2022-015418
制御可能な外部デバイスを管理するためのユーザインタフェース
- 審判番号
- 2022-015418
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2020-047952外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年09月28日
- 審決日
- 2023年06月13日
- 公報発行日
- 2023年07月28日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】アップル インコーポレイテッド
- 【請求人代理人】弁理士法人大塚国際特許事務所
- 分類
- P18 .121-WY (G06F) / P18 .537-WY (G06F)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第36条第6項第2号
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 24項目
第1 手続の経緯
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本願は、2017年(平成29年)5月31日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2016年6月12日、米国、2016年8月9日、デンマーク、2016年8月9日、デンマーク、2016年8月9日、デンマーク、2016年8月9日、デンマーク、2017年2月8日、米国、2016年8月9日、デンマーク)を国際出願日とする特願2018-562659号の一部を令和2年3月18日に新たな特許出願としたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
第2 原査定の概要
原査定(令和4年6月27日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
本願請求項1、4、6、8-9に係る発明は、以下の引用文献1に記載された発明に基づいて、本願請求項2に係る発明は、以下の引用文献1-3に記載された発明に基づいて、本願請求項3に係る発明は、以下の引用文献1、4に記載された発明に基づいて、本願請求項5に係る発明は、以下の引用文献1、5に記載された発明に基づいて、本願請求項7に係る発明は、以下の引用文献1、6に記載された発明に基づいて、その発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
<引用文献等一覧>
1.特開平04-175921号公報
2.特開2013-098613号公報(周知技術を示す文献)
3.特開2015-128043号公報(周知技術を示す文献)
4.特開2016-051661号公報
5.特開2014-186961号公報
6.特開2015-195222号公報
第3 当審拒絶理由の概要
当審が令和5年3月31日付けで通知した拒絶理由(以下「当審拒絶理由」という。)の概要は次のとおりである。
この出願は、特許請求の範囲の記載が下記の点で、特許法第36条第6項第2号に規定する要件を満たしていない。
・請求項1-9
1 請求項1における「自動化基準」が、具体的に何に基づくものであるのか記載されていないため、発明の技術的特徴が明確でない。
2 請求項1における「外部デバイスの指定された状態を示すデータ」が、具体的にどのようなデータであるのか記載されていないため、発明の技術的特徴が明確でない。
第4 本願発明
本願請求項1-8に係る発明(以下、それぞれ「本願発明1」-「本願発明8」という。)は、令和5年5月2日提出の手続補正書により補正された特許請求の範囲の請求項1-8に記載された事項により特定される発明であり、本願発明1は以下のとおりの発明である。
「【請求項1】ディスプレイと、タッチ感知面と、1つ以上のプロセッサと、メモリとを備える電子デバイスにおいて、第1の基準の選択に対応する第1のユーザ入力を検出することと、前記第1のユーザ入力を検出したことに続いて、自動化プロファイルユーザインタフェース画面を表示することであって、前記自動化プロファイルユーザインタフェース画面は、少なくとも前記第1の基準を含む自動化基準を表すデータを含み、前記自動化基準が、時刻に少なくとも部分的に基づく、ことと、続きを表示(全11行)前記自動化プロファイルユーザインタフェース画面上で第2のユーザ入力を検出することと、前記第2のユーザ入力を検出したことに応じて、ロケーションに位置している少なくとも第1の制御可能な外部デバイスの表現を表示することと、前記第1の制御可能な外部デバイスの前記表現の選択に対応する第3のユーザ入力を検出することと、前記第3のユーザ入力を介して選択された前記第1の制御可能な外部デバイスの指定された状態を示すデータであって、当該指定された状態は前記第1の制御可能な外部デバイスの現在の状態である、データと、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準を示すデータとを、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされる時に実施される自動化プロファイルに追加することと、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされたか否かを判定することと、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされたという判定に従って、前記第1の制御可能な外部デバイスを前記指定された状態に設定することを含む、前記自動化プロファイルを実施する命令を送信することと、を含む方法。」
また、本願発明2-6は、本願発明1を減縮した発明である。
さらに、本願発明7は、本願発明1-5を引用する「電子デバイス」の発明であり、実質的に、本願発明1を減縮した発明である。
加えて、本願発明8は、本願発明1-5を引用する「コンピュータ可読記録媒体」の発明であり、実質的に、本願発明1を減縮した発明である。
第5 引用文献、引用発明
1 引用文献1、引用発明
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている(下線は、当審で付した。以下同じ。)。
(1)「まず、本発明による宅内情報盤が用いられるホームオートメーション(HA)システムの例を第4図によって説明する。なお、同図において、1は宅内情報盤、2,2’はホームバス、3は住戸アダプタ、4は電話回線、5は住棟バス、6はカメラ付ドアホン、7は接続線、8は電話機インターフェース、9は電話系端末器、10はサブコントローラ、11はモニタ用カメラ、12はカメラインターフェース、13は制御対象機器、14は制御インターフェース、15は情報コンセント、16はディスプレイ装置、17は透明タッチパネル装置、18はスピーカ、19はマイクロホンである。同図において、宅内情報盤1は宅内の手ごろな場所の壁などに設置されており、宅内に配線されたHAシステム専用のホームバス2′に接続されている。この宅内情報盤1には、後により詳細に説明するように、ディスプレイ装置16やスピーカ18、マイクロホン19が設けられ、玄関口に設けられたカメラ付ドアホン6とともにインターホンとして使用できるようになっている。また、宅内情報盤1には、後述するように、ディスプレイ装置16の画面上に安価な抵抗膜方式、静電容量方式あるいは透明度の高い光学方式などによる透明タッチパネル装置17が設けられ、ディスプレイ装置16の画面上に表示される画像内容に応じて透明タッチパネル装置を操作することにより、宅内情報盤1から電灯、エアコンなどの家電機器やタイマ、ドアの鍵など、各制御対象機器13の制御や状態確認ができるようになっている。」(3ページ左下欄3行-右下欄12行)
(2)「第1図はこの実施例の信号系を示すブロック図であって、20はHBS制御部、21は主制御部、22はメモリ部、23は画像制御部、24はキー入力制御部、25は音声メモリを含む音声制御部であり、第4図に対応する部分には同一符号をつけている。」(4ページ右下欄3-8行)
(3)「制御対象機器13の制御に際しての操作に伴う表面画面の変化を第8図に示す。まず、メニューキー33を操作すると、第7図のように、メニュー画面37が表示される。制御対象機器13の制御のためには、機器制御キー38jが操作され、これにより、部屋選択画面40が表示される。この部屋選択画面40では、操作キー表示部29において、宅内の間取りの平面図に見立ててレイアウトされており、玄関、居間9台所など制御対象機器13が設置されている場所に対しては、夫々に対応して場所を表わす文字が付された枠で表わされる機能キー41が設定されるが、制御対象機器13が設置されていない場所42に対しては、ハツチングが付されて機能キーは設定されていない。」(7ページ左上欄13-右上欄7行)
(4)「部屋選択画面40で居間の機能キー41を操作すると、この居間の機器制御画面43が表示される。この画面43の操作キー表示部29では、この居間の実際の平面図を想定して、各制御対象機器13のこの居間での配置に準じたレイアウトが表示され、各制御対象機器13毎にこれらを絵で表わした機能キー44a、44b、44cが設定される。なお、これら機能キー44a~44cのレイアウトは、居間の立面図に見立てて行なうようにしてもよい。この機器制御画面43での、たとえば居間の照明灯に対する機能キー44aを操作すると、第1図において、主制御部21はこの機能キー44aの操作によるキー入力制御部24の出力を取り込み、制御信号を生成して、HBS制御部20、ホームバス2′などを介し、居間の照明灯に送る。これにより、この照明灯が点灯もしくは消灯する。第8図に戻って、機能キー44a~44cにおいても、制御対象機器13が動作状態にあるか否かに応じて、部屋選択画面40での機能キー41のように、表示方法を異ならせ、制御対象機器13の状態が一目でわかるようにする。」(7ページ左下欄2行-右下欄3行)
