商標拒絶査定不服審判
2022-011488
キリンフーズ、キリン
- 審判番号
- 2022-011488
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-027211
- 請求日
- 2022年07月25日
- 審決日
- 2023年02月06日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】キリンフーズ株式会社
- 【請求人代理人】原 信海
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-WY (W30) / T18 .262-WY (W30) / T18 .263-WY (W30)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-27211拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第30類「ぎょうざ,しゅうまい,中華まんじゅう,ハンバーガー,ホットドッグ,穀物の加工品」を指定商品として、令和3年2月22日に登録出願されたものである。
原審では、令和3年10月8日付けで拒絶理由の通知、同年11月10日付けで意見書の提出、同4年4月25日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年7月25日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下の商標をまとめて「引用商標」という場合がある。)は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4180368号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成8年6月24日
設定登録日:平成10年8月21日
指定商品:第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(2)登録第4486902号の2商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成12年8月1日
設定登録日:平成13年6月29日
指定商品:第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(3)登録第4498171号の2商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
登録出願日:平成12年8月1日
設定登録日:平成13年8月10日
指定商品:第26類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(4)登録第5240430号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成19年6月25日
設定登録日:平成21年6月19日
指定役務:第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務
(5)登録第6041308号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:麒麟(標準文字)
登録出願日:平成27年2月20日
設定登録日:平成30年5月11日
指定商品:第29類、第30類、第32類及び第33類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(6)登録第6200172号商標(以下「引用商標6」という。)
商標の構成:キリン(標準文字)
登録出願日:平成27年12月10日
設定登録日:令和元年11月22日
指定商品及び指定役務:第5類、第7類、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類から第30類、第32類、第33類、第35類から第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(7)登録第6200173号商標(以下「引用商標7」という。)
商標の構成:麒麟(標準文字)
登録出願日:平成27年12月10日
設定登録日:令和元年11月22日
指定商品及び指定役務:第5類、第7類、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類から第30類、第32類、第33類、第35類から第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(8)登録第6200174号商標(以下「引用商標8」という。)
商標の構成:きりん(標準文字)
登録出願日:平成28年11月22日
設定登録日:令和元年11月22日
指定商品及び指定役務:第5類、第7類、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類から第30類、第32類、第33類、第35類から第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
(9)登録第6200176号の1商標(以下「引用商標9」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成29年7月7日
設定登録日:令和元年11月22日
指定商品及び指定役務:第5類、第7類、第9類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類、第25類、第28類から第33類、第35類から第42類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、円輪郭内に、長い2本のひげを生やした長い顔と、四足動物のような体を有する動物を、雲の上を駆けるような構図で描いた図形と、その下に間隔を空けて「キリンフーズ」の片仮名を横書きしてなるところ、その図形部分と文字部分は、段を異にし、間隔を空けて配置されているから、視覚上分離して認識されるものである。
そして、本願商標の構成中、「キリンフーズ」の文字部分は、「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」などの意味を有する「麒麟」の語に通じる「キリン」の文字と、「食品」の意味を有する「フーズ」の文字(参照:「広辞苑 第7版」岩波書店)を、同じ大きさ及び書体で、字間なく、横一列に表してなるところ、そのまとまりのよい構成に加えて、全体より生じる「キリンフーズ」の称呼も冗長ではないことを鑑みると、構成文字全体で、具体的な意味合いを認識させない一連一体の造語を表してなると認識、理解できる。
また、本願商標の構成中、動物の図形部分は、その下の「キリン」の文字部分からの連想も相まって、「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」である「麒麟」をモチーフにした図柄であるとの漠然とした印象を与え得るものの、具体的な観念までは生じない。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「キリンフーズ」の称呼を生じるが、特定の観念を生じない。
(2)引用商標について
ア 引用商標1、引用商標4及び引用商標9は、別掲2のとおり、「KIRIN」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」又は「ウシ目(偶蹄類)キリン科の哺乳類」の意味を有する「麒麟」の語(前掲書参照)にも通じる。
そうすると、これらの引用商標は、その構成文字に相応して、「キリン」の称呼を生じ、「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」などの観念を生じる。
イ 引用商標2は、別掲3のとおり、「麒麟」の漢字を横書きし、引用商標5及び引用商標7は、「麒麟」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字は「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」又は「ウシ目(偶蹄類)キリン科の哺乳類」の意味を有する語(前掲書参照)である。
そうすると、これらの引用商標は、その構成文字に相応して、「キリン」の称呼を生じ、「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」などの観念を生じる。
ウ 引用商標3は、別掲4のとおり、「キリン」の片仮名を横書きし、引用商標6は、「キリン」の文字を標準文字で表し、引用商標8は、「きりん」の文字を標準文字で表してなるところ、これらの文字はいずれも「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」又は「ウシ目(偶蹄類)キリン科の哺乳類」の意味を有する「麒麟」の語(前掲書参照)に通じる。
そうすると、これらの引用商標は、その構成文字に相応して、「キリン」の称呼を生じ、「中国で聖人の出る前に現れるという想像上の動物」などの観念を生じる。
(3)本願商標と引用商標の比較
本願商標と引用商標を比較すると、外観においては、図形部分の有無及び文字種の差違に加えて、構成文字の語尾の「フーズ」の文字の有無の差違から、全体としては異なる語を表してなるため、互いに判別できる。また、称呼においては、いずれも語頭の「キリン」の3音を共通にするものの、語尾の「フーズ」の3音の有無に差違があるから、全体として聴別できる。さらに、観念については、本願商標は特定の観念は生じないから、引用商標から観念が生じるとしても、比較できない。
そうすると、本願商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において判別及び聴別は可能だから、互いに相紛れるおそれはなく、類似する商標とは認められない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標ではないから、その指定商品について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
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