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特許拒絶査定不服審判

2016-008703

電子部品

審判番号
2016-008703
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2011-195244外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2016年06月10日
審決日
2017年06月19日
公報発行日
2017年09月29日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-WZ (H01G)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2011-195244「電子部品」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 3月28日出願公開、特開2013- 58558〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 1.手続の経緯 本願は、平成23年9月7日に出願したものであって、手続の概要は以下のとおりである。 拒絶理由通知       :平成26年12月24日(起案日) 意見書          :平成27年 3月 2日 手続補正         :平成27年 3月 2日 拒絶理由通知       :平成27年 7月 7日(起案日) 意見書          :平成27年 9月14日 手続補正         :平成27年 9月14日 拒絶査定         :平成28年 3月15日(起案日) 拒絶査定不服審判請求   :平成28年 6月10日 手続補正         :平成28年 6月10日 拒絶理由通知(当審)   :平成29年 3月13日(起案日) 意見書          :平成29年 5月 1日 手続補正         :平成29年 5月 1日 2.本願発明 本願の請求項1ないし4に係る発明は、平成29年5月1日付け手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし4に記載された事項により特定されるとおりのものと認められるところ、請求項2に係る発明(以下「本願発明」という。)は、次のとおりのものである。 「 【請求項2】 互いに対向する一対の端面と、一対の前記端面間を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の主面と、一対の前記主面を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の側面とを有し、実装の際に一対の前記主面が実装面に平行となる素体と、 前記端面上に位置する電極部分と、前記主面の一部上に位置する電極部分と、前記側面の一部上に位置する電極部分と、を有している外部電極と、 前記外部電極における前記端面上に位置する前記電極部分及び前記外部電極における前記側面の一部上に位置する前記電極部分を覆うと共に一対の前記端面及び一対の前記側面を囲むように一体に形成された絶縁性樹脂コーティング層と、を備え、 前記外部電極は、前記外部電極の表面層を構成し、かつ、前記絶縁性樹脂コーティング層の下地とされる、Sn又はSn合金からなるめっき層を有しており、 前記絶縁性樹脂コーティング層は、熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤又は紫外線硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤を固化した層であり、 前記絶縁性樹脂コーティング層の膜厚は、2μm以上30μm以下の範囲に設定されていることを特徴とする電子部品。」 3.引用例 当審の拒絶理由通知に引用した特開平11-251177号公報(平成11年9月17日公開、以下「引用例」という。)には、図面と共に、以下の記載がある。(なお、下線は当審で付与した。) (1)「【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、チップ部品に関するものである。」 (2)「【0002】 【従来の技術】図7にはコンデンサ、抵抗等の一般的なチップ部品の斜視図が示されている。このチップ部品1の両端側に一対の外部電極2が形成されている。この外部電極2は上面電極4と、底面電極5と、前後電極10と、側面電極3とが一体的に接続されたものである。このチップ部品1を回路基板7に搭載し、半田9で接続した状態が図8に示されている。図9にはチップ部品1の底面電極5と基板7側の導体部であるランド8の関係が示されており、底面電極5に対してランド8が大きくはみ出している。このはみ出し部分を利用してチップ部品1とランド8とを図8に示すように半田フィレット(半田の盛り上がり形状)6を形成することによって接続している。」 (3)「【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態例を図面に基づいて説明する。図1には本発明に係るチップ部品の一実施形態例の要部構成図が示されている。このチップ部品1の両端側には従来例と同様に一対の外部電極2が形成されており、この外部電極2の底面電極5の白抜き部分が、このチップ部品1の半田形成面11を構成するもので、この半田形成面11の形状は様々な形態を採ることができ、例えば、図1の(a)の半田形成面11は矩形状を呈しており、各底面電極5の左右側外端縁5a,左右側内端縁5b,前側外端縁5cおよび後側外端縁5dを半田排除面とし、この底面電極5の外端縁部全周に亙る半田排除面に囲まれた内部の局部領域に半田形成面11が形成されている。