(5)「第7図において、5個の機能キー38a、38b、38a、38f、38gは、予め設定されているデータに基づいて直接操作を行なうものである。いま、これらのうちの1つの機能キーである「おでかけ」キー38eを操作した場合の表示画面の変化を第11図に示す。同図において、留守をするとき、メニュー画面37での「おでかけ」キー38eを操作すると、予め設定されているデータに基づいて所定の制御対象機器13が制御され、非動作状態となる。この場合の制御対象機器とは、照明灯、エアコン、テレビジョン受像機など、留守中動作する必要がないものである。これと同時に、宅内情報盤1の動作モードが留守モードに設定されるとともに、メニュー画面37に代って部屋選択画面40′が表示される。これは、タイトルが「おでかけ」となっている以外、第8図における部屋選択画面40と同じである。この部屋選択画面40′でも、第8図での部屋選択画面40のように、各場所の制御対象機器13の状態に応じた表示がなされる。これにより、どの場所で制御対象機器13が動作状態のままにあるか確認できる。さらに、ある場所、たとえば居間の制御対象機器13の状態を確認したい場合には、部屋選択画面40′での居間に対する機能キー41′を操作すればよい、これにより、機器制御画面43′が表示される。この機器制御画面43′も、タイトルが異なるだけで、第8図における機器制御画面43と同じであり、各制御対象機器13に対する機能キーが設定されて制御対象機器13の制御が可能となる。したがって、たとえば留守中でも照明灯を点灯させておきたいときは、機器制御画面43′での対応する機能キーを操作すればよい。」(8ページ左上欄6行-右上欄18行)
(6)「第7図に示すメニュー画面では、「おはよう」機能、「パターン」機能、「音声メモ」機能のタイマ制御を設定可能となっている。「おはよう」機能は起床に際して所望の機器を一斉に制御することが必要な場合に有用であり、タイマによるばかりでなく、第7図の「おはよう」キー38bを操作することにより、作動させることができる。この「おはよう」機能を作動させるためには、たとえば「子供部屋のエアコンをON」、「居間のカーテンを開」などと予め制御を必要とする機器を指定し、夫々の機能の制御内容を設定しておく。このようにしておくと、第7図のメニュー画面37の「おはよう」キー38bを操作することにより、指定された機器が一斉に設定されたように制御される。これと同時に、メニュー画面37に対象となる機器の動作状態を表わす機器制御画面が表示され、各機器の動作状況を確認することができる。」(8ページ右下欄13行-9ページ左上欄11行)
(7)「タイマ設定選択画面47での機能キー50~52のいずれかを操作すると、時間設定画面53に移る。ここでは、タイマ設定選択画面47での毎回部48の「おはよう」キー50を操作したものとし、この場合、時刻や制御内容が既に設定されているものとする。」(10ページ右上欄12-17行)
(8)「時間設定画面53の操作キー表示部29(第5図)には、左部にタイマ設定の内容を表わす文章54が表示されており、右下隅にタイマ設定内容を変更する際に使用する設定消去キー55が設定されている。この文章54は、午前7時になると、毎回「おはよう」キー50の機能が動作することを表わしている。」(10ページ左下欄4-10行)
(9)第1図「
[図:0001399174000001.jpg]
」
(10)第4図「
[図:0001399174000002.jpg]
」
(11)第5図「
[図:0001399174000003.jpg]
」
(12)第6図「
[図:0001399174000004.jpg]
」
(13)第7図「
[図:0001399174000005.jpg]
」
(14)第8図「
[図:0001399174000006.jpg]
」
(15)第11図「
[図:0001399174000007.jpg]
」
(16)第12図「
[図:0001399174000008.jpg]
」
(17)第13図「
[図:0001399174000009.jpg]
」
ここで、引用文献1に記載されている事項について検討する。
(18)上記(1)-(17)の記載から、引用文献1には、「宅内情報盤1における方法」が記載されていると認められる。
