2023-002721
情報処理装置、処理方法、及び、プログラム
- 審判番号
- 2023-002721
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-185598外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2023年02月17日
- 審決日
- 2023年10月26日
- 公報発行日
- 2023年11月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 分類
- P18 .121-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条、特許法第44条
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 20項目
第1 手続の経緯
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本願は、令和2年11月6日にされた特許法44条1項の規定による特許出願であって、2013年(平成25年)2月28日(優先権主張 平成24年3月2日)を国際出願日とする特願2014-502393号を最先の出願とする、いわゆる第5世代の分割出願であるところ、出願の分割の経緯は、次のとおりである。なお、括弧内は当該出願の提出日を示す。
また、本願の手続の経緯は以下のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定(令和4年12月16日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-5に係る発明は、以下の引用文献A-Cに記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
A.米国特許出願公開第2012/0009896号明細書
B.ゲイザー著,「iPhone 4S スーパーマニュアル」,第1版,秀和システム,2011年12月03日,p.215-216(周知技術を示す文献)
C.特開平8-313905号公報(周知技術を示す文献)
第3 当審拒絶理由の概要
当審が令和5年6月19日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
本願請求項1-5に係る発明は、以下の引用文献1-3に記載された発明に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
1.米国特許出願公開第2012/0009896号明細書(原査定時の引用文献A)
2.ゲイザー著,「iPhone 4S スーパーマニュアル」,第1版,秀和システム,2011年12月03日,p.215-216(原査定時の引用文献B)
3.特開2001-171390号公報(当審において新たに引用した文献)
第4 本願発明
本願請求項1-13に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明13」という。)は、令和5年7月26日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-13に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1-13は以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】情報処理装置であって、複数のアプリケーションプログラムがそれぞれ関連付けられた複数の指標を表示する表示部と、前記表示部への接触を検出するタッチパネルと、続きを表示(全78行)前記情報処理装置に第1の複数の処理又は第2の複数の処理を実行させる少なくとも1つの制御部と、を備え、前記第1の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を徐々に表示し、前記第1の指標への接触を検出したことに応じて、前記第1のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第2の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第2のユーザ操作を受け付けたことに応じて、ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェースを表示し、前記情報処理装置が前記ロック解除用情報を受け付けたことに応じて、第2のアプリケーションプログラムに関連付けられた第2の指標を表示し、前記第2の指標への接触を検出したことに応じて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第1のアプリケーションプログラムと前記第2のアプリケーションプログラムは、同一のプログラムであり、前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記第2の指標が表示される際の背景画像とは異なり、前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記ロック解除用情報を受け付けるための前記インターフェースが表示される際の背景画像とも異なり、前記情報処理装置が前記第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて表示する指標は、ユーザにより設定可能である、ことを特徴とする情報処理装置。【請求項2】前記インターフェースは、前記ロック解除用情報を受け付けるウィンドウを含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。【請求項3】前記ロック解除用情報はパスワードを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。【請求項4】前記第1のユーザ操作は、前記タッチパネルへのスライド操作を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。【請求項5】前記第2のユーザ操作を受け付けるハードキーを更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。【請求項6】前記第1の指標の外観は、前記第2の指標の外観と異なることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。【請求項7】前記第1の指標を表示した後、第1の時間内に前記第1の指標への接触が検出されない場合、前記表示部に何も表示されない状態に遷移することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。【請求項8】複数のアプリケーションプログラムがそれぞれ関連付けられた複数の指標を表示する表示部と、前記表示部への接触を検出するタッチパネルと、を備える情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、前記情報処理方法は、前記情報処理装置が第1の複数の処理又は第2の複数の処理を実行することを含み、前記第1の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を徐々に表示し、前記第1の指標への接触を検出したことに応じて、前記第1のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第2の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第2のユーザ操作を受け付けたことに応じて、ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェースを表示し、前記情報処理装置が前記ロック解除用情報を受け付けたことに応じて、第2のアプリケーションプログラムに関連付けられた第2の指標を表示し、前記第2の指標への接触を検出したことに応じて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第1のアプリケーションプログラムと前記第2のアプリケーションプログラムは、同一のプログラムであり、前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記第2の指標が表示される際の背景画像とは異なり、前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記ロック解除用情報を受け付けるための前記インターフェースが表示される際の背景画像とも異なり、前記情報処理装置が前記第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて表示する指標は、ユーザにより設定可能である、ことを特徴とする情報処理方法。【請求項9】前記第1の指標の外観は、前記第2の指標の外観と異なることを特徴とする請求項8に記載の情報処理方法。【請求項10】前記第1の指標を表示した後、第1の時間内に前記第1の指標への接触が検出されない場合、前記表示部に何も表示されない状態に遷移することを特徴とする請求項8又は9に記載の情報処理方法。【請求項11】複数のアプリケーションプログラムがそれぞれ関連付けられた複数の指標を表示する表示部と、前記表示部への接触を検出するタッチパネルと、を備える情報処理装置に情報処理方法を実行させるためのプログラムであって、前記情報処理方法は、前記情報処理装置が第1の複数の処理又は第2の複数の処理を実行することを含み、前記第1の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を徐々に表示し、前記第1の指標への接触を検出したことに応じて、前記第1のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第2の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第2のユーザ操作を受け付けたことに応じて、ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェースを表示し、前記情報処理装置が前記ロック解除用情報を受け付けたことに応じて、第2のアプリケーションプログラムに関連付けられた第2の指標を表示し、前記第2の指標への接触を検出したことに応じて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第1のアプリケーションプログラムと前記第2のアプリケーションプログラムは、同一のプログラムであり、前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記第2の指標が表示される際の背景画像とは異なり、前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記ロック解除用情報を受け付けるための前記インターフェースが表示される際の背景画像とも異なり、前記情報処理装置が前記第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて表示する指標は、ユーザにより設定可能である、ことを特徴とするプログラム。【請求項12】前記第1の指標の外観は、前記第2の指標の外観と異なることを特徴とする請求項11に記載のプログラム。【請求項13】前記第1の指標を表示した後、第1の時間内に前記第1の指標への接触が検出されない場合、前記表示部に何も表示されない状態に遷移することを特徴とする請求項11又は12に記載のプログラム。」
