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特許拒絶査定不服審判

2015-002390

改良形チャック付き容器

審判番号
2015-002390
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2013-014842外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2015年02月06日
審決日
2016年11月28日
公報発行日
2017年06月30日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (B65D)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(SGML)

事件の表示

特願2013- 14842「改良形チャック付き容器」拒絶査定不服審判事件〔平成25年 7月11日出願公開、特開2013-136415〕について、次のとおり審決する。

結論

【結 論】 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

【理 由】 第1 手続の経緯 本願は、2008年1月25日(パリ条約による優先権主張 2007年1月25日、アメリカ合衆国)を国際出願日とする国際出願である特願2009-547445号の一部を平成25年1月29日に新たな特許出願としたものである。 本願の手続の経緯は、以下のとおりである。 平成25年11月27日付け   拒絶理由通知 平成26年 3月 3日     意見書及び手続補正書の提出 平成26年 9月30日付け   拒絶査定 平成27年 2月 6日     本件審判請求、同時に手続補正書提出 平成27年10月13日     上申書提出 平成27年10月28日付け   拒絶理由通知 平成28年 2月 2日     意見書及び手続補正書の提出 平成28年 5月20日付け   拒絶理由通知 平成28年 8月23日     意見書及び手続補正書の提出 第2 本願発明 本願特許請求の範囲の請求項1ないし5に係る発明は、上記平成28年8月23日付け手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし5にそれぞれ記載された事項により特定されたとおりのものであると認められるところ、そのうち、請求項1に記載された事項は以下のとおりである(以下、本願特許請求の範囲の請求項1に係る発明を「本願発明」という。)。 「【請求項1】 第1及び第2の壁、及び開口部を有するチャック付き袋であって、前記開口部が細長いフレキシブルな第1及び第2のファスナーストリップによって規定され、前記第1及び第2のファスナーストリップが、それぞれ、前記第1及び第2の壁とは別個に形成されて、前記第1及び第2の壁の上部に取り付けられ、前記ファスナーストリップの一方は、溝を形成する形状部分を有し、前記ファスナーストリップの他方は、リブを形成する形状部分を有し、前記リブの一部分は、前記チャック付き袋の上部を閉じた際に前記溝内に受け入れられて保持され、前記ファスナーストリップの各々が、前記第1及び第2の壁のそれぞれに接続された基部を有し、前記ファスナーストリップの各々が、他方の前記ファスナーストリップの上縁に隣接する上縁を有し、前記チャック付き袋が、前記ファスナーストリップに装着されたスライダを有し、このスライダは、前記ファスナーストリップの長手方向の一方の向きに移動して、前記リブを前記溝から徐々に分離して前記チャック付き袋を開くことができ、逆向きに移動して、前記リブを前記溝内に保持された状態に徐々に戻して前記チャック付き袋を閉じることができるチャック付き袋において、 前記壁の各々が、当該壁から外向きに出て当該壁の上縁に平行に延びるフランジを有し、このフランジは、前記形状部分の下方にあり、前記スライダ内に受け入れられるように構成及び配置されていることを特徴とするチャック付き袋。」 第3 引用刊行物 本願優先日前に頒布された刊行物であって、上記平成28年5月20日付け拒絶理由通知に引用された引用文献1(特表2003-501184号公報。以下、「刊行物1」という。)及び引用文献3(特表2005-506138号公報。以下「刊行物2」という。)には、図面とともに以下の事項が記載されている。 1. 刊行物1 (1) 刊行物1の記載事項 ア. 「【0011】 本発明の実施の態様 図1~4は、シール可能なクロージャー装置121を有する、プラスチック製のバッグ120の形状の容器を図示する。バッグ120は、クロージャー装置121によりシールすることがで切る区画を形成する継ぎ目125、126のところで接合される側壁122、123を含む。