特許拒絶査定不服審判
2022-020229
出力プログラム、出力装置及び出力方法
- 審判番号
- 2022-020229
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2019-069877外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年12月13日
- 審決日
- 2023年11月07日
- 公報発行日
- 2023年12月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】LINEヤフー株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人酒井国際特許事務所
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
特願2019- 69877「出力プログラム、出力装置及び出力方法」拒絶査定不服審判事件〔令和 2年10月15日出願公開、特開2020-170239、請求項の数(21)〕について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願の発明は、特許すべきものとする。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、平成31年4月1日の出願であって、その後の手続の概要は、以下のとおりである。
令和4年 2月21日付け:拒絶理由通知書
令和4年 4月28日: 意見書、手続補正書の提出
令和4年 9月 6日付け:拒絶査定
令和4年12月13日: 審判請求書、手続補正書の提出
令和5年 3月31日付け:拒絶理由通知書(以下、「当審拒絶理由(1
)」という。)
令和5年 6月 2日: 意見書、手続補正書の提出
令和5年 7月 7日付け:拒絶理由通知書(最後)(以下、「当審拒絶 理由(2)」という。)
令和5年 9月11日: 意見書、手続補正書の提出
第2 原査定の概要
原査定(令和4年9月6日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
理由2(進歩性) 本願請求項1-25に係る発明は、以下の引用文献A-Cに基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下、「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
A.特開2004-234492号公報
B.特開2018-156473号公報
C.国際公開第2018/057537号
第3 当審拒絶理由の概要
1 当審拒絶理由(1)の概要
理由1(進歩性) 本願請求項1、24-25に係る発明は、以下の引用文献1-3に基づいて、本願請求項2-23に係る発明は、以下の引用文献1-4に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2018-45532号公報(当審において新たに引用した文献)
2.特開2018-156473号公報(拒絶査定時の引用文献B)
3.国際公開第2018/057537号(拒絶査定時の引用文献C)
4.特開2016-206469号公報(当審において新たに引用した文献)
2 当審拒絶理由(2)の概要
理由1(明確性) この出願は、特許請求の範囲の請求項1-22の記載が、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
理由2(進歩性) 本願請求項1-22に係る発明は、以下の引用文献1-6に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
引用文献等一覧
1.特開2018-45532号公報(当審において新たに引用した文献)
2.特開2018-156473号公報(拒絶査定時の引用文献B)
3.国際公開第2018/057537号(拒絶査定時の引用文献C)
4.特開2016-206469号公報(当審において新たに引用した文献)
5.特開2015-196218号公報(当審において新たに引用した文献)
6.特開2017-119336号公報(当審において新たに引用した文献)
第4 本願発明
本願請求項1-21に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明21」という。)は、令和5年9月11日提出の手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1-21に記載された事項により特定される発明であって、本願発明1は以下のとおりの発明である。
「 【請求項1】
物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する生成手順と、
前記ユーザの位置情報に基づいて前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合に、前記生成手順によって生成された前記反応情報を前記ユーザに対して出力する出力手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする出力プログラム。」
なお、本願発明2-21の概要は以下のとおりである。
本願発明2-19は、本願発明1を減縮した発明である。
本願発明20は、本願発明1に対応する「出力装置」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
本願発明21は、本願発明1に対応する「出力方法」の発明であり、本願発明1とカテゴリ表現が異なるだけの発明である。
第5 引用文献、引用発明等
1 引用文献1及び引用発明について
(1) 引用文献1
当審拒絶理由(1)の理由1(進歩性)、及び、当審拒絶理由(2)の理由2(進歩性)において引用された引用文献1には、特に「第1実施形態」(段落【0010】-【0096】)に関連して、以下の記載がある(下線は、特に着目した箇所を示す。以下同様。)。
ア 【図1】
「
[図:0001404489000001.jpg]
」
イ 【0010】-【0036】
「【0010】
(第1実施形態)
〔1.情報処理〕
第1実施形態に係る情報処理の一例について図1を参照して説明する。図1は、第1実施形態に係る情報処理の説明図であり、図1に示す例では、情報処理装置40によって情報処理が実行される。
【0011】
図1に示すように、情報処理装置40は、ユーザUの端末装置10に対して種々の情報を含んだメッセージを通知し、ユーザUへ情報を提供する装置である。
【0012】
ところで、通知されたメッセージに対するユーザUの満足度は、メッセージの内容がユーザUの置かれた現在の状況(以下、「現在状況」と記載する場合がある)に適した内容であるか否かによって変わる。
【0013】
例えば、ユーザUの現在状況が旅行中であり、ユーザUが旅先にいる場合に、現在位置付近の観光情報を含むメッセージが端末装置10に対して通知されると、メッセージの内容はユーザUの現在状況に適した内容であるため、ユーザUの満足度は向上する。
【0014】
他方、ユーザUが自宅や会社などがある生活圏にいる場合に、現在位置付近の観光情報を含むメッセージが端末装置10に対して通知されると、メッセージの内容はユーザUの現在状況に適した内容とは言えず、ユーザUの満足度は低下する。
【0015】
そこで、本実施形態に係る情報処理装置40にあっては、ユーザUに適した内容のメッセージ(例えば、ユーザUの現在状況に応じた内容のメッセージ)を生成し、メッセージに対するユーザUの満足度を向上させるようにした。
【0016】
具体的に説明すると、図1に示すように、情報処理装置40は、端末装置10から、端末装置10を利用するユーザUに関するコンテキスト情報を取得する(ステップS1)。かかるコンテキスト情報は、ユーザUやユーザUが利用する端末装置10の状況を示す情報、ユーザUやユーザUが利用する端末装置10の環境(背景)を示す情報などを意味する。
【0017】
例えば、コンテキスト情報には、ユーザUの位置情報、ユーザUの属性情報、ユーザUの運動の状態を示す運動状態情報、ユーザUのスケジュール情報、ユーザUが置かれた環境の情報を示す環境情報、および、ユーザUの端末装置10に対する行動履歴情報などが含まれる。なお、コンテキスト情報に含まれる各情報の内容については後述する。以下では、理解の便宜のため、コンテキスト情報がユーザUの位置情報である場合を例にとって説明する。
【0018】
また、情報処理装置40は、端末装置10からコンテキスト情報を定期または不定期に取得し続けることができる。これにより、情報処理装置40には、時間の経過とともに、複数のコンテキスト情報である位置情報が時系列で蓄積される。
【0019】
情報処理装置40は、複数のコンテキスト情報を取得すると、これら複数のコンテキスト情報に基づいてメッセージ生成用学習モデル(以下、単に「学習モデル」と記載する場合がある)から、メッセージを生成する(ステップS2)。
