液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示され、数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放され、右の電動チューリップ9に入った場合は、右電動チューリップ9に玉が入賞したタイミングに基づいて、最大継続ラウンド数が決定される、乱数抽選によるラウンド数抽選を行う遊技制御装置300」が記載されていると認められる。 ソ 上記カの【0023】の「電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞したら、液晶表示部11においては、・・・プレーヤーが獲得した最大継続ラウンド数が表示される」との記載、及び、上記ウの【0014】の「表示制御基板105は、入力された表示制御信号に応じて、表示部11に図柄、背景等を表示させる」との記載より、刊行物1には、「電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞したら、液晶表示部11にプレーヤーが獲得した最大継続ラウンド数を表示する表示制御基板105」が記載されていると認められる。 タ 上記オの【0020】の「右電動チューリップ9に玉が入賞した場合の抽選によってどのような最大継続ラウンド数が選択されるかは、液晶表示部11の表示内容と関連付けられている。具体的には、図3(b)に示すように、「20or3」という表示がなされている時に、玉が右電動チューリップ9に入賞した場合、遊技制御装置300において、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理が実行されるようにプログラムされている」との記載、及び、上記オの【0021】の「液晶表示部11の表示内容は、所定時間(たとえば3秒)ごとに変化するようになっている。図3(b)の例でいうと、現在は「20or3」が最も大面積を占めるように表示されているが、所定時間が経過すると、次は「50or1」、「30or2」といった具合に、表示内容が順次切り換わるようになっている」との記載より、「遊技制御装置300は、右電動チューリップ9に玉が入賞した場合、液晶表示部11が「20or3」が最も大面積を占める表示であれば、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理を実行し、最も大面積を占める表示は「50or1」、「30or2」に所定時間が経過すると順次切り換わる」ことが記載されているといえる。 また、上記エの【0018】の「左の電動チューリップ8に入ると最大継続ラウンド数が必ず「10ラウンド」の大当たりが開始される」との記載において、最大継続ラウンド数を「10ラウンド」とするのは、右の電動チューリップ9に入賞したときにラウンド数を決定する「遊技制御装置300」であることは明らかである。 そして、以上を総合すると、刊行物1には、「遊技制御装置300は、左の電動チューリップ8に玉が入ると最大継続ラウンド数を必ず「10ラウンド」とし、右電動チューリップ9に玉が入賞した場合、液晶表示部11が「20or3」が最も大面積を占める表示であれば、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理を実行し、最も大面積を占める表示は「50or1」、「30or2」に所定時間が経過すると順次切り換わる」ことが記載されていると認められる。 チ 上記クの【0028】には、「抽選において、ラウンド数の多いほう、すなわち「20ラウンド」または「30ラウンド」または「50ラウンド」に当選したかどうか判断される(S307)。該判断においてYESの場合には、S308に進み、RAM51内の所定記憶領域を占めるラウンドカウンタに、当たりラウンド数(20ラウンド、30ラウンド、50ラウンド)がセットされる。NOの場合には、S310に進み、ラウンドカウンタにハズレラウンド数(3ラウンド、2ラウンド、1ラウンド)がセットされる」と記載され、上記クの【0029】には、「大当たり処理(S4)の詳細を説明するフロー・・・ラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断される。大当たりが発生し、左右いずれかの電動チューリップ8,9に玉が入賞し、かつアタッカー16が1度も開放していない場合は、ラウンドカウンタは必ず1以上なので、YESに進む。・・・アタッカー16が20秒間(所定時間)または玉が10個(所定個数)入賞するまで開放される。アタッカー16が閉じたら、ラウンドカウンタが「1」デクリメントされる・・・ラウンドカウンタ=0であるかどうか判断される・・・YESの場合には・・・大当たり終了となる」と記載されている。また、上記スより、「大当たり処理(S4)」を実行するのは、「遊技制御装置300」であるといえる。 したがって、刊行物1には、「遊技制御装置300は、抽選において当選したラウンド数をラウンドカウンタにセットし、アタッカー16が開放され、閉じられるとラウンドカウンタが「1」デクリメントされ、ラウンドカウンタ=0となると大当たりを終了」することが記載されていると認められる。 ツ 上記エの【0017】には、「図3は、大当たり条件の成立後から、アタッカー16が開放するまでの液晶表示部11の表示例を示す図である。(a)は、大当たり条件の成立時、(b)は、左右の電動チューリップ8,9の開放時、(c)は、左右の電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞することによる最大継続ラウンド数の決定時である」との記載され、図3(a)には、液晶表示部11に「大当たりおめでとうございます!」、「777」と表示されることが図示され、図3(b)には、液晶表示部11に「左右いずれかのチューリップに玉を入れてください!」との表示とともに、「20or3」は最も大面積を占めて、「30or2」及び「50or1」は小さく表示されることが図示され、図3(c)には、液晶表示部11に「今回のラウンド数」、「20」と表示されることが図示されている。 また、上記エの【0018】には、「開放した電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入ると、両方の電動チューリップ8,9が直ちに閉じる」と記載されている。 さらに、上記ウの【0014】には、「表示制御基板105は、入力された表示制御信号に応じて、表示部11に図柄、背景等を表示させる」と記載されている。 したがって、刊行物1には、「表示制御基板105は、大当たり条件の成立時には、液晶表示部11に「大当たりおめでとうございます!」、「777」と表示し、左右の電動チューリップ8,9の開放時には、「左右いずれかのチューリップに玉を入れてください!」との表示とともに、「20or3」は最も大面積を占めて、「30or2」及び「50or1」は小さく表示し、開放した電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入ると、両方の電動チューリップ8,9が直ちに閉じ、左右の電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞することによる最大継続ラウンド数の決定時には、「今回のラウンド数」、「20」と表示する」ことが記載されていると認められる。 上記ア~クの記載事項、及び、ケ~ツの認定事項より、刊行物1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。ただし、記号a~nは、本件補正発明の記号A~Nに対応させて付した。 「a アクチュエータにより開閉され、大当たりしたときに開放し、大当たり時以外は閉じており、玉が入賞できないようになっているアタッカー16と、(【0010】) b スタートチャッカー17に玉が入ると、始動口スイッチ34から出力された入賞検知信号が入力され、その信号入力タイミングに応じて、アタッカー16が断続的もしくは継続的に開放する大当たりを発生させるかどうか抽選を行うCPU50と、(認定事項ケ) c 図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止され、抽選処理で大当たりに当選すると同図柄が揃う液晶表示部11と、(認定事項コ) d スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知されると、液晶表示部11において図柄の変動を開始し、所定時間経過後に変動を停止する表示制御基板105と、(認定事項サ) e 遊技盤3に配置され、玉が入賞可能な開放状態と、入賞不可能もしくは開放状態よりも入賞が困難である閉鎖状態とを呈する可変入賞口として構成されている左右の電動チューリップ8,9と、(【0010】、【0014】) f 左右の電動チューリップ8,9に各々付設され、各入賞口に玉が入賞すると、入賞検知信号をスイッチ回路101を経由して主制御回路100のCPU50に入力する左右の可変入賞口スイッチ31,32と、(【0014】) g 液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示され、数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放され、先に左電動チューリップ8に入賞である旨の判断がなされた場合、及び、先に右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、ラウンドカウンタに、所定のラウンド数をセットする遊技制御装置300と、(認定事項シ) h ラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断し、ラウンドカウンタが1以上だと、アタッカー16が開放される大当たり処理を実行する遊技制御装置300と、(認定事項ス) i,j 液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示され、数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放され、右の電動チューリップ9に入った場合は、右電動チューリップ9に玉が入賞したタイミングに基づいて、最大継続ラウンド数が決定される、乱数抽選によるラウンド数抽選を行う遊技制御装置300と、(認定事項セ) k 電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞したら、液晶表示部11にプレーヤーが獲得した最大継続ラウンド数を表示する表示制御基板105と、(認定事項ソ) を備え、 l 遊技制御装置300は、左の電動チューリップ8に玉が入ると最大継続ラウンド数を必ず「10ラウンド」とし、右電動チューリップ9に玉が入賞した場合、液晶表示部11が「20or3」が最も大面積を占める表示であれば、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理を実行し、最も大面積を占める表示は「50or1」、「30or2」に所定時間が経過すると順次切り換わり、(認定事項タ) m 遊技制御装置300は、抽選において当選したラウンド数をラウンドカウンタにセットし、アタッカー16が開放され、閉じられるとラウンドカウンタが「1」デクリメントされ、ラウンドカウンタ=0となると大当たりを終了し、(認定事項チ) n 表示制御基板105は、大当たり条件の成立時には、液晶表示部11に「大当たりおめでとうございます!」、「777」と表示し、左右の電動チューリップ8,9の開放時には、「左右いずれかのチューリップに玉を入れてください!」との表示とともに、「20or3」は最も大面積を占めて、「30or2」及び「50or1」は小さく表示し、開放した電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入ると、両方の電動チューリップ8,9が直ちに閉じ、左右の電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞することによる最大継続ラウンド数の決定時には、「今回のラウンド数」、「20」と表示する(認定事項ツ) パチンコ遊技機。(【0001】)」 (2-2)刊行物2 本願の遡及日前に頒布された刊行物である特開2008-253669号公報(以下、「刊行物2」という。)には、図面とともに次の事項が記載されている。 ア 「【0001】 本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機等で代表される遊技機に関する。