クロージャー装置121は、第一及び第二の締め付けストリップ130、131及びスライダー132を含む。」 イ. 「【0016】 スライダー132は、第一及び第二の端部127、178の間を動くために、締め付けストリップ130、131の上を滑動可能に配置される。使用に際して、スライダー132は、締め付けストリップ130、131の縦X軸に沿って、適当な方向に動かされたときに、噛み合う締め付けストリップ130、131の開閉に利用される。特に、スライダー132は、その第一の端部127に向かって動かされたとき、噛み合う締め付けストリップ130、131を閉鎖するのに利用され、その第二の端部128に向かって動かされたとき、噛み合う締め付けストリップ130、131を開放するのに利用される。図1及び2の符号114で示されているように、スライダー132が閉鎖する方向に動かされるとき、締め付けストリップ130、131が閉鎖する。反対に、符号116で示されているように、スライダー132が開放する方向に動かされるとき、締め付けストリップ130、131の分離が起こる。 【0017】 噛み合う締め付けストリップは、どのような型又は形状でもよく、例えば、(1)図5及び6に最もよく示されているようなU字溝締め付けストリップ、(2)米国特許第5,007,142号及び第5,020,194号に開示されているような“矢じり型”、(3)米国特許第5,664,299号に開示されているような“プロファイル”、及び/又は米国特許第5,007,143号に開示されているような回転動作締め付けストリップを含む。・・・ 【0018】 本発明で使用することができるクロージャー装置の型の説明に役立つ例が、図5に示されている。締め付けストリップは、第一のクロージャー要素136をもつ第一の締め付けストリップ130及び第二のクロージャー要素134をもつ第一の締め付けストリップ131を含む。第一のクロージャー要素136は、第二のクロージャー要素134と係合する。第一の締め付けストリップ130は、第一の締め付けストリップ130の上方端部に配置される上方フランジ163及び第一の締め付けストリップ130の下方端部に配置される下方フランジ167を含む。同様に、第二の締め付けストリップ131は、第二の締め付けストリップ131の上方端部に配置される上方フランジ153及び第二の締め付けストリップ131の下方端部に配置される下方フランジ157を含む。上方フランジ163、153は、直線部分166、156及びアングル部分168、158を含む。アングル部分168、158は、直線部分166、156に対して、ほぼ120度の角度にある。・・・図6に示すように、バッグ120の側壁122、123はまた、それぞれの締め付けストリップ130、131を、外側の表面に取り付けることもできる。 【0019】 図5、6に示されているように、第二のクロージャー要素134は、ベース部分138から伸長する、一組の離れて平行に配置されたウェブ140、141を有するベース部分138を含む。ウェブ140、141は、それぞれウェブ140、141から伸長し、互いに向き合うフッククロージャー部分142、144を含む。フッククロージャー部分142、144は、第一のクロージャー要素136のフッククロージャー部分152、154により閉鎖するようにフッククロージャー部分142、144を誘導するために与えられるガイド表面146、147を含む。 【0020】 第一のクロージャー要素136は、ベース部分148から伸長する、一組の離れて平行に配置されたウェブ150、151を含むベース部分148を含む。ウェブ150、151は、ウェブ140、141は、それぞれウェブ140、141から伸長し、互いに向き合うフッククロージャー部分152、154を含む。フッククロージャー部分152、154は、一般的に、第二のクロージャー要素134のフッククロージャー部分142、144により閉鎖するようにフッククロージャー部分152、154を誘導するために与えられるガイド表面145、155を含む。ガイド表面145、155はまた、丸クラウン表面を有することができる。さらに、フッククロージャー部分144、154は、クロージャー装置121が開くときに、容器の内部に隣接したフッククロージャー部分144、154が、より大きな抵抗を与えるように設計することができる。 【0021】 図1~6に示されているように、クロージャー要素134、136のベース部分138、148もまた、縦X軸102に沿って直線状に伸長するガイドレール139、143を有する。図5に示すように、レール139、143は、締め付けストリップと一体的に成形することができる。