・・・(中略)・・・
【0023】
次いで、情報処理装置40は、ユーザUの現在の位置情報を取得し、現在位置が生活圏であるか否かを判定する。そして、情報処理装置40は、現在位置が生活圏であると判定された場合、ユーザUの現在状況は日常の行動を行っていると推定することができる。
・・・(中略)・・・
【0027】
次いで、情報処理装置40は、ユーザUの現在状況の推定結果に基づき、学習モデルからメッセージを生成する。例えば、情報処理装置40は、ユーザUの現在状況は旅行など非日常の行動を行っていると推定された場合に、例えばユーザUの現在位置が東京タワーの最寄駅であるとすると、「東京タワーはもう見た?」など観光情報を含むメッセージM1を生成する。
【0028】
他方、情報処理装置40は、ユーザUの現在状況は日常の行動を行っていると推定される場合、例えばユーザUの現在位置が東京タワーの最寄駅であっても、観光情報を含まないメッセージM2(例えば「近くに新しいレストランがオープンしたよ。」など)を生成する。なお、ここでは、「東京タワー」は観光情報の一例であり、「新しいレストラン」は観光情報ではなく、ユーザUが生活圏にいるときに興味を引き易い情報の一例であるものとする。
【0029】
なお、図示は省略するが、情報処理装置40は、例えば、ユーザUの現在状況は遊んでいる可能性が高いと推定された場合、遊びに関する情報を含むメッセージを生成する一方、仕事をしている可能性が高いと推定された場合、仕事に関する情報を含むメッセージを生成することができる。
【0030】
このように、情報処理装置40にあっては、ユーザUに関するコンテキスト情報を考慮したより適切なメッセージを学習モデルにより生成することができる。
【0031】
そして、情報処理装置40は、生成されたメッセージM1またはメッセージM2を端末装置10へ通知する(ステップS3)。かかるメッセージM1またはメッセージM2は、ユーザUの現在状況に応じた内容のメッセージであることから、メッセージに対するユーザUの満足度を向上させるようにした。なお、図1では、メッセージM1が通知された端末装置10の表示部12を図面左側に、メッセージM2が通知された端末装置10の表示部12を図面右側に示した。
・・・(中略)・・・
【0036】
〔2.情報処理システム1〕
図2は、情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、第1実施形態にかかる情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置40とを備える。」
ウ 段落【0050】
「【0050】
行動履歴情報は、例えば、ユーザUが端末装置10を介してネットワークN上で行動を起こした場合に、その行動の状態、結果等を示すログ情報である。行動履歴情報は、例えば、ユーザUがブログになした投稿、SNS(Social Networking Service)内やツイッター(登録商標)等での会話、サイトの検索履歴、閲覧履歴、ショッピングサイトでの購入履歴等の情報である。」
エ 段落【0057】
「【0057】
〔2.2.情報処理装置40〕
図4は、情報処理装置40の構成例を示す図である。図4に示すように、情報処理装置40は、通信部41と、記憶部42と、制御部43(コントローラ)とを有する。」
オ 段落【0061】
「【0061】
制御部43は、例えば、CPU、ROM、RAM、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。かかる制御部43は、取得部61と、生成部62と、通知部63とを備える。かかる取得部61、生成部62および通知部63の機能は、例えば、上記CPUが上記ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより実現される。」
カ 段落【0077】-【0093】
「【0077】
例えば、生成部62は、コンテキスト情報であるユーザUの行動履歴情報を用いてユーザUの生活圏の特定等を行うことができる。例えば、生成部62は、学習モデルにより、行動履歴情報のうちユーザUがブログになした投稿の内容やレストランの検索履歴情報などから、場所に関する語句を抽出し、抽出された語句の頻度や投稿時間等からユーザUの生活圏を特定したり、現在状況を推定したりするようにしてもよい。
【0078】
続いて、生成部62は、上記のようにしてユーザUの現在状況を推定した後、推定結果に基づいて学習モデルからメッセージを生成する。
【0079】
例えば、生成部62は、ユーザUの現在状況は日常の行動を行っていると推定された場合、ユーザUの現在位置付近においてユーザUが興味を引き易い情報(例えば、現在位置
近くに新しくできたレストランの情報や現在位置近くの店の広告情報など)を含むメッセージを生成する(図1のメッセージM2参照)。
【0080】
他方、生成部62は、ユーザUの現在状況は非日常の行動を行っていて例えば旅先にいると推定された場合、ユーザUの現在位置付近においてユーザUが興味を引き易い情報(例えば、現在位置付近の観光情報など)を含むメッセージを生成する(図1のメッセージM1参照)。
【0081】
なお、生成部62は、メッセージの内容を、例えば「観光情報:東京タワー」など単語のみの羅列とせず、学習モデルを用いて例えば「東京タワーはもう見た?」などの自然な文章とすることができる。これにより、ユーザUにとって興味を示し易いメッセージとなり、結果としてメッセージに対する満足度を一層向上させることができる。
【0082】
また、生成部62は、ユーザUに対して観光情報等を段階的に提供するようなメッセージを生成することができる。例えば、生成部62は、ユーザUが東京タワー付近にいる場合、現在位置から東京タワーまでの経路などの情報を一度のメッセージに入れず、例えば「東京タワーはもう見た?」などユーザUに対して問いかけるメッセージを生成する。その後、ユーザUから東京タワーへの経路情報の要求がある場合に、現在位置から東京タワーまでの経路などの情報を含んだメッセージを生成するようにしてもよい。このように、生成部62は、観光情報等を段階的に提供するようなメッセージを生成することで、ユーザUとの対話を続かせることができ、これによりユーザUは楽しみながら観光情報を得ることとなって、メッセージに対する満足度をより一層向上させることができる。
【0083】
〔2.2.3.通知部63〕
通知部63は、生成部62によって生成されたメッセージを端末装置10へ通知する。また、通知部63は、コンテキスト情報に応じた通知タイミングでメッセージを端末装置10へ通知することができる。
・・・(中略)・・・
【0087】
また、通知部63は、上記した運動状態情報に加えてあるいは代えて、コンテキスト情報である環境情報(例えば時間帯や天気など)に基づいて通知タイミングを判定することができる。例えば、通知部63は、ユーザUの運動状態が歩いている状態から止まるという行動の変化が検出されるともに、現在の時刻が通勤時間帯や昼休み時間帯などユーザUが端末装置10を見易い時間帯である場合に、通知タイミングになったと判定することができる。
【0088】
なお、通知タイミングになったか否かを判定するためのコンテキスト情報は、上記したユーザUの運動状態に限られない。例えば、通知部63は、地磁気センサで検出された磁気量の情報やマイク23で取得した音声情報に基づいて学習モデルから、通知タイミングを判定することができる。
【0089】
具体的に説明すると、例えばユーザUが電車等で移動中の場合、現在位置の観光情報やレストラン情報を含むメッセージはユーザUにとって不要であると推定される。そこで、例えば、通知部63は、地磁気センサで検出された磁気量が電車内であることを示す所定範囲にある場合や、マイク23で取得した音声情報の音の大きさ(音圧)や音の高さ(周波数)等が電車内であることを示す所定範囲にある場合、通知タイミングではないと判定することができる。そして、通知部63は、磁気量や音の大きさ等が所定範囲外となった場合に、ユーザUが電車を降りるなどして移動中ではなくなったと推定して、通知タイミングになったと判定することができる。
・・・(中略)・・・
【0091】
また、通知部63は、複数種類のコンテキスト情報のうち予め選択(設定)されたコンテキスト情報が取得部61によって取得されたときに、通知タイミングになったと判定することができる。例えば、通知部63は、複数種類のコンテキスト情報のうちユーザUの位置情報と行動履歴情報とが予め選択されているものとする。そして、例えば、通知部63は、ショッピングサイトでの観光バスの乗車券等の購入履歴を含む行動履歴情報が取得されるとともに、観光バス等の目的地と同じ場所の位置情報が取得されたとき、ユーザUが観光情報を所望し易い状態であると推定されることから、通知タイミングになったと判定することできる。
【0092】
そして、通知部63は、上記した通知タイミングになったと判定された場合、メッセージを端末装置10へ通知する。このように、通知部63は、コンテキスト情報に応じた通知タイミングとすることから、ユーザUが端末装置10に注意を向け易いタイミングやユーザUが情報を所望し易いタイミングなど適切なタイミングでメッセージを通知することが可能となる。
