商標拒絶査定不服審判
2025-013217
ソクエルテイ、ソク
- 審判番号
- 2025-013217
- 法域
- 商標
- 審判種別
- 拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
- 出願番号
- 商願2024-105502
- 請求日
- 2025年08月22日
- 審決日
- 2026年05月25日
- 公報発行日
- 2026年08月28日
- 結論
- 請求不成立
- 当事者
- 【請求人】株式会社三共
- 【請求人代理人】弁理士法人深見特許事務所
- 審判長/審判官
- 審判長 大島 康浩
- 審判官 浜岸 愛
- 審判官 吉沢 恵美子
- 分類
- T18 .13 -Z (W28)
- 根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
- 商標法3条1項3号
- 条文(本文から自動抽出・参考)
- 商標法第3条第1項第3号
- データ出所
- 審決公報(XML)
事件の表示
商願2024-105502拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。
結論
結 論
本件審判の請求は、成り立たない。
理由
理 由
1 手続の経緯
本願は、令和6年10月1日に登録出願されたものであって、その手続の経緯は以下のとおりである。
令和7年 3月 4日付け:拒絶理由通知書
令和7年 4月16日受付:意見書
令和7年 7月10日付け:拒絶査定
令和7年 8月22日 :審判請求書
令和7年11月26日付け:審尋
2 本願商標
本願商標は、「即LT」の文字を標準文字で表してなり、第28類「ぱちんこ器具,ぱちんこ器具の部品及び付属品,スロットマシン,スロットマシンの部品及び付属品,遊戯用器具,遊戯用器具の部品及び付属品」を指定商品として登録出願されたものである。
3 原査定の拒絶の理由の要旨
本願商標は、「即LT」の文字を普通に用いられる方法(標準文字)で表してなるところ、その構成中「LT」の文字は、本願商標の指定商品に関してメディアが提供する情報において、「2024年3月以降の導入機種に搭載可能な、高い出玉機能又は性能」ほどの意味合いを有する「ラッキートリガー(Lucky Trigger)」の省略表記として使用されている実情が認められる。そして同分野では、本願商標の「即LT」の文字が、遊戯用器具のある機種について「ラッシュ(大当たりが連続していくモード)になると、ラッキートリガーが即発動する」ほどの意味合いで使用されている状況がある。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する需要者は、その商品が「ラッシュになると、ラッキートリガーが即発動する」タイプの機種であること、すなわち、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして本願商標を認識する。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
4 当審における審尋
本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、当審の暫定的見解及び職権に基づく証拠調べの結果(別掲1~別掲3)を請求人に通知し、意見を求めた。
5 審尋に対する請求人の回答
請求人は、上記4の審尋に対して、指定した期間内に何ら意見を述べていない。
6 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「即LT」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「即」の文字は、「すぐ」等の意味を有する漢字(「広辞苑第七版」岩波書店参照)であり、「LT」の文字は、別掲1のとおり、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、「特定の条件を満たすと一時的に高い出玉性能を発揮するシステム」を意味するラッキートリガー(Lucky Trigger)の略語として知られているものである。
そして、本願商標の指定商品を取り扱う業界においては、別掲2のとおり、例えば、「即当たり」、「即ヤメ」等、「すぐに○○すること(すぐに○○になること)」を、「即○○」(○○には状態を表す語等が入る。以下同じ。)と称する実情が見受けられ、別掲3のとおり、「即LT」についても「すぐにラッキートリガーが発動する」程の意味合いで使用されている実情がある。
そうすると、本願商標は、全体として「すぐにラッキートリガーが発動する」程の意味合いを認識させるにすぎず、これを本願商標の指定商品に使用するときは、「すぐにラッキートリガーが発動する機種」であること、すなわち、商品の品質(内容)を表したものと認識するにすぎないものであるから、本願商標は、単に商品の品質(内容)を普通に用いられる方法で表示するものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、違和感を覚える語順にて、3文字のコンパクトな文字構成とした本願商標「即LT」は、造語として一般需要者及び取引者に理解される旨、また、本願商標の構成中の「即」の文字が、多義語であるため、「即発動する」の意味を直接的かつ一義的に理解できず、本願商標は出所識別標識として機能する旨を主張する。
また、請求人は、原審が提示した取引の実情(インターネット情報)は、パチスロ遊技場の運営者及び一部のマニアな遊技者層には知られ得るような情報源であるから、一般的なパチンコ・パチスロ遊技者層をも含めた一般需要者及び取引者全体の平均的な認知・知識レベルを基準に、本願商標の自他商品識別力を判断すべきである旨を主張する。
しかしながら、原審及び当審が提示したインターネット情報は、マニア向けの情報に限られるものではなく、誰もがアクセスできるものであり、また、それら証拠から、上記(1)のとおり、本願指定商品を取り扱う業界において、「すぐに○○すること(すぐに○○になること)」を、「即○○」と称する実情が見受けられ、「即LT」についても「すぐにラッキートリガーが発動する」程の意味合いで使用されている実情が認められるから、本願商標をその指定商品に使用するときは、「すぐにラッキートリガーが発動する機種」であること、すなわち、商品の品質(内容)を表したものと認識するにすぎないものと判断するのが相当である。
よって、請求人の主張はいずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審決本文(J-PlatPat)
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