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特許拒絶査定不服審判

2016-011376

遊技機

審判番号
2016-011376
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2014-242497外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年07月28日
審決日
2017年03月28日
公報発行日
2017年07月28日
結論
請求不成立
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A63F) / P18 .575-Z (A63F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2014-242497「遊技機」拒絶査定不服審判事件〔平成28年 6月 2日出願公開、特開2016-101432〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、平成26年11月28日の出願であって、平成27年11月10日付けで拒絶の理由が通知され、平成28年1月13日付けで手続補正がなされ、同年5月12日付けで拒絶査定がなされ、これに対して、同年7月28日に拒絶査定不服審判の請求がなされるとともに手続補正がなされたものである。 第2 平成28年7月28日付けの手続補正についての補正却下の決定 [補正却下の決定の結論] 平成28年7月28日付けの手続補正(以下、「本件補正」という。)を却下する。 [理由] 1 補正の内容 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1の補正を含んでおり、平成28年1月13日付けの手続補正と本件補正の特許請求の範囲の請求項1の記載はそれぞれ、以下のとおりである(下線部は、補正箇所を示す。)。 (補正前:平成28年1月13日付け手続補正) 「【請求項1】 始動条件が成立した場合、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定するとともに、該判定結果を報知するための報知演出を実行し、該判定結果が特別判定結果である場合は前記特別遊技を実行する遊技機であって、 前記報知演出には、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度が異なる複数種類の特定演出のうちいずれかを実行する報知演出が含まれ、 前記特定演出の実行中に、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、 前記判定結果が前記特別判定結果である期待度に基づいて、前記示唆演出実行手段が実行する前記示唆演出の表示態様を変化させるか否かを判定する示唆演出変化判定手段と、 を備え、 前記特定演出の実行中に前記示唆演出実行手段によって実行される前記示唆演出は、該特定演出の種類に応じて、表示態様の初期値と、該初期値からの最大変化量が予め定められており、 前記特定演出には、前記初期値として第1初期値が予め定められた前記示唆演出を実行可能な第1特定演出と、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値が予め定められた前記示唆演出を実行可能な第2特定演出と、を含み、 前記示唆演出実行手段は、 前記示唆演出変化判定手段によって前記示唆演出の態様を変化させると判定された場合、前記第1特定演出および前記第2特定演出では、各々の初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する前記示唆演出を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。」 (補正後:平成28年7月28日付け手続補正) 「【請求項1】 始動条件が成立した場合、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定するとともに、該判定結果を報知するための報知演出を実行し、該判定結果が特別判定結果である場合は前記特別遊技を実行する遊技機であって、 前記報知演出には、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度が異なる複数種類の特定演出のうちいずれかを実行する報知演出が含まれ、 前記特定演出の実行中に、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、 前記判定結果が前記特別判定結果である期待度に基づいて、前記示唆演出実行手段が実行する前記示唆演出の表示態様を変化させるか否かを判定する示唆演出変化判定手段と、 を備え、 前記特定演出の実行中に前記示唆演出実行手段によって実行される前記示唆演出は、該特定演出の種類に応じて、表示態様の初期値と、該初期値からの最大変化量が予め定められており、 前記特定演出には、 前記初期値として第1初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として第1演出を実行可能な第1特定演出と、 前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であって、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能な第2特定演出と、を含み、 前記示唆演出実行手段は、 前記示唆演出変化判定手段によって前記示唆演出の態様を変化させると判定された場合、前記第1特定演出では、前記第1初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第1示唆演出を実行可能であり、前記第2特定演出では、前記第2初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第2示唆演出を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。」 2 補正の適否 (1)本件補正 本件補正は、特許請求の範囲の請求項1について、以下に挙げる補正事項を含むものである。 ア 補正前の請求項1における「前記特定演出には、前記初期値として第1初期値が予め定められた前記示唆演出を実行可能な第1特定演出と、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値が予め定められた前記示唆演出を実行可能な第2特定演出と、を含み、」という記載を、 「前記特定演出には、 前記初期値として第1初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として第1演出を実行可能な第1特定演出と、 前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であって、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能な第2特定演出と、を含み、」とする補正。 イ 補正前の請求項1における「前記第1特定演出および前記第2特定演出では、各々の初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する前記示唆演出を実行可能である」という記載を、 「前記第1特定演出では、前記第1初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第1示唆演出を実行可能であり、前記第2特定演出では、前記第2初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第2示唆演出を実行可能である」とする補正。 (2)補正の目的等についての検討 ア 補正事項アについて 補正事項アは、補正前の「第1特定演出」について、「演出内容として第1演出を実行可能」であること、補正前の「第2特定演出」について、「前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であ」り、「演出内容として前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能」であることを具体的に限定する補正であり、かつ、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。 そして、補正事項アは、 本願明細書の段落【0395】の「「SPリーチ1」の場合よりも「SPリーチ2」の場合の方が、表示される信頼度は高くなる」や段落【0396】の「「SPリーチ1」や「SPリーチ2」の場合よりも、「SPSPリーチ1」や「SPSPリーチ2」の方が、表示される信頼度は高くなる」との記載において、「SPリーチ1」に係る演出を「第1特定演出」、「SPリーチ2」に係る演出を「第2特定演出」と把握したり、「SPリーチ1」や「SPリーチ2」に係る演出を「第1特定演出」、「SPSPリーチ1」や「SPSPリーチ2」に係る演出を「第2特定演出」と把握することができるから、上記段落【0395】、【0396】の記載等に基づくものということができ、新規事項を追加するものではない。 イ 補正事項イについて 補正事項イは、補正前には、「第1特定演出」及び「第2特定演出」で用いられる初期値が、単に「各々の初期値」と記載されていたのを、補正により、「第1初期値」及び「第2初期値」と特定するものであり、かつ、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるので、特許法第17条の2第5項第2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。また、新規事項を追加するものでもない。 3 独立特許要件について 本件補正後の請求項1に記載された発明が、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか(特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか)について以下に検討する。 (1)本件補正後の請求項1に係る発明 補正後の請求項1に係る発明(以下、「本願補正発明」という。)は、上記1の「補正の内容」において示したとおりのものである(A~Fは、本願補正発明を分説するために当審で付した。)。 「【請求項1】 A 始動条件が成立した場合、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定するとともに、該判定結果を報知するための報知演出を実行し、該判定結果が特別判定結果である場合は前記特別遊技を実行する遊技機であって、 B 前記報知演出には、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度が異なる複数種類の特定演出のうちいずれかを実行する報知演出が含まれ、 C 前記特定演出の実行中に、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、 D 前記判定結果が前記特別判定結果である期待度に基づいて、前記示唆演出実行手段が実行する前記示唆演出の表示態様を変化させるか否かを判定する示唆演出変化判定手段と、 を備え、 E 前記特定演出の実行中に前記示唆演出実行手段によって実行される前記示唆演出は、該特定演出の種類に応じて、表示態様の初期値と、該初期値からの最大変化量が予め定められており、 前記特定演出には、 前記初期値として第1初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として第1演出を実行可能な第1特定演出と、 前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であって、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能な第2特定演出と、を含み、 F 前記示唆演出実行手段は、 前記示唆演出変化判定手段によって前記示唆演出の態様を変化させると判定された場合、前記第1特定演出では、前記第1初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第1示唆演出を実行可能であり、前記第2特定演出では、前記第2初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第2示唆演出を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。」 (2)刊行物1に記載された事項 原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物である特開2014-83261号公報(以下、「刊行物1」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている(下線は当審で付した。以下同じ。)。 (ア)「【0010】 (1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、 所定の遊技を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、 前記遊技の結果を遊技者にとって有利な特定遊技結果(例えば、大当り図柄)とするか否かを該遊技の結果が報知される以前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560において、ステップS61の処理を実行する部分)と、 前記事前決定手段の決定結果に基づいて、前記遊技中に所定の特別演出(例えば、リーチ演出)を実行する特別演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS831~S833,S841~S843の処理を実行する部分)と、 前記特別演出の実行中に、前記遊技の結果が前記特定遊技結果となる可能性である信頼度を示す数値(例えば、0~100%)を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS831~S833の処理を実行することにより、図41~図43に示す示唆演出を実行する部分)とを備え、 前記示唆演出実行手段は、前記特別演出の実行中に前記示唆演出の態様を変化させることにより、前記示唆演出で示唆される前記数値を変化させる示唆数値変化手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100において、ステップS841~S843の処理を実行することにより、図43(R)に示すように、示唆演出で表示される星印を増加させる部分)を含む ことを特徴とする。」 (イ)「【0024】 遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。・・・ 【0028】 第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件・・・が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。」 (ウ)「【0050】 図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には・・・演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。・・・遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。 ・・・ 【0055】 遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。 ・・・ 【0104】 なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。」 (エ)「【0133】 図10は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図10に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1-1~非リーチPA1-3,非リーチPA2-1~非リーチPA2-4の変動パターンが用意されている。・・・ 【0134】 また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA3-1~ノーマルPA3-2、スーパーPA3-3~スーパーPA3-8の変動パターンが用意されている。 【0135】 スーパーPA3-7~スーパーPA3-8の変動パターンは、後述する特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンである。 【0136】 また、図10に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄(突然確変大当り図柄を除く)になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPB1-1~ノーマルPB1-2、スーパーPB1-3~スーパーPB1-8の変動パターンが用意されている。・・・ 【0137】 スーパーPB1-7~スーパーPB1-8の変動パターンは、後述する特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンである。」 (オ)「【0159】 図10に示すように、変動パターンPB1-7およびPB1-8は特別リーチ演出を含むリーチ変動パターンであるが、変動パターンPB1-7は所定演出を含まない。 【0160】 よって、確変大当りの場合には、非確変大当りの場合に比べて高い割合で、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン(変動パターンPB1-8)が選択される。また、非確変大当りの場合には、確変大当りの場合に比べて高い割合で、特別リーチ演出を含むが所定演出を含まないリーチ変動パターン(変動パターンPB1-7)が選択される。換言すれば、所定演出が実行されてから大当り遊技状態に制御されるときと、特別リーチ演出が実行された後所定演出が実行されずに大当り遊技状態に制御されるときとで、異なる遊技価値(この例では、確変状態になる割合)が付与される。」 (カ)「【0174】 演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図15および図16に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。 【0175】 例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。」 (キ)「【0272】 次に、演出制御手段の動作を説明する。図33は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。 【0273】 演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。」 (ク)「【0304】 図40は、特別リーチ演出の一例を示す説明図である。図40(A)に示すように、演出表示装置9の表示画面における左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて演出図柄の変動(可変表示)が行われ、図40(B)に示すように、リーチ状態になった後、図40(C)に示すように、特定リーチ演出が実行される。 ・・・ 【0306】 なお、左右の停止図柄と同じ図柄と、左右の停止図柄よりも数字が1つ大きい図柄は、最終停止する演出図柄の候補の画像の一例であり、キャラクタ図柄9b,9cは、所定演出示唆画像の一例である。また、図40(C)には、2つの演出図柄の候補の画像と2つの所定演出示唆画像とを用いて特定リーチ演出が実行される例が示されているが、2つよりも多い所定演出示唆画像が用いられることがある。 【0308】 所定演出が実行される場合には、図40(F),(G)に示すように、所定演出で使用される種類のキャラクタに対応する画像が中の図柄表示エリアに表示された後、図41(H),(I)に示すようにキャラクタa,bを用いたAリーチの所定演出が実行され、演出図柄の最終停止図柄が導出表示される(図41(J),(K)参照)。 【0309】 また、所定演出の種類は複数あり、図42に示す例では、キャラクタa,cを用いたBリーチの所定演出が実行された後(図42(L),(M)参照)、演出図柄の最終停止図柄が導出表示される(図42(N),(O)参照)。 【0310】 また、所定演出の実行中には、特別図柄の表示結果が大当り図柄となる可能性である信頼度を示す数値(例えば、0%~100%)を示唆する示唆演出が実行される。この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面における左上の位置に表示される示唆情報(図41及び図42に示す例では星印)の数により、信頼度を示す数値が示唆される。一例として、信頼度を示す数値が0%~49%である場合には、星印を1個表示し、信頼度を示す数値が50%~99%である場合には、星印を2個表示し、信頼度を示す数値が100%である場合には、星印を3個表示すればよい。このような構成によれば、信頼度を示す数値が示唆情報(星印)の数により報知されるため、遊技者が信頼度を認識しやすくなる。図41に示す例では、Aリーチの所定演出に対応して、星印が1個表示され、図42に示す例では、Bリーチの所定演出に対応して、星印が2個表示される。なお、この実施の形態では、図41及び図42に示すように、示唆演出の開始時から星印が少なくとも1個表示され、信頼度を示す数値が示唆されるようになっている。 ・・・ 【0311】 なお、信頼度を示す数値を示唆する方法は、示唆情報の数に限定されるものではなく、レベルメーターを表示し、示唆情報を伸縮する帯状のバーとし、信頼度を示す数値に応じてバーの長さを伸ばすことにより、信頼度を示す数値を示唆してもよい。また、示唆情報は、演出表示装置9の表示画面に表示されるものに限定されるものではなく、例えば複数のLEDからなる表示器などを設け、信頼度に応じてLEDの点灯数を増やすことにより、信頼度を示す数値を示唆してもよい。また、演出表示装置9とは別にサブ液晶装置を設け、サブ液晶装置に表示される示唆情報の数により、信頼度を示す数値を示唆してもよい。 【0312】 図44は、特別図柄の表示結果がはずれ図柄になる場合に使用される演出パターン決定テーブルを示す説明図である。演出パターン決定テーブルは、ROMに格納されている。演出パターン決定テーブルには、特定演出を示すデータと、それに対応する判定値が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出決定用乱数の値に一致する判定値に対応する演出パターンを用いることに決定する。なお、図44には、判定値そのものではなく、判定値数が記載されている。 【0313】 また、「リーチ後の回転図柄=4」は、2つの演出図柄の候補の画像と2つの所定演出示唆画像とを用いて特定リーチ演出が実行されることを意味し、「リーチ後の回転図柄=5」は、2つの演出図柄の候補の画像と3つの所定演出示唆画像とを用いて特定リーチ演出が実行されることを意味する。 【0314】 また、「示唆情報(星印1個)」は、示唆演出の開始から終了まで星印が1個表示されることを意味し、「示唆情報(星印2個)」は、示唆演出の開始から終了まで星印が2個表示されることを意味する。