【0093】
また、通知部63は、コンテキスト情報に基づいて通知タイミングを調整(学習)してもよい。例えば、通知部63は、メッセージを端末装置10へ通知した後、ユーザUがメッセージに対して実際に端末装置10をクリック操作した場合(メッセージに反応した場合)、クリック操作がなされた時間や場所などのクリック情報を行動履歴情報(コンテキスト情報の一例)として記憶部16に記憶させる。そして、通知部63は、クリック情報を含む行動履歴情報をフィードバックとして、次回以降の通知タイミングをユーザUが端末装置10をクリック操作し易い時間にするなど、適切な通知タイミングとなるように調整(学習)してもよい。」
(2) 引用発明
したがって、上記引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「情報処理装置40は、端末装置10から、端末装置10を利用するユーザUに関するコンテキスト情報を取得し(ステップS1)、(段落【0016】)
例えば、コンテキスト情報には、ユーザUの位置情報、ユーザUの属性情報、ユーザUの運動の状態を示す運動状態情報、ユーザUのスケジュール情報、ユーザUが置かれた環境の情報を示す環境情報、および、ユーザUの端末装置10に対する行動履歴情報などが含まれ、(段落【0017】)
情報処理装置40は、複数のコンテキスト情報を取得すると、これら複数のコンテキスト情報に基づいてメッセージ生成用学習モデル(「学習モデル」)から、メッセージを生成し(ステップS2)、(段落【0019】)
情報処理装置40は、ユーザUの現在の位置情報を取得し、現在位置が生活圏であるか否かを判定し、(段落【0023】)
例えば、情報処理装置40は、ユーザUの現在状況は旅行など非日常の行動を行っていると推定された場合に、例えばユーザUの現在位置が東京タワーの最寄駅であるとすると、「東京タワーはもう見た?」など観光情報を含むメッセージM1を生成し、(段落【0027】)
他方、情報処理装置40は、ユーザUの現在状況は日常の行動を行っていると推定される場合、例えばユーザUの現在位置が東京タワーの最寄駅であっても、観光情報を含まないメッセージM2(例えば「近くに新しいレストランがオープンしたよ。」など)を生成し、なお、ここでは、「東京タワー」は観光情報の一例であり、「新しいレストラン」は観光情報ではなく、ユーザUが生活圏にいるときに興味を引き易い情報の一例であり、(段落【0028】)
そして、情報処理装置40は、生成されたメッセージM1またはメッセージM2を端末装置10へ通知し(ステップS3)、(段落【0031】)
情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置40とを備え、(段落【0036】)
行動履歴情報は、例えば、ユーザUがブログになした投稿、SNS(Social Networking Service)内やツイッター(登録商標)等での会話、サイトの検索履歴、閲覧履歴、ショッピングサイトでの購入履歴等の情報であり、(段落【0050】)
情報処理装置40は、通信部41と、記憶部42と、制御部43(コントローラ)とを有し、(段落【0057】)
制御部43は、取得部61と、生成部62と、通知部63とを備え、かかる取得部61、生成部62および通知部63の機能は、プログラムを読み出して実行することにより実現され、(段落【0061】)
生成部62は、コンテキスト情報であるユーザUの行動履歴情報を用いてユーザUの生活圏の特定等を行うことができ、例えば、生成部62は、学習モデルにより、行動履歴情報のうちユーザUがブログになした投稿の内容やレストランの検索履歴情報などから、場所に関する語句を抽出し、抽出された語句の頻度や投稿時間等からユーザUの生活圏を特定したり、現在状況を推定したりするようにしてもよく、(段落【0077】)
続いて、生成部62は、上記のようにしてユーザUの現在状況を推定した後、推定結果に基づいて学習モデルからメッセージを生成し、(段落【0078】)
なお、生成部62は、メッセージの内容を、例えば「観光情報:東京タワー」など単語のみの羅列とせず、学習モデルを用いて例えば「東京タワーはもう見た?」などの自然な文章とすることができ、(段落【0081】)
また、生成部62は、ユーザUに対して観光情報等を段階的に提供するようなメッセージを生成することができ、例えば、生成部62は、ユーザUが東京タワー付近にいる場合、現在位置から東京タワーまでの経路などの情報を一度のメッセージに入れず、例えば「東京タワーはもう見た?」などユーザUに対して問いかけるメッセージを生成し、このように、生成部62は、観光情報等を段階的に提供するようなメッセージを生成することで、ユーザUとの対話を続かせることができ、これによりユーザUは楽しみながら観光情報を得ることとなって、メッセージに対する満足度をより一層向上させることができ、(段落【0082】)
通知部63は、コンテキスト情報に応じた通知タイミングでメッセージを端末装置10へ通知することができ、(段落【0083】)
例えば、通知部63は、地磁気センサで検出された磁気量が電車内であることを示す所定範囲にある場合や、マイク23で取得した音声情報の音の大きさ(音圧)や音の高さ(周波数)等が電車内であることを示す所定範囲にある場合、通知タイミングではないと判定することができ、(段落【0089】)
例えば、通知部63は、複数種類のコンテキスト情報のうちユーザUの位置情報と行動履歴情報とが予め選択されているものとして、例えば、通知部63は、ショッピングサイトでの観光バスの乗車券等の購入履歴を含む行動履歴情報が取得されると通知タイミングともに、観光バス等の目的地と同じ場所の位置情報が取得されたとき、ユーザUが観光情報を所望し易い状態であると推定されることから、通知タイミングになったと判定することができる、(段落【0091】)
情報処理装置40の制御部43のプログラム。(段落【0057】、【0061】)」
2 引用文献2-6、Aについて
(1) 引用文献2(引用文献B)
引用文献2には、次の事項が記載されている。
ア 段落【0016】
「【0016】
端末装置10は、ユーザから所定の操作を受け付けると、ウェブブラウザを介して、サービス提供装置100が提供するウェブサイトにアクセスする。例えば、サービス提供装置100により提供されるウェブサイトは、検索サイトやショッピングサイト、SNS(Social Networking Service)、メールサービス、情報提供サービス(例えばニュースや天気予報など)などを享受可能なウェブサイトである。」
イ 段落【0058】
「【0058】
例えば、学習部214は、学習側取得部212により取得された評価情報D4において、リンク先ページに掲載されたコンテンツ(例えばニュース記事のようなテキストデータ)を、機械学習モデルの入力とし、その機械学習モデルから出力される要約情報を出力としたときに、出力である要約情報と、ある教師データとの差分である誤差を導出する。」
ウ 段落【0097】
「【0097】
学習装置200の学習部214は、機械学習モデルのハイパーパラメータに従って、要約生成モデルの要約パラメータのうち、例えば、文の重みを学習により決定する。例えば、機械学習モデルに対する入力は、要約情報が生成されたときに用いられたコンテンツであり、そのコンテンツを入力としたときに機械学習モデルにより返される出力は、要約情報である。機械学習モデルの出力である要約情報に対する教師データは、ある過去の時点において入力および出力の関係であった要約情報およびコンテンツの集合を示す要約履歴情報D6である。学習部214は、機械学習モデルの出力を教師データに近づけるように文の重みを学習する。そして、学習部214は、学習により決定した要約パラメータ(重み)を、サービス提供装置100に出力する。これを受けて、要約生成部114は、要約生成モデルの要約パラメータのうち、学習部214において学習対象であったパラメータについては、学習結果に基づいて変更する。」
(2) 引用文献3(引用文献C)
引用文献3には、次の事項が記載されている。
ア 段落[0046]
「[0046] A bot's capabilities may include understanding a user's intent and executing on it. The user's intent may be understood by analyzing and understanding the user's conversation and its context. A bot may also understand the changing context of a conversation or the changing sentiments and/or intentions of the users based on a conversation evolving over time. For example, if user A suggests meeting for coffee but if user B states that he does not like coffee, then a bot may assign a negative sentiment score for coffee to user B and may not suggest a coffee shop for the meeting.」
