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特許拒絶査定不服審判

2022-003532

エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成物品

審判番号
2022-003532
法域
特許
審判種別
拒絶査定不服審判(拒絶査定不服の審決)
出願番号
特願2019-531415外部サイト(J-PlatPat)へ移動します
請求日
2022年03月08日
審決日
2022年09月14日
公報発行日
2023年03月31日
結論
請求不成立
当事者
審判長/審判官
分類
P18 .121-Z (A24F) / P18 .575-Z (A24F)
根拠条文(結論部分から自動抽出・参考)
特許法29条2項
条文(本文から自動抽出・参考)
特許法第29条第2項、特許法第17条の2第3項、特許法第17条の2第5項第2号、特許法第17条の2第6項
データ出所
審決公報(XML)

事件の表示

特願2019-531415「エアロゾル生成装置及びエアロゾル生成物品」拒絶査定不服審判事件〔2018年 7月12日国際公開、WO2018/127417、令和 2年 5月21日国内公表、特表2020-513743〕について、次のとおり審決する。

結論

結 論
本件審判の請求は、成り立たない。

理由

目次 ▾ 11項目
理 由

第1 手続の経緯

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本願は、2017年12月20日(パリ条約による優先権主張外国庁受理2017年1月5日 (GB)英国)を国際出願日とする出願であって、その手続の主な経緯は以下のとおりである。

令和2年10月2日付けで拒絶理由通知

令和3年1月6日に意見書及び手続補正書の提出

令和3年2月12日付けで拒絶理由通知

令和3年5月11日に意見書及び手続補正書の提出

令和3年6月18日付けで拒絶理由通知(最後)

令和3年9月22日に意見書の提出

令和3年11月2日付けで拒絶査定(以下「原査定」という。;令和3年11月9日送達)

令和4年3月8日に拒絶査定不服審判の請求及びその請求と同時に手続補正書の提出

第2 令和4年3月8日にされた手続補正についての補正の却下の決定

[補正の却下の決定の結論]

令和4年3月8日にされた手続補正(以下「本件補正」という。)を却下する。

[理由]

1 本件補正について(補正の内容)

本件補正は、本件補正前に下記(2)のとおりであった特許請求の範囲の記載を、下記(1)のとおり補正するものである。

(1)本件補正後の特許請求の範囲の記載

本件補正により、特許請求の範囲の記載は、次のとおり補正された。(下線は、補正箇所を示すために請求人が付したものである。)

「 【請求項1】
空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置であって、
当該エアロゾル生成装置は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
続きを表示(全101行)
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むためのウィックと、
使用時に前記流路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記空気入口からの流入空気を加熱するための、前記ウィックの上流側に設けられた加熱要素と、
を備え、
当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
当該エアロゾル生成装置は、通過する前記エアロゾルの流れの特性を使用時に改変するための要素を収容するための、前記チャネル内にて前記ウィックの下流側に設けられた収容部分をさらに備え、前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
本体と、前記本体に取外し可能に接続されるエアロゾル生成物品とを備え、
前記本体が、前記加熱要素を備え、前記エアロゾル生成物品が、前記容器を備える、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記空気入口からの流入空気が使用時に前記加熱要素により加熱される程度を使用者が制御することを可能とするための加熱要素コントローラを備える、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
使用時に生成された前記加熱された空気の流れの、前記ウィックでの温度が100℃~400℃の範囲内又は150℃~300℃の範囲内であるように、前記加熱要素が流入空気を加熱するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
使用時に生成された加熱された空気の流れを取り込むための加熱空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成している、エアロゾル生成装置用のエアロゾル生成物品であって、
当該エアロゾル生成物品は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むための、前記加熱空気入口の下流側に設けられたウィックと、
を備え、
当該エアロゾル生成物品は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
当該エアロゾル生成物品は、使用時に通過する前記エアロゾルの流れの特性を改変するための要素を収容するための、前記チャネル内にて前記ウィックの下流側に設けられた収容部分をさらに備え、前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である、エアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記エアロゾル生成装置に取外し可能に接続できるよう構成されている、請求項5に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
使用時に前記ウィックが、対流のみによって又は実質的に対流のみによって加熱されるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
使用時に前記ウィックが、前記加熱要素により発生された放射から遮断され又は実質的に遮断されるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
使用時に前記加熱された空気の流れを生成するための加熱要素と前記ウィックとの中間に、前記加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために前記流路内に設けられた遮蔽要素を備える、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7と請求項8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記遮蔽要素が、前記流路の断面の第1の部分を横切って延びる第1の要素を備える、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記遮蔽要素が、前記流路の前記断面の第2の部分を横切って延びる、前記第1の要素の下流側に設けられた第2の要素を備え、前記第2の部分の少なくとも一部が前記第1の部分とは相違している、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記第2の部分が、少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分であり、又は少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分を含む、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記遮蔽要素は、前記流路の断面全体を横切って延び、空気が該遮蔽要素を通過することを可能とする一つ以上の孔を備える、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
使用時に生成された前記加熱された空気の流れにさらされる前記ウィックの部分が、当該エアロゾル生成装置の長手方向中心軸線から径方向にオフセットされている、請求項9~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮っている、請求項9~14のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項16】
前記収容部分が、使用時に前記収容部分に収容された香料要素を前記収容部分内に保持するための一つ以上の保持要素を備える、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~15のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項17】
使用時に前記収容部分に収容された前記要素を前記収容部分に対して手動で挿入、取外し及び/又は交換をすることを可能とするように構成されている、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~16のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項18】
前記ウィックが、金属メッシュであり又は金属メッシュを含む、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~17のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項19】
前記空気入口又は加熱空気入口から前記流路への流入空気の流れの制御を可能とするための入口コントローラを備える、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項20】
前記要素が、タバコであり又はタバコを含む、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項21】
使用時に前記ウィックが、対流のみによって又は実質的に対流のみによって加熱されるように構成されている、請求項5又は6に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項22】
使用時に前記ウィックが、前記加熱要素により発生された放射から遮断され又は実質的に遮断されるように構成されている、請求項5、6及び21のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項23】
使用時に前記加熱された空気の流れを生成するための加熱要素と前記ウィックとの中間に、前記加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために前記流路内に設けられた遮蔽要素を備える、請求項5、6、21及び22のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項24】
前記遮蔽要素が、前記流路の断面の第1の部分を横切って延びる第1の要素を備える、請求項23に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項25】
前記遮蔽要素が、前記流路の前記断面の第2の部分を横切って延びる、前記第1の要素の下流側に設けられた第2の要素を備え、前記第2の部分の少なくとも一部が前記第1の部分とは相違している、請求項24に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項26】
前記第2の部分が、少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分であり、又は少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分を含む、請求項25に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項27】
前記遮蔽要素は、前記流路の断面全体を横切って延び、空気が該遮蔽要素を通過することを可能とする一つ以上の孔を備える、請求項23に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項28】
使用時に生成された前記加熱された空気の流れにさらされる前記ウィックの部分が、当該エアロゾル生成物品の長手方向中心軸線から径方向にオフセットされている、請求項23~27のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項29】
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮っている、請求項23~28のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項30】
前記収容部分が、使用時に前記収容部分に収容された香料要素を前記収容部分内に保持するための一つ以上の保持要素を備える、請求項5、6及び21~29のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項31】
使用時に前記収容部分に収容された前記要素を前記収容部分に対して手動で挿入、取外し及び/又は交換をすることを可能とするように構成されている、請求項5、6及び21~30のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項32】
前記ウィックが、金属メッシュであり又は金属メッシュを含む、請求項5、6及び21~31のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項33】
前記空気入口又は加熱空気入口から前記流路への流入空気の流れの制御を可能とするための入口コントローラを備える、請求項5、6及び21~32のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項34】
前記要素が、タバコであり又はタバコを含む、請求項5に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項35】
空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置であって、
当該エアロゾル生成装置は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むためのウィックと、
使用時に前記流路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記空気入口からの流入空気を加熱するための、前記ウィックの上流側に設けられた加熱要素と、
前記加熱要素と前記ウィックとの中間に、前記加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために前記流路内に設けられた遮蔽要素と、
を備え、
当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記流路内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮っている、エアロゾル生成装置。
【請求項36】
使用時に生成された加熱された空気の流れを取り込むための加熱空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成している、エアロゾル生成装置用のエアロゾル生成物品であって、
当該エアロゾル生成物品は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むための、前記加熱空気入口の下流側に設けられたウィックと、
を備え、
当該エアロゾル生成物品は、前記液体を揮発して使用時に前記流路内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
当該エアロゾル生成物品は、使用時に前記加熱された空気の流れを生成する前記エアロゾル生成装置の加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために、前記流路内にて前記ウィックの上流側に設けられた遮蔽要素を備え、
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮るように配置されている、エアロゾル生成物品。」