見方を換えれば、この図1の(a)に示すものは、底面電極5の左右側の外端縁部5aおよび内端縁部5bの半田排除面よりも内側寄りであって、かつ、前後側の外端縁部5c,5dの半田排除面よりも内側寄りに半田形成面11を形成した構成となっている。そして、その半田形成面11以外の外部電極2の電極表面、つまり、図1の(a)に示す底面電極5の斜線領域と、上面電極4と、前後電極10と、側面電極3との各電極表面には半田レジスト12等の半田排除面が形成されている。」 (4)「【0016】図2には本実施形態例のチップ部品1を回路基板7に搭載して半田接続した実装状態が示されている。このチップ部品1を実装接続するための回路基板7側には、導体層としてのランド8が、チップ部品1をはみ出さない大きさで形成されている。このランド8上には半田形成面11をランド8に対向させてチップ部品1をランド8に搭載し、適宜の加熱手段等によって、半田形成面11に形成されている半田膜を溶融して半田形成面11とランド8とを半田接続している。上記のようにチップ部品1と基板7とを半田接続する際に、半田9は外部電極2の表面に形成された半田排除面には付着せず、したがって、半田排除面から外にはみ出すことがなく、半田形成面11とランド8とが、チップ部品1の大きさ内で半田接続されることとなり、半田の量や形状もばらつきなく、安定した信頼性の高い半田接続が可能となる。」 (5)「【0017】次に、本発明に係るチップ部品の製造方法例を図面に基づいて説明する。図3~図5は第1の製造方法を示すもので、まず、チップ部品1の底面電極5の局部領域、例えば円形の白抜き部(図3の(a))にマスクとして機能する低融点(60℃程度)のパラフィン系ワックス13の融液をディスペンサ等によって塗布する。このワックス13を塗布したチップ部品1を半田レジスト12に常温で浸漬して引き上げた後、レジスト12を乾燥硬化する。この状態が図4の(a)に示されている。このチップ部品1を熱風等によって加熱して、ワックス13を除去すると、図4の(b)に示すように局部領域の電極表面16が露出されて、半田形成面11を得る。この半田形成面11の周りは半田になじまない素材である半田レジスト12の半田排除面となる。次いで、このチップ部品を溶融している半田浴中に浸漬して引き上げると図5に示すように、露出した電極表面16に半田9が付着形成される。」 (6)「【0020】本発明は、上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば上記各例では底面電極5の局部領域に半田形成面を形成したが、底面電極の全面を半田形成面としてもよい。この場合においても底面電極以外の電極部分は半田排除面となっているので、半田が半田排除面側にはみ出し付着してフィレットが生じることがなく、チップ部品を良好に基板側のランドに接続することができる。」 上記摘示事項及び図面の記載から以下のことがいえる。 (a)引用例には、コンデンサ、抵抗等の「チップ部品」が記載されている(摘示事項(1)、(2))。 (b)チップ部品1の両端側に一対の外部電極2が形成されている。この外部電極2は上面電極4と、底面電極5と、前後電極10と、側面電極3とが一体的に接続されたものである(摘示事項(2))。 (c)チップ部品1は、上面と、底面と、前後面と、一対の側面とを有する(図7)。 (d)外部電極2の底面電極5が、このチップ部品1の半田形成面11を構成する。半田形成面11以外の外部電極2の電極表面、つまり、上面電極4と、前後電極10と、側面電極3との各電極表面には半田レジスト12等の半田排除面が形成されている(摘示事項(3)、底面電極5について摘示事項(6))。 (e)チップ部品1を実装接続するための回路基板7側には、導体層としてのランド8が形成されている。このランド8上には半田形成面11をランド8に対向させてチップ部品1をランド8に搭載する(摘示事項(4))。 (f)半田形成面11をマスクしたチップ部品1を半田レジスト12に常温で浸漬して引き上げた後、レジスト12を乾燥硬化する。この半田形成面11以外は半田になじまない素材である半田レジスト12の半田排除面となる(摘示事項(5))。 以上を総合勘案すると、引用例には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されているものと認める。 「コンデンサ、抵抗等のチップ部品であって、 チップ部品1の両端側に一対の外部電極2が形成されており、この外部電極2は上面電極4と、底面電極5と、前後電極10と、側面電極3とが一体的に接続されたものであり、 チップ部品1は、上面と、底面と、前後面と、一対の側面とを有し、 外部電極2の底面電極5が、このチップ部品1の半田形成面11を構成し、半田形成面11以外の外部電極2の電極表面、つまり、上面電極4と、前後電極10と、側面電極3との各電極表面には半田レジスト12等の半田排除面が形成されており、 チップ部品1を実装接続するための回路基板7に形成されている導体層としてのランド8に、半田形成面11を対向させて搭載するものであり、 半田形成面11をマスクしたチップ部品1を半田レジスト12に常温で浸漬して引き上げた後、レジスト12を乾燥硬化し、この半田形成面11以外は半田になじまない素材である半田レジスト12の半田排除面となるチップ部品。」 4.対比 そこで、本願発明と引用発明とを対比する。 (1)電子部品 引用発明は、コンデンサ、抵抗等の「チップ部品」であるから、「電子部品」といえる。 (2)素体 引用発明は、上面と、底面と、前後面と、一対の側面とを有するチップ部品1であり、チップ部品1を実装接続するための回路基板7に形成されている導体層としてのランド8に、半田形成面11を構成する外部電極2の底面電極5を対向させて搭載するものである。そして、引用発明の「上面」及び「底面」は、本願発明の「一対の主面」に相当し、引用発明の「前後面」は、本願発明の「一対の側面」に相当し、引用発明の「一対の側面」は、本願発明の「一対の端面」に想到する。 したがって、本願発明と引用発明とは、「互いに対向する一対の端面と、一対の前記端面間を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の主面と、一対の前記主面を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の側面とを有し、実装の際に一対の前記主面が実装面に平行となる素体」を備える点で一致する。 (3)外部電極 引用発明は、チップ部品1の両端側に一対の外部電極2が形成されており、この外部電極2は上面電極4と、底面電極5と、前後電極10と、側面電極3とが一体的に接続されたものである。そして、引用発明の「上面電極4」及び「底面電極5」は、本願発明の「主面の一部上に位置する電極部分」に相当し、引用発明の「前後電極10」は、本願発明の「側面の一部上に位置する電極部分」に相当し、引用発明の「側面電極3」は、本願発明の「端面上に位置する電極部分」に相当する。 したがって、本願発明と引用発明とは、「前記端面上に位置する電極部分と、前記主面の一部上に位置する電極部分と、前記側面の一部上に位置する電極部分と、を有している外部電極」を備える点で一致する。 (4)絶縁性樹脂コーティング層 引用発明は、外部電極2の底面電極5が、このチップ部品1の半田形成面11を構成し、半田形成面11以外の外部電極2の電極表面、つまり、上面電極4と、前後電極10と、側面電極3との各電極表面には半田レジスト12等の半田排除面が形成されている。そして、引用発明の「半田レジスト12」は、「絶縁性樹脂コーティング層」といえる。 したがって、本願発明と引用発明とは、「前記外部電極における前記端面上に位置する前記電極部分及び前記外部電極における前記側面の一部上に位置する前記電極部分を覆うように形成された絶縁性樹脂コーティング層」を備える点で一致する。 もっとも、引用発明は、外部電極のみを半田レジスト12に浸漬するのか、チップ部品1全体を半田レジスト12に浸漬するのか特定されていない。 したがって、「絶縁性樹脂コーティング層」について、本願発明は、「一対の前記端面及び一対の前記側面を囲むように一体に形成され」るのに対し、引用発明は、そのような特定がない点で相違する。 (5)めっき層 本願発明は、「前記外部電極は、前記外部電極の表面層を構成し、かつ、前記絶縁性樹脂コーティング層の下地とされる、Sn又はSn合金からなるめっき層を有して」いるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点で相違する。 (6)絶縁性樹脂コーティング層の材料 引用発明は、「半田形成面11をマスクしたチップ部品1を半田レジスト12に常温で浸漬して引き上げた後、レジスト12を乾燥硬化し、この半田形成面11以外は半田になじまない素材である半田レジスト12の半田排除面となる」ものである。 したがって、本願発明と引用発明とは、「前記絶縁性樹脂コーティング層は、硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤を固化した層であ」る点で一致する。 もっとも、「硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤」について、本願発明は、「熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤又は紫外線硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤」を用いるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点で相違する。 (7)絶縁性樹脂コーティング層の膜厚 「絶縁性樹脂コーティング層の膜厚」について、本願発明は、「2μm以上30μm以下の範囲に設定されている」のに対し、引用発明は、そのような特定がない点で相違する。 そうすると、本願発明と引用発明とは、次の点で一致する。 <一致点> 「互いに対向する一対の端面と、一対の前記端面間を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の主面と、一対の前記主面を連結するように伸び且つ互いに対向する一対の側面とを有し、実装の際に一対の前記主面が実装面に平行となる素体と、 前記端面上に位置する電極部分と、前記主面の一部上に位置する電極部分と、前記側面の一部上に位置する電極部分と、を有している外部電極と、 前記外部電極における前記端面上に位置する前記電極部分及び前記外部電極における前記側面の一部上に位置する前記電極部分を覆うように形成された絶縁性樹脂コーティング層と、を備え、 前記絶縁性樹脂コーティング層は、硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤を固化した層である電子部品。」の点。 そして、次の点で相違する。 <相違点> (1)「絶縁性樹脂コーティング層」について、本願発明は、「一対の前記端面及び一対の前記側面を囲むように一体に形成され」るのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。 (2)本願発明は、「前記外部電極は、前記外部電極の表面層を構成し、かつ、前記絶縁性樹脂コーティング層の下地とされる、Sn又はSn合金からなるめっき層を有して」いるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。 (3)「硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤」について、本願発明は、「熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤又は紫外線硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤」を用いるのに対し、引用発明は、そのような特定がない点。 (4)「絶縁性樹脂コーティング層の膜厚」について、本願発明は、「2μm以上30μm以下の範囲に設定されている」のに対し、引用発明は、そのような特定がない点。 5.判断 そこで、上記相違点について検討する。 相違点(1)について 引用発明において、チップ部品1の両端側に形成されている一対の外部電極のみを半田レジスト12に浸漬するのか、チップ部品1全体を半田レジスト12に浸漬するのかは、必要な浸漬の回数が異なるだけであるから、当業者が適宜選択し得る。そして、チップ部品1全体を半田レジスト12に浸漬する場合、「絶縁性樹脂コーティング層」は、「一対の前記端面及び一対の前記側面を囲むように一体に形成され」るといえる。 したがって、引用発明において、「絶縁性樹脂コーティング層」について、「一対の前記端面及び一対の前記側面を囲むように一体に形成され」るようにすることは、当業者が適宜なし得る。 相違点(2)について 外部電極が多層構造を有し、最外層が半田付き性の良好なSnメッキ膜、又はSn合金メッキ膜であるものは周知である(例えば、当審の拒絶理由通知に引用した特開2002-75779号公報の【0012】、同じく特開2005-12167号公報の【0013】参照)から、引用発明において、外部電極が、外部電極の表面層を構成するSn又はSn合金からなるめっき層を有するようにすることは、当業者が適宜なし得る。その場合、該Sn又はSn合金からなるめっき層は、「絶縁性樹脂コーティング層の下地」といえる。 したがって、引用発明において、「前記外部電極は、前記外部電極の表面層を構成し、かつ、前記絶縁性樹脂コーティング層の下地とされる、Sn又はSn合金からなるめっき層を有して」いるようにすることは、当業者が適宜なし得る。 相違点(3)について 一般に、硬化型の樹脂としては、熱硬化型の樹脂及び紫外線硬化型の樹脂が多用されているから、引用発明において、「硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤」として、「熱硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤又は紫外線硬化型の絶縁性樹脂コーティング剤」を用いることは、当業者が適宜なし得る。 相違点(4)について コンデンサ素子に浸漬により形成する樹脂層の厚みとして、前記特開2005-12167号公報に、1.0μm以上、50μm以下(【0016】、【0017】)が記載されているように、2μm以上30μm以下の範囲は一般的なものであるから、引用発明において、「絶縁性樹脂コーティング層の膜厚」を、「2μm以上30μm以下の範囲に設定」することは、当業者が適宜なし得る。 なお、請求人は、平成29年5月1日付け意見書において、特開2005-12167号公報に記載された樹脂は熱可塑性樹脂である旨主張している。 しかしながら、例えば、特開2010-123865号公報に、樹脂層の厚みは2~15μmであることが好ましく(【0011】)、樹脂層を構成する樹脂は熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれであってもよい(【0012】)とした上で、積層セラミックコンデンサ全体を熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂)溶液に浸漬し、樹脂層の厚みを2~15μmとすること(【0087】、【0096】)が記載されているように、樹脂層を構成する樹脂が熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂のいずれであるかによって、好ましい樹脂層の厚みが変わるわけではない。 したがって、引用発明において、「絶縁性樹脂コーティング層の膜厚」を、「2μm以上30μm以下の範囲に設定」することは、当業者が適宜なし得るとの判断は、請求人の上記主張に左右されるものではない。 また、明細書に記載された本願発明が奏する効果についてみても、本願発明の構成のものとして当業者であれば予測し得る程度のものに過ぎず、格別顕著なものがあるとは認められない。 6.むすび 以上のとおり、本願の請求項2に係る発明は、引用例に記載された発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 したがって、本願は、その余の請求項について論及するまでもなく拒絶すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。

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2016-008703

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