第5 引用文献、引用発明
1 引用文献1、引用発明
(1)引用文献1
当審拒絶理由に引用された引用文献1には、以下の記載がある(下線は、当審で付した。以下同じ。当審訳は、関連する特表2013-534121号公報を参照した。)。
「[0003] With the increasing popularity of mobile devices having image-capture functionality, including cellphone devices, handheld devices, handheld computers, smartphones, and PDAs, there is a need for improving the user experience by allowing quick access to the image-capture functionality of mobile devices while also preventing accidental and/or unauthorized access to other functionalities on the device.[0004] Mobile devices with cameras often have a locked mode to prevent accidental or unauthorized access to the device. However, in many situations it is desirable to capture a photograph or video without needing to unlock a mobile device (e.g., by using a key combination, entering a personal identification number (PIN), or using fingerprint recognition) in order to quickly and spontaneously “capture the moment.”[0005] Therefore, there exists ample opportunity for improvement in technologies to allow mobile device users quick access to a subset of image-capture functionality in order to quickly capture images, while not allowing access to other mobile device functionalities, including access to private information on the mobile device.」
[当審訳]
「[0003]携帯電話デバイス、ハンドヘルドデバイス、ハンドヘルドコンピューター、スマートフォン、およびPDAを含む、画像キャプチャー機能を有するモバイルデバイスの人気が高まっていることにより、モバイルデバイスの画像キャプチャー機能へのクイックアクセスを可能にしながら、そのデバイス上の他の機能への誤ったおよび/または未承認のアクセスを防止することによって、ユーザーエクスペリエンスを改良することが必要とされている。[0004]カメラを有するモバイルデバイスは、デバイスへの誤ったまたは未承認のアクセスを防止するために被ロックモードを有することが多い。しかし、多くの状況では、迅速かつ自然に「その瞬間を捕まえる」ためにモバイルデバイス(たとえば、キーの組み合わせの使用、暗証番号(PIN)の入力、または指紋認識の使用によって)のロック解除を必要とすることなく写真またはビデオをキャプチャーすることが望ましい。[0005]したがって、モバイルデバイスユーザーが画像を迅速にキャプチャーするために画像キャプチャー機能のサブセットに迅速にアクセスすることを可能にし、一方、モバイルデバイス上のプライベートな情報へのアクセスを含めて他のモバイルデバイス機能にアクセスすることは可能にしない技術の改良の十分な機会がある。」
図1「
[図:0001403543000001.jpg]
」
「[0056] FIG. 1 is a system diagram depicting an exemplary mobile device 100 including a variety of optional hardware and software components, shown generally at 102. Any components 102 in the mobile device can communicate with any other component, although not all connections are shown, for ease of illustration. The mobile device can be any of a variety of computing devices (e.g., cell phone, smartphone, handheld computer, Personal Digital Assistant (PDA), etc.) and can allow wireless two-way communications with one or more mobile communications networks 104, such as a cellular or satellite network.[0057] The illustrated mobile device 100 can include a controller or processor 110 (e.g., signal processor, microprocessor, ASIC, or other control and processing logic circuitry) for performing such tasks as signal coding, data processing, input/output processing, power control, and/or other functions. An operating system 112 can control the allocation and usage of the components 102, including power states, above-lock states, and below-lock states, and provide support for one or more application programs 114. The application programs can include common mobile computing applications (e.g., image-capture applications, email applications, calendars, contact managers, web browsers, messaging applications), or any other computing application.」
[当審訳]
「[0056]図1は、102で全体的に示される、さまざまな任意選択のハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素とを含む、例示的なモバイルデバイス100を示すシステム図である。モバイルデバイス内の任意の構成要素102は、他の任意の構成要素と通信することができるが、図を簡略化するため、すべての接続が示されているとは限らない。モバイルデバイスは、さまざまなコンピューティングデバイス(たとえば、携帯電話、スマートフォン、ハンドヘルドコンピューター、携帯情報端末(PDA)など)のいずれかとすることができ、移動体通信ネットワークまたは衛星ネットワークなどの1つまたは複数のモバイル通信ネットワーク104とワイヤレス双方向通信を行うことができる。[0057]図示のモバイルデバイス100は、信号符号化、データ処理、入出力処理、電源管理、および/または他の機能のようなタスクを実行するためのコントローラーまたはプロセッサー110(たとえば、シグナルプロセッサー、マイクロプロセッサー、ASIC、または他の制御論理回路および処理論理回路)を含むことができる。オペレーティングシステム112は、電源の状態、ロック済み状態、および未ロック状態を含む構成要素102の割り当ておよび利用状況を制御し、1つまたは複数のアプリケーションプログラム114のサポートを提供することができる。アプリケーションプログラムは、一般的なモバイルコンピューティングアプリケーション(たとえば、画像キャプチャーアプリケーション、電子メールアプリケーション、カレンダー、予定管理ソフト(contact manager)、Webブラウザー、メッセージングアプリケーション)、または他の任意のコンピューティングアプリケーションを含むことができる。」
「[0059] The mobile device 100 can support one or more input devices 130, such as a touch screen 132, microphone 134, camera 136, physical keyboard 138, trackball 140, and/or proximity sensor 142, and one or more output devices 150, such as a speaker 152 and one or more displays 154. Other possible output devices (not shown) can include piezoelectric or haptic output devices. Some devices can serve more than one input/output function. For example, touch screen 132 and display 154 can be combined into a single input/output device.」
[当審訳]
