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特許無効審判

2023-800079

案内システム、その案内システムの認証装置、案内方法、及び、その認証装置のプログラム

審判番号
2023-800079
法域
特許
審判種別
無効審判(無効の審決)
出願番号
特願2018-103341
登録番号
7144659
請求日
2023年12月12日
審決日
2024年10月31日
公報発行日
2025年03月28日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社 リンクス
  • 【請求人代理人】鈴野 幹夫
  • 【被請求人】株式会社 クローバー・ネットワーク・コム
  • 【被請求人代理人】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
  • 【被請求人代理人】坂本 智弘
  • 【被請求人代理人】土井 伸次
  • 【被請求人代理人】松浦 正明
  • 【被請求人代理人】升村 紀章
審判長/審判官
  • 審判長 吉田 美彦
  • 審判官 脇岡 剛
  • 審判官 林 毅
分類
P1113.121-Y (G06F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法169条2項民事訴訟法61条
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第169条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

上記当事者間の特許第7144659号発明「案内システム、その案内システムの認証装置、案内方法、及び、その認証装置のプログラム」の特許無効審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。

理由

理 由 第1.請求の趣旨及び答弁の趣旨 1.請求の趣旨 特許第7144659号の特許請求の範囲の請求項1乃至5に係る発明についての特許を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求める。 2.答弁の趣旨 「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求める。 第2.手続の経緯 1.本件特許の設定登録までの経緯の概略 特許第7144659号(以下、「本件特許」という。)についての出願は、平成30年5月30日に出願したものであって、令和4年9月21日に設定登録がなされた。 2.別件異議申立事件の経緯の概略 令和5年3月17日に、本件特許の請求項1ないし5に係る発明に対して、特許異議の申立てがなされ(異議2023-700296号:特許異議申立人 株式会社リンクス)、令和5年6月6日付けで、請求項1ないし5に係る特許を維持するとの決定がなされた。 3.本件特許無効審判における手続の経緯の概略 本件無効審判における手続の経緯の概略は、次のとおりである。 令和5年12月12日: 審判請求書の提出 (以下、「請求書」という。) 令和6年 3月 7日: 審判事件答弁書の提出 令和6年 4月 4日付け: 答弁書副本の送付通知(弁駁指令) 令和6年 5月 7日: 審判事件弁駁書の提出 令和6年 6月13日付け: 審理事項通知 令和6年 7月16日: 口頭審理陳述要領書(請求人)の提出 (以下、「請求人陳述要領書」という。) 令和6年 7月16日: 口頭審理陳述要領書(被請求人)の提出 (以下、「被請求人陳述要領書」という。) 令和6年 7月30日: 口頭審理(第1回口頭審理調書) 令和6年 7月31日: 上申書(被請求人)の提出 令和6年 8月16日: 上申書(請求人)の提出 (以下、「請求人上申書」という。) 令和6年 8月20日: 上申書(被請求人)の提出 (以下、「被請求人上申書」という。) 第3.本件特許発明 本件特許の請求項1ないし5に係る発明(以下、「本件特許発明1」ないし「本件特許発明5」という。)は、本件特許の特許請求の範囲の請求項1ないし5に記載された事項によって特定される次のとおりのものである。 なお、本件特許発明1及び2に係る分説、及び、上記分説に対応するAないしGの記号は、請求書第2頁ないし第6頁、第9頁に記載のものを援用する。また、上記分説の構成を、構成要件Aないし構成要件Gという。 「【請求項1】 A ユーザを事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システムであって、 前記案内システムは、 B 前記ユーザが所持し、ネットワークに接続可能な携帯端末と、 C 前記ネットワークに接続可能な前記事業者の事業者装置と、 D 前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認するとともに前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する、前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の認証装置と、を備え、 E 前記ユーザ情報は、 前記携帯端末の携帯番号と、 前記ユーザ用画面に誘導するユーザ用画面のURLと、 前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報と、を含み、 F 前記認証装置は、 F1 前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する処理と、 F2 前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合、前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理と、 を行うことを特徴とする A 案内システム。 【請求項2】 G 前記確認情報は、前記ユーザ本人であるかを確認するための情報として複数の認証キーを含むことを特徴とする請求項1に記載の案内システム。 【請求項3】 ユーザを事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システムのサービス事業者の認証装置であって、 前記認証装置は、 前記事業者の事業者装置が提供する前記ユーザの所持する携帯端末の携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する処理と、 前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記事業者装置が提供する前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報が一致し、本人確認できた場合、前記ユーザ用画面に誘導するために前記事業者装置が提供するユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理と、を行うことを特徴とする認証装置。 【請求項4】 ユーザを事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面に案内するサービス事業者の認証装置における案内方法であって、 前記サービス事業者の認証装置が、 前記事業者の事業者装置が提供する前記ユーザの所持する携帯端末の携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する手順と、 前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記事業者装置が提供する前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報が一致し、本人確認できた場合、前記ユーザ用画面に誘導するために前記事業者装置が提供するユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する手順と、を含むことを特徴とする案内方法。 【請求項5】 ユーザを事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システムのサービス事業者の認証装置のプログラムであって、 前記認証装置に対して、 前記事業者の事業者装置が提供する前記ユーザの所持する携帯端末の携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する処理と、 前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記事業者装置が提供する前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報が一致し、本人確認できた場合、前記ユーザ用画面に誘導するために前記事業者装置が提供するユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理と、を少なくとも実行させることを特徴とするプログラム。」 第4.無効理由及び証拠方法 請求人が主張する無効理由及び証拠方法は、概略、以下のとおりである。 1.無効理由 (1)無効理由1 本件特許発明1ないし5は、甲第1号証に記載された発明、及び、甲第2号証ないし甲第6号証に記載された発明、甲第8号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、同法第123条第1項第2号に該当し、無効とすべきである。(請求書第8頁、第9頁、第52頁) (2)無効理由2 本件特許発明1ないし5は、甲第5号証に記載された発明、及び、甲第1号証ないし甲第4号証、甲第6号証に記載された発明、甲第8号証に記載された発明に基づいて、出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであり、同法第123条第1項第2号に該当し、無効とすべきである。(請求書第8頁、第9頁、第52頁) 2.証拠方法 請求人は、請求書に次の甲第1号証ないし甲第8号証を添付して提出し、また、請求人陳述要領書に次の甲第9号証ないし甲第13号証を添付して提出した。(以下、甲第1号証ないし甲第13号証を「甲1」ないし「甲13」という。) 甲第1号証:特開2017-73671号公報 甲第2号証:特開2015-60490号公報 甲第3号証:特開2013-102414号公報 甲第4号証:特開2012-212368号公報 甲第5号証:特開2018-26057号公報 甲第6号証:〔SMAPS〕 事業者ポータルサイトSMS メニュー操作ガイド 第2.0 版 甲第7号証:証明書 甲第8号証:特開2005-78179号公報 甲第9号証:甲第6号証のPDFファイルにおける文書のプロパティ概要 甲第10号証:甲第6号証の元のPDFファイルにおける文書のプロパティ概要 甲第11号証:特開2003-58190号公報 甲第12号証:特開2004-265395号公報 甲第13号証:「産業競争力強化法に基づく新事業活動計画を認定しました(METI_経済産業省)」との、経済産業省のHP記載。 第5.当審の判断 1.甲号証の記載事項 (1)甲第1号証 ア.甲1の記載事項 甲1には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線部については当審で付した。以下、同様である。) 「 【0001】 本発明は、携帯端末のショートメッセージサービス(以下、「SMS」という。)を利用した商品の決済方法、携帯端末のショートメッセージサービスを利用した商品の提供方法、及び当該方法に用いられる管理システム及び連絡システムに関する。 …中略… 【0009】 本発明は、SMSを利用して、請求書を送付して決済したり、商品を提供したり等を携帯端末で行うことが可能であるとともに、その決済や商品提供の環境を柔軟に変更することが可能な管理システム及び連絡システムを提供することを目的とする。 …中略… 【0020】 図1は、本発明における管理システム及び連絡システム1を含む全体構成を示す図である。本発明を含む全体構成は、事業者サーバ10,11、管理サーバ(管理システム)20、キャリア30,31、携帯端末40,41を備える。連絡システム1は、事業者サーバ10,11、管理サーバ20を含んで構成されている。事業者サーバ10,11は各事業者のサーバであり、普通は事業者が管理している。管理サーバ20は、本発明に係る管理システムであって管理者のサーバであり、複数の事業者サーバ10,11と接続されている。 【0021】 管理サーバ20は、各キャリア30,31,・・・を介して携帯端末40と接続される。また、管理サーバ20は複数の事業者サーバ10,11,・・・に接続されている。事業者サーバ10,11,・・・と管理サーバ20、キャリア30,31,・・・の間は専用回線、又はセキュリティを確保したうえで、インターネット回線で接続される。また、キャリア30と携帯端末40の間、キャリア31と携帯端末41の間は通常の携帯電話回線とネット用回線が用いられる。ネット用回線はキャリア30,31を介してインターネットに接続される回線である。 【0022】 事業者サーバ10,11,・・・は、事業者が有するサーバである。事業者はガスや水道、電気等の検針を行って料金を請求する事業者でもよいし、商品の販売等を行う事業者であっても良い。主に想定される事業者としては、携帯端末40,41の所有者に請求や決済等を行う事業者であるが、それ以外であってもよい。料金を請求する事業者である場合、管理サーバ20は、事業者サーバ10,11,・・・からの請求データを受けてSMSに変換し、キャリア30,31を解して携帯端末40,41に送信する。携帯端末40は、SMSの受信が可能な機器(携帯電話、スマートフォン等)であり、キャリア30との間は携帯電話回線とネット用回線で接続される。携帯端末41も同様にキャリア31との間を携帯電話回線とネット用回線で接続される。また、キャリア30とキャリア31の間には携帯電話回線が設けられ、異なったキャリア30,31を利用している携帯端末40と携帯端末41の間で通話とSMSが可能であるように構成されている。 【0023】 以下、ガス事業者がガス料金を請求する実施例を説明する。 図2は、事業者サーバ10に記憶される請求データを説明する図である。SMSデータである請求データは、ガス事業者がその顧客に対してSMSを利用して料金を請求するためのデータであり、ガス事業者の事業者サーバ10から管理サーバ20に送信される。請求データは、「1.事業者ID」、「2.携帯番号」、「3.SMS本文」、「4.認証情報」、「5.品名」、「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「9.送信日時」、「10.URLアクセス条件」、及び「11.備考」を有している。「1.事業者ID」は、各事業者を特定する各事業者に固有のIDである。「2.携帯番号」は、SMS本文を送付する宛先となる請求先の携帯端末の電話番号(以下、「携帯番号」という。)である。「3.SMS本文」は、例えば、「〈○○ガスより使用量等のお知らせ〉ご利用ありがとうございます。下記URLにて使用量をご確認ください。」というような、SMSで送ることができる長さの文章である。「4.認証情報」は、SMSで送ったURLに携帯端末から接続した際に暗証番号入力を求める場合の暗証番号であるが、接続の際に自動で認証を行う場合の認証のための情報であってもよい。「5.品名」は、本実施例ではガスの料金請求を目的とした例であるため、ガスである。「6.使用量」は、本実施例では、ガスの使用量である。「7.請求金額」は、事業者が顧客に請求する金額である。「8.決済手段」は、決済に用いることができる決済手段を示し、コンビニの店頭支払い、クレジットカード支払い、銀行振り込みによる支払いを選択可能である等の情報である。「9.送信日時」は、SMSを送信する日時である。この「9.送信日時」は日時だけでなく、「即時」として、管理サーバ20での処理が終了次第、携帯端末40,41にSMSで送信するように設定することもできる。 …中略… 【0032】 図4は、固有URLの生成処理を示すフローチャートである。本実施例では、まず、ランダム値生成関数により、半角アルファベットの大文字と小文字、半角数字からなるランダムな8桁の文字列を作成する(ステップS1)。次に、管理サーバ20で既に他のシステムIDと関連付けられて記憶されている固有文字列が存在しているかを確認し、存在している場合にはもう一度生成し直す(ステップS2)。存在していない場合には固有文字列として、システムIDに関連付けて管理請求データとして記憶する(ステップS3)。 そして、既定URLの後ろに固有文字列を付加して固有URLを生成し(ステップS4)、SMSで送信する文書に使用する。 …中略… 【0042】 図6は、本発明に関する全体のフローを示す図である。 事業者は請求データを作成して(ステップS11)、事業者サーバ10,11に記憶する。