特許拒絶査定不服審判
2023-015289
粉粒体材料の計量・投入装置
- 審判番号
- 2023-015289
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2021-158754
- 請求日
- 2023年09月11日
- 審決日
- 2024年11月27日
- 公報発行日
- 2025年04月25日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】浪速鋳機販売株式会社
- 審判長/審判官
- 審判長 岡田 吉美
- 審判官 中塚 直樹
- 審判官 谷垣 圭二
- 分類
- P18 .575-Z (G01G) / P18 .121-Z (G01G)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第17条の2第5項、特許法第17条の2第6項、特許法第159条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2021-158754「粉粒体材料の計量・投入装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 5年 4月10日出願公開、特開2023- 49174〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、2021年(令和3年)9月29日を出願日とする特許出願であって、その手続の経緯の概略は、次のとおりである。
令和5年 4月26日付け :拒絶理由通知書
同年 5月25日 :意見書及び手続補正書の提出
同年 7月 3日付け :拒絶査定(以下「原査定」という。)
(同月 5日 :原査定の謄本の送達)
同年 9月11日 :審判請求書及び手続補正書の提出
第2 令和5年9月11日にされた手続補正についての補正の却下の決定
[補正の却下の決定の結論]
令和5年9月11日にされた手続補正を却下する。
[補正の却下の決定の理由]
1 本件補正の概要
令和5年9月11日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)は、特許請求の範囲についての補正を含むものであって、次の(1)に示す本件補正前(令和5年5月25日の手続補正後)の特許請求の範囲の請求項1の記載を、後記の(2)に示す本件補正後の特許請求の範囲の請求項1の記載に補正することを含むものである。
(1) 本件補正前の請求項1
「【請求項1】
底壁(11)と周囲壁(12)が一体に形成された上方開口状の計量容器(1)と、
該計量容器(1)へ上方の投入機(5A)(5B)から投入される粉粒体材料(G)の重量を計測するために、上記計量容器(1)を受持するロードセル(3)と、
上記計量容器(1)に非接触状態で上方から平面視中央に差込まれて上記底壁(11)に接近状の吸込用開口端(15)を有する吸込配管(10)と、
上記吸込配管(10)の他端(22)が連結されて、上記粉粒体材料(G)を真空吸引すると共に、混練機(23)へ、上記粉粒体材料(G)を投入する真空吸引装置(20)とを、
具備し、
上記計量容器(1)は、倒立円錐台形状であって、
1個の上記計量容器(1)に対して、上記ロードセル(3)は、2個~4個が設けられることを特徴とする粉粒体材料の計量・投入装置。」
(2) 本件補正後の請求項1
「【請求項1】
底壁(11)と周囲壁(12)が一体に形成された上方開口状の計量容器(1)と、
該計量容器(1)へ上方の投入機(5A)(5B)から投入される粉粒体材料(G)の重量を計測するために、上記計量容器(1)を受持するロードセル(3)と、
上記計量容器(1)に非接触状態で上方から平面視中央に差込まれて上記底壁(11)に接近状の吸込用開口端(15)を有する吸込配管(10)と、
上記吸込配管(10)の他端(22)が連結されて、上記粉粒体材料(G)を真空吸引すると共に、混練機(23)へ、上記粉粒体材料(G)を投入する真空吸引装置(20)とを、
具備し、
上記計量容器(1)は、倒立円錐台形状であって、
1個の上記計量容器(1)に対して、上記ロードセル(3)は、2個~4個が設けられ、
上記吸込配管(10)の下部及び中間部は、鉛直管部(16)を形成し、該吸込配管(10)の鉛直管部(16)を、上記計量容器(1)に、上方から平面視中央に差込み、
上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立することを特徴とする粉粒体材料の計量・投入装置。」
2 本件補正の目的について
(1) 本件補正による請求項1についての補正は、本件補正前の「吸込配管(10)」の構造及び配置について次の限定をするものである。
「上記吸込配管(10)の下部及び中間部は、鉛直管部(16)を形成し、該吸込配管(10)の鉛直管部(16)を、上記計量容器(1)に、上方から平面視中央に差込み、上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立すること。」
(2) そして、本件補正前の請求項1に記載された発明と本件補正後の請求項1に記載される発明は、産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一である。
(3) したがって、本件補正による請求項1についてする補正は、特許法17条の2第5項2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。
3 独立特許要件について
本件補正は、特許法17条の2第5項2号に規定する特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当するから、本件補正後における請求項1に記載されている事項により特定される発明(以下「本件補正発明」という。)が、特許法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に適合するか否か、すなわち、特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか否かについて、以下検討する。
(1) 本件補正発明の認定等
ア 本件補正発明の認定と分説
本件補正発明は、前記1(2)の本件補正後の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。
本件補正発明の構成を、便宜上次のとおり、構成Xと構成A0~Dまでに分説するとともに、参考図として本願の図1~2を示す。
<本件補正発明の分説>
(構成A0)底壁(11)と周囲壁(12)が一体に形成された上方開口状の計量容器(1)と、
(構成B0)該計量容器(1)へ上方の投入機(5A)(5B)から投入される粉粒体材料(G)の重量を計測するために、上記計量容器(1)を受持するロードセル(3)と、
(構成C0)上記計量容器(1)に非接触状態で上方から平面視中央に差込まれて上記底壁(11)に接近状の吸込用開口端(15)を有する吸込配管(10)と、
(構成D)上記吸込配管(10)の他端(22)が連結されて、上記粉粒体材料(G)を真空吸引すると共に、混練機(23)へ、上記粉粒体材料(G)を投入する真空吸引装置(20)とを、
具備し、
(構成A1)上記計量容器(1)は、倒立円錐台形状であって、
(構成B1)1個の上記計量容器(1)に対して、上記ロードセル(3)は、2個~4個が設けられ、
(構成C1)上記吸込配管(10)の下部及び中間部は、鉛直管部(16)を形成し、該吸込配管(10)の鉛直管部(16)を、上記計量容器(1)に、上方から平面視中央に差込み、
(構成C2)上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立することを特徴とする
(構成X)粉粒体材料の計量・投入装置。
<参考図>
【図1】
[図:0001420940000001.jpg]
【図2】
[図:0001420940000002.jpg]
イ 課題・作用効果に関連する明細書の詳細な発明の記載
本件補正により補正された本願明細書の発明の詳細な説明の記載のうち、本件補正発明の背景・目的に関する記載を抜粋する(下線部は当合議体による。)。
「【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造に用いられる粉粒体材料の計量・投入装置に関する。」
「【背景技術】
【0002】
従来、この種の粉粒体材料の計量・投入装置としては、特許文献1及び図4に示すような構造のものが、知られている。
即ち、図4に於て、矢印52のように開閉自在な揺動扉(シャッター)51を有する計量容器53が、高所の棟54の上に、ロードセル55,55を介して、配設されていた。」
「【図4】
[図:0001420940000003.jpg]
」
「【0003】
この計量容器53に対して、上方から種類の異なる砂等の粉粒体材料Gを投入する投入機56,57が配設されている。
さらに、揺動扉51の矢印52方向の開閉作動のためのエアーシリンダ58が設けられていた。揺動扉51の下方には、混練機59が配設され、揺動扉51がエアーシリンダ58で開放されると、粉粒体材料Gは混練機59へ投入されて、混練される。」
「【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような構造の計量・投入装置では、次のような問題(欠点)があった。即ち、ロードセル55,55にて支持される計量容器53には、重量の大きい揺動扉51が付設され、さらに、重いエアーシリンダ58が取付けられているので、ロードセル55としては、大重量用のものを使用する必要がある。また、エアーシリンダ58の上端は、(図4に示す)棟54側にではなく、一般的に、計量容器53側に枢着されている場合も多い。その場合は、エアーシリンダ58の「全重量」がロードセル55に付加されるために、ロードセル55としては、大重量用のものを使用する必要がある。大重量用ロードセル55では、粉粒体材料自体の重量に関して計測精度が「低い」という問題と高価なロードセルを揃えなければならないという問題がある。
