商標拒絶査定不服審判
2023-009655
シン
- 審判番号
- 2023-009655
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2022-074507
- 請求日
- 2023年06月12日
- 審決日
- 2024年02月05日
- 公報発行日
- 2024年03月29日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社豊島屋本店
- 【請求人代理人】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 田中 瑠美
- 分類
- T18 .261-WY (W33) / T18 .262-WY (W33) / T18 .263-WY (W33)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2022- 74507拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和4年6月28日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 9月27日付け:拒絶理由通知書
令和4年11月14日 :意見書の提出
令和5年 3月 8日付け:拒絶査定
令和5年 6月12日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、「Shin」の欧文字を横書きにしてなり、第33類「清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(3)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4971349号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:晋
指定商品:第33類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
登録出願日:平成17年11月 8日
設定登録日:平成18年 7月21日
(2)登録第5376557号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:信(標準文字)
指定商品:第33類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
登録出願日:平成22年 5月24日
設定登録日:平成22年12月17日
(3)登録第5800412号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲のとおり
指定商品:第33類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
登録出願日:平成27年 5月28日
設定登録日:平成27年10月16日
4 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、「Shin」の欧文字を横書きにしてなるところ、これは、我が国において特定の意味合いを有する語として一般に知られているものとはいえないものであり、造語として認識されるというべきものであるから、本願商標よりはその構成文字に相応して「シン」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は、「晋」の文字を明朝体の書体で表してなるところ、該文字は、「中国古代、春秋時代の十二諸侯の一つ。」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)を意味するほか、我が国においては、「シン」若しくは「ススム」と読む人名としても用いられるものである。
そうすると、引用商標1よりはその構成文字に相応して「シン」又は「ススム」の称呼を生じ、「中国春秋時代の十二諸侯の一つである国名」又は人名としての「晋」の観念を生じるものである。
イ 引用商標2について
引用商標2は、「信」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「思い込み疑わないこと。」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)等を意味する語として一般に用いられるものである。
そうすると、引用商標2よりはその構成文字に相応して「シン」の称呼を生じ、「思い込み疑わないこと」程の観念を生じるものである。
ウ 引用商標3について
引用商標3は、別掲のとおり、「神」の文字を筆文字風の書体で表してなるところ、該文字は、「人間を超越し、天地を支配する宗教的存在。」(出典:株式会社岩波書店「広辞苑第七版」)を意味する「神」の語を認識させるものである。
そうすると、引用商標3よりは「カミ」の称呼を生じ、「人間を超越し、天地を支配する宗教的存在である神」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標1の類否について
本願商標と引用商標1とを比較するに、外観においては、文字種を異にするものであり、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標の「シン」の称呼と引用商標1の称呼の一である「シン」の称呼とは共通するものの、もう一方の「ススム」の称呼とは、構成音や構成音数が明らかに相違し、明瞭に聴別し得るものである。
さらに、観念においては、本願商標が特定の観念を生じない一方、引用商標1よりは、「中国春秋時代の十二諸侯の一つである国名」又は人名としての「晋」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、称呼において共通する場合があるとしても、その他の称呼とは聴別が容易であり、外観及び観念において明確に区別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。
(4)本願商標と引用商標2の類否について
本願商標と引用商標2とを比較するに、外観においては、文字種を異にするものであり、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、両商標は、「シン」の称呼を共通にするものである。
さらに、観念においては、本願商標が特定の観念を生じない一方、引用商標2よりは、「思い込み疑わないこと」程の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、称呼において共通するとしても、外観及び観念において明確に区別できるものであるから、両商標が与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、商品の出所について誤認混同を生じるおそれはなく、非類似の商標というのが相当である。
(5)本願商標と引用商標3の類否について
本願商標と引用商標3とを比較するに、外観においては、両商標は、文字種及び書体を異にし、全体構成において顕著な差異を有するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。
また、称呼においては、本願商標の「シン」の称呼と引用商標3の「カミ」の称呼は、構成音が相違し、明確に聴別し得るものである。
さらに、観念においては、本願商標が特定の観念を生じない一方、引用商標3よりは、「人間を超越し、天地を支配する宗教的存在である神」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
してみれば、本願商標と引用商標3とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわざるを得ない。
(6)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標1ないし3とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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