そして、事業者サーバ10,11はSMSデータである請求データを管理サーバ20に送信する(ステップS12)。管理サーバ20はSMSデータ受信手段で請求データを受信すると、送信する個々のSMSについてシステムIDを付与し、受信プルーフとして事業者サーバ10,11に返信する(ステップS13)。また管理サーバ20は、請求データ中の事業者IDから対応する既定URLを選択し、システムIDと関連付けて管理請求データとして記憶するとともに、前述のように固有文字列を生成し、システムIDと関連付けて管理請求データとして記憶する(ステップS14)。 【0043】 管理サーバ20は管理請求データの送信日時の情報に従い送信するタイミングになったら、SMS本文と固有URLからなるSMS文書をSMS送信手段により送信する。この送信はSMSによる送信である。その際に、管理サーバ20は請求データ中の携帯番号に向けて適当なキャリア30へ呼設定メッセージを送信する、すなわち、発呼し(ステップS15)、切断メッセージ等の返信を受ける(ステップS16)。管理サーバ20は切断メッセージ等から携帯端末40が接続されるキャリア30を特定してキャリア情報とする(ステップS17)。そのキャリア情報に従って携帯端末40が接続されるキャリア30に向けてSMS文書を送信する(ステップS18)。キャリア30は、携帯端末40へ携帯電話回線を介してSMS文書を送信する(ステップS19)。 【0044】 図7は、SMS文書を受信したときの携帯端末40の表示の例を示す図である。SMS文書は、SMS本文として、「〈○○ガスより使用量等のお知らせ〉ご利用ありがとうございます。下記URLにて使用量をご確認ください。」と表示され、その下に固有URLが「https://smss.jp/ag/********」と表示される。 【0045】 SMS文書を見た携帯端末40の所有者が、確認のために固有URLに触れるURL選択操作をすると(ステップS20)、携帯端末40はネット用回線を介して固有URLにアクセスしようとする(ステップS21)。キャリア30から管理サーバ20へはインターネットを介して固有URLが送られる。管理サーバ20はURLアクセス条件チェック(ステップS22)を行う。 【0046】 図8は、URLアクセス条件チェック(ステップS22)を示すフローチャートである。管理サーバ20は、図8に示すように固有URLから固有文字列を読み取り、データベース内に紐づいたシステムIDが存在するか確認する(ステップS22-1)。紐づいたシステムIDが存在する場合は、固有文字列は複数のシステムIDには紐づいていることはないため、1つのシステムIDが特定される。そして更に図5のURLアクセス条件格納テーブルによりURLアクセス条件をチェックする。もしもURLアクセス条件に設定されている「1.期限日時」を過ぎていたり、「2.決済完了情報」や「3.請求猶予情報」があったりした場合には、URLアクセス手段により通常と異なるURLにアクセスして、携帯端末40にアクセスできない旨の表示がなされる(ステップS22-2)。 【0047】 この際の表示は、URLアクセス条件を満たさなかった条件によりアクセスするURLを変えて、表示を変えてもよい。例えば、期限日時を過ぎている場合には「URLアクセス期限を過ぎています。○○○までご連絡ください。」と携帯端末40に表示してもよいし、決済完了情報がある場合には「既にお支払いいただいております。ありがとうございました。」と表示してもよい。また、請求猶予であれば「今回の請求は事情により猶予されています。本件については後日連絡いたします。」と表示してもよい。 【0048】 URLアクセス条件を満たしている場合には、URLアクセス手段により通常のURLにアクセスして、ネット用回線を介して携帯端末40にログイン画面を表示する(ステップS22-3)。ここで認証コードを入力すると(ステップS23)、ネット用回線を介して管理サーバ20へ送られ(ステップS24)、管理サーバ20は管理請求データの認証情報と認証コードを照合して確認する(ステップS25)。認証されると、管理サーバ20に記憶された管理請求データの「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」等からお知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信して(ステップS26)、携帯端末40はお知らせ画面表示を行う(ステップS27)。 【0049】 図9は、携帯端末40のお知らせ画面表示を示す図である。この例ではガス使用量と請求額等が表示され、決済手段として「コンビニの店頭で支払う」、「クレジットカードで支払う」、「銀行振り込みで支払う」の3つの支払い方法から選択ができるようになっている。支払い手段としてどのようなものを選択可能に表示させるかは「8.決済手段」の設定により変更できる。 【0050】 上記の実施例では、品名、使用量、請求金額、決済手段等を管理サーバ20で管理し、これらから、お知らせ画面を生成してURLを付与し、管理サーバ20で記憶しているが、お知らせ画面等を事業者サーバ10で記憶してもよい。その場合には、お知らせ画面等のURLを管理サーバ20の管理請求データとして記憶し、固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する。」 「【図1】 [図:0001420007000001.jpg] 【図6】 [図:0001420007000002.jpg] 」 イ.甲1発明 上記アの特に下線部に着目すると、甲1には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されていると認められる。 「連絡システム1および携帯端末40であって、 連絡システム1は、事業者サーバ10、11、管理サーバ20を含み、事業者サーバ10、11は各事業者のサーバであって、普通は事業者が管理しており、 管理サーバ20は、管理者のサーバであり、 管理サーバ20は、各キャリア30、31、・・・を介して携帯端末40と接続され、管理サーバ20は複数の事業者サーバ10、11、・・・に接続されており、事業者サーバ10、11、・・・と管理サーバ20、キャリア30、31、・・・の間は専用回線、又はセキュリティを確保したうえで、インターネット回線で接続され、キャリア30と携帯端末40の間、キャリア31と携帯端末41の間は通常の携帯電話回線とネット用回線が用いられ、 携帯端末40は、SMSの受信が可能な機器(携帯電話、スマートフォン等)であり、 ガス事業者がガス料金を請求する実施例において、 SMSデータである請求データは、ガス事業者がその顧客に対してSMSを利用して料金を請求するためのデータであり、ガス事業者の事業者サーバ10から管理サーバ20に送信され、 請求データは、「1.事業者ID」、「2.携帯番号」、「3.SMS本文」、「4.認証情報」、「5.品名」、「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「9.送信日時」、「10.URLアクセス条件」、及び「11.備考」を有し、「2.携帯番号」は、SMS本文を送付する宛先となる請求先の携帯端末の電話番号(以下、「携帯番号」という。)であり、「3.SMS本文」は、例えば、「<○○ガスより使用量等のお知らせ>ご利用ありがとうございます。下記URLにて使用量をご確認ください。」というような、SMSで送ることができる長さの文章であり、「4.認証情報」は、SMSで送ったURLに携帯端末から接続した際に暗証番号入力を求める場合の暗証番号であり、 固有URLの生成処理は、まず、ランダム値生成関数により、半角アルファベットの大文字と小文字、半角数字からなるランダムな8桁の文字列を作成し固有文字列として、システムIDに関連付けて管理請求データとして記憶しそして、既定URLの後ろに固有文字列を付加して固有URLを生成し、 事業者は請求データを作成して、事業者サーバ10、11に記憶し、事業者サーバ10、11はSMSデータである請求データを管理サーバ20に送信し、 管理サーバ20はSMSデータ受信手段で請求データを受信すると、送信する個々のSMSについてシステムIDを付与し、受信プルーフとして事業者サーバ10、11に返信し、また、請求データ中の事業者IDから対応する既定URLを選択し、システムIDと関連付けて管理請求データとして記憶するとともに、前述のように固有文字列を生成し、システムIDと関連付けて管理請求データとして記憶し、 管理サーバ20は管理請求データの送信日時の情報に従い送信するタイミングになったら、SMS本文と固有URLからなるSMS文書をSMS送信手段により送信し、この送信はSMSによる送信であり、その際に、管理サーバ20は請求データ中の携帯番号に向けて適当なキャリア30へ呼設定メッセージを送信する、すなわち、発呼し、切断メッセージ等の返信を受け、切断メッセージ等から携帯端末40が接続されるキャリア30を特定してキャリア情報とし、そのキャリア情報に従って携帯端末40が接続されるキャリア30に向けてSMS文書を送信し、 キャリア30は、携帯端末40へ携帯電話回線を介してSMS文書を送信し、 SMS文書を見た携帯端末40の所有者が、確認のために固有URLに触れるURL選択操作をすると、携帯端末40はネット用回線を介して固有URLにアクセスしようとし、キャリア30から管理サーバ20へはインターネットを介して固有URLが送られ、 管理サーバ20は、URLアクセス条件チェックを行い、URLアクセス条件を満たしている場合には、通常のURLにアクセスして、ネット用回線を介して携帯端末40にログイン画面を表示し、ここで認証コードを入力すると、ネット用回線を介して管理サーバ20へ送られ、 管理サーバ20は管理請求データの認証情報と認証コードを照合して確認し、認証されると、管理サーバ20に記憶された管理請求データの「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」等からお知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信して、携帯端末40はお知らせ画面表示を行う、 連絡システム1および携帯端末40。」 (2)甲第2号証 ア.甲2の記載事項 甲2には、次の事項が記載されている。 「【0001】 本発明は、利用者にURL(Uniform Resource Locator)を含むショートメッセージを配信するSMS(Short Message Service)配信装置、および方法、ならびにプログラムに関する。 …中略… 【課題を解決するための手段】 【0006】 上記した課題を解決するために本発明は、自動発呼により得られる応答情報から指定の電話番号の使用状況を判定し、前記判定した使用状況に基づき利用者端末に対し作成したショートメッセージを配信するSMS配信装置であって、前記ショートメッセージを配信可と判定された前記利用者端末に対し、利用者を特定する識別情報が付加されたURLを含む前記ショートメッセージを前記指定の電話番号に一括送信し、前記URLにリンクしたアンケート回答画面に誘導する制御部、を備えたことを特徴とする。 …中略… 【0017】 図1に示すように、本実施形態のSMS配信装置10には、例えば、PC(Personal Computer)等からなるメッセージ作成端末70がLAN60(Local Area Network)経由で接続される。本実施形態のSMS配信装置10は、自立型電話番号調査装置としての機能も合わせ持ち、例えば、国内に存在する固定電話や携帯電話等、電話機40の全ての電話番号に対して相手方の電話機を鳴らすことなく発信し、指定の電話番号が、「現在使用されている(有効)、未使用になった(新規無効)、以前から未使用である(無効)、移転先電話番号を案内(移転)、都合取り消し案内中である(都合取り消し)」等を定期的に調査して電話番号履歴情報を生成し、後述するDB(Data Base)上に蓄積する。 …中略… 【0020】 具体的に、本実施形態のSMS配信装置10は、電話番号を発信したときにISDN(Integrated Service Digital Network)網20に接続される図示省略した交換機から返信される理由識別情報を所定期間だけ収集して上記したDBを構築する。SMS配信装置10は、このDBを参照することにより、指定の電話番号の使用状況の変化を調べ、ここで判定された使用状況が「有効」と判定された場合、その電話番号を宛先として利用者端末50に作成したメッセージを送信し、移転案内中であると判定された場合、案内された移転先電話番号を宛先として利用者端末50に作成したショートメッセージを送信する。 【0021】 なお、ここで作成されるショートメッセージには、利用者を特定する暗号化された識別情報を含むURLが埋め込まれており、利用者端末50側で、受信したショートメッセージに埋め込まれたURLをクリックすることにより、広告画面、あるいはその広告に対するアンケート回答画面を含む企業のホームページに誘導される。アンケート集計サーバ80は、SMS配信装置10を介して利用者によりアンケート回答画面に書き込まれた情報を取り込み、当該書き込まれた情報をデータマイニング等により分析して利用者毎の非匿名情報を抽出する。したがって、暗号化された識別情報等の情報識別により利用者端末50からアクセスされた段階で顧客管理されているユーザを特定できる。もちろん、顧客情報登録時に本人に関する住所、性別、年齢等の属性情報が登録されていることはいうまでもない。したがって、一般的に採用されているアクセス時でのIDやパスワードを不要とする仕組み作りが可能である。このように、煩わしく、管理も難しいIDやパスワードによらず本人を確認し第三者の妨害を回避できるアンケート収集が可能である。 また、アンケート集計サーバ80は、回答結果を集計し、確認できる確認画面を提供する。アンケート集計サーバ80は、アンケートのファイル名、送信件数、エラー件数、アクセス件数、返信件数と各設問に対する評価項目等を確認画面として表示する。」 イ.甲2発明 上記アの特に下線部に着目すると、甲2には、次の発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されていると認められる。 「携帯電話の電話番号の使用状況を判定し、判定した使用状況に基づき利用者端末に対しURLを含むショートメッセージを配信するSMS配信装置。」 (3)甲第3号証 ア.甲3の記載事項 甲3には、次の事項が記載されている。 「【0002】 簡易メール(SMS:Short Message Service)は、携帯電話やPHS(Personal Handy Phone)同士で短文を送受信するサービスとして普及している。これまでの簡易メールは、キャリアに依存して送受信が行なわれていたが、平成23年7月13日(新聞報道)から異キャリア間でも送受信が可能になった。 【0003】 簡易メールは、加入者の携帯電話番号を宛先に作成したメッセージを送受信する特徴を有する。このため、相手側の電話番号が変更になり、あるいは解約した場合には送受信ができない。また、相手側が解約して今までに使用していた電話番号を継続して使用しない場合、各キャリアは、6カ月間(固定電話番号は3カ月間)経過すると、今まで使用していた電話番号を第三者に使用させることができる。この場合、送信側で相手側電話番号の変更を知らずに簡易メールを送信した場合、相手側の個人情報にかかわる重要な情報を第三者に誤送信することになる。このため、相手側の電話番号が変更になり、あるいは解約した場合に、上記した誤送信を未然に防止する方法の出現が望まれていた。 …中略… 【発明が解決しようとする課題】 【0010】 本発明の課題は、上記したDoc.Bell(登録商標)、またはDr.Bell(登録商標)、あるいはその両方により提供される電話番号の使用履歴情報を参照し、全てのキャリアを対象に携帯電話番号の使用状況に変化が無いか判定し、その結果を用いて作成したメッセージを送信することにより、誤送信や送信エラーの機会を極力減らし、相手側に正確に簡易メールを含むメッセージ送信が可能な、メッセージ送信装置および方法ならびにプログラムを提供することにある。 …中略… 【0016】 (5)前記調査判定手段は、前記判定された指定の電話番号の使用状況を所定期間蓄積した電話番号使用履歴情報から順次読み出して前記メッセージ送信制御手段へ出力する第1の判定を行うことを特徴とする上記(1)~(4)のいずれか1つ記載のメッセージ送信装置を提供する。上記(5)のメッセージ送信装置によれば、指定の電話番号の使用状況を所定期間蓄積した電話番号使用履歴情報から使用状況を判定するため、過去において移転案内をしていた無効電話番号を得ることが出来、この場合メッセージ送信制御手段はメッセージ送信を禁止するため、誤送信や送信エラーを極力回避することが出来る。 …中略… 【0036】 メッセージ組立部104は、使用状況判定部102により、電話番号情報DB203に格納された指定の電話番号が実在し、「有効」と判定された場合に、その電話番号を宛先として通信ネットワークインタフェース部105を介して契約端末50に作成したメッセージを送信する。