(2)本件補正前の特許請求の範囲の記載

本件補正前の、令和3年5月11日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の記載は、次のとおりである。

「 【請求項1】
空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置であって、
当該エアロゾル生成装置は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
続きを表示(全109行)
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むためのウィックと、
使用時に前記流路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記空気入口からの流入空気を加熱するための、前記ウィックの上流側に設けられた加熱要素と、
を備え、
当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
当該エアロゾル生成装置は、通過する前記エアロゾルの流れの特性を使用時に改変するための要素を収容するための、前記チャネル内にて前記ウィックの下流側に設けられた収容部分をさらに備える、エアロゾル生成装置。
【請求項2】
本体と、前記本体に取外し可能に接続されるエアロゾル生成物品とを備え、
前記本体が、前記加熱要素を備え、前記エアロゾル生成物品が、前記容器を備える、請求項1に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項3】
前記空気入口からの流入空気が使用時に前記加熱要素により加熱される程度を使用者が制御することを可能とするための加熱要素コントローラを備える、請求項1又は2に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項4】
使用時に生成された前記加熱された空気の流れの、前記ウィックでの温度が100℃~400℃の範囲内又は150℃~300℃の範囲内であるように、前記加熱要素が流入空気を加熱するように構成されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項5】
使用時に生成された加熱された空気の流れを取り込むための加熱空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成している、エアロゾル生成装置用のエアロゾル生成物品であって、
当該エアロゾル生成物品は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むための、前記加熱空気入口の下流側に設けられたウィックと、
を備え、
当該エアロゾル生成物品は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
当該エアロゾル生成物品は、使用時に通過する前記エアロゾルの流れの特性を改変するための要素を収容するための、前記チャネル内にて前記ウィックの下流側に設けられた収容部分をさらに備える、エアロゾル生成物品。
【請求項6】
前記エアロゾル生成装置に取外し可能に接続できるよう構成されている、請求項5に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項7】
使用時に前記ウィックが、対流のみによって又は実質的に対流のみによって加熱されるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項8】
使用時に前記ウィックが、前記加熱要素により発生された放射から遮断され又は実質的に遮断されるように構成されている、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項9】
使用時に前記加熱された空気の流れを生成するための加熱要素と前記ウィックとの中間に、前記加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために前記流路内に設けられた遮蔽要素を備える、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7と請求項8のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項10】
前記遮蔽要素が、前記流路の断面の第1の部分を横切って延びる第1の要素を備える、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項11】
前記遮蔽要素が、前記流路の前記断面の第2の部分を横切って延びる、前記第1の要素の下流側に設けられた第2の要素を備え、前記第2の部分の少なくとも一部が前記第1の部分とは相違している、請求項10に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項12】
前記第2の部分が、少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分であり、又は少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分を含む、請求項11に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項13】
前記遮蔽要素は、前記流路の断面全体を横切って延び、空気が該遮蔽要素を通過することを可能とする一つ以上の孔を備える、請求項9に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項14】
使用時に生成された前記加熱された空気の流れにさらされる前記ウィックの部分が、当該エアロゾル生成装置の長手方向中心軸線から径方向にオフセットされている、請求項9~13のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項15】
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮っている、請求項9~14のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項16】
前記収容部分が、使用時に前記収容部分に収容された香料要素を前記収容部分内に保持するための一つ以上の保持要素を備える、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~15のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項17】
使用時に前記収容部分に収容された前記要素を前記収容部分に対して手動で挿入、取外し及び/又は交換をすることを可能とするように構成されている、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~16のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項18】
前記ウィックが、金属メッシュであり又は金属メッシュを含む、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~17のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項19】
前記空気入口又は加熱空気入口から前記流路への流入空気の流れの制御を可能とするための入口コントローラを備える、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~18のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項20】
前記要素が前記収容部分に収容されている、請求項1~4のいずれか一項若しくは請求項7~19のいずれか一項に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項21】
前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である、請求項20に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項22】
前記要素が、タバコであり又はタバコを含む、請求項20又は21に記載のエアロゾル生成装置。
【請求項23】
使用時に前記ウィックが、対流のみによって又は実質的に対流のみによって加熱されるように構成されている、請求項5又は6に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項24】
使用時に前記ウィックが、前記加熱要素により発生された放射から遮断され又は実質的に遮断されるように構成されている、請求項5、6及び23のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項25】
使用時に前記加熱された空気の流れを生成するための加熱要素と前記ウィックとの中間に、前記加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために前記流路内に設けられた遮蔽要素を備える、請求項5、6、23及び24のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項26】
前記遮蔽要素が、前記流路の断面の第1の部分を横切って延びる第1の要素を備える、請求項25に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項27】
前記遮蔽要素が、前記流路の前記断面の第2の部分を横切って延びる、前記第1の要素の下流側に設けられた第2の要素を備え、前記第2の部分の少なくとも一部が前記第1の部分とは相違している、請求項26に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項28】
前記第2の部分が、少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分であり、又は少なくとも前記第1の要素が横切っていない前記流路の前記断面の部分を含む、請求項27に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項29】
前記遮蔽要素は、前記流路の断面全体を横切って延び、空気が該遮蔽要素を通過することを可能とする一つ以上の孔を備える、請求項25に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項30】
使用時に生成された前記加熱された空気の流れにさらされる前記ウィックの部分が、当該エアロゾル生成物品の長手方向中心軸線から径方向にオフセットされている、請求項25~29のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項31】
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮っている、請求項25~30のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項32】
前記収容部分が、使用時に前記収容部分に収容された香料要素を前記収容部分内に保持するための一つ以上の保持要素を備える、請求項5、6及び23~31のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項33】
使用時に前記収容部分に収容された前記要素を前記収容部分に対して手動で挿入、取外し及び/又は交換をすることを可能とするように構成されている、請求項5、6及び23~32のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項34】
前記ウィックが、金属メッシュであり又は金属メッシュを含む、請求項5、6及び23~33のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項35】
前記空気入口又は加熱空気入口から前記流路への流入空気の流れの制御を可能とするための入口コントローラを備える、請求項5、6及び23~34のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項36】
前記要素が前記収容部分に収容されている、請求項5、6及び23~35のいずれか一項に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項37】
前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である、請求項36に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項38】
前記要素が、タバコであり又はタバコを含む、請求項36又は37に記載のエアロゾル生成物品。
【請求項39】
空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置であって、
当該エアロゾル生成装置は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むためのウィックと、
使用時に前記流路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記空気入口からの流入空気を加熱するための、前記ウィックの上流側に設けられた加熱要素と、
前記加熱要素と前記ウィックとの中間に、前記加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために前記流路内に設けられた遮蔽要素と、
を備え、
当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記流路内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮っている、エアロゾル生成装置。
【請求項40】
使用時に生成された加熱された空気の流れを取り込むための加熱空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成している、エアロゾル生成装置用のエアロゾル生成物品であって、
当該エアロゾル生成物品は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むための、前記加熱空気入口の下流側に設けられたウィックと、
を備え、
当該エアロゾル生成物品は、前記液体を揮発して使用時に前記流路内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており、
当該エアロゾル生成物品は、使用時に前記加熱された空気の流れを生成する前記エアロゾル生成装置の加熱要素から前記ウィックを遮蔽するために、前記流路内にて前記ウィックの上流側に設けられた遮蔽要素を備え、
前記遮蔽要素が、前記加熱要素から前記ウィックへの見通し線を遮るように配置されている、エアロゾル生成物品。」