(当審訳:
[0046] ボットの能力は、ユーザの意図を理解して、その上で実行することを含んでいる。ユーザの会話とその文脈とを分析し、理解することによって、ユーザの意図を理解することができる。また、ボットは、時間と共に進行する会話に基づいて、会話における変化する文脈、または、ユーザの変化する感情、及び/又は、意図を把握することができる。例えば、ユーザAは、コーヒーのための会合を示唆したが、もしもユーザBがコーヒーが好きではないと述べた場合、ボットは、ユーザBに、コーヒーに対する否定的感情スコアを割り当てることができ、会合のためにコーヒーショップは示唆しないかもしれない。)
イ 段落[0053]
「[0053] Further, in some implementations, one or more bots may include functionality to engage in a back-and-forth conversation with a user. For example, if the user requests information about movies, e.g., by entering “@moviebot Can you recommend a movie?”, the bot “moviebot” may respond with “Are you in the mood for a comedy?” The user may then respond, e.g., “nope” to which the bot may respond with “OK. The sci-fi movie entitled Space and Stars has got great reviews. Should I book you a ticket?” The user may then indicate “Yeah, I can go after 6 pm. Please check if Steve can join”. Upon user's consent to the bot accessing information about their contacts and upon the friend Steve's consent to receiving messages from the bot, the bot may send a message to user's friend Steve and perform further actions to book movie tickets at a suitable time.」
(当審訳:
[0053] さらに、いくつかの実装においては、1つ以上のボットは、ユーザとの間で、行ったり来たりの(back-and-forth)会話を行なう機能を含むことができる。例えば、ユーザが「@映画ボット 映画を推薦できますか?」などと入力することによって、映画に関する情報を要求する場合、「映画ボット」は、「あなたはコメディの気分ですか?」で応答し得る。次いで、ユーザは、例えば、「いいえ」と答えることができ、これに対してボットは、「OKです。「宇宙と星」と題されたSF映画が極めて素晴らしいレビューを受けています。チケットを予約しますか?」と答えることができる。ユーザは、次いで、「はい、午後6時以降に行けます。スティーブが参加できるか確認して下さい。」と述べることができる。ユーザが、彼らの連絡先情報にボットがアクセスすることに同意した上で、スティーブが、ボットからのメッセージを受信することに同意すると、ボットは、ユーザの友人スティーブにメッセージを送信して、適切な時に、映画チケットを予約するための更なる動作を実行できる。)
ウ 段落[0065]
「[0065] Further, in order to provide some functionality (e.g., ordering a taxi, making a flight reservation, contacting a friend, etc.), bots may request that the user permit the bot to access user data, such as location, payment information, contact list, etc. In such instances, a user is presented with options to permit or deny access to the bot. If the user denies access, the bot may respond via a message, e.g., "Sorry, I am not able to book a taxi for you." Further, the user may provide access to information on a limited basis, e.g., the user may permit the taxi bot to access a current location only upon specific invocation of the bot, but not otherwise. In different implementations, the user can control the type, quantity, and granularity of information that a bot can access, and is provided with the ability (e.g., via a user interface) to change such permissions at any time. In some implementations, user data may be processed, e.g., to remove personally identifiable information, to limit information to specific data elements, etc. before a bot can access such data. Further, users can control usage of user data by messaging application 103a/103b and one or more bots. For example, a user can specify that a bot that offers capability to make financial transactions require user authorization before a transaction is completed, e.g., the bot may send a message "Tickets for the movie Space and Starts are $12 each. Shall I go ahead and book?" or "The best price for this shirt is $125, including shipping. Shall I charge your credit card ending 1234?" etc.」
(当審訳:
[0065] さらに、いくつかの機能(例:タクシーの呼出、フライト予約、友人への連絡など)を提供するために、ボットは、位置、支払い情報、連絡先などのユーザ・データへのアクセスをボットに許可するようユーザに要求する場合がある。このような場合、ボットへのアクセスを許可または拒否するオプションがユーザに表示される。ユーザがアクセスを拒否すると、ボットは「申し訳ありませんが、タクシーを予約できません。」などのメッセージで応答する場合がある。さらに、ユーザは、限定的に情報へのアクセスを提供することができる。例えば、ユーザは、ボットの特定の起動時のみ、タクシーボットが現在の場所にアクセスすることを許可し、それ以外の場合は許可しない場合がある。さまざまな実装では、ユーザは、ボットがアクセスできる情報の種類、量、および粒度を(例えば、ユーザインタフェースを介して)制御でき、いつでもそのようなアクセス許可を変更する機能が提供される。一部の実装では、ボットがそのようなデータにアクセスできるようになるよりも前に、ユーザデータを処理して、たとえば、個人を特定可能な情報を削除したり、情報を特定のデータ要素に限定したりすることができる。さらに、ユーザは、メッセージングアプリケーション103a/103b、及び、1つ以上のボットによる、ユーザデータの使用を制御することができる。例えば、ユーザは、金融取引を行う機能を提供するボットは、取引を完了する前に、ユーザの承認を必要とするように指定できる。例えば、「映画「スペース・アンド・スターツ」のチケットは1枚12ドルです。予約に進んでもよろしいですか?」、または、「このシャツの最安値は送料込みで125ドルです。末尾が1234のクレジットカードに請求してもよろしいですか?」等のメッセージをボットは送信できる。)
