2022-007168
情報コード生成システム
- 審判番号
- 2022-007168
- 法域
- 特許
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 特願2018-008391外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年05月13日
- 審決日
- 2023年02月24日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 原査定取消(特許/登録すべき)
- 当事者
- 【請求人】株式会社デンソーウェーブ
- 【請求人代理人】田下 明人
- 分類
- P18 .121-WY (G06K)
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 特許法第29条第2項、特許法第29条
- データ出所
- 審決公報(XML)
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結論
理由
目次 ▾ 24項目
第1 手続の経緯
本願は、平成30年1月22日の出願であって、令和3年5月13日付けで拒絶理由通知がされ、令和3年9月21日に意見書が提出されると同時に手続補正がされたが、令和4年2月8日付けで拒絶査定(原査定)がされ、これに対し、令和4年5月13日に拒絶査定不服審判の請求がされると同時に手続補正がされたものである。
第2 原査定の概要
原査定(令和4年2月8日付け拒絶査定)の概要は次のとおりである。
(進歩性)この出願の下記の請求項に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された下記の刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。
記 (引用文献等については引用文献等一覧参照)
・請求項 1、2
・引用文献等 1-5
・請求項 3
・引用文献等 1-8
引 用 文 献 等 一 覧
1.特開2004-046781号公報
2.より自由にデザインできる「フレーム QR」及びクラウドサービス、さらにアララ社との共同開発アプリ「QR Code Reader“Q”」の提供を開始,月刊自動認識,日本工業出版株式会社,2014年11月10日,第27巻 第13号,P76
3.特開2015-121830号公報
4.特開2005-020727号公報
5.特開2002-111809号公報
6.特開2009-009292号公報
7.特開2009-259187号公報
8.特開2016-004537号公報
第3 本願発明
本願請求項1に係る発明(以下、「本願発明」という。)は、令和4年5月13日付けの手続補正で補正された特許請求の範囲の請求項1に記載された事項により特定される発明であり、以下のとおりのものである。
「【請求項1】複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列してそれぞれ生成される第1情報コードおよび第2情報コードを利用した処理を行う端末と、前記端末と通信可能なサーバとを備える情報コード生成システムであって、前記端末は、前記第1情報コードに記録する記録データと前記第2情報コードに記録する記録データと生成される前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別とを含めた所定の情報を前記サーバに送信して、この送信に応じて前記サーバから前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して前記記録データが記録される前記第1情報コードおよび前記第2情報コードをそれぞれ生成するためのコード生成情報を受信する端末側通信部と、続きを表示(全11行)前記端末側通信部により受信された前記コード生成情報に基づいて前記第1情報コードおよび前記第2情報コードをそれぞれ生成する生成部と、前記生成部により生成された前記第1情報コードおよび前記第2情報コードを所定の位置関係となるように一括して撮像可能に表示する表示部と、を備え、前記サーバは、前記端末から前記所定の情報を受信し、この受信に応じて前記コード生成情報を前記端末に送信するサーバ側通信部と、前記端末から前記所定の情報を受信すると、当該所定の情報に含まれる前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して当該所定の情報に含まれるそれぞれの前記記録データが記録されるように前記第1情報コードおよび前記第2情報コードを生成したときの前記コード領域内でのセルサイズに区分けされた単位領域である前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンとして「0」もしくは「1」となるようにそれぞれ求めた数値を前記サーバ側通信部により送信される前記コード生成情報として設定する設定部と、を備えることを特徴とする情報コード生成システム。」
第4 引用文献、引用発明等
1 引用文献1について
(1)引用文献1記載事項
