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特許無効審判

2024-800134

サセプタ層を有するエアロゾル発生装置

審判番号
2024-800134
法域
特許
審判種別
無効審判(無効の審決)
出願番号
特願2020-506752外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
登録番号
7249328
請求日
2024年11月18日
審決日
2026年05月11日
公報発行日
2026年09月25日
結論
訂正認容
当事者
審判長/審判官
分類
P1123.851-XA (A24F) / P1123.853-XA (A24F) / P1123.857-XA (A24F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第134条の2第1項、特許法第134条の2第9項、特許法第134条の2第3項、特許法第135条、特許法第169条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の特許第7249328号発明「サセプタ層を有するエアロゾル発生装置」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第7249328号の特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1、〔2ないし14〕について訂正することを認める。 本件審判の請求を却下する。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1 請求の趣旨及び答弁の趣旨 1 請求の趣旨 特許第7249328号の特許請求の範囲の請求項1に係る発明についての特許を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。 2 答弁の趣旨 本審判の請求は成り立たない。 審判費用は請求人の負担とする。 との審決を求める。 第2 手続の経緯 本件無効審判の請求に係る第7249328号(以下「本件特許」という。)の手続の経緯の概略は、以下のとおりである。 1 本件特許の出願から設定登録までの経緯 本件特許の請求項1ないし14に係る発明についての出願から設定登録までの手続の経緯の概略は、以下のとおりである。 2018年(平成30年)7月25日:国際出願(特願2020-506752号;パリ条約による優先権主張外国庁受理2017年8月9日(EP)欧州特許庁) 令和4年 8月17日付け:拒絶理由通知 令和4年11月21日 :意見書の提出 令和5年 2月15日付け:特許査定 令和5年 3月22日 :設定登録 2 本件無効審判の手続の経緯 フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム(以下「被請求人」という。)が特許権者である、本件特許の請求項1に係る特許に対し、Future Technology株式会社(以下「請求人」という。)より請求がされた本件無効審判における手続の経緯の概略は、以下のとおりである。 令和6年11月18日 :審判請求書の提出 令和7年 2月 3日 :手続補正書(方式)の提出 令和7年 4月 3日 :手続補正書(方式)の提出 令和7年 7月31日 :審判事件答弁書の提出 令和7年 9月 8日付け:審理事項通知 令和7年10月 6日 :口頭審理陳述要領書(請求人)の提出 令和7年10月28日 :口頭審理陳述要領書(被請求人)の提出 令和7年12月 4日 :口頭審理 令和7年12月22日付け:審決の予告 令和8年 3月25日 :訂正請求書の提出 第3 本件訂正請求について 1 訂正請求の趣旨 令和8年3月25日提出の訂正請求書による訂正(以下「本件訂正」という。)の請求は、本件特許の特許請求の範囲を、本訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1ないし14について訂正することを求めるものである。 2 本件訂正の内容 本件訂正は、次の訂正事項からなる。なお、下線は訂正箇所を示す。 (1)訂正事項1 本件特許の特許請求の範囲の請求項1を削除する。 (2)訂正事項2 本件特許の特許請求の範囲の請求項2に 「前記サセプタ層が、前記細長い支持体の外側表面上に堆積されたサセプタコーティングである、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 前記サセプタ層が、前記細長い支持体の外側表面上に堆積されたサセプタコーティングである、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項2を引用する請求項14も同様に訂正する。)。 (3)訂正事項3 本件特許の特許請求の範囲の請求項3に 「前記サセプタ層が、金属または金属合金から形成される、請求項1または2のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 前記サセプタ層が、金属または金属合金から形成される、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項3を引用する請求項14も同様に訂正する。)。 (4)訂正事項4 本件特許の特許請求の範囲の請求項4に 「前記細長い支持体が、非強磁性材料から形成される、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 前記細長い支持体が、非強磁性材料から形成される、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項4を引用する請求項14も同様に訂正する。)。 (5)訂正事項5 本件特許の特許請求の範囲の請求項5に 「断熱性の先端をさらに含む、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 断熱性の先端をさらに含む、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項5を引用する請求項6及び14も同様に訂正する。)。 (6)訂正事項6 本件特許の特許請求の範囲の請求項7に 「少なくとも一つの加熱部分が、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層からそれぞれ形成された複数の別個の加熱部分を含む、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 少なくとも一つの加熱部分が、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層からそれぞれ形成された複数の別個の加熱部分を含む、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項7を引用する請求項8、9及び14も同様に訂正する。)。 (7)訂正事項7 本件特許の特許請求の範囲の請求項10に 「前記細長いサセプタ素子が、前記チャンバー内の前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられる、請求項1~9のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 前記細長いサセプタ素子が、前記チャンバー内の前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられる、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項10を引用する請求項11、12及び14も同様に訂正する。)