さらに、計量容器53と投入機56,57が高所(棟54の上)に配設されるので、修理・点検等のメンテナンスも困難だという問題もある。
【0006】
そこで、本発明は、(i)計量容器の重量を著しく軽量化すること、及び、(ii)計量後に粉粒体材料をスムーズに排出することを可能とすること、さらに、(iii)ロードセルとしては、小型で高性能のものを、使用できるようにして、粉粒体材料の重量の計測精度を高めることを、目的とする。
…(中略)…
【発明の効果】
【0009】
計量容器への付属物を省略でき、十分に軽量化を図ることができる。
この軽量化に伴って、ロードセルを小型化して高精度計量も可能となる。さらに、使用するロードセルのコストダウンも図り得ると共に、ロードセル使用の寿命も延びる。また、作業現場の下方の位置に、重量物を設置でき、メンテナンス等の作業も低位置にてやり易くなる。」
「【0021】
なお、吸込用開口端15の高さ位置で、(Z-Z)線に沿って水平に切断した状態を示した図2(B),図3(B)に於て、吸込配管10の孔部面積をS10とする。さらに、吸込用開口端15の高さ位置で、吸込配管10の外面と、吸込周囲壁12の内面とによって形成された水平面状円環部30の面積をS12とすると、以下の数式1が成立するのが望ましい。
3・S10≦S12≦10・S10……(数式1)
上記数式1に於て、S12<3・S10では、円環部30にて粉粒体材料Gの詰まりを生じ易くなる。逆に、S12>10・S10では、吸込用開口端15から離れた底壁11の部位に(最終にて)粉粒体材料Gが残留してしまう。」
「【図2】
[図:0001420940000004.jpg]
【図3】
[図:0001420940000005.jpg]
」
「【0023】
本発明は、以上詳述したように、底壁11と周囲壁12が一体に形成された上方開口状の計量容器1と;該計量容器1へ上方の投入機5A,5Bから投入される粉粒体材料Gの重量を計測するために、上記計量容器1を受持するロードセル3と;上記計量容器1に非接触状態で上方から差込まれて上記底壁11に接近状の吸込用開口端15を有する吸込配管10と;上記吸込配管10の他端22が連結されて、上記粉粒体材料Gを真空吸引すると共に、混練機23へ、上記粉粒体材料Gを投入する真空吸引装置20とを;具備する構成であるので、従来の扉51やシリンダ58(図4参照)を省略しても、スムーズに粉粒体材料Gを上方へ排出でき、これによって、ロードセル3として小型の高性能かつ高精度のものを、使用可能となり、粉粒体材料Gの重量を高精度に計測できる。かつ、ロードセル3について、コストダウンを図り得る。また、計量容器1としては、薄肉鋼板としたり、アルミニウム等の軽金属としたり、プラスチックとすることも可能であり、軽量化とコストダウンを図り得る利点
がある。さらに、計量容器1とロードセル3、及び、投入機5A,5Bを、工場の低所に設置可能となり、機械の修理・点検も容易である。また、吸込配管10を真空吸引中に、粉粒体材料Gの混合作用も期待できる。
…(中略)…
【0025】
また、上記計量容器1の縦断面形状は、倒立円錐台形状であるので、底壁11に近づくに従って、その横断(水平)面積が減少し、計量容器1内を下方へ移動してくる粉粒体材料Gは、吸込用開口端15に、自ら、集められて、残りなく、スムーズに、吸込配管10から吸込まれて、排出される。
…(中略)…
【0028】
また、上記計量容器1の底壁11と、上記吸込配管10の吸込用開口端15との、間隙寸法ΔHを、10mm乃至30mmとしたので、計量容器1内の計量後の粉粒体材料Gを、残りなく、スムーズに全てを吸込むことができる。なお、ΔHが10mm未満であると底壁11と吸込用開口端15の隙間に、粉粒体材料Gが詰まってしまう虞れが高い。逆に、30mmを越せば、最後の吸引力が弱く、全量を吸込みできないで、残留する。このように10mm≦ΔH≦30mmとすることにより、粉粒体材料Gは、スムーズに、残りなく、全てを吸込んで排出できる。」
(2) 引用文献1の記載事項及び引用発明の認定
ア 引用文献1の記載事項
原査定の拒絶の理由において引用され、出願日前に発行された文献である特開2016-85090号公報(以下「引用文献1」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア) 【0001】
「【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉粒体の計量装置および粉粒体輸送装置に関する。」
(イ) 【0002】~【0003】、【0005】~【0006】
「【背景技術】
【0002】
従来、樹脂ペレットなどの粉粒体を所定量計量するための計量装置が知られている。従来の計量装置については、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の計量ホッパでは、計量ホッパ内から粉粒体を気力輸送により射出成形機等の輸送先へ輸送する。このとき、輸送配管と計量ホッパの内部に貯留された粉粒体とが接触すると、計量ホッパ内の粉粒体を計量する際に計量誤差が生じる。
【0003】
そこで、特許文献1に記載の計量ホッパでは、計量ホッパに吸引ノズルを固定し、吸引ノズルの端部と吸引輸送管の端部とを所定の隙間を隔てて対向するように配置している。これにより、輸送配管と計量ホッパの内部に貯留された粉粒体とが接触し、計量誤差が生じるのが抑制されている。」
「【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の計量装置では、吸引ノズルの端部と吸引輸送管の端部との間隔が変化すると、吸引輸送管への気体の流入量が変化する。したがって、粉粒体の輸送量を安定させるためには、吸引ノズルと吸引輸送管との位置関係を、厳密に調整する必要がある。そのため、メンテナンス等により計量ホッパを移動させた場合に、再度位置調整を行うのに時間や手間がかかる。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、気力輸送装置とともに用いられる粉粒体の計量装置において、部材の位置調整にかかる手間を軽減しつつ、計量誤差を抑制できる技術を提供することを目的とする。」
(ウ) 【0018】~【0035】、【図1】
「【0018】
<1.一実施形態に係る粉粒体輸送システム>
<1-1.粉粒体輸送システムの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る粉粒体輸送システム1の概略図である。粉粒体輸送システム1は、材料供給部2、気流発生部3、計量装置4、輸送配管5、粉粒体輸送先6、および制御部10を有する。本実施形態の粉粒体輸送システム1は、材料供給部2から供給された粉粒体材料を計量装置4にて計量後、粉粒体輸送先6へと気力輸送する。」
「【図1】
[図:0001420940000006.jpg]
」
「【0019】
材料供給部2は、第1材料供給部21および第2材料供給部22を有する。第1材料供給部21は、第1材料供給源211、第1タンク212、第1供給配管213、およびエアシリンダ214を有する。
【0020】
第1材料供給源211には、主材である樹脂ペレットが貯蔵されている。第1タンク212には、第1材料供給源211から供給された主材が一時的に貯留される。第1供給配管213は、第1材料供給源211の下端部と第1タンク212とを連結する、気力輸送用の配管である。エアシリンダ214は、第1タンク212の底部に設けられた開閉蓋215を開閉する。エアシリンダ214は、制御部10によりその動作が制御される。
【0021】
第2材料供給部22は、第2材料供給源221、第2タンク222、第2供給配管223、およびスクリューフィーダ224を有する。第2材料供給源221には、マスターバッチ等の添加剤が貯蔵されている。第2タンク222には、第2材料供給源221から供給された添加剤が一時的に貯留される。第2供給配管223は、第2材料供給源221の下端部と第2タンク222とを連結する、気力輸送用の配管である。スクリューフィーダ224は、第2タンク222の内部に貯留された材料を、供給量を調節しつつ後述する計量ホッパ41へ供給する装置である。スクリューフィーダ224は、制御部10によりその動作が制御される。
【0022】
気流発生部3は、吸引ブロワ31、排気配管32、切替部33、微粉除去部34、およびフィルタ35を有する。吸引ブロワ31は、排気配管32の内部の気体を吸引する、気流発生装置である。排気配管32は、第1タンク212、第2タンク222、および、後述する気流撹拌装置61の内部と吸引ブロワ31とを繋ぐ気流用の配管である。
【0023】
排気配管32は、主配管321、第1排気配管322、第2排気配管323および第3排気配管324を有する。主配管321は、吸引ブロワ31と切替部33とを接続する。第1排気配管322は、第1タンク212の内部と切替部33とを接続する。第2排気配管323は、第2タンク222の内部と切替部33とを接続する。また、第3排気配管324は、気流撹拌装置61の後述する撹拌ドラム613の内部と切替部33とを接続する。
【0024】
切替部33は、主配管321と各排気配管322~324との接続状態を切り替える、流路切り替え装置である。切替部33は、主配管321と接続される排気口と、各排気配管322~324とそれぞれ接続される3つの吸気口とを有する。切替部33は、制御部10からの指令に従って、主配管321と各排気配管322~324との連通を遮断する、あるいは、主配管321と排気配管322~324のいずれかとを連通させる。
【0025】