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原査定の拒絶の理由に引用された引用文献1には、図面とともに次の事項が記載されている。(下線は当審により付与。以下同じ。)
A「【0052】
図1は、この発明の第1実施形態に係る通信システム1の構成を例示するブロック図である。同図に示すように通信システム1は、開発マシン10Aと、プリンタ10Bと、インターネット20と、バーコード発行サーバ30と、移動パケット通信網40と、携帯電話機50とを有している。なお、この通信システム1には、本来、多数の携帯電話機50が収容可能であるが、図面が煩雑になることを防ぐため、図1には1台の携帯電話機50のみを図示している。また、同様の理由により、図1には、それぞれ1台の開発マシン10A、プリンタ10B、ゲートウェイサーバ41および基地局42のみを図示している。
【0053】
開発マシン10Aは、例えば、商品情報、携帯電話機50用の画像データや着信メロディデータなど、携帯電話機50に提供する各種のコンテンツデータを作成するコンピュータである。この開発マシン10Aは、インターネット20を介してバーコード発行サーバ30と通信を行う機能を有している。また、開発マシン10Aは、2次元バーコードを含む各種のデータをプリンタ10Bから印刷することができる。
【0054】
バーコード発行センタは、バーコード発行サーバ30を有しており、コンテンツプロバイダに対してバーコード発行サービスを提供している。このバーコード発行サービスとは、バーコード発行サーバ30が、コンテンツプロバイダの開発マシン10Aから受信したコンテンツデータを携帯電話機50が光学的に読み取り可能な2次元バーコードに変換し、当該2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aに返信するサービスである。また、バーコード発行サーバ30は、2次元バコードの発行料金を算出する機能や、2次元バーコードの発行料金に関する請求書を作成する機能などを有している。」
B 「【0071】[A-2.第1実施形態の動作]次に、本実施形態の動作について説明する。なお、以下に説明する本実施形態の動作では、図5に示す料理のレシピや作り方を示したテキストデータ形式のコンテンツデータを、図6に示す2次元バーコードに変換して携帯電話機50に提供する場合について説明する。続きを表示(全23行)【0072】<1.バーコード発行処理1>まず、バーコード発行サーバ30においてCPU306により実行されるバーコード発行処理1の動作について図7を参照して説明する。なお、このバーコード発行処理1が実行される前提として、コンテンツプロバイダは、開発マシン10Aを用いて以下に述べる処理を行なっているものとする。【0073】すなわち、コンテンツプロバイダは、携帯電話機50に提供するコンテンツデータとして、図5に示したテキストデータを開発マシン10Aにおいて作成する。また、コンテンツプロバイダにはバーコード発行サービスに関するサービス内容として、図3に示した料金テーブル309bに関する情報がバーコード発行センタから事前に通知されており、コンテンツプロバイダは、この情報に従ってコンテンツデータの読み取り有効期間を決定する。【0074】そして、コンテンツプロバイダは、作成したコンテンツデータと、このコンテンツデータに関する有効期間情報と、コンテンツプロバイダに関する情報(例えば、会社名、担当者名、住所、電話番号、メールアドレス)と、を開発マシン10Aからバーコード発行サーバ30へ送信する。【0075】図7に示すバーコード発行処理1は、開発マシン10Aからコンテンツデータ、有効期間情報およびコンテンツプロバイダに関する情報をバーコード発行サーバ30が受信した場合に、CPU306により実行される。このバーコード発行処理1が開始されると、まず、CPU306は、開発マシン10Aから受信したコンテンツデータ、有効期間情報およびコンテンツプロバイダに関する情報をバーコード発行管理DB309aに格納する(ステップS101)。また、CPU306は、開発マシン10Aから受信した情報に基づいて、プロバイダIDや有効期間情報など、コンテンツデータの管理情報を設定する(ステップS102)。【0076】次いで、CPU306は、開発マシン10Aから受信したコンテンツデータと、上記ステップS102において設定した管理情報とを記録情報として有する2次元バーコードをバーコード変換デバイス304を用いて生成する(ステップS103)。そして、CPU306は、生成した2次元バーコードの画像データを通信インタフェース301に転送し、当該2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aへ返信する(ステップS104)。【0077】この後、CPU306は、上記ステップS102において管理情報として設定したコンテンツデータの読み取り有効期間に対応する基準料金を料金テーブル309b(図3参照)から読み出して、当該基準料金に基づいて2次元バーコードの発行料金を算出する(ステップS105)。ここで、2次元バーコードの発行料金は、有効期間に対応する基準料金そのものであってもよいし、あるいは、コンテンツプロバイダから2次元バーコードの使用数を申告してもらうようにして、有効期間と使用数とに応じた金額を算出するようにしてもよい。