「[0059]モバイルデバイス100は、タッチスクリーン132、マイク134、カメラ136、物理的なキーボード138、トラックボール140、および/または近接センサー142などの1つまたは複数の入力デバイス130、ならびにスピーカー152および1つまたは複数のディスプレイ154などの1つまたは複数の出力デバイス150をサポートすることができる。他の可能な出力デバイス(図示せず)としては、圧電出力デバイスまたは触覚出力デバイスがありうる。いくつかのデバイスは、複数の入出力機能を提供することができる。たとえば、タッチスクリーン132とディスプレイ154を組み合わせて、単一の入出力デバイスを形成することができる。」
図2A「
[図:0001403543000002.jpg]
」
「[0063] FIG. 2A depicts a front view 210 of an example mobile device 200, while FIG. 2B depicts a rear view 250 of the mobile device. As shown, the mobile device 200 includes several hardware buttons, including a home button 220, a power button 222, and a camera shutter (image-capture) button 224. Also depicted is a touch screen display 230, which is shown displaying a touch screen unlock button 232, a touch screen camera shutter button 234, and a locked-mode indicator 236.」
[当審訳]
「[0063]図2Aは例示的なモバイルデバイス200の正面図210を示し、図2Bはモバイルデバイスの背面図250を示す。図示のように、モバイルデバイス200は、ホームボタン220と、電源ボタン222と、カメラシャッター(画像キャプチャー)ボタン224とを含むいくつかのハードウェアボタンを含む。同様に、タッチスクリーンロック解除ボタン232、タッチスクリーンカメラシャッターボタン234、および被ロックモードインジケーター236が表示されているタッチスクリーンディスプレイ230が示されている。」
図5A「
[図:0001403543000003.jpg]
」
図5B「
[図:0001403543000004.jpg]
」
「[0079] FIG. 5A depicts a mobile device 500 having a touch screen display 510, which is displaying a lock screen 515, including an unlock slider control 520. A mobile device user can slide/drag a finger 525 in the direction indicated by the arrows displayed with the unlock slider control 520 (finger motion is in either of the directions indicated by the arrow 522 ) in order to request the device to present an authentication screen, for example, as shown in FIG. 5B. Although the authentication screen shown in FIG. 5B uses a PIN pad, other techniques can be used, for example, fingerprint or voice recognition.[0080] FIG. 5B depicts the mobile device 500 of FIG. 5A after the user slides a finger on the unlock slider control 520. As shown, the mobile device 500 presents an authentication screen 530 including a PIN pad 540 on the touch screen display 510. The user can enter a PIN (e.g., a four-digit sequence of numerals) using a finger 550 on the pin pad 540. If the PIN entered matches a stored PIN, the user is successfully authenticated, and the device can enter a below-lock (unlocked) state.」
[当審訳]
「[0079]図5Aは、タッチスクリーンディスプレイ510を有するモバイルデバイス500を示し、タッチスクリーンディスプレイ510は、ロック解除スライダーコントロール520を含むロック画面515を表示する。たとえば図5Bに示すように、モバイルデバイスユーザーは、デバイスに認証画面を提示することを要求するために、ロック解除スライダーコントロール520と共に表示される矢印によって示される方向に指525を摺動/ドラッグすることができる(指の動きは、矢印522によって示される方向のどちらかである)。図5Bに示される認証画面では、PINパッドを使用するが、他の技法、たとえば指紋認識または音声認識を使用することができる。[0080]図5Bは、ユーザーがロック解除スライダーコントロール520上で指を摺動させた後の図5のモバイルデバイス500を示す。図示のように、モバイルデバイス500は、タッチスクリーンディスプレイ510上にPINパッド540を含む認証画面530を提示する。ユーザーは、パッド540PIN上で指550を使用してPIN(たとえば4桁の数字列)を入力することができる。入力したPINが、保存したPINと一致した場合、ユーザーは認証に成功し、デバイスは、未ロック(ロック解除)状態に入ることができる。」
図7「
[図:0001403543000005.jpg]
」
「[0089] FIG. 7 is a state diagram 700 that outlines several states of an exemplary mobile device in accordance with certain embodiments of the disclosed technology. At lock screen state 710, the mobile device is at a lock screen in an above-lock state. While at lock screen state 710, the mobile device can exhibit multiple behaviors consistent with a lock screen, such as displaying a lock screen as shown in FIG. 5A, displaying a blank screen or wallpaper, or powering off the mobile device display and/or other selected features or components (e.g., if the mobile device is in a standby state or a low-power state).[0090] At transition 712, input data is received requesting invocation of an application, for example, invocation of an image-capture application such as a digital camera or digital video camera application in an above-lock state. Several input methods for creating input data requesting invocation of an application, consistent with the goals of allowing fast access to a camera application while preventing accidental triggering of the camera or unnecessary power consumption, are available, including the following examples.」
[当審訳]
「[0089]図7は、開示する技術の特定の実施形態による例示的なモバイルデバイスのいくつかの状態を概説する状態ダイアグラム700である。ロック画面状態710では、モバイルデバイスは、ロック済み状態のロック画面である。ロック画面状態710である間、モバイルデバイスは、図5Aに示すロック画面の表示、ブランクスクリーンもしくは壁紙の表示、または(たとえば、モバイルデバイスがスタンバイ状態または低消費電力状態である場合に)モバイルデバイスのディスプレイおよび/もしくは他の選択した特徴もしくは構成要素の電源オフなどの、ロック画面と一致する複数の挙動を示すことができる。[0090]遷移712では、アプリケーションの呼び出し、たとえばデジタルカメラまたはロック済み状態のデジタルビデオカメラアプリケーションなどの画像キャプチャーアプリケーションの呼び出しを要求する入力データが受け取られる。カメラの誤ったトリガリングまたは不必要な電力消費を防止しながらのカメラアプリケーションへの高速なアクセスという目標と一致する、アプリケーションの呼び出しを要求する入力データを作成するいくつかの入力方法が利用可能であり、これは以下の例を含む。」