(19)上記(1)の「この宅内情報盤1には、後により詳細に説明するように、ディスプレイ装置16やスピーカ18、マイクロホン19が設けられ、玄関口に設けられたカメラ付ドアホン6とともにインターホンとして使用できるようになっている。また、宅内情報盤1には、後述するように、ディスプレイ装置16の画面上に安価な抵抗膜方式、静電容量方式あるいは透明度の高い光学方式などによる透明タッチパネル装置17が設けられ」との記載、上記(2)の「第1図はこの実施例の信号系を示すブロック図であって、20はHBS制御部、21は主制御部、22はメモリ部、23は画像制御部、24はキー入力制御部、25は音声メモリを含む音声制御部であり」との記載及び上記(9)第1図の記載から、引用文献1には、「ディスプレイ装置16と、透明タッチパネル装置17と、主制御部21と、メモリ部22とを備える宅内情報盤1」が記載されていると認められる。
したがって、引用文献1には次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。
「ディスプレイ装置16と、透明タッチパネル装置17と、主制御部21と、メモリ部22とを備える宅内情報盤1において、メニューキー33を操作すると、メニュー画面37が表示され、居間の機器制御画面43が表示され、画面43の操作キー表示部29では、各制御対象機器13のこの居間での配置に準じたレイアウトが表示され、各制御対象機器13毎にこれらを絵で表わした機能キー44a、44b、44cが設定され、続きを表示(全14行)機器制御画面43での、たとえば居間の照明灯に対する機能キー44aを操作すると、主制御部21は機能キー44aの操作によるキー入力制御部24の出力を取り込み、制御信号を生成して、HBS制御部20、ホームバス2′などを介し、居間の照明灯に送り、これにより、照明灯が点灯もしくは消灯し、機能キー44a~44cにおいても、制御対象機器13が動作状態にあるか否かに応じて、表示方法を異ならせ、制御対象機器13の状態が一目でわかるようにし、機器制御画面43′も、タイトルが異なるだけで、機器制御画面43と同じであり、各制御対象機器13に対する機能キーが設定されて制御対象機器13の制御が可能となり、たとえば留守中でも照明灯を点灯させておきたいときは、機器制御画面43′での対応する機能キーを操作すればよく、「おはよう」機能のタイマ制御を設定可能となっており、「おはよう」機能を作動させるためには、たとえば「子供部屋のエアコンをON」、「居間のカーテンを開」などと予め制御を必要とする機器を指定し、夫々の機能の制御内容を設定しておき、メニュー画面37の「おはよう」キー38bを操作することにより、指定された機器が一斉に設定されたように制御され、これと同時に、メニュー画面37に対象となる機器の動作状態を表わす機器制御画面が表示され、各機器の動作状況を確認することができ、タイマ設定選択画面47での機能キー50~52のいずれかを操作すると、時間設定画面53に移り、ここでは、タイマ設定選択画面47での毎回部48の「おはよう」キー50を操作したものとし、この場合、時刻や制御内容が既に設定されているものとし、時間設定画面53の操作キー表示部29には、左部にタイマ設定の内容を表わす文章54が表示されており、文章54は、午前7時になると、毎回「おはよう」キー50の機能が動作することを表わしていることと、を含む方法。」
2 引用文献2
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0027】【表1】[図:0001399174000010.jpg]【0028】表1は、シーン制御ファイル5bの内容の例を示す図である。シーン制御ファイル5bは、機器毎の制御内容を動作シーン毎に記載したファイルである。照明L1、L2、…として、LED照明を用い、エアコンAC1、AC2、…としてエコ運転(省エネ運転)が可能なエアコン装置を用い、テレビT1、T2、…として、デジタル放送受信装置(TV)を用いている(表示輝度、音量が調整できる)。さらに、PCのオンオフ制御が可能である。【0029】表1に示すシーン制御ファイル5bには、食事シーン、映画(鑑賞)シーン、読書シーン、退室シーン、起床シーン、就寝シーン、省エネシーン等がある。それぞれのシーンは、ユーザがそのシーンに対応する動作を行った場合に適した環境を家電により作り出すものであり、それぞれにLED照明の動作、エアコン装置の動作、テレビの動作、PCの動作等がデフォルトとして決められているのが一般的である。」
3 引用文献3
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0054】図2に示すように、シーン情報は、シーン名と、シーンアイコンと、照明機器の設定情報とを含んでいる。1つのシーンに対して、シーン名と、シーンアイコンと、照明機器の設定情報とが対応付けられている。つまり、照明情報管理部150は、シーン毎に、シーン名と、シーンアイコンと、照明機器の設定情報とを対応付けて管理している。」
【図2】「
[図:0001399174000011.jpg]
」
4 引用文献4
