特許訂正審判
2023-390008
キナゾリン化合物並びにその調製方法、使用及び医薬組成物
- 審判番号
- 2023-390008
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 訂正審判(訂正の審決)
- 出願番号
- 特願2019-534817
- 登録番号
- 7077323
- 請求日
- 2023年01月16日
- 審決日
- 2023年03月13日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 訂正認容
- 当事者
- 【請求人】中国医学科学院薬物研究所
- 【請求人代理人】池田 成人
- 【請求人代理人】酒巻 順一郎
- 【請求人代理人】野田 雅一
- 【請求人代理人】渡辺 欣乃
- 審判長/審判官
- 審判長 阪野 誠司
- 審判官 関 美祝
- 審判官 冨永 保
- 分類
- P141 .851-Y (C07D) / P141 .853-Y (C07D) / P141 .857-Y (C07D)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 特許法126条1項3号特許法126条1項4号特許法126条5項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第126条第1項、特許法第126条第5項、特許法第126条第3項、特許法第126条第7項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特許第7077323号に関する訂正審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
特許第7077323号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-21〕、〔22-35〕について訂正することを認める。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本件訂正審判の請求に係る特許第7077323号は、2017年12月26日(パリ条約による優先権主張外国庁受理 2016年12月26日 中国(CN) 3件)を国際出願日とする特願2019-534817号の請求項1~35に係る発明について、令和4年5月20日に特許権の設定登録がされたものである。
そして、令和5年1月16日に本件訂正審判の請求がされた。
第2 請求の趣旨及び訂正の内容
1 請求の趣旨
本件訂正審判の請求の趣旨は、「特許第7077323号の特許請求の範囲を本件審判請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~35について訂正すること認める、との審決を求める。」というものである。
(以下、本件訂正審判の請求を「本件請求」と、当該請求による訂正を「本件訂正」ということがある。)
2 訂正の内容
(1)訂正事項1~21
特許請求の範囲の請求項1~21を削除する。
(訂正事項1~21は、順に請求項1~21を削除するというものである。)
(2)訂正事項22
特許請求の範囲の請求項22の「前記化合物が式(IV)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは薬学的に許容される塩」との記載を、「式(IV)で表されることを特徴とする、化合物又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは薬学的に許容される塩」と訂正する。
請求項22の記載を引用する請求項23~35も同様に訂正する。
(3)訂正事項23
特許請求の範囲の請求項25に記載されたR2の選択肢のうち、
「
[図:0001398205000001.jpg]
」の3つを削除する。
請求項25の記載を引用する請求項26~30、32~35も同様に訂正する。
(4)訂正事項24
特許請求の範囲の請求項31に記載された化合物の選択肢のうち、
「
[図:0001398205000002.jpg]
」及び
「
[図:0001398205000003.jpg]
」の2つを削除する。
請求項31の記載を引用する請求項32~35も同様に訂正する。
(5)訂正事項25
特許請求の範囲の請求項32の「請求項1~31のいずれか一項」との記載を、「請求項22~31のいずれか一項」と訂正する。
請求項32の記載を引用する請求項33~35も同様に訂正する。
(6)訂正事項26
特許請求の範囲の請求項34の「請求項1~31のいずれか一項」との記載を、「請求項22~31のいずれか一項」と訂正する。
請求項34の記載を引用する請求項35も同様に訂正する。
第3 当審合議体の判断
1 一群の請求項について
本件請求は、二以上の請求項が記載された特許請求の範囲の訂正を、請求項ごとに請求するものであるので、本件請求が特許法第126条第3項の規定に適合するものであるかを検討する。
訂正事項1は請求項1について訂正することを含むものであるところ、本件訂正前の請求項2~35は、請求項1の記載を直接的・間接的に引用するから、請求項1~35は、特許法第126条第3項に規定する一群の請求項である。
そして、本件請求は、請求項1~35についてされているから、特許法第126条第3項の規定に適合する。
また、本件請求では、訂正後の請求項22~35について、当該請求項についての訂正が認められる場合には、一群の請求項の他の請求項とは別途訂正することが求められている。
2 訂正事項1~21について
(1)訂正の目的について
訂正事項1~21は、順に、請求項1~21を削除するものであるから、特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項1~21は、請求項1~21を削除するにすぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)独立特許要件について
前記(1)に記載したとおり、訂正事項1~21は、特許請求の範囲の減縮を目的とする訂正に該当するところ、請求項を削除する訂正であるから、独立特許要件を判断する対象の請求項が存在しない。
3 訂正事項22について
(1)訂正の目的について
