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特許拒絶査定不服審判

2023-019218

商品庫、および販売方法

審判番号
2023-019218
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2020-002060
請求日
2023年11月13日
審決日
2025年01月20日
公報発行日
2025年02月28日
結論
原査定取消(特許/登録すべき)
当事者
  • 【請求人】サントリーホールディングス株式会社
  • 【請求人代理人】谷川 英和
審判長/審判官
  • 審判長 山澤 宏
  • 審判官 篠塚 隆
  • 審判官 村松 貴士
分類
P18 .121-WY (G07F) / P18 .4 -WY (G07F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第39条第2項、特許法第29条第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2020- 2060「商品庫、および販売方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 3年 5月20日出願公開、特開2021- 77312、請求項の数(4)〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 原査定を取り消す。 本願の発明は、特許すべきものとする。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和元年11月11日の出願である特願2019-203851号の一部を、令和2年1月9日に新たな特許出願(特願2020-2060号)としたものであって、その後の手続の概要は以下のとおりである。 令和 4年10月13日 :手続補正書の提出 令和 5年 6月13日付け:拒絶理由通知書 令和 5年 7月26日 :意見書、手続補正書の提出 令和 5年 9月 1日付け:拒絶査定 令和 5年11月13日 :審判請求書の提出 令和 6年 7月 5日付け:拒絶理由通知書 令和 6年 9月 2日 :意見書、手続補正書の提出 第2 原査定の概要 原査定(令和5年9月1日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。 (同日出願)本願請求項1-6に係る発明は、同日出願された以下の出願Aに係る発明と同一と認められ、かつ、以下の出願Aに係る発明は特許されており協議を行うことができないから、特許法第39条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> A.特願2019-203851号(特許第6831893号公報) 第3 当審拒絶理由の概要 当審が令和6年7月5日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。 (進歩性)本願請求項1、3-5に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。 <引用文献等一覧> 1.特開2012-128467号公報 第4 本願発明 本願請求項1-4に係る発明(以下「本願発明1」-「本願発明4」という。)は、令和6年9月2日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-4に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-4は以下のとおりである。 「 【請求項1】 商品である1以上の内部商品を販売し、温度調節機能を有する自動販売機と、 1以上の商品を少なくとも保管する庫であり、壁に囲まれている閉空間に外部商品が配置されている庫であり、温度調節機能を有さない庫である付属商品庫と、 前記内部商品の販売に対する決済に関する内部決済処理を行う決済部とを具備し、 前記決済部は、前記自動販売機に備えられ、 前記自動販売機には、前記付属商品庫が保管する商品である外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行う決済端末が設置され、 前記内部決済処理は、 前記自動販売機の指示受付部が受け付けた指示に対する内部商品の販売に対する決済の処理であり、前記自動販売機に投入された現金を用いた決済の処理、電子マネーカードを用いた決済の処理、クレジットカードを用いた決済の処理、スマートフォンのアプリ決済の処理、デビットカードによる決済の処理、または二次元コードを用いた決済の処理であり、 前記決済端末は、 前記外部商品を識別する外部商品識別子を受け付ける商品識別子受付手段と、 前記商品識別子受付手段が受け付けた外部商品識別子に対応する外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行う決済処理手段とを具備する、商品庫。 