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特許拒絶査定不服審判

2022-018048

生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置

審判番号
2022-018048
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2021-031287
請求日
2022年11月09日
審決日
2023年08月28日
公報発行日
2023年11月24日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】株式会社アーティフィス
  • 【請求人代理人】友野 英三
  • 【請求人】株式会社三鷹ホールディングス
  • 【請求人代理人】友野 英三
審判長/審判官
  • 審判長 山澤 宏
  • 審判官 中野 裕二
  • 審判官 山内 裕史
分類
P18 .121-WZ (G06F)
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条
データ出所
審決公報(XML)

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特願2021- 31287「生体反応物質付着防止部を有する情報入力装置」拒絶査定不服審判事件〔令和 4年 9月 8日出願公開、特開2022-132259〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 第1 手続の経緯 本願は、令和3年2月27日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和3年 8月12日付け:拒絶理由通知書 令和3年10月28日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年 1月25日付け:拒絶理由(最後の拒絶理由)通知書 令和4年 6月 2日 :意見書、手続補正書の提出 令和4年 8月 5日付け:令和4年6月2日の手続補正についての 補正の却下の決定、拒絶査定 令和4年11月 9日 :審判請求書、手続補正書の提出 令和5年 4月28日付け:拒絶理由通知書 令和5年 7月 3日 :意見書、手続補正書(以下、この手続補正書 による手続補正を「本件補正」という。)の 提出 第2 本願発明 本件補正によって補正された特許請求の範囲の請求項1(以下「本願発明」という。)は、以下のとおりである。 「【請求項1】 照明装置及び内部モニターを備えるホログラム部と、 操作用ホログラム立体画像を前記ホログラム部にて発生させる制御部と、 前記操作用ホログラム立体画像への操作を検出すること及び使用者の目線の高さを検出することのできるセンサー部と を備え、 前記操作用ホログラム立体画像への操作の位置を前記センサー部が立体的に検出することにより、前記制御部に情報が入力されることが可能であり、前記センサー部で検出された使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させることによって前記ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能であることを特徴とする情報入力装置。」 第3 拒絶の理由 令和5年4月28日付けの当審が通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)は、次のとおりのものである。 本願請求項1に係る発明は、本願の出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった以下の引用文献3に記載された発明及び引用文献1、4-6に記載された事項に基づいて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 引用文献1.特開2006-331386号公報(周知技術を示す文献) 引用文献3.国際公開第2017/125984号 引用文献4.特開2016-071836号公報(周知技術を示す文献) 引用文献5.特開2015-018074号公報(周知技術を示す文献) 引用文献6.国際公開第2019/171557号(周知技術を示す文献) 第4 引用文献の記載及び引用発明 1 引用文献3の記載 当審拒絶理由の拒絶の理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。 「[0004] しかしながら、従来の空中表示装置では、ユーザの身長又はユーザの位置等のユーザの特性によっては空中画像の見え方が異なり、適切な空中画像を見ることができない場合があるという課題がある。 [0005] 本発明は、ユーザの特性に合った空中画像を表示することができる空中表示装置を提供することを目的とする。」 「[0014] 空中表示装置1は、空中の所定の表示領域2(空間領域)に画像を表示するための空間表示装置である。図1及び図2において、表示領域2は、キッチン台110の上方かつキッチン壁120の前方に位置する空間領域である。空中の表示領域2に表示された画像は、空中画像3であり、図2に示すように、キッチン壁120の前方に立つユーザUによって視認される。空中表示装置1は、例えば、表示領域2に料理のレシピ等の空中画像3を表示する。これにより、ユーザUは、空中画像3として表示されたレシピ等を見ながら調理することができる。なお、詳細は後述するが、空中の表示領域2に表示された空中画像3は、ユーザUによって操作することができる。例えば、ユーザUによって空中画像3の表示内容を変更することができる。 [0015] 図3に示すように、空中表示装置1は、ディスプレイ10と、結像光学素子20とを備えており、ディスプレイ10に表示された2次元画像を空中画像3として立体的に空中に表示する。つまり、空中表示装置1は、空中に浮かび上がった状態で画像(空中画像3)を表示することができる。」 「[0019] 結像光学素子20は、ディスプレイ10に表示された画像を空中画像3として空中に結像させる光学デバイスである。本実施の形態において、結像光学素子20は、いわゆる反射型面対称結像素子であり、入射する光を透過及び反射することで結像光学素子20を対象軸として1:1で空中に実像を形成する。」 「[0022] 空中表示装置1では、ディスプレイ10に表示された画像から放たれる無数の光線が、円錐状に広がってその一つ一つが結像光学素子20に入射し、結像光学素子20の開口部の内面を構成する反射膜の表面のうち隣接する2つの反射面(直交する2つの反射面)で順次反射して結像することで、空中画像3として鏡像が空中に投影される。このように、結像光学素子20は、ディスプレイ10の表示面と面対称となる位置に、ディスプレイ10の表示面に表示される画像の空中画像3(鏡像)を形成する。したがって、結像光学素子20からディスプレイ10までの距離と、結像光学素子20から空中画像3までの距離とは等しく、ディスプレイ10の表示面に表示される画像の大きさと空中画像3の大きさも等しい。 [0023] 図2に示すように、このように構成される空中表示装置1は、ディスプレイ10及び結像光学素子20が筐体30に収納されてユニット化されている。つまり、本実施の形態において、空中表示装置1は、ユニットとしてキッチン100に組み込まれている。ディスプレイ10及び結像光学素子20は、保持手段等によって筐体30内の所定の位置に保持されている。」 「[0028] 図5に示すように、空中表示装置1は、ディスプレイ10と、結像光学素子20と、筐体30と、取得部40と、操作検知部50と、処理部60と、とを備える。 [0029] 取得部40は、ユーザUのユーザ情報を取得する機能を有する。本実施の形態において、取得部40は、ユーザ情報としてユーザUの特性を示す情報を検知するユーザ特性情報検知部である。ユーザUの特性を示す情報は、ユーザUの身長又はユーザUの位置等である。取得部40(特性情報検知部)は、例えば、赤外センサ、電波センサ又はイメージセンサ等のセンサであるが、ユーザUの身長又はユーザUの位置等のユーザUの特性が分かるものであれば、これらに限定されるものではない。 [0030] 操作検知部50は、空中画像3に対するユーザUの操作を検知する機能を有する。