主配管321には、微粉除去部34およびフィルタ35が介挿されている。これにより、各排気配管322~324から主配管321に流入した気体中に含まれる微粉等の固形成分や揮発性成分の一部が除去される。したがって、吸引ブロワ31にこれらの成分が付着するのが抑制される。
【0026】
吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第1排気配管322とを連通させると、第1タンク212内の気体が第1排気配管322、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引される。そして、第1材料供給源211から第1供給配管213を通って第1タンク212内へと向かう気流が発生する。これにより、第1材料供給源211に貯蔵されている主材が、第1供給配管213を介して第1タンク212へと供給される。そして、制御部10がエアシリンダ214を駆動させると、第1タンク212の底部に設けられた開閉蓋215が開放され、第1タンク212内に貯留された主材が計量ホッパ41へと供給される。
【0027】
また、吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第2排気配管323とを連通させると、第2タンク222内の気体が第2排気配管323、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引される。そして、第2材料供給源221から第2供給配管223を通って第2タンク222内へと向かう気流が発生する。これにより、第2材料供給源221に貯蔵されている添加剤が、第2供給配管223を介して第2タンク222へと供給される。そして、制御部10がスクリューフィーダ224を駆動させると、第2タンク222内に貯留された添加剤が、計量ホッパ41へと供給される。
【0028】
なお、本実施形態では、第2材料供給部22は、添加剤を供給するものであるが、本発明はこの限りではない。第2材料供給部22は、第1材料供給部21が供給する樹脂ペレットと混合するための、他の種類の樹脂ペレットを供給するものであってもよい。また、材料供給部2は、第1材料供給部21および第2材料供給部22に加えて、第3の材料供給部を有していてもよい。第3の材料供給部は、例えば、成形不良品や、スプルーおよびランナー等を粉砕した粉砕材(リサイクル材)を供給する。
【0029】
計量装置4は、計量ホッパ41と、重量計42と、吸引ノズル43とを有する。計量ホッパ41は、第1材料供給部21および第2材料供給部22から供給された粉粒体(主材および添加剤)を一時的に貯留する貯留槽である。重量計42は、計量ホッパ41および計量ホッパ41の内部に貯留された粉粒体の質量を計量する計量手段である。本実施形態の重量計42は、ロードセルにより構成される。吸引ノズル43の一端は、計量ホッパ41の内部に配置される吸引口431となっている。また、吸引ノズル43の他端は、輸送配管5に接続されている。なお、計量装置4の詳細な構成については、後述する。
【0030】
輸送配管5は、計量装置4から粉粒体輸送先6へと粉粒体を輸送するための輸送配管である。輸送配管5の一端は、吸引ノズル43と接続されている。また、輸送配管5の他端は、後述する気流撹拌装置61の外側筒部611と内側筒部612との間の空間に接続されている。
【0031】
粉粒体輸送先6は、気流撹拌装置61、供給ホッパ62および成形機63を有する。気流撹拌装置61は、計量ホッパ41から輸送配管5を介して輸送された粉粒体を撹拌する装置である。供給ホッパ62は、気流撹拌装置61により撹拌された粉粒体を成形機63へ供給するための一時貯留部である。本実施形態の成形機63は、当該粉粒体を材料として射出成形を行う射出成形機である。
【0032】
気流撹拌装置61は、外側筒部611と、内側筒部612と、撹拌ドラム613とを有する。外側筒部611は、上下に延びる略円筒状の部材である。内側筒部612は、外側筒部611の内部において上下に延びる略円筒状の部材である。外側筒部611の下端部は、内側筒部612の下端部よりも下方に配置されている。撹拌ドラム613は、外側筒部611および内側筒部612の上方に配置される。撹拌ドラム613の上方には、第3排気配管324が接続されている。
【0033】
外側筒部611の側面には、輸送配管5が接続されている。これにより、輸送配管5から気流撹拌装置61へ輸送された粉粒体は、まず、外側筒部611と内側筒部612との間の空間に供給される。また、内側筒部612の内部の空間と、撹拌ドラム613の内部の空間とは、内側筒部612の上端において連通している。一方、外側筒部611の上端部において、外側筒部611と内側筒部612との間の空間と撹拌ドラム613の内部の空間とは、遮断板614により遮断されている。
【0034】
このような構成により、吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第3排気配管324とを連通させると、撹拌ドラム613内の気体が第3排気配管324、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引される。そして、撹拌ドラム613内が減圧されることにより、吸引ノズル43から、輸送配管5、外側筒部611と内側筒部612との間の空間、および、内側筒部612の内部の空間を介して撹拌ドラム613へ向かう気流が発生する。これにより、計量ホッパ41の内部に貯留された粉粒体が輸送配管5を通って気流撹拌装置61へと輸送され、撹拌ドラム613内で撹拌流動される。このように、気流発生部3、吸引ノズル43および輸送配管5により、気力輸送装置が構成されている。
【0035】
撹拌ドラム613内で撹拌されることにより、第1材料供給部21から供給された主材と、第2材料供給部22から供給された添加剤とが、均一に混合される。撹拌ドラム613からの気体の吸引を停止すると、撹拌ドラム613内で撹拌されていた粉粒体は、内側筒部612および外側筒部611を介して下方へ自然落下し、供給ホッパ62へと移動する。」
(エ) 【0036】~【0041】、【図2】
「【0036】
<1-2.粉粒体輸送の流れ>
次に、材料供給部2から成形機63へ粉粒体材料を供給する手順について図2を参照しつつ説明する。図2は、粉粒体輸送システム1における成形機63への粉粒体輸送工程を示すフローチャートである。」
「【図2】
[図:0001420940000007.jpg]
」
「【0037】
まず、第1材料供給部21から計量ホッパ41へ主材が供給される(ステップS101)。具体的には、制御部10が、吸引ブロワ31を駆動させ、かつ、切替部33において主配管321と第1排気配管322とを連通させる。これにより、第1材料供給源211から第1タンク212内へ主材が供給される。所定の時間の経過後、第1材料供給源211から第1タンク212への主材の供給を停止する。その後、制御部10は、エアシリンダ214を駆動させ、第1タンク212の底部に設けられた開閉蓋215を開放する。これにより、第1タンク212内に貯留された主材の全量が、計量ホッパ41内へ自然落下する。
【0038】
次に、計量ホッパ41に供給された主材の重量が計測される(ステップS102)。このとき、重量計42が、計量ホッパ41本体および計量ホッパ41内に貯留された主材の重量を計量する。制御部10は、当該重量と、予め計量された計量ホッパ41本体の重量との差分から、計量ホッパ41に供給された主材の重量を算出する。その後、制御部10は、ステップS102にて算出した主材の重量から、添加すべき添加剤の重量(添加量)を算出する(ステップS103)。
【0039】
一方、第2材料供給部22から第2タンク222内へ添加剤が供給される。具体的には、制御部10が、吸引ブロワ31を駆動させ、かつ、切替部33において主配管321と第2排気配管323とを連通させる。これにより、第2材料供給部から第2タンク222へ添加剤が供給される。所定の時間の経過後、第2材料供給源221から第2タンク222への添加剤の供給を停止する。その後、制御部10は、ステップS103にて算出した添加量に応じて、スクリューフィーダ224を駆動させ、所望の重量の添加剤を計量ホッパ41内へ供給する(ステップS104)。
【0040】
続いて、計量ホッパ41内に貯留された主材および添加剤が、粉粒体輸送先6の気流撹拌装置61へと気力輸送される(ステップS105)。具体的には、制御部10が、吸引ブロワ31を駆動させ、かつ、切替部33において主配管321と第3排気配管324とを連通させる。これにより、計量ホッパ41の内部から、主材および添加剤が、吸引ノズル43および輸送配管5を介して気流撹拌装置61へと輸送される。気流撹拌装置61内に輸送された主材および添加剤は、外側筒部611と内側筒部612との間の空間、内側筒部612の内部の空間を通って、撹拌ドラム613内で撹拌される(ステップS106)。
【0041】
計量ホッパ41内に貯留された主材および添加剤の全てが撹拌ドラム613内に輸送された後も、しばらく撹拌ドラム613内での撹拌を継続する。これにより、主材と添加剤が均一に混合される。その後、制御部10が、撹拌ドラム613内からの気体の吸引を停止することにより、主材および添加剤の混合物は、撹拌ドラム613から供給ホッパ62へと自然落下し、当該混合物が成形機63に供給される(ステップS107)。」
(オ) 【0042】~【0046】、【図3】~【図4】
「【0042】
<1-3.計量装置の構成>
続いて、計量装置4の詳細な構成について説明する。図3は、計量装置4の概略断面図である。図4は、計量ホッパ41の斜視図である。図5は、計量ホッパ41および吸引ノズル43の部分断面図である。図3および図5では、計量ホッパ41内に粉粒体Pが貯留された様子が示されている。」
「【図3】
[図:0001420940000008.jpg]