【請求項2】 前記壁の材質は、透明なガラスまたは透明な樹脂である、請求項1記載の商品庫。 【請求項3】 前記付属商品庫には、前記内部商品とは異なる外部商品が一つは配置されている、請求項1または請求項2記載の商品庫。 【請求項4】 請求項1に記載の商品庫を用いた内部商品と外部商品との販売方法であって、 前記商品庫が有する自動販売機であり、温度調節機能を有する自動販売機が、前記自動販売機に配置されている前記内部商品に対応する1以上の指示対象に対する指示を受け付ける指示受付ステップと、 前記指示受付ステップで受け付けられた指示に対する内部商品の販売に対する内部決済処理を行う内部決済ステップと、 前記自動販売機に設置された決済端末が、前記外部商品を識別する外部商品識別子を受け付ける商品識別子受付ステップと、 前記決済端末が、前記商品識別子受付ステップで受け付けられた外部商品識別子に対応する外部商品の販売に対する外部決済処理を行う外部決済ステップとを具備し、 前記内部決済処理は、 前記自動販売機の指示受付部が受け付けた指示に対する内部商品の販売に対する決済の処理であり、前記自動販売機に投入された現金を用いた決済の処理、電子マネーカードを用いた決済の処理、クレジットカードを用いた決済の処理、スマートフォンのアプリ決済の処理、デビットカードによる決済の処理、または二次元コードを用いた決済の処理である、販売方法。」 第5 引用文献1、引用発明 1 引用文献1、引用発明 (1)引用文献1 当審拒絶理由に引用された引用文献1には、図面とともに下記の記載がある(下線は当審で付した。以下同じ。)。 ア 「【0020】 図1から図4において、自動販売機本体10の前面を覆う外扉11はヒンジ機構を介して回動自在に軸支されており、外扉11の上部には、商品サンプル展示室13を有し、内部に缶、ビン等の商品サンプル14を備え、商品サンプル14に対応してそれぞれ選択ボタン15を設けている。 【0021】 また、商品サンプル展示室13の下方には、商品の広告などを掲示する広告パネル室16と貨幣を投入する金銭投入口17および携帯端末などの非接触端末の電子マネーによる決済が可能な読書き手段18とを備えている。また、金銭投入口17や読書き手段18の下部には、利用者が選択した商品をしゃがみ姿勢で取り出す商品取出口19が備えられている。 【0022】 自動販売機本体10の側部には、自動販売可能な物品収納装置20を併設し、物品収納装置20は収納ユニット21を複数組み合わせて構成している。なお、物品収納装置20は外扉11のヒンジ機構とは反対側の側部に併設し、複数の物品収納装置20の最下段は商品取出口19と略同一高さとし、最上段は利用者(通常の大人)の手が届くか、あるいは目線程度の高さとしている。 【0023】 また、自動販売可能な物品収納装置20の電源は親機となる自動販売機本体10の電源を兼用している。さらに、自動販売可能な物品収納装置20の入金機能も親機となる自動販売機本体10の入金機能を兼用している。 【0024】 自動販売可能な物品収納装置20を構成する収納ユニット21は外殻を構成する箱体22と引き出し構造のコラム23を備え、コラム23の前面には内部を視認可能な扉24およびハンドル25を備えている。また、箱体22の前面には、選択ボタン26および表示部27を有している。コラム23は両側面のレール28と移動ローラ29を備え、箱体22の内面の固定ローラ30とで引き出し可能としている。 【0025】 また、図5、6に示すように、コラム23は上面を開口し、内部に仕切板31を着脱可能に複数備え、前後方向に複数の商品収納部を形成する。仕切板31の側面上部の一方には側面突起部32、他方には係合部33、底面には底面突起部34を一体に形成し、コラム23の両側上辺の前後方向に形成した複数の切欠部35に仕切板31の側面突起部32および係合部33を差し込むことで仕切板31の任意の位置決めを行うことができる。 【0026】 なお、1つの収納ユニット21内には基本的に同一商品を収納するように仕切板31で等間隔で仕切り商品収納部(区画部)を形成している。」 イ 「【0031】 また、図13に示すように、収納ユニット21を上下に重ねて設置する場合、脚51を介して固定するとともに、それぞれの連動部材48を連接している。これにより、上下に重ねて配置した複数の収納ユニット21を、最上段に設置したコラム23の1つのカギ47の動作により上下複数のコラム23のロック状態の維持・解除を行うことができる。」 