商標拒絶査定不服審判
2023-011142
アリエプラス、アリープラス、アリエ、アリー
- 審判番号
- 2023-011142
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-094121
- 請求日
- 2023年07月04日
- 審決日
- 2024年01月23日
- 公報発行日
- 2024年02月22日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社アクセルラボ
- 【請求人代理人】元吉 剛一
- 審判長/審判官
- 審判長 冨澤 武志
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 中島 光
- 分類
- T18 .261-WY (W0942) / T18 .262-WY (W0942) / T18 .263-WY (W0942)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-94121拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年8月15日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和5年1月4日付け:拒絶理由通知書
令和5年1月27日:手続補正書、意見書の提出
令和5年6月1日付け:拒絶査定
令和5年7月4日:審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1の構成よりなり、第9類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、前記1の手続補正書により、別掲2のとおりの指定商品及び指定役務に補正されたものである。
3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6435047号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3の構成よりなり、令和2年9月29日に登録出願され、第35類、第36類、第37類及び第42類に属する別掲4の役務を指定役務として同3年8月27日に設定登録され、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
4 原査定の拒絶の理由の要点
本願商標は、引用商標と同一又は類似の商標であって、引用商標の指定役務と同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
5 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、右上に「+」の記号を配した「alie」の欧文字からなるところ、「alie」の文字部分と「+」の記号とは、重なることなく配置されていることから、視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。
そして、本願商標の構成中の「+」の記号は、「加号または正の数の符号」(「広辞苑 第七版」(株式会社岩波書店)中、「プラス」の項参照)の意味を有するところ、この記号は、補正後の本願の指定役務に係る業界において、提供される役務の内容等が、以前のそれよりも進んだもの、改良されたもの等であることを表すために、役務の名称を表す標章に付して用いられることが少なくないといえることからすれば、「+」の記号は、需要者に、役務の特徴等を表したものと認識されるというべきであるから、自他役務の識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いものというのが相当である。
また、本願商標の構成中の「alie」の欧文字は、辞書等に掲載のないものであって、特定の意味合いを認識させるものではなく、補正後の本願の指定役務との関係において、役務の特徴等を表したものと認識されるとはいえないから、「+」の記号部分よりも、自他役務の識別標識としての機能は強いといえるものであり、需要者に対して、強く支配的な印象を与えるものといえる。
そうすると、本願商標は、その構成中の「alie」の文字部分が独立して需要者に対し役務の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえる。
以上から、本願商標は、その構成中の「alie」の文字部分を要部(以下「本願要部」という。)として抽出し、これを他人の商標と比較して商標の類否を判断することが許されるものというべきである。
そして、既成の語ではない欧文字にあっては、我が国において親しまれている英語又はローマ字の発音に倣って称呼するのが一般的であるから、本願商標からは、本願要部に相応して、「アリー」又は「アリエ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲3のとおり、家屋を図案化したとおぼしき図形(以下「家屋図形部分」という。)を左側に、「rie」の欧文字を右側に配し、「e」の欧文字の上に、小さく「アリエ」の片仮名を表してなるところ、家屋図形部分及び各文字部分は、重なることなく配置されていることから、視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、各構成部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。
また、引用商標の構成中の「rie」の文字部分及び「アリエ」の文字部分は、いずれも辞書等に掲載のないものであって、特定の意味合いを認識させるものではなく、引用商標の構成中の家屋図形部分は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないため、特定の称呼及び観念は生じないものであり、引用商標の構成中の家屋図形部分及び各文字部分との間に、観念的にも密接な関連性を見いだすこともできないから、家屋図形部分及び各文字部分とは、それぞれが独立して出所識別標識としての機能を果たすものである。
そうすると、引用商標は、その構成中の「rie」及び「アリエ」の各文字部分をそれぞれ要部として抽出し、各文字部分を他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、引用商標は、「rie」及び「アリエ」の各文字部分に相応して、「リエ」及び「アリエ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較するに、全体の外観において、構成態様及び構成文字等が相違するから、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願要部から生じる「アリエ」の称呼と、引用商標の構成中の「アリエ」の文字部分から生じる「アリエ」の称呼が同一であるとしても、本願要部から生じる「アリー」及び「アリエ」の称呼と引用商標の構成中の「rie」の文字部分から生じる「リエ」の文字部分との比較においては、その音構成が相違するから、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念においては、いずれも特定の観念は生じないため、比較することができない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できず、同一の称呼が生じる場合があるとしても、外観において相紛れるおそれがないものであるから、両者の外観、称呼及び観念等によって需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、その補正後の指定役務中に、引用商標の指定役務と類似する役務を含むとしても、引用商標と類似する商標ではないから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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