また、2次元バーコードの発行料金は、有効期間や使用数に関係なく一律の金額であってもよい。【0078】次いで、CPU306は、2次元バーコードの発行依頼元となるコンテンツプロバイダの会社名、担当者名、住所など、請求書の発行に必要となる情報をバーコード発行管理DB309aから読み出して、これらの情報と上記ステップS105において算出した2次元バーコードの発行料金とに基づいて請求書データを作成する(ステップS106)。そして、CPU306は、作成した請求書データをプリンタ60へ送出し、2次元バーコードの発行料金に関する請求書を印刷した後(ステップS107)、バーコード発行処理1を終了する。【0079】バーコード発行センタでは、印刷された請求書をコンテンツプロバイダに発送し、2次元バーコードの発行料金をコンテンツプロバイダから徴収する。勿論、請求書は、バーコード発行サーバ30から電子メールなどによってコンテンツプロバイダの開発マシン10Aへ送信される形態であってもよい。このようにバーコード発行センタでは、コンテンツプロバイダからの依頼に応じて発行した2次元バーコードについて、その読み取り有効期間などに応じた発行料金をコンテンツプロバイダから徴収することができる。【0080】なお、以上説明したバーコード発行処理1では、2次元バーコードの発行料金をコンテンツプロバイダが支払っていない段階で、2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aに送信する形態としたが、勿論、コンテンツプロバイダが2次元バーコードの発行料金を支払ったことを確認した後、2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aに送信するようにしてもよい。また、バーコード発行サーバ30は、毎月25日になると、前月25日から今月24日までの期間に発行した各2次元バーコードに関する請求書をまとめて印刷するようにしてもよい。」
C 「【0081】<2.2次元バーコードの提供方法>上述したバーコード発行処理1によりバーコード発行サーバ30から送信された2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aが受信すると、コンテンツプロバイダは、開発マシン10Aを操作して2次元バーコードの画像をプリンタ10Bから印刷する。例えば、図6に示した2次元バーコードは、図5に示した料理のレシピや作り方に関するテキストデータを記録情報として含んでいる。コンテンツプロバイダは、この2次元バーコードを料理本などの書籍やチラシなどに掲載することにより、携帯電話機50のユーザに対して2次元バーコードを提供する。」
D 「【0090】なお、本実施形態では、バーコード発行センタに対して2次元バーコードの発行を依頼する者がコンテンツプロバイダである場合について説明したが、バーコード発行センタに対して2次元バーコードの発行を依頼する者は、一般の個人ユーザであってもよい。【0091】この場合、個人ユーザは、自己の所有するパーソナルコンピュータからインターネット20を介してバーコード発行サーバ30へ2次元バーコードの発行を依頼する。また、バーコード発行サーバ30から送信されてくる2次元バーコードの画像データをパーソナルコンピュータに接続されているプリンタから印刷して使用する。【0092】例えば、個人ユーザの場合、2次元バーコードに変換してもらうデータとして自分の名刺情報(会社名、役職名、氏名、会社住所、電話番号など)をパーソナルコンピュータからバーコード発行サーバ30へ送信し、バーコード発行サーバ30から受信した2次元バーコードの画像をプリンタによりシール用紙に印刷して、自分の名刺に貼り付けて使用することなどができる。【0093】勿論、個人ユーザが、自身の所有する携帯電話機50から2次元バーコードに変換してもらうデータをバーコード発行サーバ30へ送信するとともに、バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示し、当該表示された2次元バーコードの画像を、2次元バーコードの読み取り機能を有する他の携帯電話機50が読み取る形態も考えられる。」
E 「【図1】[図:0001395002000001.jpg]」
(2)引用発明
A 上記(1)Aの段落【0052】には、“開発マシン10Aと、プリンタ10Bと、インターネット20と、バーコード発行サーバ30と、移動パケット通信網40と、携帯電話機50とを有する通信システム1”が記載されている。
B 上記(1)Aの段落【0053】には、“開発マシン10Aは、商品情報、携帯電話機50用の画像データや着信メロディデータなど、携帯電話機50に提供する各種のコンテンツデータを作成するコンピュータであって、この開発マシン10Aは、インターネット20を介してバーコード発行サーバ30と通信を行う機能を有し、また、開発マシン10Aは、2次元バーコードを含む各種のデータをプリンタ10Bから印刷することができるものであ”ることが記載されている。
