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商標拒絶査定不服審判

2025-010157

キャラヤクタイ、キャラクスリブクロ、キャラ

審判番号
2025-010157
法域
商標
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
商願2024-046028
請求日
2025年06月30日
審決日
2026年07月09日
公報発行日
2026年09月25日
結論
請求不成立
当事者
  • 【請求人】長瀬印刷株式会社
  • 【請求人代理人】椿 豊
審判長/審判官
  • 審判長 大橋 良成
  • 審判官 馬場 秀敏
  • 審判官 林田 悠子
分類
T18 .13 -Z (W16) / T18 .272-Z (W16)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
商標法3条1項3号商標法4条1項16号
条文(本文から自動抽出・参考)
商標法第3条第1項第3号、商標法第4条第1項第16号
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

商願2024-46028拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。

結論

結 論 本件審判の請求は、成り立たない。

理由

理 由 理 由 1 手続の経緯 本願は、令和6年4月30日の出願であって、その手続の経緯は以下のとおりである。 令和6年12月 5日付け:拒絶理由通知 令和7年 2月16日 :意見書、手続補正書の提出 令和7年 3月27日付け:拒絶査定 令和7年 6月30日 :審判請求書の提出 令和8年 3月23日付け:審尋 令和8年 4月27日 :意見書の提出 2 本願商標 本願商標は、「キャラ薬袋」の文字を標準文字で表してなり、第16類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として登録出願され、その後、指定商品は、上記1の手続補正書により、第16類「紙製薬袋」に補正されたものである。 3 原査定の拒絶の理由(要旨) 原査定は、「本願商標は、「キャラ薬袋」の文字を標準文字で表してなるところ、この文字は、「キャラクターの略。」である「キャラ」の語を表す部分と、「薬を入れる袋」などの意味を有する「薬袋」の語を表す部分とからなるものであると容易に認識される。ところで、一般に、何らかのキャラクターの外観や名称、ゆかりの物事などの要素を取り入れたものを指して「キャラ○○」(○○には、そのものの名称・略称が入る。)と称することが行われている。また、本願商標の指定商品を取り扱う業界においては、何らかのキャラクターの外観を印刷することでその要素を取り入れた紙製の薬袋がすでに種々取引されているところ、そのような商品を指して「キャラクター薬袋」「キャラ薬袋」と称している例もある。そうすると、本願商標をその指定商品中、何らかのキャラクターの要素を取り入れた薬袋に使用したとしても、これに接する需要者は、そのような品質の商品であることを表したものとして本願商標を認識するにとどまるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものであるというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、「何らかのキャラクターの要素を取り入れた薬袋」の品質に照応しない指定商品に使用した場合は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、拒絶したものである。 4 当審における審尋 当審において、上記1の審尋により、請求人に対し、別掲1から別掲3のとおりの証拠を示した上で、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨の暫定的見解を示し、相当の期間を指定して、これに対する意見を求めた。 5 審尋に対する請求人の意見 請求人は、令和8年4月27日提出の意見書において、要旨、「実際に、「キャラ薬袋」を商標として現実に使用しているのは、請求人のみであり、他人の使用例は「キャラ薬袋(拡大)」、「キャラクター薬袋」等であるから、これは一般の供給者は「キャラ薬袋」を使わないことの証拠である。」旨を述べた。 6 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号の該当性について 本願商標は、「キャラ薬袋」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「キャラ」の片仮名文字は、「キャラクターの略」を意味する語であり、「薬袋」の文字は、「薬を入れる袋」の意味を有する語である(いずれも岩波書店「広辞苑」第七版)。 そして、「キャラクター」の語には、「性格。人格。個性。キャラ。」、「小説・映画・演劇・漫画などの登場人物。その役柄。」又は「文字。記号。」の意味がある(岩波書店「広辞苑」第七版)ところ、別掲1のとおり、映画、漫画、テレビアニメなどの登場人物の名称や絵柄を用いた各種商品が、「キャラ○○(○○には商品の普通名称等が入る。)」と広く称されている実情があることからすれば、語頭に「キャラ」の文字を配し、それに続く後半に商品の普通名称等を表す文字を配して組み合わせた語においては、「キャラ」の文字は、「小説・映画・演劇・漫画などの登場人物。その役柄。」の意味合いの「キャラクター」の略として一般に認識されるというのが相当である。 さらに、別掲2のとおり、本願の指定商品に関連する分野において、小児科や歯科医院等への通院時の不安を和らげ、薬や治療が苦手な子どもの服薬・治療を励ます等の目的で、親しみやすいキャラクターの名称や絵柄を用いたお薬手帳、診察券、投薬びん、薬瓶下げ札、ご褒美用のシール等が取り扱われている実情があり、本願の指定商品である「紙製薬袋」についても、別掲3のとおり、同様の目的でキャラクターの名称や絵柄が用いられた薬袋が取り扱われており、それらの薬袋が「キャラクター薬袋」又は「キャラ薬袋」と称されている実情がある。 上記の取引の実情等を踏まえると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、「(小説・映画・演劇・漫画などの登場人物である)キャラクターの名称や絵柄を用いた薬袋」であること、すなわち、商品の品質を表示したものとして認識するにとどまるというべきである。 したがって、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、「(小説・映画・演劇・漫画などの登場人物である)キャラクターの名称や絵柄を用いた薬袋」以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同第4条第1項第16号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、「キャラ薬袋」の文字を商標として現実に使用しているのは請求人のみであり、他人の使用例は、「キャラ薬袋(拡大)」、「キャラクター薬袋」等であるから、これは一般の供給者は「キャラ薬袋」を使わないことの証拠である旨を主張する。 しかしながら、出願に係る商標が、その指定商品について商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるというためには、本件審決の時点において、当該商標が当該商品との関係で、商品を表示記述するものとして取引に際し必要適切な表示であり、当該商標の需要者によって当該商品又は役務に使用された場合に、将来を含め、商品の品質等を表示したものと一般に認識されるものであれば足りるものであって、必ずしも当該商標が現実に当該商品に使用されていることを要しないと解される(最高判昭和61年1月23日(昭和60年(行ツ)第68号)、知財高判令和4年5月19日(令和3年(行ケ)第10100号)参照)。 そして、上記(1)で認定した取引の実情を踏まえれば、本願の指定商品の分野において、「キャラ薬袋」の文字に接する取引者、需要者は、「(小説・映画・演劇・漫画などの登場人物である)キャラクターの名称や絵柄を用いた薬袋」であることを容易に認識するというべきであるから、請求人の主張は採用することができない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、これを登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。

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