詳しくは、遊技領域に遊技球を打込むことにより遊技が行なわれ、前記遊技領域のうち所定の始動領域を遊技球が通過したことを条件として各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行なって表示結果を導出表示する変動表示部と、遊技球を受入れやすい遊技者にとって有利な第1の状態と該第1の状態に比べて遊技球を受入れにくいまたは受入れない遊技者にとって不利な第2の状態とに変化するとともに一般進入領域と複数種類の特定進入領域とが設けられた可変入賞球装置とを備える遊技機に関する。」 イ 「【0054】 また、特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定められた特定表示結果としての小当り図柄(たとえば、「22」,「44」,「66」,「88」)である場合には、後述する第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放する態様で、閉鎖状態(遊技球を受入れない第2の状態)から所定期間の間、開放状態(遊技球を受入れやすい第1の状態)にする始動態様での動作をさせる制御が行なわれる。このような動作をさせる遊技状態を小当り遊技状態という。開口部82は、第1特別可変入賞球装置66の大入賞口として設けられており、以下の説明において、第1大入賞口と呼ぶ場合がある。このような開放状態にする制御期間中においては、開口部82を2回(複数回)開閉する動作(以下、2回開き動作ともいう)を行なうことにより第1特別可変入賞球装置66が開放状態にされる。第1特別可変入賞球装置66を開放状態にする制御期間中においては、開口部82を2回(複数回)開閉する動作に限らず、開口部82を1回開閉する動作をさせてもよい。」 ウ 「【0065】 第1特定進入口89には、第1特定進入口89に進入した遊技球を検出するための第1特定球検出器121aが設けられている。第1特定球検出器121aにより遊技球が検出されたときには、その検出に基づいて大当りが発生し、大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態では、第2特別可変入賞球装置48を特定態様(所定期間開放状態とする状態を予め定められた継続権の成立に基づいて上限回数まで繰返す態様)で開閉駆動する制御が行なわれる。上限回数は、小当りの種類および該小当り発生により第1特別可変入賞球装置66に進入した遊技球が進入した特定進入口の種類に応じて予め定められている。後述するように、第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、小当りの種類に応じて、10回または7回が上限回数として特定される。継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を10回開閉駆動可能な大当りは、10R(ラウンド)大当りと呼ばれる。また、継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を7回開閉駆動可能な大当りは、7R(ラウンド)大当りと呼ばれる。第1特定進入口89に進入した遊技球は、第1特定球検出器121aを通過した後、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。一方、第1通常入賞口94a,94bに進入した遊技球は、排出誘導領域123により第1特別可変入賞球装置66外に誘導される。 【0066】 第2領域88には、第2特定進入口91および第2通常入賞口94cが形成された回転円盤88a(回転体ともいう。)が設けられている。第2特定進入口91には、第2特定進入口91に進入した遊技球を検出するための第2特定球検出器121bが設けられている。第2特定球検出器121bにより遊技球が検出されたときには、その検出に基づいて大当りが発生し、前述した大当り遊技状態に制御される。後述するように、第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、小当りの種類に応じて、15回または3回が上限回数として特定される。継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を15回開閉駆動可能な大当りは、15R(ラウンド)大当りと呼ばれる。また、継続権の成立に基づいて第2特別可変入賞球装置48を3回開閉駆動可能な大当りは、3R(ラウンド)大当りと呼ばれる。」 エ 「【0073】 以上のように、第1特別可変入賞球装置66内には、特定進入領域として、第1特定進入口89と第2特定進入口91との2つの特定進入口が設けられている。そして、これら特定進入口に遊技球が進入したときには、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せに応じた上限回数が特定されて、継続権の成立に基づいて該上限回数まで繰返し第2特別可変入賞球装置48を開閉駆動する制御が行なわれる。」 オ 「【0438】 (2-1) 前述した実施の形態においては、図7(c)を用いて説明したように、大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数が、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せから、ひとつのラウンド数の上限回数が特定される例について説明した。しかし、これに限らず、小当りの種類と特定進入口の種類との組合せから複数のラウンド数の上限回数から所定の割合に従ってひとつのラウンド数の上限回数を特定するように構成してもよい。たとえば、ランダムカウンタR1~R3とは別のランダムカウンタを設け、当該ランダムカウンタから抽出された乱数を用いて抽選するように構成してもよい。抽選タイミングは、始動入賞時、変動開始時、第1カウントスイッチ106検出時、第1特定球検出器121a検出時、および第2特定球検出器121b検出時のうちいずれのタイミングであってもよい。乱数抽出タイミングは、抽選タイミング以前ならどのようなタイミングであってもよい。 【0439】 (2-2) 図53は、変形例として、大当り遊技状態に制御されるときに特定されるラウンド数の上限回数について説明するための図である。図53(a)を参照して、まず、第1小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、80パーセントの割合で7回が、10パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、80パーセントの割合で15回が、20パーセントの割合で7回が特定される。 【0440】 次に、第2小当りが発生した場合に特定される上限回数について説明する。第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、60パーセントの割合で7回が、30パーセントの割合で3回が特定される。第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、50パーセントの割合で7回が、50パーセントの割合で3回が特定される。」 上記ア~オの記載事項より、刊行物2には、次の技術事項が記載されていると認められる。 「特別図柄表示装置44aの変動停止時における特別図柄が予め定められた特定表示結果としての小当り図柄である場合には、第1特別可変入賞球装置66の開閉片81を回動させて開口部82を開放状態にし、(【0054】) 第1特別可変入賞球装置66内には、特定進入領域として、第1特定進入口89と第2特定進入口91との2つの特定進入口が設けられており、(【0073】) 第1特定進入口89には、第1特定進入口89に進入した遊技球を検出するための第1特定球検出器121aが設けられ、第1特定球検出器121aにより遊技球が検出されたときには、その検出に基づいて大当りが発生し、大当り遊技状態に制御され、第2特別可変入賞球装置48を特定態様で開閉駆動する制御が行なわれ、(【0065】) 第2特定進入口91には、第2特定進入口91に進入した遊技球を検出するための第2特定球検出器121bが設けられ、第2特定球検出器121bにより遊技球が検出されたときには、その検出に基づいて大当りが発生し、大当り遊技状態に制御され、(【0066】) 小当りの種類と特定進入口の種類との組合せから複数のラウンド数の上限回数から所定の割合に従ってひとつのラウンド数の上限回数を特定するように構成し、ランダムカウンタから抽出された乱数を用いて抽選し、抽選タイミングは、第1特定球検出器121a検出時、および第2特定球検出器121b検出時のうちいずれのタイミングであってもよく、(【0438】) 第1小当りが発生した場合、第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、80パーセントの割合で7回が、10パーセントの割合で3回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、80パーセントの割合で15回が、20パーセントの割合で7回が特定され、(【0439】) 第2小当りが発生した場合、第1特定進入口89に遊技球が進入したときには、10パーセントの割合で15回が、60パーセントの割合で7回が、30パーセントの割合で3回が特定され、第2特定進入口91に遊技球が進入したときには、50パーセントの割合で7回が、50パーセントの割合で3回が特定される(【0440】) 遊技機。」 (2-3)刊行物3 本願の遡及日前に頒布された刊行物である「パチンコ必勝本CLIMAX6月号、株式会社綜合図書、平成24年5月2日特許庁受入、第47~51頁」(以下、「刊行物3」という。)には、次の事項が記載されている。 ア 第47頁中段左側「ドキドキゲートの仕組みをおさらい」の欄には、「図柄揃い大当り」-「自分で選べる、ドキドキゲート選択」からは、「安心タイプ」-「10R大当り」と「ドキドキタイプ」-「ガラポン抽選」とに分かれ、「ガラポン抽選」からは、「青玉出現」-「4R大当り」と「赤玉出現」-「16R大当り」とに分かれるフローチャートが図示され、「液晶の指示に従うだけでボーナスを選択できる。ドキドキゲート選択時の16R期待度は50%。」と記載されており、また、「ドキドキタイプ」「50% 16R」「or」「50% 4R」と右側に表示され、その下方に「RIGHT」と表示された画面が図示され、当該画面の下には、「指示に従い打ち出そう」と記載されている。 イ 第47頁下段右側「パンクなどはない」の欄には、「図柄揃い後は自分の好きなタイミングでゲートを狙おう」と記載されており、また、「安心タイプ」「100% 10R」と左側に表示され、その下方に「LEFT」と表示された画面が図示されている。 ウ 上記アのフローチャートの図示、及び、「液晶の指示に従うだけでボーナスを選択できる。ドキドキゲート選択時の16R期待度は50%。」との記載より、「図柄揃い大当りの後、ドキドキゲートに入賞すれば、ガラポン抽選により4R大当りか16R大当りとなり、安心タイプのゲートに入賞すれば、10R大当りとなる」ものといえる。 そうすると、上記アに図示された画面は、ドキドキゲートに入賞した場合の大当りのラウンド数を説明する画面で、上記イに図示された画面は、安心タイプのゲートに入賞した場合の大当りラウンド数を説明する画面であり、これらがいずれかのゲートへの入賞前に表示されることは明らかである。 上記ア、イの記載事項、及び、上記ウの認定事項より、刊行物3には、次の技術事項が記載されていると認められる。 「図柄揃い大当りの後、ドキドキゲートに入賞すれば、ガラポン抽選により4R大当りか16R大当りとなり、安心タイプのゲートに入賞すれば、10R大当りとなり、 ドキドキゲートに入賞した場合の大当りのラウンド数を表示する画面、及び、安心タイプのゲートに入賞した場合の大当りラウンド数を表示する画面がいずれかのゲートへの入賞前に表示される遊技機。」 (3)対比 本件補正発明と引用発明を対比する。 (a)引用発明の「アクチュエータにより開閉され、大当たりしたときに開放し、大当たり時以外は閉じており、玉が入賞できないようになっている」ことは、本件補正発明の「遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能」であることに相当する。 また、引用発明の「アタッカー16」が、本件補正発明の「遊技盤」に設けられていることは明らかである。 したがって、引用発明の「アクチュエータにより開閉され、大当たりしたときに開放し、大当たり時以外は閉じており、玉が入賞できないようになっているアタッカー16」は、本件補正発明の「遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置」に相当する。 (b)引用発明の「スタートチャッカー17に玉が入ると、始動口スイッチ34から出力された入賞検知信号」が「CPU50」に「入力され」ることは、本件補正発明の「始動条件が成立する」ことに相当する。 