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0046】図5Bは、情報テーブル21aに登録された点灯状態情報に従って照明器具12の点灯状態が制御される様子を示すタイムチャートである。携帯端末16が無線通信可能な範囲内に進入すると、照明器具12は、それまでの点灯状態(「任意の明るさ」)から、情報テーブル21aに登録された点灯状態情報が示す点灯状態(「情報テーブルに従った明るさ」)に切り替わる様子が示されている。」
【図5B】「
[図:0001399174000012.jpg]
」
5 引用文献5
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0037】いま、家屋35の居住者50が鍵装置11の解錠を行うものとする。この解錠は解錠検出部12によって検出され、解錠を示す解錠検出結果が統括部21に供給される。制御部23は、制御情報記憶部24から制御情報を読み出し、時計部27からの時間情報を用いて、制御を行う。図3の例では、解錠検出結果の受信直後に、照明器具31を80%調光制御すると共に、エアコン33を起動する。制御部23からの制御信号はインタフェース29に供給され、インタフェース29によって、照明器具31及びエアコン33に電力が供給され、照明器具31が80%調光制御されると共に、エアコン33による空調制御が開始される。」
【図3】「
[図:0001399174000013.jpg]
」
6 引用文献6
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献6には、図面とともに次の事項が記載されている。
「【0095】図11は、ホームコントローラ100の機器制御画面502の表示状態の構成を示す図である。図5に示す基本画面において、ユーザが機器アイコン501を選択したことをタッチパネル制御部102が検知すると、表示制御部103は、選択された機器アイコン501に対応する機器制御画面502をディスプレイ101に表示する。機器制御画面502は、機器200ごとに固有であり、機器200を制御又は状態確認するための制御画面である。例えば、図11においては、エアコンの機器アイコン801がユーザにより選択された例が示されており、エアコンの機器制御画面502を用いてエアコンの温度設定や風向きが制御される。」
【図11】「
[図:0001399174000014.jpg]
」
第6 対比・判断
1 本願発明1について
(1)対比
本願発明1と引用発明とを対比すると、次のことがいえる。
ア 引用発明の「ディスプレイ装置16」、「透明タッチパネル装置17」、「主制御部21」、「メモリ部22」及び「宅内情報盤1」は、それぞれ、本願発明1の「ディスプレイ」、「タッチ感知面」、「プロセッサ」、「メモリ」及び「電子デバイス」に相当する。
したがって、引用発明の「ディスプレイ装置16と、透明タッチパネル装置17と、主制御部21と、メモリ部22とを備える宅内情報盤1」は、本願発明1の「ディスプレイと、タッチ感知面と、1つ以上のプロセッサと、メモリとを備える電子デバイス」と一致する。
イ 引用発明において、「メニューキー33を操作すると、メニュー画面37が表示され」ることから、メニューキー33を操作するという第1のユーザ入力を検出し、メニューキー33を操作するという第1のユーザ入力を検出したことに続いて、メニュー画面37を表示しているといえる。また、引用発明において、「メニュー画面37の「おはよう」キー38bを操作すること」から、メニューキー33を操作するという第1のユーザ入力は、「おはよう」キー38bの選択に対応するものであるといえる。さらに、引用発明において、「「おはよう」機能を作動させるためには、たとえば「子供部屋のエアコンをON」、「居間のカーテンを開」などと予め制御を必要とする機器を指定し、夫々の機能の制御内容を設定しておき」、「メニュー画面37の「おはよう」キー38bを操作することにより、指定された機器が一斉に設定されたように制御され」ることから、「おはよう」機能は、第1の基準であって、自動化基準であり、「おはよう」キー38bを表示するメニュー画面37は、少なくとも「おはよう」機能を表すデータである「おはよう」キー38bを含む自動化プロファイルユーザインタフェース画面であるといえる。加えて、引用発明において、「「おはよう」機能のタイマ制御を設定可能となっており」、「タイマ設定選択画面47での機能キー50~52のいずれかを操作すると、時間設定画面53に移り、ここでは、タイマ設定選択画面47での毎回部48の「おはよう」キー50を操作したものとし、この場合、時刻や制御内容が既に設定されているものとし」、「時間設定画面53の操作キー表示部29には、左部にタイマ設定の内容を表わす文章54が表示されており」、「文章54は、午前7時になると、毎回「おはよう」キー50の機能が動作することを表わしていること」から、「おはよう」機能は、時刻に少なくとも部分的に基づくものといえる。
