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特許訂正審判

2024-390132

取り外し可能な部分を備えるステアリング可能な器具

審判番号
2024-390132
法域
特許
審判種別
訂正審判(訂正の審決)
出願番号
特願2021-559840
登録番号
7555956
請求日
2024年11月08日
審決日
2025年02月18日
公報発行日
2025年06月27日
結論
訂正認容
当事者
  • 【請求人】フォーティメディックス・アセッツ・ザ・セカンド・ビー.ブイ.
  • 【請求人代理人】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
審判長/審判官
  • 審判長 南 宏輔
  • 審判官 瓦井 秀憲
  • 審判官 萩田 裕介
分類
P141 .853-Y (A61B)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法126条1項特許法126条5項特許法126条6項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第126条第1項、特許法第126条第3項、特許法第126条第5項、特許法第126条第6項、特許法第126条第7項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7555956号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 特許第7555956号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項[9-16]について訂正することを認める。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本件特許第7555956号(以下「本件特許」という。)に係る出願は、2020年(令和2年) 4月 7日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2019年 4月 8日 (NL)オランダ、2019年10月11日 (NL)オランダ)を国際出願日とする出願であって、令和 6年 9月13日に特許権の設定登録がされ、令和 6年11月 8日に本件訂正審判の請求がされたものである。 第2 請求の趣旨 本件審判の請求の趣旨は、「特許第7555956号の特許請求の範囲を、本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項9-16について訂正することを認める、との審決を求める。」というものである。また、請求人が求める訂正の内容は、以下のとおりである。 第3 訂正事項 本件訂正審判の請求に係る訂正事項(以下、「本件訂正事項」という。)の内容は、次のものである。下線は、訂正前後における訂正箇所を示すために当審で付与したものである。 本件特許の特許請求の範囲の請求項9に 「ステアリングデバイスに接続するための長尺器具であって、前記長尺器具は、 遠位端と近位端とを有する長尺シャフトと、 前記長尺シャフトの前記近位端に位置するステアリングプレートと、ここで、前記ステアリングプレートは、前記長尺シャフトの周りに接続された中央支持部材の周りに移動可能に配置され、前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレートの動きを制御するために前記ステアリングプレートをステアリングデバイスに結合するための結合部を備え、前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、1つ以上の前記突出部が1つ以上の前記開口部の中で固定され得るようになっており、 前記長尺シャフトに沿って延在し、前記近位端において前記ステアリングプレートに固定された複数の長尺要素と を備える、長尺器具。」と記載されているのを、 「ステアリングデバイスに接続するための長尺器具であって、前記長尺器具は、 遠位端と近位端とを有する長尺シャフトと、 前記長尺シャフトの前記近位端に位置するステアリングプレートと、ここで、前記ステアリングプレートは、前記長尺シャフトの周りに接続された中央支持部材の周りに移動可能に配置され、前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレートの動きを制御するために前記ステアリングプレートをステアリングデバイスに結合するための結合部を備え、前記ステアリングプレートは、前記ステアリングデバイスのロッキングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、1つ以上の前記突出部が1つ以上の前記開口部の中で固定され得るようになっており、 前記長尺シャフトに沿って延在し、前記近位端において前記ステアリングプレートに固定された複数の長尺要素と を備える、長尺器具。」に訂正する。(請求項9を引用する請求項10-16も同様に訂正する。) 第4 当合議体の判断 1 一群の請求項について 訂正前の請求項9-16について、請求項10-16は、請求項9の記載を直接または間接的に引用しているものであって、本件訂正事項によって記載が訂正される請求項9に連動して訂正されるものである。 したがって、訂正前の請求項9-16に対応する訂正後の請求項9-16は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。 2 本件訂正事項について (1)訂正の目的について ア 訂正前の請求項9の「前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、」という本件訂正事項に係る記載において、「前記ステアリングプレート」が「1つ以上の突出部を備え」るとともに、前記「1つ以上の突出部」が、「前記ステアリングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられる」と記載されている。そうすると、「前記ステアリングプレート」の「1つ以上の突出部」が、同じ「前記ステアリングプレート」の「1つ以上の開口部」に受け入れられることとなり、技術的に矛盾を含む記載となる。 一方、本件特許の願書に添付した明細書及び図面には、この点に関し、次の記載がある。なお、下線は当審が付与したものである。 「【0041】 [0054]ステアリングプレート110には、器具100をステアリングデバイス102のロッキングプレート116に接続するための3つの軸方向に延在する突出部114が接続されている。異なる実施形態は、より多い又はより少ない接続点を有することができ、及び/又はステアリングプレート110を有する器具100をステアリングデバイス102に接続するための異なる解放可能な結合構成を含むことができる。 