2 補正の適否

本件補正後の請求項1において、「前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である」との発明特定事項を追加する補正は、本願の願書に最初に添付された明細書、特許請求の範囲又は図面(以下「当初明細書等」という。)における、請求項23、段落【0027】及び段落【0060】~【0064】の記載に基づくものであるから、本件補正は、当初明細書等に記載された事項の範囲内においてするものであって、特許法17条の2第3項に規定する要件を満たすものである。

また、本件補正は、本件補正前の請求項1に記載された、「エアロゾルの流れの特性」について、本件補正後の請求項1において、補正前の請求項21に記載されていた「前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である」との事項を加えることにより、エアロゾルの流れの特性の内容を限定するものであって、補正前の請求項1に記載された発明と補正後の請求項1に記載された発明の産業上の利用分野及び解決しようとする課題が同一であるから、特許法第17条の2第5項第2号の特許請求の範囲の減縮を目的とするものに該当する。

そこで、本件補正後の請求項1に記載される発明(以下「本件補正発明」という。)が同条第6項において準用する同法第126条第7項の規定に適合するか(特許出願の際独立して特許を受けることができるものであるか)について、以下検討する。

<特許法第29条第2項(進歩性)について>

(1)本件補正発明

本件補正発明は、上記1(1)の請求項1に記載した事項により特定されるとおりのものである。

(2)引用文献

ア 引用文献10

(ア)引用文献10の記載

原査定の拒絶の理由で引用された文献であって、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった米国特許出願公開第2016/0324216号明細書(以下「引用文献10」という。)には、次の記載がある。(なお、翻訳文は、関連する特表2018-516551号公報(以下「翻訳文献」という。)を参考にしたものであり、下線は理解の一助として当審において付したものである。)