図6に示すように、レール139、143はまた、在来の製造技術により、バッグの側壁122、123の表面の外部リッジとして成形することもできる。一実施例において、ガイドレール139、143は、底部エッジ115のすぐ近くに配置され、第二のシール129を通過するが、頂部及び底部エッジ115、117の間のどの位置に配置してもよい。・・・」 ウ. 「【0045】 締め付けストリップは、押出し又はその他の既知の方法により製造することができる。例えば、クロージャー装置は、後にバッグに取り付ける別個の締め付けストリップとして、又はバッグと一体的に製造することができる。さらに、締め付けストリップは、意図されるクロージャー装置の使用又は予想されるさらなる製造工程の使用により、一つ又は両方の締め付けストリップのフランジ部分をつけて、又はつけずに製造することができる。」 エ. 図1 オ. 図6 カ. 図13 キ. 締め付けストリップ130及び131が、細長い形状であって、曲線状に曲がっていることが、図1から看取できるから、締め付けストリップ130及び131が細長いフレキシブルなものであるといえる。 ク. 上記摘記事項ウ.の「クロージャー装置は、後にバッグに取り付ける別個の締め付けストリップとして、又はバッグと一体的に製造することができる。」との記載から、締め付けストリップ130、131を、バッグ120の側壁122、123とは別個に形成することが、引用文献1には記載されているといえる。 ケ. 上記摘記事項イ.には、「【0016】スライダー132は、第一及び第二の端部127、178の間を動くために、締め付けストリップ130、131の上を滑動可能に配置される。使用に際して、スライダー132は、締め付けストリップ130、131の縦X軸に沿って、適当な方向に動かされたときに、噛み合う締め付けストリップ130、131の開閉に利用される。特に、スライダー132は、その第一の端部127に向かって動かされたとき、噛み合う締め付けストリップ130、131を閉鎖するのに利用され、その第二の端部128に向かって動かされたとき、噛み合う締め付けストリップ130、131を開放するのに利用される。」との記載があり、「【0018】・・・締め付けストリップは、第一のクロージャー要素136をもつ第一の締め付けストリップ130及び第二のクロージャー要素134をもつ第一の締め付けストリップ131を含む。第一のクロージャー要素136は、第二のクロージャー要素134と係合する。」との記載がある。また、上記摘記事項ア.の「図1~4は、シール可能なクロージャー装置121を有する、プラスチック製のバッグ120の形状の容器を図示する。・・・クロージャー装置121は、第一及び第二の締め付けストリップ130、131及びスライダー132を含む。」との記載と、図1において、スライダー132の位置よりも図上左側で、締め付けストリップ130、131が、間隔を空けてバッグ120の開口を形成している一方、図上右側では、締め付けストリップ130、131の間隔がほとんどなく、バッグ120の上端が閉じていることが図示されている。よって、スライダー132が締め付けストリップ130、131に沿って移動することで、スライダー132を挟んだ締め付けストリップ130、131の一方の側では締め付けストリップ130、131が間隔を隔てて、バッグ120の上端が開口するのに対し、他方では、ストリップ130、131の間隔が閉じることで、バッグ120の上端が閉鎖することが理解できる。 そうすると、刊行物1には、スライダー132が、締め付けストリップ130、131の長手方向の一方の向きに移動して、締め付けストリップ130、131が係合状態から徐々に分離してプラスチックのバッグのクロージャー装置を開き、逆向きに移動して、締め付けストリップ130、131が係合して保持された状態に徐々に戻してプラスチックのバッグのクロージャー装置を閉じることができる、プラスチックのバッグ120のクロージャー装置が記載されていることは明らかである。 コ. 図1には、ガイドレール139が、バッグ120の側壁122の上縁に平行に伸びていることの図示があり、図6には、ガイドレール139、143が、側壁122、123から外向きに出て側壁122、123の上縁から同じ距離だけ下方の位置に形成されていることの図示がある。そして、スライダー132の断面図である図13には、スライダ-132の内側にガイドレール139、143が位置していることの図示があるから、ガイドレール139、143は、それぞれ側壁122、123から外向きに出て側壁122、123の上縁に平行に延びるものであって、スライダー132内に受け入れられるものであるといえる。 (2) 引用発明 上記摘記事項ア.ないしウ.、図1、6及び13の図示、並びに、認定事項キ.ないしコ.