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特許異議申立

2022-700920

複合燃焼炉及び複合燃焼ボイラ

審判番号
2022-700920
法域
特許
審判種別
異議申立(異議の決定)
出願番号
特願2017-069542
登録番号
7049773
請求日
2022年09月21日
審決日
2023年06月05日
公報発行日
2023年09月29日
結論
訂正認容
当事者
  • 【権利者】株式会社IHI
  • 【権利者代理人】西澤 和純
  • 【権利者代理人】寺本 光生
  • 【権利者代理人】清水 雄一郎
  • 【権利者代理人】高橋 久典
  • 【異議申立人】新妻 久
審判長/審判官
  • 審判長 平城 俊雅
  • 審判官 西村 泰英
  • 審判官 槙原 進
分類
P1651.536-YAA(F23C) / P1651.537-YAA(F23C) / P1651.121-YAA(F23C)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第36条第4項第1号、特許法第36条第6項第1号、特許法第120条の5第4項、特許法第120条の5第2項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特許第7049773号発明「複合燃焼炉及び複合燃焼ボイラ」の特許異議申立事件について、次のとおり決定する。

結論

結 論 特許第7049773号の特許請求の範囲を訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-6〕について訂正することを認める。 特許第7049773号の請求項1ないし6に係る特許を維持する。

理由

理 由 1 手続の経緯 特許第7049773号の請求項1ないし6に係る特許についての出願は、平成29年3月31日に出願され、令和4年3月30日にその特許権の設定登録がされ、令和4年4月7日に特許掲載公報が発行された。その後、その特許について、令和4年9月21日に特許異議申立人 新妻 久(以下、「申立人」という。)により特許異議の申立てがされ、当審は、令和4年12月8日付けで取消理由を通知した。特許権者は、その指定期間内である令和5年2月10日に意見書の提出及び訂正の請求を行い、その訂正の請求に対して、申立人は、令和5年3月16日に意見書を提出した。 2 訂正の適否についての判断 (1)訂正の内容 本件訂正請求は、本件特許の特許請求の範囲を訂正請求書に添付した訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項1~6について訂正することを求めるものであって、その訂正の内容は、以下の訂正事項1、2のとおりである。(下線は訂正箇所を示す。) ア 訂正事項1 請求項1に 「火炉と、 炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナと、 前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナとを備え、」 とあるのを、 「火炉と、 炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナと、 前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナとを備え、 前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され、」に訂正する。 イ 訂正事項2 請求項1に 「前記第1のバーナは、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定することにより、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように前記炭素燃料を噴射すること」 とあるのを、 「前記第1のバーナは、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射すること」に訂正する。 訂正前の請求項1~6について、請求項2~6は、請求項1を引用するものであって、請求項1を訂正する訂正事項1及び2により連動して訂正されるものである。よって、訂正前の請求項1~6に対応する訂正後の請求項〔1-6〕は、特許法第120条の5第4項に規定する一群の請求項である。 (2)訂正の目的の適否、新規事項の有無、及び特許請求の範囲の拡張・変更の存否 ア 訂正事項1について 訂正事項1に係る訂正は、訂正前の「複合燃焼炉」が「備え」るとした「第1のバーナ」及び「第2のバーナ」の互いの位置関係が特定されていなかったものを、訂正により、「低炭素燃料」を「燃焼させ」る結果「形成」される「火炎」と、「炭素燃料」を「燃焼させ」る結果「形成」される「火炎」との、互いの位置関係を追加して特定するものであるから、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである。 次に、本件特許の願書に添付された明細書(以下、単に「明細書」という。)の発明の詳細な説明には、【0032】に「ここで、本第1実施形態に係る複合燃焼炉A及びボイラでは、各々のバーナM11~M33、N11~N33は、アンモニア火炎Saの周りに微粉炭火炎Sbが形成されるようにアンモニア及び微粉炭を火炉1内に噴射する。周知のようにアンモニアは、微粉炭よりも燃焼性が低く、一般に燃え難いが、燃焼性に優れた微粉炭がアンモニアより先行して燃焼することにより、火炉1内に噴射されたアンモニアの周囲には、微粉炭の燃焼によって微粉炭火炎Sbが形成される。」(下線は当審で付加した。以下、同様。)との記載がされている。よって、「複合燃焼炉」が低炭素燃料及び炭素燃料を噴射して燃焼させることで生じる、各々の火炎の互いの位置関係として、「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され」るとする事項は、明細書に記載されている。 そして、訂正事項1に係る訂正は、訂正前の発明について、当該「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され」るとした事項を限定するものであるから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないと認められる。 イ 訂正事項2について 訂正事項2に係る訂正は、訂正前の「複合燃焼炉」が「備え」るとした「第1のバーナ」の「炭素燃料を噴射すること」についての記載を、訂正により記載の順序を入れ替えることにより、「前記炭素燃料を噴射すること」の直前に、その噴射の態様を特定する「前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して」を置くことで、特定しようとする内容の理解を明瞭とするものであるから、明瞭でない記載の釈明を目的とするものである。 次に、明細書の発明の詳細な説明には、【0044】に「(4)上記各実施形態では、バーナM11~M33、N11~N33から噴射する微粉炭あるいは/及びアンモニアの噴射速度について言及しなかったが、例えばアンモニアの噴射速度を微粉炭の噴射速度よりも大きく設定することにより、アンモニア火炎Saを微粉炭火炎Sbよりも火炉1の奥側(中心側)に形成させても良い。」との記載がされている。よって、「複合燃焼炉」が「備え」る「第1のバーナ」に関し、訂正事項2のとおりに炭素燃料の噴射速度を定める事項は、実質的に明細書に記載されている。 そして、訂正事項2に係る訂正は、訂正により特定する技術的事項の内容を変更するものではないから、実質上特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものではないと認められる。 なお、申立人は、令和5年3月16日に提出した意見書にて、訂正事項2に係る訂正について、次の旨を述べ、不適法な訂正であると主張している。 (主張1)特許権者が行った訂正請求は、訂正事項2が、訂正前の請求項1を基準として、各燃料の噴射速度の大小関係の設定と、「火炉の中心側」からみた各火炎の遠近との関係の因果関係が成立しない場合にまで特許請求の範囲を実質上拡張(又は変更)するものである。 しかしながら、訂正事項2は、上記に示したとおり、単に記載の順序を入れ替えたにすぎず、記載の内容を実質的に変更するものではなく、訂正後の本件発明1について、請求人が主張するような各燃料の噴射速度の大小関係の設定と、「火炉の中心側」からみた各火炎の遠近との関係の因果関係が成立しない場合があるとの解釈はとり得ないから、当該主張1は理由がない。 (3)小括 以上のとおりであるから、本件訂正請求による訂正は、特許法第120条の5第2項ただし書第1号及び第3号に掲げる事項を目的とするものであり、かつ、同条第9項において準用する同法第126条第5項及び第6項の規定に適合する。 したがって、特許請求の範囲を、訂正請求書に添付された訂正特許請求の範囲のとおり、訂正後の請求項〔1-6〕について訂正することを認める。 3 訂正後の本件発明 本件訂正請求により訂正された請求項1ないし6に係る発明(以下、各々「本件発明1」、「本件発明2」等という。)は、訂正特許請求の範囲の請求項1ないし6に記載された次のとおりのものである。 