商標取消審判
2022-300618
サンミイッタイ
- 審判番号
- 2022-300618
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2018-079247
- 登録番号
- 6127567
- 請求日
- 2022年07月05日
- 審決日
- 2024年03月13日
- 公報発行日
- 2024年05月31日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】竹鶴酒造 株式会社
- 【請求人代理人】井関 勝守
- 【請求人代理人】田中 咲江
- 【被請求人】株式会社 ジャパンインポートシステム
- 【被請求人代理人】加藤 卓士
- 審判長/審判官
- 審判長 高野 和行
- 審判官 大森 友子
- 審判官 板谷 玲子
- 分類
- T132 .1 -Z (W33)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第2項、商標法第50条第1項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第6127567号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第6127567号商標の指定商品中、第33類「清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,薬味酒」についての商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第6127567号商標(以下「本件商標」という。)は、「三位一体」の文字を標準文字で表してなり、平成30年6月15日に登録出願、第33類「アルコール飲料(ビールを除く。)」を指定商品として、同31年3月8日に設定登録がされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の登録日は、令和4年7月25日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、令和元年(2019年)7月25日ないし同4年(2022年)7月24日である(以下「要証期間」という場合がある。)。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、第33類「清酒,焼酎,合成清酒,白酒,直し,みりん,薬味酒」(以下「請求に係る商品」という場合がある。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)被請求人が提出した証拠と請求に係る商品との関係について
ア 乙第1号証及び乙第2号証の製品写真のいずれにおいても、「PURE MALT WHISKY」と印字されており、被請求人も、本製品は「ブレンドウイスキー」「洋酒」であると述べている。
仮に、当該製品の購入者がこれに砂糖やハーブを混ぜて飲んだとしても、あくまで当該製品写真に係る商品は「ブレンドウイスキー」「洋酒」に過ぎない。また、そもそも、ウイスキーベースのリキュール、ハーブリキュールについても、「洋酒」の範ちゅうに属する商品である。
よって、これをもって、本件商標が請求に係る商品について使用されたことの証拠とはなり得ない。
イ 乙第3号証の納品書及び請求書の「商品コード/商品名」欄は、何について使用が記載されているのか不明である。仮に、「三位一体ラベル「武士」」が乙第2号証に係る商品ラベルであり、「相撲」が乙第1号証に係る商品ラベルであると解釈したとしても、上記アのとおり、乙第1号証及び乙第2号証に係る商品は「ブレンドウイスキー」「洋酒」なのであるから、本件商標が請求に係る商品について使用されたことの証拠とはなり得ない。
ウ 乙第4号証には、「Whisky」「Blended Malt Whisky」と明記されており、乙第5号証においても、「Blended Malt Whisky」と明記されている。よって、これをもって、本件商標が請求に係る商品について使用されたことの証拠とはなり得ない。
(2)結語
以上のとおり、乙第1号証ないし乙第5号証又はこれらを総合しても、要証期間内に日本国内において、本件商標が商標権者、専用使用権者又は通常使用権者によって、請求に係る商品について使用された事実を立証するものではない。
第3 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証を提出した。
1 本件商標権者による使用
本件商標は、要証期間に本件商標権者によって、請求に係る商品中「薬味酒」について使用されているものである。
乙第1号証ないし乙第5号証に記載された製品は、ブレンドウイスキー(以下「使用商品」という。)であり、大麦を原料としたモルトウイスキーと、その他の麦などを原料としたグレーンウイスキーとがブレンドされた洋酒である。しかしながら、ここに砂糖やハーブを混ぜて簡単に薬味酒としてのリキュールを製造することができる。
使用商品は、用途が薬用酒と一致し、需要者の範囲も薬味酒と一致するので、「洋酒」と「薬味酒」の二つの指定商品に属する二面性を有する商品である。
また、使用商品を「洋酒」と「薬味酒」の二つの指定商品に属する二面性を有する商品と認めても商品区分の趣旨に反することにはならない。
さらに、本件商標を薬味酒について取り消したのでは、ウイスキーに梅をつけた梅酒や、ウイスキーにハーブをつけたハーブ酒などの薬味酒について、第3者が自由に「三位一体」の標章を付して製造販売できることになり、需要者に出所混同を生じさせることになる。
すなわち、商標法の趣旨に反する結果となりかねない。
2 まとめ
以上より、本件商標は、要証期間に本件商標権者によって、指定商品中「薬味酒」について使用されている。
第4 審尋及び被請求人の回答
1 審尋
審判長は、令和5年10月25日付け審尋において、被請求人に対し、被請求人が提出した証拠によっては、被請求人が商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用をしている事実を証明したものとは認めることができない旨の合議体の暫定的見解に対する回答を求めた。
2 被請求人の回答
被請求人は、上記1の審尋に対し何らの応答もしていない。
第5 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠及び同人の主張によれば、本件商標権者は、別掲のとおりの商標が付されたラベルを「ブレンドウイスキー」(使用商品)の包装瓶に貼り付けているものと認められる(乙1~乙3)。
また、本件商標権者は、2022年5月11日付けで「Blended Malt Whisky Sanmi-Ittai」とする商品をポーランドに輸出したとしている(乙4、乙5、被請求人の主張)ところ、当該商品は使用商品と認められる。
2 被請求人は、使用商品が「洋酒」と「薬味酒」の二つの指定商品に属する二面性を有する商品であって、本件商標が当該「薬味酒」に使用されている旨を主張するのでこれについて検討する。
(1)本件商標の登録出願時の商品及び役務の各区分に属する商品又は役務を定める商標法施行規則別表(第6条関係)(平成29年経済産業省令第88号)には、第33類に属する商品として「二 洋酒」の下に「ウイスキー」等があるところ、「六 薬味酒」の下には「ウイスキー」の表示はなく、「ウイスキー」と「薬味酒」は別異の商品であること明らかである。
(2)そして、使用商品は「ブレンドウイスキー」であるから、「ウイスキー」の範ちゅう商品であることが明らかであって、「薬味酒」とは別異の商品である。
(3)また、被請求人は、使用商品が、薬味酒との二面性を有する商品であることを示す証拠を提出していない。
(4)そうすると、使用商品(ブレンドウイスキー)は請求に係る商品に含まれる商品ではない。
3 上記2のとおり本件商標権者が別掲のとおりの商標を使用する商品は、請求に係る商品に含まれないものであるから、当該商標は、請求に係る商品に使用されているものとは認められない。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前三年以内に日本国内において本件商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件審判の請求に係る指定商品のいずれかについての本件商標の使用をした事実を証明したということはできない。
また、被請求人は、本件審判の請求に係る指定商品について、本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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