C 上記(1)Aの段落【0054】には、“バーコード発行センタは、バーコード発行サーバ30を有しており、コンテンツプロバイダに対してバーコード発行サービスを提供し、このバーコード発行サービスとは、バーコード発行サーバ30が、コンテンツプロバイダの開発マシン10Aから受信したコンテンツデータを携帯電話機50が光学的に読み取り可能な2次元バーコードに変換し、当該2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aに返信するサービスであ”ることが記載されている。
D 上記(1)Dの段落【0093】には、“個人ユーザが、自身の所有する携帯電話機50から2次元バーコードに変換してもらうデータをバーコード発行サーバ30へ送信するとともに、バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示し、当該表示された2次元バーコードの画像を、2次元バーコードの読み取り機能を有する他の携帯電話機50が読み取る”ことが記載されている。
E 上記AないしDの記載内容からすると、引用文献1には、次の発明(以下、「引用発明」という。)が記載されているものと認められる
「開発マシン10Aと、プリンタ10Bと、インターネット20と、バーコード発行サーバ30と、移動パケット通信網40と、携帯電話機50とを有する通信システム1において、開発マシン10Aは、商品情報、携帯電話機50用の画像データや着信メロディデータなど、携帯電話機50に提供する各種のコンテンツデータを作成するコンピュータであって、この開発マシン10Aは、インターネット20を介してバーコード発行サーバ30と通信を行う機能を有し、また、開発マシン10Aは、2次元バーコードを含む各種のデータをプリンタ10Bから印刷することができるものであって、バーコード発行センタは、バーコード発行サーバ30を有しており、コンテンツプロバイダに対してバーコード発行サービスを提供し、このバーコード発行サービスとは、バーコード発行サーバ30が、コンテンツプロバイダの開発マシン10Aから受信したコンテンツデータを携帯電話機50が光学的に読み取り可能な2次元バーコードに変換し、当該2次元バーコードの画像データを開発マシン10Aに返信するサービスであって、さらに、個人ユーザが、自身の所有する携帯電話機50から2次元バーコードに変換してもらうデータをバーコード発行サーバ30へ送信するとともに、バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示し、当該表示された2次元バーコードの画像を、2次元バーコードの読み取り機能を有する他の携帯電話機50が読み取る、通信システム1。」
2 引用文献2について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献2には、次の事項が記載されている。
A 「■Qプラットフォームの主な特徴(1)SQRC、フレームQRなどの新しいQRコードの生成・配信機能サービス事業者のシステムからのリクエストに基づいて、QRコードだけでなく、「SQRC」や「フレームQR」、「ロゴQ」をサーバ上で生成・配信を行う。クラウド型サービスなので、サーバの増設なく、短期間かつ低コストで導入が可能。」(76頁右欄)
3 引用文献3について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献3には、次の事項が記載されている。
A 「【0062】図8の情報コード生成処理は、情報コード生成装置2によって行われる処理であり、例えば、操作部4での所定操作によって実行される。この処理では、まず、外部からコード化するデータ(解読対象データ)と、属性データと、コード種別データ(情報コード100を生成するか、一般的な二次元コード(例えば一般的なQRコード)を生成するかを特定するデータ)を取得する(S1)。なお、本構成では、制御部3、操作部4が「データ取得部」の一例に相当し、解読対象データ(外部からの入力データ)を取得するように機能する。また、このような例に限らず、例えば、制御部3と通信部7が「データ取得部」として構成され、外部から通信によって入力されるデータを解読対象データとして取得するように機能してもよい。」
4 引用文献4について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献4には、次の事項が記載されている。
A 「【0087】また、上述した実施形態では、符号化方式を1種類のみとしたが、複数種類から使用者が指定できるようにしてもよい。この場合、2次元バーコードには見た目が似ているものがあることから、2次元バーコードの種類を示す画像を指定することができるように画像出力装置1を変形してもよい。」
5 引用文献5について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献5には、関連する図面とともに次の事項が記載されている。