から、技術常識を踏まえつつ、整理すると、刊行物1には、以下の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されている。 「側壁122、123、及び開口部を有するクロージャ装置を有するバッグ120であって、前記開口部が、細長いフレキシブルな締め付けストリップ130、131によって規定され、前記締め付けストリップ130、131が、それぞれ、前記側壁122、123とは別個に形成されて、前記側壁122、123の上部に取り付けられ、前記締め付けストリップ130、131は、相互に係合するように形成されており、前記締め付けストリップ130、131の各々が、前記側壁122、123のそれぞれに接続されたベース部分138、148を有し、前記締め付けストリップ130、131の各々が、他方の前記締め付けストリップ130、131の上縁に隣接する上縁を有し、前記プラスチックのバッグ120のクロージャー装置が、前記締め付けストリップ130、131に装着されたスライダー132を有し、このスライダー132は、前記締め付けストリップ130、131の長手方向の一方の向きに移動して、締め付けストリップ130、131が徐々に分離して前記プラスチックのバッグのクロージャー装置を開くことができ、逆向きに移動して、前記締め付けストリップ130、131が係合して保持された状態に徐々に戻して前記クロージャ装置を有するバッグ120を閉じることができるクロージャ装置を有するバッグ120において、 前記側壁122、123の各々が、当該側壁122、123から外向きに出て当該側壁122、123の上縁に平行に延びるガイドレール139、143を有し、このガイドレール139、143は、前記スライダー132内に受け入れられるように構成及び配置されているクロージャ装置を有するバッグ120」 2. 刊行物2 (1) 刊行物2の記載事項 ア. 「【0012】 図1aは製品を梱包するための可撓性で且つ再開閉可能な容器20を示しており、容器20はし品物と共に成型され、満たされそしてシールされるために有用で、また空の容器として販売されるときにも有用である。容器20はそれぞれ第一、第二の側壁22と24からなっており、これらは例えば、低密度ポリエチレン、鎖状低密度ポリエチレンまたは同様の材料のような熱可塑性プラスティックフィルムで作られている。側壁22と24は第一の左側横断シール28と第2の右側壁横断シール30を含んでいる。容器20はまた底辺端26を含みこれは通常、一対のインターロック締結ストリップ32と34と反対方向にある。底部端26は、側壁22と24の間に折れ目を含み、容器は鉛直様式の充填とシール装置となる、または底部端26は容器20が水平様式の重点とシール装置となるように、側壁22と24の間にシールを持っても良い。」 イ.(当審注:図36の図示を対比すると、刊行物2の段落【0057】に記載された締結ストリップ534の鉛直壁の符番と、雌プロファイルの符番が相違するが、以下の摘記にあたっては、図36に図示されている符番、すなわち、締結ストリップ534の鉛直壁の符番を「580a」及び雌プロファイルの符番を「582a」とする。) 「【0056】 図35-42は、本発明のさらなる実施例が示されている。特に図36を参照すると、締結ストライプ532と534の上を滑走できるスライダ548の図1bと同様の断面積が示されている。図1aに関する説明と表示は図35-42の実施例の構造および操作に関する説明は適切である。 【0057】 図36を参照すると、スライダ548は締結ストリップ532と534の上で滑走可能である。締結ストリップ532と534はそれぞれ一対の鉛直壁580bと580aを含んでいる。雄プロファイル582bは壁580bから外側に突き出ている。雌プロファイル要素582aは壁580aから外側に突き出ている。スライダ548は締結ストリップ534と532の非インターロック部分を含むことが示されている。締結ストリップに沿ったスライダ548の動きはプロファイル582aと582bのインタロッキング状態となるかプロファイル582aと582bの非ロック状態となるかである。雌プロファイル582aは上側要素581aとまた下側要素581bを含む。スライダ548が開放方向へ締結ストリップに沿って動くとき、スライダ548は中央部分551bから分離要素582aと582bへ十分な鉛直深さを持っている。スライダー548の足560bと560aはそれぞれ、肩部545と547によってインターロッキングストリップの上に保持される。」 ウ. 図1a エ. 図36 オ. 「可撓性で且つ再開閉可能な容器20」についての図1aの図示から、容器20は、再開閉可能な手段付き袋であることは明らかである。 カ. 図36について、上記摘記事項イ.