また、メッセージ組立部104は、使用状況判定部102により指定の電話番号が「移転案内中」であると判定された場合、案内された移転先電話番号を宛先とし、通信ネットワークインタフェース部105を介して契約端末50に作成したメッセージを送信する。」 イ.甲3発明 上記アの特に下線部に着目すると、甲3には、次の発明(以下、「甲3発明」という。)が記載されていると認められる。 「携帯電話の電話番号が実在し、「有効」と判定された場合に、SMSを送信する点。」 (4)甲第4号証 ア.甲4の記載事項 甲4には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【発明を実施するための形態】 【0019】 以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。 図1は、本実施形態による通信システム1の構成を示す図である。通信システム1は、複数の利用者端末100(利用者端末100-1、利用者端末100-2、利用者端末100-3、利用者端末100-4、・・・)と、サービス提供事業者サーバ200と、端末管理装置300と、複数の認証サーバ400(認証サーバ400-1、認証サーバ400-2、認証サーバ400-3、・・・)と、認証支援サーバ500とのコンピュータ装置を備えている。複数の利用者端末100は同様の構成であるので、特に区別しない場合には「-1」、「-2」、等の表記を省略して利用者端末100として説明する。同様に、複数の認証サーバ400は同様の構成であるので、特に区別しない場合には「-1」、「-2」、等の表記を省略して認証サーバ400として説明する。 【0020】 利用者側において、複数の利用者端末100が端末管理装置300に接続され、ユーザネットワーク(NW)が構成される。端末管理装置300に接続された複数の利用者端末100は、それぞれ複数のユーザに利用される。ユーザNWは、例えば家庭内のLAN(Local Area Network)等である。端末管理装置300は、外部のネットワーク(NW)を介して、サービス提供事業者のサービス提供事業者サーバ200や、認証サービス提供事業者の認証支援サーバ500や認証サーバ400に接続される。NWは、例えばインターネット網のような通信ネットワークである。ただし、NWは、コンピュータ装置、コンピュータ端末が通信可能であれば、仮想閉域網、LAN、WAN(Wide Area Network)、専用回線、公衆回線、無線、有線を問わず、如何なる通信ネットワークでも良い。端末管理装置300と、サービス提供事業者サーバ200と、認証支援サーバ500と、認証サーバ400とは、NWを介して接続され、互いに通信可能である。 【0021】 図2は、通信システム1が備える各コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。 利用者端末100は、ユーザに利用されるコンピュータ端末であり、ネットワークを介してサービス提供事業者サーバ200から提供されるサービスを利用する。ここで、利用者端末100がサービス提供事業者サーバ200のサービスを利用する際には、ユーザから入力される認証データを送信してユーザ認証を行い、認証処理が成功した場合に利用が許可される。利用者端末100には、このような認証処理を行うための認証データの入力を受け付けるキーボード、ICカードリーダ、指紋データの読取装置などのいずれかまたは複数の入力デバイスが備えられる。利用者端末100としては、例えば、PC、携帯電話端末(スマートフォン)、タブレットPC、テレビ受信機などが想定される。利用者端末100は、複数のユーザに共用され、利用されることができる。 …中略… 【0025】 端末情報記憶部301には、ユーザネットワークに接続された利用者端末100の端末情報が記憶される。図3は、端末情報記憶部301に記憶される端末情報のデータ例を示す図である。端末情報には、MAC(Media Access Control)アドレス、端末固有番号、端末型番、デバイス名等のデータが含まれる。MACアドレスは、通信機器に一意に付与される物理アドレスである。端末固有番号は、端末に一意に付与されるシーケンスの番号である。MACアドレスや端末固有番号は、利用者端末100を識別する識別情報である。端末型番は、端末の機種を示す情報である。デバイス名は、端末の機種の名称である。 …中略… 【0028】 ユーザ認証情報記憶部401には、ユーザを認証するためのユーザ認証情報が予め記憶されている。図4は、ユーザ認証情報記憶部401-1に記憶されているユーザ認証情報のデータ例を示す図である。ユーザ認証情報には、回線IDと、端末固有番号と、ユーザIDと、パスワードとが対応付けられて記憶される。回線IDは、サービスを利用することが予め定められた利用者端末100が接続されている回線を識別する識別情報である。端末固有番号は、サービスを利用することが予め定められた利用者端末100の端末固有番号である。ユーザIDは、サービスを利用することが予め定められたユーザを識別する情報である。パスワードは、ユーザIDに対応するパスワードであり、利用者端末100から送信される認証データと照合される。このように、認証方式がID/PW認証である場合、回線IDと端末固有番号とにはユーザIDとパスワードとの文字列が対応付けられるが、例えば認証方式が指紋認証である場合、予めユーザから採取された指紋パターンを示す情報が対応付けられて記憶される。 【0029】 認証処理部402は、認証支援サーバ500から送信される認証要求を受信し、サービス毎、ユーザ毎に認証処理を行う。例えば、認証処理部402-1は、利用者端末100から送信されるユーザIDとパスワードとが含まれる認証データを受信すると、ユーザ認証情報記憶部401に記憶されているユーザ認証情報を読み出して照合する。そして、受信した認証データに一致する情報がユーザ認証情報記憶部401に記憶されていると判定すると、認証成功と判定し、受信した認証データに一致する情報がユーザ認証情報記憶部401に記憶されていないと判定すると、認証失敗と判定する。 …中略… 【0040】 次に、本実施形態による通信システム1の動作例を説明する。図9は、通信システム1による認証処理の動作例を示すシーケンス図である。 利用者端末100が端末管理装置300に接続すると(ステップS1)、端末管理装置300の端末情報取得部302は、利用者端末100から端末情報を取得し、端末情報記憶部301に記憶させる。そして、利用者端末100は、ユーザからの入力に応じて、サービス提供事業者サーバ200のURLを宛先として、サービス提供事業者サーバ200が提供するサービスの認証要求を送信する(ステップS2)。サービス提供事業者サーバ200は、利用者端末100から送信された認証要求に基づいて、認証要求に自身を識別するサービス提供事業者IDを付加するとともに、認証支援サーバ500を宛先としたHTTPリダイレクトを送信する(ステップS3)。利用者端末100は、サービス提供事業者サーバ200から送信されるHTTPリダイレクトに応じて、認証支援サーバ500を宛先とする認証要求を送信する。この際、端末管理装置300は、認証要求を送信した利用者端末100に対応する端末情報を端末情報記憶部301から読み出し、読み出した端末情報を、利用者端末100から送信された認証要求に付加する。さらに、端末管理装置300は、自身がネットワークに接続する回線を識別する回線IDが含まれる回線情報を認証要求に付加し、認証支援サーバ500に転送する(ステップS4)。 【0041】 認証支援サーバ500は、利用者端末100から送信される認証要求を受信すると、端末情報判定部505が、認証方式情報記憶部501と端末認証情報記憶部502とを参照して、認証要求に含まれる端末情報に応じた認証方式IDを読み出す(ステップS5、6)。さらに、ユーザ推定部507が、認証要求に含まれる回線情報と端末情報とに対応するユーザIDと、サービス提供事業者IDと、認証日時とが含まれる認証履歴情報を、認証履歴情報記憶部504から読み出す(ステップS7、8)。そして、認証方式選定部510は、読み出したユーザIDと、端末情報とに対応する認証履歴情報を認証履歴情報記憶部504から読み出し、読み出した認証履歴情報に含まれる認証回数や認証成功数に基づいて、認証方式を判定する(ステップS9、10)。 【0042】 そして、認証支援サーバ500は、判定した認証方式により認証を行う認証サーバ400に、回線情報と、端末情報と、ユーザIDと、認証方式とが含まれる認証要求を送信する(ステップS11)。認証サーバ400は、認証支援サーバ500から送信される認証要求を受信すると、利用者端末100に対して、認証データ入力画面を送信する。例えば、認証サーバ400がID/PW認証の認証処理を行う場合、IDとパスワードとの入力画面を送信し、認証サーバ400が指紋認証の認証処理を行う場合、指紋認証の入力画面を送信する(ステップS12)。利用者端末100は、認証サーバ400から送信される認証データ入力画面を表示し、認証データの入力を受け付ける。利用者端末100は、入力された認証データを認証サーバ400に送信する(ステップS13)。認証サーバ400は、利用者端末100から送信された認証データを受信すると、認証処理部402が、ユーザ認証情報記憶部401に記憶されているユーザ認証情報を読み出し、受信した認証データと照合して認証処理を行う(ステップS14、15)。そして、認証処理部402が認証成功と判定すると、認証結果通知部403は、認証結果を認証支援サーバ500に送信する(ステップS16)。 【0043】 認証支援サーバ500の認証支援部511は、認証サーバ400から送信された認証結果を受信すると、認証結果が含まれる認証履歴情報を認証履歴情報記憶部504に記憶させる(ステップS17)。認証支援サーバ500が、認証が成功した場合の宛先であるサービス提供事業者サーバ200のURLを利用者端末100に送信し(ステップS18)、利用者端末100が、サービス提供事業者サーバ200にリダイレクトを送信すると、サービス提供事業者サーバ200は、認証結果画面を利用者端末100に送信する(ステップS20)。」 「【図1】 [図:0001420007000003.jpg] 【図9】 [図:0001420007000004.jpg] 」 イ.甲4発明 上記アの特に下線部に着目すると、甲4には、次の発明(以下、「甲4発明」という。)が記載されていると認められる。 「携帯電話端末にリダイレクトによってサービス提供事業者サーバ200から認証結果画面を送信する通信システムであり、 ユーザに利用され、通信ネットワークに接続される携帯電話端末と、 通信ネットワークに接続するサービス提供事業者のサービス提供事業者端末200と、 回線IDと、端末固有番号と、ユーザIDと、パスワードとが対応付けられて記憶されたユーザ認証情報により認証処理し、認証が成功した場合の宛先であるサービス提供事業者サーバ200のURLを携帯電話端末に送信し、携帯電話端末にサービス提供事業者サーバ200にリダイレクトを送信させ、サービス提供事業者サーバ200に認証結果画面を携帯電話端末に送信させる、認証サービス提供事業者の認証サーバ400及び認証支援サーバ500と、を備えた通信システム。」 (5)甲第5号証 ア.甲5の記載事項 甲5には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0019】 (1)実施形態の構成 図1は、本実施形態に係る情報管理システム1の概略構成を示す図である。 情報管理システム1は、住宅ローンの事前審査を管理するシステムであり、同図に示すように、事前審査の申込情報を管理する情報管理サーバ10と、事前審査の紹介を行う不動産会社において使用されるユーザ端末(第1の端末)20と、不動産会社の顧客であり、事前審査の申込者である顧客が使用するカスタマ端末(第2の端末)30と、事前審査を行う金融機関において使用される金融機関端末(第3の端末)40とを備える。これらの情報管理サーバ10と、ユーザ端末20と、カスタマ端末30と、金融機関端末40とは、通信ネットワークNを介して接続される。 【0020】 通信ネットワークNは、情報管理サーバ10、ユーザ端末20、カスタマ端末30、および金融機関端末40の間で相互に情報を送受信可能な通信網を含む。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。 …中略… 【0022】 図1に示すように、情報管理サーバ10は、通信インタフェース11と、記憶部12と、プロセッサ13とを備える。 …中略… 【0024】 記憶部12は、例えば、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からなる物理デバイスの記憶領域が提供する論理デバイスである。記憶部12は、複数の物理デバイスを1つの論理デバイスにマッピングして構築してもよいし、1つの物理デバイスを複数の論理デバイスにマッピングして構築してもよい。記憶部12は、オペレーティングシステムプログラムやドライバプログラムを含む各種プログラムおよびこれらのプログラムの実行中に使用される各種データを格納する。具体的には、記憶部12は、プロセッサ13に実行させる情報管理プログラム121と、このプログラムの実行中に使用されるユーザデータベース(DB)122と、会員データベース(DB)123と、金融機関データベース(DB)124と、申込情報データベース(DB)125と、ポイント管理データベース(DB)126とを記憶している。 【0025】 ユーザデータベース122は、不動産会社に関する情報(ユーザ情報)を格納する。ユーザ情報は、不動産会社ごとまたは担当者ごとに発行されるユーザID、認証用のパスコード(パスワード)、不動産会社の名称、所在地、メールアドレス等の情報を含む。 【0026】 会員データベース123は、情報管理システム1に会員登録した顧客に関する情報(会員情報)を格納する。会員情報は、会員登録した顧客に対して発行される会員IDおよび認証用のパスコード(パスワード)、氏名、住所、連絡先(電話番号)、生年月日、メールアドレス等の情報を含む。 …中略… 【0032】 詳細には、プロセッサ13は、認証管理部131と、申込情報登録部132と、本人確認管理部133と、閲覧処理部134と、申請確定部135と、回答受付部136と、ポイント管理部137とを有する。 【0033】 認証管理部131は、ユーザ端末20または金融機関端末4から情報管理サーバ10へのログイン時における認証を行う。詳細には、認証管理部131は、ユーザ端末20または金融機関端末40がアクセスしてきた際に、ID(ユーザID、金融機関ID)およびパスワードの入力を要求し、ユーザデータベース122または金融機関データベース124に格納されている情報に照らして認証を行うと共に、アクセスログを記録する。 【0034】 申込情報登録部132は、ユーザ端末20から送信された申込情報を申込情報データベース125に登録する。詳細には、申込情報登録部132は、ユーザ端末20から送信された申込情報に、顧客の本人確認に使用される氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報が申込情報に含まれるか否かを確認し、これらの情報が揃っている場合に申し込み情報を登録する。反対に、3つの情報のいずれか1つでも漏れている場合には、申込情報を登録せず、情報が漏れている旨の警告をユーザ端末20に送信する。 【0035】 本人確認管理部133は、カスタマ端末30が情報管理サーバ10に登録された特定の申込情報にアクセスしてきた際に、カスタマ端末30を操作する顧客が当該申込情報にかかる顧客本人であるか否かの本人確認を行う。詳細には、本人確認管理部133は、カスタマ端末30に対し、申込情報として登録された顧客の氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報の入力を要求し、入力された情報が登録済みの情報と一致するか否かを判定する。さらに、本人確認管理部133は、会員IDおよびパスワードの入力を要求し、会員データベース123に格納されている情報に照らして認証を行うことにより、本人確認を行う。このように、不動産会社のユーザ端末から登録された氏名等の所定情報が顧客から入力され、さらに、当該顧客から、既存サービス等の会員IDによるログインがなされることを本人確認の要件とすることで、従来の運転免許証等の本人確認書類による本人確認処理と同程度ないしその代替手段になり得る程度のセキュリティを実現している。なお、本実施形態においては、本人確認情報として上記3つの情報を要求することとしているが、これに限る趣旨ではなく、要求されるセキュリティの強度によって、必要な情報をさらに増やしてもよいし、減らしてもよい。 【0036】 閲覧処理部134は、ログイン中のユーザ端末20、カスタマ端末30、または金融機関端末40からの要求に従い、所定の閲覧用画面をこれらの端末に送信して表示させる。