例えば、空中画像3が表示される表示領域2内の位置に応じて予めユーザ操作領域が設定されており、操作検知部50は、空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタン等のGUI(Graphical User Interface)をユーザUが操作した場合に、当該GUIに対応した操作(指示)があったと検知する。これにより、ユーザUは、空中に表示された空中画像3を操作することができる。例えば、ユーザUの操作によって、空中画像3が別の画像に変更される。なお、ユーザ操作領域は、例えば表示領域2に略一致しており、ユーザUが空中画像3に触れるように操作した場合に、その操作を検知するための領域である。 [0031] 操作検知部50は、例えば、モーションセンサである。モーションセンサは、例えば赤外光を発する赤外LEDとイメージセンサとを備えており、赤外LEDが発した赤外光のユーザUの指による反射光をイメージセンサで受光することで、ユーザUの操作を検知する。なお、モーションセンサは、ステレオカメラ、又は、TOF(Time Of Flight)式の距離センサ等でもよい。」 「[0033] 処理部60は、各種制御処理及び演算処理等を行う情報処理装置であり、システムLSI(Large Scale Integration)又はマイクロコンピュータ等の制御回路によって実現される。処理部60は、調整部61と、制御部62とを備える。 [0034] 調整部61は、取得部40で取得されたユーザ情報に応じてディスプレイ10における画像の表示位置を調整する機能を有する。本実施の形態では、取得部40がユーザUの特性を示す情報を検知する特性情報検知部であり、特性情報検知部(取得部40)で取得されたユーザUの特性を示す情報(ユーザ情報)がユーザUの身長である。この場合、調整部61は、ユーザUが空中画像3を適切に見ることができるように、ユーザUの身長に応じてディスプレイ10における画像の表示位置を調整することで、空中画像3の空中での表示位置を調整している。つまり、空中表示装置1の表示領域2を調整している。」 「[0037] 上述のように、本実施の形態において、取得部40は、ユーザUの特性を示す情報を検知する特性情報検知部である。また、特性情報検知部(取得部40)で取得されたユーザUの特性を示す情報(ユーザ情報)は、ユーザUの身長である。 [0038] このとき、ユーザUの身長が低い場合、つまり、ユーザUの視点位置が低視点である場合、図7の(a)及び(b)示すように、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置を、表示面の中央(図7(a))から表示面の下方(図7(b))に変更する。本実施の形態では、特性情報検知部(取得部40)でユーザUの身長を検知しているので、特性情報検知部(取得部40)で検知したユーザUの身長が所定値(第1の閾値)以下である場合に、調整部61は、ユーザUの視点位置が低視点であると判断し、ディスプレイ10における画像の表示位置が結像光学素子20から遠ざかるように画像の表示位置を調整する。具体的には、図6に示すように、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置(表示領域)を中位置11Mから低位置11Lに変更する。これにより、空中画像3の空中での表示位置を下げることができる。つまり、空中画像3の位置を、中視点に対応する位置(中位置3M)から低視点に対応する位置(低位置3L)に変更することができる。なお、低い身長の基準となる所定値(第1の閾値)は、例えば155cmであるが、これに限るものではない。 [0039] 一方、ユーザUの身長が高い場合、つまり、ユーザUの視点位置が高視点である場合、図8の(a)及び(b)に示すように、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置を、表示面の中央(図8(a))から表示面の上方(図8(b))に変更する。本実施の形態では、特性情報検知部(取得部40)で検知したユーザUの身長が所定値(第2の閾値)以上である場合、調整部61は、ユーザUの視点位置が高視点であると判断し、ディスプレイ10における画像の表示位置が結像光学素子20に近づくように画像の表示位置を調整する。具体的には、図6に示すように、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置(表示領域)を中位置11Mから高位置11Hに変更する。これにより、空中画像3の空中での表示位置を上げることができる。つまり、空中画像3の位置を、中視点に対応する位置(中位置3M)から高視点に対応する位置(高位置3H)に変更することができる。なお、高い身長の基準となる所定値(第2の閾値)は、例えば175cmであるが、これに限るものではない。」 「[0041] 制御部62は、画像表示部であって、操作検知部50で検知されたユーザUの操作に応じてディスプレイ10で表示する画像を制御する機能を有する。例えば、ユーザUが空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタンを操作したことを操作検知部50が検知した場合、制御部62は、操作検知部50で検知されたユーザUの操作内容にしたがって、ディスプレイ10で表示する画像を制御する。これにより、ユーザUの操作に応じてディスプレイ10で表示する画像が変更され、これに連動して空中画像3の表示内容も変更される。」 「[0070] また、上記実施の形態では、ディスプレイ10及び結像光学素子20そのものの位置又は角度については変更させなかったが、これに限るものではない。例えば、図12に示すように、ディスプレイ10及び結像光学素子20の位置又は角度を微調整できるように、筐体30内にモータ等の制御機構を設けてもよい。これにより、ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適した空中画像3にすることができるので、ユーザUにとって見やすい空中画像3で表示することができる。なお、筐体30内には、レンズ等の光学系を設けてもよい。」 [図2]「 [図:0001403428000001.jpg] 」 [図3]「 [図:0001403428000002.jpg] 」 [図5]「 [図:0001403428000003.jpg] 」 [図6]「 [図:0001403428000004.jpg] 」 [図7]「 [図:0001403428000005.jpg] 」 [図8]「 [図:0001403428000006.jpg] 」 [図12]「 [図:0001403428000007.jpg] 」 2 引用発明 上記1からみて、引用文献3には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。なお、「取得部40(特性情報検知部)」及び「特性情報検知部(取得部40)」については、用語の混乱を避けるため、「取得部40」に統一した。 「空中表示装置1は、空中の所定の表示領域2(空間領域)に画像を表示するための空間表示装置であり、 空中の表示領域2に表示された画像は、空中画像3であり、ユーザUによって視認され、 空中の表示領域2に表示された空中画像3は、ユーザUによって操作することができ、 ユーザUによって空中画像3の表示内容を変更することができ、 ディスプレイ10に表示された2次元画像を空中画像3として立体的に空中に表示し、 結像光学素子20は、ディスプレイ10に表示された画像を空中画像3として空中に結像させる光学デバイスであり、 空中表示装置1では、ディスプレイ10に表示された画像から放たれる無数の光線が、円錐状に広がってその一つ一つが結像光学素子20に入射し、結像光学素子20の開口部の内面を構成する反射膜の表面のうち隣接する2つの反射面(直交する2つの反射面)で順次反射して結像することで、空中画像3として鏡像が空中に投影され、 空中表示装置1は、ディスプレイ10及び結像光学素子20が筐体30に収納されてユニット化されており、 ディスプレイ10及び結像光学素子20は、保持手段等によって筐体30内の所定の位置に保持されており、 空中表示装置1は、ディスプレイ10と、結像光学素子20と、筐体30と、取得部40と、操作検知部50と、処理部60と、とを備え、 取得部40は、赤外センサ、電波センサ又はイメージセンサ等のセンサであり、 操作検知部50は、空中画像3に対するユーザUの操作を検知する機能を有し、 