A 「【0026】次いで、CPU2は、誤り訂正符号を付加したビット列の全体のビット数(データ量)を算出し(ステップU4)、算出したビット数に基づいてQRコードのサイズを決定する(ステップU5、図5中(e)参照)。そして、CPU2は、先に誤り訂正符号を付加したビット列をQRコードの配列規則にしたがって先に決定したサイズによって配列し、配列パターンデータを生成する(ステップU6、図5中(f)参照)。【0027】次いで、CPU2は、先に生成した配列パターンデータをマスク処理し(ステップU7、図5中(g)参照)、QRコードの位置を検出するための位置検出用のパターンデータ(切り出しシンボル)を付加し(ステップU8、図5中(h)参照)、位置検出用のパターンデータを付加した配列パターンデータに改行を示す「改行記号」を付加する(ステップU9、図5中(i)参照)。そして、CPU2は、配列パターンデータのデータ「0」を符号「A」として表記し、データ「1」を符号「B」として表記し、「改行記号」を符号「C」として表記することによって、配列パターンデータを送信形式に準じた送信データフォーマットにしたがって表記する(ステップU10、図6中(j)参照)。尚、ここで、符号「A」および符号「B」は、本発明でいう二値化信号に相当する。【0028】そして、CPU2は、以上に説明した処理を行って生成した配列パターンデータをモデム4から携帯電話機15に送信する(ステップT7)。この場合、CPU2は、配列パターンデータとしては、上記したように、データ「0」を示す符号「A」、データ「1」を示す符号「B」および「改行記号」を示す符号「C」の3種類の符号を表記できれば良いことから、図7に示すように、符号「A」をビット「0」およびビット「0」が連続する2ビットで表記し、符号「B」をビット「0」およびビット「1」が連続する2ビットで表記し、符号「C」をビット「1」およびビット「0」が連続する2ビットで表記することによって、配列パターンデータをモデム4から携帯電話機15に送信する。」
B 「【0043】携帯電話機が自動発信する構成に限らず、手動発信する構成であっても良い。情報コードは、QRコード、コード39に限らず、他のものであっても良い。情報コード画像における縦方向および横方向のセルの配列が認識されているような場合には、配列パターンデータに「改行記号」を付加することを省略し、配列パターンデータのデータ量に基づいて縦方向のセル数および横方向のセル数を算出して情報コード画像を表示する構成であっても良く、このような構成によれば、「改行記号」を省略することができる分、配列パターンデータのデータ量を小さくすることが可能となる。」
C 「【図6】[図:0001395002000002.jpg]」
6 引用文献6について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献6には、次の事項が記載されている。
A 「【0048】2次元コード生成部15は、渡された複数のURL情報に基づいて、各URL情報をそれぞれ含む各2次元コード7をそれぞれ生成する。本発明は、この2次元コードの生成手法を限定するものではないため、利用される2次元コードの種類に応じて所定の手法で生成されるようにすればよい。2次元コード生成部15は、生成された2次元コード7を製造システム50へ送る。」
7 引用文献7について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献7には、関連する図面とともに次の事項が記載されている。
A 「【0159】図26は図25(a)のような情報コードを生成する生成処理を例示するフローチャートである。この生成処理は、CPU、メモリ、入力装置などを備えた情報処理装置(例えばコンピュータ)などによって実行されるものであり、当該処理が開始されると、まずS1の二次元コード生成処理が行われる。二次元コード生成処理では、二次元コードを生成する公知の処理を様々に用いることができる。その一例としては、まず入力装置などによって入力された入力データ(コード化すべきデータ)を分析してデータ量の把握等を行い、その後、入力データを符号化し、データコード語を生成する処理を行う。更に、入力データに基づいて誤り訂正コード語を生成する。なお、本実施形態に係る方法では、二次元コードの型番が予め複数種類用意されており、利用者による指示或いは入力されたデータ量などに基づいて型番が選択されるようになっている。従って、上記データコード語を表現するためのデータコードブロックや、誤り訂正コード語を表現する誤り訂正コードブロックは、選択された型番において定められている順序で配置される。【0160】なお、S1の二次元コード生成処理では上記のような生成方法を用いて複数の二次元コードを生成している。複数の二次元コードの生成方法は、入力された一連のデータを複数の二次元コードによって表現する方法(例えば入力された一連のデータを複数に分割し、各分割データについてそれぞれ二次元コードを生成する方法)であってもよく、別々に入力されたデータについてそれぞれ二次元コードを生成する方法であってもよい。なお、S1の処理は、「二次元コード生成ステップ」の一例に相当する。」
B 「【図1】[図:0001395002000003.jpg]」
8 引用文献8について
原査定の拒絶の理由に引用された引用文献8には、関連する図面とともに次の事項が記載されている。