本実施形態においては、ユーザ端末20、カスタマ端末30、および金融機関端末40に対してファイルの閲覧のみを許可し、ファイルのダウンロードは不許可とすることにより、情報漏えいのリスクを低減している。 …中略… 【0041】 ユーザ端末20およびカスタマ端末30は、通信ネットワークNを介して他の通信機器とデータの授受が可能であり、且つ、受信した情報に基づく画面表示が可能な表示部と、入力デバイスとを備えるあらゆる端末装置を利用することができる。具体的には、ユーザ端末20およびカスタマ端末30として、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、携帯電話機、PDA等を用いることができる。 …中略… 【0044】 まず、ステップS100において、住宅ローンの事前審査の申込情報の登録処理を行う。申込情報の登録処理は、不動産会社の店頭において、不動産会社の担当者が顧客と対話しながら、ユーザ端末20を操作することにより行われる。図4は、情報管理サーバ10およびユーザ端末20において実行される申込情報の登録処理のシーケンス図である。 …中略… 【0046】 図5は、ユーザ端末20に表示されるログイン画面を例示する模式図である。図5に示すログイン画面A1には、ID入力欄a11と、パスワード入力欄a12と、ログインボタンa13とが設けられている。不動産会社の担当者は、ID入力欄a11およびパスワード入力欄a12に、予め設定されたユーザIDおよびパスワードを入力し、さらにログインボタンa13に対して所定の操作(例えばタップ操作)を行う。ユーザ端末20は、ID入力欄a11およびパスワード入力欄a12への入力操作およびログインボタンa13への操作を検知すると、入力されたユーザIDおよびパスワードを情報管理サーバ10に送信する(ステップS122)。情報管理サーバ10はユーザIDおよびパスワードを受信してユーザデータベース122に照会することにより認証を行う(ステップS112)。 【0047】 ユーザIDおよびパスワードの認証に成功すると、情報管理サーバ10は、図6~図12に例示する申込情報の入力画面をユーザ端末20に順次送信する(ステップS113)。ユーザ端末20は、情報管理サーバ10から送信された入力画面を順次表示し(ステップS123)、入力画面に対してなされる操作に応じて、申込情報を情報管理サーバ10に順次送信する(ステップS124)。 …中略… 【0061】 ユーザ端末20は、登録完了ボタンa74への操作を検知すると、申込情報の入力が完了した旨を示す情報を情報管理サーバ10に送信する(ステップS125)。これに応じて、情報管理サーバ10は、受信した申込情報を申込情報データベース125に登録する(ステップS114)。これにより、当該申込情報のステータスが「登録済み(申請前)」となる。 【0062】 さらに、情報管理サーバ10は、申込情報が登録された旨と、当該申込情報による事前審査の申請画面にアクセスするためのURLとが記載されたメールを、顧客のメールアドレスに送信する(ステップS115)。 【0063】 また、情報管理サーバ10は、さらに、図12に示す入力完了画面を送信し、ユーザ端末20に表示させてもよい。図12に示すように、入力完了画面A8には、メール送信先のアドレスを含むメッセージa81が表示されている。この後、ボタンa82~a84への操作により、ユーザ端末20の画面を所定の画面に遷移させることができる。 【0064】 再び図3を参照すると、ステップS100に続くステップS200において、顧客による事前審査の申請処理を行う。事前審査の申請処理は、顧客自身がカスタマ端末30を操作することにより行われる。図13は、情報管理サーバ10およびカスタマ端末30において実行される事前審査の申請処理のシーケンス図である。 【0065】 カスタマ端末30が、情報管理サーバ10から送信されたメール(図4のステップS115参照)に記載されたURLにアクセスすると(ステップS221)、情報管理サーバ10は、本人確認画面を送信してカスタマ端末30に表示させ、本人確認情報を要求する(ステップS211)。 【0066】 図14は、カスタマ端末30に表示される本人確認画面を例示する模式図である。図14に示す本人確認画面B1には、氏名入力欄b11と、電話番号入力欄b12と、生年月日入力欄b13と、確認ボタンb14とが設けられている。顧客は、氏名入力欄b11、電話番号入力欄b12、および生年月日入力欄b13に対し、不動産会社の店頭でユーザ端末20に入力したものと同じ情報を入力し、さらに、確認ボタンb14に対して所定の操作(例えばタップ操作)を行う。 【0067】 カスタマ端末30は、氏名入力欄b11、電話番号入力欄b12、および生年月日入力欄b13に対する入力操作並びに確認ボタンb14に対するタップ操作を検知すると、これらの入力欄にそれぞれ入力された情報を本人確認情報として情報管理サーバ10に送信する(ステップS222)。情報管理サーバ10は、本人確認情報を受信して申込情報データベース125に登録された申込情報に照会することにより本人確認を行う(ステップS212)。 【0068】 本人確認に成功すると、情報管理サーバ10は続いて会員ログイン画面をカスタマ端末30に送信して表示させ、会員IDおよびパスワードを要求する(ステップS213)。 【0069】 図15は、カスタマ端末30に表示される会員ログイン画面を例示する模式図である。図15に示す会員ログイン画面B2には、ID入力欄b21と、パスワード入力欄b22と、ログインボタンb23と、新規会員登録ボタンb24とが設けられている。顧客は、情報管理システム1に対して会員登録をしている場合、会員登録の際に設定した会員IDおよびパスワードを、ID入力欄b21およびパスワード入力欄b22にそれぞれ入力し、ログインボタンb23をタップする。 【0070】 カスタマ端末30は、ID入力欄b21およびパスワード入力欄b22への入力操作およびログインボタンb23へのタップ操作を検知すると、入力された会員IDおよびパスワードを情報管理サーバ10に送信する(ステップS223)。情報管理サーバ10は、会員IDおよびパスワードを受信して会員データベース123に照会することにより認証を行う(ステップS214)。 【0071】 他方、顧客は、会員登録をしていない場合、新規会員登録ボタンb24をタップする。これに応じて、カスタマ端末30は、情報管理サーバ10に対して新規会員登録画面を要求し、情報管理サーバ10は、当該画面をカスタマ端末30に送信して表示させる。この際、情報管理サーバ10は、ステップS100(図3参照)において登録された顧客情報のうちの必要な情報を予め新規会員登録画面にオートフィルインしておいてもよい。会員登録がされた後、情報管理サーバ10は再度、会員ログイン画面B2をカスタマ端末30に表示させる。 【0072】 会員IDおよびパスワードの認証に成功すると、情報管理サーバ10は、事前審査の申請画面をカスタマ端末30に送信して表示させる(ステップS215、ステップS224)。 …中略… 【0075】 顧客は、事前審査を申請する場合、利用規約を確認して同意した上で、申請ボタンb32をタップする。カスタマ端末30は、申請ボタンb32へのタップ操作を検知すると、申請確定情報を情報管理サーバ10に送信する(ステップS226)。これに応じて、情報管理サーバ10は、当該申込情報による事前審査の申請がなされた旨を示す情報を、申込情報において選択された金融機関にメールにより一斉に送信する(ステップS217)。このメールには、当該申込情報の閲覧画面にアクセスするためのURLが記載されている。また、申込情報データベース125においては、当該申請情報のステータスが「申請済み(回答待ち)」となる。図17は、申請ボタンb32がタップされた後、カスタマ端末30に表示される申請完了画面を例示する画面である。 …中略… 【0077】 再び図3を参照すると、ステップS200に続くステップS300において、申込情報の閲覧および回答の登録処理を行う。申込情報の閲覧および回答の登録処理は、金融機関端末40を操作することにより行われる。図18は、情報管理サーバ10および金融機関端末40において実行される申込情報の閲覧および回答の登録処理のシーケンス図である。 …中略… 【0085】 さらに、情報管理サーバ10は、審査情報の回答が登録された旨を示す情報を、当該申込情報を作成した不動産会社の担当者および顧客にメールにより送信する(ステップS316)。 【0086】 再び図3を参照すると、ステップS300に続くステップS400において、事前審査の回答の閲覧処理を行う。回答の閲覧処理は、ユーザ端末20またはカスタマ端末30を操作することにより行われる。 【0087】 例えばカスタマ端末30から回答を閲覧する場合、受信したメールに記載されたURLにアクセスする。これに応じて、情報管理サーバ10は、図15に例示する会員ログイン画面B2をカスタマ端末30に送信して表示させる。会員ログイン画面B2から入力された会員IDおよびパスワードによる認証に成功すると、情報管理サーバ10は、事前審査の回答閲覧画面をカスタマ端末30に送信して表示させる。」 「【図1】 [図:0001420007000005.jpg] 【図2】 [図:0001420007000006.jpg] 【図3】 [図:0001420007000007.jpg] 【図4】 [図:0001420007000008.jpg] 【図13】 [図:0001420007000009.jpg] 【図18】 [図:0001420007000010.jpg] 」 イ.甲5発明 上記アの特に下線部に着目すると、甲5には、次の発明(以下、「甲5発明」という。)が記載されていると認められる。 「情報管理システム1であって、 情報管理システム1は、事前審査の申込情報を管理する情報管理サーバ10と、事前審査の紹介を行う不動産会社において使用されるユーザ端末20と、不動産会社の顧客であり、事前審査の申込者である顧客が使用するカスタマ端末30と、事前審査を行う金融機関において使用される金融機関端末40とを備え、 情報管理サーバ10と、ユーザ端末20と、カスタマ端末30と、金融機関端末40とは、通信ネットワークNを介して接続され、 情報管理サーバ10は、通信インタフェース11と、記憶部12と、プロセッサ13とを備え、 記憶部12は、プロセッサ13に実行させる情報管理プログラム121と、このプログラムの実行中に使用されるユーザデータベース(DB)122と、会員データベース(DB)123と、金融機関データベース(DB)124と、申込情報データベース(DB)125とを記憶し、 プロセッサ13は、認証管理部131と、申込情報登録部132と、本人確認管理部133と、閲覧処理部134と、申請確定部135と、回答受付部136とを有し、 申込情報登録部132は、ユーザ端末20から送信された申込情報を申込情報データベース125に登録し、詳細には、ユーザ端末20から送信された申込情報に、顧客の本人確認に使用される氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報が申込情報に含まれるか否かを確認し、これらの情報が揃っている場合に申し込み情報を登録し、 本人確認管理部133は、カスタマ端末30に対し、申込情報として登録された顧客の氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報の入力を要求し、入力された情報が登録済みの情報と一致するか否かを判定し、さらに、会員IDおよびパスワードの入力を要求し、会員データベース123に格納されている情報に照らして認証を行うことにより、本人確認を行い、 カスタマ端末30として、タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、携帯電話機、PDA等を用いることができ、 ステップS100において、 ユーザ端末20は、情報管理サーバ10から送信された入力画面を順次表示し、入力画面に対してなされる操作に応じて、申込情報を情報管理サーバ10に順次送信し、 ユーザ端末20は、申込情報の入力が完了した旨を示す情報を情報管理サーバ10に送信し、これに応じて、情報管理サーバ10は、受信した申込情報を申込情報データベース125に登録し、 情報管理サーバ10は、申込情報が登録された旨と、当該申込情報による事前審査の申請画面にアクセスするためのURLとが記載されたメールを、顧客のメールアドレスに送信し、 ステップS100に続くステップS200において、 カスタマ端末30が、情報管理サーバ10から送信されたメールに記載されたURLにアクセスすると、情報管理サーバ10は、本人確認画面を送信してカスタマ端末30に表示させ、本人確認情報を要求し、 本人確認に成功すると、情報管理サーバ10は続いて会員ログイン画面をカスタマ端末30に送信して表示させ、会員IDおよびパスワードを要求し、 会員IDおよびパスワードの認証に成功すると、情報管理サーバ10は、事前審査の申請画面をカスタマ端末30に送信して表示させ、 顧客は、事前審査を申請する場合、申請ボタンb32をタップし、カスタマ端末30は、申請確定情報を情報管理サーバ10に送信し、これに応じて、情報管理サーバ10は、当該申込情報による事前審査の申請がなされた旨を示す情報を、申込情報において選択された金融機関にメールにより一斉に送信し、 ステップS200に続くステップS300において、 申込情報の閲覧および回答の登録処理を行い、 情報管理サーバ10は、審査情報の回答が登録された旨を示す情報を、当該申込情報を作成した不動産会社の担当者および顧客にメールにより送信し、 ステップS300に続くステップS400において、 カスタマ端末30から回答を閲覧する場合、受信したメールに記載されたURLにアクセスし、これに応じて、情報管理サーバ10は、会員ログイン画面B2をカスタマ端末30に送信して表示させ、会員IDおよびパスワードによる認証に成功すると、情報管理サーバ10は、事前審査の回答閲覧画面をカスタマ端末30に送信して表示させる、 情報管理システム1。」 (6)甲第6号証 ア.甲6の記載事項 甲6には、図面とともに次の事項が記載されている。 「(表紙) [図:0001420007000011.jpg] (第2ページ) [図:0001420007000012.jpg] (第4ページ) [図:0001420007000013.jpg] (第10ページ) [図:0001420007000014.jpg] (第12ページ) [図:0001420007000015.jpg] 」 イ.甲6発明 上記アの記載事項を総合すると、甲6には、次の発明(以下、「甲6発明」という。)が記載されていると認められる。 「事業者ポータルサイトに、SMSを送信する宛先電話番号、認証に使用する項目、認証完了後の遷移先のURLを設定すること。」 (7)甲第7号証 甲7には、次の事項が記載されている。 「 [図:0001420007000016.jpg] 」 (8)甲第8号証 ア.甲8の記載事項 甲8には、次の事項が記載されている。 「【0022】 そこで、上記した構成の介護支援システム1による「ケアマネージャ」との間の処理手順を図3に示す。ステップS1において、ケアマネージャAがユーザ端末11からサーバ装置2へのアクセス要求指令を入力する。そして、サーバ装置2の通信回路5がアクセス要求データを受信すると(ステップS2)、MPU3は認証画面データをケアマネージャA側へ送信し(ステップS3)、ユーザ端末11はその表示部に認証画面を表示する(ステップS4)。認証画面にはユーザID、ユーザパスワードなどの入力用カラムが設けられており、ケアマネージャAはこれらの入力用カラムにユーザID、ユーザパスワードを入力しサーバ装置2へ送信する(ステップS5)。ユーザIDおよびユーザパスワードを受信したMPU3はWEBアプリケーションソフト8における認証処理手段N1の機能によりマスタデータベースMD3を参照して認証処理を実行する(ステップS6)。受信したユーザIDおよびユーザパスワードが認証されなければ、ステップS3に戻ってステップS3~S6の処理を繰り返す。ユーザIDおよびユーザパスワードが認証されれば、MPU3は通信回路5により操作メニュー情報をケアマネージャA側へ送信し(ステップS7)、ケアマネージャAのユーザ端末11で操作メニューが表示される(ステップS8)。操作メニューの内容は、「被保険者の個人情報リスト(氏名、住所、被保険者番号など)の表示」、「ベッド予約状況確認」、「利用票の登録・確認」などであり、例えばボタン選択形式で表わされる。」 イ.甲8発明 上記アの記載によると、甲8には、「WEBアプリケーションソフト8により認証処理を実行する点」(以下、「甲8発明」という。)が記載されていると認められる。 (9)甲第9号証 甲9には、次の事項が記載されている。 「 [図:0001420007000017.jpg] 」 上記記載によると、甲9には、「甲第6号証.pdf」とのファイルの文書のプロパティにおいて、「作成日」の項目が「2017年8月9日」であり、「更新日」の項目が「2023年11月28日」であることが記載されているといえる。 (10)甲第10号証 甲10には、次の事項が記載されている。 「 [図:0001420007000018.jpg] 」 上記記載によると、甲10には、「〔SMAPS〕操作ガイド_SMSメニュー(第2.0版)20170727」とのファイルの文書のプロパティにおいて、「作成日」の項目が「2017年8月9日」であり、「更新日」の項目が「2017年8月9日」であることが記載されているといえる。 (11)甲第11号証、甲第12号証 ア.甲11の記載事項 甲11には、次の事項が記載されている。 「【0049】 もしくは、決められた又は任意の言葉を発声することにより、この骨伝導音から特徴量の照合をし被認証者を認識し、その被認証者しか分かり得ないパスワード及び質問を選定して再度認証することもできる。 【0050】 このように複数の認証を併用して使用することで、認証精度が向上する。 その他、カードや入力、指紋等の公知の方法で認証開始時に必要なIDデータを入力することもできる。」 イ.甲12の記載事項 甲12には、次の事項が記載されている。 「【0004】 貨幣価値と等価な機能を有するものには、キャッシュカード、クレジットカード、デビットカードのように、使用者の本人確認を行うようにしたものもある。これらのカードでは、カード側に登録されているパスワード(暗証番号またはカード番号)と自動預払機のような読取装置に入力されたパスワードとを照合することにより、本人確認を行っている。クレジットカードにおいては、サインや写真を併用することにより、物品やサービスを対面で提供する際の本人確認を一層確実にすることも行われている。ここに、キャッシュカードやクレジットカードは、自動預払機(いわゆる、ATM)を用いて現金を引き出す場合にも用いられるから、自動預払機には、常に現金を蓄えておかなければならず、またメンテナンス用の人員を必要とするという問題がある。」 ウ.周知技術 上記ア、イによると、「認証の際に複数の内容で確認を行うこと」は、本願出願時における周知技術であったと認められる。 (12)甲第13号証 甲13には、次の事項が記載されている。 「 (第1ページ) [図:0001420007000019.jpg] (第2ページ) [図:0001420007000020.jpg] 」 上記記載によると、甲13には、株式会社リンクスは、経済産業省により産業競争力強化法における新事業活動計画の認定を受けたことが記載されていると認められる。 2.甲6発明の頒布日について 甲7には、ファインテクノロジー株式会社の栗原信一氏が、株式会社リンクスから、甲6の「〔SMAPS〕 事業者ポータルサイトSMSメニュー 操作ガイド 第2.0版」と称するマニュアル(以下、「SMAPS操作ガイド」という。)を、平成30年1月17日に、秘密保持義務なしに受領したことが記載されているといえる。 ここで、平成30年1月17日時点の技術常識、及び、一般的な商習慣を考慮すると、上記「秘密保持義務なしに受領した」ことを否定するべき合理的な理由は認められない。また、製品、サービスに関する取扱説明書やマニュアル等に表記される版数は、改訂により付けられる一連の番号であって、当該取扱説明書等の変更が行われる毎に異なる版数が付与されることが、本願出願時の技術常識であるところ、同じサービスに関し、同一タイトルの2つのマニュアルの版数が同じ場合には、当該2つのマニュアルの記載内容は同一のものであると推認できる。そして、甲6と上記「SMAPS操作ガイド」とは、同一のサービスに関し、同一タイトル、かつ、同一の版数であって、両者の記載内容が異なるものであるというべき合理的な理由も認められないことからすると、両者の記載内容は同一のものであると解するのが相当である。 よって、上記「SMAPS操作ガイド」は、平成30年1月17日に頒布され、公知となったものであること、及び、甲6と上記「SMAPS操作ガイド」との記載内容は同一のものであると認められる。 以上のとおりであるから、甲6に記載された発明は、本願出願前である平成30年1月17日には、公知であったと認められる。 なお、被請求人は、審判事件答弁書、被請求人陳述要領書、及び、被請求人上申書において、甲6と上記「SMAPS操作ガイド」との同一性が確認できないこと、及び、上記「SMAPS操作ガイド」の受領日において「秘密保持契約」がなかったことを証明していないことから、甲6の頒布日は不明であって、証拠として採用されるべきではないと主張している。しかしながら、被請求人は、当該主張を推認するに足る合理的な根拠又は具体的な証拠を提示しておらず、単に、上記同一性が確認できない、あるいは、「秘密保持契約」がなかったということの可能性を述べるにとどまるから、被請求人の主張は採用することができない。 3.無効理由1について (1)本件特許発明1 ア.本件特許発明1と甲1発明との対比 本件特許発明1と甲1発明とを対比すると、以下のとおりである。 (a)構成要件Aについて 甲1発明において、「連絡システム1」は、「事業者サーバ10、11、管理サーバ20」を含むものである。 また、甲1発明の「携帯端末40の所有者」、「事業者」はそれぞれ、構成要件Aの「ユーザ」、「事業者」に相当する。 また、甲1発明の「連絡システム1」を構成する「管理サーバ20」は、「管理サーバ20に記憶された管理請求データの「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」等からお知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信して、携帯端末40はお知らせ画面表示を行う」ものであるところ、甲1発明の「お知らせ画面」は、「携帯端末40の所有者」に見せることを企図したものであることは明らかであるから、構成要件Aの「前記ユーザのためのユーザ用画面」に相当する。 また、甲1発明において、「管理サーバ20」は、「お知らせ画面」を「携帯端末40」に送信して表示させることにより、「携帯端末40の所有者」を「お知らせ画面」に“案内”しているといえるところ、当該「管理サーバ20」を含む「連絡システム1」も、“案内”するシステムといい得るものである。 よって、甲1発明の「連絡システム1及び携帯端末40」と、構成要件Aの「ユーザを事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システム」とは、後述する相違点を除き、「ユーザを前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システム」である点において共通する。 (b)構成要件Bについて 甲1発明において、「事業者サーバ10、11」と「管理サーバ20、キャリア30、31」との間を接続する「専用回線」又は「インターネット回線」と、「キャリア30」と「携帯端末40」との間を接続する「携帯電話回線とネット用回線」とは、全体としてみれば、構成要件B及びDの「ネットワーク」に相当し、「事業者サーバ10、11」、「管理サーバ20、キャリア30、31」及び「携帯端末40」はいずれも当該「ネットワーク」に接続可能であることは明らかである。 そして、甲1発明の「携帯端末40」は、「携帯端末40の所有者」が所有(所持)するものである。 また、甲1発明において、「携帯端末40」は、「連絡システム1および携帯端末40」に含まれる。 したがって、甲1発明の「携帯端末40」は、構成要件Bの「前記ユーザが所持し、ネットワークに接続可能な携帯端末」に相当する。 (c)構成要件Cについて 甲1発明の「事業者サーバ10、11」は「各事業者のサーバ」であるところ、構成要件Cの「事業者の事業者装置」に相当する。 また、前記(b)を参酌すれば、甲1発明の「事業者サーバ10、11」は、「専用回線」又は「インターネット回線」(ネットワーク)に接続可能である。 よって、甲1発明において、「連絡システム1および携帯端末40」を構成する「事業者サーバl0、11」と、構成要件Cの「前記ネットワークに接続可能な前記事業者の事業者装置」とは、「前記ネットワークに接続可能な事業者の事業者装置」である点において共通する。 (d)構成要件Dについて 甲1発明の「ガス事業者がガス料金を請求する実施例」において、「SMSデータである請求データ」であって「ガス事業者がその顧客に対してSMSを利用して料金を請求するためのデータ」は、「ガス事業者の事業者サーバ10」から「管理サーバ20」に送信されているところ、当該「請求データ」は、「事業者サーバ10」から「管理サーバ20」に提供される「顧客」に関する情報といえる。 そして、甲1発明において、「管理サーバ20」は受信した「請求データ」に、システムID、事業者IDに対応する既定URLを関連付けて「管理請求データ」として記憶するとともに、「携帯端末40の所有者」から入力された「認証コード」と、「管理請求データ」の「認証情報」とを照合して確認し、認証されると、「管理サーバ20」に記憶された「管理請求データ」から「お知らせ画面」の内容を生成し、ネット用回線を介して「携帯端末40」に送信して、「携帯端末40」は「お知らせ画面」表示を行うものであるところ、前記「顧客」は、「携帯端末40の所有者」と同一視できる。 よって、甲1発明の「請求データ」(及び、「管理請求データ」)は、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報」に相当する。 また、甲1発明において、「管理サーバ20」が、「携帯端末40の所有者」から入力された「認証コード」と、「管理請求データ」の「認証情報」とを照合して確認し、認証することは、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認する」ことに相当する。 さらに、甲1発明において、「管理サーバ20」が、前記確認、認証により「お知らせ画面」を「携帯端末40」に送信して表示させることは、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認するとともに」「携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する」ことに相当する。 また、前記(b)を参酌すれば、甲1発明の「管理サーバ20」は、「専用回線」又は「インターネット回線」(ネットワーク)に接続可能である。 また、甲1発明において、「管理サーバ20」は「管理者のサーバ」であることころ、当該「管理者」は、構成要件Dの「サービス事業者」に相当する。 さらに、甲1発明の「管理サーバ20」は、認証の機能を備えるところ、認証装置といい得るものである。 よって、前記(b)を参酌すれば、甲1発明において、「連絡システム1および携帯端末40」に含まれる「管理サーバ20」は、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認するとともに前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する、前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の認証装置」に相当する。 (e)構成要件Eについて 甲1発明の「請求データ」(及び、「管理請求データ」)は、「「1.事業者ID」、「2.携帯番号」、「3.SMS本文」、「4.認証情報」、「5.品名」、「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「9.送信日時」、「10.URLアクセス条件」、及び「11.備考」」を有するところ、このうち、「「2.携帯番号」」、「「4.認証情報」」はそれぞれ、構成要件Eの「前記携帯端末の携帯番号」、「前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報」に相当する。 また、前記(a)を参酌すれば、「請求データ」(及び、「管理請求データ」)の「「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」」等から「お知らせ画面」の内容を生成するものであるところ、「「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」」と、構成要件Eの「前記ユーザ用画面に誘導するユーザ用画面のURL」とは、“ユーザ用画面に関する情報”である点において共通する。 よって、甲1発明において、「請求データ」(及び、「管理請求データ」)が、「「2.携帯番号」」と「「4.認証情報」」を有することと、構成要件Eの「前記ユーザ情報は、前記携帯端末の携帯番号と、前記ユーザ用画面に誘導するユーザ用画面のURLと、前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報と、を含」むこととは、「前記ユーザ情報は、前記携帯端末の携帯番号と、前記ユーザ用画面に関する情報と、前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報と、を含」む点において共通する。 (f1)構成要件F及びF1について 甲1発明は、 「管理サーバ20は管理請求データの送信日時の情報に従い送信するタイミングになったら、SMS本文と固有URLからなるSMS文書をSMS送信手段により送信し、この送信はSMSによる送信であり、その際に、管理サーバ20は請求データ中の携帯番号に向けて適当なキャリア30へ呼設定メッセージを送信する、すなわち、発呼し、切断メッセージ等の返信を受け、切断メッセージ等から携帯端末40が接続されるキャリア30を特定してキャリア情報とし、そのキャリア情報に従って携帯端末40が接続されるキャリア30に向けてSMS文書を送信し、 キャリア30は、携帯端末40へ携帯電話回線を介してSMS文書を送信し、 SMS文書を見た携帯端末40の所有者が、確認のために固有URLに触れるURL選択操作をすると、携帯端末40はネット用回線を介して固有URLにアクセスしようとし、キャリア30から管理サーバ20へはインターネットを介して固有URLが送られ、 管理サーバ20は、URLアクセス条件チェックを行い、URLアクセス条件を満たしている場合には、通常のURLにアクセスして、ネット用回線を介して携帯端末40にログイン画面を表示し、ここで認証コードを入力すると、ネット用回線を介して管理サーバ20へ送られ、 管理サーバ20は管理請求データの認証情報と認証コードを照合して確認し、認証されると、管理サーバ20に記憶された管理請求データの「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」等からお知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信して、携帯端末40はお知らせ画面表示を行う、」との構成(以下、「構成X」という。)を備えるところ、 構成Xのうち、「送信するタイミングになったら」と、構成要件F1の「前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合」とは、「所定の条件をクリアしている場合」である点において共通する。 また、構成Xのうち、「管理サーバ20」が「SMSによる送信」により「携帯端末40が接続されるキャリア30に向けてSMS文書を送信」することは、「携帯端末40」の「2.携帯番号」宛てに、「固有URL」を含む(付加した)「SMS文書」を送信することに他ならず、また、送信される「SMS文書」は、後述する相違点を除いて、構成要件F1の「SMSメール」に相当する。 ここで、本件特許発明1の「SMSメール」に付加した「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」は、「アクセスするためのアクセス情報」ではなく、「アクセスするアクセス情報」とされていることからすると、文言上、本件特許発明1の「アクセス情報」とは、「前記携帯端末」がこれを使用することによって、上記「サイト」に「アクセスする」情報であると解される。また、本願明細書の段落0060等によると、上記「アクセス情報」の例として、「本人確認を行うWebアプリケーションのサイト」のネットワーク上のアドレスを示す「URL「https://XXX.jp/XXX」が記載されているところ、URLは、携帯端末がこれを使用することによって当該URLの示すサイトに「アクセスするアクセス情報」といえるから、上記解釈は、本願明細書の記載と整合するものである。一方、本願明細書には、「アクセス情報」が、所定のサイトにアクセスすることに関するいかなる情報をも含み得ることを示す事項は記載も示唆もない。 これに対し、甲1発明の「SMS文書」に付加した「固有URL」は、「携帯端末40」が、「固有URL」によって示されるサイトにアクセスして、URLアクセス条件をチェックするためものであり、「携帯端末40」が「固有URL」を使用することによって、当該URLアクセス条件をチェックするサイトにアクセスする情報といえるから、「所定の処理を実行するサイトにアクセスするアクセス情報」であるといえる。