空中画像3が表示される表示領域2内の位置に応じて予めユーザ操作領域が設定されており、 操作検知部50は、空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタン等のGUIをユーザUが操作した場合に、当該GUIに対応した操作があったと検知し、これにより、ユーザUは、空中に表示された空中画像3を操作することができ、 操作検知部50は、例えば、モーションセンサであり、 モーションセンサは、例えば赤外光を発する赤外LEDとイメージセンサとを備えており、赤外LEDが発した赤外光のユーザUの指による反射光をイメージセンサで受光することで、ユーザUの操作を検知し、 処理部60は、各種制御処理及び演算処理等を行う情報処理装置であり、 処理部60は、調整部61と、制御部62とを備え、 調整部61は、取得部40で取得されたユーザ情報に応じてディスプレイ10における画像の表示位置を調整する機能を有し、 調整部61は、ユーザUが空中画像3を適切に見ることができるように、ユーザUの身長に応じてディスプレイ10における画像の表示位置を調整することで、空中画像3の空中での表示位置を調整しており、 取得部40は、ユーザUの特性を示す情報を検知する特性情報検知部であり、 取得部40で取得されたユーザUの特性を示す情報(ユーザ情報)は、ユーザUの身長であり、 取得部40で検知したユーザUの身長が所定値(第1の閾値)以下である場合に、調整部61は、ユーザUの視点位置が低視点であると判断し、ディスプレイ10における画像の表示位置が結像光学素子20から遠ざかるように画像の表示位置を調整し、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置(表示領域)を中位置11Mから低位置11Lに変更し、 取得部40で検知したユーザUの身長が所定値(第2の閾値)以上である場合、調整部61は、ユーザUの視点位置が高視点であると判断し、ディスプレイ10における画像の表示位置が結像光学素子20に近づくように画像の表示位置を調整し、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置(表示領域)を中位置11Mから高位置11Hに変更し、 制御部62は、画像表示部であって、操作検知部50で検知されたユーザUの操作に応じてディスプレイ10で表示する画像を制御する機能を有し、 ユーザUが空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタンを操作したことを操作検知部50が検知した場合、制御部62は、操作検知部50で検知されたユーザUの操作内容にしたがって、ディスプレイ10で表示する画像を制御し、 ディスプレイ10及び結像光学素子20の位置又は角度を微調整できるように、筐体30内にモータ等の制御機構を設けてもよく、これにより、ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適した空中画像3にすることができることを特徴とする空中表示装置1。」 3 引用文献1の記載 当審拒絶理由の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0005】 この発明は、オペレータと制御されるべき装置の間のインタフェースを提供する。オペレータのインタフェースは、オペレータが、肉体的接触を要せず、コンピュータ等の装置にデータや指令を許容する入力インタフェースを含む。入力インタフェースは肉体的入力装置のホログラフィー画像を含む;オペレータは、固体制御面に肉体的に触ることなく、入力インタフェースを動作する。入力インタフェースは、ユーザーがキー又は他の入力装置のホログラフィックな画像を通して指又はポインター(指令の棒)を通過する時に動作する。オペレータの動作は電磁的放射又は他のエネルギーを通して検出され、オペレータは一方では肉体的接触を避けながら視認できる慣れたキー制御器を用いることができる。 入力インタフェースは、キーボードや他の入力装置のホログラムから投射される入力装置の三次元ホログラフィー画像を組み入れている。ホログラムは反射ホログラム又は透過ホログラムの何れでも良く、用いられるホログラムの形式は三次元ホログラフィー画像を投影するのに用いられる光の相対的位置を規定する。 オペレータ・インタフェースは、任意には、パーソナルコンピュータで用いられる従来のビデオ・ディスプレイ等の出力インタフェースを含むことができる。」 「【0008】 図2に例示されているように、画像発生器200は、ホログラム206中に記録された入力装置の投影ホログラフィック画像207内に実体のない入力装置を用意する。この画像は個別キー272a、272b及び272cの画像を含むことができる。ホログラム206は物体209上に配置される(透過ホログラムが用いられる場合には、透明な支持体212上に戴置されるようにして)。ホログラフィックな画像207は、それが適切な支持体210により取付体209上に支持される画像フレームと略同一面に在るように、ホログラム206及び物体209の上方に投影される。画像フレーム208はオペレータに手首を載せる台を提供することができ、又、上部照射源216を支持することができる。別案として、下部照射源216’が以下に記載されるように用いることができる。取付体209はまた、動作検出器300及び/又は信号発生器とそれ等に関連する電子機器、電源及び他の何れかの関連する装置を収容することもできる。 【0009】 従来、良く知られているように、ホログラムは、二つのビーム、即ち写真フィルムに向けられる基準ビームとホログラムに示されるべき物体から反射される物体ビーム、により形成される干渉パターンの写真記録である。ホログラムが再生ビームにより照射されるとき、実像(ホログラムの面と視者の間に有るように見える)と虚像(ホログラム面の後方に有るように見える)が生成される。図5に例示されているように、再生ビーム266によりホログラム206から生成されたホログラフィック画像207はオペレータにとって(オペレータの眼は概略的に図5中、10で表されている)オペレータとホログラム206の間に位置するよう見えことが好ましく、それによってオペレータはホログラム206に出合わずにホログラフィック画像207に「触れる」ことができるようになる。即ち、ホログラフィック画像207は実像であることが好ましい。 しかしながら、従来開発されたホログラムでは、実像は反転されて(即ち、鏡像で)見え、これは偽立体鏡的である。このことは、キーボード等のオペレータ・インタフェースの画像に対しては好ましくないかも知れない。しかしながら、第二のホログラムが実際の物体のホログラムの偽立体鏡的実像から成るようにする二重反転方式により、真の即ち正視の実像を生成することができる。第一のホログラムからの偽立体鏡的画像の偽立体的鏡像である、第二のホログラムから生じる実像は、従って、正視のものである。ホログラム206は好ましくは、入力装置の正視画像を作るようにこの手順に従って、形成される。かかるホログラムを形成する諸手順は、New York、Academic Press、Collier et alによるOptical Holography(1971);New York、Academic Press、OkosiによるThee-Dimensional Imaging Techniques(1976);及びCambridge、Cambridge University、HariharanによるOptical Holograohy;Principles,Techniques and Applications(1984)等の周知文献に見い出すことができる。 【0010】 ホログラム206から投影されるホログラフィック画像207は入力装置の正視実像であり、画像フレーム208と略一同平面となるように配置される。当業者により認められるように、ホログラム206が透過ホログラムであれば、ホログラフィック画像207に再生ビーム266を提供する照射源216’はオペレータに対してホログラム206の後方に位置付けられ、一方ホログラム206が反射ホログラムであれば、照射源216はオペレータと同じホログラム側に位置付けられる。当該技術分野で良く知られているように、従来のホログラムはコヒーレント再生ビームを必要とする一方、他の形式のホログラムはインコヒーレントな白色光として見える。