A 「【請求項 6】所定のコード領域の内部に情報を表示する単位となるセルを配列した複数の情報コードを情報コード生成装置によって生成する情報コード生成方法であって、それぞれの前記情報コードにおける前記コード領域の内部に、予め定められた形状の特定パターンが配置される特定パターン領域と、複数種類の前記セルによってデータを記録するデータ記録領域と、言語を特定する画像又は言語を扱う国及び地域の少なくともいずれかを特定する画像を表した画像領域と、を設けた構成で、前記画像領域で表される言語が異なる複数の前記情報コードを生成し、各々の前記情報コードにおける各前記データ記録領域に、各々の前記情報コードの各前記画像領域で特定される言語での言語別情報、又は、各々の前記情報コードの各前記画像領域で特定される言語での表示情報にアクセスするためのアドレス情報、の少なくともいずれかを含む言語関係情報をそれぞれ記録することを特徴とする情報コード生成方法。」
B 「【図10】[図:0001395002000004.jpg]」
第5 対比・判断
1 対比
本願発明と引用発明とを対比する。
ア 引用発明の「2次元バーコード」が、複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列したものであることは明らかであるから、引用発明の「2次元バーコード」と、本願発明の「複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列してそれぞれ生成される第1情報コードおよび第2情報コード」とは、後記の点で相違するものの、“複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列して生成される情報コード”の点では共通する。
また、引用発明の「携帯電話機50」は、「2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示し、当該表示された2次元バーコードの画像を、2次元バーコードの読み取り機能を有する他の携帯電話機50」で読み取らせるものであり、「2次元バーコード」を利用した処理を行っているといえることから、引用発明の「携帯電話機50」と、本願発明の「複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列してそれぞれ生成される第1情報コードおよび第2情報コードを利用した処理を行う端末」とは、後記の点で相違するものの、“複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列して生成される情報コードを利用した処理を行う端末” の点では共通する。
さらに、引用発明は「携帯電話機50から2次元バーコードに変換してもらうデータをバーコード発行サーバ30へ送信する」ものであり、引用発明の「バーコード発行サーバ30」は、「携帯電話機50」と通信可能といえることから、引用発明の「バーコード発行サーバ30」は、本願発明の「前記端末と通信可能なサーバ」に相当する。
そして、引用発明の「通信システム1」は、「携帯電話機50」と「バーコード発行サーバ30」を備えるものであるから、本願発明の「情報コード生成システム」に相当する。
イ 引用発明の「2次元バーコードに変換してもらうデータ」と、本願発明の「前記第1情報コードに記録する記録データと前記第2情報コードに記録する記録データ」とは、後記の点で相違するものの、“情報コードに記録する記録データ”の点では共通する。
また、引用発明の「バーコード発行サーバ30」における「2次元バーコード」への「変換」は、引用発明の「2次元バーコード」の種別に対応するエンコード技術を利用していることは明らかである。
さらに、引用発明は「バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示」するものであって、「バーコード発行サーバ30」から「携帯電話機50」に送信される「変換された2次元バーコードの画像」情報は、2次元バーコードを生成するための画像情報といえる。
そして、引用発明の「携帯電話機50」は、「2次元バーコードに変換してもらうデータをバーコード発行サーバ30へ送信するとともに、バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信」するものであるから、引用発明においては、「携帯電話機50」は、前記情報コードに記録する記録データを含めた所定の情報を前記バーコード発行サーバ30に送信して、この送信に応じて前記バーコード発行サーバ30から前記情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して前記記録データが記録される前記情報コードを生成するための画像情報を受信する携帯電話機50側の通信部を備えているものと認められる。
してみると、「携帯電話機50」側のこの通信部と、本願発明の「端末」の「前記第1情報コードに記録する記録データと前記第2情報コードに記録する記録データと生成される前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別とを含めた所定の情報を前記サーバに送信して、この送信に応じて前記サーバから前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して前記記録データが記録される前記第1情報コードおよび前記第2情報コードをそれぞれ生成するためのコード生成情報を受信する端末側通信部」とは、後記の点で相違するものの、“前記情報コードに記録する記録データを含めた所定の情報を前記サーバに送信して、この送信に応じて前記サーバから前記情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して前記記録データが記録される前記情報コードを生成するためのコード生成情報を受信する端末側通信部”の点では共通する。
