商標取消審判
2022-300307
ソライエ
- 審判番号
- 2022-300307
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 取消審判(商標取消の審決)
- 出願番号
- 商願2012-001472
- 登録番号
- 5497531
- 請求日
- 2022年03月31日
- 審決日
- 2023年07月12日
- 公報発行日
- 2023年09月29日
- 結論
- 請求成立(取消)
- 当事者
- 【請求人】東武鉄道 株式会社
- 【請求人代理人】藁科 えりか
- 【請求人代理人】藁科 孝雄
- 【被請求人】清家 修吾
- 【被請求人代理人】相原 正
- 審判長/審判官
- 審判長 旦 克昌
- 審判官 大森 友子
- 審判官 相崎 裕恒
- 分類
- T131 .1 -Z (W42)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法50条
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第50条第1項、商標法第50条第2項、商標法第50条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
上記当事者間の登録第5497531号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
登録第5497531号商標の商標登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。
理由
理 由
第1 本件商標
本件登録第5497531号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり、「soraie」の欧文字と「ソライエ」の片仮名を二段に書してなり、平成24年1月13日に登録出願され、第42類「建築物の設計,測量,地質の調査,デザインの考案,建築又は都市計画に関する研究」を指定役務として、同年6月1日に設定登録され、令和3年12月10日に存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、令和4年4月19日であり、その請求の登録前3年以内の平成31年4月19日から令和4年4月18日までの期間を以下「要証期間」という。
第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証(枝番号を含む。)を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証の1では、文字「ソライエ(広い土間付き)」中の「ソライエ」と指定役務との結びづきが客観的に明らかでなく、一般需要者をして客観的に商標使用の事実や証拠が表れているとはいえない。乙第2号証の1も乙第1号証の1と同様である。
また、乙第1号証の2は、ウェイバックマシンにより乙第1号証の1に係るサイトの文書や画像などが周期的に取得されたことのみを示すものであり、サイト上での本件商標及び使用役務の具体的な使用態様は不明であり、要証期間内の実際の使用の証明にならない。乙第2号証の2も同様に、乙第2号証の1に係るサイトの文字等が周期的に取得されたことを示すものである。
(2)ア 乙第3号証の1及び乙第3号証の2により広告用の配布冊子のデータが2012年2月22日に作成されていたことは理解できるが、そもそも当該日付は要証期間外であり、また、乙第3号証の1は、単なるデータにすぎず、実際に当該配布冊子の配布に係る事実を裏付ける証拠の提出はない。
イ 乙第4号証は、単なるデータにすぎず、当該データが2012年2月22日頃に作成されたとしても、当該日付は要証期間外であり、実際に当該データに係る名刺の使用の事実を裏付ける具体的な証拠の提出はない。また、乙第4号証の名刺に記載のドメインネームは、後述する乙第5号証のものと異なる。さらに、審決例や判例によれば、「名刺の写し」のみをもって登録商標の使用とは認められない。乙第4号証では、商標「soraie」が要証期間内に実際に使用されたことの証明にならない。
ウ 乙第5号証の1及び乙第5号証の2は、本件商標権者が「soraie.jp」ドメインを単に「自動更新」の設定にしているとの事実を示すにすぎず、本件商標権者が当該ドメインを実際に使用している旨の証拠はない。当該ドメインを実際に使用していたとしても、当該ドメインのサイトで、要証期間内に本件商標を指定役務に使用したか否かは証明されていない。
(3)被請求人提出に係る証拠は、請求に係る指定役務について要証期間内に本件商標の使用をしていたことを基礎付けるものでない。また、請求に係る指定役務に関し、本件商標の使用をしていないことについて正当な理由はない。
第3 被請求人の主張
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第5号証(枝番号を含む。)を提出している。
1 被請求人である本件商標権者は、同人が代表取締役を務める株式会社コラボハウスに対して本件商標の使用を許諾しており、通常使用権者である株式会社コラボハウスは、自ら運営するコラボハウス愛媛のウェブサイトにおいて本件商標と社会通念上同一の商標「ソライエ」を広告的に使用している(乙1の1)。
このウェブサイトは、ウェイバックマシンのサイトで調べたところ、少なくとも2020年8月5日及び同年11月25日の時点で存在しており(乙1の2)、要証期間内の使用である。
同じく、同社は、自ら運営するコラボハウス香川のウェブサイトにおいても商標「ソライエ」を広告的に使用しており(乙2の1)、このウェブサイトは、少なくとも2020年11月26日及び2021年6月13日の時点で存在している(乙2の2)。
2 本件商標権者又は株式会社コラボハウスは、本件商標が出願された2012年1月13日頃から本件商標の使用を開始しており、現在に至るまで使用を継続している。乙第3号証の1は、2012年2月22日に作成された(乙3の2)、「soraie\ソライエ」に関する広告用の配布冊子(イラストレータのデータ)である。乙第4号証は、同じ頃に作成された「soraie\ソライエ」に関する本件商標権者の名刺である。本件商標権者は、2012年1月10日から現在に至るまで、「soraie.jp」ドメインを取得している(乙5の1、乙5の2)。
3 以上、本件商標権者及び通常使用権者である株式会社コラボハウスが本件商標をその指定役務である第42類「建築物の設計」に関して広告的に使用した事実が存在する。
第4 審尋及び被請求人の回答