即ち、ホログラム206が白色光ホログラムであれば、照射源216はハロゲンランプ等のインコヒーレントな光源で良く、一方ホログラム206が従来のホログラムであれば、照射源216はレーザー等のコヒーレントな光源でなければならない。 照射源216の配置はまた、入力インタフェース20の物理的形状とそれが操作される環境と共に変化できる。例えば、画像発生器200が静止しているものとすれば(例えば、それが銀行用自動端末機と共に用いられるものであれば)、照射源は本体209上に設けられても、装置3上等の本体から離れて設けられても、或いは近隣の別個の構造上に設けられても良い。画像発生器が可動であれば、照射源216は、再生ビームのホログラム上の入射角が一定であるように、画像発生器と固定関係で設けられるべきである。 【0011】 透過又は反射ホログラムの何れかからホログラフィック画像を発生する技術は当該技術分野で周知であり、例えば、前記文献等に見いだされる。レインボーホログラムを創生し且つ視る技術は、Oxford、Pergamon Press、Benton,ed.Marom et al.によるApplications of Holography Optical Deta Processing(1977)中White Light Transmission/Reflection Hologram Imagingに記載されている。 オペレータはかくして、入力装置のホログラフィックな画像207が呈示される。オペレータは、指又はポインターを画像207の見かけ面を通過させることによって、画像と相互作用(対話)する。オペレータのホログラフィックな画像207との相互作用の検出と解釈は、動作検出器300によって実行される。上述のように、動作検出器は、画像発生器200と接続されていても良く、或いはそれから物理的に分離されていても良い。好ましい実施例では、画像発生器200と駆動検出器300は一体化されている。 【0012】 図3に例示されているように、動作検出器300は画像フレーム208で一体化された光学的検出マトリックス311から構成することができる。画像フレーム208は、縁がホログラフィックな画像207を囲繞し且つそれと略同一平面の矩形的多角形として形成される。光学的検出マトリックス311は、オペレータがホログラフィック画像207の対応する部分に「触れる」ことによって入力装置の一つの独自素子(個々のキー272a、272b又は272c)を動作する時、二つ以上の相互に垂直な検出ビーム314及び315が遮断されるように配列された光エミッタ312と対応する光レセプタ313から成る。交差する検出ビームの独自性は、照合表を参照するような、何れかの適切な技術により動作されるキーと相関されることができる。かかる光学的検出マトリックス(だが物理的キーボードを用いる)は、1989年11月28日付けでA.Souloumiacに付与された米国特許第4,884,073号に記載されている。 代替的実施例においては、動作検出器300は、1986年6月10日付けでP.Haugenに付与された米国特許第4,593,967号「3-D活性ビジョンセンサ」(その開示事項は引用によって本明細書中に挿入される)に記載されたリアルタイム三次元光学的走査装置等の測定技術を利用するレーザー測定装置を取り入れることができる。この技術は、物体(又は物体上の一連の点)への距離を測定するのに、物体からのレーザービームの反射を用いる。図4に例示されているように、かかるレーザー走査装置350は、ホログラフィックな画像207に境界する領域(例えば、画像フレーム208により定められる)をラスターパターン状に走査レーザービーム360で走査することによって、走査者の相互作用を検出する。走査ビーム360はその経路内の何れかの物理的対象によって反射され、反射ビーム370はレーザー走査器350に戻る。Haugenにより述べられているように、反射物体の位置はこれらのビーム間の相対的角度によって決定することができる。」 【図2】「 [図:0001403428000008.jpg] 」 【図4】「 [図:0001403428000009.jpg] 」 4 引用文献4の記載 当審拒絶理由の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0004】 今までのホログラフィー(Holography)表示技術において、ホログラフィーについて、オブジェクト及び画面を三次元表示し、即ちオブジェクトの全視角の全画面の画像を呈示すると考えられる。ホログラム技術は、特別な技術的手段を利用してオブジェクトの全視角の全画面の画像を記憶し再現して、人の眼に実在感がある視覚効果を与えることを含む。従って、タッチスクリーン操作から離れて(ホログラフィック)三次元立体画像を利用して対話操作を行う方式があればユーザの操作感が大幅に向上する。 【発明の概要】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 本発明の主たる解決しようとする技術的課題は、ユーザがディスプレイスクリーンの前の三次元空間で行ったジェスチャー操作に応じてジェスチャーに対応するホログラムを提供して三次元立体対話操作を実現する可能性があるホログラム表示を実現する対話型表示方法、制御方法及び装置を提供することである。 【課題を解決するための手段】 【0006】 上述した技術的課題を解決するために、本発明の採用する技術的手段は、マトリックスに配列された信号送信機が信号を送信して三次元空間をスキャンするように制御するステップと、マトリックスに配列された信号受信機が受信した対応する信号送信機からの信号に基づいて前記三次元空間に位置する目標オブジェクトを確定し、その中で、各前記信号受信機と信号送信機が対応して設置されており、前記マトリックスでの位置が同じであり又は近接しており、各前記信号受信機が、対応する信号送信機からの信号が目標オブジェクトによって反射された反射信号しか受信できないステップと、前記マトリックスに配列された信号受信機のうち対応する信号送信機からの信号を受信した信号受信機のマトリックスでの位置S、及び前記確定された信号受信機と前記目標オブジェクトとの間の距離Lを確定するステップと、前記位置Sと前記距離Lに基づいて前記目標オブジェクトの第1位置を確定するステップと、表示領域における前記第1位置と写像関係を有する第2位置に前記目標オブジェクトに対応する可視画像を表示するステップと、を含むホログラム表示を実現する対話型表示方法を提供することである。」 「【0019】 本発明の第1実施形態に係るホログラム表示を実現する対話型表示方法のフローの模式図である図1を参照する。この実施形態に示された対話型表示方法のフローは以下のステップを含む。 【0020】 S10、マトリックスに配列された信号送信機が信号を送信して三次元空間をスキャンするように制御する。 【0021】 S11、マトリックスに配列された信号受信機が受信した対応する信号送信機からの信号に基づいて前記三次元空間に位置する目標オブジェクトを確定する。 【0022】 その中で、各前記信号受信機と信号送信機が対応して設置されており、前記マトリックスでの位置が同じであり又は近接しており、各前記信号受信機が、対応する信号送信機からの信号が目標オブジェクトによって反射された反射信号しか受信できない。 【0023】 S12、前記マトリックスに配列された信号受信機のうち対応する信号送信機からの信号を受信した信号受信機のマトリックスでの位置S、及び前記確定された信号受信機と前記目標オブジェクトとの間の距離Lを確定する。 【0024】 S13、前記位置Sと前記距離Lに基づいて前記目標オブジェクトの第1位置を確定する。 【0025】 S14、表示領域における前記第1位置と写像関係を有する第2位置に前記目標オブジェクトに対応する可視画像を表示する。 【0026】 例えば、図1-2と図1-3に示すように、信号送信機11が三次元空間13をスキャンし、手の指14がこの三次元空間13に入ると、その中の一つの信号送信機11からの信号が手の指14に会った後に反射され、且つ対応する信号受信機12に受信された。手の指14における一つの点、例えば点Aに対して、信号送信機Aの信号が点Aによって反射された後、相応な信号受信機Aに受信されて手の指14が確定され検出されることが可能になった。反射された信号を受信したこの信号受信機Aのマトリックスでの位置S及び信号受信機と点Aとの間の距離Lによって点Aの所在する第1位置が確定可能になった。