「[0068] FIG. 1B illustrates a cross-sectional view of the non-combustible smoking device 60 according to an example embodiment. The non-combustible smoking device 60 comprises a replaceable cartridge (or first section) 70 and a reusable fixture (or second section) 72, which are coupled together at a connection 205a/b (e.g., 205a is a male threaded connection on cartridge 70, and 205b is a female threaded connection on reusable fixture 72) or by other convenience such as a snug-fit, detent, clamp and/or clasp. The first section 70 includes an outer tube 6 (or housing) extending in a longitudinal direction and an inner tube 62 coaxially positioned within the outer tube or housing 6. The inner tube 62 defines an outer air passage (or channel) 9. Within the outer air passage 9 and downstream from a heater 14 is a tobacco element 23. The tobacco element 23 may be in a porous aluminum tube or processed/shaped in a porous form.
[0069] The term "tobacco element" may refer to any tobacco plant material including tobacco leaf, tobacco plug, reconstituted tobacco, compressed tobacco rod, shaped, or powder, for example.
[0070] The tobacco element 23 may also be wrapped in tobacco such as a tobacco sheet, a reconstituted tobacco leaf or a cigar wrapper.
[0071] The second section 72 can also include an outer tube 6' (or housing) extending in a longitudinal direction. In an alternative embodiment, the outer tube 6 and 6' can be a single tube housing both the first section 70 and the second section 72 and the entire non-combustible smoking device 60 can be disposable.
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[0072] The non-combustible smoking device 60 can also include a central air passage 20 defined in part by the inner tube 62 and an upstream seal 15. Moreover, the non-combustible smoking device 60 includes a pre-vapor formulation supply reservoir 22. The pre-vapor formulation supply reservoir 22 comprises a pre-vapor formulation material and optionally a pre-vapor formulation storage medium 21 operable to store the pre-vapor formulation material therein.
[0073] In an embodiment, the pre-vapor formulation supply reservoir 22 is contained in an outer annulus between the outer tube 6 and the inner tube 62. The annulus is sealed at an upstream end by the seal 15 and by a pre-vapor formulation gasket 10 at a downstream end so as to prevent leakage of the pre-vapor formulation material from the pre-vapor formulation supply reservoir 22.
[0074] In an embodiment, a heater 14 is also contained in the inner tube 62 downstream of and in spaced apart relation to the portion of central air passage 20 defined by the seal 15. The heater 14 can be in the form of a wire coil, a planar body, a ceramic body, a single wire, a cage of resistive wire or any other suitable form.
[0075] A wick 28 is in communication with the pre-vapor formulation material in the pre-vapor formulation supply reservoir 22 and in communication with the heater 14 such that the wick 28 disposes pre-vapor formulation material in proximate relation to the heater 14. The wick 28 may be constructed of a fibrous and flexible material. The wick 28 may include at least one filament having a capacity to draw a pre-vapor formulation. For example, the wick 28 may comprise a bundle of filaments which may include glass (or ceramic) filaments. In another embodiment, a bundle comprising a group of windings of glass filaments, for example, three of such windings, all which arrangements are capable of drawing pre-vapor formulation via capillary action via interstitial spacing between the filaments.
[0076] A power supply 1 in the second section 72 may be operably connected to the heater 14 (as described below) to apply voltage across the heater 14. The non-combustible smoking device 60 also includes at least one air inlet 44 operable to deliver air to the central air passage 20 and/or other portions of the inner tube 62.
[0077] As shown in FIGS. 1-2B, the non-combustible smoking device 60 further includes a mouth-end insert 8 having at least two off-axis, diverging outlets 24. The mouth-end insert 8 is in fluid communication with the central air passage 20 via the interior of inner tube 62 and a central passage 63, which extends through the gasket 10.
[0078] Moreover, the heater 14 extends in a direction transverse to the longitudinal direction and heats the pre-vapor formulation material to a temperature sufficient to vaporize the pre-vapor formulation material and form a vapor. In other embodiments, the heater 14 may be arranged in another manner such as in the longitudinal direction.
[0079] The vapor then flows into the tobacco element 23 upon an applying a negative pressure on the mouth-end insert 8. The heater 14 may be a set distance from the tobacco element 23 or contacting the tobacco element 23 such that the heater 14 heats the tobacco element 23 during application of a negative pressure. For example, the heater 14 may be ten (10) millimeters or less from the tobacco element 23. The heater 14 may be arranged to produce a temperature of 50 degrees Celsius at the mouth-end insert 8. Moreover, the heater 14 may heat the tobacco element 23 to a temperature between 50 and 200 degrees Celsius and heat the pre-vapor formulation at 400 degrees Celsius.
[0080] The heater 14 warms the tobacco element 23, but does not burn the tobacco. Thus, the warming of the tobacco element 23 may be referred to as non-combustible. Because the section 70 includes the tobacco element 23 and the heater 14, the section 70 may be referred to as a non-combustible smoking element.
<翻訳文;翻訳文献の段落【0036】~【0048】を参照。>
[0068] 図1Bは、例示的な実施形態による、非燃焼型喫煙デバイス60の断面図を示す。非燃焼型喫煙デバイス60は、交換可能なカートリッジ(または第1部分)70および再利用可能な固定具(第2部分)72を備え、これらは、互いに接続部205a/bで連結され(例えば、205aはカートリッジ70における雄ネジ接続部であり、205bは再利用可能な固定具72における雌ネジ接続部である)、または滑り嵌め、戻り止め、クランプおよび/または締め具等の他の都合の良い手段によって連結する。第1部分70は、長手方向に延在する外側チューブ6(またはハウジング)と、外側チューブまたはハウジング6内に同軸に配置される内側チューブ62と、を含む。内側チューブ62は、外側空気通路(またはチャネル)9を画定する。外側空気通路9内で、かつヒータ14の下流側には、タバコエレメント23を配置する。タバコエレメント23は、多孔質アルミニウムチューブに配置され、または多孔質体に処理/成形される。
[0069] 「タバコエレメント」とは、例えば、葉タバコ、タバコプラグ、再生タバコ、圧縮タバコロッド、成形物、または粉末を含む任意のタバコ植物材料を意味する。
[0070] タバコエレメント23は、タバコシート、再生タバコ葉またはシガーラッパー等のタバコに包まれていてもよい。
[0071] 第2部分72は、長手方向に延在する外側チューブ6’(またはハウジング)も含むことができる。代替的な実施形態において、外側チューブ6および6’は、第1部分70および第2部分72と、非燃焼型喫煙デバイス60全体との両者を配置可能な単一のチューブハウジングであってもよい。
[0072] 非燃焼型喫煙デバイス60は、内側チューブ62および上流シール15によって部分的に画定される中央空気通路20も含むことができる。更に、非燃焼型喫煙デバイス60は、プレ気化ガス製剤供給リザーバ22を含む。プレ気化ガス製剤供給リザーバ22は、プレ気化ガス製剤材料と、任意に、プレ気化ガス製剤材料を中に貯蔵するよう操作可能なプレ気化ガス製剤蓄積媒体21と、を含む。
[0073] 一実施形態において、プレ気化ガス製剤供給リザーバ22は、外側チューブ6と内側チューブ62との間の外側環状部内に収容されている。この環状部は、シール15により上流端部で、またプレ気化ガス製剤ガスケット10により下流端部で封止され、プレ気化ガス製剤材料がプレ気化ガス製剤供給リザーバ22から漏洩するのを阻止する。
[0074] 一実施形態において、ヒータ14は、シール15によって画定される中央空気通路20の下流側で、かつ中央空気通路20の部分から離間した、内側チューブ62にも含まれる。ヒータ14は、ワイヤコイル、平面体、セラミック体、単線ワイヤ、抵抗ワイヤのケージの形態または任意のその他の適切な形態とすることができる。
[0075] ウィック28は、プレ気化ガス製剤供給リザーバ22内のプレ気化ガス製剤材料と連通しているとともに、ヒータ14と連通し、ウィック28がプレ気化ガス製剤材料をヒータ14に接近した関係にもたらすようにする。ウィック28は、繊維質で可撓性の材料から構成しうる。このウィック28は、プレ気化ガス製剤を吸引する能力を有する少なくとも1本のフィラメントを含むことができる。例えば、ウィック28は、ガラス(またはセラミック)フィラメントを有し得るフィラメントの束を備えることができる。別の実施形態において、ガラスフィラメントの巻線の群、例えばこのような巻線の3つの群を有する束を備えるようにし、これらの構成の全ては、フィラメント間の隙間を介する毛管作用によりプレ気化ガス製剤を吸引し得るものである。
[0076] 第2部分72内の電源1は、(以下に説明するように)ヒータ14に操作可能に接続されて、電圧をヒータ14に亘って印加する。非燃焼型喫煙デバイス60は、中央空気通路20および/または内側チューブ62の他の部分に空気を送給するように作用し得る少なくとも1つの空気入口44をも有する。
[0077] 図1~2Bに示すように、非燃焼型喫煙デバイス60は更に、少なくとも2つのオフアクシスの、分散用の出口24を有する口挿入端部8を含む。この口挿入端部8は、内側チューブ62の内部と、ガスケット10を貫通する中央通路63とを介して中央空気通路20と流体連結される。
[0078] 更に、ヒータ14は、長手方向に対し交差する方向に延在させ、プレ気化ガス製剤材料を気化させて蒸気を形成するのに充分な温度にこのプレ気化ガス製剤材料を加熱する。他の実施形態では、ヒータ14は、長手方向等の他の向きに配置することができる。
[0079] 続いて、口挿入端部8に負圧を印加すると、蒸気はタバコエレメント23内に流入するヒータ14は、タバコエレメント23から設定された距離に配置されてもよく、または負圧を印加する間にヒータ14がタバコエレメント23を加熱するようにタバコエレメント23に接触してもよい。例えば、ヒータ14は、タバコエレメント23から10mmまたはそれ未満とすることができる。ヒータ14は、口挿入端部8において50℃の温度を生成するように配置することができる。更に、ヒータ14は、タバコエレメント23を50~200℃まで加熱し、プレ気化ガス製剤を400℃で加熱することができる。
[0080] ヒータ14は、タバコエレメント23を温めるが、タバコを燃焼させない。従って、タバコエレメント23の温めを「非燃焼」と称する。部分70がタバコエレメント23およびヒータ14を含む故、部分70を「非燃焼型喫煙エレメント」と称する。」
「[0086] In one embodiment, the heater 14 comprises a wire coil which at least partially surrounds the wick 28. In that embodiment, the wire may be a metal wire and/or the heater coil that extends partially along the length of the wick 28. The heater coil may extend fully or partially around the circumference of the wick 28. In another embodiment, the heater coil is not in contact with the wick 28.
[0087] The heater 14 heats the pre-vapor formulation in the wick 28 by thermal conduction. Alternatively, heat from the heater 14 may be conducted to the pre-vapor formulation by means of a heat conductive element or the heater 14 may transfer heat to the incoming ambient air that is drawn through the non-combustible smoking device 60 during use, which in turn heats the pre-vapor formulation by convection.
<翻訳文;翻訳文献の段落【0054】~【0055】を参照。>
[0086] 一実施形態では、ヒータ14が、ウィック28を少なくとも部分的に包囲しているワイヤコイルを有する。この実施形態では、このワイヤを金属ワイヤとし、および/またはウィック28の長さの一部に沿って延在するヒータコイルとする。ヒータコイルはウィック28の周囲を完全にまたは部分的に囲むように延在させることができる。他の実施形態では、ヒータコイルをウィック28に接触させないようにする。
[0087] ヒータ14は、熱伝導によりウィック28内のプレ気化ガス製剤を加熱する。あるいは、ヒータ14からの熱が熱伝導素子によりプレ気化ガス製剤に伝達し得るようにするか、またはヒータ14が、使用中に非燃焼型喫煙デバイス60を通して吸引される到来外気に熱を伝達し、この外気の対流によりプレ気化ガス製剤を加熱するようにし得る。」
「[0108] In operation, with non-combustible smoking device 60 in an assembled configuration, a negative pressure may be applied on the mouth-end insert 8. This negative pressure may cause an internal pressure drop inside non-combustible smoking device 60 that may cause an inlet air flow to enter device 60 via air inlets 44/44'. The internal pressure drop may also cause an internal pressure drop within section 72 as air is drawn through air inlet 44a (via an air flow path traveling through section 72). The internal pressure drop formed in section 72 may be sensed by sensor 16. The sensor 16 may then operate to close an electrical circuit that includes the power supply 1. In turn, electrical leads carry an electrical current to heater 14 in order to energize the heater 14. The energized heater 14 in turn heats and vaporizes the pre-vapor formulation material that is drawn toward the heater 14 via the wick 28.
[0109] The pre-vapor formulation material is transferred from the pre-vapor formulation supply reservoir 22 and/or pre-vapor formulation storage medium 21 in proximity of the heater 14 by capillary action in the wick 28. In one embodiment, the wick 28 has a first end portion 29 and a second opposite end portion 31 as shown in FIG. 3. The first end portion 29 and the second end portion 31 extend into opposite sides of the pre-vapor formulation storage medium 21 for contact with pre-vapor formulation material contained therein. The heater 14 at least partially surrounds a central portion of the wick 28 such that when the heater 14 is activated, the pre-vapor formulation in the central portion of the wick 28 is vaporized by the heater 14 to vaporize the pre-vapor formulation material and form the vapor. Due to a negative pressure being applied, the vapor flows from the heater 14, through the tobacco element 23 and out of the mouth-end insert 8.
[0110] The vapor may elute tobacco elements into the flow stream. Some thermal reactions may also be present between the vapor and the tobacco element.
<翻訳文;翻訳文献の段落【0076】~【0078】を参照。>
[0108] 組立構成にある非燃焼型喫煙デバイス60を用いる操作において、口挿入端部8に負圧を印加することができる。この負圧は、非燃焼型喫煙デバイス60内における内部圧力の降下を生じさせ、これにより、空気入口44/44’を介してデバイス60に進入する入口空気流を生じさせることができる。内部圧力の降下は、空気が空気入口44aを通じて(部分72を貫通する空気流路を介して)吸引される故、部分72内における内部圧力の降下ももたらす。部分72において形成される内部圧力の降下は、センサ16によって検出することができる。続いて、センサ16は、電源1を含む電子回路を閉鎖するよう動作する。代わりに、ヒータ14にエネルギーを供給するため、電気リード線によりヒータ14に電流を供給する。続いて、エネルギーを供給されたヒータ14は、ウィック28を介してヒータ14に向けて引き込まれたプレ気化ガス製剤材料を加熱し気化する。
[0109] プレ気化ガス製剤材料は、ウィック28の毛管作用によりヒータ14の近辺でプレ気化ガス製剤供給リザーバ22および/またはプレ気化ガス製剤蓄積媒体21から移動する。一実施形態では、図3に示すように、ウィック28は第1端部29および対向する第2端部31を有する。第1端部29および第2端部31は、プレ気化ガス製剤蓄積媒体21の対向側部内に延在してこのプレ気化ガス製剤蓄積媒体内に収容されたプレ気化ガス製剤材料と接触するようにする。また、ヒータ14は少なくとも部分的にウィック28の中央部を包囲し、ヒータ14が起動された際にウィック28の中央部におけるプレ気化ガス製剤がヒータ14により気化されて、プレ気化ガス製剤材料の気化および蒸気の形成を達成するようにする。印加される負圧に応じて、蒸気は、ヒータ14から、タバコエレメント23を通じて、口挿入端部8に流出する。
[0110] 蒸気でタバコエレメントを流れに溶出させることとしてもよい。蒸気とタバコエレメントとの間に幾分かの熱的反応も生じ得る。」
「[0118] In one embodiment, as shown in FIGS. 3-4, the non-combustible smoking device 60 can include an air flow diverter comprising an impervious plug 30 at a downstream end 82 of the central air passage 20 in seal 15. The central air passage 20 is an axially extending central passage in seal 15 and inner tube 62. The seal 15 seals the upstream end of the annulus between the outer and inner tubes 6, 62. The air flow diverter may include at least one radial air channel 32 directing air from the central air passage 20 outward toward the inner tube 62 and into the outer air passage 9 defined between an outer periphery of a downstream end portion of the seal 15 and the inner wall of inner tube 62.
<翻訳文;翻訳文献の段落【0086】を参照。>
[0118] 一実施形態では、図3~図4に示すように、非燃焼型喫煙デバイス60は、シール15内の中央空気通路20の下流端部82に不浸透性のプラグ30を有する気流ダイバータを含むことができる。中央空気通路20は、シール15および内側チューブ62内で軸線方向に延在する中央通路である。シール15は、外側チューブ6と内側チューブ62との間の環状部の上流端部を封止している。気流ダイバータは、空気を中央空気通路20から内側チューブ62に向け、かつシール15の下流端部の外周面と内側チューブ62の内壁との間に規定された外側空気通路9内に指向させる少なくとも1つの径方向空気チャネル32を含むことができる。」
「
[図:0001394865000001.jpg]
[図:0001394865000002.jpg]
」