「[0093] A second option, dubbed “Camera Button Press with Touch Based User Interface Confirmation,” involves a mobile device user pressing the camera button while the mobile device is in an above-lock mode, after which the mobile device presents a confirmation user interface on the screen requesting confirmation that the user actually intends to use the camera. For example, after receiving a camera button press, the mobile device displays a camera icon on the mobile device touch screen, and the user touches the touch screen over the camera icon (e.g., touch screen camera button 234 ) to confirm the user's intent to use the camera application. After receiving a successful confirmation, an application (e.g., an image-capture application) is launched and a live viewfinder appears on the mobile device display screen. After the viewfinder is available, the user can, for example, capture images or auto-focus images in the viewfinder in a similar manner as with Camera Button Press & Hold.」
[当審訳]
「[0093]「カメラボタンの押下とタッチベースユーザーインターフェースの確認」と呼ばれる第2のオプションでは、モバイルデバイスがロック済みモードである間にモバイルデバイスユーザーがカメラボタンを押し、その後で、モバイルデバイスが、ユーザーが実際にこのカメラを使用するつもりであるという確認を要求する確認ユーザーインターフェースを画面に提示する。たとえば、カメラボタンの押下を受け取った後で、モバイルデバイスは、モバイルデバイスのタッチスクリーンにカメラのアイコンを表示し、ユーザーは、タッチスクリーンのカメラのアイコン(たとえば、タッチスクリーンカメラボタン234)に触れて、カメラアプリケーションを使用するというユーザーの意思を確認する。正常な確認を受け取った後、アプリケーション(たとえば画像キャプチャーアプリケーション)が起動され、ライブファインダーがモバイルデバイスのディスプレイ画面に表示される。ファインダーが利用可能になった後、カメラボタンの長押しと同様の方式で、ユーザーは、たとえば、画像をキャプチャーすることもできるし、ファインダー内の画像をオートフォーカスすることもできる。」
「[0096] Regardless of the input method used, after receiving input data requesting invocation of an application, the mobile device enters state 720, the above-lock camera viewfinder mode. If the device is in a standby, sleep, or other low-power mode, the mobile device is also waked from that state before launching the application. It is noted that the requirement for a camera button press to wake the mobile device may create power supply or other design issues to be addressed in designing the physical chassis for the mobile device. Furthermore, when launching the requested application in an above-lock state, other applicable device management policies or restrictions can continue to be honored by the device.[0097] While in camera viewfinder mode in the above-lock state, the user is presented with only a subset of the full functionality of the image capture application. For example, the user may be presented with functions to capture an image, switch between still photograph and video mode, zoom in/out, or image capture options, including adjusting the camera auto-focus mode, image white balance, flash on/off, image effect, or other such functions suitable for non-private use. In some examples, functions that are not made available to the user can include functions for viewing previously-captured images, sending images, uploading images, or other such functions less suitable for non-private use (e.g., unauthorized use by an unknown or untrusted user). Thus, mobile device functions that could reveal sensitive or private data are hidden from unknown or untrusted users, while still allowing fast capture using functions suitable for non-private use.」
[当審訳]
「[0096]使用する入力方法に関係なく、アプリケーションの呼び出しを要求する入力データを受け取った後、モバイルデバイスは、状態720、すなわちロック済みカメラファインダーモードに入る。デバイスが、スタンバイモード、スリープモード、または他の低消費電力モードである場合、モバイルデバイスはまた、その状態からウェイクアップされてから、アプリケーションを起動する。カメラボタンの押下がモバイルデバイスをウェイクアップする要件は、モバイルデバイスの物理的シャーシを設計する際に対処されるべき電源または他の設計上の問題を作りだしうることに留意されたい。そのうえ、ロック済み状態の要求されたアプリケーションを起動するとき、他の適用可能なデバイス管理ポリシーまたは制限事項は、引き続きデバイスによって遵守されることができる。[0097]ロック済み状態のカメラファインダーモードである場合、ユーザーには、画像キャプチャーアプリケーションの全機能のサブセットのみが提示される。たとえば、ユーザーには、画像をキャプチャーし、スチル写真モードとビデオモード、ズームイン/アウト、またはカメラオートフォーカスモード、画像ホワイトバランス、フラッシュのオン/オフ、画像効果、もしくはプライベート以外の用途に適した他のこのような機能を調整することを含む画像キャプチャーオプションを切り換える機能が提示されることができる。いくつかの例では、ユーザーにとって利用可能にならない機能は、以前にキャプチャーされた画像の表示、画像の送信、画像のアップロード、またはプライベート以外の用途(たとえば、不明ユーザーまたは信頼されていないユーザーによる未承認の使用)にあまり適さない他のこのような機能のための機能を含むことができる。したがって、機密データまたはプライベートデータを明らかにできるモバイルデバイスの機能は、不明ユーザーまたは信頼されていないユーザーから隠されるが、プライベート以外の用途に適した機能を使用する高速なキャプチャーを依然として可能にする。」
「[0103] At state 740, the mobile device presents an unlock user interface to the user. For example, the user might be prompted to enter a PIN number using the mobile device touch screen, press a key combination (such as “Unlock” and “*”), or provide a finger print or voice recognition. If the mobile device is successfully unlocked, the mobile device state is changed to state 750 or 760, depending on how state 730 was entered.[0104] The user can also enter state 740 directly from the mobile device lock screen state 710. For example, while presenting the lock screen, receiving specified input (e.g., receiving a press on a power button, receiving a press on any key, or other predetermined input) transitions the device via transition 742 to state 740. In this case, if the mobile device is unsuccessful in authenticating a user, the device follows transition 746 back to state 710, remaining in an above-lock mode throughout. If the mobile device successfully authenticates a user, then the device state changes to below-lock mode, and the device transitions to the mobile device normal home screen at state 760.」
[当審訳]