【図4】
[図:0001420940000009.jpg]
」
「【0043】
図3および図4に示すように、計量ホッパ41は、主貯留部71、副貯留部72、供給口73、連通口74およびノズル差込口75を有する。
【0044】
主貯留部71には、粉粒体Pが一次的に貯留される。主貯留部71の上端部は、材料供給部2から粉粒体Pが供給される供給口73となっている。また、主貯留部71の下端部は、主貯留部71と副貯留部72とを連通する連通口74となっている。主貯留部71は、上下方向に筒状に延びる筒状部711と、筒状部711の下方において、下方にむかうにつれてすぼむ縮小部712とを有する。これにより、主貯留部71に貯留された粉粒体Pが、主貯留部71内に残留することなく、連通口74へと向かう。その結果、粉粒体輸送先6へ粉粒体Pを輸送する際に、計量ホッパ41内に粉粒体が残留するのが抑制される。
【0045】
副貯留部72には、粉粒体Pが二次的に貯留される。本実施形態の副貯留部72は、主貯留部71の縮小部712の壁面に沿って延びている。副貯留部72には、主貯留部71から連通口74を介して自然落下により粉粒体Pが供給される。副貯留部72の上端の開口は、ノズル差込口75となっている。
【0046】
副貯留部72の内部、かつ、計量ホッパ41と接触しない位置には、吸引口431を含む吸引ノズル43の一部が収容される。吸引ノズル43が計量ホッパ41と接触しない位置に配置されることにより、重量計42により計量ホッパ41の重量を計量する際に、吸引ノズル43の重量は加算されない。」
(カ) 【0047】~【0048】、【図6】
「【0047】
ここで、図6は、計量ホッパとノズルとが接触しない構成の他の例(比較例)の計量装置4Aの概略断面図である。計量装置4Aのように、計量ホッパ41Aが単一の貯留部70Aを有する場合、当該貯留部70A内の粉粒体を残留することなく吸引させるためには、吸引ノズル43Aの吸引口431Aを貯留部70Aの下端部付近に配置させる必要がある。そうすると、吸引ノズル43Aの上に粉粒体Pの荷重がかかったり、吸引ノズル43Aと粉粒体Pとの接触面積が大きくなったりする。そのため、計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体Pの重量を計量する際に、計量誤差が生じやすい。」
「【図6】
[図:0001420940000010.jpg]
」
「【0048】
これに対し、本実施形態の計量ホッパ41では、副貯留部72内に吸引ノズル43が収容される。このため、計量ホッパ41内に粉粒体Pが貯留された際に、吸引ノズル43と粉粒体Pとの接触面積を小さくする、あるいは、吸引ノズル43と粉粒体Pとを接触させないことができる。これにより、計量ホッパ41の内部に貯留された粉粒体Pの重量を計量する際に、計量誤差を抑制できる。」
イ 【図6】及び【図1】から読み取れる事項の認定
引用発明1の記載から、【図1】に示された粉粒体輸送システム1において、【図3】に示された計量装置4を【図6】に記載された計量装置4Aに置き換えた粉粒体輸送システムを認識することができる。
本審決においては、当該粉粒体輸送システムを引用発明と認定するので、【図6】及び【図1】から読み取れる事項について検討する。
(ア) 【図6】から読み取れる事項
a 認定事項1
引用文献1の【図6】と【図3】及び【図4】の対比から、次の事項(以下「認定事項1」という。)が読み取れる。
<認定事項1>
「【図6】の計量ホッパ41Aが上方開口状であること。」
b 認定事項2
また、引用文献1の【図6】の記載から、次の事項(以下「認定事項2」という。)が読み取れる。
<認定事項2>
「吸引ノズル43Aが、鉛直方向に伸びる下側鉛直管部と当該下側鉛直管部に対して屈曲する屈曲部と上側鉛直管部を有しており、当該吸引ノズル43Aは計量ホッパ41Aの上方から差し込まれていること。」
(イ) 【図1】から読み取れる事項
引用文献1の段落【0037】に「その後、制御部10は、エアシリンダ214を駆動させ、第1タンク212の底部に設けられた開閉蓋215を開放する。これにより、第1タンク212内に貯留された主材の全量が、計量ホッパ41内へ自然落下する。」と記載されていることを踏まえつつ、【図1】を参照すると、【図6】の記載から、次の事項(以下「認定事項3」という。)が読み取れる。
<認定事項3>
「第1タンク212及び第2タンク222は計量ホッパ41Aの上方に配置されていること。」
ウ 引用発明の認定
前記アにおいて摘記した事項及び前記イにおいて認定した事項を総合すると、引用文献1には、【図1】に示された粉粒体輸送システム1において、【図3】に示された計量装置4を【図6】に記載された計量装置4Aに置き換えた粉粒体輸送システムに係る発明として、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。なお、括弧内に引用文献1の記載の該当箇所の見出し符号を示した。また、【図3】に示された計量装置4を【図6】に記載された計量装置4Aに置き換えたところに下線を引くとともに、括弧内に「【図6】」を表示した。
<引用発明>
「粉粒体輸送システム1の部分構成であって、(【0018】)
粉粒体輸送システム1は、材料供給部2、気流発生部3、計量装置4、輸送配管5、粉粒体輸送先6、および制御部10を有し、(【0018】)
材料供給部2は、第1材料供給部21および第2材料供給部22を有し、(【0019】)
第1材料供給部21は、第1材料供給源211、第1タンク212、第1供給配管213、およびエアシリンダ214を有し、(【0019】)
第2材料供給部22は、第2材料供給源221、第2タンク222、第2供給配管223、およびスクリューフィーダ224を有し、(【0021】)
気流発生部3は、吸引ブロワ31、排気配管32、切替部33、微粉除去部34、およびフィルタ35を有し、
排気配管32は、主配管321、第1排気配管322、第2排気配管323および第3排気配管324を有し、(【0023】)
計量装置4は、計量ホッパ41Aと、重量計42と、吸引ノズル43Aとを有し、(【0029】、【図6】)
計量ホッパ41Aは、第1材料供給部21および第2材料供給部22から供給された粉粒体を一時的に貯留する貯留槽であり、(【0029】、【図6】)
計量ホッパ41Aは、単一の貯留部70Aを有し、(【0047】)
貯留部70Aは、上下方向に筒状に延びる筒状部と、筒状部の下方において、下方にむかうにつれてすぼむ縮小部とを有し、これにより、貯留部70Aに貯留された粉粒体Pが、貯留部70A内に残留することなく下端部へと向かい、その結果、粉粒体輸送先6へ粉粒体Pを輸送する際に、計量ホッパ41A内に粉粒体が残留するのが抑制され、(【0044】、【図6】)
計量ホッパ41Aは上方開口状であり、(認定事項1)
第1タンク212及び第2タンク222は当該計量ホッパ41Aの上方に配置され、(認定事項3)
重量計42は計量ホッパ41Aおよび計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体の質量を計量する計量手段であり、当該重量計42は、ロードセルにより構成され、(【0029】、【図6】)
吸引ノズル43Aは、鉛直方向に伸びる下側鉛直管部と当該下側鉛直管部に対して屈曲する屈曲部と上側鉛直管部を有しており、当該吸引ノズル43Aは計量ホッパ41Aの上方から差し込まれており、(認定事項2)
吸引ノズル43Aの一端は計量ホッパ41Aの内部に配置される吸引口431Aとなっており、当該吸引ノズル43Aの他端は輸送配管5に接続されており、(【0029】、【図6】)
吸引ノズル43Aは計量ホッパ41Aと接触しない位置に配置され、(【0046】、【図6】)
吸引ノズル43Aの吸引口431Aは貯留部70Aの下端部付近に配置され、(【0047】、【図6】)
輸送配管5は、計量装置4から粉粒体輸送先6へと粉粒体を輸送するための輸送配管であり、(【0030】)
粉粒体輸送先6は、気流撹拌装置61および供給ホッパ62を有し、(【0031】)
気流撹拌装置61は計量ホッパ41Aから輸送配管5を介して輸送された粉粒体を撹拌する装置であり、(【0031】、【図6】)
気流撹拌装置61は、外側筒部611と、内側筒部612と、撹拌ドラム613とを有し、(【0032】、【図6】)
供給ホッパ62は、気流撹拌装置61により撹拌された粉粒体を成形機63へ供給するための一時貯留部であり、(【0031】)
主配管321は吸引ブロワ31と切替部33とを接続し、第1排気配管322は第1タンク212の内部と切替部33とを接続し、第2排気配管323は第2タンク222の内部と切替部33とを接続し、第3排気配管324は気流撹拌装置61の撹拌ドラム613の内部と切替部33とを接続するものであり、(【0023】)
輸送配管5の一端は吸引ノズル43Aと接続され、輸送配管5の他端は、気流撹拌装置61の外側筒部611と内側筒部612との間の空間に接続されており、(【0030】)
吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第1排気配管322とを連通させると、第1タンク212内の気体が第1排気配管322、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引され、第1材料供給源211から第1供給配管213を通って第1タンク212内へと向かう気流が発生し、これにより、第1材料供給源211に貯蔵されている主材が、第1供給配管213を介して第1タンク212へと供給され、(【0026】)
吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第2排気配管323とを連通させると、第2タンク222内の気体が第2排気配管323、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引され、第2材料供給源221から第2供給配管223を通って第2タンク222内へと向かう気流が発生し、これにより、第2材料供給源221に貯蔵されている添加剤が、第2供給配管223を介して第2タンク222へと供給され、(【0027】)
吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第3排気配管324とを連通させると、撹拌ドラム613内の気体が第3排気配管324、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引され、撹拌ドラム613内が減圧されることにより、吸引ノズル43Aから、輸送配管5、外側筒部611と内側筒部612との間の空間、および、内側筒部612の内部の空間を介して撹拌ドラム613へ向かう気流が発生し、これにより、計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体が輸送配管5を通って気流撹拌装置61へと輸送され、(【0034】)
撹拌ドラム613内で撹拌されることにより、第1材料供給部21から供給された主材と、第2材料供給部22から供給された添加剤とが、均一に混合される、(【0035】)
粉粒体輸送システム1の部分構成。」
(3) 引用文献2の記載事項及び周知技術1の認定
ア 引用文献2の記載事項
原査定の拒絶の理由において引用され、出願日前に発行された文献である特開平9-101194号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア) 段落【0001】
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂原料等の粉粒体を計量して輸送する装置に関する。」
(イ) 段落【0008】、【図1】
「【0008】[第1の、発明の実施の形態](図1及び図2参照)
所要個の原料ホッパー1が同一高さ位置に配され、これら各々の原料ホッパー1の下部排出口にスクリューフィーダー・ロータリーフィーダー・振動フィーダー等からなる原料送り出し装置2が設けられ、これら原料送り出し装置2の排出口3の下方に上面開放の計量用ホッパー6が配置され、この計量用ホッパー6はロードセル等の所要個の重量計5に載置されている。このような構成によって、コンピューター等を利用して、重量計5が設定値になるまで原料ホッパー1内の粉粒体原料を計量用ホッパー6に供給することによって、各原料ホッパー1内の粉粒体原料を所定重量だけ計量用ホッパー6に供給することが出来る。」
「【図1】
[図:0001420940000011.jpg]
」
イ 周知技術1の認定
前記アにおいて引用文献2を示して例示したように、次の技術事項は当業者にとって周知技術であったと認められる(以下「周知技術1」という。)
<周知技術1>
「粉粒体を計量して輸送する装置において、計量用ホッパー及び粉粒体原料の重量を測定するロードセルである重量計を所要個設けること。」
(4) 引用文献3の記載事項及び周知技術2の認定
ア 引用文献3の記載事項
原査定の拒絶の理由において引用され、出願日前に発行された文献である特開2020-196584号公報(以下「引用文献3」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア) 段落【0001】、【0006】
「【0001】
本発明は、粉体を供給する装置に関する。」
「【0006】
そこで、本発明は、粉体を確実に回収することができる粉体供給装置を提供することを目的とする。」
(イ) 段落【0070】~【0073】、【図11】
「【0070】
図11は、粉体回収システム300の他の実施形態を示す図である。上述した実施形態では、回収パイプ310を粉体吸引ノズル301に直接接続して、酸化銅粉体を回収する例について説明したが、図11に示す実施形態では、粉体回収システム300は、粉体吸引ノズル301をホッパー27の内部に配置可能な粉体回収機構400を備えている。図11では、粉体回収機構400は、模式的に描かれており、後述するガイド部材404およびカバー部材405の図示は省略されている。」
「【図11】
[図:0001420940000012.jpg]
」
「【0071】
図11に示すように、粉体回収機構400は、粉体吸引ノズル301と回収ユニット302とを連結する連結管401を備えている。連結管401は、ホッパー27の高さ方向に延び、かつ粉体吸引ノズル301に接続された管本体402と、蓋74の上方に配置され、かつ管本体402に接続された接続部403と、を備えている。
【0072】
管本体402は、蓋74の貫通穴74aを貫通している。管本体402の一端は、粉体吸引ノズル301に接続されており、他端は、蓋74の上方で接続部403に接続されている。一実施形態では、粉体吸引ノズル301および管本体402は、一体成形部材であってもよい。
【0073】
接続部403は、回収ユニット302の回収パイプ310に接続可能な構成を有している。回収パイプ310が接続部403に接続された状態で、吸引装置325が駆動されると、ホッパー27内の酸化銅粉体は、粉体吸引ノズル301、連結管401、回収パイプ310、およびサイクロンシステム326を通じて、回収容器327に移送される。」
イ 周知技術2の認定
前記アにおいて引用文献3を示して例示したように、次の技術事項は当業者にとって周知技術であったと認められる(以下「周知技術2」という。)
<周知技術2>
「粉体吸引ノズル及び連結管を通じてホッパー内の粉体を吸引して輸送する粉体供給装置において、連結管のうちホッパー内に配置される管本体を鉛直管状とすること。」
(5) 引用文献4の記載事項及び周知技術3~4の認定
ア 引用文献4の記載事項
原査定の拒絶の理由において引用され、出願日前に発行された文献である特開2001-113522号公報(以下「引用文献4」という。)には、次の事項が記載されている。
(ア) 段落【0001】
「【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計量ホッパー、詳しくは、樹脂ペレットなどの粉粒体を計量するための計量ホッパーに関する。」
(イ) 段落【0024】~【0031】、【図2】~【図3】
「【0024】そして、このような処理システムに用いられる計量ホッパー12は、次のように構成されている。図2は、本発明の計量ホッパーの一実施形態を示す側断面図、図3は、図2における計量ホッパーの上面図である。これら図2および図3を参照して、計量ホッパー12を詳しく説明する。」
「【図2】
[図:0001420940000013.jpg]
【図3】
[図:0001420940000014.jpg]
」
「【0025】図2および図3において、この計量ホッパー12は、上述したように、ホッパー本体16、重量検知手段としてのロードセル17および吸引ノズル18を備えている。
【0026】ホッパー本体16は、その上側が開放され、円筒形状に形成される上側筒部23と、この上側筒部23の下端から下方に向かって連続して形成され、下方に向かって絞られるような漏斗状に形成される下側漏斗部24と、この下側漏斗部24の下端縁から連続して設けられ、このホッパー本体16の底部を閉鎖する円板状の底壁25とを備えている。また、上側筒部23の上端縁には、後述する吸引ノズル18の係止軸28を掛け止めるための係止溝30が、2箇所において形成されている。
【0027】ロードセル17は、ホッパー本体16の底壁25の下側に配置され、底壁25の外壁面におけるほぼ中央部に、そのセンサ部26が接触するように設けられている。
【0028】吸引ノズル18は、ノズル本体27、係止軸28および位置決め軸29を備えている。ノズル本体27は、ホッパー本体16に装着された状態において、上側筒部23の上端縁の上方から下側漏斗部24の軸線まで斜め下方に直線状に延びる傾斜管33と、下側漏斗部24の軸線まで延びる傾斜管33から屈曲して、下側漏斗部24の軸線方向に沿って下方に直線状に延びる垂直管34とによって構成される略くの字として形成されている。
【0029】また、係止軸28は、ノズル本体27の傾斜管33が上側筒部23の上端縁と対向する位置において、その傾斜管33の両側から、その傾斜管33に対して略直交する方向に向かって、水平方向に沿って延びるように設けられており、その両端部35が、上側筒部23に形成される2つの係止溝30にそれぞれ掛け止め可能に構成されている。
【0030】また、位置決め軸29は、傾斜管33の下側から、この傾斜管33と上下方向において重なるようにして、下側漏斗部24の内壁面に向かって延び、その端部36が下側漏斗部24の内壁面に当接するように設けられている。
【0031】そして、この吸引ノズル18は、係止軸28が上側筒部23の係止溝30に掛け止められるとともに、位置決め軸29が下側漏斗部24の内壁面に当接している状態において、ノズル本体27の粉粒体の気力輸送方向における上流側端部31(すなわち、垂直管34の遊端部)が、ホッパー本体16の底壁25のほぼ中央部と所定の間隔を隔てて対向するように(すなわち、上流側端部31の開口部が底壁25と向かい合うように)配置されている。なお、この底壁25の面積は、上流側端部31の開口断面積に対して、実質的に3.2倍以内(たとえば、2.2倍)とされている。より具体的には、この底壁25の面積は、たとえば、粉粒体の安息角、粉粒体の重量、上流側端部31の開口断面積、上流側端部32(当合議体注:「上流側端部31」の誤記であると認められる。)との間の間隔、輸送風量、風速などの要素により適宜決定される。」
(ウ) 段落【0041】