(イ)上記(ア)の記載から認められる事項

上記(ア)の記載から、次の事項が認められる。

a 上記(ア)の段落[0068]、[0072]、[0074]、[0077]、FIG.1Bの記載によれば、非燃焼型喫煙デバイス60は、空気入口44、44’,44aからシール15によって部分的に確定される中央空気通路20、前記内側チューブ62で確定されるチャネル9、ガスケット10を貫通する中央通路63を介して出口24への流路を形成していることが認められる。

b 上記(ア)の段落[0075]、FIG.1Bの記載(特に、FIG.1Bの記載)によれば、プレ気化ガス製剤材料をプレ気化ガス製剤供給リザーバ22からチャネル9内に吸引するためのウィック28は、チャネル9を横切って延びることが認められる。

c 上記(ア)の段落[0078]、[0079]、[0108]、[0109]、FIG.1B、FIG.3の記載によれば、非燃焼型喫煙デバイス60は、プレ気化ガス製剤材料を揮発して使用時にチャネル9内に蒸気の流れを生成すべく構成されていることが認められる。

d 上記(ア)の段落[0068]、[0069]、FIG.1Bの記載によれば、非燃焼型喫煙デバイス60は、葉タバコ、タバコプラグ、再生タバコ、圧縮タバコロッド、成形物、または粉末を含む任意のタバコ植物材料からなるタバコエレメント23を配置するための配置部分を、チャネル9内にてウィック28の下流側に備えていることが認められる。