1 審判長は、令和5年2月16日付け審尋において、被請求人に対し、被請求人が提出した証拠によっては、本件商標権者が商標法第50条第2項に規定する本件商標の使用をしている事実を証明したものとは認めることができない旨の合議体の暫定的見解を示すとともに、請求人提出の弁駁書に対する回答を求めた。
2 被請求人は、上記1の審尋に対し何らの応答もしていない。
第5 当審の判断
1 被請求人提出の証拠の内容
(1)乙第1号証について
ア 乙第1号証の1は、左上に「コラボハウス愛媛 一級建築士事務所」と記載されたウェブページの写しであり、「施行事例」「ソライエ(広い土間付き)」の記載とともに、住宅のダイニングキッチンや中庭の様子を示す写真等が掲載されている。
なお、乙第1号証の1には、本件商標権者や「株式会社コラボハウス」を示す記載は見当たらない。また、乙第1号証の1には、印刷日とおぼしき「2022/06/13」との記載はあるものの、ウェブページとして公開された日付を示す記載は見当たらない。
イ 乙第1号証の2は、ウェイバックマシンのウェブページの写しであり、乙第1号証の1のウェブページのURLにつき2020年8月5日と2020年11月25日にウェイバックマシンに格納した旨が示されている。
(2)乙第2号証について
ア 乙第2号証の1は、左上に「コラボハウス香川 一級建築士事務所」と記載されたウェブページの写しであり、「施行事例」「ソライエ(広い土間付き)」の記載とともに、住宅のダイニングキッチンの様子を示す写真等が掲載されている。
なお、乙第2号証の1にも、本件商標権者や「株式会社コラボハウス」を示す記載は見当たらない。また、乙第2号証の1には、印刷日とおぼしき「2022/06/13」との記載はあるものの、ウェブページとして公開された日付を示す記載は見当たらない。
イ 乙第2号証の2は、ウェイバックマシンのウェブページの写しであり、乙第2号証の1のウェブページのURLにつき2020年11月26日から2021年6月13日の間に3回ウェイバックマシンに格納した旨が示されている。
(3)乙第3号証について
ア 乙第3号証の1は、配布冊子のデータを示すものであり、青色と黒色で表された「soraie」の表示があり、「2012.4.15 DBUT」「一級建築士事務所 ソライエ 一級建築士事務所 3333号」等の記載がある。
なお、乙第3号証の1には、本件商標権者や「株式会社コラボハウス」を示す記載は見当たらない。
イ 乙第3号証の2は、「ソライエ_冊子デザイン案.ai」というファイルについて、「ドキュメントタイトル」が「ソライエ_冊子デザイン案」であり、「作成日」が「2012/02/22」である旨等を示す画面の写しである。
乙第3号証の2にも、本件商標権者や「株式会社コラボハウス」を示す記載は見当たらない。
(4)乙第4号証について
乙第4号証は、本件商標権者の名刺の複数のデザインを示すものであり、それぞれの名刺においては本件商標権者が「一級建築士」である旨等が記載されており、その中には、「soraie」や「ソライエ」の文字を表示した名刺のものも含まれている。
なお、乙第4号証には、日付を示す記載は見当たらない。
(5)乙第5号証について
ア 乙第5号証の1及び乙第5号証の2は、いずれもドメイン名を管理するサーバのコントロールパネルのウェブページの写しであり、「soraie.jp」というドメイン名について、その登録者名及び登録担当者名として本件商標権者名が示されており、2012年1月10日以降、毎年2月1日から次年の1月31日までの1年ごとの自動更新によって、契約期間が2023年1月31日までである旨が示されている。
2 上記1において認定した事実によれば、以下のとおり判断できる。
(1)商標の使用者について
ア 乙第1号証及び乙第2号証について
上記1(1)に示したとおり、乙第1号証及び乙第2号証(いずれも枝番を含む。)には、本件商標権者又は株式会社コラボハウスの記載はなく、株式会社コラボハウスが「コラボハウス愛媛」及び「コラボハウス香川」の運営主体であるとは認められない。
以上によれば、乙第1号証及び乙第2号証に表示されている「ソライエ」の文字は、本件商標権者又は株式会社コラボハウスの使用に係るものとは認められない。
なお、株式会社コラボハウスが、本件商標の通常使用権者であることを示す証拠は、提出されていない。
イ 乙第3号証について
上記1(3)に示したとおり、乙第3号証は、本件商標権者又は「株式会社コラボハウス」の記載はなく、乙第3号証に係る配布冊子が本件商標権者又は「株式会社コラボハウス」によるものとは認められない。
ウ 以上によれば、乙第1号証ないし乙第3号証は、本件商標権者又は株式会社コラボハウスによる使用を示すものではない。
(2)商標の役務に対する使用について
イ 乙第4号証及び乙第5号証について
上記1(4)及び1(5)のとおり、乙第4号証は、「soraie」や「ソライエ」の文字を一級建築士事務所の名称として示すものであり、乙第5号証は「soraie」の文字をドメイン名として使用しているものであることから、これらの「soraie」及び「ソライエ」の文字は、本件商標の指定役務についての使用ではない。
(3)以上によれば、乙第1号証ないし乙第3号証よっては、商標権者又は通常使用権者が本件商標(社会通念上同一のものを含む。以下同じ。)を使用したことを証することはできず、また乙第4号証及び乙第5号証によっては、本件商標がその指定役務に使用されたことを証することはできない。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人が提出した証拠により、本件商標権者及び通常使用権者のいずれかが本件商標をその指定役務のいずれかについて要証期間内に使用されたことを認定することはできない。そして、他に本件商標をその指定役務のいずれかについて要証期間内に使用したことを証明するものはない。よって、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務である本件商標のいずれかの指定役務について本件商標を使用したことを証明したものということはできない。
また、本件商標を請求に係る指定役務である本件商標の指定役務について使用していないことについて正当な理由があるものとも認められない。
したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
J-PlatPatの審決検索トップを開きます。番号入力で「審判番号」を選び、下の番号を貼り付けて検索してください。
J-PlatPat 審決検索を開く
2022-300307