「示唆情報(星印1個)→(星印2個)(第1タイミング)」は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加することを意味し、「示唆情報(星印1個)→(星印2個)(第2タイミング)」は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングよりも後の第2タイミングで星印が2個に増加することを意味する。なお、第1タイミング又は第2タイミングで増加させた星印を、増加後所定期間にわたって、示唆演出の開始時から表示されている星印とは異なる態様で表示させればよい。具体的には、図43(R)に示すように、増加させた星印を点灯表示してもよいし、あるいは増加させた星印を、示唆演出の開始時から表示されている星印の色(例えば黒色など)とは異なる色(例えば黄色など)で表示してもよい。このようにすれば、示唆演出で表示される星印が増加して、示唆演出で示唆される信頼度を示す数値が変化したことを遊技者に明確に報知することができる。 【0315】 また、「示唆情報(星印1個)→(星印2個)(第1タイミング)」の場合に、示唆演出の開始時に点灯の星印1個と無点灯の星印2個を表示し、第1タイミングで点灯の星印を2個に増加させてもよい。このようにすれば、示唆演出で表示される星印が3個まで増加する可能性があることを遊技者に示すことができる。 【0316】 また、図44(A)は、所定演出ありの場合(変動パターンPB1-8(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用され、図44(B)は、所定演出なしの場合(変動パターンPB1-7(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用される。 【0317】 図45は、特別図柄の表示結果が通常大当り図柄になる場合に使用される演出パターン決定テーブルを示す説明図である。演出パターン決定テーブルは、ROMに格納されている。演出パターン決定テーブルには、特定演出を示すデータと、それに対応する判定値が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出決定用乱数の値に一致する判定値に対応する演出パターンを用いることに決定する。なお、図45には、判定値そのものではなく、判定値数が記載されている。 【0318】 また、「示唆情報(星印1個)」は、示唆演出の開始から終了まで星印が1個表示されることを意味し、「示唆情報(星印2個)」は、示唆演出の開始から終了まで星印が2個表示されることを意味する。「示唆情報(星印1個)→(星印2個)(第1タイミング)」は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加することを意味し、「示唆情報(星印1個)→(星印2個)(第2タイミング)」は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングよりも後の第2タイミングで星印が2個に増加することを意味する。「示唆情報(星印1個)→(星印2個)→(星印3個)」は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加し、第2タイミングで星印が3個に増加することを意味する。「示唆情報(星印1個)→(星印3個)(第2タイミング)」は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加することを意味する。「示唆情報(星印2個)→(星印3個)(第2タイミング)」は、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加することを意味する。 【0319】 また、図45(A)は、所定演出ありの場合(変動パターンPB1-8(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用され、図45(B)は、所定演出なしの場合(変動パターンPB1-7(図10参照)にもとづいて演出図柄変動が行われる場合)に使用される。 【0320】 図46は、特別図柄の表示結果が確変大当り図柄になる場合に使用される演出パターン決定テーブルを示す説明図である。演出パターン決定テーブルは、ROMに格納されている。演出パターン決定テーブルには、特定演出を示すデータと、それに対応する判定値が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別リーチ演出決定用乱数の値に一致する判定値に対応する演出パターンを用いることに決定する。なお、図46には、判定値そのものではなく、判定値数が記載されている。」 (ケ)「【0324】 図44(A)に示す演出パターン決定テーブルでは、演出パターンA-1-1に決定される割合が、演出パターンA-1-2~A-1-4のいずれかに決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンB-1-1に決定される割合が、演出パターンB-1-2~B-1-4のいずれかに決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンC-1-1に決定される割合が、演出パターンC-1-2~C-1-4のいずれかに決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンD-1-1に決定される割合が、演出パターンD-1-2~D-1-4のいずれかに決定される割合よりも高くなるように設定されている。 【0325】 これに対して、図45(A)及び図46(A)に示す演出パターン決定テーブルでは、演出パターンA-1-2~A-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンA-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンB-1-2~B-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンB-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンC-1-2~C-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンC-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンD-1-2~D-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンD-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。 【0326】 このような設定により、特別図柄の表示結果がはずれ図柄になる場合には、大当り図柄となる場合よりも高い割合で示唆演出の最後まで示唆情報(星印)の数が1個のままとなる。これに対して、特別図柄の表示結果が大当り図柄になる場合には、はずれ図柄となる場合よりも高い割合で示唆演出において星印の数が最終的に2個となる。すなわち、示唆演出において星印の数が最終的に2個となる場合の方が、最後まで1個のままである場合よりも信頼度が高くなる。 【0327】 図45(A)及び図46(A)に示す演出パターン決定テーブルでは、演出パターンA-1-5~A-1-7・・・に決定される可能性があるのに対して、図44(A)に示す演出パターン決定テーブルでは、決定される可能性がない。このような設定によれば、特別図柄の表示結果が大当り図柄となるときにのみ、信頼度を示唆する星印の数が3個となるため、信頼度を示唆する星印の数に、より注目させることができる。 【0328】 演出パターンA-1-2、演出パターンB-1-2、演出パターンC-1-2、演出パターンD-1-2では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加される。