商標拒絶査定不服審判
2023-008862
イニシエ、コ、フル
- 審判番号
- 2023-008862
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-114004
- 請求日
- 2023年05月13日
- 審決日
- 2024年02月28日
- 公報発行日
- 2024年06月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】船津 正則
- 【請求人代理人】秋月 政寛
- 審判長/審判官
- 審判長 豊瀬 京太郎
- 審判官 板谷 玲子
- 審判官 白鳥 幹周
- 分類
- T18 .261-Z (W2930) / T18 .262-Z (W2930) / T18 .263-Z (W2930)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-114004拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和3年8月31日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 4月12日付け:拒絶理由通知書
令和4年 8月22日 :意見書の提出
令和5年 1月13日付け:拒絶査定
令和5年 5月13日 :審判請求書の提出
2 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類「梅干し」及び第30類「食酢,めん類用つゆ,マヨネーズソース,ドレッシング,その他の調味料」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6055374号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成29年9月26日登録出願、第30類「穀物の加工品,そばの麺,うどんの麺,そうめんの麺,即席めん,茶,コーヒー,ココア,調味料,そばつゆ,うどんつゆ,そうめんつゆ,出汁,出汁の素,めん類用だし,めん類用だしの素,香辛料,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ,調理済のうどん,調理済みそうめん,穀物の加工品を主材とする惣菜」を指定商品として、同30年6月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「古」の漢字と、「いにしへ」の平仮名とを、上下二段に横書きしてなるものであって、そのうち「古」の漢字については、若干デザイン化されてはいるものの、「古」の漢字であるという以上の印象を看者に与えるものとはいえない。
そして、その構成態様において、「いにしへ」の平仮名が、原審提示の情報にあるように、「遠く過ぎ去った時代」(出典:「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店)などを意味する「古(いにしえ)」の語の、古語における表記であると考えられることからすれば、本願商標の構成中の「いにしへ」の平仮名は、上段の「古」の漢字の読みを表したと容易に理解、認識できるものである。
ここで、同構成中の「いにしへ」のうち「へ」は、「古」の文字が「往(い)にし方(へ)」の意で、時間的に遥かに隔ったあたりをいう語」(出典:同上)であることからすると、「移動性の動作・作用の向かって進む目標地点・方向を示す。」(出典:同上)ことなどに用いられる助詞(格助詞)「へ」であると考えられるものであって、これは、例えば「東へ行く」は「ヒガシエイク」と発音されるように、「エ」と発音することが一般に行われている。
また、本願商標の構成中の「古」の漢字が一般に「イニシエ」と読まれるものであることからすれば、同構成中の「いにしへ」の平仮名については、「イニシエ」と発音されるというのが相当である。
そうすれば、本願商標よりは、その構成文字に相応した「イニシエ」の称呼が生じるといえ、また、「遠く過ぎ去った時代」ほどの観念が生じるものである。
イ 引用商標について
引用商標は、「いにしえ」の平仮名と、「古」の漢字とを、上下二段に横書きしてなるものであって、上段の平仮名は下段の漢字の読みを表したものと容易に理解、認識できるものである。
そうすれば、引用商標よりは、その構成文字に相応した「イニシエ」の称呼が自然に生じ、また、「遠く過ぎ去った時代」ほどの観念が生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標を比較するに、外観においては、文字の書体、漢字と平仮名の配置(上下)、及び、平仮名部分の末尾における「ヘ」と「え」という点で相違するものであるが、いずれも漢字1字と平仮名4字を上下二段に横書きしてなる構成において、「古」の漢字が共通しており、また、平仮名も「いにし」の3字を共通にするものであるから、近似した印象を与えるものである。
そして、称呼においては、「イニシエ」で同一であり、また、観念においても、「遠く過ぎ去った時代」ほどの観念で同一である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において近似した印象を与えるものであり、また、称呼及び観念を同一にするものであるから、これらの外観、称呼及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある、互いに類似の商標というのが相当である。
エ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について
本願の指定商品中、第30類「食酢,めん類用つゆ,マヨネーズソース,ドレッシング,その他の調味料」は、引用商標の指定商品中、第30類「調味料,そばつゆ,うどんつゆ,そうめんつゆ,出汁,出汁の素,めん類用だし,めん類用だしの素」と同一又は類似の商品である。
オ 小括
上記アないしエによれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であって、かつ、本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、これを登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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