2022-006075
- 審判番号
- 2022-006075
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2021-049520外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
- 請求日
- 2022年04月22日
- 審決日
- 2022年12月13日
- 公報発行日
- 2023年03月31日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】エンゼルグループ株式会社
- 【請求人代理人】弁理士法人飯島国際商標特許事務所
- 分類
- T18 .13 -Z (W28)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
結論
理由
目次 ▾ 7項目
1 本願商標及び手続の経緯
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本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第28類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、令和3年4月22日に立体商標として登録出願されたものである。
原審では、令和3年8月30日付けで拒絶理由の通知、同年10月20日受付で意見書及び手続補正書の提出、同4年1月17日付けで拒絶査定されたもので、これに対して同年4月22日に本件拒絶査定不服審判が請求されている。
本願商標の指定商品は、原審における上記の手続補正書により、第28類「カードからランク又はスートを含む情報を読み取るための光学装置を内蔵した通信機能を有するカード読取り装置を内蔵してなるバカラ用電子シュー(バカラ用カード専用収納ケース)」と補正された。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
本願商標は、別掲1のとおり、一部が曲がり、また開口していると思われる横長の直方体を基礎とする立体的形状よりなるところ、その指定商品との関係において、「ゲーム用・遊戯用のカードを混ぜたり配ったりする際に使用する用具・器具」の形状を立体的に表したといえるものであって、同種商品の形状として採用し得る立体的形状の範囲を超えているとはいえないから、これを前記商品に使用しても、それに接する取引者、需要者は、その商品の形状を表示したものと認識するにとどまる。
そうすると、本願商標をその指定商品中、前記商品に使用するときは、単に商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示するものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性
本願商標は、別掲1のとおり、箱状の立体的形状からなり、上面をなだらかに傾斜させ、さらに角度を付けて傾斜させた前面には弧状の開口部を有し、上面及び側面に複数のボタン又はランプ状の部品を配したもので、全体として、曲線を多用した輪郭を有する形状からなる。
そして、本願商標の指定商品は、バカラ(トランプゲーム)を行う際のトランプを繰り出すための商品(いわゆるカードシュー)であるところ、例えば別掲2のとおり、一般的なカードシューは、トランプを収納するために横長の箱状の形状であり、トランプを押し出すために前方に向けてなだらかに傾斜し、前方にはトランプを取り出しやすくするための開口部を設けている。また、電子的な機能を有する商品には、その機能を発揮させるために、ランプやボタン、スイッチなどを搭載することは通常行われている。
以上を踏まえると、本願商標の立体的形状は、いずれの特徴も、その指定商品に通常採用されている形状の範囲を超えるものではなく、構成全体として客観的に見れば、機能又は美観に資することを目的として採用されたものと理解でき、また、需要者において、機能又は美観に資することを目的とした形状であると予測し得る範囲内のものであるから、本願商標は、商品等の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張
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ア 請求人は、本願商標は、その構成自体に特異性を有し、自他商品の識別力を有するほどに十分特徴的であって、また、バカラ用電子シューを取り扱う業界において、本願商標と同一又は類似の立体的形状からなる標章は一切存在せず、バカラ用電子シューの立体的形状としてありふれたものではなく、普通一般に使用されているものではないから、同種商品が形状として採用し得る立体的形状の範囲を大きく超えている旨を主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)のとおり、その構成中のいずれの特徴も、その指定商品に通常採用されている立体的形状の範囲を超えるものではなく、構成全体として客観的に見れば、機能又は美観に資することを目的として採用されたものと理解でき、また、需要者において、機能又は美観に資することを目的とした形状であると予測し得る範囲内のものであるから、商品等の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。
イ 請求人は、本願商標の指定商品は我が国において将来的に設置が検討されているカジノで使用される商品であり参入障壁が極めて高いこと、日本のカジノ関係者であれば請求人の商品を知っているから、本願商標について登録を認めても公益上不適切ではないこと、本願商標の使用状況に係る証左は関連事件(不服2015-907、平成28年(行ケ)第10266号)で提出した証拠を援用し、必要があればそれを提出する用意があることを述べ、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当しない旨を主張する。
しかしながら、本願商標の立体的形状のように、商品の機能又は美観に資することを目的とする形状は、同種の商品に関与する者が当該形状を使用することを欲するものであるから、仮に現段階では参入障壁があり、市場参加者が少ないとしても、将来的に市場が拡大する可能性が高いのであればなおさら、当該形状を特定人に独占使用を認めることは、将来的な形状選択を制限することにつながるため、公益上適切ではない。
なお、請求人は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当しない旨を主張している(同条第2項該当性は主張していない。)ところ、同条第1項第3号該当性は、商標の立体的形状などから客観的に認定、評価できる形状の特徴に基づき識別性の有無を判断するものであって、請求人による使用実績や周知性は、その判断に影響するような事実関係ではない。
また、請求人が援用する関連事件は、本願商標とほぼ同一構成の商標について、商標法第3条第1項第3号に該当し、同条第2項の要件を具備しないとして登録適格性を否定したものであり、本件とは事案や争点を共通にするから、既にそこで提出された証拠に基づき再度審理をしても異なる結論に至るとは考えにくく、審理を蒸し返す必要性はない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲(理由中で参照)
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