表示領域15における第2位置にこの点に対応する点A′が写像されている。同様の方法によって手の指14における複数の点の位置を確定して手の指14の位置が確定可能になった。表示領域15における第2位置にこの手の指14に対応する可視画像16が写像されており、可視画像16は一つの矢印又は手の形状のアイコン等であってよいが、本実施例における可視画像は手の指であった。この画像は手の指の空間位置を通過してY軸に沿って表示領域に写像されるものであった。 【0027】 更に、この表示領域の第2位置に表示されるこの目標オブジェクトに対応する可視画像はこの目標オブジェクトに対応するホログラムであってよい。」 「【0052】 本発明の第4実施形態に係るホログラム表示を実現する対話型表示方法のフローの模式図である図4-1を参照する。この実施形態に示された対話型表示方法のフローは以下のステップを含む。 【0053】 S40、マトリックスに配列された信号送信機が信号を送信して三次元空間をスキャンするように制御する。 【0054】 S41、マトリックスに配列された信号受信機が受信した対応する信号送信機からの信号に基づいて前記三次元空間に位置する目標オブジェクトを確定する。 【0055】 その中で、各前記信号受信機と信号送信機が対応して設置されており、前記マトリックスでの位置が同じであり又は近接しており、各前記信号受信機が、対応する信号送信機からの信号が目標オブジェクトによって反射された反射信号しか受信できない。 【0056】 S42、前記マトリックスに配列された信号受信機のうち対応する信号送信機からの信号を受信した信号受信機のマトリックスでの位置S、及び前記確定された信号受信機と前記目標オブジェクトとの間の距離Lを確定する。 【0057】 S43、前記位置Sと前記距離Lに基づいて前記目標オブジェクトの第1位置を確定する。位置Sに基づいて前記目標オブジェクトのX軸、Y軸での座標を確定し、前記距離Lに基づいて前記目標オブジェクトのZ軸での座標を確定する。 【0058】 S44、前記目標オブジェクトの位置、及び前記目標オブジェクトの所定時間での複数の位置に基づいて確定される移動軌跡に基づいて対応するジェスチャーを確定する。 【0059】 表示領域における前記第1位置と写像関係を有する第2位置に前記目標オブジェクトに対応する可視画像を表示する。 【0060】 S45、前記ジェスチャーに対応する制御操作を実行する。 【0061】 図4-2に示すように、手の指は、Y軸に沿って表示領域に近接する方向へY軸と平行する直線である移動軌跡で移動するように、三次元空間でプレスジェスチャーをし、移動している過程中、その三次元空間でのそれぞれの位置毎にこの位置の信号が反射され、相応な信号受信機が反射された信号を受信できるので、手の指がこの所定時間内に移動した時の複数の位置の座標、例えば図4-1における点A(x,ya,z)、点B(x,yb,z)及び点C(x,yc,z)が検出でき、更に点A、点B及び点Cに基づいて手の移動軌跡を確定する。確定された移動軌跡がY軸と平行する直線であるため、手の指がプレスジェスチャーをしていると判断して、プレスに対応する制御操作を実行した。 【0062】 図4-3を参照し、手の指は、所定時間内にZ軸に沿って下へ移動するようにドロップダウンジェスチャーをした。同一の信号受信機がこの所定時間内に信号を受信し、手の指の所在するn個の位置の座標がそれぞれ点A(x,y,z1)、点B(x,y,z2)及び点C(x,y,z3)、……、点N(x,y,zn)であり、そのようにして手の指の移動軌跡がZ軸と平行する直線であると確定でき、それにより手の指のジェスチャーがドロップダウンジェスチャーであると判断し、表示領域でドロップダウンに対応する制御操作を施した。」 【図1-1】「 [図:0001403428000010.jpg] 」 【図1-2】「 [図:0001403428000011.jpg] 」 【図1-3】「 [図:0001403428000012.jpg] 」 【図4-1】「 [図:0001403428000013.jpg] 」 【図4-2】「 [図:0001403428000014.jpg] 」 【図4-3】「 [図:0001403428000015.jpg] 」 5 引用文献5の記載 当審拒絶理由の拒絶の理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。 「【0006】 シミュレーションの被験者の体格は各々異なるため、大柄な人と小柄な人とでは座高の差により目の位置が上下に変わってくる。また、最適な運転姿勢をとるために被験者が座席の位置を調節できるようになっている装置では、目の位置が数十センチの範囲で前後にも変わってくることがある。現実の乗り物であればこのような運転者ごとの目の位置の差は何ら問題とならないが、3次元空間内の物体を2次元のスクリーン上に映し出すと奥行き情報が捨象されるため、被験者が見る映像の動きが現実とは微妙に異なってしまう。この動きのずれは特に乗り物の進行方向が変わり映像が回転するときに顕著となる。スクリーンを被験者から遠くに置くほどこのずれは小さくなるが、物体の配置を2次元で表現している以上ゼロになることはない。この微妙な差が被験者の感覚的な違和感につながり、ひいてはいわゆる「シミュレーション酔い」を引き起こすことがある。 【0007】 特に、被験者に加速度を体感させる動揺を伴ったシミュレーション装置の場合、平衡感覚を司る三半規管等で感じる加速度と、目から視覚的に得る情報との関係が現実と異なってしまう。 【0008】 本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、被験者の実際の目の位置を考慮して、シミュレーション中の被験者が受ける感覚の違和感を軽減することにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記課題を解決するため本発明は次の手段をとる。本発明のひとつの観点から得られる乗り物の運転シミュレーション装置は、被験者が座るための座席と、座った被験者に向けて視界映像を表示する表示装置と、被験者が操作可能なステアリングハンドル、アクセルペダル、ブレーキペダル等の入力装置とを備える。シミュレーション装置はまた、前記入力装置の操作に基づいて仮想的な乗り物の位置を計算する手段と、計算された乗り物の位置と定められた投影中心とに基づき前記表示装置に表示すべき視界映像の信号を生成する手段とを有する処理装置を備え、前記投影中心は前記座席に座った被験者の目の位置に基づいて定める。このため、被験者が自らの入力装置の操作によって期待する映像とシミュレーション装置が意図する映像との差を低減することができ、被験者が受け得る感覚的な違和感を軽減することができる。 【0010】 前記の運転シミュレーション装置は、ひとつの態様として、前記処理装置が、座った被験者を撮影した画像データから被験者の目を自動的に認識する手段と、その認識結果に基づいて目の位置を測定する手段とを有することが好ましい。これにより、被験者の目の位置が自動的に映像表示に反映される。 【0011】 前記の運転シミュレーション装置は、別の態様として、前記処理装置がある時点に測定した目の位置を投影中心として定め、それ以降に表示すべき視界映像の信号を継続的にこの投影中心に基づいて生成することが好ましい。これにより、目の位置の反映処理が繰り返されないため映像処理に余分な負荷がかからない。」 「【0019】 上記の映像の生成に当たっては、図3に示すようにまずシミュレーション装置が置かれる空間内の1点を投影中心P(VR視点)として定める。そしてこの投影中心Pから見せたい物体A(厳密には物体表面の注視点A)の方向に延ばした視線と表示装置の画面との交点にその物体Aの像aを表示する。したがって、もしこの投影中心Pに被験者の目があればシミュレーション装置が意図した通りの映像を被験者が体験することができる。逆にこの投影中心Pから被験者の目が離れているほど被験者が実際に見る映像は意図した映像からずれたものとなる。本発明の各種態様では、この投影中心を座席に座った被験者の目の位置に基づいて処理装置が定める。これにより被験者が受ける違和感を緩和することができる。左右の目に同じ映像を見せる二次元映像の技術による限り、投影中心Pを左右の目のいずれに合わせてもずれはゼロにはならないが、実用的には両目の位置の中間点に投影中心Pを設定するのが好ましい。