しかし、URLアクセス条件のチェックは、「期限日時」「決済完了」「請求猶予」などの請求に係るチェックを行うものであって、「本人確認」とは異なる技術的意義を有するものであること、及び、上記URLアクセス条件を満たす場合には、結果として「通常のURL」にアクセスして、「ログイン画面を表示し、認証情報と入力された認証コードを照合して確認」するという本人確認に係る処理を行っているといえるものの、URLアクセス条件を満たさない場合には、「通常のURL」にアクセスしないから、甲1発明の「固有URL」は、「携帯端末40」が「本人確認を行うサイトにアクセスするアクセス情報」であるとはいえない。 よって、甲1発明のSMS文書に付加した「固有URL」と、本件特許発明1のSMSメールに付加した「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」とは、「所定の処理を実行するサイトにアクセスする情報」である点において共通するといえる。 以上によると、甲1発明において、「管理サーバ20」が「携帯端末40が接続されるキャリア30に向けてSMS文書を送信」することと、構成要件F及びF1において、「前記認証装置は、」「前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する処理」を行うこととは、「前記認証装置は、」「所定の条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、所定の処理を実行するサイトにアクセスする情報を付加したSMSメールを送信する処理」を行うことである点において共通する。 (f2)構成要件F及びF2について 構成Xのうち、「通常のURL」にアクセスして、ログイン画面を表示し、認証情報と入力された認証コードを照合して確認し、認証することは、「通常のURL」のアクセス先のサイトにアクセスし、当該サイトに入力された入力情報と前記確認情報が一致することで、本人確認を行うものであるから、「通常のURL」のアクセス先のサイトは、「本人確認」を行うためのサイトであるといえる。 そして、構成要件F2の「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合」との事項における「前記サイト」とは、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイト」であると解されるところ、甲1発明の「通常のURL」にアクセスして、ログイン画面を表示し、認証情報と入力された認証コードを照合して確認し、認証した場合と、構成要件F2の「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合」とは、「本人確認を行うサイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合」である点で共通する。 また、構成Xにおいて、「お知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信」することは、「携帯端末40」に対して、「お知らせ画面」を表示する指示を行っているといえ、また、構成Xにおいて、「携帯端末40はお知らせ画面表示を行う」ことは、「携帯端末40」に「お知らせ画面」を表示させることにより、当該「携帯端末40」に誘導しているといえる。 また、構成Xにおいて、「お知らせ画面」と、構成要件F2の「前記事業者装置が提供するWeb画面」とは、「所定の画面」である点において共通する。 よって、構成Xにおいて、「管理サーバ20」が「管理サーバ20に記憶された管理請求データの「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」等からお知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信して、携帯端末40はお知らせ画面表示を行う」ことと、構成要件F2の「前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する」こととは、「前記認証装置は、」「所定の画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する」ことである点において共通する。 したがって、構成Xにおいて、「管理サーバ20は、「通常のURL」にアクセスして、ログイン画面を表示し、管理請求データの認証情報と認証コードを照合して確認し、認証されると、管理サーバ20に記憶された管理請求データの「6.使用量」、「7.請求金額」、「8.決済手段」、「11.備考」等からお知らせ画面の内容を生成し、ネット用回線を介して携帯端末40に送信して、携帯端末40はお知らせ画面表示を行う」ことと、構成要件F及びF2の「前記認証装置は、」「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合、前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理」を行うこととは、「前記認証装置は、」「本人確認を行うサイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合、所定の画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理」を行うことである点において共通する。 イ.一致点、相違点 上記アによると、本件特許発明1と甲1発明とは、以下の点において一致し、また、相違する。 (ア)一致点 「ユーザを前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システムであって、 前記案内システムは、 ユーザが所持し、ネットワークに接続可能な携帯端末と、 前記ネットワークに接続可能な事業者の事業者装置と、 前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認するとともに前記携帯端末をユーザ用画面に誘導する、前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の認証装置と、を備え、 前記ユーザ情報は、 前記携帯端末の携帯番号と、 前記ユーザ用画面に関する情報と、 ユーザ本人であるかを確認する確認情報と、を含み、 前記認証装置は、 所定の条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、所定の処理を実行するサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する処理と、 本人確認を行うサイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合、所定の画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理と、 を行うことを特徴とする 案内システム。」 (イ)相違点 a.相違点1-1 本件特許発明1における「ユーザ用画面」は、「事業者が提供する」ものであるのに対し、甲1発明における「お知らせ画面」は、提供する者が特定されていない点。 b.相違点1-2 本件特許発明1において、「ユーザ情報」が「前記ユーザ用画面に誘導するユーザ用画面のURL」を含むのに対し、甲1発明の「請求データ」(及び、「管理請求データ」)は、「お知らせ画面」(ユーザ用画面)に誘導するURLを含まない点。 c.相違点1-3 「SMSメールを送信する」契機となる条件が、本件特許発明1においては、「前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合」であるのに対し、甲1発明においては、「送信するタイミングになったら」である点。 d.相違点1-4 本件特許発明1での「本人確認を行うためのサイト」は、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイト」あるのに対して、甲1発明では、「通常のURL」のアクセス先のサイトである点。 e.相違点1-5 「前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する」ために、本件特許発明1においては、「本人確認を行うサイト(前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイト)にアクセスするアクセス情報」を付加したSMSメールを送信し、「本人確認を行うサイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合」を条件とするのに対し、甲1発明においては、URLアクセス条件をチェックするサイトにアクセスする「固有URL」を付加した「SMS文書」(SMSメール)を送信し、URLアクセス条件をチェックするサイトにアクセスして、URLアクセス条件をチェックし、当該URL条件を満たす場合に、「本人確認を行うサイト(通常URLのアクセス先のサイト)にアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合」を条件とする点。 f.相違点1-6 「本人確認できた場合」に、本件特許発明1においては、「前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行う」のに対し、甲1発明においては、「お知らせ画面」の内容を生成して「携帯端末40」に送信し、「お知らせ画面」を表示させる点。 ウ.相違点についての判断 事案に鑑みて、まず、相違点1-5、1-6について検討する。 (ア)相違点1-5 甲1発明における「固有URL」が示すサイトは、URLアクセス条件によって「期限日時」「決済完了」「請求猶予」などの請求に係るチェックを行うためのサイトであって、「本人確認を行う」ことと「請求に係るチェックを行う」こととは、その目的や作用が異なるものであるところ、上記「請求に係るチェックを行う」ことを行うサイトを示す「固有URL」にかえて、目的や作用が異なる「前記本人確認を行うためのWebアプリケーションのサイト」を示す「アクセス情報」を採用すべき動機付けは認められない。 さらに、ガス料金などの料金の請求を行う際に、「期限日時」「決済完了」「請求猶予」などの請求に係るチェックを行う必要があることは、本願出願時の技術常識であるところ、仮に上記動機付けがあるとしても、上記「固有URL」にかえて、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」を採用した場合には、請求に係るチェックを行うことができないものとなることからすると、当該「…アクセス情報」を採用することには、阻害要因が存在するといえる。 したがって、甲1発明の「SMS文書」に付加した、URLアクセス条件をチェックするサイトにアクセスする「固有URL」は、本件特許発明1の「SMSメール」に付加した、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」に相当するものではなく、また、上記「固有URL」にかえて、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」を採用することは、当業者が容易に発明をすることができたものではない。 また、甲2発明ないし甲6発明、甲8発明、甲11、12に記載された周知技術には、「SMSメール」に「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」を付加することは記載されておらず、甲1発明、及び、甲2発明ないし甲6発明、甲8発明、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、上記「固有URL」を、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」とすることは、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 よって、相違点1-5に係る本件特許発明1の構成は、甲1発明、及び、甲2発明ないし甲6発明、甲8発明、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (イ)相違点1-6 甲1の段落0050には、「管理サーバ20で記憶しているが、お知らせ画面等を事業者サーバ10で記憶してもよい。その場合には、お知らせ画面等のURLを管理サーバ20の管理請求データとして記憶し、固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する。」との記載されているところ、甲1発明において、上記段落0050の構成を適用した場合、「お知らせ画面等を事業者サーバ10で記憶」し、「管理サーバ20」が「お知らせ画面等のURLを管理サーバ20の管理請求データとして記憶し、固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ことで、「事業者サーバ」が「お知らせ画面」を提供するようにすること、及び、その際に、事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送するために、事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLを、管理サーバ20がユーザ情報として記憶する、との構成を備えるもの(以下、「甲1適用構成」という。)とすることは、当業者にとって容易に想到できたことであるといえる。 しかしながら、本件特許発明1においては、「認証装置」が、「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し」、「本人確認できた」と判断した場合に、「前記ユーザ用画面に誘導する」処理を行うものであるのに対して、上記甲1適用構成は、「管理サーバ20」が「固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ものであって、この処理は、管理サーバ20(「認証装置」)において、「本人確認できた」と判断した場合になされることが特定されているとはいえない。 ここで、甲4発明は、ユーザ認証を行うために、認証サーバ400及び認証支援サーバ500(「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイト」)が、予め記憶されたユーザ認証情報を用いて認証が成功するとサービス提供事業者サーバ200のURLを携帯電話端末に送信するものであるところ、甲1発明に甲1の段落0050の構成を適用した甲1適用構成に対して、さらに当該甲4発明の構成を適用することは、当業者といえども容易に想到し得ることではない。加えて、仮に上記適用をしたとして、外部の「認証サーバ400及び認証支援サーバ500」によって、予め記憶された「確認情報」を用いて既に認証している以上、さらに「管理サーバ20」において「本人確認できた」ことを判断するべき理由はないから、直接「事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ように構成されるものとするのが相当であり、本件特許発明1に至るとはいえない。 甲1発明に甲6発明を適用する場合についても、甲1発明を甲1適用構成とした上で、さらに甲6発明を適用することは、当業者といえども容易に想到し得ることではない。加えて、甲6発明には、そのシステムを構成するサーバ、及び、各サーバの機能について特定されていないことから、仮に上記適用をしたとしても、「管理サーバ20」において、「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し」、「本人確認できた」と判断した場合に、「事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ことは、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 そして、その他の甲号証にも、相違点1-6に係る本件特許発明1の構成について開示されているとはいえない。 