演出パターンA-1-3、演出パターンB-1-3、演出パターンC-1-3、演出パターンD-1-3では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が2個に増加される。演出パターンA-1-5、演出パターンB-1-5、演出パターンC-1-5、演出パターンD-1-5では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される。演出パターンA-1-6、演出パターンB-1-6、演出パターンC-1-6、演出パターンD-1-6では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される。演出パターンA-1-7、演出パターンB-1-7、演出パターンC-1-7、演出パターンD-1-7では、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される。 【0329】 すなわち、図43に示すように、リーチ演出の実行中に、示唆演出で表示される星印の数が増加することにより、示唆演出で示唆される信頼度を示す数値が変化することがある。これにより、信頼度の低いリーチ演出が開始されても、示唆演出で示唆される信頼度が変化することがあるため、遊技者の期待感を持続させることができる。」 (コ)「【0367】 図51は、ステップS825の特別リーチ決定処理を示すフローチャートである。特別リーチ決定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンが特別リーチ演出を伴うリーチ変動パターン(図10参照)であるか否か確認する(ステップS521)。 【0368】 特別リーチ演出を伴うリーチ変動パターンである場合には、大当り/はずれ、大当りの種類(確変大当り/通常大当り)に応じた特別リーチ演出決定テーブル(図44~図46参照)を選択する(ステップS522)。なお、ステップS522の処理で、演出制御用CPU101は、所定演出の有無に応じて異なるテーブルを選択する(図44~図46参照)。 【0369】 そして、演出制御用CPU101は、特別リーチ演出決定用乱数を抽出し(ステップS523)、乱数と選択した特別リーチ演出決定テーブルとによって特別リーチ演出の種類を決定する(ステップS524)。なお、所定演出が実行される場合には、ステップS524の処理で、所定演出の種類も決定される。 【0370】 また、ステップS524の処理で、所定演出において実行する示唆演出の種類も決定する。なお、示唆演出の態様が変化する場合には、変化の種類も決定される。」 上記(ア)~(コ)の記載事項から以下の事項が導かれる。なお、(a)~(f)は、本願補正発明の構成A~Fに対応した事項を示している。 (a)上記段落【0010】には、「本発明に係る遊技機」と記載され、上記段落【0055】には、「遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果とするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる」と記載されている。上記段落【0024】には、「遊技領域7の中央付近には・・・演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる」との記載がある。 これらの記載から、上記段落【0010】、【0055】、【0024】には、「遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じた場合、乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて大当りとするか否かを決定するとともに、遊技領域7の中央付近に設けられた演出表示装置9で第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行い、大当りとすると決定した場合は遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる遊技機」が記載されているといえる。 (b)上記段落【0104】には、「リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄・・・を用いて実行される」と記載されている。上記段落【0308】には、「図41(H),(I)に示すようにキャラクタa,bを用いたAリーチの所定演出が実行され」、上記段落【0309】には、「図42に示す例では、キャラクタa,cを用いたBリーチの所定演出が実行され」との記載があり、上記段落【0310】には、「信頼度を示す数値が示唆情報(星印)の数により報知される・・・Aリーチの所定演出に対応して、星印が1個表示され、・・・Bリーチの所定演出に対応して、星印が2個表示される」、「図41及び図42に示すように、示唆演出の開始時から星印が少なくとも1個表示され、信頼度を示す数値が示唆される」と記載されている。 これらの記載から、上記段落【0104】、【0308】、【0309】、【0310】には、「演出表示装置9における演出図柄の可変表示を用いたリーチ演出には、示唆演出の開始時から信頼度を示す数値が星印の数が1個表示されるAリーチに対応した所定演出と示唆演出の開始時から星印の数が2個表示されるBリーチに対応した所定演出が含まれる」ことが記載されている。 (c)上記段落 【0310】には、「所定演出の実行中には、特別図柄の表示結果が大当り図柄となる可能性である信頼度を示す数値・・・を示唆する示唆演出が実行される」と記載されている。上記段落【0369】には、「演出制御用CPU101は・・・特別リーチ演出の種類を決定する・・・。なお、所定演出が実行される場合には・・・所定演出の種類も決定される」と記載されている。 以上から、上記段落【0310】、【0369】には、「演出制御用CPU101は、特別リーチ演出における所定演出の実行中に、特別図柄の表示結果が大当り図柄となる可能性である信頼度を示す数値を示唆する示唆演出を実行する」ことが記載されているといえる。 (d)上記段落【0367】には、「演出制御用CPU101は、変動パターンが特別リーチ演出を伴うリーチ変動パターン(図10参照)であるか否か確認する」と記載され、上記段落【0368】には、「特別リーチ演出を伴うリーチ変動パターンである場合には・・・特別リーチ演出決定テーブル(図44~図46参照)を選択する・・・。なお・・・所定演出の有無に応じて異なるテーブルを選択する(図44~図46参照)」と記載され、上記段落【0369】には、「演出制御用CPU101は、特別リーチ演出決定用乱数を抽出し・・・乱数と選択した特別リーチ演出決定テーブルとによって特別リーチ演出の種類を決定する・・・。なお、所定演出が実行される場合には・・・所定演出の種類も決定される」と記載されている。上記段落【0160】及び図10には、「変動パターンPB1-8」が、「特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン」であることが記載及び図示されている。 これらの記載から、上記段落【0367】~【0369】、【0160】、図10には、「演出制御用CPU101は、変動パターンが、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン(スーパーPB1-8の変動パターン)であるか否か確認し、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン(スーパーPB1-8の変動パターン)である場合には、特別リーチ演出の種類及び所定演出の種類の決定を行う」ことが記載されているといえる。 (e)図45(A)及び図46(A)に示される演出パターン決定テーブルについて、上記段落【0328】には、「演出パターンA-1-2、演出パターンB-1-2、演出パターンC-1-2、演出パターンD-1-2では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加される。