「【請求項1】 火炉と、 炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナと、 前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナとを備え、 前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され、 前記第1のバーナは、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射することを特徴とする複合燃焼炉。 【請求項2】 前記第1のバーナは、前記第2のバーナの周囲に複数配置されることを特徴とする請求項1に記載の複合燃焼炉。 【請求項3】 前記第1のバーナ及び前記第2のバーナは、内側から前記低炭素燃料を噴射すると共に外側から前記炭素燃料を噴射する複合バーナであることを特徴とする請求項1に記載の複合燃焼炉。 【請求項4】 前記炭素燃料は微粉炭であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の複合燃焼炉。 【請求項5】 前記低炭素燃料はアンモニアであることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の複合燃焼炉。 【請求項6】 請求項1~5のいずれか一項に記載の複合燃焼炉を備えることを特徴とするボイラ。」 4 取消理由通知に記載した取消理由について (1)取消理由の概要 訂正前の請求項1ないし6に係る特許に対して、当審が令和4年12月8日付けで特許権者に通知した取消理由の要旨は、次のとおりである。 理 由 1(実施可能要件)請求項1~6に係る特許は、その発明の詳細な説明が特許法第36条第4項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。 2(サポート要件)請求項1、4~6に係る特許は、その特許請求の範囲の記載が特許法第36条第6項第1号に規定する要件を満たしていない特許出願に対してされたものであり、取り消されるべきものである。 (2)当審の判断 ア 理由1(特許法第36条第4項第1号)について 当該理由1は、本件特許の請求項1に係る発明の「複合燃焼炉」が備える「第1のバーナ」及び「第2のバーナ」は、「前記第1のバーナは、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定することにより、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように前記炭素燃料を噴射すること」について、「前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成される」とした状態が生じるとの結果について、燃料噴射速度と形成される火炎の関係を論じた甲第5号証(水谷幸夫著,「燃焼工学」,第2版,森北出版株式会社,1989年10月20日,p.114-117)の図4.34に関する記載に照らすと、遷移火炎や乱流火炎が発生する流速域では、火炎長が流速を上げてもほとんど変化しなくなる旨が掲載されており、本件の請求項1に係る発明の上記発明特定事項で示す因果関係が成立しないとの疑義を問う趣旨であり、申立人が特許異議申立書で挙げた趣旨と同旨である。 当該疑義に関し、甲第5号証の114-116ページにかけて、火炎の形成形態として、4.7.2に「拡散火炎の形態」が記載され、これには、燃料のみを静止空気中に噴出する形態の自由噴流拡散火炎と、燃料と空気とが同軸で噴出する同軸流拡散火炎とがあると記載されている。そして、甲第5号証の115-116ページの4.7.3にかけて、図4.34には、まず噴流拡散火炎の1つとされる自由噴流拡散火炎の火炎の長さの傾向として、都市ガスの噴出速度を変えたときにできる火炎長の変化が図示され、「火炎の先端が乱れ始め、流速が増すとともに乱れ始める点(遷移点と呼ぶ)が下方に移ってくる。そのため、流速が増加しても、火炎長さはかえって減少する(遷移火炎と呼ぶ)。遷移点が火炎の根元に達して乱流拡散火炎が出現すると、火炎長さxFは流速ufによってほとんど変化しなくなる。」との記載がある。 しかしながら、4.7.3には、他に「噴流レイノルズ数Ref(=2γBuf/νf:γB=ノズル半径、νf=燃料の動粘度)の低いところでは乱れのない層流拡散火炎が形成され、その長さxFはuFとともに増加してゆく。」とした記載と、その様子を示す図示が図4.34にあることから、燃料の噴出速度と火炎長さに関し、訂正後の本件発明1に記載された「前記第1のバーナは、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射すること」の関係が成立する場合があることが理解できる。 