以上のとおりであるから、上記相違点1-6に係る本件特許発明1の構成は、甲1ないし甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 なお、仮に、甲1の段落0050の記載に基づいて、甲1発明の「管理サーバ20」を、「固有URLのアクセス先にアクセスし、URLアクセス条件を満たしている場合には、通常のURLにアクセスして、携帯端末40にログイン画面を表示する処理を実行し、本人確認できた場合」に、「事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ことが、容易に想到できたことであるとしても、当該仮定した事項に加えて、SMSメールの「固有URL」を「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」とし、「管理サーバ20」において、上記本人確認できた場合に、「事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ように構成することは、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (ウ)小括 上記(ア)、(イ)のとおりであるから、相違点1-1ないし1-4については検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲1発明、甲1ないし甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (2)本件特許発明2 本件特許発明2は、本件特許発明1の特定事項を全て備えるものであって、さらに「確認情報」について「前記ユーザ本人であるかを確認するための情報として複数の認証キーを含む」点を限定したものであるため、上記(1)と同様の理由により、甲1発明、甲1ないし甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (3)本件特許発明3 本件特許発明3は、上記(1)イで説示した相違点1-1ないし1-6に係る本件特許発明1の特定事項を備える「認証装置」であるから、上記(1)と同様の理由により、甲1発明、甲1ないし甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (4)本件特許発明4ないし5 本件特許発明4及び5は、本件特許発明1の「案内システム」を「方法」及び「プログラム」としたものであって、上記(1)イで説示した相違点1-1ないし1-6に係る本件特許発明1の特定事項を備えるものであるから、上記(1)と同様の理由により、甲1発明、甲1ないし甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 4.無効理由2について (1)本件特許発明1 ア.本件特許発明1と甲5発明との対比 本件特許発明1と甲5発明とを対比すると、以下のとおりである。 (a)構成要件Aについて 甲5発明において、「情報管理システム1」は、「情報管理サーバ10」と「ユーザ端末20」と「カスタマ端末30」と「金融機関端末40」とを備えるものである。 また、甲5発明において、「カスタマ端末30」を使用する「顧客」は、構成要件Aの「ユーザ」に相当する。 また、甲5発明において、「情報管理サーバ10」が「カスタマ端末30」に送信して表示させる「事前審査の回答閲覧画面」は、前記「顧客」が、自らが申請した「事前審査」についての回答を閲覧する画面であるから、構成要件Aの「前記ユーザのためのユーザ用画面」に相当する。 また、「情報管理サーバ10」は、「申請画面」を「カスタマ端末30」に送信して表示させることにより、「カスタマ端末30」を使用する「顧客」を「事前審査の回答閲覧画面」に“案内”しているといえ、そのような「情報管理サーバ10」を含む「情報管理システム1」も、“案内”をするシステムといい得るものである。 よって、甲5発明の「情報管理システム1」と、構成要件Aの「ユーザを事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システム」とは、後述する相違点を除いて、「ユーザを前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システム」である点において共通する。 (b)構成要件Bについて 甲5発明において、「情報管理サーバ10と、ユーザ端末20と、カスタマ端末30と、金融機関端末40とは、通信ネットワークNを介して接続」されているところ、「カスタマ端末30」は「通信ネットワークN」に接続可能といえる。 また、甲5発明の「通信ネットワークN」は、構成要件Bの「ネットワーク」に相当する。 また、甲5発明の「カスタマ端末30」は、「タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、携帯電話機、PDA等」であるところ、「タブレット端末」、「スマートフォン」、「携帯電話機」などの携帯型の端末であってもよいと理解できるから、構成要件Bの「携帯端末」に相当する場合を含む。 また、甲5発明において、「カスタマ端末30」は、「顧客」が所持するものであることは明らかである。 よって、甲5発明において、「情報管理システム1」が備える「カスタマ端末30」は、構成要件Bの「前記ユーザが所持し、ネットワークに接続可能な携帯端末」に相当する。 (c)構成要件Cについて 甲5発明において、「ユーザ端末20」は、「不動産会社」という「事業者」において使用されるものであって、「不動産会社」は、不動産の販売・貸借を仲介等するサービスを提供する事業者であるところ、“サービス事業者の事業者装置”といい得るものである。 また、前記(b)を参酌すれば、「ユーザ端末20」は、「通信ネットワークN」に接続可能といえる。 よって、甲5発明において、「情報管理システム1」が備える「ユーザ端末20」は、構成要件Cの「前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の事業者装置」に相当する。 (d)構成要件Dについて 甲5発明の「ステップS100」において、「ユーザ端末20」から「情報管理サーバ10」に送信される「申込情報」には、「顧客の本人確認」に使用される「氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報」すなわち「本人確認情報」が含まれている。 そして、甲5発明の「ステップS200」において、「情報管理サーバl0」の「本人確認管理部133」は、「カスタマ端末30」に対し、前記「本人確認情報」の入力を要求し、登録済みの「本人確認情報」と一致するか否かを判定することにより「本人確認」を行うものと認められる。 ここで、甲5発明の「氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報」すなわち「本人確認情報」を含む「申込情報」は、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報」に相当し、甲5発明において、「申込情報」に基づいて「本人確認」をすることは、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認する」ことに相当する。 また、前記(b)を参酌すれば、「情報管理サーバ10」は、「通信ネットワークN」に接続可能といえる。 また、甲5発明の「情報管理サーバ10」は「事前審査の申込情報を管理する」ものであり、その管理・運営を行う者を、“サービス事業者”と称することは任意である。また、甲5発明の「情報管理サーバ10」は、前記「本人確認」に係る機能を有しているところ、“認証装置”ともいい得るものである。 よって、甲5発明において、「情報管理システム1」が備える「情報管理サーバ10」と、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認するとともに前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する、前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の認証装置」とは、「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認する、前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の認証装置」である点において共通する。 (e)構成要件Eについて 甲5発明において、「ユーザ端末20」から「情報管理サーバ10」に送信される「申込情報」に含まれる「氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報」すなわち「本人確認情報」は、構成要件Eの「前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報」に相当する。 よって、甲5発明において、「申込情報」が「氏名、電話番号、および生年月日の3つの情報」すなわち「本人確認情報」を含むことと、構成要件Eの「前記ユーザ情報は、前記携帯端末の携帯番号と、前記ユーザ用画面に誘導するユーザ用画面のURLと、前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報と、を含」むこととは、「前記ユーザ情報は、前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報、を含」む点において共通する。 (f1)構成要件F1について 甲5発明において、「情報管理サーバ10」は、「ステップS100」において、「ユーザ端末20」から「申込情報」を受信して登録したとの条件を満たした場合に、「申込情報が登録された旨と、当該申込情報による事前審査の申請画面にアクセスするためのURLとが記載されたメールを、顧客のメールアドレスに送信」するものと認められる。 ここで、甲5発明において、「ユーザ端末20」から「申込情報」を受信して登録したとの条件を満たした場合と、構成要件F1の「前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合」とは、「所定の条件をクリアしている場合」である点において共通する。 また、甲5発明の「ステップS200」において、「カスタマ端末30が、情報管理サーバ10から送信されたメールに記載されたURLにアクセスすると、情報管理サーバ10は、本人確認画面を送信してカスタマ端末30に表示させ、本人確認情報を要求」するところ、「ステップS100」において「情報管理サーバ10から送信されたメールに記載されたURL」は「本人確認画面」の場所(サイト)にアクセスする“アクセス情報”といい得るものである。 そして、甲5発明の上記「本人確認画面」の場所(サイト)と構成要件F1の「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイト」とは、「前記本人確認を行うサイト」である点において共通する。 そうすると、甲5発明の「ステップS100」において送信される、前記「URL」が記載(付加)された「メール」と、「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメール」とは、「前記本人確認を行うサイトにアクセスするアクセス情報を付加したメール」である点において共通する。 加えて、「ステップS100」の後、「ステップS200」において、「カスタマ端末30が、情報管理サーバ10から送信されたメールに記載されたURLにアクセスする」処理を実行しているところ、「ステップS100」において、「情報管理サーバ10」が「メール」を「顧客のメールアドレス」に送信することは、「カスタマ端末30」宛に前記「メール」を送信することに他ならない。 よって、甲5発明の「ステップS100」において、「情報管理サーバ10」が前記「URL」が記載(付加)された「メール」を「顧客のメールアドレス」に送信する処理と、構成要件F及びF1において、「前記認証装置は、」「前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報を付加したSMSメールを送信する処理」を行うこととは、「前記認証装置は、」「所定の条件をクリアしている場合、前記携帯端末宛に、前記本人確認を行うサイトにアクセスするアクセス情報を付加したメールを送信する処理」を行う点において共通する。 (f2)構成要件F及びF2について 甲5発明の「情報管理サーバ10」は、「ステップS200」において「本人確認画面を送信してカスタマ端末30に表示させ、本人確認情報を要求し、本人確認」する処理を行うものであるところ、上記処理と、構成要件F及びF2における「前記認証装置は、」「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合、前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理」とは、「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認する処理」である点において共通する。 イ.一致点、相違点 上記(1)によると、本件特許発明1と甲5発明とは、以下の点において、一致し、また、相違する。 (ア)一致点 「ユーザを前記ユーザのためのユーザ用画面に案内する案内システムであって、 前記案内システムは、 ユーザが所持し、ネットワークに接続可能な携帯端末と、 前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の事業者装置と、 前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認する、前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の認証装置とを備え、 前記ユーザ情報は、前記ユーザ本人であるかを確認する確認情報を含み、 前記認証装置は、 所定の条件をクリアしている場合、前記本人確認を行うサイトにアクセスするアクセス情報を付加したメールを送信する処理と、 前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認する処理と、 を行うことを特徴とする 案内システム。」 (イ)相違点 a.相違点2-1 本件特許発明1では、「ユーザ用画面」が「事業者が提供する」ものであるのに対し、甲5発明ではそのような特定はされていない点。 b.相違点2―2 本件特許発明1では、「前記ユーザ情報」は、「前記携帯端末の携帯番号と、前記ユーザ用画面に誘導するユーザ用画面のURL」を含むのに対し、甲5発明にはそのような特定がない点。 c.相違点2-3 本件特許発明1では、「前記携帯番号の利用履歴が条件をクリアしている場合」に「SMSメール」を送信するのに対し、甲5発明においては、「ユーザ端末20」から「申込情報」を受信して登録したことを条件として、「メール」を送信する点。 d.相違点2-4 本件特許発明1では、「認証装置」は、「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認するとともに前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する」のに対して、甲5発明では、「前記事業者装置が提供するユーザ情報に基づいて、本人確認する」とともに「申請画面」を「カスタマ端末30」に送信して表示させるものである点。 e.相違点2-5 「本人確認を行うサイト」が、本件特許発明1においては、「Webアプリケーションのサイト」であるのに対し、甲5発明においては、「本人確認画面」の場所(サイト)である点。 f.相違点2-6 「本人確認できた場合」に、本件特許発明1においては、「前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行う」のに対し、甲5発明においては、「情報管理サーバ10」が提供する「申請画面」を「カスタマ端末30」に送信して表示させる点。 ウ.相違点についての判断 事案に鑑みて、まず、相違点2-3、2-6について検討する。 (ア)相違点2-3 甲2発明及び甲3発明にあるように、携帯端末の携帯番号の利用履歴が所定の条件をクリアしている場合に、前記携帯端末宛にSMSメールを送信するSMS送信装置は、本件特許出願時における公知技術であると認められる。 ここで、甲2発明及び甲3発明は、所定の電話番号に対して、定期的に発呼してその結果を取得し、所定期間蓄積した使用履歴情報を用いることにより、当該電話番号が有効性を判定するものといえる。 一方で、甲5発明の「カスタマ端末30」は、「タブレット端末、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、スマートフォン、携帯電話機、PDA等」が例示されているに留まり、SMSメールを送受信可能であることが明らかな端末、すなわち、「スマートフォン」又は「携帯電話機」に限定されていないことからすると、甲5発明から相違点2-3に係る本件特許発明1の構成に到達するためには、まず、甲5発明に係る「カスタマ端末30」として、「SMSメール」を送受信可能な「スマートフォン」又は「携帯電話機」に特定し、かつ、「情報管理サーバ10」が送信する「メール」を「スマートフォン」又は「携帯電話機」が送受信可能なインターネットを介したメールではなく、「SMSメール」に限定した上で、さらに、「情報管理サーバ10」について、上記所定の電話番号に対して、定期的に発呼してその結果を取得し、所定期間蓄積した使用履歴情報を用いることにより、当該電話番号が有効性を判定するという公知技術を適用しなければならない。 