には、「【0057】・・・雄プロファイル582bは壁580bから外側に突き出ている。雌プロファイル要素582aは壁580aから外側に突き出ている。」との記載があり、「雌プロファイル582aは上側要素581aとまた下側要素581bを含む。」との記載がある。そして、図36から、雄プロファイル582bは、先端が太い断面形状を有するリブ状である一方、雌プロファイル582aは、上側要素581aと下側要素581bが先端が開口するよう距離をおいた断面形状を有する溝状であることが看取できる。さらに、それぞれのプロファイルは、「雄」と「雌」であり、「インタロッキング状態」と「非ロック状態」を取りうるのであるから、インタロッキング状態では、雄プロファイル582bの一部分である先端の太い部分が雌プロファイルの上側要素581aとまた下側要素581bによって形成される上記溝内に受け入れられた状態となり、スライダ548の動きによって、雄プロファイル582bの一部分である先端の太い部分が上記溝から徐々に分離して、「非ロック状態」となるものであることは、明らかである。 よって、刊行物2には、一方に溝を形成する部分を有し、他方にリブを形成する部分を有し、前記リブの一部である先端の太い部分は、再開閉可能な手段付き袋の上部を閉じた際に前記溝内に受け入れて保持されるものであって、スライダ548の移動により前記リブを前記溝から徐々に分離して前記再開閉可能な手段付き袋を開くことができ、スライダ548の逆向きの移動により、前記リブを前記溝内に保持された状態に徐々に戻して前記再開可能な手段付き袋を閉じるものが記載されている。 キ. 図36から、肩部545と547が、それぞれ締結ストリップ532と534の鉛直壁580b、580aに外向きに出て形成されていていることが看取できる。そして、それら肩部が形成されている鉛直壁580b、580aにおける上下方向の位置は、上記リブ状の雄プロファイル582b及び溝状の雌プロファイル582aが形成されている位置よりも下方であることが看取できる。 第4 対比 本願発明と引用発明とを対比する。 引用発明の側壁122、側壁123、及び、クロージャー装置を有するバッグ120は、それぞれ本願発明の第1の壁、第2の壁、及び、チャック付き袋に相当する。 引用発明の締め付けストリップ130及び締め付けストリップ131は、それぞれ本願発明の第1のファスナーストリップ及び第2のファスナーストリップに相当する。 引用発明のベース部分138及びベース部分148は、それぞれ、本願発明の基部に相当する。 引用発明のスライダー132は、本願発明のスライダに相当する。 引用発明のガイドレール139及びガイドレール143は、それぞれ本願発明のフランジに相当する。なお、本願発明のフランジの設置箇所について、請求人は平成28年8月23日付け意見書において、「(ii)上記フランジが、ファスナーストリップの溝及びリブのそれぞれを形成する形状部分の下方にあり、袋の壁から外向きに出る」((3-1)本願発明の要旨)と主張し、フランジの機能やフランジが有する技術的意義について、平成26年3月3日付け意見書において、「本願発明は、図8、9に示すような、より単純で一般的な形状を有するスライダを採用しつつ、下方のフランジによりスライダの離脱を防止することができる。」((3-3)本願発明と引用文献に記載された発明の対比)と主張している。しかし、引用発明のガイドレール139及び143も、バッグ120の側壁122、123から外向きに出るものである。また、上記第3の1.(1)のカ.図13に、刊行物1記載のスライダー132の下端から内側の上方に向けて延びる部材の上端部が、ガイドレール139及びガイドレール144の下側に当接していることの図示があり、段落【0029】の「ガイドトラック221、222は、図9及び10において、前及び後ろからみたときに、一組の溝として表われる。ガイドトラック221、222は、スライダー132が締め付けストリップ130、131に取り付けられるとき、Z軸において、締め付けストリップ130、131にスライダー132を保持するように、ガイドレール139、143と滑動可能に係合される。」との記載を勘案すると、刊行物1に記載されたガイドレール139及びガイドレール143も、離脱防止の作用を奏することは、当業者にとって明らかである。よって、上記のとおり、引用発明のガイドレール139及びガイドレール143は、それぞれ本願発明のフランジに相当する。 そうすると、本願発明と引用発明とは以下の点で一致し、かつ、相違する。 <一致点> 「第1及び第2の壁、及び開口部を有するチャック付き袋であって、前記開口部が細長いフレキシブルな第1及び第2のファスナーストリップによって規定され、前記第1及び第2のファスナーストリップが、それぞれ、前記第1及び第2の壁とは別個に形成されて、前記第1及び第2の壁の上部に取り付けられ、前記ファスナーストリップは、相互に係合するように形成されており、前記ファスナーストリップの各々が、前記第1及び第2の壁のそれぞれに接続された基部を有し、前記ファスナーストリップの各々が、他方の前記ファスナーストリップの上縁に隣接する上縁を有し、前記チャック付き袋が、前記ファスナーストリップに装着されたスライダを有し、このスライダは、前記ファスナーストリップの長手方向の一方の向きに移動して、前記チャック付き袋を開くことができ、逆向きに移動して、前記ファスナーストリップが係合して保持された状態に徐々に戻して前記チャック付き袋を閉じることができるチャック付き袋において、 前記壁の各々が、当該壁から外向きに出て当該壁の上縁に平行に延びるフランジを有し、このフランジは、前記スライダ内に受け入れられるように構成及び配置されていることを特徴とするチャック付き袋。」 <相違点1> 本願発明のファスナーストリップは、一方に溝を形成する形状部分を有し、他方にリブを形成する形状部分を有し、前記リブの一部分は、チャック付き袋の上部を閉じた際に前記溝内に受け入れて保持されるものであって、スライダの移動により前記リブを前記溝から徐々に分離して前記チャック付き袋を開くことができ、スライダの逆向きの移動により、前記リブを前記溝内に保持された状態に徐々に戻して前記チャック付き袋を閉じることができるものであるのに対し、引用発明の締め付けストリップ130、131の係合は、溝とリブによるものではない点。 <相違点2> 本願発明のフランジは、溝を形成する形状部分及びリブを形成する形状部分よりも下方にあるのに対し、引用発明のガイドレール139、143を設ける位置がそのようなものであるか不明である点。 第5 判断 相違点1及び2についてまとめて検討する。 上記第3の1.(1)摘記事項イ.の「【0017】噛み合う締め付けストリップは、どのような型又は形状でもよく、例えば、(1)図5及び6に最もよく示されているようなU字溝締め付けストリップ、(2)米国特許第5,007,142号及び第5,020,194号に開示されているような“矢じり型”、(3)米国特許第5,664,299号に開示されているような“プロファイル”、及び/又は米国特許第5,007,143号に開示されているような回転動作締め付けストリップを含む。」との記載から、引用発明の締め付けストリップの型又は形状は、プラスチックのバッグのクロージャー装置に用いられるものであれば、採用できることが当業者には明らかである。 そうすると、引用発明の締め付けストリップ130、131の噛み合う締め付けストリップの型として、上記相違点1に係る構成を採用することは、上記第3の2.(1)の認定事項カ.に示した刊行物2記載の「一方に溝を形成する部分を有し、他方にリブを形成する部分を有し、前記リブの一部である先端の太い部分は、再開閉可能な手段付き袋の上部を閉じた際に前記溝内に受け入れて保持されるものであって、スライダ548の移動により前記リブを前記溝から徐々に分離して前記再開閉可能な手段付き袋を開くことができ、スライダ548の逆向きの移動により、前記リブを前記溝内に保持された状態に徐々に戻して前記再開可能な手段付き袋を閉じる」ものを適用したに過ぎず、当業者が容易になし得た事項である。 そして、刊行物2に記載されたインターロック締結ストリップ532と534の型を適用しようとすれば、刊行物2に記載された肩部545と547が形成された鉛直壁580b、580a上の位置が、上記第3の2.(1)の認定事項キ.に示したように、リブ状の雄プロファイル582b及び溝状の雌プロファイル582aが形成されている部分よりも下方であるから、引用発明のガイドレール139、143を形成する位置は、上記相違点2に係る構成となることは、刊行物2記載の型を採用することで自ずから採りうる構成であるに過ぎない。 さらに、本願発明が奏する作用効果は、当業者が予測し得る範囲内のものである。 よって、本願発明は、引用発明及び刊行物2に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものである。 第6 まとめ 以上のとおり、本願発明は、引用発明及び刊行物2に記載された事項に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項に該当し、その余の請求項に係る発明について検討するまでもなく、特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2015-002390

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