また、引用発明の「アタッカー16が断続的もしくは継続的に開放する大当たり」は、上記2(2-1)アの「大当たり条件が成立したのち、大入賞口が継続的もしくは断続的に開閉する・・・大入賞口が開放して閉じるまでの1期間を一般には、「ラウンド」と呼んでいる。1回の大当たりでのラウンド数が多ければ多いほど出玉は多くなる」との記載、及び、遊技機の分野の技術常識より、ラウンド遊技を複数回行うものであることは明らかであるので、本件補正発明の「前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技」に相当する。 また、引用発明の「大当たりを発生させるかどうか抽選を行う」ことは、大当たりを発生させれば、大当たりの制御をさせることは明らかなので、本件補正発明の「特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う」ことに相当する。 したがって、引用発明の「スタートチャッカー17に玉が入ると、始動口スイッチ34から出力された入賞検知信号が入力され、その信号入力タイミングに応じて、アタッカー16が断続的もしくは継続的に開放する大当たりを発生させるかどうか抽選を行うCPU50」は、本件補正発明の「始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段」に相当する。 (c)引用発明の「図柄」は、「大当たりに当選すると同図柄が揃う」ので、大当たりを示すものである点で、本件補正発明の「特別図柄」に相当する。そうすると、引用発明の「液晶表示部11」で「図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止され」ることは、本件補正発明の「特別図柄の変動表示および停止表示を行う」ことに相当する。 また、上記(b)より、引用発明は、「大当たり(特別遊技)を発生させるかどうか抽選を行うCPU50(特別遊技判定手段)」を備えるので、引用発明の「液晶表示部11」で「抽選処理で大当たりに当選すると同図柄が揃う」ことは、本件補正発明の「前記特別遊技判定手段の判定結果を報知する」ことに相当する。 したがって、引用発明の「図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止され、抽選処理で大当たりに当選すると同図柄が揃う液晶表示部11」は、本件補正発明の「前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段」に相当する。 (d)引用発明の「スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知される」こと、「液晶表示部11において図柄の変動を開始し、所定時間経過後に変動を停止する」ことは、本件補正発明の「前記始動条件が成立する」こと、「所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる」ことにそれぞれ相当する。 したがって、引用発明の「スタートチャッカー17に玉が入賞したことが検知されると、液晶表示部11において図柄の変動を開始し、所定時間経過後に変動を停止する表示制御基板105」は、本件補正発明の「前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段」に相当する。 (e)引用発明の「玉が入賞可能」であることは、本件補正発明の「遊技球が・・・進入可能」であることに相当する。 また、引用発明の「左右の電動チューリップ8,9」が、「アタッカー16」(上記(a)より、本件補正発明の「特別可変入賞装置」に相当。)以外の「遊技球が・・・進入可能な」ものであることは明らかである。 したがって、引用発明の「遊技盤3に配置され、玉が入賞可能な開放状態と、入賞不可能もしくは開放状態よりも入賞が困難である閉鎖状態とを呈する可変入賞口として構成されている左右の電動チューリップ8,9」は、本件補正発明の「遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な第1特定領域と第2特定領域」に相当する。 (f)引用発明の「各入賞口に玉が入賞すると、入賞検知信号をスイッチ回路101を経由して主制御回路100のCPU50に入力する」ことは、本件補正発明の「進入した遊技球を検出する」ことに相当する。 また、上記(e)より、引用発明の「左右の電動チューリップ8,9」は、本件補正発明の「第1特定領域と第2特定領域」にそれぞれ相当する。 したがって、引用発明の「左右の電動チューリップ8,9に各々付設され、各入賞口に玉が入賞すると、入賞検知信号をスイッチ回路101を経由して主制御回路100のCPU50に入力する左右の可変入賞口スイッチ31,32」は、本件補正発明の「前記第1特定領域に進入した遊技球を検出する第1特定領域検出手段と、前記第2特定領域に進入した遊技球を検出する第2特定領域検出手段」に相当する。 (g)引用発明の「大当たり条件成立」、「液晶表示部11に「777」と表示される」ことは、本件補正発明の「前記特別条件が成立」、「特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示され」ることにそれぞれ相当する。 また、上記(f)より、「左右の電動チューリップ8,9」(第1特定領域及び第2特定領域)に入賞した玉は「左右の可変入賞口スイッチ31,32」(第1特定領域検出手段及び第2特定領域検出手段)により検出されるといえるので、引用発明の「電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞」することは、本件補正発明の「前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出される」ことに相当する。 さらに、引用発明の「ラウンドカウンタに、所定のラウンド数がセット」されることは、本件補正発明の「前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立」させることに相当する。 したがって、引用発明の「液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示され、数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放され、先に左電動チューリップ8に入賞である旨の判断がなされた場合、及び、先に右電動チューリップ9に入賞である旨の判断がなされた場合、ラウンドカウンタに、所定のラウンド数をセットする遊技制御装置300」は、本件補正発明の「前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段」に相当する。 (h)引用発明の「ラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断し、ラウンドカウンタが1以上」であることは、本件補正発明の「前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立する」ことに相当する。 また、引用発明の「アタッカー16が開放される大当たり処理を実行する」ことは、本件補正発明の「前記特別遊技を制御する」ことに相当する。 したがって、引用発明の「ラウンドカウンタがゼロより大であるかどうか判断し、ラウンドカウンタが1以上だと、アタッカー16が開放される大当たり処理を実行する遊技制御装置300」は、本件補正発明の「前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手段」に相当する。 (i、j)引用発明の「液晶表示部11に「777」と表示される」ことは、本件補正発明の「前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示され」ることに相当し、上記(d)より、引用発明の「777」の表示は、「前記特別図柄表示制御手段」によって行われるといえる。 また、上記(f)より、「左右の電動チューリップ8,9」(第1特定領域及び第2特定領域)に入賞した玉は「左右の可変入賞口スイッチ31,32」(第1特定領域検出手段及び第2特定領域検出手段)により検出されるといえるので、引用発明の「右の電動チューリップ9に入った場合」は、本件補正発明の「前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出され」た場合に相当するといえる。 さらに、引用発明の「最大継続ラウンド数が決定される、乱数抽選によるラウンド数抽選」において、「乱数値を取得し」、その「取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われるラウンド回数を決定する」ことは明らかである。 ここで、引用発明は、構成lより、「50」、「30」、「20」、「3」、「2」、「1」のいずれかからラウンド回数を決定するといえるので、「ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定する」ものである。 以上より、引用発明の「遊技制御装置300」は、本件補正発明の「乱数値取得手段」及び「ラウンド回数決定手段」の機能を備えているといえる。 したがって、引用発明の「液晶表示部11に「777」と表示されると大当たり条件成立であり、大当たりである旨が表示され、数秒後に、左右の電動チューリップ8,9がほぼ同時に開放され、右の電動チューリップ9に入った場合は、右電動チューリップ9に玉が入賞したタイミングに基づいて、最大継続ラウンド数が決定される、乱数抽選によるラウンド数抽選を行う遊技制御装置300」と、本件補正発明の「前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後に、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段と、前記乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段」とは、「前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後に、前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段と、 前記乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段」の点で共通する。 (k)上記(f)より、「左右の電動チューリップ8,9」(第1特定領域及び第2特定領域)に入賞した玉は「左右の可変入賞口スイッチ31,32」(第1特定領域検出手段及び第2特定領域検出手段)により検出されるといえるので、引用発明の「電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞」することは、本件補正発明の「前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出される」ことに相当する。 また、引用発明の「液晶表示部11にプレーヤーが獲得した最大継続ラウンド数を表示する」ことは、演出の一種であり、上記(i、j)より、「最大継続ラウンド数」は「前記ラウンド回数決定手段」により決定されたものといえるので、本件補正発明の「前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知するラウンド数報知演出」に相当する。 したがって、引用発明の「電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞したら、液晶表示部11にプレーヤーが獲得した最大継続ラウンド数を表示する表示制御基板105」は、本件補正発明の「前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知するラウンド数報知演出を実行する演出実行手段」に相当する。 (l)上記(f)より、「左右の電動チューリップ8,9」(第1特定領域及び第2特定領域)に入賞した玉は「左右の可変入賞口スイッチ31,32」(第1特定領域検出手段及び第2特定領域検出手段)により検出されるといえるので、引用発明の「左の電動チューリップ8に玉が入る」こと、「右電動チューリップ9に玉が入賞」することは、本件補正発明の「前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたこと」、「前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたこと」にそれぞれ相当する。 