ウ 「【0043】 まず、リセットスイッチ55がON状態で、自動販売機本体10の金銭投入口17への投入金額が商品価格に達した場合、あるいは読書き手段18での決裁により販売可能とする信号が出されると収納ユニット21の前面に備えた販売可能ランプ(図示せず)を点灯する。そして、収納ユニット21の前面に備えた選択ボタン26が押されると、販売可能ランプを消灯するとともにソレノイド44に通電しコラム23の引き出し動作を可能とする。 【0044】 コラム23が利用者により引き出されるとコラムスイッチ36のOFF動作でソレノイド44の通電を停止し係止部材46をロック状態とする。これにより、コラム23の最前部である商品収納部(第1コラム)の仕切板31の係合部33が係合するまで引出し可能となり、商品を上方から取出し可能となる。」 エ 「【0056】 また、上面を開口した引き出し構造のコラム23で、内部に仕切板31を着脱可能に複数備え、仕切板31には側面に係合部33を有し、コラム23の引き出し位置を規制する規制手段を備えた自動販売可能な物品収納装置20は、親機となる親機となる自動販売機本体10に併設配置しているので、通常の缶、ビン、ペットボトル等の自動販売に加え、販売商品の汎用性を高めた自動販売用物品収納装置により、利用者のニーズを高めるとともに販売商品の多様性に対応することができ、自動販売機の親機と子機での相乗効果により販売効率を高めることができる。」 オ 【図1】「 [図:0001418936000001.jpg] 」 カ 【図2】「 [図:0001418936000002.jpg] 」 キ 【図3】「 [図:0001418936000003.jpg] 」 ク 【図4】「 [図:0001418936000004.jpg] 」 ケ 【図5】「 [図:0001418936000005.jpg] 」 コ 【図6】「 [図:0001418936000006.jpg] 」 (2)引用発明 上記(1)から引用文献1には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。 「自動販売機本体10の前面を覆う外扉11の上部には、商品サンプル展示室13を有し、内部に缶、ビン等の商品サンプル14を備え、商品サンプル14に対応してそれぞれ選択ボタン15を設け、商品サンプル展示室13の下方には、貨幣を投入する金銭投入口17および携帯端末などの非接触端末の電子マネーによる決済が可能な読書き手段18とを備え、 自動販売機本体10の側部には、自動販売可能な物品収納装置20を併設し、物品収納装置20は収納ユニット21を複数組み合わせて構成し、 収納ユニット21は外殻を構成する箱体22と引き出し構造のコラム23を備え、コラム23は内部に仕切板31を着脱可能に複数備え、前後方向に複数の商品収納部を形成し、 自動販売可能な物品収納装置20の入金機能も自動販売機本体10の入金機能を兼用し、 自動販売機本体10の金銭投入口17への投入金額が商品価格に達した場合、あるいは読書き手段18での決裁により販売可能とする信号が出されると収納ユニット21の前面に備えた販売可能ランプを点灯し、収納ユニット21の前面に備えた選択ボタン26が押されると、販売可能ランプを消灯するとともにソレノイド44に通電しコラム23の引き出し動作を可能とし、 自動販売可能な物品収納装置20は、自動販売機本体10に併設配置しているので、通常の缶、ビン、ペットボトル等の自動販売に加え、販売商品の汎用性を高めた自動販売用物品収納装置により、利用者のニーズを高めるとともに販売商品の多様性に対応することができる、自動販売機本体10及び物品収納装置20。」 2 引用文献2 (1)引用文献2 令和5年6月13日付け拒絶理由通知書において先行技術文献として提示された特開平11-039546号公報(以下「引用文献2」という。)には、図面ともに下記の記載がある。 ア 「【0002】 【従来の技術】従来、例えば、駅構内で商品を販売するには、自動販売機を設置することのほかに、有人の売店を設置することによって行われていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、自動販売機に提示されていない商品であって、売店でしか取り扱っていない商品は、売店の営業時間を過ぎた夜間や早朝などでは、購買することができなかった。また、自動販売機に提示されている商品であっても、現金の持ち合わせがなければ購買することができなかった。」 イ 「【0023】この実施の形態は、本発明に係る無人売店システムを、図1に示すように、駅構内のプラットホームに設置される売店に適用したものである。この無人売店システムは、商品を陳列するため台である商品陳列台1と、商品陳列台1に陳列されている商品のバーコードおよびプリペイド情報が記憶されているICカードからプリペイド情報を読み取ってそれらの情報を管理する価格読取支払装置2と、ICカードで商品が購買可能な自動販売機3と、防犯監視用カメラ4と、で構成されており、価格読取支払装置2と自動販売機3とは、データを伝送するためのデータ伝送路5で接続されている。 