訂正事項22は、本件訂正前の請求項22が請求項1の記載を引用するものであったのを、請求項1の記載を引用しないものとして、請求項1の記載を引用するものについて、請求項間の引用関係を解消して、独立形式の請求項へ改めるための訂正であって、特許法第126条第1項ただし書第4号に掲げる他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすることを目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項22は、請求項間の引用関係を解消して、独立形式の請求項へ改めるための訂正にすぎず、請求項22の記載内容に実質的な変更はないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)上記(1)及び(2)で述べたことは、請求項22の記載を引用する請求項23~35についても同様である。
4 訂正事項23について
(1)訂正の目的について
訂正事項23は、請求項25の記載に関するものである。本件訂正前の請求項25は請求項24の記載を引用するところ、本件訂正前の請求項25に記載のR2の選択肢のうち、「
[図:0001398205000004.jpg]
」の3つは、請求項24における、「R2が、酸素を含む3~7員のヘテロシクロアルキルであり」との特定事項を満たさず、本件訂正前の、請求項24の記載を引用する請求項25には、請求項24に記載の範囲内にない選択肢が記載されているといえるから、請求項25の記載は明瞭でない。
そして、訂正事項23は、請求項25に記載の上記3つの選択肢を削除することによって、かかる明瞭でない記載を正すものである。
したがって、訂正事項23は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項23は、請求項25におけるR2の選択肢の一部を削除するにすぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)上記(1)及び(2)で述べたことは、請求項25の記載を引用する請求項26~30、32~35についても同様である。
5 訂正事項24について
(1)訂正の目的について
訂正事項24は、請求項31の記載に関するものである。本件訂正前の請求項31は請求項22の記載を引用するところ、本件訂正前の請求項31に記載の化合物の選択肢のうち、「
[図:0001398205000005.jpg]
」及び「
[図:0001398205000006.jpg]
」が請求項22に記載の化合物に該当するかについて検討する。
本件訂正前の請求項22には「前記化合物が式(IV)で表されることを特徴とする、請求項1に記載の化合物又はその立体異性体、幾何異性体、互変異性体若しくは薬学的に許容される塩
【化8】
[図:0001398205000007.jpg]
(式中、R1はメチルであり;
Lは、単結合又はC1~3アルキレンから選択され、ここで前記C1~3アルキレンは、1つ又は複数のRaで任意選択で置換されており;
Raは、水素、ハロゲン又はC1~3アルキルから選択され;
R2は、C1~3アルコキシ、3~7員のシクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル又は5~6員のヘテロアリールから選択され・・・」と記載されている。
一方、本件訂正前の請求項31に記載の上記「
[図:0001398205000008.jpg]
」及び「
[図:0001398205000009.jpg]
」を、請求項22に記載の式(IV)にあてはめると、「
[図:0001398205000010.jpg]
」に相当する基は「
[図:0001398205000011.jpg]
」及び「
[図:0001398205000012.jpg]
」であるが、これらの基はいずれもR2に相当する「C1~3アルコキシ、3~7員のシクロアルキル、3~7員のヘテロシクロアルキル又は5~6員のヘテロアリール」を有しないため、「
[図:0001398205000013.jpg]
」に該当しない。
したがって、本件訂正前の請求項31に記載された上記2つの化合物は、請求項22に記載の化合物に該当しない。
よって、本件訂正前の、請求項22の記載を引用する請求項31には、請求項22に記載の範囲内にない化合物が記載されているから、請求項31の記載は明瞭でない。
そして、訂正事項24は、請求項31に記載の上記2つの選択肢を削除することによって、かかる明瞭でない記載を正すものである。
したがって、訂正事項24は、特許法第126条第1項ただし書第3号に掲げる明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項24は、請求項31における化合物の選択肢の一部を削除するにすぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)上記(1)及び(2)で述べたことは、請求項31の記載を引用する請求項32~35についても同様である。
6 訂正事項25及び26について
(1)訂正の目的について
訂正事項25及び26は、それぞれ、請求項32及び34における請求項1~21の引用を削除するものである。
したがって、訂正事項25及び26はいずれも特許法第126条第1項ただし書第1号に掲げる特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。
(2)新規事項の追加の有無、特許請求の範囲の拡張又は変更の存否について
訂正事項25及び26は、請求項1~21の引用を削除するにすぎないから、願書に添付した明細書、特許請求の範囲又は図面に記載した事項の範囲内の訂正であり、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更する訂正ではない。
したがって、特許法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。
(3)上記(1)及び(2)で述べたことは、請求項32の記載を引用する請求項33~35についても同様であり、請求項34の記載を引用する請求項35についても同様である。
(4)独立して特許を受けることができるものであること
前記(1)に記載したとおり、訂正事項25及び26は特許請求の範囲の減縮を目的とするものであるところ、引用する請求項の一部を削除するにすぎないから、これら訂正事項に係る訂正後における特許請求の範囲の請求項32~35に記載されている事項により特定される発明について、特許出願の際独立して特許を受けることができないとする理由はなく、特許出願の際独立して特許を受けることができるものである。
したがって、特許法第126条第7項の規定に適合する。
第4 むすび
以上のとおり、本件訂正は、特許法第126条第1項ただし書第1号、第3号及び第4号に掲げる事項を目的とし、かつ、同法同条第5項~第7項の規定に適合するものである。
よって、結論のとおり審決する。
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