。 (8)訂正事項8 本件特許の特許請求の範囲の請求項13に 「前記細長いサセプタ素子が、前記チャンバーを越えて延び、前記ハウジングから突出する、請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。」 と記載されているのを、 「エアロゾル発生装置であって、 エアロゾル発生物品の少なくとも一部分を受けためのチャンバーを画定するハウジングと、 前記チャンバーの少なくとも一部分の周りに配置されるインダクタコイルと、 前記チャンバー内に突出している細長いサセプタ素子と、 使用時に前記インダクタコイルが交番磁界を生成して前記細長いサセプタ素子を加熱し、これによって前記チャンバー内に受けられたエアロゾル発生物品の少なくとも一部分を加熱するように、前記インダクタコイルに接続され、かつ交流電流を前記インダクタコイルに提供するように構成された電源およびコントローラと、を備え、 前記細長いサセプタ素子が、細長い支持体と、前記細長い支持体の外側表面上のサセプタ層から形成された少なくとも一つの加熱部分と、を含み、前記細長い支持体が断熱材から形成され、前記サセプタ層が一つまたは複数のサセプタ材料を含み、 前記細長いサセプタ素子が、前記チャンバーを越えて延び、前記ハウジングから突出する、エアロゾル発生装置。」 に訂正する(請求項13を引用する請求項14も同様に訂正する。)。 (9)訂正事項9 本件特許の特許請求の範囲の請求項14に 「請求項1~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置での使用のために構成されたエアロゾル形成基体を有するエアロゾル発生物品を含む、エアロゾル発生システム。」 と記載されているのを、 「請求項2~13のいずれかに記載のエアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置での使用のために構成されたエアロゾル形成基体を有するエアロゾル発生物品を含む、エアロゾル発生システム。」 に訂正する。 3 訂正の適否 (1)訂正事項1について 訂正事項1は、請求項1を削除するものであるから、特許法第134条の2第1項ただし書第1号に掲げる「特許請求の範囲の減縮」を目的とするものに該当し、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 そして、訂正事項1は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正であるところ、訂正前の請求項1に係る発明に対して特許無効審判が請求されているから、特許法第134条の2第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項に規定される要件は、訂正後の請求項1に係る発明には課されない。 (2)訂正事項2ないし8について 訂正事項2ないし8は、訂正前の請求項2ないし5、7、10及び13が請求項1を引用する記載であるところ、訂正事項1で請求項1が削除されたことに伴い、請求項間の引用関係を解消して独立請求項形式に改めるものであるから、特許法第134条の2第1項ただし書第4号に掲げる「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものに該当する。 そして、訂正後の請求項2ないし5、7、10及び13に係る発明は、それぞれ、訂正前の請求項1のみを引用する訂正前の請求項2ないし5、7、10及び13に係る発明と実質的に同じであるから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 また、訂正事項2ないし8は、「他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること」を目的とするものであるから、特許法第134条の2第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項に規定される要件は、訂正後の請求項2ないし5、7、10及び13に係る発明、訂正後の請求項5を引用する請求項6に係る発明、訂正後の請求項7を引用する請求項8及び9に係る発明、並びに訂正後の請求項10を引用する請求項11及び12に係る発明には課されない。 (3)訂正事項9について 訂正事項9は、訂正前の請求項14が請求項1ないし13を引用する記載であるところ、訂正事項1で請求項1が削除されたことに伴い、引用していた請求項から請求項1を除く記載に改めるものであるから、特許法第134条の2第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的としたものと認める。 そして、訂正事項9は、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内においてしたものであり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではない。 また、訂正事項9は、明瞭でない記載の釈明を目的とするものであるから、特許法第134条の2第9項において読み替えて準用する同法第126条第7項に規定される要件は、訂正後の請求項14に係る発明には課されない。 (4)一群の請求項について 訂正前の請求項1ないし14について、請求項2ないし14はそれぞれ請求項1を直接又は間接的に引用しているものであって、訂正される請求項1に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項1ないし14に対応する訂正後の請求項1ないし14は、特許法第134条の2第3項に規定する一群の請求項である。 (5)別の訂正単位とする求めについて 本件訂正の請求人は、訂正後の請求項2~14については、当該請求項についての訂正が認められる場合には、一群の他の請求項とは別途訂正することを求めている。 (6)小括 以上によれば、本件訂正は、特許法第134条の2第1項ただし書第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とし、かつ、同条第9項で準用する同法第126条第5項、第6項の規定に適合し、上記(5)のとおり別の訂正単位とする求めがあるので、訂正後の請求項1、〔2ないし14〕について訂正することを認める。 第4 本件審判の請求について 請求人は、本件特許の請求項1に係る発明についての特許を無効とすることを求めているところ、本件特許の請求項1は、上記のとおり、本件訂正によって削除されたことから、本件審判の請求は、その対象が存在しないものとなった。 したがって、本件審判の請求は、不適法な審判の請求であって、その補正をすることのできないものであるから、特許法第135条の規定により却下すべきものである。 審判に関する費用については、特許法第169条第2項において準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。 よって、結論のとおり審決する。

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2024-800134

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