「【0041】なお、以上の説明においては、スクリューフィーダ15によって粉粒体を切り出したが、計量ホッパー12に粉粒体を供給するには、どのような供給手段を用いてもよく、また、粉粒体は、たとえば、樹脂ペレットやセラミック粒子など、その種類は特に限定されない。また、ホッパー本体16の上側筒部23、下側漏斗部24および底壁25の形状は、特に制限されず、断面円形に限らず、多角形などであってもよい。また、このホッパー本体16の下側を漏斗状に形成せずに、上側筒部23と同じ筒状に形成するか、あるいは、あまり絞らないような形状に形成するとともに、ノズル本体27の上流側端部31を広口に形成するようにしてもよい。さらに、このホッパー本体16の上側は、特に開放されている必要はなく、たとえば、粉粒体が供給される供給管と吸引ノズル16とが設けられた状態で、上側が閉鎖されているようなものであってもよい。」
イ 周知技術3及び周知技術4並びに技術常識1の認定
(ア) 前記ア(イ)において摘記したとおり、引用文献4の段落【0025】には、ホッパー本体16の上側筒部23、下側漏斗部24及び底壁25が連続して設けられている旨記載されているから、ホッパー本体16が一体に形成されたことが記載されている。
(イ) 前記(ア)も踏まえると、前記アにおいて引用文献4を示して例示したように、次の三つの技術事項はいずれも当業者にとって周知技術又は出願時の技術常識であったと認められる(以下、それぞれ「周知技術3」、「周知技術4」及び「技術常識1」という。)
<周知技術3>
「ホッパー本体内の粉粒体を気力輸送する粉粒体処理システムにおいて、ホッパー本体を一体に形成されたものとし、円板状の底壁及び下方に向かって絞られるような漏斗状に形成される下側漏斗部を有する形状とすること。」
<周知技術4>
「ホッパー本体内の粉粒体を気力輸送する粉粒体処理システムにおいて、吸引ノズルの上流側端部をホッパー本体の底壁のほぼ中央部と対向するように配置すること。」
<技術常識1>
「ホッパー本体内の粉粒体を気力輸送する粉粒体処理システムにおいて、ホッパー本体の大きさを粉粒体の安息角、粉粒体の重量、上流側端部の開口断面積、上流側端部との間の間隔、輸送風量、風速などの要素により適宜決定すること。」
(6) 本件補正発明と引用発明との対比
ア 対比分析
本件補正発明と引用発明を対比する。
(ア) 構成X(「粉粒体材料の計量・投入装置」の発明の観点)
a 引用発明における「粉粒体」は、本件補正発明における「粉粒体材料(G)」に相当する。
b 引用発明の「粉粒体輸送システム1の部分構成」は、「計量装置4」の「重量計42」により「計量ホッパ41Aおよび計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体の質量を計量[し]」(【0029】)、「計量装置4から粉粒体輸送先6へと粉粒体を輸送[し]」(【0030】)、「気流撹拌装置61により撹拌された粉粒体を成形機63へ供給する」(【0031】)ものである。
c そうすると、引用発明の「粉粒体輸送システム1の部分構成」は、粉粒体材料の計量をし、投入する装置であるといえる。
d したがって、本件補正発明と引用発明は、次の点において一致する。
「粉粒体材料の計量・投入装置」の発明である点。
(イ) 構成A0の観点
a 構成A0は、「底壁(11)と周囲壁(12)が一体に形成された上方開口状の計量容器(1)」を具備する点である。
b 引用発明においては、「計量ホッパ41Aは上方開口状であ[る]」(前記認定事項1)から、引用発明の「計量ホッパ41A」と本件補正発明の「計量容器(1)」とは、「上方開口状の計量容器」である点で共通する。
c したがって、本件補正発明と引用発明は、構成A0の観点に関して、次の(a)に示す構成A0の観点での一致点において一致し、(b)に示す構成A0の観点での相違点において相違する。
(a) 構成A0の観点での一致点
「上方開口状の計量容器」を具備する点。
(b) 構成A0の観点での相違点
本件補正発明においては、計量容器が、「底壁(11)と周囲壁(12)が一体に形成された」ものであるのに対して、
引用発明においては、計量ホッパ41A(「計量容器(1)」に相当する。)は、底壁を有しておらず、底壁と周囲壁が一体に形成されたものであるのか否か不明である点。
(ウ) 構成B0の観点
a 構成構成B0は、「該計量容器(1)へ上方の投入機(5A)(5B)から投入される粉粒体材料(G)の重量を計測するために、上記計量容器(1)を受持するロードセル(3)」を具備する点である。
b 引用発明においては、「第1タンク212及び第2タンク222は当該計量ホッパ41Aの上方に配置され[る]」ものであり(前記認定事項3)、当該第1タンク212を有する「第1材料供給部21」及び当該第2タンク222を有する「第2材料供給部22」は計量ホッパ41Aに「粉粒体」を「供給」するものである(【0029】)から、引用発明における「第1タンク212」及び「第2タンク222」は、本件補正発明における計量容器(1)の「上方の」、計量容器(1)へ粉粒対材料(G)を投入する「投入機(5A)(5B)」に相当する。
c(a) 引用発明における「重量計42」は「計量ホッパ41Aおよび計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体の質量を計量する計量手段」であり(【0029】)、「当該重量計42は、ロードセルにより構成され[る]」ものである(【0029】)。
(b) 前記(a)のとおり、重量計42が計量ホッパ41Aの質量も計量可能に構成されていることを踏まえると、当該重量計42が計量ホッパ41Aを受持していることは明らかである。
(c) そうすると、引用発明の「重量計42」は、本件補正発明の「計量容器(1)へ」「投入される」「粉粒体材料(G)の重量を計測するために、上記計量容器(1)を受持するロードセル(3)」に相当する。
d 以上の検討結果をまとめると、本件補正発明と引用発明は、構成B0の点、すなわち次の点において一致する。
「計量容器へ上方の投入機から投入される粉粒体材料の重量を計測するために、上記計量容器を受持するロードセル」を具備する点。
(エ) 構成C0の観点
a 構成C0は、「上記計量容器(1)に非接触状態で上方から平面視中央に差込まれて上記底壁(11)に接近状の吸込用開口端(15)を有する吸込配管(10)」を具備する点である。
b(a) 引用発明において、「吸引ノズル43Aの他端は輸送配管5に接続されており」(【0029】)、「輸送配管5の一端は吸引ノズル43Aと接続され、輸送配管5の他端は、気流撹拌装置61の外側筒部611と内側筒部612との間の空間に接続されて[いる]」(【0030】)。
(b) そうすると、引用発明における「吸引ノズル43A」及び「輸送配管5」は、全体として、本件補正発明における「吸込配管(10)」に相当する。
c 引用発明において「吸引ノズル43Aは計量ホッパ41Aの上方から差し込まれており」(認定事項2)、「吸引ノズル43Aは計量ホッパ41Aと接触しない位置に配置され[ている]」(【0046】)ことは、本件補正発明において「吸込配管(10)」が「計量容器(1)に非接触状態で上方から」「差込まれて[いる]」ことに相当する。
d 引用発明の「貯留部70Aの下端部」と本件補正発明の「底壁(11)」は、両者とも「計量ホッパ41A」又は「計量容器(1)」の下端部を指す点で共通する。
e 引用発明において「吸引ノズル43Aの一端は計量ホッパ41Aの内部に配置される吸引口431Aとなって[いる]」(【0029】)ことは、本件補正発明において「吸込配管(10)」が「吸込用開口端(15)を有する」ことに相当する。
f 以上a~eの検討結果をまとめると、本件補正発明と引用発明は、構成C0の観点に関して、次の(a)に示す構成C0の観点での一致点において一致し、(b)に示す構成C0の観点での相違点において相違する。
(なお、本件補正発明においては、「計量容器(1)」の下端部は「底壁(11)」であるのに対して、引用発明においては、計量ホッパ41A(「計量容器(1)」に相当する。)の下端部は、底壁ではない点においても相違するが、この点は「構成A0の観点での相違点」に重複するので、後記(b)においては省略した。)
(a) 構成C0の観点での一致点
「計量容器に非接触状態で上方から差込まれて当該計量容器の下端部に接近状の吸込用開口端を有する吸込配管」を具備する点。
(b) 構成C0の観点での相違点
本件補正発明においては、吸込配管(10)が計量容器(1)に差し込まれている位置が「平面視中央」であるのに対して、
引用発明においては、吸引ノズル43A(「吸込配管(10)」に相当する。)が計量ホッパ41A(「計量容器(1)」に相当する。)に差し込まれている位置が「平面視中央」といえるのかが不明である点。
(オ) 構成Dの観点
a 構成Dは、「上記吸込配管(10)の他端(22)が連結されて、上記粉粒体材料(G)を真空吸引すると共に、混練機(23)へ、上記粉粒体材料(G)を投入する真空吸引装置(20)」を具備する点である。
b 引用発明の「吸引ブロワ31」は、本件補正発明の「真空吸引装置(20)」に相当する。
c 引用発明の「気流撹拌装置61」は「計量ホッパ41Aから輸送配管5を介して輸送された粉粒体を撹拌する」ものであり(【0031】)、「撹拌ドラム613内で撹拌されることにより、第1材料供給部21から供給された主材と、第2材料供給部22から供給された添加剤とが、均一に混合される」ものである(【0035】)から、引用発明における「気流撹拌装置61」は、本件補正発明の「混練機23」に相当する。
d(a) 引用発明は、「輸送配管5の他端は、気流撹拌装置61の外側筒部611と内側筒部612との間の空間に接続されており」(【0030】)、「吸引ブロワ31を駆動させ、切替部33が主配管321と第3排気配管324とを連通させると、撹拌ドラム613内の気体が第3排気配管324、切替部33および主配管321を介して吸引ブロワ31へと吸引され、撹拌ドラム613内が減圧されることにより、吸引ノズル43Aから、輸送配管5、外側筒部611と内側筒部612との間の空間、および、内側筒部612の内部の空間を介して撹拌ドラム613へ向かう気流が発生し、これにより、計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体が輸送配管5を通って気流撹拌装置61へと輸送され[る]」ものである(【0034】)。