ウ 引用発明は「バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示」するものであって、「携帯電話機50」が「表示」を行うためには、上記イの点も踏まえると、引用発明の「携帯電話機50」は、携帯電話機50側の通信部により受信された前記情報コードを生成するための画像情報に基づいて前記情報コードを生成する生成部を備えているものと認められる。
してみると、引用発明の「携帯電話機50」側のこの生成部と、本願発明の「前記端末側通信部により受信された前記コード生成情報に基づいて前記第1情報コードおよび前記第2情報コードをそれぞれ生成する生成部」とは、後記の点で相違するものの、“前記端末側通信部により受信された前記コード生成情報に基づいて前記情報コードを生成する生成部”の点では共通する。
エ 引用発明は「バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信して液晶画面に表示し、当該表示された2次元バーコードの画像を、2次元バーコードの読み取り機能を有する他の携帯電話機50が読み取る」ものであるから、上記イの点も踏まえると、引用発明の「携帯電話機50」の「液晶画面」と、本願発明の「前記生成部により生成された前記第1情報コードおよび前記第2情報コードを所定の位置関係となるように一括して撮像可能に表示する表示部」とは、後記の点で相違するものの、“前記生成部により生成された前記情報コードを所定の位置となるように撮像可能に表示する表示部”の点では共通する。
オ 引用発明は「自身の所有する携帯電話機50から2次元バーコードに変換してもらうデータをバーコード発行サーバ30へ送信するとともに、バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像を自身の携帯電話機50にて受信」するものであるから、上記イの点も踏まえると、引用発明の「バーコード発行サーバ30」は、本願発明の「サーバ」の「前記端末から前記所定の情報を受信し、この受信に応じて前記コード生成情報を前記端末に送信するサーバ側通信部」に相当する構成を備えているものと認められる。
カ さらに、引用発明の「携帯電話機50」に送信される「バーコード発行サーバ30において変換された2次元バーコードの画像」情報が、2次元バーコード領域内でのセルサイズに区分けされた単位領域である前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンの画像情報であることは明らかであり、上記イ、オの点を踏まえると、引用発明の「バーコード発行サーバ30」は、前記携帯電話機50から前記所定の情報を受信すると、前記情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して当該所定の情報に含まれる前記記録データが記録されるように前記情報コードを生成したときの前記コード領域内でのセルサイズに区分けされた単位領域である前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンの画像情報を前記サーバ側通信部により送信される前記コード生成情報として設定する設定部を備えているものと認められる。
してみると、引用発明の「バーコード発行サーバ30」のこの設定部と、本願発明の「サーバ」の「前記端末から前記所定の情報を受信すると、当該所定の情報に含まれる前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して当該所定の情報に含まれるそれぞれの前記記録データが記録されるように前記第1情報コードおよび前記第2情報コードを生成したときの前記コード領域内でのセルサイズに区分けされた単位領域である前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンとして「0」もしくは「1」となるようにそれぞれ求めた数値を前記サーバ側通信部により送信される前記コード生成情報として設定する設定部」とは、後記の点で相違するものの、“前記端末から前記所定の情報を受信すると、情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して当該所定の情報に含まれる前記記録データが記録されるように前記情報コードを生成したときの前記コード領域内でのセルサイズに区分けされた単位領域である前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンの情報を前記サーバ側通信部により送信される前記コード生成情報として設定する設定部”の点では共通する。
したがって、本願発明と引用発明との間には、次の一致点、相違点があるといえる。
〈一致点〉