(ウ)引用発明

上記(ア)及び(イ)から、本件補正発明に倣って整理すると、引用文献10には、次の発明(以下「引用発明」という。)が記載されていると認められる。

「空気入口44、44’,44aからシール15によって部分的に確定される中央空気通路20、前記内側チューブ62で確定されるチャネル9、ガスケット10を貫通する中央通路63を介して出口24への流路を形成している非燃焼型喫煙デバイス60であって、
当該非燃焼型喫煙デバイス60は、
前記シール15により上流端部で、またガスケット10により下流端部で封止された、外側チューブ6と前記内側チューブ62との間の環状部内に収容されたプレ気化ガス製剤供給リザーバ22であって、プレ気化ガス製剤材料を収容するためのプレ気化ガス製剤供給リザーバ22と、
前記チャネル9を横切って延びるウィック28であって、前記プレ気化ガス製剤材料を前記プレ気化ガス製剤供給リザーバ22から前記チャネル9内に吸引するためのウィック28と、
前記ウィック28に接近した関係に設けられたヒータ14と、
を備え、
当該非燃焼型喫煙デバイス60は、前記プレ気化ガス製剤材料を揮発して使用時に前記チャネル9内に蒸気の流れを生成すべく構成されており、
当該非燃焼型喫煙デバイス60は、葉タバコ、タバコプラグ、再生タバコ、圧縮タバコロッド、成形物、または粉末を含む任意のタバコ植物材料からなるタバコエレメント23を配置するための配置部分を、前記チャネル9内にて前記ウィック28の下流側に備えた、非燃焼型喫煙デバイス60。」

イ 引用文献2

原査定の拒絶の理由で引用された文献であって、本願の優先日前に頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった特表2015-516809号公報(以下「引用文献2」という。)には、次の記載がある。

(ア)引用文献2の記載

「【0003】
多くの電子たばこの設計は、さまざまな成功の度合いで、提案され使用されている。既存の設計ではあるが短い寿命、十分でない噴霧、液滴の異なるサイズによって引き起こされる不均一性の蒸気、及び熱し過ぎた蒸気などの、さまざまな欠点がある。したがって、電子たばこを改良する必要がある。」
「【0012】
ヒーターコイル40は、ヒーターサポート28を貫通して通路38内に配置されてもよい。ヒーター筐体、例えば、セラミック材料は、筐体内に固定される。オプショナルコレクター30は、ヒーターサポート28の後端部に取り付けられてもよく、通路もコレクター30の中心を通って延びる。使用される場合、コレクター30は、Silastic(商標登録)シリコーンエラストマー、又は他の高温不活性シリコンエラストマー若しくはプラスチック材料で作られてもよい。
【0013】
液体貯蔵34の前端部のメッシュ要素又はスクリーン32は、コレクター30の後端部からわずかに間隔を置き、寸法BBは約0.5~2、又は4mm、及び典型的に約1mmである。メッシュ32は、ガラス繊維、又は他の多孔質材料であってもよく、液体ニコチンなどの液体貯蔵の液体を吸い上げることができる。メッシュ32は、約0.1~2mm、0.2~1mm、又は0.3~0.6mm、典型的な4mmの範囲の厚さ又は図2の寸法AAを有してもよい。
続きを表示(全12行)
【0014】
開口部36は、メッシュ32から液体貯蔵34の中心を通って筐体10の後端部の排気口42まで延びる。流路は、1つまたは複数の吸気口18、センサー20の貫通開口、流管22、通路38及び排気口42に通じる開口部36を通って筐体10を通り抜けて形成されてもよい。特に明記しない限り、図面に示す構成要素の位置は重要ではなく、構成要素は、必要又は所望に応じて位置を変えてもよい。
【0015】
さらに、図1及び図2を参照すると、使用例では、利用者は、排気口42で吸入する。センサー20は、吸入を検出し、ヒーターコイル40に電流を供給する。空気は、吸気口18を通って筐体の流路に吸い込まれる。気流は、通路38を通り抜け、ヒーターコイル40によって熱せられる。加熱量は、設計によって異なってもよい。その一例として、通路の出口において200~300℃の空気温度は、ヒーターの電力及びヒーターを通った又は過ぎた空気流特性を調節することによって使用されてもよい。使用される場合、コレクター30は、熱風を集めメッシュ32まで誘導する手助けをしてもよい。また、コレクター30は、メッシュ32から離れてヒーターコイル40及びヒーターサポート28の間に間隔を置くために用いられてもよい。コレクターは、任意にヒーターサポート28の一部となってもよい。
【0016】
メッシュ32は、薄いシート又は層として提供され、十分に開いた構造を有しており、したがって加熱された空気は過剰な流動抵抗がなく通り抜けることができる。メッシュ32は、繊維の表面上に、及び/又は繊維間のすき間に液体を吸い上げ保持でき、また空気を通すことができる緩いガラス繊維、ガラス繊維織物若しくは同様の材料のシート又は層であってもよい。あるいは、耐熱性発泡材料を、メッシュの代わりに用いてもよい。
【0017】
加熱された空気は、メッシュ32を通り抜けて流れる。これはメッシュ中の又はメッシュ上の液体を加熱し、液体を霧化又は気化する。蒸気は、加熱された空気に混入され、利用者に吸入された空気及び蒸気の混合物で、メッシュ32から開口部36及び排気口42を通って流れ続ける。加熱された空気は、メッシュ32及び開口部36を通り抜けるにつれて、かなり冷却することができ、したがって利用者は、例えば25~50℃の快感温度で排気口から空気を吸入する。」
「【0019】
上述の設計では、液体はヒーターコイルに直接接触しない。このことはヒーターコイル40に集まる沈着物及び液体残渣に起因する加熱効率の損失を回避する。ヒーターコイルへの熱衝撃として、ヒーターコイルの寿命を長くすることも可能にし、腐食が低減される。また、液体を低温で蒸発させるので、蒸発は向上する。ヒーターコイル自体は、500℃の範囲内の温度で動作することができる。このことは、液体が蒸発するので、液体の化学変化を引き起こす場合がある。ヒーターコイルと液体の間の接触を避けることによって、及び加熱された空気を使用して液体を蒸発することによって、蒸発中に生じる化学変化を低減することができる。
【0020】
更に、ヒーターコイル40が液体と接触しないので、ヒーターコイルは、銀又はニッケルクロムなどの、耐食性材料でメッキされてもよい。液体によって接触した場合に分解されるであろうこれらの種類の材料の使用は、ヒーターコイルの寿命を延ばす。ヒーターコイルの寿命をはるかに長くすることができるので、ヒーターコイルは、既存の設計には普通にあることだが、使い捨てアイテムではなく、再利用可能な部品として製造することができる。このことは、低コストが可能になる。
【0021】
既存の既知の電子たばこでは、加熱装置又はコイルは、液体を蒸発させ得る前に、最初にニコチン液体を加熱する必要がある。現在の電子たばこは、ヒーターコイル40が液体ではなく空気を加熱するとして、この最初の工程を省略する。したがって、本明細書に記載の新しい設計も、既知の設計と比較してより速い蒸発を達成する。」
「
[図:0001394865000003.jpg]
[図:0001394865000004.jpg]
」