(b) すなわち、引用発明の「吸引ブロワ31」は、気流攪拌装置61、第3排気配管324、切替部33及び主配管321を介して輸送配管5の他端と接続されており、当該吸引ブロワ31を駆動することで撹拌ドラム613内が減圧されて計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体が気流撹拌装置61へと輸送されるものである。
(c) ここで、前記cも踏まえると、引用発明において「撹拌ドラム613内が減圧されて計量ホッパ41Aの内部に貯留された粉粒体が気流撹拌装置61へと輸送される」ことは、本件補正発明において「上記粉粒体材料(G)を真空吸引すると共に、混練機(23)へ、上記粉粒体材料(G)を投入する」ことに相当する。
e 前記a~dの検討結果をまとめると、本件補正発明と引用発明は、構成Dの観点に関して、次の(a)に示す構成Dの観点での一致点において一致し、(b)に示す構成Dの観点での相違点において相違する。
(a) 構成Dの観点での一致点
「上記粉粒体材料を真空吸引すると共に、混練機へ、上記粉粒体材料を投入する真空吸引装置」を具備する点。
(b) 構成Dの観点での相違点
本件補正発明においては、「真空吸引装置(20)」は「吸込配管(10)の他端(22)」と接続されているのに対して、
引用発明においては、「吸引ブロワ31」(「真空吸引装置(20)」に相当する。)は気流攪拌装置61(「混練機(23)」に相当する。)、第3排気配管324、切替部33及び主配管321を介して輸送配管5の他端と接続されている点。
(カ) 構成A1の観点
a 構成A1は、「計量容器(1)は、倒立円錐台形状であ[ること]」である。
b 当該観点において、本件補正発明と引用発明の間に一致点は無い。
c そうすると、本件補正発明と引用発明は、構成A1の点、すなわち次の点において相違する。
本件補正発明の計量容器(1)は「倒立円錐台形状」であるのに対して、
引用発明の計量ホッパ41A(「計量容器(1)」に相当する。)は、上下方向に筒状に延びる筒状部と、筒状部の下方において、下方にむかうにつれてすぼむ縮小部とを有する形状である(【0044】)点。
(キ) 構成B1の観点
a 構成B1は、「1個の上記計量容器(1)に対して、上記ロードセル(3)は、2個~4個が設けられること」である。
b 当該観点において、本件補正発明と引用発明の間に一致する点は無い。
c そうすると、本件補正発明と引用発明は、構成B1の点、すなわち次の点において相違する。
本件補正発明は「1個の上記計量容器(1)に対して、上記ロードセル(3)は、2個~4個が設けられ[て]」いるのに対して、
引用発明において、重量計42の個数については特定されていない点。
(ク) 構成C1の観点
a 構成C1は、「上記吸込配管(10)の下部及び中間部は、鉛直管部(16)を形成し、該吸込配管(10)の鉛直管部(16)を、上記計量容器(1)に、上方から平面視中央に差込[む]こと」である。
b 引用発明の吸引ノズル43Aは、「鉛直方向に伸びる下側鉛直管部と当該下側鉛直管部に対して屈曲する屈曲部と上側鉛直管部を有[する]」ものである(認定事項2)。
c 引用発明の吸引ノズル43Aにおける「鉛直方向に伸びる下側鉛直管部は、本件補正発明における「吸込配管」の下部に形成された「鉛直管部」に相当する。
d そうすると、前記(エ)の構成C0に関しての検討結果も踏まえると、本件補正発明と引用発明は、構成C1の観点に関して、次の(a)に示す構成C1の観点での一致点において一致し、(b)に示す構成C1の観点での相違点において相違する。
(a) 構成C1の観点での一致点
「吸込配管の下部は鉛直管部を形成し、該吸込配管の鉛直管部を、上記計量容器に、上方から差込[む]点。
(b) 構成C1の観点での相違点
本件補正発明においては、吸込配管(10)の「中間部」も「鉛直管部(18)を形成」しているのに対して、
引用発明においては、吸引ノズル43A(「吸込配管(10)」に相当する。)は、「鉛直方向に伸びる下側鉛直管部」(吸込配管(10)の下部に形成された「鉛直管部(16)」に相当する。)の上部が当該鉛直管部に対して屈曲する屈曲部と上側鉛直管部を形成している点。
(ケ) 構成C2の観点
a 構成C2は「上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立すること」である。
b 当該観点において、本件補正発明と引用発明の間に一致する点は無い。
c そうすると、本件補正発明と引用発明は、構成C2の点、すなわち次の点において相違する。
本件補正発明においては、「上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立する」のに対して、
引用発明には、このような限定が無い点。
イ 一致点及び相違点の認定
前記アの対比分析の結果をまとめると、本件補正発明と引用発明は、次の(ア)に示す一致点において一致し、後記(イ)a~eに示す相違点1~5において相違すると認められる。
(ア) 一致点
「 上方開口状の計量容器と、
該計量容器へ上方の投入機から投入される粉粒体材料の重量を計測するために、上記計量容器を受持するロードセルと、
上記計量容器に非接触状態で上方から差込まれて当該計量容器の下端部に接近状の吸込用開口端を有する吸込配管と、
上記粉粒体材料を真空吸引すると共に、混練機へ、上記粉粒体材料を投入する真空吸引装置とを、
具備し、
上記吸込配管の下部は、鉛直管部を形成し、該吸込配管の鉛直管部を、上記計量容器に、上方から差込む
粉粒体材料の計量・投入装置」である点。
(イ) 相違点
a 相違点1(構成A0及び構成A1に関連する相違点)
本件補正発明においては、計量容器は「底壁(11)と周囲壁(12)が一体に形成された」ものであり、
「倒立円錐台形状」であるのに対して、
引用発明においては、計量ホッパ41A(「計量容器(1)」に相当する。)は、底壁を有しておらず、底壁と周囲壁が一体に形成されたものであるのか否か不明であり、
上下方向に筒状に延びる筒状部と、筒状部の下方において、下方にむかうにつれてすぼむ縮小部とを有する形状である点。
b 相違点2(構成B1に関連する相違点)
本件補正発明においては、「1個の上記計量容器(1)に対して、上記ロードセル(3)は、2個~4個が設けられ[て]」いるのに対して、
引用発明においては、重量計42の個数については特定されていない点
c 相違点3(構成C0及びC1に関連する相違点)
本件補正発明においては、吸込配管(10)が計量容器(1)に差し込まれている位置が「平面視中央」であり、
吸込配管(10)の「中間部」が鉛直管部(18)を形成しているのに対して、
引用発明においては、吸引ノズル43A(「吸込配管(10)」に相当する。)が計量ホッパ41A(「計量容器(1)」に相当する。)に差し込まれている位置が「平面視中央」といえるのかが不明であり、
吸引ノズル43A(「吸込配管(10)」に相当する。)は、「鉛直方向に伸びる下側鉛直管部」(吸込配管(10)の下部に形成された「鉛直管部(16)」に相当する。)の上部が当該鉛直管部に対して屈曲する屈曲部と上側鉛直管部を形成している点。
d 相違点4(構成Dに関連する相違点)
本件補正発明においては、「真空吸引装置(20)」は「吸込配管(10)の他端(22)」と接続されているのに対して、
引用発明においては、「吸引ブロワ31」(「真空吸引装置(20)」に相当する。)は気流攪拌装置61(「混練機(23)」に相当する。)、第3排気配管324、切替部33及び主配管321を介して輸送配管5の他端と接続されている点。
e 相違点5(構成C2に関連する相違点)
本件補正発明においては、「上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立する」のに対して、
引用発明においては、このような限定が無い点。
(7) 判断
前記相違点について検討する。
ア 相違点1(構成A0及び構成A1に関連する相違点)について
(ア) 前記(5)イ(イ)において周知技術3として認定したとおり、「ホッパー本体内の粉粒体を気力輸送する粉粒体処理システムにおいて、ホッパー本体を一体に形成されたものとし、円板状の底壁及び下方に向かって絞られるような漏斗状に形成される下側漏斗部を有する形状とすること」は、出願時に周知の技術事項である。
(イ) そうすると、引用発明において、計量ホッパ41Aの具体的構成として、周知技術3を踏まえて、計量ホッパ41Aを一体に形成されたものとし、円板状の底壁及び下方に向かって絞られるような漏斗状に形成される下側漏斗部を有する形状(すなわち、倒立円錐台形状)とすることは、当業者が容易に選択できる設計上の事項にすぎない。
(ウ) 以上のとおりであるから、引用発明において前記相違点1に係る本件補正発明の構成を備えるようにすることは、引用発明及び周知技術3に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。
イ 相違点2(構成B1に関連する相違点)について
(ア) 前記(3)イにおいて周知技術1として認定したとおり、「粉粒体を計量して輸送する装置において、計量用ホッパー及び粉粒体原料の重量を測定するロードセルである重量計を所要個設けること」は、出願時に周知の技術事項である。
(イ) そうすると、引用発明において、周知技術1を踏まえて、重量計42の個数を変更して、2~4個とすることは、当業者が適宜選択し得る設計的事項にすぎない。
