商標拒絶査定不服審判
2023-010564
フィルタンワンタッチ、フィルタン、ワンタッチ
- 審判番号
- 2023-010564
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-135790
- 請求日
- 2023年06月26日
- 審決日
- 2024年07月01日
- 公報発行日
- 2024年07月26日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】東洋アルミエコープロダクツ株式会社
- 【請求人代理人】鎌田 直也
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 渡邉 あおい
- 審判官 渡邉 潤
- 分類
- T18 .26 -WY (W1921)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号、商標法第10条第1項
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022-135790拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1の構成よりなり、第19類及び第21に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和4年5月19日に登録出願された商願2022-056806に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年11月28日に登録出願されたものである。
本願は、令和4年12月8日付けで拒絶理由の通知がされ、同5年2月20日に意見書が提出されたが、同年3月16日付けで拒絶査定がされたものである。
これに対し、令和5年6月26日に拒絶査定不服審判の請求がされ、本願の指定商品は、同日付けの手続補正書により、第19類「通気口フィルター,花粉・埃の侵入を防ぐため網戸に貼って使用する網戸用フィルター」及び第21類「エアコン用の汚れ防止用フィルター(清掃用具に属するものに限る。),換気扇及びレンジフードの汚れ防止用フィルター,換気扇及びレンジフードの汚れ防止用カバー」(以下、「当審補正商品」という。)に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。
(1)登録第1259789号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、「ワンタッチ」の片仮名を横書きしてなり、昭和46年6月19日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年3月17日に設定登録され、その後、平成5年11月15日に、商標権一部取消し審判に係る審決の確定登録がされ、同19年7月18日に指定商品を第9類、第19類及び第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする書換登録がされた後、同29年3月28日に指定商品を第19類「陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,セメント及びその製品,木材,石材,建築用ガラス,区画表示帯,土砂崩壊防止用植生板,窓口風防通話板」とする更新登録がされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第5784432号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、「ワンタッチ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成25年10月4日に登録出願、第16類「紙製包装用容器,プラスチック製包装用袋,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,紙製又は不織布製ふきん(紙製品に属するものに限る。),衛生手ふき,紙製タオル,紙製テーブルナプキン,紙製手ふき,紙製ハンカチ,紙製ウエットティッシュ,不織布製ウェットティッシュ(紙製品に属するものに限る。),使い捨て不織布製ティッシュ(紙製品に属するものに限る。),印刷物」を指定商品として、同27年8月7日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
以下、引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、本願商標と引用商標は、外観の相違があるものの、本願商標の構成中、大きく表示されている「ワンタッチ」の文字と引用商標は、「ワンタッチ」の称呼を共通にし、「1回触れること。」との観念を共通にする類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似のものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、灰色の横長長方形の下方を円弧状に切り落とした図形を配し、当該図形の中央付近には、動物のごとき図形、その左には、ハート型の図形の下に曲線を引き一輪の花を表したような図形を描き、円弧状に切り落とした部分の上方には「フィルたん」(「ん」の文字の右端の払いの先端部分には上記ハート型の図形が描かれている。)の文字を、当該文字の下には「ワンタッチ」の片仮名を、「フィルたん」の文字よりも大きく横書きにしてなるものである。
そして、本願商標の構成中の「ワンタッチ」の片仮名は、「1回触れること。一つの操作。また、機器などの操作が極度に簡単であること。」(「広辞苑 第七版」発行者:株式会社岩波書店)を意味する語であるところ、別掲2のとおり、本願の当審補正商品の分野においては、「ワンタッチ」の語は、フィルター等の取り付け・取り外しが簡単にできる商品であることを表す際、しばしば使用されている実情からは、上記意味合いを容易に認識、理解させる語であると認められ、本願の当審補正商品との関係において、自他商品の識別標識としての機能を有さないか、あるいは、当該機能を有するとしても、その機能は非常に弱いものと判断するのが相当であり、このことは、別掲2の事例からも確認できる。
また、本願商標の構成中の「ワンタッチ」の片仮名が、取引者、需要者の間に広く認識されている等、商品の出所標識として強く支配的な印象を与えるとみるべき特段の事情もない。
そうすると、本願商標は、その構成中の「ワンタッチ」の片仮名が大きく書されているとしても、上記取引の実情にあって、これに接する取引者、需要者が、当該文字のみに着目して、取引にあたるものとはいい難い。
したがって、本願の当審補正商品と引用商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標の構成中の「ワンタッチ」の文字を要部として分離、抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが、称呼及び観念において類似する商標であるとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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