しかし、両目に対して所定の位置関係にある点等、目的に応じて投影中心Pを柔軟に設定することもできる。左右の目に異なる映像を見せる立体映像の技術を用いる場合には、左右の目それぞれの位置を左右の映像に対する投影中心として設定することができる。 【0020】 処理装置はシミュレーションの前またはシミュレーションの最中に1回以上必要に応じて表示装置に対する着座した被験者の目の空間的な位置を測定する(図2の目位置測定部)。ひとつの態様として、シミュレーション(運転)の開始前に表示装置または音響装置を介して処理装置が被験者に運転姿勢をとるように指示し、被験者がボタンを押すなどして測定を許可する入力があったときに処理装置が目の位置の測定を行う。こうして定められた投影中心は一回のシミュレーション全体を通して用いられる。被験者が替わらない限り少なくとも体格に起因する目の位置の変化は生じないため、同じ投影中心を基準に用いることができる。ただし被験者は運転中姿勢が一定しているとは限らないため、別の態様として、シミュレーション中に可能な限り目の位置の測定を繰り返して新たな投影中心をリアルタイムに映像に反映させることが理想的ではある。しかしながら、この繰返しの測定が負荷となって映像にさらなるタイムラグを生じ、これがかえって酔いの原因となることも考えられるため、処理装置の性能によっては最初に一回だけ測定を行うことが好ましい。 【0021】 目の位置の測定は、場合によっては手作業で行って処理装置に入力することもできるが、撮像装置が撮影したデジタル画像のデータに基づき処理装置が自動的に被験者の目を認識することにより行うのが好ましい(図2の顔認識部)。このような自動認識の処理には、ひとつの例として、セキュリティシステムとして実用化されている公知の顔認識システムを応用することができる。顔認識システムでは一般的に、デジタルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置によって撮影された画像データから目や鼻や顎など顔の目立つ特徴を抽出することで背景から人間の顔を識別することができる。撮像装置70は、例えば図1に示すように表示装置の画面31上部に座席に向けて設置される。また認識処理には、別の例として、ゲーム用デバイスとして市販されているKinect(登録商標)の技術を応用することもできる。Kinectは、可視光により撮影した画像に加え、赤外線を被験者に向けて照射して得られる反射光を撮影して解析することにより、人体の動きの認識を実現している。この技術を用いる場合、撮像装置70として赤外線カメラも併せて設けられる。」 【図1】「 [図:0001403428000016.jpg] 」 【図2】「 [図:0001403428000017.jpg] 」 【図3】「 [図:0001403428000018.jpg] 」 6 引用文献6の記載 当審拒絶理由の拒絶の理由に引用された引用文献6には、図面とともに次の事項が記載されている。 「[0021] また、本実施例では一例として、基準空間上のユーザ90の頭部の中央の位置(xh,yh,zh)をユーザ視点位置とする。ユーザ視点位置は、ユーザ90の視点の位置あるいはユーザ90の視点とみなすことができる点の位置であればよい。本実施形態の例に限定されない。他の例として、ユーザ90の両目の中央をユーザ視点位置としてもよい。また、顔認識処理や人物認識処理により認識された顔の領域の中央、あるいは認識された両目の中央をユーザ視点位置としてもよい。」 「[0023] 処理部14は、記憶部13に記録されているデータを用いて所定の処理を実行する装置であり、例えば、ソフトウェアプログラムに従って処理を実行するプロセッサである。処理部14は、撮像部配置データと2つのユーザ空間撮像部12-1、12-2で取得される画像とに基づいて、基準座標空間上のユーザ視点位置を特定する。さらに、処理部14は、ユーザ視点位置と画面配置データと三次元データとに基づき、ユーザ視点位置から画面111を通して仮想空間上の三次元オブジェクトを見たときのような見え方となる三次元オブジェクトの表示画像を生成し、その表示画像をディスプレイ11に表示させる。これにより、ディスプレイ11の表示画像は、ユーザ90からは、仮想空間上に三次元オブジェクトがあたかも存在するかのように見えるようになる。」 [図2]「 [図:0001403428000019.jpg] 」 第5 対比 本願発明と引用発明を対比すると、以下のとおりとなる。 1 引用発明の「ディスプレイ10」は、「筐体30内の所定の位置に保持されて」いるから、本願発明の「内部モニター」に相当する。また、引用発明の「ディスプレイ10」及び「結像光学素子20」は、「ディスプレイ10に表示された2次元画像を空中画像3として立体的に空中に表示し」、「ディスプレイ10に表示された画像から放たれる無数の光線が、円錐状に広がってその一つ一つが結像光学素子20に入射し、結像光学素子20の開口部の内面を構成する反射膜の表面のうち隣接する2つの反射面(直交する2つの反射面)で順次反射して結像することで、空中画像3として鏡像が空中に投影され」るから、空中画像を立体的に空中に投影する構成であるといえる。また、ホログラムは、技術常識に照らすと、空中立体画像に関する構成であるといえる。 したがって、引用発明の「ディスプレイ10」及び「結像光学素子20」は、本願発明の「照明装置及び内部モニターを備えるホログラム部」と、「内部モニターを備える空中立体画像発生部」である点で共通する。 2 引用発明において、「ディスプレイ10に表示された画像から放たれる無数の光線が、円錐状に広がってその一つ一つが結像光学素子20に入射し、結像光学素子20の開口部の内面を構成する反射膜の表面のうち隣接する2つの反射面(直交する2つの反射面)で順次反射して結像することで、空中画像3として鏡像が空中に投影され」、「制御部62は、画像表示部であって、操作検知部50で検知されたユーザUの操作に応じてディスプレイ10で表示する画像を制御する機能を有し」、「ユーザUが空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタンを操作したことを操作検知部50が検知した場合、制御部62は、操作検知部50で検知されたユーザUの操作内容にしたがって、ディスプレイ10で表示する画像を制御」するから、制御部62は、操作用空中立体画像を、ディスプレイ10及び結像光学素子20にて発生させる構成であるといえる。 したがって、上記1を踏まえると、引用発明の「制御部62」は、本願発明の「操作用ホログラム立体画像を前記ホログラム部にて発生させる制御部」と、「操作用空中立体画像を前記空中立体画像発生部にて発生させる制御部」である点で共通する。 3 引用発明において、「操作検知部50は、空中画像3に対するユーザUの操作を検知する機能を有し」、「空中画像3が表示される表示領域2内の位置に応じて予めユーザ操作領域が設定されており」、「操作検知部50は、空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタン等のGUIをユーザUが操作した場合に、当該GUIに対応した操作があったと検知し、これにより、ユーザUは、空中に表示された空中画像3を操作することができ」、「操作検知部50は、例えば、モーションセンサであ」ることから、操作検知部50は、操作用空中画像3への操作を検出することができるセンサであるといえる。また、引用発明において、「取得部40は、赤外センサ、電波センサ又はイメージセンサ等のセンサであり」、「取得部40は、ユーザUの特性を示す情報を検知する特性情報検知部であり」、「取得部40で取得されたユーザUの特性を示す情報(ユーザ情報)は、ユーザUの身長であり」、「取得部40で検知したユーザUの身長が所定値(第1の閾値)以下である場合に、調整部61は、ユーザUの視点位置が低視点であると判断し」、「取得部40で検知したユーザUの身長が所定値(第2の閾値)以上である場合、調整部61は、ユーザUの視点位置が高視点であると判断」することから、取得部40は、ユーザUの視点位置の高さに関連する身長を検出することができるセンサであるといえる。さらに、引用発明の「ユーザU」は、本願発明の「使用者」に相当する。加えて、引用発明の「視点位置の高さ」は、本願発明の「目線の高さ」に相当する。そして、引用発明の「検知」は、本願発明の「検出」に相当する。 