商標拒絶査定不服審判
2022-008416
ビジョンズスーパーライブビューイング、ビジョンズ、スーパーライブビューイング、ライブビューイング
- 審判番号
- 2022-008416
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-024632
- 請求日
- 2022年06月02日
- 審決日
- 2023年01月12日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社IMAGICA GROUP
- 【請求人代理人】弁理士法人山田特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 矢澤 一幸
- 審判官 小田 昌子
- 審判官 阿曾 裕樹
- 分類
- T18 .261-Z (W41) / T18 .262-Z (W41) / T18 .263-Z (W41)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法4条1項11号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第4条第1項第11号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2021- 24632拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
第1 本願商標及び手続の経緯
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第41類に属する別掲2のとおりの役務を指定役務として、令和3年3月3日に登録出願されたものである。
本願は、令和3年8月6日付けで拒絶理由の通知がされ、同年9月16日に意見書が提出されたが、同4年3月1日付けで拒絶査定がされ、これに対し、同年6月2日に拒絶査定不服審判の請求がなされたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6383042号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、令和2年3月5日に登録出願、第35類「広告業,経営の診断又は経営に関する助言,事業の管理,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,職業のあっせん,書類の複製,広告用具の貸与」及び第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」を指定役務として、同3年4月27日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
第3 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標の要部「VISIONS」と引用商標の要部「visions」とは、四角枠線の有無及びアルファベットの大文字と小文字の差異があるものの、アルファベットの綴りを共通にするものであり、外観上、互いに近似しており、両者は、「ビジョンズ」の称呼及び「未来像、理想像、ビジョン」の観念を共通にするものであるから、本願商標と引用商標とは、外観において近似し、称呼及び観念を共通にする互いに類似する商標であり、本願商標の指定役務には、引用商標の指定役務と同一又は類似するものが含まれるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断したものである。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号の該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、四角枠線が部分的に断線した上下の線(以下「図形部分」という。)に接するように表した「VISIONS」の欧文字(5文字目の「O」には斜め線が表され、デザイン化されている。以下同じ。)を大きく上段に配し、下段に上段の文字とは異なる書体で「SUPER LIVE VIEWING」の文字を極めて小さく表してなるところ、本願商標の構成中の「VISIONS」の欧文字は、高さが揃うように、図形部分内にまとまりよく配置されていることから、図形部分及び「VISIONS」の欧文字(以下「VISIONS」部分という。)は、不可分一体のものとして把握されるものである。
そして、上段の「VISIONS」部分と下段の「SUPER LIVE VIEWING」の欧文字とは、重なることなく配置され、文字の大きさが顕著に異なり、書体の相違もあることから、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないものである。
さらに、本願商標の「VISIONS」部分と「SUPER LIVE VIEWING」の欧文字とは観念上のつながりも見いだせないことから、「VISIONS」部分と「SUPER LIVE VIEWING」の欧文字は、それぞれが独立した出所識別標識としての印象を与える。
そうすると、本願商標は、引用商標との類否を判断するに当たって、本願商標の構成中、顕著に大きく、特徴的なデザインで表された「VISIONS」の欧文字を要部として抽出し、当該文字部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
そして、本願商標の要部である「VISIONS」は、「(未来を)見通す力、先見性、ビジョン」(「ジーニアス英和辞典 第5版」発行者:大修館書店)の意味を有する「vision」の複数形であるから、本願商標は、その構成文字に相応して「ビジョンズ」の称呼を生じ、「(未来を)見通す力、先見性、ビジョン」などの観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲3のとおり、木と思われる図形(以下「木図形部分」という。)及びその右側に灰色で「visions」の欧文字を表してなるところ、木図形部分と「visions」の欧文字とは重なることなく配置されていることからすると、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないものである。
また、引用商標の構成中の木図形部分と「visions」の欧文字とは観念上のつながりも見いだせないことから、木図形部分と「visions」の欧文字は、それぞれが独立した出所識別標識としての印象を与える。
そして、引用商標の構成中の木図形部分は、我が国において特定の事物又は意味合いを表すものとして認識され、親しまれているというべき事情は認められないため、特定の称呼及び観念は生じないものである。
そうすると、引用商標は、本願商標との類否を判断するに当たって、引用商標の構成中、「visions」の欧文字を要部として抽出し、当該文字部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
そして、引用商標の構成中の「visions」は、「(未来を)見通す力、先見性、ビジョン」(前掲書)の意味を有する語であるから、引用商標は、その構成文字に相応して「ビジョンズ」の称呼を生じ、「(未来を)見通す力、先見性、ビジョン」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると、両者は、全体の外観においては、図形部分及び木図形部分の差異を有し、本願商標の要部「VISIONS」部分と引用商標の要部「visions」とは、大文字であるか小文字であるかの差異を有するとしても、いずれも語頭から語尾までの「VISIONS(visions)」の全てのつづりを共通にするものであるから、近似した印象を与えるものである。
次に、本願商標の要部「VISIONS」及び引用商標の要部「visions」から生じる「ビジョンズ」の称呼は同一である。
さらに、本願商標の要部「VISIONS」及び引用商標の要部「visions」から生じる「(未来を)見通す力、先見性、ビジョン」の観念は同一である。
以上のとおり、本願商標と引用商標は、称呼及び観念が同一であり、外観において、近似した印象を与えるものであることから、外観、称呼、観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(4)本願の指定役務と引用商標の指定役務との類否について
本願の指定役務中、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」は、引用商標の指定役務中、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,図書の貸与,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,インターネットを利用して行う映像の提供,映画の上映・制作又は配給,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。)」と同一又は類似の役務である。
(5)小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定役務は、引用商標の指定役務と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標は、「VISIONS」が大きく、その下の「SUPER LIVE VIEWING」が小さく表示されてはいるものの、上下二段の文字が近接し、下段の文字部分を上段の文字部分の中央に揃えてバランス良く配置した構成であるから、不可分一体であって、一連の称呼及び観念を生じる旨主張する。
しかしながら、上記1(1)のとおり、「VISIONS」部分と「SUPER LIVE VIEWING」の欧文字とは、重なることなく配置され、文字の大きさが顕著に異なり、書体の相違もあることから、それぞれが、視覚上、分離して看取、把握され得るものであって、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえず、本願商標の構成全体から生じる「ビジョンズスーパーライブビューイング」の称呼は冗長であり、両文字の観念上のつながりも見いだせないことから、本願商標は、その構成中、顕著に大きく、特徴的なデザインで表された「VISIONS」の欧文字を要部として抽出し、当該文字部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
(2)請求人は、商標が不可分一体であって、一連の称呼が生じるとされた審決例や称呼において同一又は類似であったとしても、外観や観念などの差異を総合して全体的に観察すれば非類似とされた審決例を挙げ、本願商標も同様に取り扱われるべきである旨主張する。
しかしながら、それらの審決例は、その構成、態様及び指定商品又は指定役務等が異なることから、事案を異にするものであり、かつ、具体的事案の判断においては、過去の審決例等に拘束されることなく判断されるべきであるから、これらの事例の存在が上記の判断を左右するものではない。
(3)以上のとおり、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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