また、引用発明の「最大継続ラウンド数を必ず「10ラウンド」と」することは、ラウンド回数として10回(特定のラウンド回数)を100%(特定の選択確率)で決定することであるので、本件補正発明の「特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定」することに相当する。 この点に関して付言するに、本願の明細書の【0214】には、「図9に示すラウンド抽選テーブルを参照し、第1役連作動ゲートスイッチ18aまたは第2役連作動ゲートスイッチ19aの種別と、取得したラウンド数用乱数値とに基づいて、ラウンド数を決定する」と記載され、図9の「ラウンド抽選テーブル」には、「ラウンド数用乱数値(0~99)」とあり、「第1役連作動ゲート」には、「ラウンド数用乱数値」として「0~99」が、「ラウンド数」として「10」が割り当てられていることが図示されている。 すなわち、「第1役連作動ゲートスイッチ18a」(第1特定領域検出手段)により遊技球が検出された場合、「10ラウンド」(特定のラウンド回数)のみが、100(乱数値0~99)分の100(乱数値0~99)、すなわち100%の確率(特定の選択確率)で決定されることは記載されているが、明細書等の他の箇所を参照しても、「第1役連作動ゲートスイッチ18a」により遊技球が検出された場合に、複数のラウンド数から1つのラウンド数を決定することは記載されていない。 そうすると、本件補正発明と引用発明は、請求項の記載上、また、明細書等の記載を参照しても、「特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定」する点において共通しているといえる。 さらに、引用発明の「液晶表示部11が「20or3」が最も大面積を占める表示であれば、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理を実行」することは、上記(i、j)より、「前記乱数値取得手段により取得された乱数値」に基づいて行っているといえるので、本件補正発明の「前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定」することに相当する。 加えて、上記(i、j)より、引用発明の「遊技制御装置300」は、本件補正発明の「ラウンド回数決定手段」に相当する。 よって、引用発明の「遊技制御装置300は、左の電動チューリップ8に玉が入ると最大継続ラウンド数を必ず「10ラウンド」とし、右電動チューリップ9に玉が入賞した場合、液晶表示部11が「20or3」が最も大面積を占める表示であれば、「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理を実行し、大面積を占める表示は「50or1」、「30or2」に所定時間が経過すると順次切り換わ」ることは、本件補正発明の「前記ラウンド回数決定手段は、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定し、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定」することと、「前記ラウンド回数決定手段は、前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定し、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定」する点で共通する。 (m)引用発明の「抽選において当選したラウンド数をラウンドカウンタにセットし、アタッカー16が開放され、閉じられるとラウンドカウンタが「1」デクリメントされ、ラウンドカウンタ=0となると大当たりを終了」することは、当選したラウンド数だけアタッカー16を開放する遊技を実行することであり、上記(i、j)より、ラウンド数を決定するのは、「ラウンド回数決定手段」であるといえるので、本件補正発明の「前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行」うことに相当する。 また、上記(g)(h)より、引用発明は、「前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられる」とラウンド遊技(特別遊技)を実行することは明らかである。 さらに、上記(h)より、引用発明の「遊技制御装置300」は、本件補正発明の「前記特別遊技制御手段」に相当する。 したがって、引用発明の「遊技制御装置300は、抽選において当選したラウンド数をラウンドカウンタにセットし、アタッカー16が開放され、閉じられるとラウンドカウンタが「1」デクリメントされ、ラウンドカウンタ=0となると大当たりを終了」することは、本件補正発明の「前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行」うことに相当する。 (n)引用発明の「液晶表示部11に「大当たりおめでとうございます!」、「777」と表示」することは、本件補正発明の「前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示され」ることに相当し、上記(d)より、引用発明の「777」の表示は、「前記特別図柄表示制御手段」によって行われるものといえる。 次に、引用発明の「左右の電動チューリップ8,9の開放時」は、「開放した電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入ると、両方の電動チューリップ8,9が直ちに閉じ」るものであり、また、上記(f)より、「左右の電動チューリップ8,9」(第1特定領域及び第2特定領域)に入賞した玉は「左右の可変入賞口スイッチ31,32」(第1特定領域検出手段及び第2特定領域検出手段)により検出されるといえる。 そうすると、「左右の電動チューリップ8,9の開放時」は、「電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入」り、「左右の可変入賞口スイッチ31,32」(第1特定領域検出手段及び第2特定領域検出手段)により玉が検出されると、「閉じ」ることになるので、第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまで続くものであるといえるから、本件補正発明の「前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまで」に相当する。 また、引用発明の「「20or3」は最も大面積を占めて、「30or2」及び「50or1」は小さく表示」することは、大当たり遊技のラウンド数を示すので、本件補正発明の「前記第2特定領域を遊技球が進入したときの遊技の内容を説明する遊技説明演出」に相当する。 さらに、上記(f)より、引用発明の「左右の電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞すること」は、本件補正発明の「前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出され」ることに相当し、引用発明の「「今回のラウンド数」、「20」」と表示することは、本件補正発明の「ラウンド数報知演出を実行すること」に相当する。 加えて、上記(k)より、引用発明の「表示制御基板150」は、本件補正発明の「前記演出実行手段」に相当する。 したがって、引用発明の「表示制御基板105は、大当たり条件の成立時には、液晶表示部11に「大当たりおめでとうございます!」、「777」と表示し、左右の電動チューリップ8,9の開放時には、「左右いずれかのチューリップに玉を入れてください!」との表示とともに、「20or3」は最も大面積を占めて、「30or2」及び「50or1」は小さく表示し、開放した電動チューリップ8,9の一方に1つでも玉が入ると、両方の電動チューリップ8,9が直ちに閉じ、左右の電動チューリップ8,9のいずれかに玉が入賞することによる最大継続ラウンド数の決定時には、「今回のラウンド数」、「20」と表示する」ことは、本件補正発明の「前記演出実行手段は、前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示されてから前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまでは、前記第1特定領域を遊技球が進入したときと前記第2特定領域を遊技球が進入したときとの遊技の内容を説明する遊技説明演出を実行し、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド数報知演出を実行する」ことと、「前記演出実行手段は、前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示されてから前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまでは、前記第2特定領域を遊技球が進入したときとの遊技の内容を説明する遊技説明演出を実行し、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド数報知演出を実行する」点で共通する。 上記(a)~(n)の対比より、本件補正発明と引用発明は、次の点で一致している。 「A 遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置と、 B 始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、 C 前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段と、 D 前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段と、 E 遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な第1特定領域と第2特定領域と、 F 前記第1特定領域に進入した遊技球を検出する第1特定領域検出手段と、前記第2特定領域に進入した遊技球を検出する第2特定領域検出手段と、 G 前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段と、 H 前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手段と、 I’前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後に、前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段と、 J 前記乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段と、 K 前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知するラウンド数報知演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 L’前記ラウンド回数決定手段は、前記第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定し、前記乱数値取得手段に取得された乱数値が前記第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数値であるときには、前記特定のラウンド回数とは異なるラウンド回数を所定の選択確率で決定し、 M 前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行い、 N’前記演出実行手段は、前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示されてから前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出されるまでは、前記第2特定領域を遊技球が進入したときとの遊技の内容を説明する遊技説明演出を実行し、前記第1特定領域検出手段または第2特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド数報知演出を実行することを特徴とする遊技機。」 そして、本件補正発明と引用発明は、構成I、L、Nに関する次の点で相違している。 (相違点1) 乱数値取得手段による乱数値の取得と、ラウンド回数決定手段によるラウンド回数の決定に関して、本件補正発明は、第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得し、また、乱数値取得手段に取得された乱数値が第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定するのに対し、引用発明は、第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたときに、乱数値を取得せず、また、第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたときには、乱数値に基づかずに、特定のラウンド回数を特定の選択確率(100%)で決定する点。