また、引用発明は、「ディスプレイ10及び結像光学素子20の位置又は角度を微調整できるように、筐体30内にモータ等の制御機構を設けてもよく、これにより、ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適した空中画像3にすることができる」ものである。してみれば、引用発明において、「ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適」するように微調整する際には、ユーザUの身長を離散的ではなく連続的に検知しているといえる。 したがって、上記1、2を踏まえると、引用発明の「操作検知部50」及び「取得部40」は、本願発明の「前記操作用ホログラム立体画像への操作を検出すること及び使用者の目線の高さを検出することのできるセンサー部」と、「前記操作用空中立体画像への操作を検出すること及び使用者の目線の高さに関連する身体的特徴を検出することのできるセンサー部」である点で共通する。 4 引用発明において、「ユーザUが空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタンを操作したことを操作検知部50が検知した場合、制御部62は、操作検知部50で検知されたユーザUの操作内容にしたがって、ディスプレイ10で表示する画像を制御」するから、操作用空中画像3への操作の位置を操作検知部50が検知することにより、制御部62に情報が入力されることが可能であることは、明らかである。 したがって、上記1-3を踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記操作用ホログラム立体画像への操作の位置を前記センサー部が立体的に検出することにより、前記制御部に情報が入力されることが可能であ」る構成と、「前記操作用空中立体画像への操作の位置を前記センサー部が検出することにより、前記制御部に情報が入力されることが可能であ」る点で共通する。 5 引用発明は、「取得部40で検知したユーザUの身長が所定値(第1の閾値)以下である場合に、調整部61は、ユーザUの視点位置が低視点であると判断し、ディスプレイ10における画像の表示位置が結像光学素子20から遠ざかるように画像の表示位置を調整し、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置(表示領域)を中位置11Mから低位置11Lに変更し」、「取得部40で検知したユーザUの身長が所定値(第2の閾値)以上である場合、調整部61は、ユーザUの視点位置が高視点であると判断し、ディスプレイ10における画像の表示位置が結像光学素子20に近づくように画像の表示位置を調整し、ディスプレイ10の表示面における画像の表示位置(表示領域)を中位置11Mから高位置11Hに変更し」、「ディスプレイ10及び結像光学素子20の位置又は角度を微調整できるように、筐体30内にモータ等の制御機構を設けてもよく、これにより、ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適した空中画像3にすることができる」ものである。してみれば、引用発明は、「ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適」するように微調整する際には、取得部40で検知された使用者の身長に対応してディスプレイ10を回転させることによってディスプレイ10及び結像光学素子20による前記操作用空中立体画像の表示位置を変化させることが可能であるといえる。 したがって、上記1-4を踏まえると、引用発明は、本願発明の「前記センサー部で検出された使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させることによって前記ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能である」構成と、「前記センサー部で検出された使用者の目線の高さに関連する身体的特徴に対応して前記内部モニターを回転させることによって前記空中立体画像発生部による前記操作用空中立体画像の表示位置を変化させることが可能である」点で共通する。 6 引用発明の「空中表示装置1」は、「ユーザUが空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタンを操作したことを操作検知部50が検知した場合、制御部62は、操作検知部50で検知されたユーザUの操作内容にしたがって、ディスプレイ10で表示する画像を制御」することから、情報を入力する装置であるといえる。 したがって、引用発明の「空中表示装置1」は、後述する相違点を除き、本願発明の「情報入力装置」に一致する。 したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。 (一致点) 「内部モニターを備える空中立体画像発生部と、 操作用空中立体画像を前記空中立体画像発生部にて発生させる制御部と、 前記操作用空中立体画像への操作を検出すること及び使用者の目線の高さに関連する身体的特徴を検出することのできるセンサー部と を備え、 前記操作用空中立体画像への操作の位置を前記センサー部が検出することにより、前記制御部に情報が入力されることが可能であり、前記センサー部で検出された使用者の目線の高さに関連する身体的特徴に対応して前記内部モニターを回転させることによって前記空中立体画像発生部による前記操作用空中立体画像の表示位置を変化させることが可能であることを特徴とする情報入力装置。」 (相違点1) 空中立体画像発生部において、本願発明では、「照明装置」を備えるのに対し、引用発明では、このような構成を備えていない点。 (相違点2) 空中立体画像発生部が、本願発明では、「ホログラム部」であるのに対し、引用発明では、「空中画像3」を「立体的に空中に表示」する「ディスプレイ10」及び「結像光学素子20」である点。 (相違点3) 操作用空中立体画像が、本願発明では、「操作用ホログラム立体画像」であるのに対し、引用発明では、「操作用空中立体画像」である点。 (相違点4) 使用者の目線の高さに関連する身体的特徴が、本願発明では、「目線の高さ」であるのに対し、引用発明では、「身長」である点。 (相違点5) センサー部において、操作用空中立体画像への操作の位置を、本願発明では、「立体的に」検出するのに対し、引用発明では、立体的に検出しているのか明確に特定していない点。 (相違点6) 内部モニターを回転させることにおいて、本願発明では、「連続的に」回転させるのに対し、引用発明では、連続的に回転させているのか明確に特定していない点。 第6 判断 上記相違点について、判断する。 1 相違点1-3について 相違点1-3は、「ホログラム」に関するものである点で互いに関連しているので、まとめて検討する。 例えば、上記第4の3の記載及び同4の【0004】-【0006】、【0019】-【0027】及び【図1-1】-【図1-3】の記載のように、空中立体画像発生部としてホログラムを用いることは、本願の出願前における周知技術であったと認められる。 また、例えば、上記第4の3の記載のように、ホログラム表示技術において、照明装置(「上部照射源216」、「下部照射源216’」)を備えることは、本願の出願前における周知技術であったと認められる。 したがって、引用発明において、上記周知技術を適用し、空中立体画像発生部に関する構成である「ディスプレイ10」及び「結像光学素子20」を、照明装置及び内部モニター備えるホログラム部とし、また、操作用空中立体画像を操作用ホログラム立体画像とすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 2 相違点4について 例えば、上記第4の5の記載及び同6の記載のように、目の位置(本願の「目線の高さ」に相当。)を測定し、当該目の位置に基づいて画像等を生成することは、本願の出願前における周知技術であったと認められる。 したがって、ユーザUの視点位置を判断するために身長を検出する引用発明において、上記周知技術を適用し、目線の高さを検出するようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 3 相違点5について 引用発明において、「立体的に空中に表示」されている「空中画像3」に対し、「ユーザUが空中画像3の一部としてユーザ操作領域に表示された操作ボタンを操作したことを操作検知部50が検知」している。