演出パターンA-1-3、演出パターンB-1-3、演出パターンC-1-3、演出パターンD-1-3では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が2個に増加される。演出パターンA-1-5、演出パターンB-1-5、演出パターンC-1-5、演出パターンD-1-5では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1タイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される。演出パターンA-1-6、演出パターンB-1-6、演出パターンC-1-6、演出パターンD-1-6では、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される。演出パターンA-1-7、演出パターンB-1-7、演出パターンC-1-7、演出パターンD-1-7では、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される」と記載され、また、図45(A)及び図46(A)には、「演出パターンA-1-1~D-1-1では、示唆演出で表示される星印の数が最後まで1個のままであること、演出パターンA-1-4~D-1-4では、示唆演出で表示される星印の数が最後まで2個のままであること」ことが図示されている。 上記段落【0325】には、「図45(A)及び図46(A)に示す演出パターン決定テーブルでは、演出パターンA-1-2~A-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンA-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンB-1-2~B-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンB-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンC-1-2~C-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンC-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている。また、演出パターンD-1-2~D-1-4のいずれかに決定される割合が、演出パターンD-1-1に決定される割合よりも高くなるように設定されている」と記載されている。 ここで、図45(A)及び図46(A)により、上記「演出パターンA-1-1~A-1-7」、「演出パターンB-1-1~B-1-7」、「演出パターンC-1-1~C-1-7」、「演出パターンD-1-1~D-1-7」は、それぞれ、「所定演出でキャラクタa,bを使用するリーチA」、「所定演出でキャラクタa,cを使用するリーチB」、「所定演出でキャラクタa,dを使用するリーチC」、「所定演出でキャラクタa,fを使用するリーチD」における「演出パターン」であり、上記段落【0317】と【0320】に記載されるように、各演出パターンをそれに「対応する判定値とともに設定」することが記載されている。 なお、上記段落【0328】の記載並びに図45(A)及び図46(A)の図示から、「所定演出において表示される星印の個数」は「最大で3個」である」ことが把握できる。 以上の記載から、上記段落【0328】、【0325】、【0317】、【0320】並びに図45(A)及び図46(A)には、「所定演出でキャラクタ(a,b)、(a,c)、(a,d)、(a,f)を使用するリーチA~D毎に、示唆演出で表示される星印の数が、最後まで1個又は2個のままである演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターンが、それぞれに対応する判定値とともに設定されており、表示される星印の個数は、信頼度を示す数値を示唆するものであり、最大で3個が表示される」ことが記載されているといえる。 (f)上記(c)、(e)の認定事項から、「演出制御用CPU101は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」を「所定演出」として実行可能であることも記載されているといえる。 上記(ア)~(コ)の記載事項、及び、上記(a)~(f)の認定事項から、刊行物1には次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる(a~fは、本願補正発明のA~Fに対応させて当審で付した。)。 「a 遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じた場合、乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて大当りとするか否かを決定するとともに、遊技領域7の中央付近に設けられた演出表示装置9で第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行い、大当りとすると決定した場合は遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる遊技機であって(認定事項(a))、 b 演出表示装置9における演出図柄の可変表示を用いたリーチ演出には、示唆演出の開始時から信頼度を示す数値が星印の数が1個表示されるAリーチに対応した所定演出と示唆演出の開始時から星印の数が2個表示されるBリーチに対応した所定演出が含まれており(認定事項(b))、 d 演出制御用CPU101は、変動パターンが、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン(スーパーPB1-8の変動パターン)であるか否か確認し、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターン(スーパーPB1-8の変動パターン)である場合には、特別リーチ演出の種類及び所定演出の種類の決定を行うものであり(認定事項(d))、 c 演出制御用CPU101は、特別リーチ演出における所定演出の実行中に、特別図柄の表示結果が大当り図柄となる可能性である信頼度を示す数値を示唆する示唆演出を実行し(認定事項(c))、 e 所定演出でキャラクタ(a,b)、(a,c)、(a,d)、(a,f)を使用するリーチA~D毎に、示唆演出で表示される星印の数が、最後まで1個又は2個のままである演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターンが、それぞれに対応する判定値とともに設定されており、表示される星印の個数は、信頼度を示す数値を示唆するものであり、最大で3個が表示され(認定事項(e))、 f 演出制御用CPU101は、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン、示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターンを所定演出として実行可能である(認定事項(f))、 ことを特徴とするパチンコ遊技機1(段落【0010】)。」 (3)対比 本願補正発明と引用発明とを、分説に従って対比する。 (a)引用発明の「第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じた場合」は、本願補正発明の「始動条件が成立した場合」に相当する。 引用発明の「遊技制御用マイクロコンピュータ560」が「乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて大当りとするか否かを決定するとともに、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる」ことは、本願補正発明における「遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定するとともに、該判定結果が特別判定結果である場合は前記特別遊技を実行する」ことに相当する。 