商標拒絶査定不服審判
2022-011376
モバイルホワイトボード、モビールホワイトボード、モービルホワイトボード、モバイルホワイト、モビールホワイト、モービルホワイト、モバイル、モビール、モービル
- 審判番号
- 2022-011376
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-090706
- 請求日
- 2022年07月22日
- 審決日
- 2023年04月11日
- 公報発行日
- 2023年06月30日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】コクヨ株式会社
- 【請求人代理人】窪田 英一郎
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .13 -Z (W16)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号、特許法第150条
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021-90706拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、「Mobile White Board」の欧文字と「モバイルホワイトボード」の片仮名を二段に横書きしてなり、第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和3年7月20日に登録出願されたものである。
原審では、令和4年1月6日付けで拒絶理由の通知、同年3月9日受付で意見書及び手続補正書の提出、同年4月18日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年7月22日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
本願商標の指定商品は、原審における上記の手続補正書により、第16類「ホワイトボード」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由
本願商標は、上段に「Mobile White Board」の文字、下段に「モバイルホワイトボード」の文字を、それぞれ普通に用いられる方法で上下二段に書してなるところ、構成中の「Mobile」及び「モバイル」の文字は、「移動性・携帯性・機動性などがあることを意味する表現」として広く知られ、「White Board」及び「ホワイトボード」の文字は、「白板」を意味する語として広く知られるから、本願商標は全体として、「移動性・携帯性・機動性があるホワイトボード」ほどの意味合いを容易に理解させる。
そして、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、移動性・携帯性・機動性があるホワイトボードが商品として販売されており、そのような商品の特徴を表すものとして「モバイルホワイトボード」の語が広く用いられている実情がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、当該商品が「移動性・携帯性・機動性があるホワイトボード」であること、すなわち単に商品の品質を表したものとして認識するにすぎない。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本願商標を、「移動性・携帯性・機動性があるホワイトボード」以外の商品に使用した場合には、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審による証拠調べ通知
当審において、本願商標が、その指定商品との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲に掲げる事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条の規定に基づき通知し、請求人の意見を求めた。
4 請求人の意見
(1)「モバイルホワイトボード」の語が使用されるホワイトボードには、以下の2種類の商品が存在する。(ア)人が抱える、あるいはかばんに入れる等して持ち運べることが出来る程度の大きさ・重量に留まる、携帯性を有するホワイトボード、(イ)キャスター等が付いているために移動させることはできるものの、人が抱えたり、あるいはかばんに入れる等して持ち運べる大きさ・重量を超える、携帯性を有しないホワイトボード。
上記(ア)に該当するホワイトボードに関連して「モバイルホワイトボード」の語が使用されている例と、上記(イ)に該当するホワイトボードに関連して「モバイルホワイトボード」の語が使用されている例とでは、いずれか一方の例がもう片方よりも顕著に数が多い、といった関係にはない。
したがって、「モバイルホワイトボード」の語は、2通りの用法を有する語として、取引者、需要者に使用される語である。
(2)上記(ア)に該当するホワイトボードと、上記(イ)に該当するホワイトボードは、「移動させることができる」という点においては共通するものの、携帯性の有無という点において、全く性質が異なる商品であり、用途においても全く性質が異なる商品である。
このように、「モバイルホワイトボード」の語は、性質、用途が全く異なる2種類の商品のいずれとの関連においても使用され得る、一義的な意味合いを有しない語であることから、「モバイルホワイトボード」の語に接した取引者・需要者は、かかる2種類の商品のいずれを指しているのかを認識することができない。
5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
ア 本願商標は、「Mobile White Board」の欧文字と「モバイルホワイトボード」の片仮名を二段に横書きしてなるところ、その片仮名部分は欧文字部分の表音に相当するものである。
そして、本願商標の構成中「Mobile」(モバイル)の文字は「固定されていない。移動式の。」の意味を、「White Board」(ホワイトボード)の文字は「ホワイトボード(文字を書いたり消したりできる白板)」の意味を有する、我が国でも親しまれた外来語(参照:「ジーニアス英和辞典 第5版」大修館書店、「広辞苑 第7版」岩波書店)であるところ、構成文字全体として各語の語義を結合した「移動式のホワイトボード」程度の意味合いを容易に認識、理解できる。
イ また、本願商標の指定商品と関連して、別掲のとおり、「モバイルホワイトボード」と称するものを含む、持ち運べる移動式のホワイトボードが、取引上広く流通している実情がある。
ウ そうすると、本願商標は、その指定商品について使用するときは、「移動式のホワイトボード」であることを認識、理解させるにすぎず、単に商品の品質(種別)を普通に用いられる方法で表示するものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
ア 請求人は、本願商標は、「移動性・携帯性・機動性があるホワイトボード」といった意味合いのほか、「携帯情報端末用のホワイトボード」といった意味合いにも理解され得る語であり、商品の性質、品質等を一義的に理解できない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)アのとおり、構成文字全体として各語の語義を結合した「移動式のホワイトボード」程度の意味合いを容易に認識、理解できる。
また、上記意味合いは、上記(1)イのとおり、「モバイルホワイトボード」と称するものを含む、持ち運べる移動式のホワイトボードが、取引上広く流通している実情にも沿うものであるから、本願商標が、その指定商品に係る需要者をして、請求人主張のような意味合いに理解されるというべき合理的な理由はない。
イ 請求人は、「モバイルホワイトボード」の語が使用されるホワイトボードには、(ア)人が抱える、あるいはかばんに入れる等して持ち運べることが出来る程度の大きさ・重量に留まる、携帯性を有するホワイトボード、(イ)キャスター等が付いているために移動させることはできるものの、人が抱えたり、あるいはかばんに入れる等して持ち運べる大きさ・重量を超える、携帯性を有しないホワイトボードが存在すること、そして、「モバイルホワイトボード」の語に接した取引者、需要者は、これら2種類の商品のいずれを指しているのかを認識することができない旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)アのとおり、「移動式のホワイトボード」程度の意味合いを容易に認識、理解できるところ、請求人主張の商品から当該意味合いが想起され得るものであるから、いずれの商品としても、本願商標の指定商品「ホワイトボード」の品質(種別)を具体的に表すものである。
したがって、本願商標は、上記(1)ウのとおり、その指定商品について、単に商品の品質(種別)を普通に用いられる方法で表示するものである。
ウ 以上のとおり、請求人の主張はいずれも採択できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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