(ウ) 以上のとおりであるから、引用発明において前記相違点2に係る本件補正発明の構成を備えるようにすることは、引用発明及び周知技術1に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。
ウ 相違点3(構成C0及びC1に関連する相違点)について
(ア) 吸込配管(10)の形状について
a 前記(4)イにおいて周知技術2として認定したとおり、「粉体吸引ノズル及び連結管を通じてホッパー内の粉体を吸引して輸送する粉体供給装置において、連結管のうちホッパー内に配置される管本体を鉛直管状とすること」は、出願時に周知の技術事項である。
b このように、引用発明において、吸引ノズル43Aの具体的形状として、吸引ノズル43Aのうち計量ホッパ41A内に配置される部分を鉛直管状とすることは、当業者にとっては極めて自明の設計上の選択肢にすぎず、引用発明における「吸引ノズル43A」(「吸込配管(10)」に相当する。)について、屈曲部を無くして、その「中間部」が鉛直管部(18)を形成しているようにすることは、当業者が容易に想到し得ることである。
(イ) 吸込配管(10)の配置について
a 前記(5)イ(イ)において周知技術4として認定したとおり、「ホッパー本体内の粉粒体を気力輸送する粉粒体処理システムにおいて、吸引ノズルの上流側端部をホッパー本体の底壁のほぼ中央部と対向するように配置すること」は、出願時に周知の事項技術である。
b このように、引用発明において、前記アを踏まえて計量ホッパ41Aを倒立円錐台形状とした際、吸引ノズル43Aの具体的配置として、吸引ノズル43Aの吸引口431Aが底壁の中央部と対向するように配置すること(すなわち、平面視中央に配置すること)は、当業者にとっては極めて自明の設計上の選択肢にすぎず、当業者が容易に想到し得ることである。
(ウ) 以上のとおりであるから、引用発明において、前記相違点3に係る本件補正発明の構成を備えるようにすることは、引用発明及び周知技術2~3に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。
エ 相違点4(構成Dに関連する相違点)について
(ア) 引用発明は、切替部33及び第1排気配管322~第3排気配管324を用いて、吸引ブロワ31及び主配管321によって排気・吸引する対象を第1タンク212・第2タンク222・攪拌ドラム613のいずれかに切替可能に構成するものであるところ、このような構成に換えて、第1タンク212・第2タンク222・攪拌ドラム613のそれぞれに対応する個別の吸引ブロワを設け、各吸引ブロワを第1タンク212・第2タンク222・攪拌ドラム613に直接接続するよう構成することは、当業者が適宜選択し得る設計的事項にすぎない。
(イ) したがって、引用発明において、前記相違点4に係る本件補正発明の構成を備えるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
オ 相違点5(構成C2に関連する相違点)について
(ア) 前記(5)イ(イ)において技術常識1として認定したとおり、「ホッパー本体内の粉粒体を気力輸送する粉粒体処理システムにおいて、ホッパー本体の大きさを粉粒体の安息角、粉粒体の重量、上流側端部の開口断面積、上流側端部との間の間隔、輸送風量、風速などの要素により適宜決定すること」は、出願時において技術常識である。
(イ) また、引用発明においても、段落【0044】にも記載されているとおり、貯留部70Aに貯留された粉粒体が貯留部70A内に残留することなく下端部へ向かうよう構成するとの技術課題を有するものであり、また、段落【0047】にも記載されているとおり、貯留部70A内の粉粒体を残留することなく吸引させるとの技術課題を有するものである。
(ウ) 前記(ア)及び(イ)を踏まえると、引用発明において、前記(イ)で示した技術課題の認識のもと、前記技術常識1を踏まえて、計量ホッパ41Aの大きさを吸引ノズル43Aの吸引口431Aの開口断面積に基づいて適宜調整することは、当業者であれば当然に配慮すべきことである。
(エ) そして、本願明細書の段落【0021】には、前記相違点5に係る本件補正発明の数値範囲内とすることの作用効果について、「上記数式1に於て、S12<3・S10では、円環部30にて粉粒体材料Gの詰まりを生じ易くなる。逆に、S12>10・S10では、吸込用開口端15から離れた底壁11の部位に(最終にて)粉粒体材料Gが残留してしまう。」と記載するのみで、粉粒体材料Gの材質や真空吸引装置(20)の排気速度・排気量といった「粉粒体材料Gの詰まり」「粉粒体材料G[の]残留」に影響を及ぼすと思われる他の実験条件について何ら特定しておらず、当該数値範囲の中と外のそれぞれの作用効果が量的に顕著な差異があることを示す実験的根拠についても何ら示されておらず、本願明細書の段落【0021】に示された作用効果が前記(イ)に示した引用発明の技術課題に照らして異質なものであるとも認められない。
(オ) そうすると、前記相違点5に係る本件補正発明の構成は、引用発明を前記(ウ)のように設計変更した結果得られる構成と格別相違しない。
(カ) 以上のとおりであるから、引用発明において、前記相違点5に係る本件補正発明の構成を備えるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。
カ まとめ
以上ア~オで説示したとおり、引用発明において前記相違点1~5に係る本件補正発明の構成を備えるようにすることは、いずれも、周知技術1~4及び技術常識1に基づいて、当業者が容易に想到し得たことである。
そして、前記相違点1~5を総合的に勘案しても、本件補正発明の奏する作用効果としては、当該構成のものとして当業者が予測困難であり、かつ、格別顕著な効果を認めることはできない。
したがって、本件補正発明は、引用発明、周知技術1~4及び技術常識1に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
(8) 請求人の主張について
請求人は、本件補正発明は著大な効果を奏することを根拠として本件補正発明が進歩性を有する旨主張しているが、前記相違点1~5が当業者が容易に想到し得たものであることについては、前記(7)のアからオに検討したとおりであって、請求人の主張する効果は、本件補正発明の構成が奏するものとして自明の効果にすぎず、本件補正発明の構成が奏するものとして当業者が予測困難であり、かつ、格別顕著な効果とはいえないから、請求人の主張は前記カの結論を左右するものではない。
(9) 本件補正の却下の決定についてのむすび
以上のとおりであるから、本件補正発明は、特許法29条2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができない。
したがって、本件補正は、同法17条の2第6項において準用する同法126条7項の規定に違反するから、特許法159条1項の規定において読み替えて準用する同法53条1項の規定により却下すべきものである。
よって、前記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。
第3 本願発明について
1 本願発明
本件補正は、前記第2のとおり却下したので、本願の請求項1~4に係る発明は、令和5年5月25日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1~4に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、前記第2の1(1)に示した本件補正前の請求項1に記載された事項により特定されるとおりのものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定の拒絶の理由の概要は、本願発明は、出願日前に発行された下記引用文献1及び2に記載された発明に基づいて、出願日前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない、というものである。
記
引用文献1:特開2016-85090号公報(主たる引用文献)
引用文献2:特開平9-101194号公報(周知技術を示す文献)
3 引用発明等の認定
引用発明及び周知技術1は、それぞれ前記第2の3(2)ウ及び同(3)イにおいて認定したとおりである。
4 対比・判断
本願発明は、本件補正発明において、「吸込配管(10)」の構造及び配置についての次の限定を省いたものである。
「上記吸込配管(10)の下部及び中間部は、鉛直管部(16)を形成し、該吸込配管(10)の鉛直管部(16)を、上記計量容器(1)に、上方から平面視中央に差込み、上記吸込配管(10)の孔部面積を(S10)とし、さらに、上記吸込用開口端(15)の高さ位置で、上記吸込配管(10)の外面と、上記計量容器(1)の上記周囲壁(12)の内面とによって形成された水平面状円環部(30)の面積を(S12)とすると、3・S10≦S12≦10・S10が成立すること。」
そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、本願発明の発明特定事項の一部を更に限定したものに相当する本件補正発明が、前記第2の3において検討したとおり、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び周知技術に基づいて当業者が容易に発明をすることができたものである。
第4 むすび
以上のとおり、本願発明は、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
したがって、他の請求項に係る発明について審理するまでもなく、本願は拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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2023-015289