「[0103]状態740では、モバイルデバイスは、ロック解除ユーザーインターフェースをユーザーに提示する。たとえば、ユーザーにプロンプトが表示され、モバイルデバイスのタッチスクリーンを使用してPIN番号を入力し、キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)を押し、または指紋データまたは音声データを提供する。モバイルデバイスのロックが正常に解除された場合、モバイルデバイスの状態は、どのようにして状態730に入ったかに応じて、状態750または760に変化する。[0104]ユーザーは、モバイルデバイスロック画面状態710から直接状態740に入ることもできる。たとえば、ロック画面を提示する間、指定の入力を受け取る(たとえば、電源ボタンの押下を受け取る、任意のキーの押下を受け取る、または他の所定の入力を受け取る)ことによって、デバイスは、遷移742を介して状態740に遷移する。この場合、モバイルデバイスがユーザーの認証に失敗した場合、デバイスは、遷移746に従って状態710に戻り、全体を通してロック済みモードのままである。モバイルデバイスがユーザーの認証に成功した場合は、デバイスの状態は未ロックモードに変化し、デバイスは、状態760のモバイルデバイスの通常のホーム画面に遷移する。」
「[0107] At state 760, the user has transitioned from the mobile device unlock user interface state 740 and is presented with a top-level home screen for the device. That is, a user at state 760 can invoke mobile device applications, such as an image-capture application, by using menus associated with the home screen, or by pressing the image-capture button.[0108] At state 770, the mobile device has entered a camera viewfinder in below-lock mode, by, for example, transition 762 from state 760 or transition 776 from state 750. The below-lock mode viewfinder at state 770 includes a larger set of functions. For example, functions described above regarding 720 as being inaccessible such as deleting images, sending images, uploading images, and viewing previously stored images can now be accessed. Potentially complex or confusing viewfinder-specific functions, such as setting camera settings, including ISO sensitivity, aperture, shutter speed, and the like, can additionally be made available to the user. Since a user who has unlocked the device is likely to be the owner of the mobile device, these additional features can be provided with less risk of confusing or overwhelming the user. The device can return to the home screen state 760 by providing input or after expiration of a timeout period. The mobile device can also transition 766 back to the home screen in a similar manner as with transition 716.」
[当審訳]
「[0107]状態760では、ユーザーは、モバイルデバイスロック解除ユーザーインターフェース状態740から遷移してきており、デバイスの最上位レベルのホーム画面が提示される。すなわち、状態760にいるユーザーは、ホーム画面と関連したメニューを使用することによって、または画像キャプチャーボタンを押すことによって、画像キャプチャーアプリケーションなどのモバイルデバイスアプリケーションを呼び出すことができる。[0108]状態770では、モバイルデバイスは、たとえば状態760からの遷移762または状態750からの遷移776によって、未ロックモードのカメラファインダーに入っている。状態770における未ロックモードのファインダーは、機能のより大規模なセットを含む。たとえば、画像の削除、画像の送信、または画像のアップロード、および以前にキャプチャーした画像の表示などの、720に関してアクセス不可能と上記で説明した機能にアクセスできるようになる。さらに、ISO感度、絞り、シャッター速度などを含む、カメラ設定の設定などの潜在的に複雑なまたは混乱を招くファインダー固有の機能を、ユーザーにとって利用可能とすることができる。デバイスのロックを解除したユーザーは、モバイルデバイスの所有者である可能性が高いので、ユーザーを混乱させるまたは苦しめるリスクのより低い、これらの追加の特徴を提供することができる。デバイスは、入力を提供することによって、またはタイムアウト期間の満了後に、ホーム画面状態760に戻ることができる。モバイルデバイスは、遷移716と同様の方式で、ホーム画面に遷移する766こともできる。」
ここで、引用文献1に記載されている事項について検討する。
ア 上記図1の記載及び上記[0057]の「The illustrated mobile device 100 can include a controller or processor 110 (e.g., signal processor, microprocessor, ASIC, or other control and processing logic circuitry) for performing such tasks as signal coding, data processing, input/output processing, power control, and/or other functions.(当審訳:図示のモバイルデバイス100は、信号符号化、データ処理、入出力処理、電源管理、および/または他の機能のようなタスクを実行するためのコントローラーまたはプロセッサー110(たとえば、シグナルプロセッサー、マイクロプロセッサー、ASIC、または他の制御論理回路および処理論理回路)を含むことができる。)」との記載から、引用文献1には、タスクを実行するためのプロセッサーを備えるモバイルデバイス」が記載されていると認められる。
イ 上記図2Aの記載及び上記[0063]の「Also depicted is a touch screen display 230, which is shown displaying a touch screen unlock button 232, a touch screen camera shutter button 234, and a locked-mode indicator 236.(当審訳:同様に、タッチスクリーンロック解除ボタン232、タッチスクリーンカメラシャッターボタン234、および被ロックモードインジケーター236が表示されているタッチスクリーンディスプレイ230が示されている。)」との記載から、引用文献1には、「タッチスクリーンディスプレイを備えるモバイルデバイス」が記載されていると認められる。
ウ 状態710から状態720への遷移の処理に着目すると、上記図7の記載、上記[0093]の「A second option, dubbed “Camera Button Press with Touch Based User Interface Confirmation,” involves a mobile device user pressing the camera button while the mobile device is in an above-lock mode, after which the mobile device presents a confirmation user interface on the screen requesting confirmation that the user actually intends to use the camera. For example, after receiving a camera button press, the mobile device displays a camera icon on the mobile device touch screen, and the user touches the touch screen over the camera icon (e.g., touch screen camera button 234 ) to confirm the user's intent to use the camera application. After receiving a successful confirmation, an application (e.g., an image-capture application) is launched and a live viewfinder appears on the mobile device display screen.(当審訳:カメラボタンの押下とタッチベースユーザーインターフェースの確認」と呼ばれる第2のオプションでは、モバイルデバイスがロック済みモードである間にモバイルデバイスユーザーがカメラボタンを押し、その後で、モバイルデバイスが、ユーザーが実際にこのカメラを使用するつもりであるという確認を要求する確認ユーザーインターフェースを画面に提示する。たとえば、カメラボタンの押下を受け取った後で、モバイルデバイスは、モバイルデバイスのタッチスクリーンにカメラのアイコンを表示し、ユーザーは、タッチスクリーンのカメラのアイコン(たとえば、タッチスクリーンカメラボタン234)に触れて、カメラアプリケーションを使用するというユーザーの意思を確認する。正常な確認を受け取った後、アプリケーション(たとえば画像キャプチャーアプリケーション)が起動され、ライブファインダーがモバイルデバイスのディスプレイ画面に表示される。)」との記載、上記[0096]の「Regardless of the input method used, after receiving input data requesting invocation of an application, the mobile device enters state 720, the above-lock camera viewfinder mode.(当審訳:使用する入力方法に関係なく、アプリケーションの呼び出しを要求する入力データを受け取った後、モバイルデバイスは、状態720、すなわちロック済みカメラファインダーモードに入る。)」との記載及び上記[0097]の「While in camera viewfinder mode in the above-lock state, the user is presented with only a subset of the full functionality of the image capture application.(当審訳:ロック済み状態のカメラファインダーモードである場合、ユーザーには、画像キャプチャーアプリケーションの全機能のサブセットのみが提示される。)」との記載から、引用文献1には、「状態710から状態720への遷移の処理において、ロック済みモードである間に、カメラボタンの押下を受け取った後で、タッチスクリーンディスプレイにカメラのアイコンを表示し、ユーザーがカメラのアイコンに触れた後、画像キャプチャーアプリケーションが起動され、ロック済みカメラファインダーモードに入り、ロック済みカメラファインダーモードである場合、画像キャプチャーアプリケーションの全機能のサブセットのみが提示されること」が記載されていると認められる。なお、上記イを踏まえ、「タッチスクリーン」は、「タッチスクリーンディスプレイ」と表している。