(構成I、L) (相違点2) 演出実行手段による遊技の内容を説明する遊技説明演出の実行に関して、本件補正発明は、第1特定領域を遊技球が進入したときの遊技の内容を説明するのに対し、引用発明は、第1特定領域を遊技球が進入したときの遊技の内容を説明するか否か不明である点。(構成N) (4)判断 (4-1)上記相違点1について ア 引用発明は、構成i、j、lより、「右電動チューリップ9に玉が入賞した」場合、「乱数抽選によるラウンド数抽選を行」い、「「最大継続ラウンド数を20回とするか3回とするか」という2者択一の抽選処理を実行」するものであり、また、遊技機の分野において、所定の特定領域への遊技球の入賞に応じて、乱数値によりラウンド数を抽選により選択することは、例えば、特開2008-132167号公報(特に【0109】、【0110】参照。)、及び、特開2008-253669号公報(上記刊行物2、特に【0054】、【0065】、【0066】、【0073】、【0438】~【0442】、図1~4、図53(a)参照。)に示されるように、本願の遡及日前における周知技術である。 そして、引用発明の「左の電動チューリップ8に玉が入る」場合についても、引用発明の「右電動チューリップ9に玉が入賞した」場合、又は、上記周知技術のように、乱数抽選によりラウンド数を抽選により選択するものとすることにより、第1特定領域検出手段(構成fの可変入賞口スイッチ31)によって遊技球が検出されると、乱数値を取得し、また、乱数値取得手段に取得された乱数値が第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定するようにして、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、遊技機の遊技性の設計に際して、当業者が通常の創作能力を発揮して適宜なし得る程度の事項である。 イ さらに、これとは別に、上記相違点1について、刊行物2に記載の技術事項に基づいて検討する。 上記2(2-2)より、刊行物2には、「特定表示結果が小当り図柄である場合、第1特別可変入賞球装置66が開放し、その中に設けられた第1特定進入口89または第2特定進入口91に備えられた検出器により遊技球が検出されると、乱数が抽出され、当該乱数により、第1特定進入口89または第2特定進入口91への遊技球の進入後に実行される大当り遊技のラウンド数が決定される遊技機。」という技術事項が記載されているといえる。 そして、引用発明と刊行物2に記載の技術事項は、所定の図柄が表示された後、2つの特定領域のいずれかに遊技球が入るとラウンド数が決定され、大当り遊技が開始される遊技機という点で共通しているので、引用発明の「左の電動チューリップ8」に刊行物2に記載の技術事項を適用し、「左の電動チューリップ8に玉が入る」場合についても、乱数を抽出して、当該乱数によりラウンド数を決定するようにし、第1特定領域検出手段(可変入賞口スイッチ31)によって遊技球が検出されると、乱数値を取得し、また、乱数値取得手段に取得された乱数値が第1特定領域検出手段によって遊技球が検出されたことによる乱数であるときには、特定のラウンド回数を特定の選択確率で決定するようにして、上記相違点1に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (4-2)上記相違点2について 上記2(2-3)より、刊行物3には、「図柄揃い大当りの後、ドキドキゲートに入賞すれば、ガラポン抽選により4R大当りか16R大当りとなり、安心タイプのゲートに入賞すれば、10R大当りとなり、ドキドキゲートに入賞した場合の大当りのラウンド数を表示する画面、及び、安心タイプのゲートに入賞した場合の大当りラウンド数を表示する画面がいずれかのゲートへの入賞前に表示される遊技機。」という技術事項が記載されているといえる。 ここで、「安心タイプのゲート」、「ドキドキゲート」は、それぞれ、本件補正発明の「第1特定領域」、「第2特定領域」に対応し、「安心タイプのゲートに入賞した場合の大当りラウンド数を表示する画面」、「ドキドキゲートに入賞した場合の大当りのラウンド数を表示する画面」は、各ゲートに遊技球が入賞した場合の大当り遊技について説明しているという点で、各「特定領域」に「遊技球が進入したときの遊技の内容を説明する」ものであるといえる。 そして、引用発明と刊行物3に記載の技術事項は、所定の図柄が表示された後、2つの特定領域のいずれかに遊技球が入るとラウンド数が決定される遊技機という点で共通しているので、引用発明に刊行物3に記載の技術事項を適用し、右の電動チューリップ9に入賞したときのラウンド数だけでなく、左の電動チューリップ8に入賞したときのラウンド数についても表示するようにして、第1特定領域(左の電動チューリップ8)を遊技球が進入したときの遊技の内容(ラウンド数)を説明するものとし、上記相違点3に係る本件補正発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (4-3)効果について 上記相違点1に係る「遊技球を通過させる特定領域によって、特定のラウンド回数の選択確率やラウンド回数が異なる」(平成27年12月22日付け意見書の第2頁第36-38行)という効果は、刊行物1の【0008】に「堅実なプレイを楽しみたいならば、先に第一入賞口に玉が入るように操作を行い、より変化に富んだプレイを楽しみたいなら、先に第二入賞口に玉が入るように操作を行えばよいことになる。このように本発明のパチンコ遊技機は、プレーヤーのする判断に応じて大入賞口の開放ルールが変化し、ひいては出玉数が大きく変化するように構成されている」(上記(2-1)ア参照)と記載されているように、引用発明が備えているものであるといえる。 また、上記相違点2に係る「遊技者に各特定領域の役割(相違)を認識させて、複数の特定領域のいずれかを選択する楽しみを与え」、また、「特定領域が現在有効であることも示唆することができる」(平成27年12月22日付け意見書の第2頁第39~47行)という効果は、刊行物3に記載の「安心タイプのゲート」(第1特定領域)と「ドキドキゲート」(第2特定領域)のそれぞれに遊技球が入賞した場合の大当りのラウンド数について、遊技球が入賞する前に、説明する画面を表示するという事項が備えているものであるといえる。 したがって、本件補正発明の効果は、引用発明、上記周知技術又は刊行物2に記載の技術事項、及び、刊行物3に記載の技術事項から予測される範囲のものであり、格別なものではない。 (5)請求人の主張 請求人は、審判請求書の「3.本願発明が特許されるべき理由」の「(4)その他」において、ラウンド回数決定手段に関する「第1の技術的特徴部」と、演出実行手段に関する「第2の技術的特徴部」を挙げ、「引用文献1~2のいずれの引用文献にも「第1の技術的特徴部」及び「第2の技術的特徴部」は開示も示唆もされておらず、本願発明における特有の効果を奏するように、「第1の技術的特徴部」及び「第2の技術的特徴部」の構成を備えることは、当業者であっても容易に想到できるものではないものと思料致します。」(第6頁第25行~第7頁第1行)と主張している。 しかしながら、上記(4)において検討したとおり、当該「第1の技術的特徴部」と「第2の技術的特徴部」は、それぞれ、上記相違点1と上記相違点2に対応するものであって、これらの構成を備えた本件補正発明は、当審にて新たに引用した上記刊行物1~3に記載の技術事項及び上記周知技術に基づき、当業者であれば容易に想到することができたものである。 そして、上記(4-3)に記載したとおり、本件補正発明の「第1の技術的特徴部」(上記相違点1)に係る効果は、上記引用発明から、「第2の技術的特徴部」(上記相違点2)に係る効果は、刊行物3に記載の技術事項から予測される範囲のものである。 (6)小括 上記(4)のとおり、本件補正発明は、当業者が引用発明、上記周知技術又は刊行物2に記載の技術事項、及び、上記刊行物3に記載の技術事項に基づいて、容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際独立して特許を受けることができない。 4 むすび よって、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明 1 本願発明 本件補正は上記のとおり却下されたので、本願の請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、平成27年5月29日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される次のとおりのものである。ただし、記号A.~L.は分説するため当審にて付した。 「A.遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置と、 B.始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、 C.前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段と、 D.前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段と、 E.遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な特定領域と、 F.前記特定領域に進入した遊技球を検出する特定領域検出手段と、 G.前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段と、 H.前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手段と、 I.前記特別図柄表示制御手段によって前記特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後に、前記特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段と、 J.前記乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、前記ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段と、 K.前記特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知する演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 L.前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行うことを特徴とする遊技機。」 2 刊行物 (1)刊行物4 本願の遡及日前に頒布され、原査定の拒絶の理由において提示された特開2012-55605号公報(以下、「刊行物4」という。)には、図面とともに次に事項が記載されている。 ア 「【0001】 本発明は、遊技球の入賞によって大当たりの抽選を行うパチンコ遊技機等の遊技機に関するものである。」 イ 「【0016】 第1の実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する抽選用ゲート124と、が遊技盤110に配設されている。 ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器を作動させることとなる遊技球の入賞に係る入賞口をいう。 第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば6秒間)および規定回数(例えば3回)だけ開く。 抽選用ゲート124は、遊技球が通過するように遊技領域111に設けられ、普通図柄抽選部232による普通図柄抽選を行う契機を作るためのものである。 【0017】 また、第1の実施の形態では、図1に示すように、普通図柄抽選に用いられる抽選用ゲート124とは別に、もっぱら役物連続作動装置の作動(ラウンド)を開始させるのに用いられるラウンド開始用ゲート127が、遊技盤110に配設されている。このラウンド開始用ゲート127は、大入賞口125の外に設けられており、特定のゲートの一例である。 このラウンド開始用ゲート127は、普通図柄抽選のためのものではなく、ラウンドを開始させるためだけの専用のものである。詳細は後述するが、ラウンド開始用ゲート127には、遊技球の通過を検出するためのラウンド開始スイッチ(ラウンド開始SW)225(図3参照)が設置されている。