エ 段落[0067]
「[0067] For example, messaging application 103a/103b may implement machine learning, e.g., a deep learning model, that can enhance user interaction with messaging application 103. Machine-learning models may be trained using synthetic data, e.g., data that is automatically generated by a computer, with no use of user information. In some implementations, machine-learning models may be trained, e.g., based on sample data, for which permissions to utilize user data for training have been obtained expressly from users. For example, sample data may include received messages and responses that were sent to the received messages. Based on the sample data, the machine-learning model can predict responses to received messages, which may then be provided as suggested responses. User interaction is enhanced, e.g., by reducing burden on the user to compose a response to a received message, by providing a choice of responses that are customized based on the received message and the user's context. For example, when users provide consent, suggested responses may be customized based on the user's prior activity, e.g., earlier messages in a conversation, messages in different conversations, etc. For example, such activity may be used to determine an appropriate suggested response for the user, e.g., a playful response, a formal response, etc. based on the user's interaction style. In another example, when the user specifies one or more preferred languages and/or locales, messaging application 103a/103b may generate suggested responses in the user's preferred language. In various examples, suggested responses may be text responses, images, multimedia, etc.」
(当審訳:
[0067] 例えば、メッセージング・アプリケーション103a/103bは、メッセージング・アプリケーション103とユーザとの対話を強化できる機械学習、たとえば深層学習モデルを実装することができる。ユーザ情報を使用することなく、例えば、コンピュータによって自動的に生成された合成データを用いて、機械学習モデルを、トレーニングできる。いくつかの実装では、ユーザからユーザ・データの利用許可が明示的に取得されているサンプルデータに基づいて、機械学習モデルを、トレーニングできる。例えば、サンプルデータには、受信メッセージと、受信メッセージに対して送信された応答とが含まれ得る。サンプルデータに基づいて、機械学習モデルは、受信したメッセージへの応答を予測でき、これが、提案された応答として提供され得る。例えば、受信メッセージと、ユーザのコンテキストに基づいてカスタマイズされた応答を、選択肢として提供することによって、受信メッセージに対して応答を作成するユーザの負担を軽減することができて、ユーザとの対話が強化され得る。例えば、ユーザが同意した場合、提案された応答は、ユーザの以前のアクティビティ(会話における過去のメッセージ、別の会話におけるメッセージなど)に基づいて、カスタマイズされ得る。例えば、そのようなアクティビティを使用して、ユーザのインタラクション・スタイルに基づいた、例えば、遊び心のある応答や、フォーマルな応答などの、適切な提案された応答を決定し得る。別の例では、ユーザが1つまたは複数の好みの言語、及び/または、地域を指定すると、メッセージングアプリケーション103a/103bは、ユーザの好みの言語で、提案された応答を生成することができる。さまざまな例で、提案された応答は、テキスト応答や、画像、マルチメディアなどであり得る。)
(3) 引用文献4
引用文献4には、次の事項が記載されている。
ア 段落【0008】
「【0008】
しかし、運転者から同乗者に向けた発話の場合、会話の趣旨が多岐に渡り、特定の行動を誘発する行動誘発系対話と、特定の行動を誘発しない非タスク指向型対話とが混在していることから、発話意図を限定することができず、発話生成ルールの作成が容易ではない。
しかも、システムからの発話タイミングについては、発話元の運転者が単独であるのに対して受け手となる同乗者が1又は複数の複合的な形態になるため、システムが運転者の運転状況に合わせたタイミングで発話したとしても、運転者と対話をしている同乗者にとっては不適切な発話タイミングになることもあり、結果的に複数の乗員とシステムとの協調対話が成立しない虞がある。」
イ 段落【0029】
「【0029】
ここで、情報センタCについて簡単に説明する。
情報センタCは、抽出された概念が車両V内で処理できない操作タスクの応答用テキスト、又は運転者を含む乗員同士の対話への割込用テキスト(行動誘発系対話用テキスト又は非タスク指向型対話用テキスト)を生成可能に構成されている。
以下、システム1に対する車載機器8a~8cの操作や問い合わせのような運転者とシステム1との直接的な操作タスクについての対話をタスク指向型対話、運転者と同乗者との対話であって乗員共通の目的行動を伴う対話を行動誘発系対話、運転者と同乗者との対話であって乗員共通の目的行動を伴わない対話を非タスク指向型対話として説明する。」
ウ 段落【0047】-【0048】
「【0047】
対話例3は、非タスク指向型対話である。
図8に示すように、まず、運転者が「昨日チームAは勝ったかな?」と同乗者に対して質問する。
この運転者の質問に続けて同乗者から「最近忙しくて試合を観てないんだ。」という返答後、運転者による「そうなんだ。」との対話が行われる。
【0048】
対話処理部12は、行動誘発系対話ワードが存在しないことから、乗員間の非タスク指向型対話と判断するため、乗員間の一連の対話内容を単語列で表現されたテキストに変換して情報センタCに送信する。
サーバ3は、対話内容に含まれた「昨日」、「チームA」、「勝ったかな」等のキーワードに基づき各キーワードに関連する情報をデータベースやインターネット等を用いた検索によって抽出する。
次に、サーバ3は、対話内容に含まれたキーワードに対して最も重み付けが高い情報が含まれた割込用テキストを生成して、音声対話装置2に送信する。
対話処理部12は、受信した割込用テキストを発音データに合成し、終息ワードである「そうなんだ」によって決定された発話タイミングTの時点において、「昨日 チームAはチームBに2対1で勝ちました。」という音声をスピーカ9から出力させる。」
(4) 引用文献5
引用文献5には、段落【0059】-【0060】に、次の事項が記載されている。
「【0059】