したがって、甲第5号証の記載によって本件発明1の因果関係が否定されるものではなく、本件発明1は、火炎長さが変化する領域の燃料の噴射速度を用いれば十分に実現可能なものである。 よって、本件特許の発明の詳細な説明は、当業者が本件発明1を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものである。 本件発明1を引用する本件発明2~6についても同様に、本件特許の発明の詳細な説明は、当業者が本件発明2~6を実施することができる程度に明確かつ十分に記載したものである。 イ 理由2(特許法第36条第6項第1号)について 当該理由2は、炉壁の近くに形成される火炎を考えると、特許異議申立書の46頁に解釈○1として図示されているように、単に「第1のバーナ」と「第2のバーナ」とが互いに独立に燃焼火炎の形成がなされる際には、炉壁の近くに限ってみれば、低炭素燃料の火炎も炭素燃料の火炎も、形成位置に違いはない状態で存在するので、本件特許明細書の【0013】に記載の発明の効果の前提とされる状況(=低炭素燃料の燃焼による火炎よりも火炉の炉壁の近くに火炎が生成される)が、請求項1に係る発明の範囲では達成できていないと考えられ、所望の効果を果たし得るとはいえない。 よって、本件特許の請求項1ないし6の記載は、当業者が課題を解決できると認識できる範囲を超えて記載されている旨、を通知したものである。 これに対し、訂正事項1に係る訂正により、本件発明1ないし6は、「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され」るとする特定事項が追加された。 これにより、火炉の炉壁に囲まれる空間において、【図4】に図示された四角形の火炉1の上下に水平に延びる炉壁から見ると、最も近い火炎は微粉炭を噴射するバーナM23、N23、M21、N21で形成される火炎になるため、明細書の【0040】に記載の輻射熱の主な照射は微粉炭火炎Sbとなり、本件発明1~6は、課題を解決できると当業者が認識できるように記載されたものである認められる。 よって、本件発明1~6は、発明の詳細な説明に記載したものであると認められる。 ウ 特許異議申立人の意見について 申立人は、令和5年3月16日に提出した意見書にて、次の3つの主張をしている。 (主張1)特許権者が行った訂正請求は、訂正事項2が、訂正前の請求項1を基準として、各燃料の噴射速度の大小関係の設定と、「火炉の中心側」からみた各火炎の遠近との関係の因果関係が成立しない場合にまで特許請求の範囲を実質上拡張(又は変更)するものである。 (主張2)特許権者は、各燃料の噴射速度の大小関係と「火炉の中心側」からみた各火炎との因果関係を直接的に特定することを避けた議論を展開しているので、取消理由1は解消されない。 また、訂正事項2が、各燃料の噴射速度の大小関係と「火炉の中心側」からみた各火炎との因果関係を要求しないのであれば、この訂正は特許請求の範囲を実質上拡張(又は変更)することとなる。 (主張3)審査経緯に照らせば、訂正前の本件発明1では、「火炉の中心側」は、「火炉1の奥側」を意味していたので、訂正事項2の「火炉の中心側」は、【0044】でいう「火炉1の奥側」となり、特許異議申立書46頁において解釈○1として図示した場合には、本件特許明細書の【0013】に記載の効果の前提とされる状況が達成できておらず、所望の効果を果たし得るとはいえず、訂正後の請求項1は、依然として、当業者が課題を解決できると認識できる範囲を超えて記載されており、取消理由2は解消していない。 主張1については、上記2の(2)イなお書きで説示したとおりであり、本件訂正に係る訂正事項2は適法な訂正であると認められる。 また、主張2は、上記「4 取消理由通知に記載した取消理由について」の(2)アに示したとおり、因果関係が成立する場合として、層流火炎が甲第5号証に記載されていることから、当該主張2も理由がないし、特許権者も意見書において、甲第5号証中の「拡散火炎の形態」、「4.7.2」を参照することで「前記炭素燃料の噴射速度」と「炭素燃料火炎」の長さとの関係、「前記低炭素燃料の噴射速度」と「低炭素燃料火炎」の長さとの関係が、具体的条件に応じて実験的に確認できる旨主張している。 さらに主張3は、上記「4 取消理由通知に記載した取消理由について」の(2)イに示したとおりであり、訂正事項1に係る「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され」ることとした発明特定事項は、課題を解決することができる手段と理解できるから、当該主張3も理由がない。 