そして、このラウンド開始スイッチ225の検出を契機にラウンド開始フラグが設定され(図7-2参照)、設定されたラウンド開始フラグにより大入賞口125の扉128の連続の開閉動作が制御される(図14-3参照)。なお、本実施の形態とは異なるが、従来から公知ないし周知の技術を用いてラウンド開始用ゲート127を普通図柄抽選を兼ねるように制御する構成例も考えられる。 このラウンド開始用ゲート127は、抽選用ゲート124よりも下方に位置すると共に、第1始動口121ないし第2始動口122の近くに位置する。また、ラウンド開始用ゲート127は、第1始動口121ないし第2始動口122の左側に位置している。このため、遊技球がラウンド開始用ゲート127を通過するのは、左打ちのときになる。なお、ラウンド開始用ゲート127ないしラウンド開始スイッチ225は、大入賞口125に向かって遊技領域111を落下する遊技球が通過可能な位置に設けられている。 付言すると、ラウンド開始用ゲート127を通過した遊技球が大入賞口125に入賞することが可能なように盤面構成している。したがって、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過して大入賞口125の扉128の開閉が開始したときに、ラウンド開始用ゲート127に通過して大入賞口125の扉128の開閉を開始させた遊技球がそのまま大入賞口125に入賞することが可能である。 ・・・ 【0019】 また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選が始動しない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。この大入賞口125には、遊技制御部200(図3参照)の制御下で不図示の開閉機構部によって開閉動作を行う扉128が設けられている。この扉128は、大入賞口125の入口を開き又は拡大する特別電動役物の一例である。また、遊技制御部200の大入賞口動作制御部238(図4参照)および不図示の開閉機構部は、扉128を連続して作動させることができる役物連続作動装置の一例である。 なお、本実施の形態では、遊技領域111に第1始動口121および第2始動口122が配設されているが、いずれか一方のみを配設する構成例やさらに他の始動口を配設する構成例も考えられる。また、本実施の形態では、遊技領域111に大入賞口125が1つ配設されているが、大入賞口125を複数配設する構成例も考えられる。 本実施の形態では、遊技盤110の右下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。」 ウ 「【0023】 図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、(a)は、遊技盤110の右下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。 パチンコ遊技機100の表示器130は、図2の(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、抽選用ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球が抽選用ゲート124を通過することにより普通図柄を変動表示しその抽選結果を表示する。第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222および普通図柄表示器223の各々は、LED表示装置で構成され、その点灯態様によって各抽選結果を表す図柄が表示される。」 エ 「【0042】 特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。 ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、特別図柄の変動時間が短縮される時短遊技状態の有無および大当たりの当選確率が高確率に変動した確変遊技状態の有無の組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、時短遊技状態および確変遊技状態の両方が発生する大当たり、時短遊技状態のみが発生する大当たり、確変遊技状態のみが発生する大当たり、時短遊技状態および確変遊技状態のいずれも発生しない大当たりが有り得る。以下、これらの大当たりを区別する場合は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づき、「時短有り」、「時短無し」、「確変有り」、「確変無し」等と記載して区別する。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。 【0043】 また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば一定時間経過または一定個数の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数繰り返される。通常、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態が発生する(時短有り)大当たりは長当たりとなり、時短遊技状態が発生しない(時短無し)大当たりは短当たりとなる。長当たりは、特別電動役物の連続作動の回数が多い第1の当たりの一例であり、短当たりは、特別電動役物の連続作動の回数が少ない第2の当たりの一例である。」 オ 「【0074】 この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(ステップ810)。そして、この設定内容を示す設定情報(図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(ステップ811)。ステップ811でセットされた変動開始コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。 ・・・ 【0076】 一方、変動時間を経過した場合(ステップ812でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を停止し(ステップ813)、変動停止コマンドをRAM203にセットする(ステップ814)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(ステップ815)。停止中処理の内容については後述する。ステップ814でセットされた変動停止コマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。」 カ 「【0109】 このように、ラウンド開始フラグ判定処理では、特別図柄抽選の結果が大当たり(長当たりまたは短当たり)であるときに、ラウンド開始スイッチ225(図3参照)がONになるまで、ラウンドが開始されないように大入賞口動作制御部238が制御する。言い換えると、ラウンド開始フラグ判定処理では、特別図柄抽選の結果が大当たりのときに、ラウンド開始スイッチ225(図3参照)がONになった後にラウンドが開始されるように大入賞口動作制御部238が制御する。このため、遊技者は、休憩せずにそのまま遊技を継続したいときには、遊技球の発射を止めることなく遊技球を発射し続ければ、ラウンド開始スイッチ225(図3参照)がONになることで、ラウンドを開始することができる。」 キ 「【0116】 次に、大入賞口動作制御部238は、図14-2に示すように、大入賞口125の扉128の作動のラウンド数Rが最大値に達したか否かを判断する(ステップ1412)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(ステップ1412でNo)。 【0117】 大入賞口125の扉128の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(ステップ1412でYes)、次に大入賞口動作制御部238は、エンディング動作を開始する(ステップ1413)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技、小当たり遊技の各遊技状態において設定されたエンディング動作のうち、当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。 この後、大入賞口動作制御部238は、演出制御部300において当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(ステップ1414)。このオープニングコマンドは、図5のステップ506に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。」 ク 「【0170】 このように、第1の実施の形態では、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222(図3参照)にて特別図柄の変動が終了して特定の図柄の組み合わせが表示されることで大当たりが確定すると、当たり遊技フラグの設定をし(図11-1のステップ1111、1112,1117参照)、また、条件装置が作動する。そして、遊技制御部200は、条件装置コマンド(条件装置作動開始コマンド)をセットし(同図のステップ1113参照)演出制御部300に送信する。遊技制御部200は、当たり遊技フラグがONになっても役連装置作動開始フラグがONにならないと、オープニングコマンドをセットしない(図8のステップ801および図11-2のステップ1131参照)。言い換えると、当たり遊技フラグおよび役連装置作動開始フラグがONになると、オープニングコマンドを演出制御部300に送信する。なお、オープニングコマンドがセットされると、役連装置作動開始フラグがOFFになる(図11-2のステップ1134参照)。 条件装置コマンドを送信後に、ラウンド開始用ゲート127(図1参照)に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225(図3参照)により検出されると、遊技制御部200はラウンド開始フラグをONにし(図7-2のステップ714参照)、役連装置作動開始コマンドをセットして(図14-3のステップ1454参照)演出制御部300に送信する。また、遊技制御部200は、役連装置作動開始フラグをONにする(同図のステップ1455参照)。なお、ラウンド開始フラグは、ラウンドが終了すると、当たり遊技フラグと共にOFFになる(図14-2のステップ1420、1421参照)。」 ケ 「【0176】 〔役物連続作動装置の作動後における表示画像例〕 図29-1および図29-2は、役物連続作動装置の作動後における画像例を示す図であり、より具体的には、役連装置作動演出コマンドと共にセットされた役連装置作動演出パターン(図22-3のステップ2264および2265参照)による演出に基づくものである。このような演出の仕方としては、役物連続作動装置の作動前における演出の場合と同様のものが考えられる。ここでは、画像表示の一例として、遊技者が興味を有する可能性が高い内容として、図29-1の(a)と(b)および図29-2の(c)の3つを説明する。また、このような演出は、当たり演出パターン(図23のステップ2302参照)により当たり演出が行われる前に、または当たり演出と共に行われる。 なお、ここにいう役物連続作動装置の作動後とは、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過した後の段階をいい、より具体的には、図27の時点t4以降の期間をいう。また別の言い方をすれば、役物連続作動装置の作動後とは、演出制御部300がラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過した後の段階をいい、より具体的には、図27の時点t4以降の期間をいう。また別の言い方をすれば、役物連続作動装置の作動後とは、演出制御部300が役連装置作動開始コマンドを受信した段階である。 役物連続作動装置が作動した後には、演出制御部300は、役連装置作動演出選択処理(図19-1のステップ1911および図22-3参照)において、例えば図29-1の(a)、同図の(b)または図29-2の(c)に示す画像例を画像表示部114に表示するための情報を含む役連装置作動演出コマンドが生成され、出力される。 【0177】 図29-1の(a)、同図の(b)または図29-2の(c)に示す画像例では、画像表示部114の表示領域11に装飾図柄「777」を小さく表示すると共に、表示領域21に「専用ゲート通過。ラウンド開始」という文字および特別図柄抽選結果の具体的な内容を表示している。