オープニング(S1)では、例えば「これからレクリエーションを始めます。皆さん楽しんで下さいね」などのオープニングメッセージを音声出力部16から出力する。第1コンテンツとしてのダンス(S2)では、ロボット1が頭部1B、腕部1C、脚部1Dなどを動かすことでダンスを踊る。ユーザは、ロボット1のダンスを真似て一緒に踊ることもできる。なお、ダンス時には、音声出力部16からダンス音楽を出力すると臨場感に富むが、音楽は無くてもよい。
【0060】
第1コンテンツのダンスが終了すると、つなぎ(S3)では、第1コンテンツが終了したことと、第2コンテンツが始まることをユーザに知らせる。例えば、つなぎ(S3)では、「ダンス楽しかったですね。お次はクイズ大会です。ちょっと深呼吸して息を整えましょう」などのつなぎメッセージを出力する。」
(5) 引用文献6
引用文献6には、段落【0032】に、次の事項が記載されている。
「【0032】
また、制御部120は、コミュニケーション情報に基づいて、ロボット100のアクションを動的に変化させる機能を有する。ここで、「コミュニケーション情報」とは、ユーザ端末300に搭載したSNS、メッセージングシステム等に登録するユーザ情報、ユーザの友達情報、ユーザ端末300から発信した所定の期間のメッセージ(SNSへの投稿情報なども含む)の履歴情報等をいう。具体的には、例えば、制御部120は、
ユーザ端末300の端末アプリケーション部341から伝達されたコミュニケーション情報として、図4に示すように「○○に行ってきました~!ステーキ、美味しい」といった投稿情報を伝達された場合、当該投稿情報を解析して、ステーキの味やボリュームの感想を聞くような「ステーキ、どんな味だった?ボリューム満点?」といった発話内容を生成し、音声を音声出力部170から発するようロボット100にアクションをさせることができる。なお、投稿情報を含めたメッセージ、メッセージ履歴情報の解析には、言語情報処理として形態素に分解して解析する形態素解析を用いることができる。これにより、ユーザの承認欲求(他の人や生き物から「褒められたい」「認められたい」欲求、本能など)を満たすことができ、よりユーザに密着したロボットを提供することができる。」
(6) 引用文献A
引用文献Aには、次の事項が記載されている。
ア 【図1】
「
[図:0001404489000002.jpg]
」
イ 【0029】-【0037】
「【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態例に基づいて、本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態例のチャットシステムの構成を機能ブロック図として示している。チャットシステム100は、複数のチャット端末10がネットワーク50を介して接続するチャットサーバ20を有する。チャットシステム100では、チャットシステム100の利用者(チャットの参加者)は、チャット端末10をネットワーク50を介してチャットサーバ20に接続し、チャットサーバ20が提供するチャットサービスを利用してチャットを行なう。
【0030】
チャット端末10は、例えばパーソナルコンピュータや携帯型情報端末装置として構成され、入力装置11、表示装置12、チャットルーム選択手段13、チャット発言送信手段14、及び、チャット画面表示手段15を備える。チャットルーム選択手段13は、チャットサーバ20のチャットルーム23を選択する。チャット画面表示手段15は、ディスプレイ等の表示装置12上に、チャットの発言状況を含むチャット画面を表示させる。チャット発言送信手段14は、キーボード等の入力装置11を用いて、参加者が入力する発言メッセージを、チャットサーバ20に送信する。
【0031】
チャットサーバ20は、チャットルーム管理手段21と、チャットルームカテゴリ表22と、チャットルーム23と、チャット発言間隔判断手段27と、チャットナビゲータ手段28と、発言雛型表29と、広告データベース30と、広告情報登録手段31とを備える。チャットサーバ20には、特定の話題に関する仮想的な会話の場として、1つ以上のチャットルーム23が構築される。各チャットルーム23はカテゴリごとに独立しており、一のチャットルーム23内での発言は、そのチャットルーム内23で閉じ、他のチャットルーム23での会話に影響を与えない。チャットルーム23は、チャット発言受付手段24と、チャット発言表示手段25と、チャットメッセージファイル26とをそれぞれ備える。
【0032】
チャット発言受付手段24は、チャット端末10から送信される発言メッセージを受け付ける。チャット発言受付手段24が受け付けた新たな発言メッセージは、発言メッセージを時系列的に記憶するチャットメッセージファイル26に、追加記憶される。チャット発言表示手段25は、チャットメッセージファイル26を参照し、同じチャットルームに接続する全てのチャット端末10にチャットの発言状況を送信して、チャット端末10の表示装置11上にチャット画面を表示させる。チャットルーム23では、チャット端末10からの発言メッセージの受け付けと、チャット端末10でのチャット画面の表示とが繰り返し行なわれて、参加者による会話が実現する。チャットルーム管理手段21は、チャットルーム23ごとに、会話の話題のカテゴリ(テーマ)を設定して、チャットルーム23を管理する。チャットルーム管理手段21が設定するチャットルーム23とそのチャットルーム23のカテゴリとの対応関係は、チャットルームカテゴリ表22に記録される。
【0033】
図2は、チャットルームカテゴリ表22の具体例を示している。この例では、チャットサーバ20は、1からnまでの識別番号を有するn個のチャットルーム23を備える。チャットルーム23ごとに設定されるカテゴリは、チャットサーバ20を運営する運営者自らの発案により、又は、参加者のリクエストなどによりチャットサーバの運営者が設定する。図2の例では、識別番号1のチャットルーム-Aは、カテゴリ「車」に設定され、識別番号2のチャットルーム-Bは、カテゴリ「パソコン」に設定される。この場合、「車」の話題に関するチャットへの参加する参加者は、「チャットルーム-A」のチャットルーム23を指定してチャットへ参加し、「パソコン」の話題に関するチャットへの参加する参加者は、「チャットルーム-B」を指定してチャットへ参加する。
【0034】
図1に戻り、チャット発言間隔判断手段27は、チャットルーム23ごとに、チャット発言受付手段24が受け付ける参加者の発言メッセージの受信間隔を監視する。チャット発言間隔判断手段27は、受信間隔が所定間隔を超えたと判断すると、つまり、現時点での最終発言から、所定時間以上継続して、参加者による新たな発言がないと判断すると、チャットルームでは会話が滞っていると判断し、新たな話題を提供するための発言メッセージを作成するチャットナビゲータ手段28に発言要求を送信する。チャットナビゲータ手段28は、発言要求を受信すると、会話の滞りが発生したチャットルーム23のカテゴリをチャットルーム管理手段21から取得する。
【0035】
チャットナビゲータ手段28は、広告情報登録手段31によりあらかじめ広告情報が登録されている広告データベース30から、チャットルーム管理手段21から取得した会話が滞ったチャットルーム23のカテゴリに一致する広告情報を読み出す。チャットナビゲータ手段28は、発言メッセージの雛型を記憶する発言雛型表29から発言雛型を読み出し、その発言雛型に、広告データベース30から読み出した広告情報のデータを当てはめ、広告を含む発言メッセージである話題提供メッセージを作成する。作成された話題提供メッセージは、チャット発言受付手段24に送信され、チャット発言受付手段24により、参加者によるチャット端末10からの発言メッセージと同様に、チャットルーム23内の発言として受け付けられる。
【0036】
図3は、広告データベース30が有する情報の具体例を示している。この例では、広告データベース30には、広告情報が、「カテゴリ」、「社名」、「商品宣伝」、「商品名」、及び、「価格」の各項目に区分して登録される。同図の例では、広告データベース30には、レコード番号1の広告情報として、カテゴリ「車」、社名「A自動車」、商品宣伝「新型スポーツカー」、商品名「MAX-1型」、及び、価格「250万円」で構成される情報が登録されている。また、レコード番号2の広告情報として、カテゴリ「車」、社名「B社」、商品宣伝「新型軽乗用車」、商品名「スイスイ-K」、及び、価格「98万円」で構成される情報が登録されており、レコード番号3の広告情報として、カテゴリ「パソコン」、社名「N社」、商品宣伝「薄型ノートパソコン」、商品名「PC8902」、及び、価格「18万円」で構成される情報が登録されている。
【0037】