エ 状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理に着目すると、上記図7の記載、上記[0103]の「At state 740, the mobile device presents an unlock user interface to the user. For example, the user might be prompted to enter a PIN number using the mobile device touch screen, press a key combination (such as “Unlock” and “*”), or provide a finger print or voice recognition. If the mobile device is successfully unlocked, the mobile device state is changed to state 750 or 760, depending on how state 730 was entered.(当審訳:状態740では、モバイルデバイスは、ロック解除ユーザーインターフェースをユーザーに提示する。たとえば、ユーザーにプロンプトが表示され、モバイルデバイスのタッチスクリーンを使用してPIN番号を入力し、キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)を押し、または指紋データまたは音声データを提供する。モバイルデバイスのロックが正常に解除された場合、モバイルデバイスの状態は、どのようにして状態730に入ったかに応じて、状態750または760に変化する。)」との記載、上記[0104]の「The user can also enter state 740 directly from the mobile device lock screen state 710. For example, while presenting the lock screen, receiving specified input (e.g., receiving a press on a power button, receiving a press on any key, or other predetermined input) transitions the device via transition 742 to state 740. (当審訳:ユーザーは、モバイルデバイスロック画面状態710から直接状態740に入ることもできる。たとえば、ロック画面を提示する間、指定の入力を受け取る(たとえば、電源ボタンの押下を受け取る、任意のキーの押下を受け取る、または他の所定の入力を受け取る)ことによって、デバイスは、遷移742を介して状態740に遷移する。)」、「If the mobile device successfully authenticates a user, then the device state changes to below-lock mode, and the device transitions to the mobile device normal home screen at state 760.(当審訳:モバイルデバイスがユーザーの認証に成功した場合は、デバイスの状態は未ロックモードに変化し、デバイスは、状態760のモバイルデバイスの通常のホーム画面に遷移する。)」との記載、上記[0107]の「At state 760, the user has transitioned from the mobile device unlock user interface state 740 and is presented with a top-level home screen for the device. That is, a user at state 760 can invoke mobile device applications, such as an image-capture application, by using menus associated with the home screen, or by pressing the image-capture button.(当審訳:状態760では、ユーザーは、モバイルデバイスロック解除ユーザーインターフェース状態740から遷移してきており、デバイスの最上位レベルのホーム画面が提示される。すなわち、状態760にいるユーザーは、ホーム画面と関連したメニューを使用することによって、または画像キャプチャーボタンを押すことによって、画像キャプチャーアプリケーションなどのモバイルデバイスアプリケーションを呼び出すことができる。)」との記載及び上記[0108]の「At state 770, the mobile device has entered a camera viewfinder in below-lock mode, by, for example, transition 762 from state 760 or transition 776 from state 750. The below-lock mode viewfinder at state 770 includes a larger set of functions.(当審訳:状態770では、モバイルデバイスは、たとえば状態760からの遷移762または状態750からの遷移776によって、未ロックモードのカメラファインダーに入っている。状態770における未ロックモードのファインダーは、機能のより大規模なセットを含む。)」との記載から、引用文献1には、「状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理において、ロック画面を提示する間、電源ボタンの押下を受け取ることによって、ロック解除ユーザーインターフェースをユーザーに提示し、モバイルデバイスのタッチスクリーンを使用してPIN番号を入力し、キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)を押し、または指紋データまたは音声データを提供し、モバイルデバイスのロックが正常に解除された場合は、未ロックモードに変化し、通常のホーム画面に遷移し、ホーム画面と関連したメニューを使用することによって、画像キャプチャーアプリケーションを呼び出し、未ロックモードのカメラファインダーに入り、未ロックモードのカメラファインダーは、機能のより大規模なセットを含むこと」が記載されていると認められる。)。
(2)引用発明
上記(1)から、特に下線部に着目すると、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されている。
「モバイルデバイスであって、タスクを実行するためのプロセッサーと、タッチスクリーンディスプレイとを備え、続きを表示(全15行)状態710から状態720への遷移の処理において、ロック済みモードである間に、カメラボタンの押下を受け取った後で、タッチスクリーンディスプレイにカメラのアイコンを表示し、ユーザーがカメラのアイコンに触れた後、画像キャプチャーアプリケーションが起動され、ロック済みカメラファインダーモードに入り、ロック済みカメラファインダーモードである場合、画像キャプチャーアプリケーションの全機能のサブセットのみが提示され、状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理において、ロック画面を提示する間、電源ボタンの押下を受け取ることによって、ロック解除ユーザーインターフェースをユーザーに提示し、モバイルデバイスのタッチスクリーンを使用してPIN番号を入力し、キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)を押し、または指紋データまたは音声データを提供し、モバイルデバイスのロックが正常に解除された場合は、未ロックモードに変化し、通常のホーム画面に遷移し、ホーム画面と関連したメニューを使用することによって、画像キャプチャーアプリケーションを呼び出し、未ロックモードのカメラファインダーに入り、未ロックモードのカメラファインダーは、機能のより大規模なセットを含むことを特徴とするモバイルデバイス。」
2 引用文献2
当審拒絶理由に引用された引用文献2には、以下の記載がある。
ア 「iPhoneで撮影をするには、まずホーム画面から[カメラ]を選択します。すぐに撮影画面が表示されるので、ここでピントや明るさ、ズームなどの調整をします。」(215ページ左欄1-4行)
イ 「[図:0001403543000006.jpg]」(215ページ左欄)
ウ 「iPhoneにロックがかかっていたために、シャッターチャンスを逃してしまったという経験がある人は多いでしょう。iOS5では、ロック中でも簡単にカメラを起動できるようになりました。カメラの起動と同時にロックも解除されます。」(216ページ左下欄1行-右下欄2行)
エ 「[図:0001403543000007.jpg]」(216ページ左下欄)
オ 「[図:0001403543000008.jpg]」(216ページ右下欄)
3 引用文献3
当審拒絶理由に引用された引用文献3には、以下の記載がある。
【図1】「
[図:0001403543000009.jpg]
」
【図2】「
[図:0001403543000010.jpg]
」