すなわち、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したので、大入賞口125の開閉が開始するという事実と、大当たりの種類を表示している。このようなラウンド開始スイッチ225が入ったことを契機に行われる大当たりの種類の報知により、遊技者の集中力が維持・回復することを期待できる。大当たりの種類としては、確変大当たりと通常大当たりのいずれかであることのほかに、長当たりと短当たりのいずれかであること、時短付きと時短無しのいずれかであることを挙げることができる。ここにいう時短としては、いわゆる電チューサポートである場合に用いることが考えられ、また、大当たり終了(大入賞口125の開閉動作終了)後に所定回数に限って時短状態になる場合に用いることも考えられる。 【0178】 より具体的に説明する。図29-1の(a)に示す画像例では、大当たりの種類として「確変だよ!」という文字を表示し、確変大当たりであることを報知している。また、図29-1の(b)に示す画像例では、大当たりの種類として「ラウンド数は15回だよ!」という文字を表示し、長当たりであることを報知している。また、図29-2の(c)に示す画像例では、「時短あるよ!」という文字を表示し、時短付きであることを報知している。」 コ 上記イの【0016】の「遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122」との記載、上記エの【0042】の「特別図柄抽選結果判定部234は、特別図柄の抽選が行われた場合に、その抽選結果が「大当たりか否か」・・・を判定する」との記載、及び、上記エの【0043】の「「大当たり」は・・・大入賞口125の開状態が所定条件・・・を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される」との記載より、刊行物4には、「第1始動口121および第2始動口122に遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動し、大入賞口125の開状態が所定条件を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される大当たりか否かを判定する特別図柄抽選結果判定部234」が記載されていると認められる。 サ 上記クの【0170】の「第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222・・・にて特別図柄の変動が終了して特定の図柄の組み合わせが表示されることで大当たりが確定すると、当たり遊技フラグの設定をし・・・遊技制御部200は、条件装置コマンド(条件装置作動開始コマンド)をセットし・・・送信する」との記載、及び、「条件装置コマンドを送信後に、ラウンド開始用ゲート127・・・に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225・・・により検出されると、遊技制御部200はラウンド開始フラグをONにし」との記載より、大当たりが確定した後、条件装置コマンドが送信され、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過するとラウンド開始フラグをONにするので、条件装置コマンドについては省けば、刊行物4には、「第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222にて特別図柄の変動が終了して特定の図柄の組み合わせが表示されることで大当たりが確定した後、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225により検出されると、ラウンド開始フラグをONにする遊技制御部200」が記載されていると認められる。 上記ア~ケの記載事項、及び、上記コ、サの認定事項より、刊行物4には、次の発明(以下、「引用発明2」という。)が記載されていると認められる。ただし、記号a.~h.、k.、l.は、本願発明の記号A.~H.、K.、L.に対応させて付した。 「a.遊技盤110に配設され、開閉動作を行う扉128が設けられた大入賞口125と、(【0019】) b.第1始動口121および第2始動口122に遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動し、大入賞口125の開状態が所定条件を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される大当たりか否かを判定する特別図柄抽選結果判定部234と、(認定事項コ) c.第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する第1特別図柄表示器221及び第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する第2特別図柄表示器222と、(【0023】) d.第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始し、変動時間を経過した場合、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を停止する特別図柄変動制御部233と、(【0074】、【0076】) e.遊技盤110に配設され、役物連続作動装置の作動(ラウンド)を開始させるのに用いられるラウンド開始用ゲート127と、(【0017】) f.ラウンド開始用ゲート127に設置され、遊技球の通過を検出するためのラウンド開始スイッチ(ラウンド開始SW)225と、(【0017】) g.第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222にて特別図柄の変動が終了して特定の図柄の組み合わせが表示されることで大当たりが確定した後、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225により検出されると、ラウンド開始フラグをONにする遊技制御部200と、(認定事項サ) h.ラウンド開始スイッチ225がONになった後にラウンドが開始されるように制御する大入賞口動作制御部238と、(【0109】) k.画像表示部114の表示領域11に、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したので、大入賞口125の開閉が開始するという事実と、「ラウンド数は15回だよ!」という大当たりの種類を表示する演出制御部300と、(【0176】~【0178】) を備え、 l.大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の扉128の作動のラウンド数Rが最大値に達したか否かを判断し、ラウンド数Rが最大値に達したならば、エンディング動作を開始する(【0116】、【0117】) 遊技機。(【0001】)」 (2)刊行物5 本願の遡及日前に頒布され、原査定の拒絶の理由において提示された特開2008-132167号公報(以下、「刊行物5」という。)には、図面とともに次に事項が記載されている。 ア 「【0001】 本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)等の遊技機に関するものである。」 イ 「【0109】 このように大当り図柄が表示された後、遊技領域12を流下する遊技球が抽選ゲート75を通過すると、ゲートスイッチ75bによって遊技球の通過が検出され、この検出信号に基づいて、大当り遊技において条件作動装置を開放状態にしてから閉塞状態に戻すまでの開閉サイクル(以下、これをラウンドともいう)の連続回数を抽選にて決定する。 【0110】 すなわちゲートスイッチ75bにより遊技球が検出されると、主制御基板201のCPU202は所定範囲(本実施形態では、0~8)のラウンド数判定乱数を更新するカウンタからラウンド数判定乱数を抽出する。そしてCPU202は、抽選ゲート75の通過時にラウンド数判定乱数に基づいてラウンド数の決定を行い、この結果に応じたラウンド数を設定する。具体的には、ラウンド数判定乱数が0~2であれば15ラウンドとし、ラウンド数判定乱数が3~5であれば10ラウンドとし、ラウンド数判定乱数が6~8であれば5ラウンドとしてラウンド数を設定する。 ・・・ 【0112】 このように本実施形態では、大当り図柄が表示された後、遊技球の通過ゲート75の通過を待って、ラウンド数を決定し、このラウンド数によって、大当り遊技状態が開始される。」 上記ア、イの記載事項より、刊行物5には次の技術事項が記載されていると認められる。 「大当り図柄が表示された後、遊技領域12を流下する遊技球が抽選ゲート75を通過すると、ゲートスイッチ75bによって遊技球の通過が検出され、ゲートスイッチ75bにより遊技球が検出されると、主制御基板201のCPU202は所定範囲のラウンド数判定乱数を更新するカウンタからラウンド数判定乱数を抽出し、CPU202は、抽選ゲート75の通過時にラウンド数判定乱数に基づいてラウンド数の決定を行い、このラウンド数によって、大当り遊技状態が開始される遊技機。」 3 対比 本願発明と引用発明2を対比する。 (a)引用発明2の「開閉動作を行う扉128が設けられた大入賞口125」は、扉128が開動作を行ったときに「遊技球を受け入れやすい開放状態」となり、扉128が閉動作を行ったときに「遊技球を受け入れ難い閉鎖状態」となることは明らかである。 したがって、引用発明2の「遊技盤110に配設され、開閉動作を行う扉128が設けられた大入賞口125」は、本願発明の「遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置」に相当する。 (b)引用発明2の「第1始動口121および第2始動口122に遊技球が入」り「入賞」することは、本願発明の「始動条件が成立する」ことに相当する。 また、引用発明2の「大入賞口125の開状態が所定条件を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される大当たり」は、本願発明の「前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技」に相当する。 さらに、引用発明2の「特別図柄抽選(大当たり抽選)」により「大当たりか否かを判定する」ことは、本願発明の「特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う」ことに相当する。 したがって、引用発明2の「第1始動口121および第2始動口122に遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動し、大入賞口125の開状態が所定条件を満たすまで維持されるラウンドが所定回数繰り返される大当たりか否かを判定する特別図柄抽選結果判定部234」は、本願発明の「始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段」に相当する。 (c)引用発明2の「第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する」及び「第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する」との事項における「抽選結果」は、上記(b)より、「特別遊技判定手段」の判定結果であるといえる。 また、引用発明2において、「特別図柄」を変動表示した後、抽選結果を表示するときに「停止表示」させることは明らかである。 したがって、引用発明2の「第1始動口121の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する第1特別図柄表示器221及び第2始動口122の入賞による特別図柄を変動表示しその抽選結果を表示する第2特別図柄表示器222」は、本願発明の「前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段」に相当する。 (d)上記(c)より、引用発明2の「第1特別図柄表示器221」及び「第2特別図柄表示器222」は、本願発明の「特別図柄表示手段」に相当する。 また、上記(b)より、引用発明2の「特別図柄」の変動表示は、「始動条件が成立すると」行われるものといえる。 したがって、引用発明2の「第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始し、変動時間を経過した場合、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を停止する特別図柄変動制御部233」は、本願発明の「前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段」に相当する。 (e)引用発明2の「ラウンド開始用ゲート127」が、「大入賞口125」(前記特別可変入賞装置)とは異なり、遊技球が進入可能なものであることは明らかである。 したがって、引用発明2の「遊技盤110に配設され、役物連続作動装置の作動(ラウンド)を開始させるのに用いられるラウンド開始用ゲート127」は、本願発明の「遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な特定領域」に相当する。 (f)上記(e)より、引用発明2の「ラウンド開始用ゲート127」は、本願発明の「特定領域」に相当する。 したがって、引用発明2の「ラウンド開始用ゲート127に設置され、遊技球の通過を検出するためのラウンド開始スイッチ(ラウンド開始SW)225」は、本願発明の「前記特定領域に進入した遊技球を検出する特定領域検出手段」に相当する。 (g)引用発明2の「第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222にて特別図柄の変動が終了して特定の図柄の組み合わせが表示されることで大当たりが確定」したことは、本願発明の「前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示され」たことに相当する。 また、引用発明2の「ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225により検出される」ことは、本願発明の「前記特定領域検出手段によって遊技球が検出される」ことに相当する。 さらに、引用発明2の「ラウンド開始フラグをONにする」ことは、本願発明の「前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる」ことに相当する。 したがって、引用発明2の「第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222にて特別図柄の変動が終了して特定の図柄の組み合わせが表示されることで大当たりが確定した後、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したことがラウンド開始スイッチ225により検出されると、ラウンド開始フラグをONにする遊技制御部200」は、本願発明の「前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段」に相当する。 (h)上記(g)より、引用発明2の「ラウンド開始スイッチ225がONになった」ことは、本願発明の「前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立する」ことに相当する。 また、引用発明2の「ラウンドが開始されるように制御する」ことは、本願発明の「前記特別遊技を制御する」ことに相当する。 したがって、引用発明2の「ラウンド開始スイッチ225がONになった後にラウンドが開始されるように制御する大入賞口動作制御部238」は、本願発明の「前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手」に相当する。 (k)上記(f)より、引用発明2において、「ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過」すると、「特定領域検出手段」により遊技球が検出されることになるので、「ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過した」ことは、本願発明の「前記特定領域検出手段によって遊技球が検出された」ことに相当する。 また、引用発明2の「画像表示部114の表示領域11に・・・「ラウンド数は15回だよ!」という大当たりの種類を表示する」ことは、本願発明の「ラウンド回数を報知する演出を実行する」ことに相当する。 したがって、引用発明2の「画像表示部114の表示領域11に、ラウンド開始用ゲート127に遊技球が通過したので、大入賞口125の開閉が開始するという事実と、「ラウンド数は15回だよ!」という大当たりの種類を表示する演出制御部300」と、本願発明の「前記特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知する演出を実行する演出実行手段」とは、「前記特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、ラウンド回数を報知する演出を実行する演出実行手段」の点で共通する。 (l)引用発明2の「大入賞口125の扉128の作動のラウンド数Rが最大値に達したか否かを判断し、ラウンド数Rが最大値に達したならば、エンディング動作を開始する」ことは、所定のラウンド回数までラウンド遊技を行うことである。 また、上記(h)より、引用発明2の「大入賞口125の扉128の作動のラウンド」は、「前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられる」と行われるものといえる。 したがって、引用発明2の「大入賞口動作制御部238は、大入賞口125の扉128の作動のラウンド数Rが最大値に達したか否かを判断し、ラウンド数Rが最大値に達したならば、エンディング動作を開始する」ことと、本願発明の「前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、前記ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行う」こととは、「前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、所定のラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行う」点で共通する。 上記(a)~(h)、(k)、(l)の対比より、本願発明と引用発明2は、次の点で一致している。 「A.遊技盤に設けられ、遊技球を受け入れやすい開放状態と遊技球を受け入れ難い閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞装置と、 B.始動条件が成立すると、前記特別可変入賞装置を前記開放状態と前記閉鎖状態とに変化させるラウンド遊技を複数回行う特別遊技を制御させるための特別条件が成立したか否かの判定を行う特別遊技判定手段と、 C.前記特別遊技判定手段の判定結果を報知するための特別図柄の変動表示および停止表示を行う特別図柄表示手段と、 D.前記始動条件が成立すると、所定の変動時間が経過するまで前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を変動表示させ、所定の変動時間の経過後には前記特別図柄表示手段に前記特別図柄を停止表示させる制御を行う特別図柄表示制御手段と、 E.遊技盤に設けられ、遊技球が前記特別可変入賞装置以外で進入可能な特定領域と、 F.前記特定領域に進入した遊技球を検出する特定領域検出手段と、 G.前記特別図柄表示制御手段によって前記特別条件が成立したことを報知する特定の特別図柄が前記特別図柄表示手段に停止表示された後、前記特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、前記特別遊技の制御を開始させるための実行開始条件を成立させる実行開始条件成立手段と、 H.前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立すると、前記特別遊技を制御する特別遊技制御手段と、 K’.前記特定領域検出手段によって遊技球が検出された後、ラウンド回数を報知する演出を実行する演出実行手段と、 を備え、 L’.前記特別遊技制御手段は、前記実行開始条件成立手段によって前記実行開始条件が成立させられると、所定のラウンド回数まで前記ラウンド遊技を行う 遊技機。」 そして、本願発明と引用発明2は、構成I、J、K、Lに関する次の点で相違している。 (相違点1) 本願発明は、特別図柄表示制御手段によって特定の特別図柄が特別図柄表示手段に停止表示された後に、特定領域検出手段によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段、及び、乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段を備えるのに対し、引用発明2は、これらの手段を備えない点。(構成I、J) (相違点2) ラウンド回数を報知する演出を実行する演出実行手段に関して、本願発明は、ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知するのに対し、引用発明2は、ラウンド回数を報知するが、当該ラウンド回数がラウンド回数決定手段によって決定されたものではない点。(構成K) (相違点3) 特別遊技制御手段に関して、本願発明は、ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数までラウンド遊技を行うのに対し、引用発明2は、所定のラウンド回数までラウンド遊技を行うが、当該ラウンド回数がラウンド回数決定手段によって決定されたものではない点。(構成L) 4 判断 (1)上記相違点1について検討する。 上記2(2)より、刊行物5には、「大当り図柄が表示された後、遊技球が抽選ゲート75を通過し、ゲートスイッチ75bにより遊技球が検出されると、主制御基板201のCPU202は所定範囲のラウンド数判定乱数を更新するカウンタからラウンド数判定乱数を抽出し、CPU202は、当該ラウンド数判定乱数に基づいてラウンド数の決定を行い、このラウンド数によって、大当り遊技状態が開始される遊技機。」という技術事項が記載されている。 そして、引用発明2と上記刊行物5に記載の技術事項は、特定の特別図柄が停止した後、特定領域に遊技球が進入すれば、大当り遊技を開始する遊技機という点で共通しているので、引用発明2に上記刊行物5に記載の技術事項を適用して、特別図柄表示制御手段によって特定の特別図柄(大当り図柄)が特別図柄表示手段に停止表示された後に、特定領域検出手段(ゲートスイッチ75b)によって遊技球が検出されると、乱数値を取得する乱数値取得手段(CPU202)、及び、乱数値取得手段によって取得された乱数値に基づいて、ラウンド遊技が行われる複数のラウンド回数の中から1つのラウンド回数を決定するラウンド回数決定手段(CPU202)を備えるものとし、上記相違点1に係る本願発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (2)上記相違点2について検討する。 引用発明2は、構成k.より、実行される大当たり遊技におけるラウンド数を報知するものであり、上記(1)で検討したとおり、引用発明2に上記刊行物5に記載の技術事項を適用した場合、ラウンド回数は、ラウンド回数決定手段によって決定されたものとなるのであるから、構成k.により報知されるラウンド回数が、ラウンド回数決定手段によって決定されたものとなることは明らかである。 したがって、引用発明2に上記刊行物5に記載の技術事項を適用し、ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数を報知するものとして、上記相違点2に係る本願発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 (3)上記相違点3について検討する。 引用発明2は、構成l.より、所定のラウンド回数までラウンド遊技を実行するものであり、上記(1)で検討したとおり、引用発明2に上記刊行物5に記載の技術事項を適用した場合、ラウンド回数は、ラウンド回数決定手段によって決定されたものとなるのであるから、構成l.により実行されるラウンド回数が、ラウンド回数決定手段によって決定されたものとなることは明らかである。 したがって、引用発明2に上記刊行物5に記載の技術事項を適用し、ラウンド回数決定手段によって決定されたラウンド回数までラウンド遊技を行うものとして、上記相違点3に係る本願発明の構成とすることは、当業者であれば容易に想到し得たことである。 そして、本願発明の作用効果は、引用発明2、及び、刊行物5に記載の技術事項から予測される範囲のものにすぎず、格別なものではない。 したがって、本願発明は、引用発明2、及び、刊行物5に記載の技術事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 5 むすび 以上のとおりであるから、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-012458

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