引用発明における「遊技領域7の中央付近に設けられた演出表示装置9」において「第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行」うことは、本願補正発明の「該判定結果を報知するための報知演出を実行」することに相当する。 したがって、引用発明における構成aは、本願補正発明における構成Aに相当する。 (b)引用発明の「演出表示装置9における演出図柄の可変表示」は、本願補正発明の「報知演出」に相当する。引用発明の「信頼度を示す数値が星印の数」は、本願補正発明の「前記判定結果が前記特別判定結果である期待度」に相当するから、引用発明の「示唆演出の開始時から星印の数が1個表示されるAリーチに対応した所定演出と示唆演出の開始時から星印の数が2個表示されるBリーチに対応した所定演出」は、本願補正発明の「前記判定結果が前記特別判定結果である期待度が異なる複数種類の特定演出」に相当する。 したがって、引用発明における構成bは、本願補正発明における構成Bに相当する。 (c)引用発明の「特別図柄の表示結果が大当り図柄となる可能性である信頼度を示す数値を示唆する示唆演出」は、本願補正発明における「前記判定結果が前記特別判定結果である期待度を示唆する示唆演出」に相当する。また、引用発明の「演出制御用CPU101」は、「特別図柄の表示結果が大当り図柄となる可能性である信頼度を示す数値を示唆する示唆演出」を実行するものであるから、本願補正発明の「示唆演出実行手段」に相当する。 したがって、引用発明における構成cは、本願補正発明における構成Cに相当する。 (d)引用発明の「演出制御用CPU101」は、「変動パターンが、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターンであるか否か確認し、特別リーチ演出および所定演出を含むリーチ変動パターンである場合には、特別リーチ演出の種類及び所定演出の種類の決定を行」うもの(構成d)であり、本願補正発明における「前記判定結果が前記特別判定結果である期待度に基づいて、前記示唆演出の表示態様を変化させるか否かを判定する示唆演出変化判定手段」(構成D)に相当するということはできない。 (e)引用発明の「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」の各「演出パターン」において、「示唆演出の開始時」に表示される「星印」の「個」数は、本願発明の「表示態様の初期値」に相当する。そして、「星印の個数」は「最大で3個が表示される」から、「示唆演出の開始時」に表示される「星印」の「個」数と「3個」との差分は、本願補正発明の「該初期値からの最大変化量」に相当する。 なお、引用発明における「所定演出でキャラクタ(a,b)、(a,c)、(a,d)、(a,f)を使用するリーチA~D」は、当該リーチ毎に「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」が、それぞれに対応する判定値とともに設定されるから、本願補正発明の「該特定演出の種類」における「特定演出」に相当する。 引用発明の「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」における「示唆演出の開始時に」「表示される」「星印」の「個」数は「1個」であるところ、当該個数は、本願補正発明における「第1初期値」に相当する。 引用発明の「示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」における「示唆演出の開始時に」「表示される」「星印」の「個」数は「2個」であるところ、当該個数は、本願補正発明における「前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であって、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値」に相当する。 そして、引用発明における「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」、「示唆演出の開始時に星印が1個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」を実行し得ることは、本願補正発明の「演出内容として」の「第1演出」に相当するものを「実行可能」ということであり、引用発明における「示唆演出の開始時に星印が2個表示され、第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」を実行し得ることは、本願補正発明の「演出内容として」の「第2演出」に相当するものを「実行可能」であるということにほかならない。そして、引用発明において、「示唆演出の開始時に」「表示される」「星印」の「個」数が「1個」である演出パターンを実行した場合と、「示唆演出の開始時に」「表示される」「星印」の「個」数が「2個」である演出パターンを実行した場合とでは、「星印」の「個」数が異なる以上、演出内容が「異なる」ことは明らかである。 したがって、引用発明における構成eは、本願補正発明における構成Eに相当する。 (f)引用発明における「示唆演出の開始時に星印が1個表示され」た状態の「演出パターン」における演出は、本願補正発明の「前記第1初期値による表示態様により表示」した状態の「第1特定演出」における「第1示唆演出」に相当し、引用発明における「第1又は第2のタイミングで星印が2個に増加され」た状態、「第1のタイミングで星印が2個に増加され、第2タイミングで星印が3個に増加され」た状態、及び、「第2タイミングで星印が3個に増加される演出パターン」た状態の「演出パターン」における演出は、本願補正発明の「前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示」した状態の「第1特定演出」における「第1示唆演出」に相当する。 同様に、引用発明における「示唆演出の開始時に星印が2個表示され」た状態の「演出パターン」における演出は、本願補正発明の「前記第2初期値による表示態様により表示」した状態の「第2特定演出」における「第2示唆演出」に相当し、引用発明における「第2タイミングで星印が3個に増加され」た状態の「演出パターン」における演出は、本願補正発明の「前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示」した状態の「第2特定演出」における「第2示唆演出」に相当する。 したがって、引用発明における構成fは、本願補正発明における構成Fに相当する。 上記(a)~(f)の対比から、本願補正発明と引用発明とは、 [一致点] 「A 始動条件が成立した場合、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定するとともに、該判定結果を報知するための報知演出を実行し、該判定結果が特別判定結果である場合は前記特別遊技を実行する遊技機であって、 B 前記報知演出には、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度が異なる複数種類の特定演出のうちいずれかを実行する報知演出が含まれ、 C 前記特定演出の実行中に、前記判定結果が前記特別判定結果である期待度を示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段と、 を備え、 E 前記特定演出の実行中に前記示唆演出実行手段によって実行される前記示唆演出は、該特定演出の種類に応じて、表示態様の初期値と、該初期値からの最大変化量が予め定められており、 前記特定演出には、 前記初期値として第1初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として第1演出を実行可能な第1特定演出と、 前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であって、前記初期値として前記第1初期値よりも大きい第2初期値が予め定められた前記示唆演出を実行し、演出内容として前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能な第2特定演出と、を含み、 F 前記示唆演出実行手段は、 前記第1特定演出では、前記第1初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第1示唆演出を実行可能であり、前記第2特定演出では、前記第2初期値による表示態様により表示した後、前記最大変化量の範囲内で変化させた表示態様で表示する第2示唆演出を実行可能である、ことを特徴とする遊技機。」 