そして、立体的な表示物に対する操作の検知は、立体的に行われることが自然である。したがって、引用発明の「操作検知部50」は、操作用空中立体画像への操作の位置を立体的に検出しているといえる。 よって、相違点5は実質的な相違点ではない。 また、仮に、相違点5が実質的な相違点であるとしても、以下のように考えられる。 例えば、上記第4の3の【0012】及び【図4】の記載及び同4の【0052】-【0062】及び【図4-1】-【図4-3】の記載のように、ホログラム表示技術において、操作の位置を立体的に検出する技術(引用文献1の「リアルタイム三次元光学的走査装置等の測定技術を利用するレーザー測定装置」及び引用文献4の「ジェスチャー操作」を検出する技術)は、本願の出願前における周知技術であったと認められる。 したがって、操作用空中立体画像への操作の位置を検知する引用発明において、上記周知技術を適用し、操作の位置を立体的に検出するようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 6 相違点6について 上記第4の1の【0070】の「また、上記実施の形態では、ディスプレイ10及び結像光学素子20そのものの位置又は角度については変更させなかったが、これに限るものではない。例えば、図12に示すように、ディスプレイ10及び結像光学素子20の位置又は角度を微調整できるように、筐体30内にモータ等の制御機構を設けてもよい。これにより、ユーザUの身長又はユーザUの位置に一層適した空中画像3にすることができるので、ユーザUにとって見やすい空中画像3で表示することができる。」との記載及び【図12】の記載(特に、ディスプレイ10の左右に伸びている曲線の矢印を参照。)によれば、引用発明において、ディスプレイ10の角度を微調整できるように、モータ等の制御機構により、ディスプレイ10を連続的に回転させていることは明らかである。 よって、相違点6は実質的な相違点ではない。 また、仮に、相違点6が実質的な相違点であるとしても、上記第4の1の【0070】の記載及び【図12】の記載から、引用発明において、ディスプレイ10を連続的に回転させるようにすることは、当業者が容易に想到し得たことである。 7 効果について これらの相違点を総合的に勘案しても、本願発明の奏する作用効果は、引用発明及び周知技術の奏する作用効果から予測される範囲内のものにすぎず、格別顕著なものということはできない。 8 請求人の主張について ア 請求人は、令和5年7月3日提出の意見書において、 「(C)拒絶理由(進歩性)の解消について (あ)補正後請求項1 補正後請求項1に係る「使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させる」ことにより「ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能となる」とする技術思想は、引用文献1、3-6のいずれにも開示も示唆もされておりません。この点を次に詳述いたします。 ・・・(中略)・・・ 次に、引用文献3には、ユーザUの特性を示す情報に応じて、空中画像3の空中での表示位置を変更する空中表示装置1の発明が記載されております。しかしながら、引用文献3においては、ユーザUの身長が閾値以上/以下であったときには、空中画像(結像画像)3の表示位置を調整すること、空中画像3には操作ボタン等のGUIが含まれてもよいこと、ディスプレイ10及び結像光学素子20そのものの位置又は角度を微調整できるように、筐体30内にモータ等の制御機構を設けてもよいこと、は記載されてはいるものの、あくまで、これらの調整は、「2段階又は4段階以上の高さ位置に変更されてもよい」との記載(引用文献3の第0067段落)にあるとおり、離散的/間欠的な変動調整にとどまるものであり、また、身長を測定しているものであって直接目線の高さを測定するとの技術思想は開示も示唆もありません。結局、引用文献3の技術思想では、 ・身長測定値を閾値と比較して、離散的/間欠的に調整幅が決定されるとする技術思想であるから、調整幅の取り方次第で適正/微妙な調整がずれる恐れがある、 ・身長から調整されるものであり目線の高さは直接は測定されず、あくまで身長測定値を閾値と比較して空中画像の表示位置が調整されているものであって目線の高さが考慮されていないから、身長に比して目線の高さが平均より高い/低い場合等に、適切な表示がなされない、 といった点が否定できないこととなります。結局、補正後請求項1に係る、「使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させる」ことにより「ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能となる」とする技術思想は、開示も示唆もされているとはいえません。 ・・・(中略)・・・ これらに対して、本願の補正後請求項1に係る発明では、「前記操作用ホログラム立体画像への操作の位置を前記センサー部が立体的に検出することにより、前記制御部に情報が入力されることが可能であり、前記センサー部で検出された使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させることによって前記ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能である」ことから、「身長差のある大人、子供への対応の他、例えば、車椅子使用者の目線にも対応でき、…人が情報入力装置から離れて情報入力することが可能なので、情報入力装置よりの生体反応物質の付着の防止を図ることができる。」(原明細書の第0029段落等)という本願独自の効果を奏することができることとなります。 以上により、補正後請求項1に係る「使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させる」ことにより「ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能となる」とする技術思想は、引用文献1、3-6のいずれにも開示も示唆もされているとはいえないから、引用文献1、3-6を組み合わせたとしても、「使用者の目線の高さに対応して前記内部モニターを連続的に回転させる」ことにより「ホログラム部による前記操作用ホログラム立体画像の表示位置を連続的に変化させることが可能となる」とする技術思想を有する補正後請求項1に係る発明には想到し得ません。引用文献1、3-6に基づく想到性が否定されることから、補正後請求項1に係る発明は、引用文献1、3-6に基づいて容易想到とはいえないものと思料いたします。」と主張する。 以下、上記主張について検討する。 イ 「目線の高さに対応して」に関する主張については、上記第5の3、5及び上記2で説示したとおりであるから、当該主張を採用することはできない。 ウ また、「連続的に回転」に関する主張については、上記6で説示したとおりであるから、当該主張を採用することはできない。 エ さらに、引用文献3に記載された発明は、離散的/間欠的な変動調整にとどまる旨の主張について、以下検討する。 引用文献3には、確かに、離散的/間欠的な変動調整を行う実施の形態が多く記載されているが、記載されているすべての実施の形態が離散的/間欠的な変動調整を行う実施の形態のみに限定されるような記載は見当たらない。特に、上記6で説示した、上記第4の1の【0070】の記載及び【図12】の記載で特定される実施の形態が、離散的/間欠的な変動調整を行うものであるとの限定は見当たらない。したがって、上記6で説示したとおりであるから、当該主張を採用することはできない。 オ 上記のとおり、請求人の主張を採用することはできない。 第7 むすび 以上のとおり、本願発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった引用文献3に記載された発明及び周知技術に基づいて、当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法29条2項の規定により特許を受けることができない。 よって、結論のとおり審決する。

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2022-018048

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