(イ)上記(ア)の記載から認められる事項

上記(ア)の記載から、次の事項が認められる。

a 段落【0014】並びに図1及び2の記載によれば、電子たばこは、吸気口18からセンサー20の貫通開口、流管22、ヒーターサポート28の通路38及び液体貯蔵34の中心を通り、排気口42に通じる開口部36を含む通路を介して前記排気口42への流路を形成していることが認められる。

b 段落【0015】並びに図1及び図2の記載によれば、ヒーターコイル40は、利用者が排気口42で吸入する時に上記aの通路内に加熱された空気の流れを生成するよう吸気口18からの流入空気を加熱するためのものであることが認められる。

c 段落【0012】及び【0013】並びに図1及び図2の記載によれば、ヒーターコイル40は、メッシュ32の上流側に設けられることが認められる。

d 段落【0013】及び【0014】並びに図1及び図2の記載によれば、メッシュ32は、液体貯蔵34の前端部で上記aの通路を横切って延びて液体を液体貯蔵34から前記通路内に吸い上げるものであることが認められる。

e 段落【0015】~【0017】並びに図1及び図2の記載によれば、利用者が排気口42で吸入する時に、液体を霧化又は気化して上記aの通路内に蒸気の流れを生成すべく、ヒーターコイル40によって生成された加熱された空気の流れが、メッシュ32を通過することが認められる。

(ウ)引用文献2の記載事項

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上記(ア)及び(イ)から、引用文献2には、次の事項(以下「引用文献2の記載事項」という。)が記載されていると認められる。

「吸気口18からセンサー20の貫通開口、流管22、ヒーターサポート28の通路38及び液体貯蔵34の中心を通り、排気口42に通じる開口部36を含む通路を介して前記排気口42への流路を形成している電子たばこにおいて、利用者が前記排気口42で吸入する時に前記通路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記吸気口18からの流入空気を加熱するためのヒーターコイル40を、前記液体貯蔵34の前端部で前記通路を横切って延びて液体を前記液体貯蔵34から前記通路内に吸い上げるためのメッシュ32の上流側に設け、前記液体を霧化又は気化して前記利用者が前記排気口42で吸入する時に前記通路内に蒸気の流れを生成すべく、前記利用者が前記排気口42で吸入する時に生成された前記加熱された空気の流れが前記利用者が前記排気口42で吸入する時に前記メッシュ32を通過するように構成すること」

(3)引用発明との対比

本件補正発明と引用発明とを、その機能、構造又は技術的意義を考慮して対比する。

ア 後者の「空気入口44、44’,44a」は、前者の「空気入口」に相当し、以下同様に、「出口24」は「吸引可能媒体出口」に、「流路」は「流路」に、「非燃焼型喫煙デバイス60」は「エアロゾル生成装置」に、「プレ気化ガス製剤供給リザーバ22」は「容器」に、「プレ気化ガス製剤材料」は「液体」に、「ウィック28」は「ウィック」に、「吸引する」は「引き込む」に、「ヒータ14」は「加熱要素」に、「蒸気」は「エアロゾル」に、「配置」は「収容」に、「配置部分」は「収容部分」に、それぞれ相当する。

イ 後者の「シール15によって部分的に確定される中央空気通路20、前記内側チューブ62で確定されるチャネル9、ガスケット10を貫通する中央通路63」は、空気入口44、44’,44aから出口24への空気の通路(すなわちチャネル)を構成しているから、前者の「チャネル」に相当する。

そして、後者の「空気入口44、44’,44aからシール15によって部分的に確定される中央空気通路20、前記内側チューブ62で確定されるチャネル9、ガスケット10を貫通する中央通路63を介して出口24への流路を形成している非燃焼型喫煙デバイス60」は、前者の「空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置」に相当する。

ウ 後者の「前記シール15により上流端部で、またガスケット10により下流端部で封止された、外側チューブ6と前記内側チューブ62との間の環状部内に収容されたプレ気化ガス製剤供給リザーバ22」は、外側チューブ6と前記内側チューブ62との間の環状部内に収容されることで、内側チューブ62で確定されるチャネル9を取り囲むことになるから、前者の「前記チャネルを取り囲む容器」に相当する。

また、後者の「プレ気化ガス製剤材料」は、ヒータ14により加熱されて、気化し蒸気を形成するから(段落[0078]、[0108])、前者の「液体」に相当し、後者の「プレ気化ガス製剤材料を収容するためのプレ気化ガス製剤供給リザーバ22」は、前者の「液体を収容するための容器」に相当する。

エ 後者の「前記チャネル9を横切って延びるウィック28であって、前記プレ気化ガス製剤材料を前記プレ気化ガス製剤供給リザーバ22から前記チャネル9内に吸引するためのウィック28」は、前者の「前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むためのウィック」に相当する。

オ 後者の「前記ウィック28に接近した関係に設けられたヒータ14」は、前者の「使用時に前記流路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記空気入口からの流入空気を加熱するための、前記ウィックの上流側に設けられた加熱要素」に、「所定の位置に設けられた加熱要素」という限りにおいて一致する。

カ 後者の「当該非燃焼型喫煙デバイス60は、前記プレ気化ガス製剤材料を揮発して使用時に前記チャネル9内に蒸気の流れを生成すべく構成されており」は、前者の「当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように構成されており」に、「当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく構成されており」という限りにおいて一致する。

キ 後者の「葉タバコ、タバコプラグ、再生タバコ、圧縮タバコロッド、成形物、または粉末を含む任意のタバコ植物材料からなるタバコエレメント23」は、タバコ植物材料によって、中央空気通路20、チャネル9、中央通路63が構成する空気の通路(チャネル)内を通過する蒸気(エアロゾル)の流れの特性における蒸気(エアロゾル)の官能特性や香味を使用時に改変することは明らかであるから、前者の「通過する前記エアロゾルの流れの特性を使用時に改変するための要素」に相当する。

そして、後者の「当該非燃焼型喫煙デバイス60は、葉タバコ、タバコプラグ、再生タバコ、圧縮タバコロッド、成形物、または粉末を含む任意のタバコ植物材料からなるタバコエレメント23を配置するための配置部分を、前記チャネル9内にて前記ウィック28の下流側に備えた」ことは、前者の「当該エアロゾル生成装置は、通過する前記エアロゾルの流れの特性を使用時に改変するための要素を収容するための、前記チャネル内にて前記ウィックの下流側に設けられた収容部分をさらに備え、前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である」ことに相当する。

以上のことから、本件補正発明と引用発明との一致点及び相違点は、次のとおりである。

[一致点]

「空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置であって、
当該エアロゾル生成装置は、
前記チャネルを取り囲む容器であって、液体を収容するための容器と、
前記チャネルを横切って延びるウィックであって、前記液体を前記容器から前記チャネル内に引き込むためのウィックと、
所定の位置に設けられた加熱要素と、
を備え、
当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく構成されており、
当該エアロゾル生成装置は、通過する前記エアロゾルの流れの特性を使用時に改変するための要素を収容するための、前記チャネル内にて前記ウィックの下流側に設けられた収容部分をさらに備え、前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である、エアロゾル生成装置。」

[相違点1]