なお、申立人は、主張3に添えて、意見書6頁に図を示しつつ、炉壁の近くに炭素燃料火炎が形成されない例があるとも述べているが、図示された例では低炭素燃料火炎の一部周りに限って炭素燃料火炎が配されている事例であり、本件発明1に該当しない事例であるため、係る主張は採用できない。 以上により、本件発明1、及び本件発明1を引用する本件発明2~6は、取消理由通知で示した理由1、2により取り消すことができない。 5 取消理由通知において採用しなかった特許異議申立理由について 申立人は、特許異議申立書において、本件発明1~6は、甲第1号証~甲第3号証に記載された発明のいずれかを主たる証拠とし、甲第2号証~甲第4号証、及び甲6号証~甲第7号証に記載された技術的事項を従たる証拠として、当業者が容易に発明をすることができたものであるとし、本件特許を取り消すべきとした旨を主張する。 (1)甲第1号証~第3号証の記載事項、引用発明 ア 甲第1号証について 甲第1号証(特開平9-112820号公報)には、次の発明(以下、「甲1発明」という。)が記載されている。 [甲1発明] 微粉炭の希薄流C0が流れる希薄流流路201と、微粉炭の濃縮流C1が流れる濃縮流流路202とを、同心状に組み合わせ、希薄流流路201を内側に、濃縮流流路202を外側に配し、かつ、希薄流流路201と濃縮流流路202を隔てる管路の噴射口の開口を徐々に狭めるテーパーとなすことで、希薄流流路201の流速を高くし、濃縮流流路202の流速を遅くするように構成された微粉炭バーナー(【0013】-【0014】、図1、図2)をボイラ火炉1に備えた微粉炭燃焼システム(図17、【0001】-【0002】)。 イ 甲第2号証について 甲第2号証(特開2002-243108号公報)には、次の発明(以下、「甲2発明」という。)が記載されている。 [甲2発明] バイオフューエル18と石炭23との両燃料を燃焼させる形式の火力発電所用の混焼装置であって、 ボイラ火炉と、 前記ボイラ火炉で使用するバーナ(【0003】、【0006】)とを備え、 前記バイオフューエル18は、石炭23に比べて、揮発分が70%以上と多く(【0004】)、工業分析による固定炭素の割合は、20.32%、25.09%、あるいは54.04%、元素分析の炭素Cの存在量は51.82%、53.05%、あるいは69.84%と低く(【表1】)、 前記バーナは、中心にバイオフューエル18が供給され、中心の外側に石炭23が供給され、外側の石炭23が着火し、保炎されたことを受けて、内側のバイオフューエル18が着火した石炭23からの火炎伝播31により熱分解が促進され、還元物質が多く存在するバイオフューエル熱分解領域32が形成され(【0006】)、 バイオフューエル18と石炭23との混合割合を、バイオフューエルの混合割合を40%以下とすると、バイオフューエル熱分解領域32で形成される、バーナーの中心軸に沿った比較的火炎長が短い火炎の周りを、石炭23の燃焼で形成される比較的火炎長が長い火炎が取り囲む(【図17】)安定燃焼が図られ、それ以上とすると石炭23の着火保炎が少なくなり、形成される火炎が、石炭23の着火により形成される1次火炎33と、バイオフューエル18の着火により形成される2次火炎34とに別れ、バイオフューエル18の燃焼速度が低下し、COや未燃焼分が増加する(【0008】)、混焼装置(【0002】)。 ウ 甲第3号証について 甲第3号証(特開2004-77092号公報)には、次の発明(以下、「甲3発明」という。)が記載されている。 [甲3発明] 焼却炉(【0001】)であって、 中心部に燃料ガスが供給され、その外周に可燃粉体が供給され、さらにその外周に燃焼用空気が供給される多重管構造を有する、粉体燃焼用バーナを備え(【請求項1】、【0008】)、 前記燃料ガスとしては、コークス炉ガス(COG)、高炉ガス、LPG、都市ガスが挙げられ(【0037】)、 前記可燃粉体としては、微粉炭、廃プラスチック、木屑および紙片等や、これらの混合粉体が挙げられ(【0041】)、 前記中心の燃料ガスの流速は、40m/秒~75m/秒の範囲内であり、前記可燃粉体の流速は、5m/秒~15m/秒の範囲内であり、前記燃焼用空気の流速は、20m/秒~40m/秒であり(【請求項7】)、 前記バーナの噴出口には、流路内を流れる気体に旋回を与える旋回発生手段が備わっている(【請求項1】)、焼却炉。 (2)対比・検討 ア 主たる引用発明を甲1発明とした場合 甲1発明の「ボイラ火炉1」、「微粉炭バーナー」は、それぞれ本件発明1の「火炉」、「炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナー」に相当するにとどまり、次の2点で両者は相違する。 (相違点1) 本件発明1は、「炭素燃料」と「前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料」とを燃焼させる「複合燃焼炉」とされているのに対し、甲1発明の燃焼させる燃料は、その中に含まれる炭素量を見た場合、高低の違いがない単一の「微粉炭」を燃焼させる「微粉炭燃焼システム」である点。 (相違点2) 本件発明1は、「炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナ」の他に、「前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナ」を「複合燃焼炉」が「備え」、さらに「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され、前記第1のバーナは、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射する」のに対して、甲1発明の「バーナー」は1種類の「微粉炭バーナー」を備える点。 上記相違点1を検討する。 ボイラで用いる燃料の構成を高炭素濃度の燃料と低炭素燃料の燃料の2種を同時に燃焼させる複合燃焼炉である本件発明1では、明細書の【0006】に記載の「炭素燃料と低炭素燃料と同時に燃焼させる場合における火炎の放射率の低下抑制を目的とするものである。」を解決しようとする課題・目的としている。 これに対し、微粉炭のみを燃料として燃焼する甲1発明では、【0010】に記載のとおり、「超低NOx化を維持しつつ、着火保炎を強化することができ、ひいては広域負荷運転、多炭種にも対応することができる微粉炭バーナを提供することにある。」を解決しようとする課題・目的としている。 通常、燃焼炉で燃焼させる燃料を1種類として燃焼させる炉と、炭素量が異なる2種の燃料を同時に燃焼させる複合燃焼炉とは、炉の中で起こる燃焼プロセスが大きく異なる関係にあるから、たとえ従たる証拠の中に、複合燃焼炉に関する技術が記載されていたとしても、炭素量が異なる2種の燃料を同時に燃焼させる複合燃焼炉で燃焼させる技術を、燃料が1種類とされる燃焼炉を開示する技術へ適用することは、強い動機づけが働く素地がない限り、当業者が容易には行えないところであり、本件発明1と甲1発明との解決しようとする課題・目的を見ても、両者に技術的に共通するところがないのは、上述のとおり明らかであるから、本件発明1が、甲1発明を主たる証拠とする限り、他に如何なる技術的事項が公知、周知、慣用であったとしても、当業者がこれらから容易に想到できたとは、到底いうことができない。 よって、相違点2を検討するまでもなく、本件発明1は、甲1発明及び甲第2号証~甲第4号証、甲第6号証~甲第7号証に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 イ 主たる引用発明を甲2発明とした場合 甲2発明の「バイオフューエル18」は、「前記バイオフューエル18は、石炭23に比べて、揮発分が70%以上と多く(【0004】)、工業分析による固定炭素の割合は、20.32%、25.09%、あるいは54.04%、元素分析の炭素Cの存在量は51.82%、53.05%、あるいは69.84%と低く」、かつ、「外側の石炭23が着火し、保炎されたことを受けて、内側のバイオフューエル18が着火した石炭23からの火炎伝播31により熱分解が促進され、還元物質が多く存在するバイオフューエル熱分解領域32が形成され」ての燃焼になるとされているから、本件発明1の「炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料」に相当する。 また、甲2発明の「石炭23」は、本件発明1の「炭素燃料」に相当する。 さらに、甲2発明の「中心にバイオフューエル18が供給され、中心の外側に石炭23が供給され」た「バーナ」の燃焼による火炎が「バイオフューエル熱分解領域32で形成される、バーナーの中心軸に沿った比較的火炎長が短い火炎の周りを、石炭23の燃焼で形成される比較的火炎長が長い火炎が取り囲む」状態は、本件発明1の「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され」ることに相当する。 加えて、甲2発明の「バーナ」のうち、「中心にバイオフューエル18が供給され」る部分は、本件発明1の「第2のバーナ」に相当し、甲2発明の「バーナ」のうち、「中心の外側に石炭23が供給され」る部分は、本件発明1の「第1のバーナ」に相当する。 さらに、甲2発明の「ボイラ火炉」は、本件発明1の「火炉」に相当するから、甲2発明の「バイオフューエル18と石炭23との両燃料を燃焼させる形式の火力発電所用の混焼装置」は、本件発明1の「複合燃焼炉」に相当する。 