「複数の明色系セル及び暗色系セルをコード領域内に二次元状に配列してそれぞれ生成される情報コードを利用した処理を行う端末と、前記端末と通信可能なサーバとを備える情報コード生成システムであって、前記端末は、前記情報コードに記録する記録データを含めた所定の情報を前記サーバに送信して、この送信に応じて前記サーバから前記情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して前記記録データが記録される前記情報コードを生成するためのコード生成情報を受信する端末側通信部と、前記端末側通信部により受信された前記コード生成情報に基づいて前記情報コードを生成する生成部と、前記生成部により生成された前記情報コードを所定の位置となるように撮像可能に表示する表示部と、を備え、前記サーバは、前記端末から前記所定の情報を受信し、この受信に応じて前記コード生成情報を前記端末に送信するサーバ側通信部と、前記端末から前記所定の情報を受信すると、情報コードの種別に対応するエンコード技術を利用して当該所定の情報に含まれる前記記録データが記録されるように前記情報コードを生成したときの前記コード領域内でのセルサイズに区分けされた単位領域である前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンの情報を前記サーバ側通信部により送信される前記コード生成情報として設定する設定部と、を備える情報コード生成システム。」
〈相違点1〉
「情報コード」が、本願発明では、「第1情報コードおよび第2情報コード」であり、「記録データ」が「前記第1情報コードに記録する記録データと前記第2情報コードに記録する記録データ」であり、「エンコード技術」が「前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別に対応する」ものであり、「生成部」が「前記第1情報コードおよび前記第2情報コードをそれぞれ生成する」ものであり、さらに、「撮像可能に表示する」ことが「前記第1情報コードおよび前記第2情報コードを所定の位置関係となるように一括して撮像可能に表示する」ことであるのに対して、引用発明では、「情報コード」が「2次元バーコード」であり、「記録データ」が「2次元バーコードに変換してもらうデータ」であり、「エンコード技術」が「2次元バーコード」に対応するものであり、「生成部」が「2次元バーコード」を生成し、「撮像可能に表示する」ことが「2次元バーコードの画像」を表示することである点。
〈相違点2〉
「所定の情報」が、本願発明では、「前記第1情報コードに記録する記録データと前記第2情報コードに記録する記録データと生成される前記第1情報コードおよび前記第2情報コードの種別とを含めた」ものであるのに対して、引用発明では、「2次元バーコードに変換してもらうデータ」のみである点。
〈相違点3〉
「コード生成情報」が、本願発明では、「前記明色系セル及び前記暗色系セルの配列パターンとして「0」もしくは「1」となるようにそれぞれ求めた数値」であるのに対して、引用発明では、明色系セル及び暗色系セルの配列パターンの「画像」情報である点。
2 相違点についての判断
事案に鑑み、上記相違点1、2について先に検討する。
上記「第4 5」の引用文献5には、情報コード(QRコード)そのものを携帯電話機に送信するのではなく、ビット列をQRコードの配列規則に従って配列した配列パターンデータを携帯電話機に送信し、携帯電話機が、受信した配列パターンデータを情報コード画像として表示することが記載されているが、複数のコードを作成することに関しては記載されていない。
また、上記「第4 2、3、4」の引用文献2-4に記載されるように、コード作成時にコード種別や符号化方式を選択可能とすることは周知の技術と認められる。
さらに、上記「第4 6、7、8」の引用文献6-8に記載されるように、複数の情報コードを作成して一括して表示することは周知の技術と認められる。
しかしながら、複数の情報コードを作成する際に、それぞれの情報コードの種別とそれぞれの情報コードの記録データとを含めて情報コードの生成を行うサーバに送信し、それぞれの情報コードの種別に対応したエンコード技術で情報コードを生成することはいずれの文献にも記載されておらず、本願出願前に周知の技術であったとはいえない。
したがって、上記相違点1、2に係る構成が、引用発明、引用文献5に記載の技術事項、及び引用文献2-4、6-8に記載の周知の技術に基づき当業者が容易に構成し得たものであるとはいえない。
以上のとおりであるから、他の相違点について判断するまでもなく、本願発明が引用発明、引用文献5に記載の技術事項、及び引用文献2-4、6-8に記載の周知の技術に基づき当業者が容易に発明できたものであるとはいえない。
第6 原査定について
<特許法29条2項について>
審判請求時の補正により、本願発明は上記第3に示したとおりのものとなっており、当業者であっても、拒絶査定において引用された引用文献1に記載された発明、引用文献5に記載の技術事項、及び引用文献2-4、6-8に記載の周知の技術に基づいて、容易に発明できたものとはいえない。
したがって、原査定の理由を維持することはできない。
第7 むすび
以上のとおり、原査定の理由によっては、本願を拒絶することはできない。
また、他に本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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2022-007168