そうすると、当業者といえども、このような複数段階の変更を想起することが容易であるとはいえない。 そして、その他の甲号証にも、相違点2-3に係る本件特許発明1の構成について開示されているとはいえない。 したがって、当業者といえども、甲5発明から、相違点2-3に係る本件特許発明1の構成に到達することが容易であるとはいえない。 (イ)相違点2-6 甲1の段落0050には、「管理サーバ20で記憶しているが、お知らせ画面等を事業者サーバ10で記憶してもよい。その場合には、お知らせ画面等のURLを管理サーバ20の管理請求データとして記憶し、固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する。」と記載されている。また、甲4発明は、認証に成功した場合、事業者装置であるサービス提供事業者サーバ200にリダイレクトして、所定のサービスを提供する構成を有するものといえる。 これに対し、甲5の段落0044によると、甲5発明における「事業者装置」である「ユーザ端末20」は、情報管理サーバに対して申込情報の登録処理を行うために、不動産会社の店頭において操作する端末であって、情報の入出力を行う装置であると解されるところ、ネットワークを介してカスタマ端末30に申請画面を提供する、あるいは、認証が成功した場合に「ユーザ端末20」にリダイレクトしてサービスを提供させる等のサーバとしての機能を想定したものとはいえない。 そうすると、甲5発明において、上記甲1に記載された事項、あるいは、甲4発明の構成を採用すべき、動機付けは認められない。 また、仮に上記動機付けがあったとしても、金融機関の金融機関端末40によって提供される回答に基づく「ユーザ用画面」(「事前審査の回答閲覧画面」)を、異なる事業者である不動産会社の「ユーザ端末20」が提供するようにすること、及び、「本人確認」を「管理サーバ20」で行い、「ユーザ用画面」の提供を「ユーザ端末20」において行うように役割分担することは、当業者といえども容易に発明することができたものとはいえない。 そして、その他の甲号証にも、相違点2-6に係る本件特許発明1の構成について開示されているとはいえない。 なお、本件特許発明1においては、「認証装置」が「本人確認できた」と判断した場合に、「前記ユーザ用画面に誘導する」処理を行うものであるところ、甲5発明における「ユーザ端末30」によって提供される申請情報に基づく「申請画面」を、本件特許発明1の「ユーザ用画面」に相当するものと仮定して検討しても、上記の説示と同様であるから、上記仮定した構成において、上記甲1に記載された事項、あるいは、甲4発明の構成を採用すべき動機付けはなく、当該動機付けがあったとしても、「本人確認」を「管理サーバ20」で行い、「ユーザ用画面」の提供を「ユーザ端末20」において行うように役割分担することは、当業者といえども容易に発明することができたものとはいえない。よって、上記仮定した構成においても、上記相違点2-6に係る本件特許発明1の構成は、甲5発明に基づいて、当業者が容易に想到できたことではない。 したがって、当業者といえども、甲5発明から、相違点2-6に係る本件特許発明1の構成に到達することが容易であるとはいえない。 (ウ)小括 上記(ア)、(イ)のとおりであるから、相違点2-1、2-2、2-4、2-5については検討するまでもなく、本件特許発明1は、甲5発明、甲1ないし甲4、甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (2)本件特許発明2 本件特許発明2は、本件特許発明1の特定事項を全て備えるものであって、さらに「確認情報」について「前記ユーザ本人であるかを確認するための情報として複数の認証キーを含む」点を限定したものであるため、上記(1)と同様の理由により、甲5発明、甲1ないし甲4、甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (3)本件特許発明3 本件特許発明3は、上記(1)イで説示した相違点2-1ないし2-6に係る本件特許発明1の特定事項を備える「認証装置」であるから、上記(1)と同様の理由により、甲5発明、甲1ないし甲4、甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 (4)本件特許発明4ないし5 本件特許発明4及び5は、本件特許発明1の「案内システム」を「方法」及び「プログラム」としたものであって、上記(1)イで説示した相違点2-1ないし2-6に係る本件特許発明1の特定事項を備えるものであるから、上記(1)と同様の理由により、甲5発明、甲1ないし甲4、甲6、甲8に記載された事項、及び、甲11、12に記載された周知技術に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえない。 5.請求人の主張について (1)請求人の主張 請求人は各無効理由について、以下の主張をしている。 ア.無効理由1について (ア)一致点(「…サイトにアクセスするアクセス情報」)について 「甲1発明は、「固有URL」によって管理サーバ20にアクセスして、管理サーバ20は、URLアクセス条件をチェックし、URLアクセス条件を満たしている場合には、ログイン画面を表示する、すなわち、本人確認します(甲第1号証図6、段落0048)。そうすると、管理サーバ20は、本人確認するサイトを提供すると解することができ、「固有URL」は、その本人確認するサイトにアクセスするアクセス情報に相当します。」(弁駁書第3頁、第4頁、上申書第3頁等) (イ)相違点1-5について 「甲1発明では、URLアクセス条件を満たすと、ネット用回線を介して携帯端末40にログイン画面を表示し、ここで認証コードを入力すると、ネット用回線を介して管理サーバ20へ送られます。URLアクセス条件は、段落0024に記載されているように、所定の日時が過ぎたり、支払いが終了したりする場合に通常とは異なったURLにアクセスするなど、通常のURLにアクセスするか否かを決める条件です。そして、甲1発明ではURLアクセス条件というステップを介しているが、SMSで送ったURLは、最終的には暗証番号を求める認証を行うために用いられます。したがって、甲1発明において、URLアクセス条件を外して直接的に認証を行うことは、当業者が容易になし得たことです。」(請求人陳述要領書第3頁、請求人上申書第6頁等) (ウ)相違点1-6について 「甲第1号証の0050段落には、「お知らせ画面等を事業者サーバ10で記憶してもよい。その場合には、お知らせ画面等のURLを管理サーバ20の管理請求データとして記憶し、固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する。」と記載されている。甲1発明は、認証後にお知らせ画面を送信するものであるから、「本人確認できた場合」に、本件特許発明1のように、「前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行う」ことに進歩性はない。」(請求書第40頁ないし第41頁) イ.無効理由2について (ア)一致点(「事業者」、「事業者装置」)について 「甲5発明において、「情報管理システム1」が備える「ユーザ端末20」及び「金融機関端末40」と、構成要件Cの「前記ネットワークに接続可能なサービス事業者の事業者装置」とは、「前記ネットワークに接続可能な事業者の事業者装置」である点において共通する。」(請求書第44頁ないし第45頁) (イ)一致点(「本人確認」) 「また、甲5発明の「ステップS400」において、「情報管理サーバ10」が、「事前審査の回答閲覧画面」を「カスタマ端末30」に送信して表示させることは、構成要件Dの「前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する」ことに相当する。」(請求書第45頁) 「また、構成要件F2は、「本人確認できた場合」に遅滞なく「前記ユーザ用画面のURLに基づいて、前記事業者装置が提供するWeb画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理」を行うものとは限定しておらず、そのように限定して解釈すべき事情があるとも認められない。 したがって、甲5発明において、…「本人確認に成功」した後、さらに、会員IDおよびパスワードによる認証等の種々の処理を経た「ステップS400」において、「事前審査の回答閲覧画面をカスタマ端末30に送信して表示させる」処理を実行することと、構成要件F及びF2の「前記認証装置は、」「…本人確認できた場合、…前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理」を行うこととは、「前記認証装置は、」「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し、本人確認できた場合、所定の画面を携帯端末に表示させる指示を行うことで、前記携帯端末を前記ユーザ用画面に誘導する処理」を行うことである点において共通する。」(請求書第48頁) (2)請求人の主張に関する検討 上記請求人の主張について検討する。 ア.無効理由1について (ア)一致点(「…サイトにアクセスするアクセス情報」)について 上記(1)ア(ア)によると、請求人は、甲1発明において、「管理サーバ20」は、「通常のURL」によって示されるアクセス先であるから、本人確認するサイトを提供すると解することができ、「固有URL」は、当該「管理サーバ20」にアクセスするものであるから、本人確認するサイトにアクセスするアクセス情報に相当するものである、と主張していると認められる。 ここで、甲1発明において、「固有URL」によって示されるサイトは、URL条件のチェックに係る機能手段を提供するものであり、また、「通常のURL」によって示されるサイトは、本人確認の機能手段を提供するものであるといえる。そして、「サーバ」と「サイト」とは、必ずしも1対1に対応付けられるものではなく、1つのサーバに、それぞれが異なる機能手段を提供する複数のサイトを実装することが、本件出願時の技術常識であることからすると、甲1発明において、「固有URL」によって示されるサイトと「通常のURL」によって示されるサイトとが同一の「管理サーバ20」に実装されているとしても、「固有URL」によって示されるサイトは、本人確認の機能手段を提供するものとはいえない。 よって、「固有URL」は、本人確認するサイトにアクセスするアクセス情報であるとはいえないから、上記一致点に係る請求人の主張は認められない。 (イ)相違点1-5について 上記3.(1)ウ(ア)で説示したとおり、甲1発明の上記「固有URL」を、目的や作用が異なる「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」を採用すべき動機付けは認められない。さらに、ガス料金などの料金の請求を行う際に、決済の有無や請求猶予の有無などの請求に係るチェックを行う必要があることは、本願出願時の技術常識であるところ、仮に上記動機付けがあったとしても、上記採用した場合には、請求に係るチェックを行ことができないものとなることからすると、上記「固有URL」を「前記本人確認を行うWebアプリケーションのサイトにアクセスするアクセス情報」に置き換えることには、阻害要因が存在するといえる。 よって、相違点1-5に係る本件特許発明1の構成は、甲1発明に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえないから、上記相違点1-5に係る請求人の主張は認められない。 (ウ)相違点1-6について 上記3.(1)ウ(イ)で説示したとおり、本件特許発明1においては、「認証装置」が、「前記サイトにアクセスして入力された入力情報と前記確認情報が一致し」、「本人確認できた」と判断した場合に、「前記ユーザ用画面に誘導する」処理を行うものであるのに対して、上記甲1適用構成は、「管理サーバ20」が「固有URLへのアクセスから事業者サーバ10で記憶したお知らせ画面等のURLへ移送する」ものであって、管理サーバ20(「認証装置」)が「本人確認できた」と判断した場合に、「前記ユーザ用画面に誘導する」との構成については特定されているとはいえない。そして、甲1適用構成に対して、当該甲4発明の構成、あるいは、甲6発明の構成を適用することは、当業者といえども容易に想到することができたものではなく、仮に適用したとしても、本件特許発明1に至るとはいえない。 よって、上記相違点1-6に係る本件特許発明1の構成は、甲1発明、甲1に記載された事項、甲4発明、及び、甲6発明に基づいて、当業者が容易に発明することができたものとはいえないから、上記相違点1-6に係る請求人の主張は認められない。 イ.無効理由2について (ア)一致点(「事業者」、「事業者装置」)について 上記(1)イ(ア)によると、請求人は、甲5発明の「不動産会社」及び「金融機関」と、「不動産会社のユーザ端末20」及び「金融機関の金融機関端末40」とは、それぞれ本件特許発明1の「事業者」と、「事業者装置」とに対応するものと主張していると認められる。 ここで、本件特許発明1の構成要件Aの「事業者が提供する前記ユーザのためのユーザ用画面」における「事業者」と、構成要件Cの「前記事業者の事業者装置」、構成要件Dの「前記事業者装置が提供するユーザ情報」、構成要件F2の「前記事業者装置が提供するWeb画面」における「前記事業者」とは、同一の事業者であると解される。 これに対して、異なる事業者から提供される情報やサービスは、それぞれに独立して行われることが、商業における常識的事項であるところ、甲5にも、「不動産業者」と「金融業者」とを一体と見なすことができるような記載又は示唆はないため、甲5発明の「不動産業者」と「金融機関」とは、異なる事業者であると解さざるを得ないから、「不動産業者」と「金融機関」とを、本件特許発明1の「事業者」に対応させて、例えば、ユーザ情報を提供する「事業者」を「不動産業者」とし、ユーザ用画面を提供する事業者を「金融機関」とする理由は認められない。 したがって、上記一致点に係る請求人の主張は認められない。 (イ)一致点(「本人確認」) 上記(1)イ(イ)によると、請求人は、甲5発明の「事前審査の申請画面」にアクセスした際に要求される「本人確認」、及び、その後の処理で表示される「事前審査の回答画面」とは、本件特許発明1の「前記ユーザ用画面」を提供する者が本人であることを確認するための「本人確認」、及び、それにより表示される「前記ユーザ用画面」とに相当するものである、と主張していると認められる。 ここで、本件特許発明1における「本人確認」の技術的意義は、「前記ユーザ用画面」にアクセスするためのものであるから、「前記ユーザ用画面」が提供される者を「本人確認」するものであるといえる。 これに対して、甲5発明における、「事前審査の申請画面」のアクセスした際の「本人確認」の技術的意義は、当該「事前審査の申請画面」が提供される者を「本人確認」するものであって、その後の異なるアクセスによって表示される「事前審査の回答画面」が提供される者を本人確認するものとはいえない。 そして、本人確認が必要な情報に対して、異なるタイミングでアクセスされる場合には、それぞれのタイミングにおいて本人確認を行うことが、本件特許出願時の技術常識であるところ、甲5発明における、「事前審査の申請画面」と「事前審査の回答画面」とは異なるタイミングでアクセスされるものであって、「事前審査の申請画面」における上記本人確認を、「事前審査の回答画面」における本人確認とすることは、本件出願時の技術常識であるともいえない。 したがって、上記一致点の認定に関する請求人の主張は認められない。 (ウ)請求人による本件特許発明1ないし5と甲5発明のと対比及び相違点の容易性に係る主張について 請求人の本件特許発明1ないし5と甲5発明との対比及び相違点の容易性に係る主張は、上記(1)イ(ア)及び(イ)に記載した一致点を前提とするものであるところ、上記(ア)(イ)のとおりであるから、請求人の当該主張は採用できない。 6.小括 上記で検討したとおり、本件特許発明1ないし5に係る特許は、特許法第29条第2項の規定に違反してされたものではないため、同法第123条第1項第2号に該当しない。 したがって、上記無効理由1、2により、無効とすることはできない。 第6 むすび 以上、請求人の主張する無効理由1、2、及び、提出した証拠によっては、本件特許発明1ないし5に係る特許を無効にすることはできない。 そして、審判に関する費用については、特許法第169条第2項において準用する民事訴訟法第61条の規定により、請求人が負担すべきものとする。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-800079

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