2022-012816
タティングシャトル
- 審判番号
- 2022-012816
- 法域
- 意匠
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 意願2021-014721外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 登録番号
- 1736307
- 請求日
- 2022年08月16日
- 審決日
- 2022年12月20日
- 公報発行日
- 2023年02月24日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】小林 千絵
- 【請求人代理人】弁理士法人英知国際特許商標事務所
- 分類
- D18 .121-WY (C0-3)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 意匠法3条2項
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 意匠法第3条第2項
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 8項目
第1 手続の経緯
本願は、令和3年(2021年)7月7日の意匠登録出願であって、同年12月21日付けの拒絶理由の通知に対し、令和4年2月14日に意見書が提出されたが、同年5月10日付けで拒絶の査定がなされ、これに対して、同年8月16日に審判の請求がなされたものである。
第2 本願意匠
本願の意匠(以下「本願意匠」という。)は、願書の記載によれば、意匠に係る物品を「タティングシャトル」としたものであって、その形状、模様若しくは色彩又はこれらの結合(以下、形状、模様又は色彩の結合を「形状等」という。)を、願書の記載及び願書に添付した図面に記載されたとおりとし、「実線で表した部分が、意匠登録を受けようとする部分である。一点鎖線は意匠登録を受けようとする部分とその他の部分との境界のみを示す線である。」(以下、この意匠登録を受けようとする部分を「本願部分」という。)としたものである(別紙第1参照)。
第3 原査定における拒絶の理由及び引用した形状等
原査定における拒絶の理由は、本願意匠は、出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者が日本国内又は外国において公然知られ、頒布された刊行物に記載され、又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった形状等又は画像に基づいて容易に意匠の創作をすることができたものと認められるので、意匠法第3条第2項の規定に該当するとしたものであり、引用した形状等は、以下のとおりである。
【意匠1】(別紙第2参照)
以下のウェブサイトに掲載されたタティングシャトルの意匠
情報のアドレスURL:
https://www.amazon.com/Handy-SHH4801-Dreamlit-Shuttle-amatista/dp/B07YYZ25NY
【意匠2】(別紙第3参照)
以下のウェブサイトに掲載されたタティングシャトルの意匠
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第4 当審の判断
本願意匠の意匠法第3条第2項の該当性について、すなわち、本願意匠の出願前にその意匠の属する分野における通常の知識を有する者(以下「当業者」という。)であれば容易に本願意匠の創作をすることができたか否かについて、以下検討し、判断する。
なお、意匠法第3条第2項に記載されている「日本国内又は外国において公然知られ、頒布された刊行物に記載され、又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった形状等」のことを、以下「公知の形状等」という。
1 本願意匠の認定
(1)意匠に係る物品
本願意匠の意匠に係る物品は「タティングシャトル」であり、タティングレースを編むのに使用するシャトルである。
(2)本願部分の用途及び機能、並びに位置、大きさ及び範囲
本願部分は、シャトルの一端に設けたかぎ針部分と、他端の角(つの)部分であり、意匠登録を受けようとする部分が2か所に及ぶものであるが、形状等のまとまりを有する部分を、その他の部分(意匠登録を受けようとする部分以外の部分)としたものであるから、一意匠と認められるものである。
本願部分のうち、かぎ針部分は、モチーフ同士の接続に用いる糸による繋ぎを行うためのもので、本願意匠の全長の約7分の1を占めるものであり、角部分は、糸のほどきを行うためのもので、本願意匠の全長の約5分の1を占めるものである。
(3)本願部分の形状等
かぎ針部分の形状は、先端が丸い丸棒体の先端側約4分の1の部分を鈎状に形成したものであり、鈎状部は、片面を先端方向へ斜面状に切り欠き、平面視で略直角三角形状に切り欠いたものである。
角部分の形状は、先細りして鋭く尖った葉先のような略二等辺三角形状の板状体で、正面視で上方向に反るように緩やかに湾曲させ、先端部の厚みを漸次薄くしたものである。
2 原査定における拒絶の理由に引用した公知の形状等
(1)意匠1
意匠1の意匠に係る物品は「タティングシャトル」であり、かぎ針部分の形状は、棒体の先端側約5分の2の部分を鈎状に形成したものであり、鈎状部は、片面を先端方向へ斜面状に切り欠くとともに、反対側の面を緩やかに湾曲させ、その先の部分を、切り欠いた側へ鋭角に曲げたものである。
(2)意匠2
意匠2の意匠に係る物品は「タティングシャトル」であり、角部分の形状は、先細りして鋭く尖った葉先のような略二等辺三角形状の板状体で、上方向に反るように緩やかに湾曲させ、先端部の厚みを漸次薄くしたものである。
3 本願意匠の創作容易性
手芸用品の分野において、物品の両端に異なる機能を果たす部分を設けたものは、参考意匠1(別紙第4参照)や参考意匠2(別紙第5参照)に見られるように、本願の出願前に存在するものの、タティングシャトルにおいては存在しない。
また、本願部分の角部分の形状については、意匠2の角部分の形状とほぼ同一の形状と認められるものの、本願部分のかぎ針部分の形状については、意匠1のかぎ針部分の形状と同一あるいはほぼ同一の形状とは認められない。
そうすると、タティングシャトルの当業者にとって、物品の両端にかぎ針と角という異なる機能を果たす部分を設ける手法は、ありふれた手法とはいえず、また、本願部分のかぎ針部分の形状は、公知の形状等とはいえないから、本願意匠は、当業者が出願前に公知の形状等に基づいて容易に創作をすることができたものとは認められない。
4 むすび
以上のとおりであって、本願意匠は、意匠法第3条第2項に規定する意匠に該当しないので、原査定における拒絶の理由によって本願を拒絶すべきものとすることはできない。
また、当審において、更に審理した結果、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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