したがって、引用発明は、本願発明1の「第1の基準の選択に対応する第1のユーザ入力を検出することと」、「前記第1のユーザ入力を検出したことに続いて、自動化プロファイルユーザインタフェース画面を表示することであって、前記自動化プロファイルユーザインタフェース画面は、少なくとも前記第1の基準を含む自動化基準を表すデータを含み、前記自動化基準が、時刻に少なくとも部分的に基づく、こと」を含む構成と一致する。
ウ 引用発明において、「「おはよう」機能を作動させるためには、たとえば「子供部屋のエアコンをON」、「居間のカーテンを開」などと予め制御を必要とする機器を指定し、夫々の機能の制御内容を設定してお、」くことから、引用発明の「機器」は、本願発明1の「ロケーションに位置している少なくとも第1の制御可能な外部デバイス」と一致する。また、引用発明において、「メニュー画面37の「おはよう」キー38bを操作することにより」、「メニュー画面37に対象となる機器の動作状態を表わす機器制御画面が表示され、各機器の動作状況を確認することができ」ることから、メニュー画面37上で「おはよう」キー38bを操作するという第2のユーザ入力を検出し、その「おはよう」キー38bを操作するという第2のユーザ入力を検出したことに応じて、機器の表現を表示しているといえる。
したがって、上記イを踏まえると、引用発明は、本願発明1の「前記自動化プロファイルユーザインタフェース画面上で第2のユーザ入力を検出することと」、「前記第2のユーザ入力を検出したことに応じて、ロケーションに位置している少なくとも第1の制御可能な外部デバイスの表現を表示すること」を含む構成と一致する。
エ 引用発明において、「居間の機器制御画面43が表示され」、「画面43の操作キー表示部29では、各制御対象機器13のこの居間での配置に準じたレイアウトが表示され、各制御対象機器13毎にこれらを絵で表わした機能キー44a、44b、44cが設定され」、「機器制御画面43での、たとえば居間の照明灯に対する機能キー44aを操作すると、主制御部21は機能キー44aの操作によるキー入力制御部24の出力を取り込み、制御信号を生成して、HBS制御部20、ホームバス2′などを介し、居間の照明灯に送り、これにより、照明灯が点灯もしくは消灯し」、「機能キー44a~44cにおいても、制御対象機器13が動作状態にあるか否かに応じて、表示方法を異ならせ、制御対象機器13の状態が一目でわかるようにし」、「機器制御画面43′も、タイトルが異なるだけで、機器制御画面43と同じであり、各制御対象機器13に対する機能キーが設定されて制御対象機器13の制御が可能となり、たとえば留守中でも照明灯を点灯させておきたいときは、機器制御画面43′での対応する機能キーを操作すればよく」、「メニュー画面37の「おはよう」キー38bを操作することにより」、「メニュー画面37に対象となる機器の動作状態を表わす機器制御画面が表示され、各機器の動作状況を確認することができ」ることから、機器制御画面での対応する機能キーを操作するという第3のユーザ入力を検出しているといえる。ここで、機器制御画面での対応する機能キーを操作することにより、機器が動作状態にあるか否かに応じて、表示方法を異ならせていることから、機器制御画面での対応する機能キーを操作するという第3のユーザ入力は、機器の表現の選択に対応するものであるといえる。
したがって、上記ウを踏まえると、引用発明は、本願発明1の「前記第1の制御可能な外部デバイスの前記表現の選択に対応する第3のユーザ入力を検出すること」を含む構成と一致する。
オ 引用発明において、「午前7時になると、毎回「おはよう」キー50の機能が動作する」から、現在時刻と設定された午前7時とを比較し、「おはよう」機能の自動化基準が満たされたか否かを判定しているといえる。また、引用発明において、「制御信号を生成して、HBS制御部20、ホームバス2′などを介し、居間の照明灯に送り、これにより、照明灯が点灯もしくは消灯し」、「「おはよう」機能を作動させるためには、たとえば「子供部屋のエアコンをON」、「居間のカーテンを開」などと予め制御を必要とする機器を指定し、夫々の機能の制御内容を設定しておき」、「午前7時になると、毎回「おはよう」キー50の機能が動作する」ことから、「午前7時」という、「おはよう」機能の自動化基準が満たされたという判定に従って、機器を指定された状態に設定することを含む、「おはよう」機能という自動化プロファイルを実施する制御命令を送信しているといえる。
したがって、上記イ-エを踏まえると、引用発明は、本願発明1の「少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされたか否かを判定することと」、「少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされたという判定に従って、前記第1の制御可能な外部デバイスを前記指定された状態に設定することを含む、前記自動化プロファイルを実施する命令を送信すること」を含む構成と一致する。