「【0009】【発明の実施の形態】《発明の第1の実施の形態》図1は第1の実施の形態の構成を示す図である。また、図2aはヘッドアップディスプレイ(以下、HUDと呼ぶ)を説明するための車両の運転席を横から見た図であり、図2bは車両の運転席から前方を見た図である。【0010】まず、図2によりHUDについて説明する。HUDプロジェクター1は車両のインストルメントパネル2の上部に設置され、小形で安価で明るいLEDを用いて種々の図形、記号、文字などの画像(以下、HUD画像と呼ぶ)をフロントウインドウ3に向けて投影表示する。このHUD画像はフロントウインドウ3により反射され、車両の前景4と重ね合わせて運転者5に視認される。」
【図3】「
[図:0001403543000011.jpg]
」
【図5】「
[図:0001403543000012.jpg]
」
「【0019】図3および図4は第1の実施の形態の動作を示すフローチャートである。また、図5は第1の実施の形態のHUD画像の表示タイミングと格納表示データを示す図である。これらの図により、第1の実施の形態の動作を説明する。【0020】車両のキースイッチをオンにすると、通信制御部20および表示コントローラー41は図3および図4に示す動作を開始する。なお、この実施の形態では、着信時に音声による呼び出しを行わないので、着信時の呼び出し音量を0にする。ステップ100において、着信前に電話機10から得られた電界強度情報に基づいて電界強度を最高輝度でHUD表示する。【0021】続くステップ110で着信を検出したらステップ120へ進み、表示データ格納部40から電界強度図形と着信を示す図形の表示データを取り込む。表示データ格納部40には、図5に示すような輝度の異なる複数個の電界強度図形と着信図形の表示データC11~C1Xが格納してあり、電界強度図形の表示データを輝度の高い順に取り込み、その後に着信図形の表示データを輝度の低い順に取り込む。ステップ130では、取り込んだ表示データを表示部42へ送り、HUDプロジェクター1によってHUD画像6をフロントウインドウ3へ投影表示する。運転者は、フロントウインドウ3に表示されたHUD画像6を車両の前景に重ね合わせて視認することができる。上述したように、この時、音声による着信案内を行わない。【0022】ステップ135において、最高輝度の着信図形C1Xを表示したかどうかを確認し、表示していなければステップ120へ戻って電界強度図形または着信図形をHUD表示する。つまり、着信が検出されると、ステップ120~135において、図5に示すように表示データ格納部40に記憶されている電界強度図形および着信図形の中から、まず電界強度図形を輝度の高い順に表示し、最低輝度の電界強度図形を表示したら次に最低輝度の着信図形を表示し、以後、着信図形を輝度の低い順に表示する。なお、輝度の違う画像を取り込む代わりに、表示素子に印加する電圧や電流の大きさによって輝度が変化する場合は、その値を変化させるようにPWMなどで輝度制御してもよい。【0023】最高輝度の着信図形C1Xを表示したらステップ140へ進み、入力部30により電話に出るためのオフフック操作が行われたかどうかを確認し、オフフック操作が行われたらステップ150へ進み、マイク31とスピーカー32によるハンドフリー通話を可能にする。」
「【0028】このように、通常は電界強度を示す図形を最高輝度でHUD表示しておき、着信時には電界強度図形のHUD表示の輝度を徐々に下げるとともに、着信を示す図形をHUD表示してその輝度を徐々に上げるようにした。また、メッセージがある時には電界強度図形のHUD表示の輝度を徐々に下げるとともに、メッセージ有りを示す図形をHUD表示してその輝度を徐々に上げるようにした。これにより、運転者の運転負荷が高い場合には視野が狭くなるから着信図形およびメッセージ図形のHUD表示に気づきにくくなり、運転者の運転負荷が高い時に電界強度図形からいきなり高輝度の着信図形に切り換わったり、あるいは電界強度図形から高輝度のメッセージ図形に切り換わって、運転者の注意を引きつける事態が避けられ、運転者の負担を軽減することができる。なお、運転者の運転負荷が低い時は視野が広くなるから輝度が低くても着信図形およびメッセージ図形のHUD表示に気づきやすく、直ちにハンドフリー通話を開始したり、メッセージを再生することができる。」
したがって、引用文献3には、「着信を検出したら、表示データ格納部40から着信を示す図形の表示データを取り込み、表示データ格納部40には、輝度の異なる複数個の着信図形の表示データC11~C1Xが格納してあり、着信図形の表示データを輝度の低い順に取り込み、取り込んだ表示データを表示部42へ送り、HUDプロジェクター1によってHUD画像6をフロントウインドウ3へ投影表示し、運転者は、フロントウインドウ3に表示されたHUD画像6を車両の前景に重ね合わせて視認することができ、着信時には、着信を示す図形をHUD表示してその輝度を徐々に上げるようにすること」という技術が記載されていると認められる。
4 引用文献C
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献Cには、以下の記載がある。
「【0016】ここで、輝度変換回路7は、輝度制御部6から輝度データを受けると、その輝度データに相当する階調差をもったディジタル輝度データを出力する。そして、このディジタル輝度データは、A/D変換回路8からインバータ10を介してアナログ制御信号に変換され、バックライト9a,9bの輝度を制御し、これによって所定の輝度だけバックライト9a,9bの輝度を低下させる。【0017】よって、この装置においては、例えば5分ごとに例えば1~3cd/m2ずつ輝度を下げるように制御すれば、目には殆んど輝度低下が感じられず、液晶ディスプレイ本体9の消費電力も所定時間ごとに数%ずつ低減化できる。そして、一定時間以上(例えば1時間)にわたってキーボード1やマウス2からアクセスがないとき、液晶ディスプレイ本体9を使用していないと判断し、最終的にバックライト9a,9bをオフし、液晶ディスプレイ本体9に表示されている情報の視認ができない状態にする。」
第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「モバイルデバイス」は、本願発明1の「情報処理装置」に相当する。
イ 引用発明の「画像キャプチャーアプリケーション」及び「アイコン」は、それぞれ、本願発明1の「アプリケーションプログラム」及び「指標」に相当する。また、引用発明において、「ユーザーがカメラのアイコンに触れた後、画像キャプチャーアプリケーションが起動され」ることから、「カメラのアイコン」は、画像キャプチャーアプリケーションが関連付けられたものといえる。さらに、引用発明の「タッチスクリーンディスプレイ」は、本願発明1「表示部」に相当する。加えて、引用発明の「タッチスクリーンディスプレイ」は、「カメラのアイコンを表示」する。
したがって、引用発明の「タッチスクリーンディスプレイ」は、本願発明1の「複数のアプリケーションプログラムがそれぞれ関連付けられた複数の指標を表示する表示部」と、「アプリケーションプログラムが関連付けられた指標を表示する表示部」である点で共通する。
ウ 引用発明の「タッチスクリーンディスプレイ」は、本願発明1の「タッチパネル」に相当する。また、引用発明の「タッチスクリーンディスプレイ」は、「カメラのアイコンを表示し」、「ユーザーがカメラのアイコンに触れた後、画像キャプチャーアプリケーションが起動され」ることから、タッチスクリーンディスプレイへの接触を検出しているといえる。
したがって、上記イを踏まえると、引用発明の「タッチスクリーンディスプレイ」は、本願発明1の「前記表示部への接触を検出するタッチパネル」と一致する。
エ 引用発明の「プロセッサー」は、本願発明1の「少なくとも1つの」「制御部」に相当する。また、引用発明の「状態710から状態720への遷移の処理」及び「状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理」は、それぞれ、本願発明1の「第1の複数の処理」及び「第2の複数の処理」に相当する。さらに、引用発明の「プロセッサー」は、タスクを実行するためのものであるから、モバイルデバイスに、「状態710から状態720への遷移の処理」及び「状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理」を実行させるものであるといえる。
したがって、上記アを踏まえると、引用発明の「プロセッサー」は、本願発明1の「前記情報処理装置に第1の複数の処理又は第2の複数の処理を実行させる少なくとも1つの制御部」と一致する。
オ 引用発明の「カメラボタンの押下」は、本願発明1の「第1のユーザ操作」と一致する。また、引用発明のロック済みカメラファインダーモードである「画像キャプチャーアプリケーション」及び「カメラのアイコン」は、それぞれ、本願発明1の「第1のアプリケーションプログラム」及び「第1の指標」に相当する。さらに、引用発明において、「状態710から状態720への遷移の処理において」、「ロック済みモードである間に、カメラボタンの押下を受け取った後で、タッチスクリーンディスプレイにカメラのアイコンを表示し」、「ユーザーがカメラのアイコンに触れた後、画像キャプチャーアプリケーションが起動され、ロック済みカメラファインダーモードに入」ることから、「状態710から状態720への遷移の処理」は、モバイルデバイスがロック状態にあるときに、カメラボタンの押下を受け付けたことに応じて、ロック済みカメラファインダーモードである画像キャプチャーアプリケーションに関連付けられたカメラのアイコンを表示し、タッチスクリーンディスプレイがカメラのアイコンへの接触を検出したことに応じて、ロック済みカメラファインダーモードである画像キャプチャーアプリケーションを実行する、ことを含むといえる。
したがって、上記ア-エを踏まえると、引用発明の「状態710から状態720への遷移の処理」は、本願発明1の「前記第1の複数の処理は」、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を徐々に表示し」、「前記第1の指標への接触を検出したことに応じて、前記第1のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含」む構成と、「前記第1の複数の処理は」、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を表示し」、「前記第1の指標への接触を検出したことに応じて、前記第1のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含」む構成である点で共通する。