図4は、発言雛型表29の具体例を示している。この例では、第1の発言雛型として「そういえば、 %社名% が %商品宣伝% の %商品名% を発売したね。みんなどう思う?」が登録されている。ここで、%社名%、%商品宣伝%、及び、%商品名%は、変数キーワードであり、2つの”%”間の文字列は、広告データベース30の項目名に対応している。発言雛型表29には、第2の発言雛型として、「 %社名% の %商品名% は、値段が %価格% だそうだよ。」が登録されている。チャットナビゲータ手段27(図1)は、図4に示すような発言雛型の変数キーワードに、図3に示すような広告データベース30の広告情報の対応する項目のデータを埋め込み、例えば、「そういえば、A社が新型スポーツカーのMAX-1型を発売したね。みんなどう思う?」といった話題提供メッセージを作成する。」
第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1) 対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「コンテキスト情報」のうちの「ユーザUの位置情報」は、本願発明1の「物理センサによって取得されたユーザの位置情報」と、少なくとも「ユーザの位置情報」である点で共通するといえる。
引用発明の「「東京タワーはもう見た?」など観光情報を含むメッセージM1」、及び、「観光情報を含まないメッセージM2(例えば「近くに新しいレストランがオープンしたよ。」など)」は、本願発明1の「対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報」と、「情報」である点で共通するといえる。
よって、引用発明において「情報処理装置40は、ユーザUの現在の位置情報を取得し、現在位置が生活圏であるか否かを判定し」、「例えばユーザUの現在位置が東京タワーの最寄駅であるとすると、「東京タワーはもう見た?」など観光情報を含むメッセージM1を生成し、他方、情報処理装置40は、ユーザUの現在状況は日常の行動を行っていると推定される場合、例えばユーザUの現在位置が東京タワーの最寄駅であっても、観光情報を含まないメッセージM2(例えば「近くに新しいレストランがオープンしたよ。」など)を生成し」、引用発明の「情報処理装置40」の「制御部43」の「通知部63は、コンテキスト情報に応じた通知タイミングでメッセージを端末装置10へ通知することができ」、「例えば、通知部63は、複数種類のコンテキスト情報のうちユーザUの位置情報と行動履歴情報とが予め選択されているものとして、例えば、通知部63は、ショッピングサイトでの観光バスの乗車券等の購入履歴を含む行動履歴情報が取得されるとともに、観光バス等の目的地と同じ場所の位置情報が取得されたとき、ユーザUが観光情報を所望し易い状態であると推定されることから、通知タイミングになったと判定することができ」ることは、本願発明1において「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し」ていることと、「ユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して情報を出力するタイミングであるか否かを判定し」ている点で共通するといえる。
イ 引用発明の「メッセージ生成用学習モデル(「学習モデル」)」は、本願発明1の「文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデル」と、「機械学習モデル」である点で共通するといえる。
引用発明の「情報処理装置40」の「制御部43」の「生成部62」によるメッセージの生成処理は、本願発明1の「生成手順」に相当する。
よって、上記「ア」を踏まえると、引用発明の「情報処理装置40」の「制御部43」の「生成部62は、コンテキスト情報であるユーザUの行動履歴情報を用いてユーザUの生活圏の特定等を行うことができ、例えば、生成部62は、学習モデルにより、行動履歴情報のうちユーザUがブログになした投稿の内容やレストランの検索履歴情報などから、場所に関する語句を抽出し、抽出された語句の頻度や投稿時間等からユーザUの生活圏を特定したり、現在状況を推定したりするようにしてもよく、
続いて、生成部62は、上記のようにしてユーザUの現在状況を推定した後、推定結果に基づいて学習モデルからメッセージを生成し、
なお、生成部62は、メッセージの内容を、例えば「観光情報:東京タワー」など単語のみの羅列とせず、学習モデルを用いて例えば「東京タワーはもう見た?」などの自然な文章とすることができ、
また、生成部62は、ユーザUに対して観光情報等を段階的に提供するようなメッセージを生成することができ、例えば、生成部62は、ユーザUが東京タワー付近にいる場合、現在位置から東京タワーまでの経路などの情報を一度のメッセージに入れず、例えば「東京タワーはもう見た?」などユーザUに対して問いかけるメッセージを生成し、このように、生成部62は、観光情報等を段階的に提供するようなメッセージを生成することで、ユーザUとの対話を続かせることができ」ることは、本願発明1の「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する生成手順」と、「ユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して、情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記情報を出力するタイミングであると判定された場合、機械学習モデルを用いて、所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記情報を生成する生成手順」を備える点で共通するといえる。
ウ 引用発明の「情報処理システム1」の「情報処理装置40は、生成されたメッセージM1またはメッセージM2を端末装置10へ通知し(ステップS3)」ている「ステップS3」において、引用発明の「通知部63は、コンテキスト情報に応じた通知タイミングでメッセージを端末装置10へ通知することができ」、「例えば、通知部63は、複数種類のコンテキスト情報のうちユーザUの位置情報と行動履歴情報とが予め選択されているものとして、例えば、通知部63は、ショッピングサイトでの観光バスの乗車券等の購入履歴を含む行動履歴情報が取得されるとともに、観光バス等の目的地と同じ場所の位置情報が取得されたとき、ユーザUが観光情報を所望し易い状態であると推定されることから、通知タイミングになったと判定することができ」、これによって、「情報処理システム1」の「端末装置10」の「表示部12やスピーカ13」から「メッセージ」が出力されることは、本願発明1の「前記ユーザの位置情報に基づいてユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合に、前記生成手順によって生成された前記反応情報を前記ユーザに対して出力する出力手順」と、「前記ユーザの位置情報に基づいてユーザに対して前記情報を出力するタイミングであると判定された場合に、前記生成手順によって生成された前記情報を前記ユーザに対して出力する出力手順」である点で共通するといえる。
エ 引用発明の「情報処理システム1」の「情報処理装置40」は、本願発明1の「コンピュータ」に相当する。
よって、引用発明の「情報処理装置40の制御部43のプログラム」は、本願発明1の「コンピュータに実行させることを特徴とする出力プログラム」に相当する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
[一致点]
「ユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して、情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記情報を出力するタイミングであると判定された場合、機械学習モデルを用いて、所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記情報を生成する生成手順と、
前記ユーザの位置情報に基づいてユーザに対して前記情報を出力するタイミングであると判定された場合に、前記生成手順によって生成された前記情報を前記ユーザに対して出力する出力手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする出力プログラム。」
[相違点1]
「生成手順」について、本願発明1では、「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する」生成手順であるのに対し、引用発明の「情報処理装置40」の「制御部43」の「生成部62」は、例えば、「東京タワーはもう見た?」などのメッセージを「学習モデル」で生成する際、どのようなタイミングで取得した、どのような内容の情報を「学習モデル」に入力するかが具体的に特定されておらず、また、この「学習モデル」が「サマリ情報」と「契機情報」を出力することは具体的に特定されておらず、このため、引用発明では、「物理センサによって取得された」ユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して「対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応」情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記「反応」情報を出力するタイミングであると判定された場合、「前記所定のコンテンツを取得し」、「文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された」機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記「反応」情報を生成していない点。