よって、本件発明1と甲2発明とは、次の一致点で一致し、相違点で相違する。 (一致点) 火炉と、 炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナと、 前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナとを備え、 前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成される、 複合燃焼炉。 (相違点) 本件発明1は、「前記第1のバーナは、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射する」とされているのに対し、甲2発明の「バーナ」は、噴射速度の大小設定が特定されていない点。 そこで、上記相違点について検討する。 甲第4号証から7号証のうち、申立理由1に供される証拠は、石炭とアンモニアとを燃焼するボイラが記載された甲第4号証(特開2016-41990号公報)と、高炉ガスが燃えにくく、発熱量が小さいことを示す甲第6号証(国際公開第2010/126171号)、同じく高炉ガスの性質を示す甲第7号証(日本機械学会、「機械工学便覧 エンジニアリング編」、初版第3刷、日本機械学会、1995年10月5日、C7-196-197)であり、いずれにも当該相違点の「前記第1のバーナ」は、「前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定」することを開示するものではないし、申立人もそのような主張は、特許異議申立書にて行ってもいない。 異なる性質の燃料を複合、混焼する燃焼炉に対して、噴射させる低炭素燃料を中心側に配置させ、噴射させる炭素燃料を外側に配置させた上で、両者の噴射速度を、低炭素燃料の速度を大とし、炭素燃料の速度を小となるように設定するとした事項は、甲第1号証、甲第4号証、甲第6号証ないし甲第7号証のいずれにも記載がない。 申立人は、甲第2号証の【0008】及び【図19】の記載及び図示を採りあげて、前述の本件発明1の共通する発明特定事項相当が記載されていると主張するが、甲第2号証の【0008】には、石炭23とバイオフューエル18の「混合割合」が記載され、「バイオフューエル18の混合割合が40%までは安定燃焼できるものの、それ以上になると・・・着火が遅れ、COや未燃分が増加する・・図19に・・・バイオフューエル18を増加させた際の燃焼状態を示す。・・・バイオフューエル18の燃焼速度は低下し、COや未燃焼分が増加する。」とされ、しかもこれは問題点であると記載されている。そうすると、「噴射速度」の大小についての開示がされず、かつ、よくないとされている開示を採用すること自体、甲第2号証に接した当業者は、避けようとすると考えるのが相当であり、甲第2号証のかかる記載をもってして、本件発明1を容易想到とすることはできない。また、問題点であると記載された甲第2号証の技術内容を他の文献と組み合わせる動機もない。 よって、本件発明1は、甲2発明及び甲第4号証、甲第6号証ないし甲第7号証に記載の技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 ウ 主たる引用発明を甲3発明とした場合 甲3発明の「焼却炉」は、本件発明1の「火炉」に相当し、 甲3発明の「コークス炉ガス(COG)、高炉ガス、LPG、都市ガスが挙げられ」るとする「燃料ガス」は、本件発明1の「炭素燃料」に相当し、 甲3発明の「微粉炭、廃プラスチック、木屑および紙片等や、これらの混合粉体が挙げられ」るとする「可燃粉体」と、本件発明1の「前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料」とは、「燃料」の限りにおいて一致し、 甲3発明の「中心部に燃料ガスが供給され、その外周に可燃粉体が供給され、さらにその外周に燃焼用空気が供給される多重管構造を有する、粉体燃焼用バーナ」と、本件発明1の「前記低炭素燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され」るとする「炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナと、前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナ」とは、「燃料火炎の周りに炭素燃料火炎が形成され」る「バーナ」の限りにおいて一致する。 