特許拒絶査定不服審判
2024-006375
連結部材及び計測システム
- 審判番号
- 2024-006375
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-227493
- 請求日
- 2024年04月15日
- 審決日
- 2025年04月16日
- 公報発行日
- 2025年05月30日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社NejiLaw
- 審判長/審判官
- 審判長 濱野 隆
- 審判官 素川 慎司
- 審判官 小島 寛史
- 分類
- P18 .57 -WY (G01D) / P18 .121-WY (G01D)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第17条の2第5項、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019-227493号「連結部材及び計測システム」拒絶査定不服審判事件〔令和3年6月24日出願公開、特開2021- 96162号、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和元年12月17日の出願であって、その手続の経緯の概略は、次のとおりである。
令和5年 8月 9日付け:拒絶理由通知書
同年10月13日 :意見書、手続補正書の提出
同月23日 :拒絶理由通知書
同年12月15日 :意見書、手続補正書の提出
令和6年 1月 4日付け:拒絶査定(以下「原査定」という。)
(同月16日 :原査定の謄本の送達)
同年 4月15日 :審判請求書、手続補正書の提出
第2 令和6年4月15日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和6年4月15日にされた手続補正を却下する。
[補正の却下の決定の理由]
1 本件補正の内容
令和6年4月15日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)は、次の(1)に示す本件補正前の特許請求の範囲の請求項1の記載を引用する請求項3の記載を、後記の(2)に示す本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載に補正することを含むものである。下線は補正箇所を示す。
(1) 本件補正前の特許請求の範囲の請求項1及び3
「【請求項1】
固化体と構造部材とを連結する連結部材であって、
当該連結部材にかかる外力による物理変化を直接的に計測し得、上記固化体及び/又は上記構造部材の異常判断に資する情報を検出するセンサ部を有し、
一端が上記固化体及び/又は地盤に埋設される埋設部と、上記固化体外に延在される他端側に上記構造部材を固定し得る固定部とを有し、
上記センサ部は、上記埋設部及び/又は上記固定部に直接的に形成され、
上記センサ部は、上記固化体と上記固化体外との境界周辺部箇所の表層領域又は、上記表層領域及び上記境界周辺部箇所の上記固化体に埋設される領域に設けられることを特徴とする連結部材。」
「【請求項3】
前記センサ部は、前記境界周辺部箇所の表層領域と前記境界周辺部箇所の前記固化体に埋設される領域とに跨って位置することを特徴とする請求項1記載の連結部材。」
(2) 本件補正後の特許請求の範囲の請求項1
「【請求項1】
固化体と構造部材とを連結する連結部材であって、
当該連結部材にかかる外力による物理変化を直接的に計測し得、上記固化体及び/又は上記構造部材の異常判断に資する情報を検出するセンサ部を有し、
一端が上記固化体及び/又は地盤に埋設される埋設部と、上記固化体外に延在される他端側に上記構造部材を固定し得る固定部とを有し、
上記センサ部は、前記境界周辺部箇所の表層領域と前記境界周辺部箇所の前記固化体に埋設される領域とに跨って位置することを特徴とする連結部材。」
2 本件補正の目的について
(1) 本件補正後の請求項1についての補正の内容
本件補正後の請求項1についての補正は、次のア及びイの補正事項を含むものである。
ア 本件補正前の請求項1を削除し、本件補正前の請求項1の記載を引用する請求項3を独立請求項として書き換え、新たな請求項1とすること。
イ 本件補正前の「センサ部」について、「上記埋設部及び/又は上記固定部に直接的に形成され[る]」との限定を削除すること。
(2) 補正の目的要件の充足性についての当審の判断
ア 特許請求の範囲の減縮に該当しないことについて
(ア) 前記(1)の補正事項イによって、「センサ部」について、埋設部及び/又は固定部に直接的に形成されるものであるという限定が削除された結果、本件補正後の請求項1は、「センサ部」が埋設部及び/又は固定部に間接的に形成される(例えば、検知素子を貼付して形成される)構成も含むものとなった。
なお、令和5年12月15日に提出された意見書によれば、アンカーにひずみゲージを張った構成は、センサ部が直接形成された構成とは異なるものと認められる。
(イ) したがって、本件補正後の請求項1についての補正のうち、前記補正事項イに係る補正は、特許請求の範囲の減縮(第36条第5項の規定により請求項に記載した発明を特定するために必要な事項を限定するものであつて、その補正前の当該請求項に記載された発明とその補正後の当該請求項に記載される発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるものに限る。)を目的とするものには該当しない。
イ そのほかの目的にも該当しないことについて
そして、本件補正後の請求項1についての補正のうち、前記補正事項イに係る補正が、請求項の削除、誤記の訂正又は明瞭でない記載の釈明(拒絶理由通知に係る拒絶の理由に示す事項についてするものに限る。)のいずれを目的とするものにも該当しないことは明らかである。
ウ 目的要件についての検討のまとめ
前記ア及びイの検討結果をまとめると、本件補正後の請求項1についての補正は、特許法17条の2第5項各号において列挙するいずれを目的とするものにも該当せず、同項の規定に適合しないものを含む。
3 本件補正の適否のまとめ
前記2において検討したとおり、本件補正は、特許法17条の2第5項の規定に適合しないから、同法159条1項において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、前記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明の認定
本件補正は、前記第2のとおり却下されたので、本願の請求項1~4に係る発明は、令和5年12月15日に提出された手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定されるとおりのものであると認められる。
2 拒絶の理由の概要
原査定の拒絶の理由の概要は、次のとおりである。
本願の請求項1~3に係る発明は、下記の引用文献1、4~6に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
本願の請求項4に係る発明は、下記の引用文献1、3~6に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
記
引用文献1.特開2002-054922号公報
引用文献3.登録実用新案第3197435号公報(周知技術を示す文献)
引用文献4.実願昭60-051490号(実開昭61-169147号
)のマイクロフィルム(主たる引用文献)
引用文献5.国際公開第2016/159245号(周知技術を示す文献)
引用文献6.特開2018-141538号公報(周知技術を示す文献)
3 当審の判断
本願については、原査定の拒絶理由を検討してもその理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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