カ 引用発明の「電源ボタンの押下」は、本願発明1の「第2のユーザ操作」に相当する。また、引用発明の「PIN番号」、「キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)」、「指紋データ」又は「音声データ」は、いずれも、本願発明1の「ロック解除用情報」に相当し、引用発明の「ロック解除ユーザーインターフェース」は、本願発明1の「ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェース」に相当する。さらに、引用発明の未ロックモードのカメラファインダーである「画像キャプチャーアプリケーション」は、本願発明1の「第2のアプリケーションプログラム」に相当する。加えて、引用発明において、「状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理において」、「ロック画面を提示する間、電源ボタンの押下を受け取ることによって、ロック解除ユーザーインターフェースをユーザーに提示し」、「モバイルデバイスのタッチスクリーンを使用してPIN番号を入力し、キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)を押し、または指紋データまたは音声データを提供し」、「モバイルデバイスのロックが正常に解除された場合は、未ロックモードに変化し、通常のホーム画面に遷移し」、「ホーム画面と関連したメニューを使用することによって、画像キャプチャーアプリケーションを呼び出し、未ロックモードのカメラファインダーに入」ることから、「状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理」は、モバイルデバイスがロック状態にあるときに、電源ボタンの押下を受け付けたことに応じて、ロック解除ユーザーインターフェースを表示し、モバイルデバイスがPIN番号、キーの組み合わせ(「ロック解除」と「*」など)、指紋データ又は音声データを受け付けたことに応じて、通常のホーム画面を表示し、ホーム画面と関連したメニューを使用することによって、未ロックモードのカメラファインダーである画像キャプチャーアプリケーションを実行する、ことを含むといえる。
したがって、引用発明の「状態710から状態740及び状態760を経由した状態770への遷移の処理」は、本願発明1の「前記第2の複数の処理は」、「前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第2のユーザ操作を受け付けたことに応じて、ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェースを表示し」、「前記情報処理装置が前記ロック解除用情報を受け付けたことに応じて、第2のアプリケーションプログラムに関連付けられた第2の指標を表示し」、「前記第2の指標への接触を検出したことに応じて、前記第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含」む構成と、「前記第2の複数の処理は」、「前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第2のユーザ操作を受け付けたことに応じて、ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェースを表示し」、「前記情報処理装置が前記ロック解除用情報を受け付けたことに応じて、情報を表示し」、「第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含」む構成である点で共通する。
(一致点)
「情報処理装置であって、アプリケーションプログラムが関連付けられた指標を表示する表示部と、前記表示部への接触を検出するタッチパネルと、前記情報処理装置に第1の複数の処理又は第2の複数の処理を実行させる少なくとも1つの制御部と、続きを表示(全13行)を備え、前記第1の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を表示し、前記第1の指標への接触を検出したことに応じて、前記第1のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含み、前記第2の複数の処理は、前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第2のユーザ操作を受け付けたことに応じて、ロック解除用情報を受け付けるためのインターフェースを表示し、前記情報処理装置が前記ロック解除用情報を受け付けたことに応じて、情報を表示し、第2のアプリケーションプログラムを実行する、ことを含むことを特徴とする情報処理装置。」
(相違点1)
表示部において、本願発明1では、「複数のアプリケーションプログラムがそれぞれ関連付けられた複数の指標」を表示するのに対し、引用発明では、画像キャプチャーアプリケーションが関連付けられたカメラのアイコンを表示するが、当該カメラのアイコンに加え、他のアイコンも表示するか特定されておらず、また、引用発明では、通常のホーム画面を表示するが、通常のホーム画面がどのようなものであるか特定されていない点。
(相違点2)
前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を表示するときに、本願発明1では、「第1の指標を徐々に表示」するのに対し、引用発明では、このような構成について特定されていない点。
(相違点3)
情報処理装置がロック解除用情報を受け付けたことに応じて表示する情報が、本願発明1では、「第2のアプリケーションプログラムに関連付けられた第2の指標」であるのに対し、引用発明では、「通常のホーム画面」である点。
(相違点4)
前記第2のアプリケーションプログラムを実行することにおいて、本願発明1では、「前記第2の指標への接触を検出したことに応じて」実行するのに対し、引用発明では、「ホーム画面と関連したメニューを使用することによって」実行する点。
(相違点5)
本願発明1では、「前記第1のアプリケーションプログラムと前記第2のアプリケーションプログラムは、同一のプログラムである」のに対し、引用発明では、全機能のサブセットのみが提示されるロック済みカメラファインダーモードである「画像キャプチャーアプリケーション」と、機能のより大規模なセットを含む未ロックモードのカメラファインダーである「画像キャプチャーアプリケーション」であるが、これら2つのアプリケーションが同一のプログラムであるのか明確に特定されていない点。
(相違点6)
本願発明1では、「前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記第2の指標が表示される際の背景画像とは異な」るのに対し、引用発明では、当該構成について特定されていない点。
(相違点7)
本願発明1では、「前記第1の指標が表示される際の背景画像は、前記ロック解除用情報を受け付けるための前記インターフェースが表示される際の背景画像とも異な」るのに対し、引用発明では、当該構成について特定されていない点。
(相違点8)
本願発明1では、「前記情報処理装置が前記第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて表示する指標は、ユーザにより設定可能である」のに対し、引用発明では、当該構成について特定されていない点。
(2)相違点についての判断
事案に鑑みて、上記相違点2について先に検討する。
上記第5の3に記載のとおり、引用文献3には、「着信を検出したら、表示データ格納部40から着信を示す図形の表示データを取り込み、表示データ格納部40には、輝度の異なる複数個の着信図形の表示データC11~C1Xが格納してあり、着信図形の表示データを輝度の低い順に取り込み、取り込んだ表示データを表示部42へ送り、HUDプロジェクター1によってHUD画像6をフロントウインドウ3へ投影表示し、運転者は、フロントウインドウ3に表示されたHUD画像6を車両の前景に重ね合わせて視認することができ、着信時には、着信を示す図形をHUD表示してその輝度を徐々に上げるようにすること」という技術が記載されている。
しかしながら、画像キャプチャーアプリケーションのアイコンに関する引用発明において、HUDプロジェクター1によってフロントウインドウ3へ投影表示するHUD画像6に関する上記技術を採用する動機があるとはいえない。したがって、上記技術を考慮しても、引用発明から、「前記情報処理装置がロック状態にあるときに、第1のユーザ操作を受け付けたことに応じて、第1のアプリケーションプログラムに関連付けられた第1の指標を徐々に表示」する構成には至らない。
また、引用文献2には、上記相違点2に係る本願発明1の構成について記載も示唆もなく、上記相違点2に係る本願発明1の構成が、本願の優先日前において周知技術であったとはいえない。
したがって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術から、上記相違点2に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。
よって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
2 本願発明2-7について
本願発明2-7は、本願発明1を減縮した発明である。したがって、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3 本願発明8、11について
本願発明8、11は、それぞれ、本願発明1に対応する「情報処理方法」、「プログラム」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。したがって、本願発明8、11は、本願発明1の構成に対応する構成を実質的に備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
4 本願発明9-10について
本願発明9-10は、本願発明8を減縮した発明である。したがって、本願発明8と同一の構成を備えるものであるから、本願発明8と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
5 本願発明12-13について
本願発明12-13は、本願発明11を減縮した発明である。したがって、本願発明11と同一の構成を備えるものであるから、本願発明11と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-3に記載された技術に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第7 原査定についての判断
令和5年7月26日提出の手続補正書により、補正後の請求項1-13は、実質的に、上記相違点2に係る本願発明1の構成を有するものとなった。当該構成は、原査定における引用文献A-C(当審拒絶理由における引用文献1-2を含む。)には記載されておらず、本願の優先日前における周知技術でもないので、本願発明1-13は、当業者であっても、引用文献A-Cに記載された発明に基づいて容易に発明できたものではない。
したがって、原査定を維持することはできない。
第8 当審拒絶理由についての判断
令和5年7月26日提出の手続補正書により、補正後の請求項1-13は、実質的に、上記相違点2に係る本願発明1の構成を有するものとなった。上記第6で説示したとおり、本願発明1-13は、当業者が引用発明及び引用文献2-3に記載された技術に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、当審拒絶理由は解消した。
第9 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2023-002721