「所定の位置に設けられた加熱要素」に関し、

本件補正発明では、「使用時に前記流路内に加熱された空気の流れを生成するよう前記空気入口からの流入空気を加熱するための」ものであり、「前記ウィックの上流側に設けられた」ものであるのに対して、

引用発明では、「前記ウィック28に接近した関係に設けられた」ものである点。

[相違点2]

「当該エアロゾル生成装置は、前記液体を揮発して使用時に前記チャネル内にエアロゾルの流れを生成すべく構成されて」いることに関し、

本件補正発明では、「使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記ウィックを通過するように」構成されているのに対して、

引用発明では、そのように構成されていない点。

(4)判断

ア 相違点1及び2について

引用文献2の記載事項は、引用発明と空気入口からチャネルを介して吸引可能媒体出口への流路を形成しているエアロゾル生成装置という技術分野において共通するものである。

また、引用文献10において、段落[0086]の「他の実施形態では、ヒータコイルをウィック28に接触させないようにする。」との記載及び段落[0087]の「またはヒータ14が、使用中に非燃焼型喫煙デバイス60を通して吸引される到来外気に熱を伝達し、この外気の対流によりプレ気化ガス製剤を加熱するようにし得る。」との記載によれば、引用発明において、ヒータ14により空気を加熱し、加熱した空気によりプレ気化ガス製剤を加熱することが示唆されているから、引用発明において、引用文献2の記載事項を組み合わせる動機付けがあったということができる。

これらを考慮すると、引用発明において、ヒータ14をウィック28に接近した関係に設けて使用時にチャネル9内に蒸気の流れを生成する構成に代えて、引用文献2の記載事項を適用し、使用時に流路内に加熱された空気の流れを生成するよう空気入口44、44’,44aからの流入空気を加熱するための、プレ気化ガス製剤供給リザーバ22の前端部で通路を横切って延びるメッシュ32の上流側に設けられたヒーターコイル40を備え、プレ気化ガス製剤材料を揮発して使用時に前記通路に蒸気の流れを生成すべく、使用時に生成された前記加熱された空気の流れが使用時に前記メッシュ32を通過するように構成し、上記相違点1及び相違点2に係る本件補正発明の発明特定事項とすることは、当業者が容易になし得たことである。

イ 請求人の主張について

請求人は、審判請求書の「3-3.本願発明が特許されるべき理由」において、

「また、審査官殿は上記拒絶査定におきまして、「請求項1に係る発明は、引用文献10に記載された発明と、引用文献2に開示されている事項とに基いて、当業者が容易に発明をすることができたものである」と認定されております。しかしながら、引用文献2及び引用文献10に記載の喫煙装置の設計は根本的に異なるものと思料致します。例えば、引用文献10のウィックは、それを取り囲むヒータがない場合には正しく機能しないので、引用文献10のウィックは再設計される必要があるものと思料致します。引用文献2のメッシュは液体貯蔵部とヒータとの間にあるので、引用文献10のウィックを引用文献2のメッシュに置き換えても、ウィックがチャネルを横切って延び、チャネルが液体貯蔵部によって囲まれている新請求項1のエアロゾル生成装置等にはならないものと思料致します。
さらに、引用文献10のシステムでは、流路内のプラグ30に依存して、チャネルの外側の周りの空気を半径方向に偏向し、それによって、より均一な流れ分布を作り出しているものと思料致します。従って、基準システム10には、空気がウィックを通過してウィック内の液体を揮発させるように、空気を加熱するために十分にウィックの上流にヒータを収容するための空間がないものと思料致します。」(8ページ15行~同ページ末行)と主張する。

しかしながら、引用発明において、ヒータ14をウィック28に接近した関係に設けて使用時にチャネル9内に蒸気の流れを生成する構成に代えて、引用文献2の記載事項を適用したものは、引用文献2の記載事項におけるメッシュ32がウィックとして機能するものであって、プレ気化ガス製剤供給リザーバ22の前端部で通路(チャネル9)を横切ってウィックとして機能するメッシュ32が延びることになるから、ウィックがチャネルを横切って延び、チャネルが液体貯蔵部によって囲まれていることに相当する構成を備えるものといえる。

また、引用文献10の段落[0118]には、「一実施形態では、図3~図4に示すように、非燃焼型喫煙デバイス60は、シール15内の中央空気通路20の下流端部82に不浸透性のプラグ30を有する気流ダイバータを含むことができる。」と記載されているから、引用発明において、プラグ30を有する気流ダイバータは、任意に付加されるものであり、必須のものではない。

そして、上記アにおいて摘記した引用文献10の段落[0086]及び[0087]の記載において、ヒータ14により空気を加熱し、加熱した空気によりプレ気化ガス製剤を加熱することが示唆されていることを考慮すると、ウィックの上流にヒータを収容するための空間がないものということはできない。

したがって、請求人の上記主張は認めることができない。

ウ 効果について

そして、本件補正発明は、全体としてみても、引用発明及び引用文献2の記載事項から予測される以上の格別な効果を奏するものではない。

エ まとめ

したがって、本件補正発明は、引用発明及び引用文献2の記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許出願の際独立して特許を受けることができないものである。

3 本件補正についてのむすび

以上のとおり、本件補正は、特許法第17条の2第6項において準用する同法第126条第7項の規定に違反するので、同法第159条第1項の規定において読み替えて準用する同法第53条第1項の規定により却下すべきものである。

よって、上記補正の却下の決定の結論のとおり決定する。

第3 本願発明について

1 本願発明

本件補正は、上記のとおり却下されたので、本願の請求項1ないし40に係る発明は、令和3年5月11日にされた手続補正により補正された特許請求の範囲の請求項1ないし40に記載された事項により特定されるものであるところ、その請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は、その請求項1に記載された事項により特定される、前記第2の[理由]1(2)に記載のとおりのものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定の拒絶の理由1における請求項1についての理由は、以下のとおりである。

<理由1(特許法第29条第2項)について>

本願の請求項1に係る発明は、その出願前に日本国内又は外国において、頒布された又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった下記の引用文献10に記載された発明及び引用文献2に記載された事項に基いて、その出願前にその発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に発明をすることができたものであるから、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができない。

記

引用文献10:米国特許出願公開第2016/0324216号明細書
引用文献2:特表2015-516809号公報

3 引用文献

原査定の拒絶の理由で引用された引用文献10及び引用文献2の記載並びに引用発明及び引用文献2の記載事項は、前記第2の[理由]2(2)に記載したとおりである。

4 対比・判断

本願発明は、前記第2の[理由]2で検討した本件補正発明から、「エアロゾルの流れの特性」について、「前記特性が、前記エアロゾルの官能特性、前記エアロゾルの香味及び前記エアロゾルのpHのうちの一つ以上である」との限定事項を削除したものである。

そうすると、本願発明の発明特定事項を全て含み、さらに他の事項を付加したものに相当する本件補正発明が、前記第2の[理由]2(3)、(4)に記載したとおり、引用発明及び引用文献2の記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものであるから、本願発明も、引用発明及び引用文献2の記載事項に基いて当業者が容易に発明をすることができたものである。

第4 むすび

以上のとおり、本願発明は、特許法第29条第2項の規定により特許を受けることができないものであるから、他の請求項に係る発明について検討するまでもなく、本願は拒絶されるべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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2022-003532

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