また、甲3発明の「バーナ」から噴射される流速について、「前記中心の燃料ガスの流速は、40m/秒~75m/秒の範囲内であり、前記可燃粉体の流速は、5m/秒~15m/秒の範囲内であり、前記燃焼用空気の流速は、20m/秒~40m/秒」としたことと、本件発明1の「第1のバーナ」及び「第2のバーナ」は、「前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射する」としたこととは、「炭素燃料の噴射速度」とその周りの「燃料の噴射速度」とが、炭素燃料の噴射速度の方が他の燃料の噴射速度より大きく設定して噴射する限りにおいて一致する。 以上まとめると、本件発明1と甲3発明とは、次の一致点で一致し、相違点で相違する。 (一致点) 火炉と、 炭素燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第1のバーナと、 燃料を前記火炉に噴射して燃焼させる第2のバーナとを備え、 前記燃料火炎の周りに前記炭素燃料火炎が形成され、 炭素燃料の噴射速度とその周りの燃料の噴射速度とが、炭素燃料の噴射速度の方が他の燃料の噴射速度より大きく設定して噴射する、複合燃焼炉。 (相違点1) 複合燃焼に供される燃料に関し、本件発明1は「炭素燃料」と「前記炭素燃料よりも炭素濃度が低く、燃焼性が低い低炭素燃料」を複合するのに対し、甲3発明は、「コークス炉ガス(COG)、高炉ガス、LPG、都市ガスが挙げられ」るとする「燃料ガス」と「微粉炭、廃プラスチック、木屑および紙片等や、これらの混合粉体が挙げられ」る「可燃粉体」である点。 (相違点2) 本件発明1は、「前記第1のバーナは、前記炭素燃料の燃焼による炭素燃料火炎よりも前記火炉の中心側の近くに低炭素燃料火炎が形成されるように、前記炭素燃料の噴射速度を前記第2のバーナにおける前記低炭素燃料の噴射速度よりも小さく設定して前記炭素燃料を噴射する」とされているのに対し、甲3発明の「バーナ」は、燃料の炭素の程度と噴射速度の大小との間に関連を持たせて設定がされるとは特定していない点。 そこで、上記相違点1、2について検討する。 相違点1、2ともに共通する、ともに燃焼するとした2種の燃料の相違から検討する。 甲3発明は、主として「可燃粉体」の候補として、【0007】に「廃プラスチック」を想定しており、他の燃料である「燃料ガス」との関係で、炭素濃度の程度や、燃焼性の難易を用いて、2種の燃料の組み合わせを定めたとする開示がない。 申立人は、甲第3号証の【0037】、【0041】に各々、第1流路に導入される燃料ガスの候補に、高炉ガスが挙げられ、第2流路に導入される可燃粉体に、微粉炭が挙げられ、【請求項7】に、第1流路の流速の下限値が40m/秒で、第2流路の流速の上限値が15m/秒とされていることを採りあげて、前述の本件特許発明の共通する発明特定事項相当が記載されていると主張するが、そもそも甲第3号証全体の記載から見て、廃プラスチックを燃焼できるバーナの提供を中心の課題としている(【0007】参照)ことから、【0041】の記載から、あえて廃プラスチックの粉体を避けて、微粉炭を採りあげ、また、【0037】には炭素濃度が高いものから低いものまで挙げられている中から、最も炭素濃度が低い高炉ガスをあえて採りあげることは、甲第3号証に接した当業者にとり、相当困難なことというべきであり、甲第3号証に記載された事項から出発して本件発明1にたどり着くのは、容易想到とはいえない。 また、甲第3号証以外の従たる証拠として挙げられた、甲第4号証、甲第6号証ないし甲第7号証にも、複合して燃焼する燃料対象を、相違点1、2に係る本件発明1の発明特定事項のとおりに選定しつつ、これら組み合わせた2種の燃料の噴射速度の設定を大小異ならしめるとした事項は、なんら開示がない。 よって、本件発明1は、甲3発明及び甲第4号証、甲第6号証ないし甲第7号証に記載の技術的事項に基いて、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 また、本件発明2ないし6は、本件発明1のすべてを有しつつ、その細部を新たに特定するものであるから、上記と同様に、当業者が容易に発明をすることができたものとはいえない。 したがって、申立人の<理由1>にかかる主張は、採用することができない。 6 むすび 以上のとおりであるから、取消理由通知に記載した取消理由及び特許異議申立書に記載した特許異議申立理由によっては、本件請求項1ないし6に係る特許を取り消すことはできない。 また、他に本件請求項1ないし6に係る特許を取り消すべき理由を発見しない。 よって、結論のとおり決定する。

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2022-700920

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