である点で一致し、以下の点で相違する。 [相違点] 本願補正発明は、「判定結果が特別判定結果である期待度に基づいて、示唆演出実行手段が実行する示唆演出の表示態様を変化させるか否かを判定する示唆演出変化判定手段」(D)を有するのに対し、引用発明は、そのような特定を有しない点。 (4)判断 上記相違点について検討する。 ア パチンコ遊技機の分野において、リーチ演出にかかる演出内容の決定に際し、前もって、いくつかの演出パターンに場合分けし、各々の演出パターンに対して詳細な演出パターンに場合分けすることは、特開2007-229264号公報(段落【0047】~【0049】、図9~図11を参照。ノーマルリーチとスーパーリーチに場合分けし、さらに詳細に場合分けすることが記載されている。)、特開2014-217612号公報(段落【0138】~【0165】、図9~図10を参照。ノーマルリーチとスーパーリーチに場合分けし、さらに詳細に場合分けすることが記載されている。)、特開2007-54275号公報(段落【0148】~【0154】、図9~図11を参照。発展系のリーチ演出を実行すべきか否かを判定し、肯定的である旨の判定結果が得られた場合、予め用意した複数の発展系リーチ演出パターンから条件に合致するものを選択することが記載されている。)等に示されるように本願の出願日前における周知技術である。 引用発明における演出制御用CPU101(示唆演出実行手段)が実行する「示唆演出」もリーチ演出においてなされるものであるから(引用発明の構成cを参照)、リーチ演出において星印を表示する示唆演出の表示態様の決定に際し、上記周知技術を採用し、前もって、「星印の数が変化しない演出パターン」と「星印の数が変化する演出パターン」とに場合分けし、それらをさらに引用発明の構成eにある詳細な演出パターンに場合分けすることにより、上記相違点に係る本願補正発明の構成とすることは、演出パターンの種類や内容等に応じて当業者が適宜なし得る設計的事項にすぎない。 そして、本願補正発明の作用効果は、引用発明及び上記周知技術からみて格別のものではない。 イ 請求人の主張について 請求人は、平成28年7月28日付け審判請求書第4頁15行~最終行において、 「本補正によって補正後の本願発明は、以下の特徴を有する発明であります。 (特徴1)第1初期値から最大変化量の範囲内で表示態様を変化させる第1示唆演出を実行し、第1演出を実行する第1特定演出を実行可能である、こと。 (特徴2)第1初期値よりも大きい第2初期値から最大変化量の範囲内で表示態様を変化させる第2示唆演出を実行し、第1演出とは異なる第2演出を実行する第2特定演出を実行可能である、こと。 これらの特徴に対し、上記引用文献1の[図44]-[図46]には、 ・演出パターンA(A-1-1~7)…所定演出で使用するキャラクタ a,b ・演出パターンB(B-1-1~7)…所定演出で使用するキャラクタ a,c ・演出パターンC(C-1-1~7)…所定演出で使用するキャラクタ a,d ・演出パターンD(D-1-1~7)…所定演出で使用するキャラクタ a,f の4種類の演出パターンが記載されております。 しかし、これらの演出パターンA~Dの各々は、大当たり期待度の高低に関係なく何れの演出パターンにおいても、初期値として星1個、または星2個が設定されるようになっております。」 と主張している。 しかしながら、刊行物1の図45(A)及び図46(A)に示される演出パターン決定テーブルによれば、上記演出パターンA~Dにおいて、示唆演出の開始時に表示される星印の個数が1個となるか2個となるかの割合が異なるように設定されており、星印の個数が信頼度の大きさを示していることは、刊行物1の段落【0310】に記載されているとおりであるから、大当たりの期待度の高低に関係ないということはできず、請求人の主張は採用することはできない。 ウ 小活 よって、本願補正発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到しえたものであるから、特許法第29条第2項の規定により、特許出願の際に独立して特許を受けることができない。 4 むすび 以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。 第3 本願発明について 本件補正は、上記のとおり却下されることとなったので、本願の請求項1に係る発明は、平成28年1月13日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものであるところ、その請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、「第2[理由]1補正の内容」に、本件補正前の請求項1として記載したとおりのものである。 1 刊行物1 原査定の拒絶の理由に引用された本願の出願前に頒布された刊行物1の記載事項及び引用発明の認定については、「第2[理由]3(2)」に記載したとおりである。 2 対比・判断 本願発明は、上記「第2[理由]」で検討した本願補正発明から、「第1特定演出」及び「第2特定演出」について、それぞれ、「演出内容として第1演出を実行可能」である、及び、「前記第1特定演出よりも前記特別判定結果である期待度が高く設定された特定演出であ」り、「演出内容として前記第1演出とは異なる第2演出を実行可能」であるとの「遊技機」としての限定を省いたものである。 また、本願発明は、上記「第2[理由]」で検討した本願補正発明から、「第1特定演出」及び「第2特定演出」で用いられる初期値が「第1初期値」及び「第2初期値」であるとの「遊技機」としての限定を省いたものである。 してみると、本願発明は、本願補正発明について検討した「第2[理由]3(3)対比」における[一致点]である構成E、Fにおいて上記の省いた限定が存在しないことを除いて、本願補正発明と同じ構成であるから、本願発明と引用発明とは、同[相違点]と同等の相違点において相違するほかは、すべて一致している。 そして、上記相違点にかかる本願発明の構成は、「第2[理由]3(4)判断」に記載したのと同じ理由により、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に想到することができたものである。 さらに、本願発明の作用効果も、引用発明及び周知技術から当業者が予測できる範囲のものであり、格別顕著なものとはいえない。 したがって、本願発明は、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。 3 むすび 以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものである。 したがって、本願は拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-011376

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