商標拒絶査定不服審判
2022-017296
ベスリカイトーキョーテイエムエスクリニック、ベスリカイ、ベスリ、トーキョーテイエムエスクリニック、トーキョーテイエムエス、テイエムエスクリニック、テイエムエス
- 審判番号
- 2022-017296
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-125982
- 請求日
- 2022年10月28日
- 審決日
- 2023年09月06日
- 公報発行日
- 2024年11月29日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】医療法人社団ベスリ会
- 【請求人代理人】高橋 隆二
- 【請求人代理人】上野 晋
- 【請求人代理人】杉原 誉胤
- 審判長/審判官
- 審判長 大橋 良成
- 審判官 小林 裕子
- 審判官 浦崎 直之
- 分類
- T18 .261-Z (W44) / T18 .262-Z (W44) / T18 .263-Z (W44)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-125982拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 手続の経緯
本願は、令和3年10月11日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和4年 3月25日付け:拒絶理由通知書
令和4年 4月18日受付:意見書
令和4年 8月 1日付け:拒絶査定
令和4年10月28日受付:審判請求書、手続補正書
第2 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「ベスリ会」及び「東京TMSクリニック」の文字を上下二段に書してなり、第44類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、登録出願されたものであり、その後、指定役務については、上記第1の手続補正により、第44類「精神療法及び物理療法による治療,磁気刺激療法による精神治療,磁気刺激療法に関する医療情報の提供」に補正されたものである。
第3 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6481795号商標(以下「引用商標」という。)は、「東京TMSクリニック」の文字を標準文字で表してなり、令和3年1月7日登録出願、第44類「医業,医療情報の提供,訪問診療,健康診断,調剤,医療及び健康に関する情報の提供,栄養の指導」を指定役務として、同年12月7日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲のとおり、「ベスリ会」及び「東京TMSクリニック」の文字を上下二段に書してなるところ、上段と下段部分とは、いずれも重なることなく間隔を空けて配置され、視覚上、分離して観察されるものである。
そして、本願商標の構成中、上段の「ベスリ会」の文字は、辞書類に載録されている語ではなく、特定の意味合いをもって親しまれている語でもないことから、特定の観念を有しない一種の造語として認識されるものである。
他方、下段の「東京TMSクリニック」の文字については、「東京」の文字が「日本国の首都。」を、「TMS」の文字が「経頭蓋磁気刺激」を意味する語であって、また、「クリニック」の文字は「診療所。」(「広辞苑第七版」株式会社岩波書店)等の意味を有する親しまれた語であるところ、本願商標の役務を取り扱う医療業界において、「クリニック」の文字は、「○○クリニック」のように、前の語と組み合わされて使用されることにより、特定のクリニック(診療所)の名称と認識し、把握されることが多いというのが相当であるから、下段部分の文字全体として、特定のクリニックの名称を表したものと理解されるといえる。
そうすると、上段部分の文字と下段部分の文字とは、互いに観念的な関連性も見いだすことはできないから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難く、これらは、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たす要部となり得るものである。
してみれば、本願商標から「東京TMSクリニック」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中「東京TMSクリニック」の文字に相応して、「トーキョーテイエムエスクリニック」の称呼を生じ、「特定のクリニック(診療所)の名称」との観念が生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、「東京TMSクリニック」の文字を標準文字で表してなるところ、上記(1)と同様に、その構成文字に相応して「トーキョーテイエムエスクリニック」の称呼を生じ、「特定のクリニック(診療所)の名称」との観念が生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標を比較すると、外観について、本願商標の要部である「東京TMSクリニック」の文字部分と、引用商標の「東京TMSクリニック」の文字は、同じつづりの文字からなるものであり、両者は外観上、類似するというのが相当である。
そして、称呼については、両者は「トーキョーテイエムエスクリニック」の称呼を共通にするものである。
また、観念については、特定のクリニック(診療所)の名称との観念を共通にするものである。
してみれば、本願商標と、引用商標とは、「東京TMSクリニック」の文字部分において、同じつづりよりなるから、外観上類似し、「トーキョーテイエムエスクリニック」の称呼及び「特定のクリニック(診療所)の名称」との観念を共通にするものであるから、これらを総合して全体的に考察すると、本願商標と引用商標は類似の商標というべきである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本願商標の指定役務中、第44類「精神療法及び物理療法による治療,磁気刺激療法による精神治療,磁気刺激療法に関する医療情報の提供」は、引用商標の指定役務中、第44類「医業,医療情報の提供,訪問診療,健康診断,調剤,医療及び健康に関する情報の提供」と同一又は類似の役務である。
(5)小括
以上より、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定役務も引用商標に係る指定役務と類似の役務であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、本願商標の構成のうちの「東京TMSクリニック」部分は、出所識別力が生じない。すなわち、「東京」は日本の首都を示すものであり、「TMS」は「TMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)」として知られた治療方法であって、「クリニック」も単に指定役務の提供場所の意味にすぎず、本願商標の指定役務において識別力はない旨を主張する。
しかしながら、「東京」、「TMS」、「クリニック」の各文字が、上記の意味を有する語であることをもって、本願商標の構成中「東京TMSクリニック」の文字部分が、本願商標の指定役務との関係において、直ちに自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないということはできず、また、上記1(1)のとおり、医療業界において、「クリニック」の文字は、「○○クリニック」のように、前の語と組み合わされて使用されることにより、構成文字全体として特定のクリニック(診療所)の名称を表したものと認識し、把握されることが多いことからすれば、当該業界における取引者、需要者は、これを自他役務の識別標識として認識し得るものである。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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