【0024】価格読取支払装置2は、図2に示すように、商品陳列台1に陳列されている商品のバーコードを読み取るバーコード読取装置2aと、ICにプリペイド情報が記憶されているICカードに対してプリペイド情報の読み取りおよび書き込みを行うICカード読取/書込装置2bと、データの入力およびデータの表示が可能なヒューマンインターフェースとしてのタッチパネル2cと、バーコード読取装置2a、ICカード読取/書込装置2bおよびタッチパネル2cとのデータの入出力を行うインターフェース部2dと、データの読み出しおよび書き込みが可能な主記憶装置2eと、演算およびシステム全体を制御する演算処理装置2fと、で構成されており、インターフェース部2d、主記憶装置2eおよび演算処理装置2fは、データを伝送するための信号線であるバスで相互に接続されている。なお、ここで利用されるICカードは、プリペイド方式による乗車券と兼用可能となっている。 【0025】自動販売機3は、図3に示すように、商品を蓄積して購買者が所定の金銭の額を支払ったものと判定されたときに商品を提供する商品提供装置3aと、ICカード読取/書込装置2bと同一機能を有するICカード読取/書込装置3bと、タッチパネル2cと同一機能を有するタッチパネル3cと、インターフェース部2dと同一機能を有するインターフェース部3dと、主記憶装置2eと同一機能を有する主記憶装置3eと、演算処理装置2fと同一機能を有する演算処理装置3fと、で構成されており、インターフェース部3d、主記憶装置3eおよび演算処理装置3fおよびは、データを伝送するための信号線であるバスで相互に接続されている。 【0026】主記憶装置2e,3eは、所定領域にあらかじめ演算処理装置2f,3fの制御プログラム等を格納しているROMと、ROMから読み込んだデータや演算処理装置2f,3fの演算過程で必要な演算結果を格納するRAMと、で構成されている。」 ウ 「【0028】つまり、演算処理装置2fでは、次のようにして処理を実行する。まず、図4に示すように、ステップS1に移行して、バーコード読取装置2aにより商品に付されているバーコードを読み取り、ステップS2に移行して、読み取ったバーコードに基づいて主記憶装置2eのROMに格納されている商品の価格を主記憶装置2eのRAMに読み込み、ステップS3に移行して、ICカード読取/書込装置2bによりプリペイド情報が記憶されているICカードからプリペイド情報を読み取る。 【0029】次いで、ステップS4に移行して、読み込んだ商品の名称、その価格および読み取ったプリペイド情報をタッチパネル2cに表示し、ステップS5に移行して、購買者に対して商品を購買するか否かをタッチパネル2を介して求め、購買する要求があるときには、ステップS6に移行するが、購買しない要求があるときには、一連の処理を終了する。このとき、読み取ったプリペイド情報により得られる金銭の額が商品の価格に相当しない場合には、これを理由としてその商品が購買できない旨をタッチパネル2cに表示するとともに、一連の処理を終了する。 【0030】ステップS6では、読み取ったプリペイド情報から価格に対応したプリペイド情報を減算し、ステップS7に移行して、減算値およびプリペイド情報の残高をタッチパネル2cに表示し、ステップS8に移行して、ICカード読取/書込装置2bにより減算したプリペイド情報をICカードに書き込み、ステップS9に移行して、商品の売上を集計し、一連の処理を終了する。」 エ 「【0034】ステップS15では、商品提供装置3aにより購買者に対して指定された商品を提供し、ステップS16に移行して、読み取ったプリペイド情報から価格に対応したプリペイド情報を減算し、ステップS17に移行して、減算値およびプリペイド情報の残高をタッチパネル3cに表示する。」 オ 「【0036】次に、上記実施の形態の動作を説明する。始めに、購買者が商品陳列台1に陳列されているいずれかの商品を購買しようとする場合について説明する。 【0037】まず、商品を購買しようとする購買者は、バーコード読取装置2aを利用し、所望の商品に付されているバーコードを読み取らせる。これとともに、ICカード読取/書込装置2bを利用し、プリペイド情報が記憶されている自己所有のICカードを読み取らせる。」 カ 「【0042】その次に、購買者が自動販売機3の商品提供装置3aに提示されているいずれかの商品を購買しようとする場合について説明する。まず、購買者は、ICカード読取/書込装置3bを利用し、プリペイド情報が記憶されている自己所有のICカードを読み取らせる。」 