【0042】 [0055]ステアリングデバイス102は、開口部120を有する第1のプレート118を有するロッキングプレート116と、固定スロット123を有する第2のプレート122とを含み(図2Aを参照)、例えばバヨネット継手を形成する。第1のプレート118は、第2のプレート122が、固定スロット123のより広い部分が開口部120と位置合わせされる開位置から、固定スロットの狭い部分が開口部120と位置合わせされる閉位置(図2Aを参照)にあり得るように、第2のプレート122に回転可能に接続される。閉位置では、突出部114は、開口部120に固定され、ステアリングプレート110は、それによって、ロッキングプレート116に固定されてロッキングプレート116と共に動く。」 「【0044】 [0057]図1A及び2Aに図示するように、器具100は、突出部114を開口部120内に固定することによってロッキングプレート116に接続するステアリングプレート110を通してステアリングデバイス102に接続する。第2のプレート122は、突出部がスロット123によって固定され、開口部120を通って戻ることができないように回転される。」 「【0048】 [0061]図3Aは、ロボット制御装置129の概略図を含む、ステアリングデバイス102に接続された器具100の端部の第2の実施形態の斜視図を示し、図3Bは、接続され、遠位端の偏向を伴うステアリングデバイス102を有する器具一式100を示す。器具100は、図1A~2Bにあるようにステアリングデバイス102に結合され、ステアリングプレート110は、ステアリングデバイス102のロッキングプレートに結合される(図3A~3Bには図示せず)。」 「【図1B】 [図:0001423397000001.jpg] 」 「【図2A】 [図:0001423397000002.jpg] 」 「【図2B】 [図:0001423397000003.jpg] 」 上述のように、本件特許の願書に添付した明細書及び図面においては、ステアリングプレート110に突出部114が設けられ、ステアリングデバイス102のロッキングプレート116に開口部120が設けられること、そして、前記突出部114が前記開口部120に固定されることにより、前記ステアリングプレート110が前記ステアリングデバイス102のロッキングプレート116に結合される実施形態が記載されている。これに対して、訂正前の請求項9の「前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、」という本件訂正事項に係る記載は、上記実施形態とも矛盾する記載である。また、本件特許の願書に添付した明細書及び図面には、ステアリングプレートの突出部を、ステアリングデバイスのロッキングプレート中の開口部以外の開口部が受け入れる旨の記載も無いことから、訂正前の請求項9の本件訂正事項に係る記載の本来の意味は、「ステアリングプレート」の「1つ以上の突出部」が、「ステアリングデバイスのロッキングプレート」の「1つ以上の開口部」によって受け入れられることであることは明らかである。したがって、訂正前の請求項9の本件訂正事項に係る記載は明瞭ではなかったということができる。 他方、訂正後の請求項9の本件訂正事項に係る記載は、「前記ステアリングプレートは、前記ステアリングデバイスのロッキングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、」であり、「前記ステアリングプレート」の「1つ以上の突出部」が、別部材である「前記ステアリングデバイスのロッキングプレート」の「1つ以上の開口部」によって受け入れられることで技術的な矛盾が解消し、さらに上記実施形態とも整合するものである。したがって、訂正後の請求項9の本件訂正事項に係る記載は、本来の意味である「ステアリングプレート」の「1つ以上の突出部」が、「前記ステアリングデバイスのロッキングプレート」の「1つ以上の開口部」によって受け入れられる点を明瞭にすることを目的とするものといえる。 してみると、本件訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる、明瞭でない記載の釈明を目的とする訂正に該当する。 イ 小括 上記アで検討したとおり、本件訂正事項は、技術的に矛盾するともに、本件特許の明細書及び図面の記載との関係において不合理を生じている記載を正すものであり、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる「明瞭でない記載の釈明」を目的とするものである。 (2)本件訂正事項が本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであるか否かについて ア 上記(1)アで検討したとおり、訂正後の請求項9の本件訂正事項に係る記載は、本件特許の願書に添付した明細書及び図面に記載の実施形態に整合するものである。 イ 小括 よって、本件訂正事項は、本件特許の願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内のものであり、特許法第126条第5項の規定に適合する。 (3)本件訂正事項が実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものであるか否かについて ア 上記(1)アで述べたとおり、本件訂正事項に関して、訂正前の請求項9の「前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、」との記載は、技術的に矛盾し、かつ本件特許の願書に添付した明細書及び図面に記載の実施形態とも矛盾するものであり、明瞭ではなかった記載である。そして本件訂正事項により、「前記ステアリングプレートは、前記ステアリングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、」との記載を、「前記ステアリングプレートは、前記ステアリングデバイスのロッキングプレート中の1つ以上の開口部によって受け入れられるように構成された1つ以上の突出部を備え、」という記載に訂正することで当該矛盾を解消し、明瞭ではなかった記載を明瞭にしようとするものである。そうすると、訂正の前後で請求項9に係る発明の範囲を拡張するものでなければ、変更するものでもない。 イ 小括 してみると、本件訂正事項は、特許法第126条第6項の規定に適合す る。 3 特許法第126条第7項(独立特許要件)について 本件訂正事項は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とする訂正であるので、訂正後の請求項9-16に係る発明には、同法第126条第7項に規定されるいわゆる独立特許要件の検討は要しない。 第5 むすび 以上のとおりであるから、本件審判の請求は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ同条第5項及び第6項の規定に適合する。 よって、結論のとおり審決する。

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