[相違点2]
「出力手順」について、本願発明1では、「前記ユーザの位置情報に基づいてユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合に、前記生成手順によって生成された前記反応情報を前記ユーザに対して出力する出力手順」を有するのに対し、引用発明の「ステップS3」では、「「東京タワーはもう見た?」など観光情報を含むメッセージM1」や、「観光情報を含まないメッセージM2(例えば「近くに新しいレストランがオープンしたよ。」など)」を出力するものであって、「前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む」、「前記反応情報」を出力していない点。
(2) 当審の判断
上記[相違点1]について検討する。
ア 引用文献2(上記第5の2(1)参照。)には、「ニュース記事」を入力して、「要約情報」を出力する「機械学習モデル」が開示されている。
引用文献3(上記第5の2(2)ア、イ参照。)には、「ユーザの変化する感情」を把握して、「ユーザとの間で、行ったり来たりの(back-and-forth)会話を行なう機能を含む」、「ボット」が開示されている。
また、引用文献3(上記第5の2(2)ウ、エ参照。)には、「タクシーの呼出」のための「タクシーボット」が、ユーザの「位置」情報にアクセスできること、及び、「ユーザとの対話を強化できる機械学習、たとえば深層学習モデル」について、「サンプルデータに基づいて、機械学習モデルを、トレーニングできる」ことが開示されている。
引用文献4(上記第5の2(3)参照。)には、車両内での運転手を含む乗員同士の対話内容に含まれた、「昨日」、「チームA」、「勝ったかな」等の「キーワード」から、「キーワードに関連する情報」を、データベースやインターネット等を用いた検索によって抽出することによって、「非タスク指向型対話対話用テキスト」を、情報センタで生成して、「終息ワードである「そうなんだ」によって決定された発話タイミングTの時点において」音声出力することが開示されている。
引用文献5(上記第5の2(4)参照。)には、ロボットが、「第1コンテンツのダンス」と、「第2コンテンツ」の「クイズ大会」との間で、「つなぎメッセージ」を出力することが開示されている。
引用文献6(上記第5の2(5)参照。)には、「SNSへの投稿情報など」のコミュニケーション情報を解析して、感想を聞くような発話内容を生成することが開示されている。
しかしながら、引用文献2-6には、上記[相違点1]に係る、「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する生成手順」の構成は、開示されておらず、周知技術であるともいえない。
イ なお、引用発明には、「通知部63は、地磁気センサで検出された磁気量が電車内であることを示す所定範囲にある場合や、マイク23で取得した音声情報の音の大きさ(音圧)や音の高さ(周波数)等が電車内であることを示す所定範囲にある場合、通知タイミングではないと判定することができ」ることが開示されている。
ここで、引用発明の「地磁気センサ」や「マイク23」は、本願発明1の「物理センサ」に一応対応付けられる。
しかしながら、引用発明の「地磁気センサ」や「マイク23」は、「電車内」か否かを検出をするための手段であって、(例えば、電車がどの位置を走行中かなどの)「位置情報」は検出していない。
また、引用発明には、「情報処理装置40」の「制御部43」の「生成部62」は、「学習モデルにより、行動履歴情報のうちユーザUがブログになした投稿の内容やレストランの検索履歴情報などから、場所に関する語句を抽出し、抽出された語句の頻度や投稿時間等からユーザUの生活圏を特定したり、現在状況を推定したりするようにしてもよ」いことも開示されている。
ここで、引用発明の「ユーザUがブログになした投稿の内容」は、本願発明1の「対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツ」に一応対応付けられる。
しかしながら、引用発明には、「ユーザUがブログになした投稿の内容」を取得するタイミングについては具体的に特定されておらず、さらに、引用発明の「ユーザUがブログになした投稿の内容」が入力される「学習モデル」は、「ユーザUの生活圏を特定したり、現在状況を推定したりする」ためのものであって、「サマリ情報」と「契機情報」は出力していない。
ウ よって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項から、本願発明1の上記[相違点1」に係る構成を容易に想到することはできない。
したがって、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明1は、当業者であっても引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものであるとはいえない。
2 請求項2-21について
本願発明2-21も、本願発明1の上記[相違点1」に係る、「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する」生成手段と、(実質的に)同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同様の理由により、当業者であっても、引用発明、引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものとはいえない。
第7 当審拒絶理由(2)の理由1について
令和5年9月11日提出の補正により、補正前の請求項1-22の「生成手順」における、「コンテンツの内容を示す文字情報」である「第1文字情報」との記載、「ユーザが抱きそうな感想に対応する文字情報」または「ユーザが抱きそうな感想を引き出す文字情報」である「第2文字情報」との記載がいずれも削除された結果、補正前の請求項1-22の記載不備に基づく、当審拒絶理由(2)の理由1(明確性)は解消した。
第8 当審拒絶理由(1)の理由1(進歩性)について
令和5年9月11日提出の補正による、補正後の請求項1-21は、本願発明1の上記[相違点1」に係る、「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する」構成と、(実質的に)同一の構成を備えるものとなった。当該技術的事項は、当審拒絶理由(1)における引用文献1-4には記載されておらず、周知技術でもないので、本願発明1-21は、当業者であっても、当審拒絶理由(1)における引用文献1-4に基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、当審拒絶理由(1)の理由1(進歩性)は解消した。
第9 原査定についての判断
令和5年9月11日提出の補正による、補正後の請求項1-21は、本願発明1の上記[相違点1」に係る、「物理センサによって取得されたユーザの位置情報に基づいて、前記ユーザに対して対話システムとは異なるサービスで提供されている文字情報を含む所定のコンテンツに対応する反応情報であって、前記所定のコンテンツとは異なる反応情報を出力するタイミングであるか否かを判定し、前記ユーザに対して前記反応情報を出力するタイミングであると判定された場合、前記所定のコンテンツを取得し、文字情報を含む入力情報が入力された場合に、前記入力情報に含まれる文字情報の要約であるサマリ情報と、前記入力情報を参照した参照ユーザに対して前記入力情報に関する発言を促す文章である契機情報であって、前記サマリ情報とは異なる契機情報とを含む前記反応情報を出力情報として出力するよう学習された機械学習モデルを用いて、前記所定のコンテンツから、前記所定のコンテンツに対応する前記反応情報を生成する」という技術的事項を有するものとなった。当該技術的事項は、原査定における引用文献A-Cには記載されておらず、周知技術でもないので、本願発明1-21は、当業者であっても、原査定における引用文献A-Cに基づいて容易に発明をすることができたものではない。したがって、原査定を維持することはできない。
第10 むすび
以上のとおり、原査定の理由によって、本願を拒絶することはできない。
他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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2022-020229