キ 「【0046】このようにして、通常売店で販売されるような商品を商品陳列台1に陳列し、購買者がそれら商品を購買しようとするときには、バーコード読取装置2aおよびICカード読取/書込装置2bを利用し、プリペイド情報が記憶されているICカードによりそれら商品の購買を可能としたから、商品陳列台1に陳列されているそれらの商品をキャッシュレスでいずれの時間帯でも購買することができるとともに、費用の面で有利な売店を構築することができる。」 ク 「【0052】さらに、上記無人売店で利用するのと同一のICカードにより自動販売機3を利用可能にしたから、ICカードがあれば現金の持ち合わせがなくとも、自動販売機3に提示されている商品を購買することができる。 【0053】さらに、価格読取支払装置2と自動販売機3とをデータ伝送路5で接続し、自動販売機3で集計した売上情報を価格読取支払装置2で集計するようにしたから、商品を売上を一か所で集中管理することができる。例えば、さらに各駅に設けられている価格読取支払装置2で集計された売上情報を情報管理センターに送信するようにすれば、どの駅でどの商品が不足しているかを即時に把握することができ、購買者の需要にすばやく対応することができる。」 ケ 「【0066】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無人売店システムによれば、商品陳列台に陳列されているそれらの商品をキャッシュレスでいずれの時間帯でも購買することができるとともに、費用の面で有利な売店を構築することができるという効果が得られる。」 コ 【図1】「 [図:0001418936000007.jpg] 」 第6 対比・判断 1 対比 本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。 ア 引用発明の「自動販売機本体10」が、「商品である1以上の内部商品を販売し」ていることは明らかである。 イ 引用発明では、「自動販売機本体10の側部には、自動販売可能な物品収納装置20を併設し、物品収納装置20は収納ユニット21を複数組み合わせて構成し、収納ユニット21は外殻を構成する箱体22と引き出し構造のコラム23を備え、コラム23は内部に仕切板31を着脱可能に複数備え、前後方向に複数の商品収納部を形成」する。 ここで、引用発明における「自動販売機本体10の側部に」「併設」された「物品収納装置20」は、「複数の商品収納部」が「形成」され、当該「商品収納部」は、「外殻を構成する箱体22と引き出し構造のコラム23を備え、コラム23は内部に仕切板31を着脱可能に複数備え、前後方向に複数の商品収納部を形成す」るから、「1以上の商品を少なくとも保管する庫であり、壁に囲まれている閉空間に外部商品が配置されている庫である付属商品庫」といえる。 ウ 引用発明では、「自動販売機本体10の前面を覆う外扉11の上部には、商品サンプル展示室13を有し、商品サンプル展示室13の下方には、貨幣を投入する金銭投入口17および携帯端末などの非接触端末の電子マネーによる決済が可能な読書き手段18とを備え」る。すなわち、引用発明の「自動販売機本体10」は、「貨幣を投入する金銭投入口17および携帯端末などの非接触端末の電子マネーによる決済が可能な読書き手段18とを備え」る。 エ 引用発明では、「自動販売可能な物品収納装置20の入金機能も自動販売機本体10の入金機能を兼用」するから、「前記内部商品の販売に対する決済に関する内部決済処理を行う決済部とを具備」するといえ、上記ウを踏まえると、当該「決済部」は、「自動販売機に備えられ」ていることは明らかである。 オ 上記アで説示したように、引用発明の自動販売機本体10が、内部商品を販売していることは自明であって、内部商品を販売する場合に、自動販売機本体10の選択ボタン15が押されたときの押下を示す情報は、自動販売機本体10に設けられる制御手段に伝達されることは、明らかである。したがって、引用発明において、内部決済処理として、自動販売機の指示受付部が受け付けた指示に対する内部商品の販売に対する決済の処理であり、前記自動販売機に投入された現金を用いた決済の処理、電子マネーを用いた決済の処理をしているといえる。 カ 引用発明の「自動販売機本体10及び物品収納装置20」は、本願発明1の「商品庫」に相当する。 したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「商品である1以上の内部商品を販売する自動販売機と、 1以上の商品を少なくとも保管する庫であり、壁に囲まれている閉空間に外部商品が配置されている庫である付属商品庫と、 前記内部商品の販売に対する決済に関する内部決済処理を行う決済部とを 具備し、 前記決済部は、前記自動販売機に備えられ、 前記内部決済処理は、 前記自動販売機の指示受付部が受け付けた指示に対する内部商品の販売に対する決済の処理であり、前記自動販売機に投入された現金を用いた決済の処理、または電子マネーを用いた決済の処理である、商品庫。」 (相違点1) 本願発明1の自動販売機は、温度調節機能を有するのに対し、引用発明の自動販売機が、温度調整機能を有するかどうか不明である点。 (相違点2) 本願発明1の付属商品庫は、温度調整機能を有さないのに対し、引用発明の付属商品庫が、温度調整機能を有するのかどうか不明である点。 (相違点3) 本願発明1では、内部決済処理を行う決済部とは別に、自動販売機には、付属商品庫に保管される商品である外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行うものであって、外部商品を識別する外部商品識別子を受け付ける商品識別子受付手段と、前記商品識別子受付手段が受け付けた外部商品識別子に対応する外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行う決済処理手段とを具備する決済端末が設置されるのに対し、引用発明の自動販売機が、内部決済処理を行う決済部とは別に、外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行う決済端末は設置されない点。 2 判断 事案に鑑みて、上記相違点3について先に検討する。 自動販売機に、付属商品庫に保管される商品である外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行うものであって、外部商品を識別する外部商品識別子を受け付ける商品識別子受付手段と、前記商品識別子受付手段が受け付けた外部商品識別子に対応する外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行う決済処理手段とを具備する決済端末を設置することは、引用文献2に記載も示唆もされておらず、また、このように構成することが、原出願前において周知技術であったともいえない。 引用文献2の【0023】【0046】及び【図1】には、「商品陳列台1に陳列されている商品のバーコードおよびプリペイド情報が記憶されているICカードからプリペイド情報を読み取ってそれらの情報を管理する価格読取支払装置2」を売店に設け、「商品の購買を可能と」することが記載されているが、価格読取支払装置2は、自動販売機3に設置されるものでなく、自動販売機に、外部商品の販売に対する決済に関する外部決済処理を行う決済端末を設置する動機付けにならない。 したがって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2に記載された事項から、上記相違点3に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。 よって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 3 本願発明2-4について 本願発明2-4は、本願発明1を減縮した発明である。したがって、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2に記載された事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 第7 当審拒絶理由について 上記第6で説示したとおり、本願発明1-4は、当業者であっても、引用発明に基づいて容易に発明できたものとはいえない。 したがって、当審拒絶理由は解消した。 第8 原査定について 本願発明1の付属商品庫は、壁に囲まれている閉空間に外部商品が配置されている庫であり、温度調節機能を有さない庫であるのに対し、出願Aの請求項2に係る発明の付属商品庫は、ユーザが自由に商品の取り出しができる庫であるとしている点で、両発明は相違するので、本願発明1は、出願Aに係る発明と同一であるとは認められない。 本願発明2-4も、本願発明1と同じ理由により、出願Aに係る発明と同一であるとは認められない。 したがって、原査定を維持することはできない。 第9 むすび 以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。 また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。

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2023-019218

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    共通の審決分類: 121・G07F

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