したがって、本願発明1と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
(一致点)
「ディスプレイと、タッチ感知面と、1つ以上のプロセッサと、メモリとを備える電子デバイスにおいて、第1の基準の選択に対応する第1のユーザ入力を検出することと、前記第1のユーザ入力を検出したことに続いて、自動化プロファイルユーザインタフェース画面を表示することであって、前記自動化プロファイルユーザインタフェース画面は、少なくとも前記第1の基準を含む自動化基準を表すデータを含み、前記自動化基準が、時刻に少なくとも部分的に基づく、ことと、前記自動化プロファイルユーザインタフェース画面上で第2のユーザ入力を検出することと、前記第2のユーザ入力を検出したことに応じて、ロケーションに位置している少なくとも第1の制御可能な外部デバイスの表現を表示することと、前記第1の制御可能な外部デバイスの前記表現の選択に対応する第3のユーザ入力を検出することと、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされたか否かを判定することと、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされたという判定に従って、前記第1の制御可能な外部デバイスを前記指定された状態に設定することを含む、前記自動化プロファイルを実施する命令を送信することと、を含む方法。」
(相違点)
本願発明1では、「前記第3のユーザ入力を介して選択された前記第1の制御可能な外部デバイスの指定された状態を示すデータであって、当該指定された状態は前記第1の制御可能な外部デバイスの現在の状態である、データと、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準を示すデータとを、少なくとも前記第1の基準を含む前記自動化基準が満たされる時に実施される自動化プロファイルに追加すること」を含むのに対し、引用発明では、「「おはよう」機能を作動させるためには、たとえば「子供部屋のエアコンをON」、「居間のカーテンを開」などと予め制御を必要とする機器を指定し、夫々の機能の制御内容を設定しておく」構成を含んではいるが、このような構成について特定されていない点。
(2)相違点についての判断
引用文献2-6には、上記相違点に係る本願発明1の構成について記載も示唆もなく、また、このような構成が本願の優先日前において周知技術であったともいえない。
したがって、当業者といえども、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項から、上記相違点に係る本願発明1の構成を容易に想到することはできない。
よって、本願発明1は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
2 本願発明2-6について
本願発明2-6は、本願発明1と同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
3 本願発明7-8について
本願発明7-8は、本願発明1と実質的に同一の構成を備えるものであるから、本願発明1と同じ理由により、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
第7 原査定についての判断
上記第6のとおり、本願発明1-8は、当業者であっても、引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明できたものとはいえない。
したがって、原査定を維持することはできない。
第8 当審拒絶理由についての判断
1 上記第3の1については、令和5年5月2日にされた手続補正において、請求項1の「少なくとも前記第1の基準を含む自動化基準を表すデータを含む」が「少なくとも前記第1の基準を含む自動化基準を表すデータを含み、前記自動化基準が、時刻に少なくとも部分的に基づく」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
2 上記第3の2については、令和5年5月2日にされた手続補正において、請求項1の「前記第1の制御可能な外部デバイスの指定された状態を示すデータと」が「前記第1の制御可能な外部デバイスの指定された状態を示すデータであって、当該指定された状態は前記第1の制御可能な外部デバイスの現在の状態である、データ」と補正された結果、この拒絶の理由は解消した。
第9 むすび
以上のとおり、本願発明1-8は、当業者が引用発明及び引用文献2-6に記載された技術的事項に基づいて容易に発明をすることができたものではない。
したがって、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-015418